ヤクルト(★3対6☆)広島 =リーグ戦13回戦・明治神宮=
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広島
10010 1030 6111
ヤクルト
20000 0001 391
勝利投手:ジョンソン(8勝2敗0S)
敗戦投手:小川 泰弘(5勝4敗0S)
  DAZN
◆広島は2-2で迎えた6回表、バティスタが適時二塁打を放ち、勝ち越しに成功する。そのまま迎えた8回には、安部の2ランと田中のソロで3点を奪い、リードを広げた。投げては、先発・ジョンソンが今季8勝目。敗れたヤクルトは、最終回に追い上げを見せるも及ばなかった。

◆ヤクルト山田哲人内野手(26)は20日中日戦から8試合連続で打点をマークしている。  連続試合打点の記録は86年バース(阪神)の13試合だが、ヤクルトでは97年池山、03年ラミレス、14年川端の9試合が最長で、山田哲は球団記録に挑むことになる。

◆広島が1回に松山竜平外野手(32)の中前適時打で先制点を奪った。24日阪神戦から6試合連続で先制点を奪い、試合の主導権を握った。  1回2死一、三塁から松山はヤクルト先発小川に追い込まれながら4球目のチェンジアップを拾って、中堅前に落とした。三塁走者の菊池が生還し、幸先よく1回に先制点を奪い「打ったのはチェンジアップ。執念」と話した。

◆ヤクルト山田哲人内野手が、球団記録に並ぶ9試合連続打点を決めた。  0-1の1回無死一、三塁で、広島ジョンソンから中前適時打を放った。「打ったのはチェンジアップ。初回に点を取られた直後に、すぐに取りかえせてよかったです」とコメントした。  連続試合打点の記録は86年バース(阪神)の13試合で、ヤクルトでは97年池山、03年ラミレス、 14年川端の9試合が最長記録だった。

◆歌手氷川きよしが31日、東京・神宮球場で、プロ野球ヤクルト-広島戦の始球式を行った。  始球式は5回目で、ヤクルト戦は3年連続。ヤクルト小川泰弘投手と先月対談した時に教わったというフォームで、ノーバン投球を決めた。  自己採点は41点と低めながら、氷川は「去年より良かったです。自分の中では届いたからいいかなと。去年は手を上げてなかったですね。手を上げると届く感じがしました。いろいろ教えていただくと勉強になりますね」と感謝した。  水面で石を跳ねさせる水切りは得意だそうで、氷川は「海に石を投げて飛ばせるのはできます。そっちはけっこうプロ並みです。チャチャチャッと(水を切って)、き・よ・し、という感じです」と笑わせた。  始球式前には、デビュー年の2000を背番にしたユニホームで、新曲「勝負の花道」を披露した。

◆広島が2位ヤクルトに逆転勝利でゲーム差を9・5に広げた。1回裏に逆転を許すも、4回に追いつくと、6回に勝ち越し。8回には安部と田中の本塁打でヤクルトを突き放した。後半戦5カード連続で初戦勝利。再び貯金を今季最多タイの16とした。  広島緒方孝市監督の談話は以下の通り。  -打線について  緒方監督 点が欲しいところで1点ずつ取れたのは大きかった。バティ(バティスタ)がヒーローだけど、安部があそこでまさかの本塁打を打ってくれるとは。あそこは走者をかえして欲しいところだったが、最高の結果を出してくれた。  -安部の状態が上向き  緒方監督 1打席1打席しっかりと内容のある打席が多くなってきた。本人も取り返すというよりも、目の前の1試合、1打席に集中してやってくれている。  -中崎は失点したが、中継ぎが試合の流れをヤクルトに渡さなかった  緒方監督 最後ザキ(中崎)がピンチになったけど、粘り切って投げてくれた。何より、9回までリードしたウータン(石原)が度胸あるリードで引っ張ってくれた。また明日からも1試合1試合全力で頑張ります。

◆ヤクルト小川泰弘投手が6回3失点(自責2)も4敗目を喫した。初回に先制を許したものの立て直し、6回まで115球を投じながら粘り強く投げた。「何とか粘った感じですが、ボール先行になってしまった。リズムをつくりたかった。切り替えて次、仕事ができるようにしたい」と反省。  小川淳司監督は「よく粘った。(6回)無死一、二塁で1点でしのいだ」と話した。

◆ヤクルトのドラフト4位塩見泰隆外野手が、1軍初昇格で即スタメン起用された。2軍の試合が行われる西武第2球場から、練習中に神宮球場に急行。そのまま1軍に合流し、「5番右翼」で先発した。  プロの厳しさを味わった。2-2の5回、2死一、二塁。勝ち越しの絶好機で、広島ジョンソンと対峙(たいじ)した。初球のチェンジアップ以外は内角中心に攻められるが粘って、フルカウントに。7球目。外角低めに鋭く落ちるチェンジアップに、バットは空を切った。俊足とパンチ力が売りのルーキーのデビュー戦は4打数無安打。「緊張感がめちゃくちゃありました。1軍の雰囲気、レベル、全然違う。塁にすら出られなかった。(5回は)あのコース、あの高さに投げてきて、すごいなと思った」と唇をかんだ。  トップレベルを肌で感じたのを無駄にはしない。「自分のスイングはできた。あとは当てること、ミートすること。次につなげられるように頑張ります」と顔を上げた。この悔しさを、糧にする。

◆広島が2位ヤクルトを下し、ゲーム差を9・5に広げた。今季26度目の逆転勝利の立役者は、前半戦不振を極めていた安部だった。 チームは1回に1点を先制しながら、その裏すぐに逆転を許した。それでも4回。2死一塁から安部が小川の144キロを強振して中堅越えの三塁打で振り出しに戻した。6回に勝ち越し、8回に再び安部が近藤のスライダーを捉えた打球は中堅フェンスも越える2ランとなった。「前の打席でチャンスでふがいないバッティングをしてしまったので、とにかくつなぐ気持ちでいきました」。6回の好機で二ゴロに倒れた悔しさを2ランに変えた。  昨季はリーグ4位の打率3割1分を残しながら、今季は前半戦を打率1割7分9厘で折り返した。後半戦から再昇格。2安打3打点で後半戦打率4割と復調気配も、満足感はない。あるのは、危機感のみ。「1回打ち砕かれているので。取り返すつもりでやりたい」。三塁には打力のある西川、この日1軍に再昇格のメヒアもいる。  「覇気」と言い続けた元気印も、再昇格後は感情をあまり表に出さない。「ヒットを打っても、次の打席、次の守備があるので。勝ってから喜ぶようにしたい」。感情も調子も、浮き沈みをなくしたい。  広島には早ければ明日2日にも優勝マジックナンバー「43」か「42」が点灯する。4月24日に首位に立ってから、セの2位球団に12勝1敗。直接対決に勝利することで独走状態をつくり出した。球団最速でのマジック点灯へ-。広島にまだ満足感はない。【前原淳】
 ▼広島は早ければ明日2日にも優勝へのマジックナンバー(M)が点灯する。2日の点灯条件は広島が1日からヤクルト戦に連勝、この間にDeNAが巨人戦で1敗、阪神が1日の中日戦に引き分け以下だとM42。広島が1勝1分けでもDeNAが1敗1分け以下、阪神1敗ならM43が出る。球団史上最速のM点灯日は昨年の8月8日だが、今季はどうか。

◆広島のバティスタが勝ち越し打を含む2安打の活躍を見せた。同点の六回無死一、二塁で、2ボールから迷わず速球を強振。左翼フェンス直撃の二塁打となり「とにかく前に飛ばすという気持ちだった。点が入ってすごく気持ちがいい」と白い歯を見せた。  八回にも左越えに二塁打を放ち、追加点の足掛かりをつくった。27日には満塁本塁打をマークするなど、要所で持ち前の打力を発揮する大砲は「調子はいい。ボール球に手を出していないのが大きい」と手応えをにじませた。 緒方監督 「点が欲しいところで1点ずつ取れた。(八回は)安部があそこでまさか本塁打を打ってくれるとは」 ジョンソン(5回2失点、6連勝で8勝目) 「野手陣が打ってくれているので、いいサイクルでかみ合っている」 田中(八回に7号ソロ) 「しっかりと自分のスイングができた」

◆ヤクルトの山田哲が一回無死一、三塁で適時打を放ち、1997年の池山、2003年のラミレス、14年の川端の球団記録に並ぶ9試合連続打点をマークした。ジョンソンのチェンジアップを中前に運び、安打は10試合連続となり「前に(打率)3割の打者がいて好機で回ってくることが多い。僕が打たないと」と責任感を口にした。  リーグトップの盗塁も二つ決めて24に伸ばした。九回にはしぶとく内野安打を放って2試合連続の複数安打とし、存在感を示した。(神宮)

◆ヤクルトの小川が6回3失点で4敗目を喫した。「何とか粘ったが、ボールが先行してしまった」と悔しそうに話した。  六回無死一、二塁で2ボールからバティスタに勝ち越しの二塁打を浴びた。それでも続く安部を二ゴロ、石原にはフルカウントに粘られながらも遊飛に仕留めるなど後続を断ち、試合はつくった。田畑投手コーチは「よく粘って投げてくれた」と責めなかった。 塩見(ドラフト4位ルーキーでプロ初出場し4打数無安打) 「緊張していてあまり覚えていない。1軍は雰囲気もレベルも全然違う。塁にすら出られなかった」 小川監督 「最初の2点だけで(1点を返した九回まで)攻撃ができなかったのは痛かった」

◆先発の小川は6回7安打3失点で4敗目(5勝)を喫した。3者凡退は三回の1度のみと走者を背負いながらの投球も「最少失点でなんとか粘りながら投げられました」と切り抜けていたが、チームの敗戦には「もう少しテンポよく投げて、攻撃のリズムを作りたかった」と肩を落とした。

◆安部が同点三塁打と貴重な3号2ランを放ち、逆転勝利に貢献。チームは後半戦に入って5連続でカードの初戦をものにし、2位とのゲーム差を今季最大の9・5に広げた。最短で2日に球団史上最速の優勝マジック42か43が点灯する。安部は今季、調子が上がらず6月14日に2軍落ち。一から打撃フォームを見つめ直し、7月16日に1軍に帰ってきた。「前半戦は全く仕事ができていない。後半戦はチームのために何とかしたい」と覚悟を口にした。

◆ヤクルトは31日、広島13回戦(神宮)に3-6で敗れ、同戦の連敗が4に伸びた。山田哲人内野手(26)が一回に中前適時打を放ち、球団タイ記録となる9試合連続打点を挙げた。九回には満塁弾が出れば、逆転サヨナラの好機を作るも最後はバレンティンが二ゴロに倒れた。  「最後まで諦めないのは、日頃から言われていること。得点圏での打席が多いし、僕が打てばチームが乗っていける」と山田哲。敗戦にも前を向いた。  一回無死一、三塁ではジョンソンの外角チェンジアップを粘り腰で中前適時打。9戦連続打点で1997年の池山隆寛、2003年のラミレス、14年川端慎吾に並ぶと、3点を追う九回二死一、二塁でも三塁内野安打。4打数2安打1打点と好調を持続させている。  手を尽くし、揺さぶりをかけた。首脳陣はD4位・塩見(JX-ENEOS)を緊急昇格させ、先発起用した。一回には重盗後に川端が適時打。六回無死一塁からは西浦がバスターエンドランを仕掛けるも右飛に終わり、小川監督は「最初の2点以降、(九回まで)点が取れなかった。六回は仕掛けどころのタイミングとして反省はある」と悔やんだ。  7月を9勝10敗で終え、首位・広島とのゲーム差は9・5。最終回に見せた執念を8月の猛攻につなげる。 (長崎右)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
523510.598
(↑0.005)
0
(-)
55446
(+6)
380
(+3)
108
(+2)
53
(+1)
0.261
(↑0.001)
3.96
(↑0.01)
2
(-)
ヤクルト
434510.489
(↓0.005)
9.5
(↓1)
54398
(+3)
425
(+6)
83
(-)
51
(+4)
0.264
(-)
4.28
(↓0.01)
3
(-)
巨人
454910.479
(↑0.006)
10.5
(-)
48426
(+6)
391
(-)
91
(+1)
47
(-)
0.26
(↑0.002)
3.94
(↑0.04)
4
(-)
DeNA
414720.466
(↓0.005)
11.5
(↓1)
53354
(-)
406
(+6)
108
(-)
55
(-)
0.247
(↓0.001)
4.15
(↓0.02)
5
(-)
阪神
394610.459
(↓0.005)
12
(↓1)
57333
(+2)
379
(+7)
51
(-)
45
(+1)
0.245
(-)
3.95
(↓0.04)
6
(-)
中日
425110.452
(↑0.006)
13
(-)
49386
(+7)
426
(+2)
62
(+1)
46
(-)
0.262
(↑0.002)
4.38
(↑0.02)