広島(★5対7☆)中日 =リーグ戦25回戦・マツダスタジアム=
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中日
0050001017942
広島
0013010005801
勝利投手:笠原 祥太郎(5勝3敗0S)
(セーブ:佐藤 優(1勝2敗5S))
敗戦投手:大瀬良 大地(15勝7敗0S)

本塁打
【中日】アルモンテ(14号・3回表2ラン),平田 良介(8号・7回表ソロ)
【広島】丸 佳浩(36号・4回裏3ラン)

  DAZN
◆中日は3回表、平田の適時打とアルモンテの2ランなどで一挙5点を先制する。同点とされた直後の7回には、平田のソロが飛び出し、再びリードを奪った。投げては、先発・笠原が今季5勝目。敗れた広島は、6回に丸の適時打で同点とするも、先発・大瀬良が粘りきれなかった。

◆今季の広島は166本塁打のうち、マツダスタジアムで76本塁打をマーク。52年のフランチャイズ制後、広島の本拠地本塁打記録は78年広島市民での116本塁打だが、マツダスタジアムでは17年の77本塁打が最多。今日1発が出ると同球場のシーズン記録に並ぶ。

◆広島丸佳浩外野手(29)が4回、36号3ランを右翼席に突き刺した。リーグトップを快走する1発は、チームとしてマツダスタジアムのシーズンタイ記録となる77本目の本塁打となった。 4点を追う4回2死一、二塁で中日笠原の低めの真っすぐを強振した。打球は打った瞬間、それと分かる弾道で右翼席後方に飛んだ。「甘く来た球をいい反応で捉えることが出来ました」。豪快な1発で最大5点差から一気に1点差にまで詰め寄った。

◆広島が5点ビハインドを追いついたが逆転には至らず、連勝は2で止まった。0-5の3回に敵失で1点を返し、4回は丸の3ランで1点差。6回は再び丸の適時打で同点とした。だが大瀬良が踏ん張りきれず、7回に平田に決勝ソロを被弾。7敗目を喫した。中日戦は5連敗となり、11勝14敗で公式戦日程が終了した。緒方孝市監督(49)の談話は以下の通り。 -大瀬良が3回に5点を奪われた 緒方監督 ちょっとファーストストライクを狙われた形になった。甘い球はあったが、投げ切れたところで向こうの勢いにつながってしまった。 -打線は反撃 緒方監督 5点差ついた中で、しっかり追いつく形になったので、そこは評価します。また明日、神宮で試合があるのでしっかり頑張ります。

◆7月加入の中日ジョエリー・ロドリゲス投手(26)が"日本新"をマークした。7回裏から2番手登板。先頭田中への5球目が159キロをマークした。日本記録はエンゼルス大谷翔平が日本ハム時代に記録した165キロで、左腕最速は17年の西武菊池雄星の158キロ。菊池の記録を1キロ更新した。田中は四球で歩かせたが、代打堂林、野間、菊池を3者連続空振り三振に打ち取った。 「(スコアボードも)見てなかった。(左腕最速は)知らなかった。でもうれしい。速球にはこだわりはない」。自己最速を3キロ上回る直球を披露できたことに、左腕は目を丸くした。7月下旬に入団。当初はストッパーも任されたが、3連敗。ドミニカや米国にいたときから、ダンベルで肩を強化。30オンス(約850グラム)のボールでキャッチボールを続けてきた。快速球は、地道な鍛錬の成果だった。 この日で7ホールド目。「他の投手もいい仕事をしている。任された仕事を集中集中してやれば、チャンスはある」と、CS進出へ全開宣言。対広島戦を5連勝で締め、14勝11敗と勝ち越した。「7、8、9回に昔みたい(リリーフ失敗)なのがなくなってきたな」と、森監督も手応え。4位浮上で3位巨人とは1・5差。16日からの2連戦(東京ドーム)で巨人をたたけば、竜の逆転CS圏内入りが現実味を帯びる。

◆広島丸が36号3ランを含む3安打4打点と孤軍奮闘した。 3回に一挙5点のビハインドを背負ったが、その裏に敵失で1点を返し、4回2死一、二塁から丸が中日笠原の低め真っすぐを強振。決して甘いコースではなかったが、右翼席へ豪快に運んだ。「ある程度強く振れた。手応えは良かった」。シーズン40発も射程圏だが「自信にはなるけど、勘違いせずに大事な場面でいい結果を出せるように明日も頑張りたい」と足元を見つめた。 6回は無死一、三塁から中前適時打で同点に追いつき、前回0封負けを喫した左腕に意地を見せたが、試合は敗戦でマジックは6のまま足踏み。それでも、緒方監督は「(一時は)5点差がついた中で追いついたことは評価したい」と打線の反発力を認めていた。

◆中日平田が一振りで勝利を呼び寄せた。 同点の7回2死走者なしで、大瀬良のカットボールを捉え、左中間スタンドへ決勝の8号ソロを運んだ。「あの場面で点を取るには本塁打しかない。打った瞬間に分かった」。広島戦5連勝で4位浮上。3位巨人に1・5差に迫り、今日から東京ドームで直接対決2連戦が始まる。

◆見えた! 逆転CS! 中日が、平田良介外野手(30)の8号決勝弾などで広島との最終戦(マツダスタジアム)に競り勝った。先発の笠原祥太郎投手(23)が6回5失点(自責4)で5勝目。2番手のジョエリー・ロドリゲス投手(26)も日本球界左腕最速の159キロ速球を披露し、7ホールド目を挙げた。3位巨人とは1・5ゲーム差の4位に浮上。竜の熱いシーズンは、終わらない。 オレンジ色のバットから放たれた打球は、敵地の曇り空のもと、グングン伸びた。7回2死走者なし、広島大瀬良が投じた2球目カットボールを捉えた平田の一撃は、左中間スタンドに吸い込まれた。追いつかれた直後の8号弾が、勝利を引き寄せた。 「あの場面で点を取るには本塁打しかない。感触も良かったので、打った瞬間にわかった。いい場面で打てた」。完璧な手応えに、一塁を蹴ると、平田は思わず白い歯をのぞかせた。向上心を忘れない平田でも、自画自賛できる最高の一打になった。 5点リードを追いつかれる苦しい展開も、終わってみれば阪神を勝率で上回り、4位に浮上。3位巨人にも1・5差に詰め寄った。「1戦1戦負けられない戦いが続く。全力でがんばっていく」と平田は力を込めた。 13日の阪神戦で、ベテラン松坂が6勝目を挙げた。これで松坂登板の次戦は、11戦で10勝1敗。9割9厘と驚異的な勝率を誇る。前回4日のヤクルト戦(神宮)で9回に6点差を追いつかれ、逆転負けした。途切れたと思われたレジェンド"不敗神話"も、よみがえった。対広島戦は5連勝締め。リーグ唯一14勝11敗と勝ち越した。 粘りの勝利と問われ、森監督も「そういうこともあるだろうな」と満足げな表情を見せた。今日16日からは敵地・東京ドームで、巨人との2連戦。連勝すればCS圏内の3位に浮上。シーズン終盤の大逆転へ、竜がその1歩を踏み出した。【伊東大介】

◆中日のジョエリー・ロドリゲス投手(26)が15日、広島戦(マツダ)の6-5の七回から登板し、田中への5球が日本球界での左腕史上最速となる159キロを計測した。左腕では西武・菊池の158キロを抜いて歴代トップに躍り出た。  日本人歴代球速1位は2016年の大谷(日本ハム)の165キロ、2位は2008年の由規(ヤクルト)の161キロ、3位は2016年の藤浪(阪神)の160キロで右腕がベストスリーを独占している。

◆両リーグ一番乗り、3年連続5度目のクライマックスシリーズ(CS)進出を決めている首位・広島は5-7で中日に競り負けた。先発の大瀬良が三回に連打を浴びて5失点するなど、7回6安打6失点で7敗目(15勝)。丸が36号3ラン含む3安打4打点と活躍したがが、及ばなかった。2位ヤクルトが阪神戦(甲子園)に勝利したため、優勝へのマジックナンバーは「6」のまま。  二回まで無安打に抑えていた大瀬良は三回、つかまる。先頭・松井雅の中前打、笠原の犠打で一死二塁とされると、平田に左前適時打を浴びて先制を許した。さらに京田の右前打で一、二塁とされると、大島に右前適時打、ビシエドに中犠飛、アルモンテに右翼席へ14号2ランを浴び、0-5とされた。  チームはその裏、相手の失策絡みで1点を返し、四回に丸が二死一、二塁から右翼席へ36号3ラン。六回にも丸が無死一、三塁から中前適時打を放ち同点に追いついたが、大瀬良が七回に平田に勝ち越しソロを被弾。その裏の打席で代打を送られ降板となった。  広島は九回にも、3番手・ジャクソンが二死満塁から大島に一塁へ適時内野安打を浴びて5-7とされた。大瀬良は、中日には前回対戦した8日に今季ワーストの被安打10で6失点KOを喫していたが、雪辱はならず。チームの連勝も「2」でストップとなった。

◆苦手の中日に5連敗となった広島は丸が36号を含む3安打で4打点と気を吐いた。1-5の四回2死一、二塁から右越えに3ラン。追い上げムードを高める一撃に「劣勢の場面のチャンスでいい結果が出たことは自信にしたい」と手応えを深めた。六回は一時同点とする適時打を放った。  5打席で出塁は4度と、3連覇へ足踏みとなったチームで奮闘し「しっかり一点ずつ取っていくというのは変わらない。明日以降も大事な場面でいい結果が出せるように頑張る」と気持ちを切り替えた。 新井(今季での引退表明後、マツダスタジアムでの先発出場は初。4打数無安打) 「(好機で一飛に倒れた)4打席目が悔しい。他の打席と同じ失敗をしてしまった」

◆広島のジャクソンが負傷交代し、出場選手登録から外れることになった。九回2死満塁から大島の一塁への当たりでベースカバーに入った際に左太もも裏を痛めた。  今季24ホールドの救援投手は「そこまでひどくないと思う。(病院には)一応行く予定」と話した。代わりに今季途中に加入したヘルウェグが昇格する見込み。

◆ジャクソンが負傷交代し、出場選手登録から外れることになった。九回二死満塁から大島の一塁への当たりでベースカバーに入った際に左太もも裏を痛めた。今季24ホールドの右腕は「そこまでひどくないと思う。(病院には)一応行く予定」と話した。代わりに今季途中加入のヘルウェグが昇格する見込み。

◆七回から登板したロドリゲスが、田中への5球目に自己最速の159キロをマーク。左腕では西武・菊池の158キロを更新し、NPB史上最速となった。「(左腕最速とは)知らなかった。うれしい」。日頃から10キロのダンベルで肩を鍛え、ブルペンから直球の走りはよかったという。チームの上位進出へ「任された仕事を集中してやる」と誓った。

◆3連覇へのマジックナンバーは「6」のまま足踏みだ。大瀬良が7回6安打6失点で今季7敗目。5点差を追いついた七回、二死から平田に勝ち越しソロを許し「ボールが抜けてしまった。一生懸命、点を取ってくれた野手に申し分けない」と肩を落とした。リーグトップの15勝も、中日に2週連続で黒星。緒方監督は「ファーストストライクを狙われた。相手の勢いが上回った」と話した。

◆中日は15日、首位・広島との最終戦(マツダ)に7-5で勝ち、連勝で4位に浮上した。5点差を追いつかれた直後の七回に、平田良介外野手(30)の8号ソロで勝ち越した。これで3位・巨人とのゲーム差は1・5。逆転でのクライマックスシリーズ(CS)進出へ、その背中を捉えた。  大逆転でのCS進出へ、執念の一発だ。平田が鯉党を静まりかえらせる、決勝の8号ソロを左翼席へたたき込んだ。  「狙いにいっていました。コースが甘かったので、うまく反応することができてよかった。打った瞬間に分かった」  5点リードを追いつかれた直後の七回二死。大瀬良の速球を完璧に捉えた。三回にも口火を切る先制の左前適時打を放つなど、3安打2打点と躍動した。  広島戦は5連勝でフィニッシュ。今季14勝11敗で、首位独走の赤ヘル相手にリーグ唯一の勝ち越しとなった。ゲーム差なしの阪神に勝率で上回って4位に浮上し、3位・巨人に1・5ゲーム差まで接近。その巨人とは、16日から東京ドームで2連戦。一気に2012年以来、6年ぶりとなるCS出場圏内突入の可能性まで出てきた。  5点差を追いつかれてからの粘り勝ち。七回から救援の3投手が無失点で、森監督は「(中継ぎ陣に)昔みたいなの(失点)がなくなった」と評価。投打がかみ合った。  「チームとしては、もう1試合も負けられない。各選手が勝つためにどうするのかを常に意識して、一戦一戦やっていきたい」と平田。昇り竜のごとく、セ・リーグの最終盤を熱くする。 (邨田直人)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
74512 0.592
(↓0.005)
M6
(-)
16652
(+5)
579
(+7)
167
(+1)
78
(+1)
0.265
(↓0.001)
4.14
(↓0.02)
2
(-)
ヤクルト
64612 0.512
(↑0.004)
10
(↑1)
16591
(+6)
609
(+4)
118
(-)
63
(-)
0.269
(↑0.001)
4.3
(↑0.02)
3
(-)
巨人
60674 0.472
(↓0.004)
15
(-)
12573
(+1)
537
(+3)
136
(-)
58
(-)
0.257
(↓0.001)
3.87
(↑0.01)
4
(1↑)
中日
60702 0.462
(↑0.005)
16.5
(↑1)
11571
(+7)
602
(+5)
90
(+2)
57
(-)
0.266
(-)
4.34
(-)
5
(1↑)
DeNA
57672 0.46
(↑0.005)
16.5
(↑1)
17501
(+3)
585
(+1)
156
(-)
69
(-)
0.253
(-)
4.3
(↑0.03)
6
(2↓)
阪神
55651 0.458
(↓0.004)
16.5
(-)
22494
(+4)
534
(+6)
76
(-)
64
(+1)
0.255
(↑0.001)
4.04
(↓0.02)