ソフトバンク(☆7対0★)ロッテ =リーグ戦15回戦・福岡ヤフオクドーム=
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ロッテ
00000 0000 022
福岡
00000 502× 7102
勝利投手:石川 柊太(11勝6敗0S)
敗戦投手:シェッパーズ(0勝3敗1S)
  DAZN
◆ソフトバンクは0-0のまま迎えた6回裏、代打・明石の適時二塁打などで一挙5点を先制する。その後は、8回に無死二三塁から上林の2点適時打が飛び出し、リードを広げた。投げては、2番手・石川が今季11勝目。敗れたロッテは、投打ともに振るわなかった。

◆ロッテ福浦和也内野手が、3試合連続安打を放ち、2000安打へあと8本と迫った。 8番指名打者で先発し、両チーム無得点で迎えた5回1死からの第2打席。ソフトバンク先発松本裕の投じた内角高めの直球を詰まりながらも中前安打とした。

◆ロッテ中村奨吾内野手が自身初のシーズン30盗塁をマークした。 8回2死一塁、ソフトバンク武田が148キロの直球を投じる間に二塁を陥れた。 井口資仁監督は開幕前から「チーム140盗塁」を目標に掲げており、ここまで103個。前半戦で1番を務めた荻野貴司外野手がケガで抜けた穴を埋めるように足でけん引している。「30いけるとは思っていなかった。失敗も多いけど、走れているのは監督やコーチがどんどん行けと言ってくれるおかげです」と感謝した。 これで西武源田に並び、31盗塁の日本ハム西川に次ぐリーグ2位タイ。タイトルも射程圏内にとらえた。

◆中継ぎで登板したソフトバンク石川柊太投手(26)がチームトップとなる11勝目を手にした。先発松本裕に変わって、0-0の6回から救援。2イニングを無安打無失点に抑えた。 「気持ちで全力で、1人1人、1球1球投げた。それだけです。先頭打者をしっかり抑えられて持ち味のテンポ(いい投球)が出せてよかった」。ロッテ主軸の中村、井上、角中を3人できっちり仕留めた。7回には先頭鈴木に死球を与えたものの、後続を3人でピシャリ。打線が6回に大量5点を挙げ、うれしい白星が転がり込んだ。「(中継ぎは)先発が崩れたり、ずっと流動的なところも経験しているので、引き出しになっている」。ブレークした昨年も中継ぎからスタートし、先発転向。今季も中継ぎ-先発-中継ぎ、と多くの持ち場でマウンドに上がっている。 チームはロングリリーフ可能な石川、中田をブルペンに配置。シーズン終盤戦に向け「中継ぎ強化」を図った。26日の西武戦(ヤフオクドーム)では中田が延長11、12回を投げ通算100勝のメモリアル勝利を挙げた。この日で3連投となった石川だが、疲れはない。「期待に応えられるように準備するだけ」。フル回転へ向け、力を込めた。

◆ソフトバンク明石健志内野手(32)が、6回に代打で決勝2点適時二塁打を放った。 0-0の6回1死満塁に8番甲斐の代打で登場。1ボールから2球目の内角直球を引っ張り、一塁線を鋭く破った。2者が生還し、明石は二塁ベース上で右手人さし指を高々と挙げて喜んだ。 チーム34イニングぶりの適時打となった。明石は今季代打では9打席目での初安打。「打順が一巡くらい前から、走者がいたら行くぞと言われていたので、早めに準備はしていた」。ロッテ先発シェッパーズの球筋を頭にたたき込みながらベンチ裏でスイングした。 今季は腰痛に悩まされ続けてきた。8月16日に1軍復帰。26日にはレジェンドデーのゲストに来ていたフリオ・ズレータ氏から日本語で「何デ、マイナー? 」と心配され、明石は腰をさすりながら「腰だよ」と笑いながら返事をしていた。「(腰の状態は)怖いかもしれないが、試合に出る以上はやるしかない。前半戦と後半戦の1勝は違う。今日の1勝は大きい」と話した。 工藤監督も「厳しい場面でしっかりしたスイングをしてくれた。よく期待に応えて打ってくれた」とほめた。

◆ロッテ福浦が3試合連続安打で、通算2000安打まで残り8本とした。 前日に続き「8番・DH」で先発出場。互いに無得点で迎えた5回の第2打席、1死からソフトバンク松本裕の内角高めストレートを中前へ運んだ。「バッティングは一時に比べたら悪くない。あとは、いいところで打ちたいよね」。2回2死一、二塁の先制機では三塁へゴロを放ち、敵失で出塁したが得点にはつながらず。「頑張るだけ。負けたのが悔しい」と話した。

◆逆転優勝へ再進撃だ! ソフトバンク工藤公康監督(55)が積極的な采配で試合を動かし、ロッテに快勝した。6回に代打明石健志(32)がチーム34イニングぶりの適時打となる2点打で先制。スクイズも決め、一挙5得点を挙げた。前夜に10連勝を逃したが、引きずることなく、西武猛追の再スタートを切った。 工藤監督は迷わずに代打明石を告げた。0-0の6回1死満塁で8番甲斐に代えた。明石は内寄りの直球をとらえた。鋭い打球はゴロで一塁線を破り、2者が生還。先制の2点タイムリー二塁打となり、右手人さし指を挙げて喜んだ。「いいところに飛んでくれた。狙いは内角の甘いところからの直球」。ベンチでロッテの先発シェッパーズを凝視していた成果が出た。チームにとっても。34イニングぶりの適時打。1発は出ても、つながらなかった打線に待望の1本が飛び出した。 指揮官はさらに積極采配に打って出た。二、三塁のチャンスで三塁走者の長谷川勇に、代走西田を送った。「思い切って代走を送った。もう1点を取ることが大事だったので、スクイズをさせた」。相手の警戒がさらに高まる中で、上林にスクイズのサインを出した。1ボールからの2球目カットボールに食らいつく。小飛球は投手唐川の前に落ち、スクイズ成功。さらに悪送球もあり、2点を奪った。上林は「打球が上がった瞬間、併殺かと焦った。ラッキーでした」と冷や汗だったが、ベンチの指示に応えた。この回一挙5得点。8回には上林の右前2点適時打でダメを押した。 10連勝を狙った前日28日は10安打も11残塁。犠飛の1点しか奪えず、痛い黒星を喫した。工藤監督は「今日勝てたのが何よりも大きい。1つずつ、先のことを考えずしっかりやっていきたい」と連敗しなかったことを喜んだ。今季腰痛に悩まされ続けた明石を16日に1軍に呼んだ。「明石は常にしっかり準備をしてくれていた。ありがたい」と感謝。26日の西武戦では全試合先発で起用してきた上林を、左足かかとの痛みを考慮し、スタメンから外した。「まだ先があるから」と自ら説得。この日の活躍につなげた。工藤監督は「最後には楽しいことが待っている。そうなるように頑張ります」。ベンチと選手が一体になっての快勝。西武猛追へ再進撃が始まった。【石橋隆雄】

◆ロッテの福浦和也内野手(42)は29日、ソフトバンク戦(ヤフオクドーム)の五回に中前打を放ち、通算2000安打まで残り8とした。  前日28日に続いて「8番・DH」でスタメン出場した福浦は二回の第1打席は三塁失策で出塁。この日2度目の打席ではカウント0-1から松本裕の135キロ直球をとらえた。26日に代打で右前打してから、3試合連続で安打を放っている。

◆ソフトバンクは六回に代打の明石の2点二塁打と上林のスクイズなどで一挙5点を先行し、八回に上林の2点適時打で加点した。4投手で無失点リレーし、六回から2回を抑えた石川が11勝目を挙げた。ロッテは2安打で零敗を喫した。

◆ロッテは6月15日の巨人戦以来となる零敗を喫した。若い松本裕を打ちあぐねると、六回以降は石川、武田、モイネロに手も足も出なかった。井口監督は「2安打では勝てない」と淡々とした口調で話した。  4年目の松本裕とは昨季に続いて2度目の対戦だった。二回に2四球と失策で二死満塁の絶好機をつくりながら攻め切れなかった。4日から本拠地で再びソフトバンクと対戦する。松本裕とも再戦が予想されるだけに「何とか打ち崩したい」と雪辱を期した。 シェッパーズ(六回に入って崩れて3敗目) 「粘って投げられていたがコントロールが不安定だった。五つも四球を出したのが反省」

◆ソフトバンクの松本裕はピンチで踏ん張り、5回を無得点に抑えた。白星は付かなかったが「調子は良くなかったが、何とか粘れた」と話した。  右肘に張りを抱えていた影響もあって登板間隔が空き、12日以来のマウンドだった。二回2死満塁では平沢をツーシームで空振り三振に仕留め、五回一死一、二塁のピンチでも後続を断った。それでも5回で91球を要して降板し「早い回でマウンドを降り、中継ぎの方に申し訳ない」と反省した。 工藤監督(先制の2点二塁打の明石に) 「満塁の場面でよくやってくれた」 上林(六回にスクイズ成功) 「(小フライになり)終わったな、と思ったが良かった」 柳田(四回に2年ぶりとなる20盗塁目) 「うれしい。スタートは悪くなかった」

◆2度目の先発となったシェッパーズは五回まで2安打に抑えていたが、六回に3安打と四球などで4失点。「六回がすべて。粘って投げられていたが制球が不安定だった。5つも四球を出しては...」とうなだれた。井口監督は「しっかり投げていた。それより打線が援護できていない。2安打じゃ勝てない」と相手先発の松本裕を攻略できなかった打線を嘆いた。

◆不安を鋭い打球が一掃した。9連勝ストップから一夜。ソフトバンクが代打・明石のひと振りで逆襲再開だ。  「代打だし、積極的に。きょうの1勝は大きいと思います」  六回一死満塁で、最初のストライクを振り抜いた。一塁線を破る先制2点二塁打は今季41打席目で初の適時打。腰痛に悩んでいた男の待望の一本から、眠りかけた攻撃陣は一挙5点を奪った。  1得点で連勝が止まった前日28日は二回から八回まで毎回残塁。この日も五回までに4度の得点圏を逃し、9連勝中に1試合平均7・7得点の反動が心配された。工藤監督は「どうしても点がほしかったところ。何よりも、きのう負けてきょう勝てたこと。僕らは1つずつなので」とかみしめ、優勝争いの経験が豊富な15年目の明石も一戦必勝を誓った。  「前半の1勝と違って取り返せなくなる。『あそこで1勝しておけば』という経験もしてきたので」。6ゲーム差のままだが、連勝の西武に食らいつく。 (安藤理)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
西武
674520.598
(↑0.003)
0
(-)
29632
(+5)
536
(+4)
159
(-)
107
(+2)
0.272
(↑0.001)
4.35
(↑0.01)
2
(-)
福岡
605010.545
(↑0.004)
6
(-)
32523
(+7)
466
(-)
161
(-)
68
(+2)
0.263
(-)
4.01
(↑0.04)
3
(-)
日ハム
605130.541
(↑0.001)
6.5
(↓0.5)
29493
(-)
467
(-)
124
(-)
74
(-)
0.253
(-)
3.75
(-)
4
(-)
ロッテ
525730.477
(↓0.004)
13.5
(↓1)
31426
(-)
465
(+7)
52
(-)
103
(+1)
0.252
(↓0.002)
3.82
(↓0.02)
5
(-)
ORIX
525950.468
(-)
14.5
(↓0.5)
27430
(-)
461
(-)
83
(-)
76
(-)
0.239
(-)
3.69
(-)
6
(-)
楽天
476530.42
(↓0.003)
20
(↓1)
28412
(+4)
457
(+5)
105
(+2)
55
(-)
0.241
(-)
3.7
(↓0.02)