阪神(-雨天ノーゲーム-)巨人 =リーグ戦23回戦・阪神甲子園球場=
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巨人
01012400
阪神
0000200
勝利投手:-
敗戦投手:-
  DAZN
◆巨人岡本和真内野手(22)とアレックス・ゲレーロ外野手(31)は9月4試合のうち1、5、8日にアベック本塁打。 今日もそろって1発を放つと、巨人では03年3月29日~4月1日にペタジーニと阿部が記録して以来の3試合連続アベック弾となる。

◆試合前のファーストピッチセレモニーにお笑いコンビ・アインシュタインが登場した。 「2319(ブサイク)」の背番号入りTシャツで登場。マウンドに上がったボケの稲田直樹(33)が2バウンド投球。「『早く投げろー』とか『いらんことするなー』とかスタンドから聞こえて、急いで投げたらすっぽ抜けてしまいました。いい思い出になりました」と苦笑い。 打席に立ったツッコミの河井ゆずる(37)は「始球式でやじられるんや」と驚いていた。

◆執念の試合続行はならなかった。14時の試合開始時から雨が降り続けていた甲子園。雨の影響で阪神先発の青柳晃洋投手が、マウンドで足を滑らせ、審判に土を入れてもらうことを要求するなど、グラウンドコンディションはよくなかった。 4回表終了時(阪神0-2巨人)の15時09分に、試合は一時中断。内野グラウンドには水たまりができるほど、大雨が降っていた。 中断から約30分がたったタイミングで真鍋球審と阪神園芸の金沢甲子園施設部長が一塁側ベンチ前で話し合うシーンも見られた。 中断から45分後の15時54分には、阪神園芸スタッフがグラウンド整備を開始。阪神園芸スタッフにしかできない"神技"で試合再開に全力を上げた。 しかし、再度、雨脚が強くなり、1時間27分の中断を経て降雨ノーゲームとなった。

◆執念のグラウンド整備も実らず、4回途中雨天ノーゲームとなった。 試合開始から降り続いた雨が強まり、4回表終了の午後3時9分から中断。一時は雨脚が弱まり、阪神園芸によるグラウンド整備が行われた。しかし、再び雨が強まったため午後4時37分にノーゲームが宣告された。

◆阪神先発の青柳晃洋投手はグラウンドコンディションに苦しめられた。1回は3者連続三振で切り抜けたが2回に亀井に二塁打、ゲレーロの右前適時打で先制点を献上。4回にもマギーに二塁打の後岡本に中前打を浴び、亀井の併殺打の間に1点を失った。 体全体を使って下から投げる独特のフォームだけに、土が緩く、左足を強く踏み込めない状況に苦しんだ。「前足の方が滑っていたので、踏み込むことが出来なかった。球速も出ず、コントロールもアバウトになった。つらいところはありました」と正直に振り返った。それでもノーゲームとなり「今日はあまり良くなかったので、次のチャンスをもらえるなら、ベストで投げられるようにしたい」と語った。

◆天気には勝てなかった。阪神園芸スタッフの奮闘むなしく、天候ならびにグラウンドコンディション不良のため、4回表終了時にノーゲームとなった。 試合続行へ最善を尽くしたが、試合が再開されることはなかった。15時9分に、一時中断。グラウンドには水たまりができていた。 中断から約30分がたったタイミングで真鍋球審と阪神園芸の金沢甲子園施設部長が一塁側ベンチ前で話し合うシーンがあった。 金沢部長が明かす。 「グラウンド状態を見て、どういう整備をするのか、どれくらい時間がかかるのかを(真鍋球審から)『一緒に見てほしい』と言われました。小雨になったときに(真鍋球審から)『なんとかできますか? 』と言われ『できる範囲のことをやってみます』と言いました」 試合中断から45分後の15時54分には、阪神園芸スタッフがグラウンド整備を開始した。 「(スタッフ)10人で作業して、審判の方からも『ありがたい』と言っていただきました。(ファンが)せっかく、あんなに応援してくれていたので(再開できず)残念です」 16時37分にノーゲームが宣告。中断時間は1時間28分だった。その後に雨が上がったため報道陣から「時間があれば、もう1度整備ができたか」と問われたが、「さすがにできない。手を施しようがありませんでした」とコメントした。

◆執念の試合続行はならなかった。14時の試合開始時から雨が降り続けていた甲子園。 雨の影響で阪神先発の青柳晃洋投手が、マウンドで足を滑らせ、審判に土を入れてもらうことを要求するなど、グラウンドコンディションはよくなかった。 4回表終了時(阪神0-2巨人)の15時09分に試合は一時中断。内野グラウンドには水たまりができるほど、大雨が降っていた。 中断から約30分がたったタイミングで真鍋球審と阪神園芸の金沢甲子園施設部長が一塁側ベンチ前で話し合うシーンも見られた。 中断から45分後の15時54分には、阪神園芸スタッフがグラウンド整備を開始。阪神園芸スタッフにしかできない"神技"で試合再開に全力を挙げた。 しかし、再度、雨が強くなり、1時間28分の中断を経て降雨ノーゲームとなった。 阪神は今季雨天中止が相次いでおり、今回の巨人戦ノーゲームでシーズン終盤に20連戦となる可能性が出てきた。

◆巨人先発の今村信貴投手が3回まで2安打無失点としたが、降雨ノーゲームとなった。 初回に1死二塁とピンチを招いたが、福留、糸井をともに内野ゴロに打ち取った。右打者の内角を果敢に攻め込み、フォーク、スライダーを有効に使った。1点を先制してもらった後の2回2死には、強まった雨の影響でボールが抜けてしまい、俊介に四球を与えた。それでも梅野は右飛に抑えた。 2点リードの4回裏、マウンドへ上がった直後に雨脚が強まり、試合が中断。プロでは初めての経験となったが「中断明けも行く予定でした。ブルペンで2回肩は作っていた。気持ちは自然と切れなかった。早く始まらないかな、と思っていた」と1時間28分の中断時間も、戦闘態勢は崩れなかった。 結局、ノーゲームとなったが「いい感じで終われたので、次に向けて調整していくだけです」と切り替え、先を見据えた。

◆恐怖の20連戦だって、どんと来い! 阪神は9日の巨人戦(甲子園)が4回表終了後に降雨ノーゲームとなり、9月下旬から20連戦を戦う可能性が出てきた。 すでに13連戦までの日程は確定しており、少なくとも虎史上最長の14連戦は組まれる可能性が高い。それでも金本知憲監督(50)は「逆にそれでグッと乗っていける可能性もある」と強気。2ゲーム差で追うクライマックスシリーズ圏内へ、福留、糸井ら主力勢もフル稼働させて正念場を乗り切る覚悟だ。 最後は黒土の上にまぶした白土にまた、雨粒がたまり始めた。阪神園芸の懸命なグラウンド整備も実らず、巨人戦は4回表終了時点でノーゲームとなった。今季18度目の試合中止。これでシーズン終盤、恐怖の20連戦に突入する可能性も出てきたが、金本監督は「逆にそれでグッと乗っていける可能性もあるしね」と強気な言葉に力を込めた。 1時間28分の中断時間は2リーグ制後の甲子園では最長記録。シーズン終盤の日程を予想すると、さらに疲れは増幅する。今季は雨天中止が相次ぎ、すでに9月26日DeNA戦から10月8日ヤクルト戦まで13連戦が組まれている。この直前、唯一の空き日だった今月25日に今回の巨人戦が移る可能性が浮上したのだ。 同日は原則、9月23日からの巨人2連戦の予備日。現時点で今回の巨人戦は10月9日に組み込まれる可能性が高く、その場合でも虎史上最長の14連戦予定となる。ただ、今後も雨天中止が増えた場合、今回の巨人戦の9月25日への移動も「可能性はゼロではない」(球団関係者)という。そうなった場合は9月19日ヤクルト戦からプロ野球最長でもある20連戦という日程が生まれる。 それでも指揮官はベテラン勢の底力を信じる。この日の雨天中断中、一塁ベンチで糸井と談笑した際には「(残り試合)全部いきます!」と志願されて「ホンマか!?」と返す場面もあったという。「休ませどころっていうのが...」と頭を悩ませながらも「十何連戦はさすがに福留は年齢的にあれだろうけど、できるだけ頑張ってほしいですよね」。逆転CS進出へ。虎史最長連戦を大逆襲ロードに変える。【佐井陽介】 ◆20連戦メモ 78年日本ハムが経験。当時のパ・リーグは前後期制で、日本ハムは後期開幕の7月1日から20日まで20日間連続で試合を行った。この間の成績は6勝12敗2分けで、20連戦を消化した7月20日時点で最下位だった。最近では00年7月28日~8月13日のオリックスが17連戦を行っている。

◆吉兆のノーゲームにしてみせる。9日の阪神-巨人23回戦は4回表終了時点で試合が中断し、天候には勝てなかった。甲子園史上最長の1時間28分の中断の末、真鍋球審がノーゲームを宣告。阪神金本監督は「まあね、連盟の人、審判団も粘ったみたいですけどね。(中断は約)1時間30分か。仕方がないね」と淡々。追う展開ではあったが「2点差だしね」と続けた。 積み残しによる連戦を除けば、チームは雨を味方につけてきた。今季雨天中止翌日は10勝2敗1分けと好成績。さらに今回同様、リードされている展開で降雨ノーゲームとなった8月31日の翌日からこの日までは、4勝2敗といい流れで来ていた。偶然とは言い難いほど雨降って地固まり、打線が息を吹き返す。ベテランも救援陣も恵みの雨として、明日11日中日戦(甲子園)から始まる7連戦を勝ちきるだけだ。

◆9日に今季初の巨人戦に先発する阪神・青柳はキャッチボールなどで調整。「課題は左打者。しっかり投げたい。毎回、ラスト(チャンス)と思って。(1勝して心境が)楽になることはないです」と悲壮感を漂わせた。2日に初昇格して同日のDeNA戦(ともに甲子園)で初勝利をあげたが、まだまだ立場は安泰ではない。宿敵を抑え込み、1軍定着への足がかりにする。

◆巨人のアレックス・ゲレーロ外野手(31)が9日、阪神23回戦(甲子園)に「6番・左翼」で先発出場。二回一死二塁から先制の右前適時打を放った。  昨季の本塁打キングがしぶい一打だ。相手先発・青柳に詰まらされながらも、右前に運んだ。今季から巨人に加入も、シーズン途中にコンディション不良で2軍も経験。だが、1軍復帰後は好調を維持し続けている。  試合前から、降り出した雨。次第に雨粒が大きくなる中、助っ人が貴重な先制点をもたらした。

◆9日に行われている阪神-巨人23回戦(甲子園)は、降雨の影響で午後3時9分に中断した。四回裏の阪神の攻撃に入る前だった。  試合は阪神・青柳、巨人・今村の両先発で午後2時に開始。巨人は、二回一死から、ゲレーロの右前適時打で先制すると、四回無死一、三塁から亀井の遊撃併殺打の間に1点を追加した。

◆9日の阪神-巨人(甲子園)は四回表終了後に降雨のため、1時間28分の中断後にノーゲームとなった。先発投手は阪神が青柳、巨人が今村で、巨人が2-0でリードしていた。

◆巨人は四回表を終えて2-0とリードしていたが、降雨とグラウンド状態不良のため、ノーゲームとなった。  雨が降りしきる甲子園で、試合開始。阪神・青柳、巨人は左腕の今村が先発した。巨人は二回一死二塁から、ゲレーロの右中間への適時打で1点を先制した。さらに四回無死一、三塁から、亀井の遊ゴロ併殺の間に三走のマギーが生還し、2―0とした。その裏の阪神の攻撃前に雨が強くなり、中断。1時間28分後にノーゲームが宣告された。

◆阪神はクライマックスシリーズ進出を争う巨人にリードを許した展開でノーゲーム。救われたようにも見えたが、金本監督は「そんなことは思わない。2点差でしょ。(中止は)しょうがない」と強気に語った。  中断中に一時、雨脚が弱まり、球場の整備を手掛ける阪神園芸が大量の砂をまくなどして必死に再開を目指したが、再び強い雨に見舞われた。先発した青柳は「次のチャンスをもらえるなら、ベストコンディションで投げられるようにしたい」と話した。

◆巨人の今村は三回まで被安打2の無失点と好投。しかしリードした状態でノーゲームとなり、白星をつかみ損ねたが「(雨は)しょうがないけど、いい感じで投げられた」と内容には手応えを感じた様子だった。  チームはクライマックスシリーズ進出を目指して負けられない試合が続く。今後の登板へ向け「何とか(2位の)ヤクルトに追い付けるように、全力で頑張ります」と意気込んだ。

◆青柳とバッテリーを組んだ梅野は4回2失点という内容に「点は取られたけど、四死球で崩れたわけじゃない。足が滑りながらも意図したボールを投げていた。次につながると思う」とうなずいた。本拠地では18勝29敗1分けと大きく負け越しており「甲子園で結果として勝てていない。来週はファンの方に喜んでもらえるようにしたい」と力強く誓った。

◆酒涙雨 思いが千々に そそがれる...(詠み人知らず)  どっちみち負けていたのか。それともここから逆襲したのか...誰にもわからない。酒涙雨(さいるいう)とは七夕に降る雨のことで、牽牛星が年に1度しか織女星に出会うことができないことを嘆き哀しみ、牛に引かせた車を洗い、雨のように注がれる涙のことをいう。  四回裏、阪神が0-2とリードされての午後3時9分に雨中断...ファンの皆様はズブぬれになりながらジッと待ち続けた。10日に創立50周年を迎える阪神園芸の必死の整備も情け容赦のない秋雨前線の気まぐれには苦戦。1時間28分後の4時37分に真鍋球審の右手は渋々と天を仰いで...中止。  巨人・高橋監督は「仕方ありませんね...」。  阪神・金本監督はため息ひとつ「こりゃ、しようがないわな」。  この試合が9月25日の予備日に組み込まれると、阪神は9月19日から10月8日までなんと『20連戦』となる! 残りがグンとすくない巨人とのCS出場権争いは相当苦しくなるが、それもまた試練なのか...。  実は前日8日の休みに、トラ番キャップ阿部祐亮は個人的に甲子園に出かけて、スタンドで一人の阪神ファンとなって観戦してみた。すると中年の虎党の方がこう絶叫していたそうだ。  「おい、コラーッ、阪神ッ! 俺はな、文句だけいうとるんやないぞ! 愛があるから文句も言うんじゃ、わかるか! もっと頑張らんかい!」  阿部は涙が出そうになった。こういうファンに支えられ、見捨てられることなくタイガースは甲子園という球場で戦っている。そのことを視点をかえて見ると...「こんな幸せなチームはない」と改めて思った。  そんな電話を受けている頃に、この日の球場のセンター後方の『甲子園歴史館』ではサンスポ専属評論家、八木裕氏のトークショーが開催されていた。熱心な猛虎党で大盛況。前日は巨人に逆転負け。司会のフリーアナウンサー、土井麻由実さん、八木さんのトーク、ゲスト出演した運動部デスク大澤謙一郎のここだけの話で盛り上がり、きょうこそは打倒巨人...と怪気炎を上げた。  このトークショーには毎年協賛をいただいている『フジミツ』(本社・山口県)のチーズころんが来場者にお土産として配られて、これがまた野球観戦にぴったりのおつまみでして...この日もビールのお供として気分よく...といきたいところだったが、肝心の試合は「雨で中止」...坂孝一球団本部部長(チーム運営1軍担当)が大澤と顔をあわせると「君の顔をみると...ロクなことないなぁ」。ごもっともデス。  大澤は朝の10時すぎに球場での練習をのぞいたら、目の前で福留がノックを受けていた。そこに谷本修球団副社長兼本部長がやってきて並んで眺めていた。谷本さんは「福留選手は元気ですね。内野手でもいけそうですね」といわれるので、大澤は少々得意顔で「まだ無名の中学生に、ある球団のスカウトが練習を見に来て『今は内野手ですが、あの肩と脚力と打撃があるので将来外野手に転向すれば、超一流の選手になれる』といったことがあるのです。当時周囲はショートで勝負させますよとけげんな顔をしていたそうですが、ドラフトで中日入り後、内野守備で苦労したので当時の山田監督が外野に転向させました。そのスカウトさんは実は今阪神におられます。その通りリーグを代表する外野手になって、これだけ長持ちしているんだと思いますよ」と説明すると、谷本さんは「なるほど」と大きくうなずいておられたそうだ。  しかし...谷本副社長はよもや大澤が球場にくると阪神が苦戦する疫病神傾向にあることはまだご存じない? そのうちきっとヤツの顔をみると「おーい、誰か塩をもってこい」なぁんておっしゃるかもしれません...つまりこの日は「雨中止」でヨカッタのかも...。

◆福留は降雨ノーゲームに「しようがないよ。雨には勝てない。雨の中、待ってくださったお客さんには申し訳ない」と頭を下げた。一回一死二塁で遊ゴロ、三回二死一塁では右飛と好機で一打が出なかった。11日の中日戦からは甲子園で5連戦。9月打率・481(27打数13安打)と好調の主将は「やることをやるだけです」と改めて闘志を燃やした。

◆先発の青柳は4回4安打2失点も降雨ノーゲーム。「(マウンドの状態が)踏み込むことができず、球速が遅くてコントロールもアバウトになって、つらいところはありました」。二、四回と失点はいずれも二塁打を浴びてからで「長打からの単打で、失点の仕方がよくなかったです」と反省した。次回は15日のヤクルト戦(甲子園)に先発する見込み。「次はベストコンディションでいけるようにしたいです」と力を込めた。

◆--天気の回復を待ったが  金本監督 「う~ん、連盟の人、審判団の判断みたいですけど、1時間半も待ったんかな。こりゃ、しようがないわな」  --試合展開としては助かったのか  「いやぁ、そんなことは思わんけどね、2点差やし」  --日程はきつくなる  「まあね。逆にその後、グッとのっていける可能性もあるしな」  --連戦になると、ベテラン陣のやりくりも難しくなる  「そうだなぁ。休ませどころというのが...。どうやろうな...。疲れ方って(人によって)違うからな、塁に出る出ないによっても」  --多少無理させてでも出す?  「10何連戦はさすがに福留は年齢的にアレだろうけど、できるだけ頑張ってほしいですね」  --糸井の足は  「大丈夫だと思うけどな」  --ノーゲーム前も話していたが  「『全部いく』といっとったで(笑)。『ほんまか~!?』っていったけど」

◆何度も"神整備"を披露してきた阪神園芸・金沢甲子園施設部長も「どうしようもない。残念です」とお手上げだった。四回裏の阪神の攻撃に入る直前の午後3時9分に試合が中断。雨が小休止した同54分から砂を入れるなど整備を開始したが、再び雨が強まってまた水が浮き、ノーゲームに。責任審判の真鍋球審は「いろいろと(天候の)状況は変わりますが、きょう行ったことはこの状況でのベストだと思います」と説明した。

◆阪神は0-2で迎えた四回裏の攻撃前に雨が強くなり、約1時間半におよぶ中断ののち降雨ノーゲームとなった。これにより9月下旬から20連戦となる可能性が浮上し、金本知憲監督(50)は思案顔。そんな将に右足骨折を押して出場している糸井嘉男外野手(37)は「全部出る」と志願。クライマックスシリーズ(CS)進出へ、乗り切るしかない!  細かく、冷たい雨が降り注ぐ。真鍋球審と阪神園芸・金沢甲子園施設部長が何度も話し合う。砂を補充しても、水が浮いてくる。田んぼのようになったグラウンドでは、さすがに無理だった。  「1時間半も待ったんかな? こりゃ、しようがないわな」  前売り段階でチケットは完売。金本監督はズブぬれになったファンの気持ちをおもんぱかりながら、無念さを募らせた。  0-2の四回の攻撃前にノーゲームが決定。1時間28分の中断時間は2013年8月31日の広島戦(1時間27分)を超えて甲子園最長となった。8月31日のDeNA戦(甲子園)でも1-4の三回途中にノーゲームとなり、またもラッキー!? 「そんなことは思わんけどね、2点差やし」と将は首を振るが、気になるのが今後の日程だ。  この日の振替日は現時点で未定。関係者によると今週の開催を見ながら後日、発表される見通しだが、23、24日の巨人戦の予備日の25日に入る可能性もあるという。26日のDeNA戦(甲子園)からの13連戦が決定しているため、そうなれば球団史上最長の20連戦。指揮官は「休ませどころというのが...。疲れ方って(人によって)違うからな、塁に出る、出ないによっても」と複雑な顔をみせる一方で「逆にその後、グッとのっていける可能性もあるしな」と懸命に前を向いていた。  頼もしいひと言があった。「全部いく」。声の主は右腓骨を骨折しながらも強行出場を続けている糸井だった。ノーゲームが宣告される直前、雨を見つめながらベンチで志願してきた。6日の広島戦(マツダ)でも走塁で右ふくらはぎに張りを覚えて、途中交代。満身創痍の男からの宣言に将は「『ホンマか~!?』っていったけど」と笑ったが、うれしかった。  糸井は試合後「来週、また頑張るしかない」と歯を食いしばった。3位巨人とは2ゲーム差のままで、12球団で最多となる残り27試合。過酷な連戦でも、乗り越える。金本監督と糸井が、雨中の約束をかわした。 (阿部祐亮) 降雨ノーゲームについて阪神・片岡ヘッド兼打撃コーチ 「目の前の1試合1試合を考えてやるだけです」 ★今後中止あれば  セ・リーグのアグリーメント第54条(試合日程の原則)は「休日または旅行日なしで連続して14日間試合することはない」と定めている。ただ、アグリーメントは申し合わせ事項のため融通は利く。CS出場はファーストステージ開幕2日前の順位に基づくので、10月11日にはレギュラーシーズン全日程を消化したい。前日9日の巨人戦は10月9日に回る見通しだが、今後の甲子園の試合が雨で中止となれば、20連戦の可能性がある。

◆現役時代に代打の神様として活躍した阪神OBでサンケイスポーツ専属評論家の八木裕氏(53)は、降雨ノーゲームとなった伝統の一戦に注文。二回二死から四球で出塁した俊介に二盗のサインが出なかったシーンに着目。過密日程の中、追い上げなければいけない阪神にとって、積極走塁が打開策になると提言した。また、クライマックスシリーズ(CS)ありきの日程について再考の余地ありと指摘した。  巨人戦がノーゲームになり、阪神はさらに厳しい連戦を強いられることになった。残りの主催試合で雨が降らないという保証はなく、最悪シーズン打ち切りの可能性も出てきた。  阪神は未消化試合が巨人よりも10試合多い。すべて勝てば上にいけるため条件的には有利に見えるが、こういうケースは案外、先に試合を終えているチームの方が開き直って戦いやすいもので、余裕があるとは決定していえない。追う立場だけに試合でも早め早めの勝負が求められるだろう。  打線はメンバーがほぼ固定され、調子が上がってきたが、他球団とがっぷり四つで組み合った場合、やはり旗色が悪い。僅差の場面では今まで以上に積極的な走塁で走者を動かして流れをつかみたい。  残念だったのは二回二死走者なしから7番・俊介が四球で出塁した場面で、盗塁を仕掛ける気配がなかったこと。二盗を仕掛けて失敗しても次は8番・梅野から。結果、梅野が倒れて、三回は投手の9番・青柳からの攻撃になり、攻撃のリズムが悪い。盗塁が成功すれば二死二塁で梅野の前にチャンスが広がる。俊介のように相手に"走ってくる"と思われていない走者を進めることは、試合が拮抗していたり、打ちづらい投手の場合、有効な打開策になる。  昨今、災害級のゲリラ豪雨が多発している。来シーズン以降も屋根のない球場では雨天中止が多くなることは避けられそうにない。現状でCSのファーストステージの固定されている日程では、今後も今年の阪神のようにシーズン終盤の過密日程が増えることが予想される。選手がベストのコンディションで戦うためにはどうすればいいか。スタンドでずぶぬれのまま長時間試合再開を待ったお客さんを見て、日程再考の余地が大いにあると感じた。 (サンケイスポーツ専属評論家)

◆姿をあらわすだけで歓声が起こり「職人技」の文字が輝くフェースタオルをかかげながら声援を送るファンもいた。選手の話ではなく、降雨のなか、阪神園芸のスタッフらがグラウンド整備を行うために登場したシーンだ。  前日9日に甲子園で行われた巨人戦は四回裏の阪神の攻撃に入る直前、午後3時9分に降雨が強まり、1時間28分の中断後にノーゲームが決まった。この88分間、責任審判の真鍋球審と試合再開に向けて話し合いを重ねた阪神園芸・金沢甲子園施設部長が舞台裏を説明した。  「いつも中断するときは(審判と整備に)どれくらい時間がかかるか、どんな作業をするかという話をします。(前日は)砂を入れている間に水が引いてくるという説明をして、実際にライン(白線)を引いて(試合が)できる態勢を作ったんですが、こんな感じで...」  午後3時54分に阪神園芸スタッフが内野に砂を入れ始め、マウンドのシートをあげるなど作業を急ピッチで進め、もうすぐ再開か...という午後4時半ごろから再び雨脚が強まった。これまで何度も"神整備"をみせてきた金沢部長も「せっかく(ファンが)あんなに応援してくれていたのに。残念ですね」とお手上げだった。  雨の降り方も、グラウンドの回復を遅らせていたという。同じ甲子園で行われた7月26日の広島戦は試合開始直前の豪雨に襲われ、小降りになって整備を開始。するとみるみる水が引き、1時間12分遅れで試合を行うことができた。前日9日はなかなか水が引かず、阪神園芸スタッフも苦労した。  「弱い雨が降ったりやんだりする方が、われわれも整備しにくい。7月26日の試合は直前の土砂降りで、(土の)表面を雨がたたき付けるので水が引きやすいんですよ」  悪条件も重なってグラウンド整備の精鋭たちでも今回ばかりは手に負えなかった。天候には勝てず、球団史上最長の20連戦の可能性も出てきた。甲子園で開催される試合はまだまだある。阪神園芸と雨雲の戦いも胸突き八丁にさしかかる。(新里公章)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
72492 0.595
(↓0.005)
M9
(↑1)
20632
(+3)
565
(+4)
163
(+2)
77
(-)
0.266
(-)
4.16
(↑0.01)
2
(-)
ヤクルト
60611 0.496
(↓0.004)
12
(-)
21572
(+3)
601
(+7)
117
(+2)
63
(-)
0.269
(↑0.001)
4.44
(↓0.01)
3
(-)
巨人
60633 0.488
(-)
13
(↑0.5)
17566
(-)
521
(-)
132
(-)
58
(-)
0.261
(-)
3.93
(-)
4
(-)
阪神
54611 0.47
(-)
15
(↑0.5)
27474
(-)
506
(-)
72
(-)
61
(-)
0.255
(-)
3.97
(-)
5
(-)
DeNA
54652 0.454
(↑0.005)
17
(↑1)
22487
(+7)
567
(+3)
151
(+2)
68
(-)
0.253
(↑0.001)
4.33
(↑0.02)
6
(-)
中日
57692 0.452
(↑0.004)
17.5
(↑1)
15546
(+4)
581
(+3)
86
(-)
56
(+2)
0.265
(-)
4.34
(↑0.01)