巨人(☆5対0★)中日 =リーグ戦12回戦・東京ドーム=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
中日
00000 0000 000
巨人
01000 103× 5100
勝利投手:山口 俊(8勝6敗0S)
敗戦投手:山井 大介(3勝4敗0S)
  DAZN
◆巨人が連敗を6で止めた。巨人は2回裏、マルティネスの来日初打席初本塁打となるソロで先制する。その後は、6回にマギーの適時打で加点すると、8回には岡本の3ランでリードを広げた。投げては、先発・山口俊が9回を1与四球のみに抑える投球でノーヒットノーランを達成。敗れた中日は、好投した先発・山井を打線が援護できなかった。

◆巨人ホルヘ・マルティネス内野手(25)が1軍初打席で初本塁打を放った。  この日に育成契約から支配下登録され、即1軍昇格。「7番二塁」でプロ初スタメン出場を果たした。  2回1死、陽岱鋼のすね当てと阿部のバットを持ち、初打席に立った。フルカウントから中日山井の外角高め127キロのフォークにバットを合わせた。打球は右中間スタンド最前段へ飛び込み、うれしいプロ1号ソロとなった。笑顔でダイヤモンドを1周。総立ちのベンチでチームメートの祝福を受けた。育成出身選手の初打席初本塁打は11年阪神森田、17年広島バティスタに続き史上3人目。球団では史上初となった。

◆巨人ホルヘ・マルティネス内野手(25)が1軍初打席で初本塁打を放った。この日育成契約から支配下登録され、即日1軍昇格。「7番二塁」でプロ初スタメン出場を果たした。  2回1死、陽岱鋼のすね当てと阿部のバットを持ち、初打席に立った。フルカウントから中日山井の外角高め127キロのフォークに長い腕を目いっぱい伸ばし、バットを合わせた。打球は右中間スタンド最前段へ飛び込み、うれしいプロ1号先制ソロとなった。ダイヤモンドを跳びはねるように1周。総立ちのベンチでチームメートの祝福を受けた。育成出身選手の初打席初本塁打は11年阪神森田、17年広島バティスタに続き史上3人目。球団では史上初となった。  「自分の打てるボールを待とうと思っていた。手応えは良かったです。もっともっとレベルアップしていきたい」とコメントした。

◆巨人山口俊投手(31)が中日12回戦(東京ドーム)でノーヒットノーランを達成した。  14年西武岸以来、史上79人目(通算90度目)、セ・リーグでは13年中日山井以来28人目(29度目)の快挙を成し遂げた。巨人では12年5月30日楽天戦の杉内以来。7回に大島に四球を出したものの、5三振1四球103球、28人で投げきった。山口俊の歴史的快投で、チームの連敗は6で止まった。

◆巨人山口俊投手(31)が、27日の中日12回戦(東京ドーム)でノーヒットノーランを達成した。  14年5月2日の西武岸孝之以来、史上79人目(通算90度目)の快挙となった。  過去のノーヒットノーラン、完全試合達成者一覧は以下の通り。

◆巨人山口俊投手(31)が、27日の中日12回戦(東京ドーム)でノーヒットノーランを達成した。  14年5月2日の西武岸孝之以来、史上79人目(通算90度目)の快挙となった。  初回から緩急を使い分け、6回までは四死球も与えず、完全試合ペースの快投だった。7回に四球を与え、完全試合の夢は消したが、集中力を切らさない。8回には中日の藤井がヒット性のあたりを三塁に放ったが、マギーが好捕。お膳立てして盛り上げた周囲にも助けられた。7回に大島に四球を出したものの、5三振1四球103球、28人で投げきった。  山口の歴史的快投で、巨人の連敗は6で止まった。  お立ち台でのヒーローインタビューは以下の通り。  「泣かないよー。6回くらいから意識してました。周りの良いプレーに助けられて何とか達成できました。(ベンチ内は)意外とシーンとしていた。自分の記録もそうですが、まずはチームが勝ったことがうれしい。マツダ(広島戦)でふがいない試合。今日は勝利しようと。 まだちょっと(ノーヒットノーランの)実感はないですが。また家に帰って実感がわいてくると思います。周りのおかげでできた状況。  まだまだ試合がある。最後まで優勝をあきらめていません。これからも応援よろしくお願いします」。

◆最下位に沈む中日がノーヒットノーランの屈辱を味わった。  巨人山口俊に対し、出した走者は四球の1人だけ。主軸のアルモンテを故障で欠いた打線は、最後まで意地を見せることなく終わった。  無安打無得点を許したのは、球団では99年の広島佐々岡以来だ。「相手をほめるしかないか」と問われ、森監督は苦笑まじりに答えた。「俺に言わせんなよ。ほめて、どうするんだ? 1本出ても出なくても、負けは負け。当然、うちにぶつけてくるだろう。何か考えないといけない」。山口俊には今季4試合で3勝を献上。8月以降の再戦に向け、頭を悩ませた。チームは3連敗で、借金は「12」に膨らんだ。

◆巨人山口俊投手(31)がノーヒットノーランを達成した。14年西武岸以来、史上79人目(通算90度目)、セ・リーグでは13年中日山井以来28人目(29度目)の快挙を成し遂げた。巨人では12年5月30日楽天戦の杉内以来。7回に大島に四球を出したものの、5三振1四球103球、28人で投げきった。山口俊の歴史的快投、2回にマルティネス、8回に岡本の本塁打などで5点を奪い、チームの連敗は6で止まった

◆「どすこい右腕」がやった。巨人山口俊投手(31)が中日12回戦(東京ドーム)でノーヒットノーランを達成。14年西武岸以来、史上79人目(通算90度目)、セ・リーグでは13年中日山井以来28人目(29度目)の快挙を成し遂げた。巨人では12年5月30日楽天戦の杉内以来。7回に大島に四球を出したものの、5三振1四球103球、打者28人の準完全試合を完成させた。山口俊の歴史的快投でチームの連敗は6で止まった。  こみ上げるものは...、ない。山口俊が27個のアウトを駆け抜けた。9回。丁寧にマウンドをならし、自分だけの時間を満喫した。「プロに入ってから完全試合、ノーヒットノーランをやるのは夢だった」と、意識して堂々と狙いにいった。2死、中日大島。1-2と追い込むと、ボールを右手の人さし指と中指に挟んだ。フォークで体勢を崩させて平凡な一塁ゴロ。ベンチから一斉に飛び出してきたナインの輪に埋もれた。  大歓声に呼び込まれ、お立ち台に上がった。目頭を押さえるしぐさは、真っ赤なうそだ。「泣かないよー!」と開口一番。爆笑を誘い「ありがとうございます。(前回20日広島戦で2回7失点KO負けの)マツダでふがいない投球だった。1人で投げ抜こうとマウンドに上がった。周りのおかげで、できた記録。本当に感謝です」とファンと一緒に喜びを分かち合った。  1年前を忘れたことはない。昨年の7月18日、暴力トラブルが発覚した。当日は中日戦(ナゴヤドーム)の先発予定も、宿舎でのミーティング中に退室を指示された。自室に戻り球団から理由を説明され、すぐに帰京。当面の謹慎後に、1億円を超える罰金とシーズン終了までの対外試合禁止の処分を受けた。ことの重大さを痛感し、退団も頭をよぎった。「ここでプレーできるか分からなかった。できなければ、アメリカで野球をやろうかとも思いました」。猛省の日々は、孤独と不安との闘いだった。  あれから1年。野球人として償い、真摯(しんし)に野球と向き合う姿は同僚と4万人を超えるファンに受け入れられた。「調子自体はそんなに良くなかった。でも小林がうまくリードで引き出してくれた」と女房役が息を合わせてくれた。7回先頭の大島を四球で歩かせ、唯一の走者を出した。完全試合が消え、なお1死三塁で平田の三ゴロにマギーの好守で本塁生還を阻止し「あそこのアウトで流れがあるなと。可能性がある。いけると思った」。  男臭く、不器用で武骨な「どすこい右腕」が成し遂げた。昨年6月14日ソフトバンク戦で移籍後初登板初勝利を挙げ、人目をはばからず泣いた。この日のお立ち台で涙なき理由を「今年は開幕からやれている。その違い」と、しみじみ言った。まだ、戦いは続く。「とにかく1年間応援してくれているファンの皆さんに感謝したい。すごくうれしかった。歓喜の輪を優勝という形で味わいたい」。そのときは、顔をくしゃくしゃにして男泣きをする。【為田聡史】

◆巨人の「育成のきら星」が、デビューを華々しく飾った。27日に育成選手から支配下登録選手契約を結んだホルヘ・マルティネス内野手(25)が即日「7番二塁」でスタメン出場し、初打席で初本塁打を放った。2回1死、中日山井から右中間席最前段へ先制ソロをマーク。育成出身選手の初打席初本塁打は11年阪神森田、17年広島バティスタに続き史上3人目で、球団では史上初。ドミニカ共和国出身で前日まで育成選手が、チームの6連敗を止めるサプライズな活躍を見せた。  誰もが目を丸くした。2回1死。マルティネスはフルカウントの7球目、山井の127キロフォークに反応した。外角高めの見逃せばボールの高さだが「高い球を狙っていた」と迷わなかった。支配下登録即スタメンの初打席。名刺代わりの1発を右中間席最前部へ放り込み、仲間を総立ちさせた。「サイコウ! カンペキ! キモチイイ!」と流ちょうな日本語と笑顔が止まらなかった。  ベテランの思いも詰まっていた。グリップ下部に「10」が刻印された阿部のバットを手に打席へ立った。「去年もらったものを2軍でも使っていた。ホームランを打ったバットは今日もらったもの。もちろん明日もこのバットを使うよ」。来日1年目の昨年、ジャイアンツ球場で阿部から指導を受けた。ティーを体の近くに置き、センター方向に打つ練習で内角の打ち方を学んだ。教えとは逆コースの球だったが、恩返しのひと振りでベンチに座る"師匠"を喜ばせた。 もうひとつの教えも実った。13歳から出身が同じ町のメジャーリーガー、ロビンソン・カノの父が経営する野球アカデミーに入団。ヤンキース、マリナーズで活躍し、アメリカンドリームをつかんだ「憧れの選手」を生んだ地で、野球人生の土台を築いた。カノ本人とも毎年オフに自主トレを行い、直接指導も受けた。「まじめに練習し続けることの大切さを学んだよ」。愚直に信じた道を歩み、日本で花開いた。 新星のサプライズな1発に高橋監督も「山口俊の話もあるが、今日はマルティネスが全体の空気を変えてくれた」と目を細めた。同じく育成から支配下登録された同郷のアダメス、メルセデスに続き、チャンスをつかんだドミニカンは「ホームランボールはドミニカ(共和国)に帰った時に家族に渡したい」とほほえんだ。心優しい「育成のきら星」が、チームを上昇気流に乗せる。【桑原幹久】
 ▼マルティネスが来日初打席で本塁打。初打席本塁打は17年10月3日細川(DeNA)以来62人目。巨人では13年ロペス以来8人目で、Vアーチとなったのは08年にサヨナラ弾を打った加治前以来3人目だ。またマルティネスは育成選手から支配下登録されたばかり。育成選手上がりの初打席本塁打は、11年森田(阪神=支配下→育成→支配下)17年バティスタ(広島)に次いで3人目。

◆巨人山口俊投手(31)が中日12回戦(東京ドーム)でノーヒットノーランを達成。14年西武岸以来、史上79人目(通算90度目)、セ・リーグでは13年中日山井以来28人目(29度目)の快挙を成し遂げた。巨人では12年5月30日楽天戦の杉内以来。  巨人山口寿一オーナー(61)が就任後初の観戦試合で山口俊の快挙達成を見届けた。「どこかで連敗を脱出してくれると思っていたけど、こういう連敗脱出は思いもしていなかった。僕にとっても忘れられない。(昨年の不祥事など)いろいろなことがあったので、本人もそれを乗り越えようと思ってくれていると思う」とたたえた。

◆巨人山口俊投手(31)が中日12回戦(東京ドーム)でノーヒットノーランを達成。14年西武岸以来、史上79人目(通算90度目)、セ・リーグでは13年中日山井以来28人目(29度目)の快挙を成し遂げた。       ◇      ◇  山口俊の「先発完投型」は屈辱から始まった。プロ入り1年目の06年6月29日巨人戦の先発でデビュー。4年目の09年からセットアッパーを経てクローザーに抜てきされ、5月5日巨人戦でプロ初セーブ。「クローザーにやりがいをもってやっていた。自分の持ち場だと思っていた」と、12年に当時、最年少で通算100セーブに到達した。  守護神としてキャリアを歩むはずだった。だが、14年に入ってからセーブ失敗を繰り返した。精神的にも追い込まれて円形脱毛症を発症。中畑監督から先発再転向を言い渡された。「自分にとっては昇格ではなく降格。クローザーをクビになったと受け取った」。背水の覚悟が転機を導いた。同年は先発として17試合に登板し、8勝5敗と息を吹き返した。100セーブ以上をマークしてからノーヒットノーラン達成は、山口俊が史上初の快挙となった。【巨人担当・為田聡史】

◆巨人は27日、育成選手のホルヘ・マルティネス内野手(25)=1メートル88、77キロ、右投げ両打ち=と支配下選手契約を結んだと発表した。背番号は027から96に変更となった。  そして、この日の中日12回戦(東京ドーム)に「7番・二塁」で先発出場。二回一死の第1打席に、中日・山井のフォークにうまく合わせ、右中間への1号ソロを放った。  いきなりのアーチに、G党も歓喜。ベンチではナインが笑顔で出迎え、助っ人もマギーと抱き合うなど、喜びを爆発させた。

◆巨人・山口俊投手(31)が27日の中日戦に先発し、史上79人目となる無安打無得点試合を達成した。球数は103、5奪三振、1四球で8勝目(6敗)。無安打無得点試合は2014年の岸(西武)以来、4年ぶりの快挙で、球団では12年の杉内以来となった。  九回二死。最後の打者、大島を一ゴロに打ち取ると、東京ドームに「山口コール」が起こった。お立ち台では大歓声を浴びる。山口俊は「泣かないよー!! ありがとうございます!。六回あたりから意識しました。本当に周りのいいプレーに助けられてなんとかすごい記録を達成することができました」と笑みを浮かべた。  一回から直球とフォークがさえた。山口俊は二死から、平田を137キロのフォークで空振り三振に。その後もカーブ、スライダーを交えて、順調にアウトを重ねた。打線は二回、この日支配下登録契約を結び、昇格したマルティネスが右中間への1号ソロを放ち、先制。六回にはマギーが中前適時打を放ち、2-0とした  山口俊は七回、先頭の大島を四球で歩かせたが、後続を断った。巨人は八回、岡本に左越えの18号3ランを放ち、突き放した。巨人は山口俊の好投で連敗を6で止めた。

◆巨人・山口俊投手(31)が27日の中日戦に先発し、史上79人目となる無安打無得点試合を達成した。球数は103、1四球で8勝目(6敗)。無安打無得点試合達成は2014年の岸(西武)以来、4年ぶりの快挙。球団では12年の杉内以来となった。お立ち台で大歓声を浴びた山口俊は喜びに浸った。  --東京ドームのものすごい歓声、どう受け止めているか  「泣かないよー!! ありがとうございます!」  --途中までパーフェクトで異様な雰囲気に。どのあたりから記録を意識したか  「六回あたりから意識しました。本当に周りのいいプレーに助けられてなんとかすごい記録を達成することができました」  --七回、初めての四球を出したがその後も落ち着いた投球  「マギーがしっかりホームで刺してくれて、まだまだチャンスがあったので意識して投げました」  --大記録に近づいていく中、ベンチの雰囲気をどう見ていた  「意外とシーンとしていたが、自分の記録よりもまずはチームが勝ったというのが嬉しいのでよかったです」  --前回の悔しさもあって今回、特別な思いのマウンドだったと思うが  「マツダで不甲斐ないピッチングをしたので今日は最初から絶対1人で投げ切ろうと思ってマウンドに上がりました」  --セントラルリーグでは5年ぶりの大記録達成  「まだ実感はないですが、家に帰って実感が湧いてくるのかなと思います」  --守りにも助けられた  「本当に周りのおかげでできた記録ですので本当に感謝しています」  --久しぶりの東京ドームで大記録で連敗を止めた。ファンに向けて一言  「最後まで優勝を諦めていません。また多くの皆様のご声援が必要ですのでこれからも東京ドームで応援よろしくお願いします」

◆巨人・山口俊投手(31)が27日の中日戦に先発し、史上79人目となる無安打無得点試合を達成した。球数は103、5奪三振、1四球で8勝目(6敗)。無安打無得点試合達成は2014年の岸(西武)以来、4年ぶりの快挙。球団では12年の杉内以来となった。チームの連敗も6でストップ。高橋監督は快挙達成の山口俊をたたえた。  --連敗ストップが大記録で達成  「すごいですね」  --試合内容はどう見ていた  「終始自分のペースで、最初から最後まで集中してよく投げてくれた」  --連敗中で山口自身も前回悔しい登板があった。期するものがあったのでは  「それもあったと思いますし、山口の話ではないですけど、今日はまずマルティネスが全体の空気を変えてくれたかなと思いますし、その中で山口が本当に素晴らしいピッチングだったと思います」  --これまでなかった打順を使ったり、初めてのスタメンを起用したり、そういうものが機能した  「少し振れてる選手もいたりしたので、そういう選手を思いきって起用してみたら選手たちもしっかり応えてくれたので、本当にいい流れで試合が運べたと思います」  --これから先の空気も変えていかないといけない  「今日一日だけではなくてね。今日、いい勝ち方をしたことでいい流れで明日からがんばりたいと思います」

◆巨人の山口俊投手(31)が27日、東京ドームで行われた中日12回戦で史上79人目、通算90度目のノーヒットノーランを達成した。試合は巨人が5-0で勝ち、連敗を6で止めた。  無安打無得点試合は2014年に西武の岸孝之(現楽天)が達成して以来。セ・リーグでは13年の中日・山井大介に次いで38人目(41度目)となる。巨人では杉内俊哉が12年に達成したのが最後だった。  山口俊は六回まで走者を許さない完全試合ペース。四球を出した七回も、ピンチを切り抜けた。打者28人に1四球を与えただけで103球で封じ、今季8勝目を挙げた。アウトの内訳は三振5、内野ゴロ13、内野飛球3、外野飛球6だった。 巨人・高橋監督(山口俊に) 「途中から雰囲気が出てきていた。唯一のピンチのところで無失点。こういう流れだったのかなと思う」 巨人・マギー 「飛んできた球は全て止めようと思っていた。山口俊はどんな球種でもストライクを取れていただけでなく、投げるコースも緩急も良かった」 巨人・マルティネス 「無安打無得点試合に初めて立ち会った。すごいこと」 巨人・小林(山口俊を捕手として好リード) 「僕も緊張した。(記録に)立ち会えたことは良かった」 巨人・吉川尚(山口俊の快投に) 「しっかりと守ることだけ考えた。すごいとしか言えない。緊張した」 巨人・斎藤投手総合コーチ(山口俊に) 「(試合前の)ブルペンは制球がばらばらでひどかった。何でこうなったんだろう。試合ではスライダーが良かった」 中日・山井(7回2失点) 「こういう展開だからこそ、2失点目の1点を防ぎたかった」 中日・福田(山口俊に) 「打たされてやられた」 中日・平田(山口俊に) 「ストレートが速くて、フォークが切れていた。打てるボールがなかった」 中日・大島(山口俊に) 「フォークボールが良かった。相手守備も良かった」 試合結果へ

◆巨人の山口俊投手(31)が27日、東京ドームで行われた中日12回戦で史上79人目、通算90度目のノーヒットノーランを達成した。試合は巨人が5-0で勝ち、連敗を6で止めた。  山口俊は無安打無得点試合の快挙達成に、表情を緩めて喜びを語った。  --心境は  「まだ実感はないけれど、家に帰ってから湧いてくると思う」  --チームメートの好守もあった  「1人で達成できる記録ではない。しっかり守ってくれたのでできた」  --小林のリードは  「長いイニングを考えて配球してくれた。押すところは押して、引くところは引いて。テンポを生み出してくれた」  --あと3人で迎えた九回のマウンドは  「絶対に抑えたい気持ち。チームが連敗中だったので、いい形で勝てるようにと上がりました」  --支えとなっているものは  「一番は近くにいる家族。支えてもらっている。感謝したい」  --今後に向けては  「投げる試合は全部勝ちたい。まだ優勝の可能性がある。そこを目指して、チーム一丸でやりたい」

◆巨人のマルティネスが初打席本塁打を放った。育成選手から昇格した日に「7番・二塁」で出場し、二回に変化球を右中間席に運んだ。お立ち台では「サイコー」と日本語で喜び、観客の大歓声を浴びた。  長打力が魅力のスイッチヒッターで、イースタン・リーグでは14本塁打をマーク。幼少期には米大リーグ、マリナーズのカノの父に指導を受け、今でもオフはカノと一緒に自主トレーニングに励んでいる。この名選手に憧れる内野手は「フィジカル面もメンタル面もやってきたことを続け、準備していきたい」と浮かれることなく言った。

◆巨人・山口俊投手(31)が27日、中日12回戦(東京ドーム)でノーヒットノーランを達成した。  山口俊の夏バテ対策は自宅での"即席プール"だ。空気で膨らませる簡易用の水風呂に、冷凍庫で作った氷を投入。40度ほどの湯船につかった後、1日の最後に、20度程度の温度の水風呂に約10分つかり、体を癒やす。「夏は熱を取りたいので。涼んで寝れば、寝つきもいい」と右腕。エアコンもタイマーをかけるなどして調整し、なるべく自然の風に当たるなど、体調管理は徹底している。

◆山口俊に手も足も出ず、ノーヒットノーランを許した。1999年に広島・佐々岡に喫して以来、19年ぶりの屈辱を味わった。森監督は「1本出ても出なくても、負けは負けなんだけど」と、悔しさを押し殺すように球場を後にした。フォークに手を焼き、六回の攻撃前には、土井打撃コーチを中心に円陣を組むなど必死にもがいたものの、最後まで「H」のランプはともらなかった。

◆巨人・山口寿一オーナー(61)が18日のオーナー就任後、初の試合観戦。山口俊が無安打無得点試合を達成し、「よくやってくれました。こういう連敗脱出は思いもしなかった。僕にとっても忘れられない」と喜んだ。右腕は昨年7月に暴行事件が発覚したが、今季は菅野と並んで投手陣の2本柱として奮闘。「いろいろあったので、本人もそれを乗り越えようと思ってくれている」と活躍を期待した。

◆マギーが攻守で山口俊をもり立てた。六回に貴重な追加点となる中前適時打。七回一死三塁の三塁守備では平田の打球を処理し、本塁を狙った三走をジャンピングスローで刺した。八回は先頭・藤井の痛烈な打球をジャンプして好捕。「いつも以上に、飛んできた打球は止めようと思っていたよ。(八回は)打球が正面だった。山口もいい投球だったね」と記録達成を喜んだ。

◆衝撃デビューだ。この日、育成選手から支配下選手登録されたホルヘ・マルティネス内野手(25)が「7番・二塁」で初スタメン。25歳のスイッチヒッターは二回に左打席に立ち、山井から右中間席へ初打席初本塁打をかっ飛ばした。  初打席本塁打は球団史上8人目で、育成出身選手では初めて。阿部から譲り受けたバットで先制点をたたき出し、「高いボールを狙っていた。バットはあすも使います。感触? カンペキ!」と日本語で喜んだ。  ドミニカ共和国出身で来日2年目。13歳のころに母国で大きな出会いがあった。米大リーグ、マリナーズのロビンソン・カノ内野手(35)の父で、元大リーガーのホセさんの野球アカデミーに在籍。野球の基礎を教わった。  今季のイースタン・リーグでは14本塁打と長打力を発揮。「緊張は特になかった。いつも1軍にいたい」と貪欲なドミニカンが逆転Vの切り札になる。(吉村大佑)

◆巨人・山口俊投手(31)が27日、中日12回戦(東京ドーム)で史上79人目のノーヒットノーランを達成した。昨年6月14日のソフトバンク戦で移籍後初勝利を挙げた際にお立ち台で号泣した右腕は、逆手にとって、ファンを爆笑させつつ、大記録達成の喜びを笑顔で語った。  --目頭が熱くなっていた  「去年の登板で泣いていたので、わざと泣いたふりをしようかなと思っていたんですけど、タイミングが早すぎて笑ってもらえませんでした」  --仲間の守備は  「一人で達成できる記録じゃないので。きょうは際どいボールを、守備陣がしっかり守ってくれたのでこういう記録ができたのかなって。本当に感謝しています」  --七回の四球は完全試合を意識した  「完全試合を意識していましたし、かといって、甘いボールがいって、ノーヒットノーランがなくなるのも嫌だったので。その辺の心理的なところが働いたのかなと思います」  --九回はどんな気持ちでマウンドに  「もう絶対に抑えたいという気持ちもありましたし、連敗中だったので、チームもいい形で勝てるようにという気持ちで上がりました」  --感謝の気持ちは  「一番は近くにいる家族へ。自分と家内も含めて、お互いの両親に感謝したいなと思います」  --家族は日頃からの支え  「一番近くで支えてもらっていますし、一番はそこに感謝。あとは今年一年間応援してくれているファンの方にも感謝という気持ちを常にもってやりたいなと思います」  --チームメートからは抱擁、祝福  「すごくうれしかったですし、やっぱりああいう歓喜を優勝という形で味わいたいな、と思いました」

◆巨人・山口俊投手(31)が27日、中日12回戦(東京ドーム)でノーヒットノーランを達成した。2014年に西武・岸孝之(現楽天)が達成して以来、4年ぶり史上79人目で通算90度目。セ・リーグでは13年に中日の山井大介投手が達成して以来5年ぶり。DeNAからフリーエージェント(FA)権を行使して、移籍2年目の右腕が、6連敗中のチームを救い、試合は5-0で勝利。大きな8勝目(6敗)を挙げた。  「泣かないよー!」  心が大きく成長した山口俊が、大記録を達成した。九回二死。最後の打者、大島を137キロのフォークで一ゴロに抑えると、一塁ベース付近に歓喜の輪ができた。  史上79人目の無安打無得点。試合後、4万4542人の観衆を前にヒーローは"泣きマネ"でファンを爆笑させた。  「プロに入って、ノーヒットノーラン、完全試合は夢だったので、その一つが達成できてよかったなと思います」  昨年6月14日のソフトバンク戦に移籍後初勝利を挙げた。マシソン、カミネロとの継投でノーヒットノーランをマークし、お立ち台で号泣した。  「去年の場合は、出遅れて迷惑をかけたというのがあって、自分の中でもきつかった」。昨年7月には暴行事件も起こし、シーズン後半を棒に振った。心機一転で臨む、プロ13年目。今季は菅野とともに2本柱としてチームを支えている。  「状態自体はあまり良くなかった。強いていえば、真っすぐだけが手応えがあった」  ずっしりと重い球を投げ込んだ。最速150キロの直球を中心に、中日打線に的を絞らせない。変化球は低めに集め、内外角に散らした。大記録を意識したのは「六回が終わってぐらい」。七回先頭で大島に四球を許し、完全試合はなくなったが、直後、一死三塁のピンチでは三ゴロで本塁タッチアウト。「これ、流れあるな」と偉業達成が確信に変わった。  「チームは違えど、やられたらやり返す。屈辱的な打たれ方をした。きょうはなんとか一人で投げきるという気持ちでマウンドに上がりました」  前回登板した20日の広島戦で2回7失点と大炎上。ここからチームの連敗が始まった。さらにこの日は、再調整で上原が出場選手登録を抹消されるなど、投手陣が危機的状況の中で達成した大記録だった。13年に無安打無得点を達成した山井に投げ勝ち、G投では12年の杉内以来、6年ぶりの快挙となった。  幼き頃に夢見た姿だった。山口少年は、友人に誘われて小2で野球を始めた。目を奪われたのはやはり投手。夏休み中も練習に明け暮れた。  実家が飲食店を経営していたこともあり、遠出はできなかった。「夏休みはほとんどなかった。近所の遊園地とかしか行った思い出がない」と野球漬けの日々。2010年に死去した父・久さん(大相撲の元幕内・谷嵐)のように大きく、たくましく育った31歳が巨人の苦境を救った。  「投げる試合は全部勝ちたいし、まだまだ優勝の可能性がある」と山口俊。チームの連敗は6でストップ。逆転Vもまだ諦めていない。可能性がある限り、さらに大きな目標へと突き進む。(赤尾裕希) 連敗を止めた巨人・高橋監督 「最後まで集中して、よく投げていた。きょうはマルティネスが全体の空気を変えてくれたと思います」 山口俊について巨人・斎藤投手総合コーチ 「おめでとうございます。(試合前の)ブルペンではひどかったからびっくりした。スライダーは結構いいところに決まっていて、フォークは多少、甘い球もあったけど、小林が(低めにというジェスチャーを)やってくれた」

◆山口俊の投球は見事だった。これほど無駄な力みのない、リラックスしたフォームで投げる山口俊を見たのは初めてだ。力感がないのに、ボールには切れがある。しかも、直球のコントロールが抜群。この日は投手として一段レベルが上がった投球だった。  山口俊の快挙を引き出したのは、約1カ月ぶりに先発マスクをかぶった小林のリードだ。序盤は直球で押し、追い込んでからフォークで仕留めるパターン。中盤では配球を変え、スライダーをまじえて打たせて取った。中日打線は最後まで的を絞りきれなかった。  この1カ月間、配球を勉強し直したのだろう。どちらかといえば変化球に頼るリードだったが、この日は直球を効果的に使った。やはり巨人の捕手の中では、肩、キャッチング、リード、いずれを取っても小林に一日の長がある。チームに落ち着きが生まれるし、引き続き先発で使うべきだと思う。(サンケイスポーツ専属評論家)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
513410.6
(↑0.005)
0
(-)
57439
(+10)
368
(+1)
106
(+2)
52
(+4)
0.262
(↑0.001)
3.96
(↑0.05)
2
(-)
ヤクルト
434310.5
(↑0.006)
8.5
(-)
56391
(+8)
409
(+2)
83
(+3)
47
(+2)
0.264
(↑0.001)
4.22
(↑0.03)
3
(-)
巨人
444710.484
(↑0.006)
10
(-)
51418
(+5)
378
(-)
89
(+2)
46
(-)
0.259
(-)
3.94
(↑0.04)
4
(-)
DeNA
404620.465
(↓0.006)
11.5
(↓1)
55345
(+1)
399
(+10)
107
(-)
55
(-)
0.247
(↓0.001)
4.16
(↓0.06)
5
(-)
阪神
384510.458
(↓0.005)
12
(↓1)
59321
(+2)
368
(+8)
50
(-)
44
(-)
0.245
(↑0.001)
3.91
(↓0.03)
6
(-)
中日
395110.433
(↓0.005)
14.5
(↓1)
52366
(-)
422
(+5)
59
(-)
43
(-)
0.26
(↓0.002)
4.48
(↓0.01)