ヤクルト(★3対9☆)中日 =リーグ戦22回戦・明治神宮=
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中日
30200220091301
ヤクルト
20000000131110
勝利投手:吉見 一起(5勝5敗0S)
敗戦投手:ブキャナン(9勝10敗0S)

本塁打
【中日】福田 永将(11号・6回表ソロ)

  DAZN
◆中日が連敗を5で止めた。中日は初回、ビシエドとアルモンテの連続適時打などで、3点を先制する。1点リードで迎えた3回表には、アルモンテと高橋の適時打でリードを広げた。投げては、先発・吉見が今季5勝目。敗れたヤクルトは、先発・ブキャナンが試合をつくれなかった。

◆ 中日吉見一起投手(33)はヤクルト戦で今季3勝0敗。通算でも17勝9敗と得意のカードだが、神宮では2勝6敗と負け越し。 最後に勝ったのは11年5月5日で、現在5連敗中。7年ぶりに敵地で白星を挙げられるか。

◆ 昨年まで日本ハムに在籍し、札幌市に自宅がある中日大野奨太捕手(31)が、北海道を襲った地震に心を痛めた。 「ちょうど地震のあったくらいの時間に偶然、目が覚めました。自宅に連絡したら、大丈夫でした。断水、停電はしているみたいです」と、家族が無事だったことにホッとしていた。 大野奨は08年のドラフト1位で日本ハムに入団。昨年FAで中日に移籍した。「ゆかりのある地域なので、早い復興を祈っています。個人としても、選手としても、プロ野球界として何とかしていきたい」。西日本豪雨のときもプロ野球界全体で広げた支援の輪を、今回も広げたいという気持ちを明かした。

◆ 中日は1回、ビシエドとアルモンテの連続適時打などで3点先制。その裏に2点を返されたが、3回に2本の適時打で2点を追加。 中日は6回、福田の11号ソロと平田の適時打で2点を追加した。先発の吉見は5回2失点で、勝利投手の権利を得て降板。 中日は7回に高橋の2点適時二塁打でダメ押し。連敗を5で止め、神宮での連敗も10で止めた。吉見5勝目。ヤクルトは序盤の失点が響いた。ブキャナン10敗目。

◆ 中日がたくさんのトンネルを抜けた。神宮球場連敗を9で、チームの連敗も5で止めた。 先発したベテラン吉見一起投手(33)もトンネルを抜けた。初回に2失点したものの、その後は粘った。3回には大引の一ゴロで一塁ベース上で走者と交錯して転び、ヒヤリとするシーンもあった。それでも、5回を6安打2失点で5勝目を挙げた。11年5月5日の勝利以降、神宮では5連敗中だったが、7年ぶりの白星となった。「もう少し長く投げたかった。(ブキャナンの10勝目阻止を)モチベーションにした」と話した。 森監督は「(打線も)投手があてにならないから何点でも取るわ。(シーズン)最後の神宮でお客さんにあいさつできたのがうれしい」。うれしさからか、ベンチから三塁ブルペンまでの帰り道はファンと交流。グラウンドを去る直前に森監督は、深々と頭を下げていた。

◆ 中日は連敗を5で止めた。神宮で5連敗中だった先発吉見が5回2失点と粘り、打線は13安打は9点と援護。中継ぎ陣も力投し、神宮球場での10連敗を免れた。 負ければ完全V消滅の可能性もあったが土壇場で阻止。 森繁和監督は「トンネルを抜けた」と聞かれ「大きなお世話だ」と言い「最後の神宮でお客さんにあいさつできてうれしい」と、深々とグランドに向かって頭を下げていた。

◆ 前日5日のヤクルト戦を食あたりで欠場した中日平田が、大当たりを見せた。 6回に適時打を打つなど今季12度目の3安打。「打撃は良くなっている。試合中はおなかの中の物が暴れないようにしていた。最後の打席はおなかが痛かった」と明かした。4日夜に食べた魚と貝にあたったと見られ、前日はじんましんと吐き気に苦しんだが、1日休んだ分をきっちり取り返した。

◆ 最下位に沈む竜が、いくつものトンネルを抜けた。連敗を5で止め、さらに神宮での連敗も9で止めた。 先発を託されたベテラン中日吉見が、踏ん張った。初回に2失点。3回には大引の一ゴロで、カバーに走った一塁ベース上で走者と交錯して倒れ込んだ。だが走者のセーフの判定をリクエストで覆し、後続をピシャリ。右足首捻挫を経験しているだけに、大事をとって5回6安打2失点で降板も、打線の援護にも支えられて今季5勝目を挙げた。 「諸事情で早く降板したが、もう少し長く投げたかった。(ヤクルト・ブキャナンの10勝阻止を)モチベーションにした。足は大丈夫。(自身の連敗脱出は)書かないで下さいよ」と吉見。11年5月5日の勝利以来、自身の神宮連敗も5で止めた。 この日負ければ、首位広島が引き分け以上なら、優勝の可能性は完全消滅していた。それもなんとか阻止。「(打線も)投手があてにならないから何点でも取るわ。(最後のピンチは)みんな同じことがよみがえっただろうな。それよりも(今季)最後の神宮でお客さんにあいさつできたのがうれしい」。グラウンドを去る直前、森監督は深々と頭を下げた。【伊東大介】

◆ ヤクルトが序盤の大量失点で主導権を逸した。 先発ブキャナンが立ち上がりを攻められ、1回に3失点。3回にも2失点と立ち直れず、6回7失点で9敗目。打線も初回に青木と雄平の適時打で2点を挙げたが、2回以降は攻めあぐねた。 連勝は2でストップし、神宮での中日戦10連勝はならなかった。小川淳司監督は「今日の展開は厳しかった。ブキャナンも安定しない。結果がこうだからかもしれないけど、淡々と投げているように見えた。もう少し気持ちが入ってこないと。いい時と悪い時の差があるのかな。みんなでやっているわけだから、リードされてもひっくり返す雰囲気があるので、踏ん張って欲しかった」と、チーム勝ち頭の9勝を挙げる右腕に奮起をうながした。

◆中日が1引き分けを挟んだ連敗を5で止めた。一回にビシエドとアルモンテの連続適時打などで3点。その後も着実に加点した。高橋が2安打4打点。吉見は5回2失点で5勝目。ヤクルトはブキャナンが7失点し、勝率5割に戻った。

◆中日の高橋が2安打4打点と活躍した。一回は遊ゴロで打点を挙げ、三回二死一塁からは低めの変化球を右翼線に運ぶ適時二塁打。七回二死一、二塁では内角速球を振り抜き、右中間へ2点二塁打を放った。  5試合安打がなかったが、吹っ切れたように快音を連発。「残り試合が少なくてもやることは変わらない。継続してできるようにしていきたい」と話した。 平田(食あたりのため前夜は欠場。2試合ぶりに先発し、第1打席で安打) 「攻撃にいい流れを持ってこられた」 福田(六回に11号ソロ本塁打) 「追加点が取れてよかった」

◆ヤクルトの球団マスコット・つば九郎の「今日のひとこと」はいつもの毒舌を封印して、関西地方を中心に大きな被害を出した台風21号や、平成30年北海道胆振東部地震の被害に遭った人々へ向けメッセージを送った。 試合前に得意のフリップ芸を披露。9月6日を「つばくろうのひとします」と宣言し、ビール半額ナイターを宣伝。さらに「きょうでじんぐう どらごんずせん さいしゅうび」「ことしもいろいろと ありがとういざいました」とドラゴンズファンにお礼をした。 一方で「おおきなこえではいえませんが ねんまつ れいの いべんとが~」とすると、「どらごんずのせんしゅのみなさん そのさいは いろいろとごきょうりょくください」と年末にイベントを開催することをほのめかし、中日ナインに協力を求めていた。 最後に「ほっかいどうのみなさん かんさいほうめんのみなさん」とフリップを出すと、「1にちでもはやく もとどおりのせいかつができますように」と願い、「くにのえらいひと たのみます。おねがいします こころをひとつに まけるもんかにほん」とエールを送った。

◆ヤクルトの雄平が一回に適時打を放ち、5試合連続打点とした。  3点を追う一回は青木の適時打で1-3とした後の二死二塁で打席へ。カウント2-2から地面すれすれのフォークボールをすくうように捉え、右前にはじき返した。「追い込まれていたけど何とか食らい付いて打った」と語った。5日は逆転2ランを放った5番打者。安打も8試合連続とし、好調を維持している。

◆ヤクルトは先発ブキャナンが6回7失点と試合をつくれず、勝率が5割に戻った。小川監督は「この展開では厳しい。何とか粘ってほしかった」と不満げだった。  中5日の登板間隔で臨んだブキャナンは一回に3点を献上。2-3の三回には2アウトから2失点し、六回も2点を奪われて10敗目を喫した。  4、5日は終盤に打線が奮起し、続けて逆転勝ちしただけに、田畑投手コーチは「打線が終盤に追い掛けてくれるんだから、1点でも少なくいってもらいたい」と苦言を呈した。 青木(一回無死二塁で右前適時打) 「坂口がいい形で出塁してくれたので、大振りせず後ろにつなぐ気持ちでコンパクトに打った」

◆セ・リーグ2位のヤクルトは6日、中日22回戦(神宮)に3-9で敗れて連勝が2で止まり、勝率5割に戻った。小川淳司監督(61)は、6回10安打7失点で10敗目(9勝)を喫したデービッド・ブキャナン投手(29)に苦言を呈した。  「簡単に取られているように見えた。そういう雰囲気は皆が感じるものだから。淡々と投げているように感じた」  2夜連続で逆転勝ちの翌日、チーム勝ち頭が背信の投球だった。一回に3失点も直後に味方が2点を返し、2-3で迎えた三回。二死走者なしからビシエド、アルモンテに続けて初球を捉えられ、簡単に2失点した。3位・巨人とは2ゲーム差。残り24試合となる中、指揮官は「皆でやっているわけだから。リードされてもひっくり返す雰囲気がある。何とか踏ん張ってほしかった」と求めた。(長崎右) 一回に右前適時打し、30試合連続出塁のヤクルト・雄平 「2打席目、3打席目がもったいなかった」

◆ブキャナンは、自分の投球スタイルを見直すべきだろう。この日は、フォーシームとカットボールを多投し、『力』で抑えにいって中日打線に打ち込まれた。あまりに単調な投球だった。本来は変化球を低めに集めてゴロを打たせる投手。カーブをもっと効果的に使って、緩急をつけた投球をすべきだ。  打線では山田哲、バレンティンの状態が気がかりだ。山田哲は軸足(右足)の踏ん張りに欠け、バットが外回りしている。引っ張りにかからずに、センターへ打ち返す意識を強く持って打席に入ってほしい。  バレンティンは、本塁打を狙いすぎ。力みかえっているし、打ちたい意識が強すぎてボール球に手を出している。芯で捉えればオーバーフェンスできるパワーの持ち主。もう少しリラックスすることだ。(サンケイスポーツ専属評論家)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
72462 0.61
(↓0.005)
M11
(↑1)
23624
(+3)
552
(+13)
160
(+2)
76
(-)
0.267
(↓0.001)
4.19
(↓0.08)
2
(-)
ヤクルト
59591 0.5
(↓0.004)
13
(-)
24561
(+3)
584
(+9)
113
(-)
63
(-)
0.269
(-)
4.43
(↓0.04)
3
(-)
巨人
59633 0.484
(-)
15
(↑0.5)
18559
(-)
519
(-)
128
(-)
58
(-)
0.261
(-)
3.95
(-)
4
(-)
阪神
54601 0.474
(↑0.005)
16
(↑1)
28472
(+13)
499
(+3)
71
(+3)
61
(+1)
0.255
(↑0.002)
3.95
(-)
5
(-)
DeNA
52642 0.448
(-)
19
(↑0.5)
25470
(-)
556
(-)
145
(-)
68
(-)
0.252
(-)
4.35
(-)
6
(-)
中日
54692 0.439
(↑0.005)
20.5
(↑1)
18533
(+9)
573
(+3)
85
(+1)
54
(+1)
0.265
(↑0.001
4.39
(↑0.01)