1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
日本ハム | 0 | 0 | 0 | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 10 | 0 | 1 |
楽天 | 0 | 8 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | X | 9 | 11 | 1 | 3 |
勝利投手:岸 孝之(10勝3敗0S) 敗戦投手:上沢 直之(10勝5敗0S) 本塁打 |
◆楽天は2回裏、内田のソロ、村林と田中の連続適時打など、打者一巡の猛攻で一挙8点を先制する。続く3回には、藤田のソロが飛び出し、追加点を挙げた。投げては、先発・岸が5回4失点で今季10勝目。敗れた日本ハムは、先発・上沢が3回9失点と誤算だった。
◆日本ハムが今日8日、北海道胆振東部地震発生から最初の公式戦、楽天戦(楽天生命パーク)に臨む。先発するエース上沢直之投手(24)は、札幌市内の合宿所で被災。北海道・本別で獣医師を務める姉も被災しており「特別な登板になる」と決意を示した。チームは7日、新千歳空港から空路で仙台入り。混乱のまっただ中にある北の大地を、全力プレーで勇気づける。 目の前に起きた現実を受け止めて上沢が立ち向かう。被災後最初の試合の先発マウンドに立つ、真っすぐな思いを打ち明けた。 上沢 北海道が被災して初めての試合の先発をやらせてもらう。何か、意味があると思う。神様から「被災された方々を勇気づけなさい」と、言われている気がする。試合が出来るのか、試合をやっていいのか。いろいろな思いがありましたが、チームを勝ちに導いて北海道のみなさんを元気づける投球をしたい。明日は、特別な登板になる。 6日午前3時7分ごろ、上沢も札幌市内の合宿所で被災した。「寝ていて、揺れを感じて跳び起きて廊下に出ました」。札幌から約180キロ離れた、帯広に近い本別町には牧場で獣医師を務める姉も在住しており、被災した。「お姉ちゃんも昨日は電気が来ていないと言っていた。牛のミルクもムダになってしまうと...」。合宿所はこの日も停電、断水が続き、自らも不自由な生活を強いられた。 練習もままならない状況で、合宿所内の芝生の中庭でキャッチボールをしたのが、最終調整となった。精神的な疲労も少なからずある。コンディションは万全ではない。ただ、北海道に本拠地を置くチームに在籍するプロ野球選手として、課された使命感は強い。 上沢 不安は特にないです。みんな苦しんでいる中で、投げさせてもらえる。野球をやらせてもらえるのも感謝。被災者の方々は野球どころじゃないと思います。そんな中でコンディションどうこうじゃない。いろいろなものを背負って、頑張りたいです。 エースが見せる姿は必ず、復興への推進力となる。【木下大輔
◆試合前に両球団の監督や選手らによって、北海道胆振東部地震の義援金募金が行われた。 楽天からは平石監督代行、北海道・奥尻町出身の佐藤投手コーチ、函館市出身の青山、辛島の4人。日本ハムからは栗山監督、宮西、有原、七飯町出身の鍵谷、佐呂間町出身の玉井の5人が参加した。 雨が降る中、多くのファンが列をつくり、募金していた。鍵谷は「自分としては、今はこれをやるしかない。少しでも心の支えになれば。こういう天候の中でも多くの方が並んでくれた。楽天球団の監督やコーチ、選手にも本当に感謝です。(募金した人に)頑張ってくださいと声をかけられた。全員が気持ちを込めてプレーすることが一番。少しでも、いい報告を北海道に届けたいです」と、話した。 両軍の監督や選手らが引き揚げた後も、楽天の球団職員が自ら球場正面に出て、試合開始まで募金を呼びかけた。7年前の東日本大震災では、仙台も甚大な被害を受けただけに「今度は東北の番です。北海道のみなさんが苦しんでいます。ご協力よろしくお願いします」と、何度も訴えていた。試合中も募金箱を球場内に設置。10日までの3連戦中は募金が続けられる。 試合開始直前には、左翼席に陣取る楽天応援団から「頑張れ、頑張れ北海道」というコールが起き、球場全体で拍手が起きた。
◆日本ハムは先発の上沢直之投手(24)が大乱調で、まさかの3回ノックアウト。3本塁打含む8安打9失点でマウンドを降りた。 思うようにストライクを取れず、苦しんだ。2回には1死から1四球を挟んで5連打。2死一、三塁からウィーラーに3ランを許すと、思わず首をひねった。この回、2被弾を含む7安打で大量8失点で、試合は決まった。地震で混乱が続く北海道のファンへ白星を届けられず「こういう大事な試合で思うようなピッチングができなかった。申し訳ない気持ちしかありません」と、うなだれた。
◆北海道胆振東部地震発生後、初の試合を白星で飾れなかった日本ハム栗山英樹監督(57)は「今日の試合に関しては、いろいろな意図を持って一生懸命やったつもり。勝ちきれなくて申し訳ない」と、頭を下げた。 結果的には大敗となった。チーム勝ち頭の上沢が3回までに9失点でノックアウト。地震による停電などで、選手は2日間、満足な練習ができなかった。指揮官は「選手たちが1番悔しかったと思う」としながら「また明日、やるしかない」と、気持ちを切り替えた。
◆楽天平石監督代行が試合後に、北海道胆振東部地震について思いを口にした。自身は阪神淡路大震災、東日本大震災も経験。 「今も北海道の方は普通に生活できていない人もいる。僕たちも東日本大震災の時は、いろんな思いを持ってやっていたし、全国の人たちに助けてもらった。プロ野球、野球界としてみんなで、そういう思いを持ってやっていかないといけない」と、神妙な面持ちで話した。 試合前には、日本ハム栗山監督らと合同で募金を呼びかけた。計3895人が参加し、135万6874円が集まった。
◆日本ハムは8日、北海道胆振東部地震の発生後、最初の公式戦となった楽天20回戦(楽天生命パーク)に臨んだ。先発上沢が3回9失点と崩れ、打線は4点を奪うのが精いっぱい。主導権を奪われたまま敗れた。11日からのロッテ2連戦(札幌ドーム)の中止も決定。まずは9日、白星を北海道に届けたい。 先発上沢が思わずうなだれた。2回2死一、三塁。ウィーラーに左翼席へ3ランを浴びた。この回一挙8失点。3回にも1点を失うなど、3回8安打9失点で黒星を喫した。「特別な登板になる」と気合は入っていた。ただ、満足な調整が出来なかったことも事実。「『気持ちが入っていないボールは投げないように』と思っていた。力不足」。気力でカバーしたかったが無念の結果に終わった。 チームも満足な調整が出来ないまま3日ぶりの試合を迎えていた。札幌市内に自宅がある主将の中田も、前夜まで停電。風呂も入れず、ウエットティッシュで体を拭くことしかできなかった。前日7日に「コンちゃん(近藤)の家で入らせてもらった」。チームの誰もが食事もままならなかった。必死にプレーしたが、結果だけが伴わなかった。 11日から札幌ドームで予定されていたロッテ2連戦の中止も決まった。同球場で試合中止となるのは、04年9月の球界再編問題に伴うストライキ以来となる。中田は「いろんなことを踏まえての判断だと思う。苦しんでいる人たちがいる。当たり前」と受け止めた。中止となった2日間のチーム予定は調整中だ。栗山監督も「生活に困るほど計画停電とかいろいろあるなかで、生活されている人のことの方が重要。一番いい形にしていただくのがいい」。全てを受け止め、残り試合へ向けては「(戦う)姿を見せながら、しっかり勝ちきっていくというのが重要になってくる時期。本当に申し訳ない。明日からしっかりやります」と話した。首位西武が敗れ、ゲーム差は5・5のままだ。【木下大輔】
◆日本ハムは8日、北海道胆振東部地震の発生後、最初の公式戦となった楽天20回戦(楽天生命パーク)に敗れた。10勝を挙げているチーム勝ち頭の上沢直之投手(24)が、3回9失点と崩れ、序盤から劣勢を強いられた。被災した選手たちは奮闘したが、白星には届かず。気持ちを切り替え、今日9日の同戦(同)に臨む。 上沢は思わずうなだれた。2回2死一、三塁。ウィーラーに左翼席へ3ランを浴びた。この回に一挙8失点。「力不足」。3回8安打(3本塁打)9失点。「特別な登板」と位置づけた試合は、無念の結果に終わった。 上沢 満足のいくマウンドじゃなかったけど、気持ちが入っていないボールは投げないようにと、思っていた。やられても投げないといけない。応援してくれている人もいる。気持ちだけは切らさずに投げた。 前日7日は、札幌市内の寮の中庭でキャッチボールした。だが被災による調整不足は言い訳にせず、戦う姿勢だけは崩さなかった。 栗山監督も戦い抜いた。「勝ちきれなかったのは申し訳ない」と謝罪したが、積極的なタクトで、石川亮以外の野手を全員起用。投手では鍵谷、玉井の道産子コンビを登板させるなど、随所に考え抜いた用兵を繰り出した。4、5回に2点ずつを返し、難敵の岸を5回で降板させた。 「選手たちが一番悔しかったと思う」。唇をかんだ指揮官は「今日の試合に関しては、いろんな意図を持って自分の中では一生懸命やったつもりなので。できる限りのことをしなければいけない。僕が出来ることを精いっぱいやっていくし、選手もやってくれているし、あとは勝つことだけ。そこだけは出来なかったので、しっかりやっていきます」。北海道を代表して戦う選手たちは、けっして諦めることはない。【木下大輔】
◆日本ハムの道産子右腕2人が、粘りの救援を披露した。 まずは佐呂間町出身の玉井が2番手でマウンドに上がり「点差はありましたけど、諦めるわけにはいかないと思って投げました」と、5回1死二、三塁のピンチを気迫の投球でしのぎ、2イニングを無失点。七飯町出身の鍵谷も8回に登板し、1イニングを1安打無失点に抑えた。「勝てたら良かったけど、みんな、最後まで諦めずにやれたと思う」と神妙だった。
◆プロ野球日本ハムは8日、仙台市の楽天生命パーク宮城で、北海道で地震が発生してから初めての試合となる楽天戦に臨んだ。4-9で敗れたものの、栗山英樹監督は「どういう状況かはみんな分かっている。ただやりきる。できる限りのことはしないといけない」と神妙な面持ちで語った。 試合前に栗山監督と楽天の平石洋介監督代行、両チームの選手、コーチが、球場の正面広場前で約10分間、被災地支援のための募金を呼び掛けた。雨の中、多くのファンが長蛇の列をつくり、3895人から135万6874円が集まった。 平石監督代行は「われわれも東日本大震災の時にいろんな思いを持ってやっていた。多くの方に助けられた」と当時を振り返り、北海道函館市出身の青山浩二投手は「たくさんの人の助ける気持ちがあって感動した。(地震は)ショックだったけど、間接的でも、少しでも助けになれば」と話した。募金活動は9日の試合前にも行われる。
◆左肋骨の骨挫傷で離脱していた楽天の藤田が約1カ月ぶりに復帰し4号ソロを含む3安打で勝利に貢献した。二回の復帰後初打席で左前打を放ってこの回計8点の猛攻につなげ、三回は上沢の高めの速球を左翼席へ運んだ。五回にも中前打し「いっぱい休みをもらったので、しっかり働かないとチャンスがないと思っていた」と表情を緩めた。 2軍にいる間にチームは8連敗を喫し、若手中心の選手起用にかじを切った。36歳のベテランは「こういうチーム状況をつくったのはベテランのせい。与えられたところで結果を残せるようやっていく」と闘志を燃やした。 平石監督代行(上沢を攻略し) 「よく仕留めてくれた。見事な攻撃だった」 村林(二回に3年目で初の適時打) 「必死に食らいついていった結果、安打になった。必死にやるしかないので」 内田(二回に上沢から6号ソロ) 「打った瞬間に行ったなと思った。いい投手から打てたのは自信にしたい」
◆日本ハムの中田は五回に適時打を放ち意地を見せたが、チームは完敗で北海道地震発生後の初戦を落とした。主将として「こういうときだからこそ勝ちたかった。悔しい」と残念がった。 地震で水を沸かすことができず、家族も含めて十分な食事が取れなかったという。11、12日の札幌ドームでの試合も中止となり「苦しんでいる人がたくさんいる。中止は当たり前。自分たちにできることを一生懸命にやっていきたい」と語った。 清宮(四回に右前打を放つもチームは敗れ) 「勝って(被災地に)いい報告をできれば良かった。勝てなかったが、これから先、まだまだシーズンはある」
◆岸が4年ぶりの10勝目(3敗)。チームの3連勝に貢献し、「先発として最低2桁は勝ちたいと思っているので良かった。皆さんに感謝したい」と話した。ただ、三回までに9点の援護をもらいながら反撃を許し、101球を投げて5回4失点での降板に「無駄球が多かった。もっと長い回を投げたかった」と反省。それでも防御率2・69はリーグトップだ。
◆日本ハムは8日、楽天20回戦(楽天生命パーク)に4-9で敗れた。北海道で発生した地震の影響で前日7日の試合が中止となり、この日は地震後初めての試合。必勝を期して臨んだ栗山英樹監督(57)は「申し訳ない」と無念さをにじませた。ただ、北海道出身の玉井大翔(26)、鍵谷陽平(27)両投手が救援で好投するなど、チーム一丸で被災地への思いを表した。 勝利には届かなかった。栗山監督は「戦う姿をどう見せられるか。きょうに関しては、意図を持って一生懸命戦った。選手たちが一番悔しいと思う」と声を絞り出した。 試合前には「苦しんでいる皆さんに、少しでも元気になってもらいたい。その思いを背負って、使命を持ってやっていく」と選手を熱く鼓舞した。しかし、先発の上沢が二回一死で内田に先制ソロを許すと、一気に崩れた。ウィーラーに3ランを浴びるなど、この回計8失点を喫した。 それでも、チームは諦めず戦った。北海道出身の玉井、鍵谷が救援で登板し、四回以降は追加点を許さなかった。五回二死一、三塁では中田が中前適時打。札幌市内の自宅はシャワーが使えず、合宿所の近藤の部屋で汗を流したという主将は「被災地は、まだ大変な思いをしている」と言葉に力を込めた。 試合前には両チームの監督、選手、コーチが球場の正面広場前で約10分間、被災地支援の募金を呼び掛けた。雨の中でファンが長蛇の列を作り、3895人から135万6874円が集まった。東日本大震災を経験した左翼席の"イヌワシ党"からも「頑張れ! 負けるな! 北海道!!」と声援が送られた。 「残りのシーズンの中で、いい報告ができるようにしたい」とD1位・清宮(早実高)も前を向いた。逆転Vへとつながる1勝を、きょうこそ届ける。 (広岡浩二)
<パ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
西武 |
70 | 49 | 2 | 0.588 (↓0.005) | (-) |
22 | 668 (+9) | 575 (+13) | 163 (+1) | 115 (-) |
0.274 (-) | 4.42 (↓0.06) |
2 (-) |
ソフトバンク |
65 | 52 | 1 | 0.556 (↑0.004) | 4 (↑1) |
25 | 564 (+12) | 485 (-) | 173 (+4) | 70 (-) |
0.266 (↑0.001) | 3.93 (↑0.03) |
3 (-) |
日本ハム |
64 | 54 | 3 | 0.542 (↓0.005) | 5.5 (-) |
22 | 519 (+4) | 496 (+9) | 129 (+1) | 78 (+1) |
0.254 (-) | 3.75 (↓0.05) |
4 (-) |
ORIX |
56 | 63 | 5 | 0.471 (↓0.004) | 14 (-) |
19 | 462 (-) | 498 (+12) | 90 (-) | 82 (-) |
0.239 (-) | 3.75 (↓0.07) |
5 (-) |
ロッテ |
54 | 62 | 3 | 0.466 (↑0.005) | 14.5 (↑1) |
24 | 462 (+13) | 503 (+9) | 60 (+1) | 107 (+2) |
0.253 (↑0.002) | 3.91 (↓0.05) |
6 (-) |
楽天 |
50 | 68 | 3 | 0.424 (↑0.005) | 19.5 (↑1) |
22 | 438 (+9) | 492 (+4) | 113 (+3) | 57 (-) |
0.241 (-) | 3.78 (-) |
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