阪神(★3対9☆)広島 =リーグ戦14回戦・阪神甲子園球場=
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広島
50010 1020 9150
阪神
00100 0020 371
勝利投手:アドゥワ 誠(3勝1敗0S)
敗戦投手:藤浪 晋太郎(2勝3敗0S)
  DAZN
◆広島は初回、西川と磯村の適時打などで一挙5点を先制する。その後は、4点差で迎えた4回表に鈴木の犠飛で1点を加えると、6回には鈴木の適時打でリードを広げた。投げては、2番手・アドゥワが今季3勝目。敗れた阪神は、先発・藤浪が誤算で、救援陣も振るわなかった。

◆プレーボール直前に突然大雨が降り出し、試合開始が見送られた。ポジションについていた阪神の守備陣は駆け足で引き揚げた。  その後、午後7時10分開始予定と発表された。  激しい雨は午後6時20分ごろに弱まったが、グラウンドは内外野とも水が浮き、依然として試合開始は危ぶまれていた。  雨が弱まってから約15分後、ある程度水が引いてきた頃に甲子園球場のグラウンドを管理する阪神園芸のスタッフ約10人が姿を現した。試合開催を期待する観客からは拍手も起こった。  阪神園芸スタッフが吸水パッドを水たまりに置いていくと、みるみる水がなくなった。その後、乾いた土を走路や打席を中心にまくなど、スムーズに準備が整えられていった。  午後6時56分に、午後7時10分に試合開始とアナウンスがあった。

◆阪神藤浪晋太郎投手(24)が自身最短の初回3分の1で降板した。  制球が定まらなかった。先頭田中に四球を与え、中前打、四球で無死満塁。内野ゴロの間に先制の1点を与えた。奪ったアウトはこれだけ。その後も四球、2点二塁打、四球と立て直せずに交代を告げられた。  代わった2番手岡本も、藤浪が残した走者2人をかえされたため、藤浪は5失点。32球で2安打、4四球という内容だった。  これまでの最短降板は16年8月30日中日戦の1回(7失点)だった。  不運もあった。午後6時前、突然、大雨が降り出し、試合開始が見送られた。結局、プレーボールは午後7時12分だった。

◆9年目の阪神岡本洋介投手(32)がプロ初安打を放った。初回途中で先発藤浪をリリーフ。3回に回ってきた最初の打席で岡田から中前に鋭くはじき返した。  09年ドラフト6位で西武入り。昨年初めて打席に立ったが2打席とも三振。今年から阪神に移籍し、初打席でHマークを点灯させた。中村一塁コーチが塁上の本人に確認し、広島の守備陣から記念のボールが戻された。

◆広島が終始試合を優位に進め、後半戦3カード連続勝ち越しを決めた。  1回途中で阪神先発藤浪をKОすると、その後も効果的に得点を奪った。先発岡田が3回で降板するも、大量リードを継投で逃げ切った。リーグ最速で50勝に到達した。広島緒方孝市監督(49)の談話は以下の通り。  -約1時間遅れでのプレーボールとなった  緒方監督 よく点を取ってくれたよ、初回からね。四球を勝ち取って、しっかりとした攻撃ができた。あの5点は非常に大きかった。  -制球が乱れた藤浪にも、球の見極めと好球必打で1回に攻略  緒方監督 相手どうこうより、打撃コーチの指示の中でしっかりプランを持って打席に入れているのが1人1人見えた。それが1回の得点につながった。  -打線を入れ替えてもつながる  緒方監督 入れ替えてもというか、起用された選手の役割だから。それをやってくれた。  -それだけに先発岡田が残念な内容だった  緒方監督 自分の力を信じた中で相手に向かっていく姿が見えないのは、ダメ。

◆阪神藤浪晋太郎投手(24)が自身最短の初回3分の1で降板した。  制球が定まらなかった。先頭田中に四球を与え、中前打、四球で無死満塁。内野ゴロの間に先制の1点を与えた。奪ったアウトはこれだけ。その後も四球、2点二塁打、四球と立て直せずに交代を告げられた。  代わった2番手岡本も、藤浪が残した走者2人をかえされたため、藤浪は5失点。32球で2安打、4四球という内容だった。  これまでの最短降板は16年8月30日中日戦の1回(7失点)だった。  不運もあった。午後6時前、突然、大雨が降り出し、試合開始が見送られた。結局、プレーボールは午後7時12分だった。  藤浪は試合後「自分のなかでいろいろと試みたり、試した部分はあったのですが、どうしようも出来なかった。チームに申し訳ないです」と視線を落とした。

◆阪神は試合開始直前の豪雨にたたられ、1時間12分遅れでプレーボールしたが先発藤浪の乱調が響いた。  立ち上がりの1回から、まるで速球を制球できず、不振だった昨季のように、抜け球、引っ掛け球が目立った。1死を奪っただけ。1死満塁で8番磯村を迎えた場面で、金本監督は降板を命じた。「まあ、見ての通りです。(次回先発は)厳しいかもな、ちょっと」と険しい表情だった。  藤浪にとっては後半戦初めての先発登板。降雨のため、マウンドが普段と違う状態だったが、対応できなかった。金本監督は前半戦を総括した11日に後半戦のキーマンとして「投手陣でいえば、やっぱり藤浪になってきますかね」と名指し。さらに「彼の持っている能力と存在感とか、いままで高校を出て、10勝してきた投手。コントロールだとか、いろいろ課題はあると思う。それさえ、ある程度、克服していけば当然、本来なら、今年もローテーションの中心となって、回っていくべき人材だと思っています。期待して当然だと僕は思っています」と話していた。節目の登板は5失点KOになってしまった。

◆阪神藤浪晋太郎投手(24)が後半戦初マウンドで、自己最短KOを喫した。プレーボール直前の大雨のため、試合開始が1時間12分遅れた広島14回戦(甲子園)。制球に苦しみ、1死しか取れず、2安打4四球で交代を告げられた。5失点で3敗目。首位広島との差を詰めるはずが、カード負け越しで11ゲーム差の5位に。チームにとっても長期ロード前のラストゲームは、大荒れの悲しい結果に終わった。  うつむいたまま、香田投手コーチがマウンドに来るのを待った。天を仰ぐことも、藤浪には出来なかった。2番手岡本に帽子をとって謝罪。ベンチに戻る途中。スタンドからは、なぐさめと励ましの拍手が起きた。打者7人に1/3回、2安打4四球。失点は5。必死に修正を試みたが、何も出来なかった。プロ最短の、あまりにも悲しいノックアウトだった。  藤浪 どうしようも出来なかった。自分のなかでいろいろと試みたり、試した部分もあったんですが...。チームに申し訳ないです。  天候にも嫌われた。試合開始予定の約3分前に豪雨に見舞われた。スイッチは入っていたがベンチに戻され、試合開催も危ぶまれる状況に。雨が弱まり、整備が終わったのが午後7時過ぎ。「やりにくかったのはやりにくかったですが、それが理由ではありません」。午後7時12分のプレーボール直前には主審がホームベース前の整備を要求。エアポケットに入ったように、藤浪は投球を見失った。  先頭田中に四球を与え、安部には中前打。丸にも四球で満塁。鈴木は遊ゴロに打ち取ったが1点を失った。松山にも四球で、満塁から西川に2点二塁打を浴びた。岩本に4球連続ボールの四球を与えたところで、金本監督がタオルを投げた。左打者を並べた広島打線に対し、投じた32球のうち19球がボール。19日の2軍での調整登板では好感触を得て「1週間いい感覚で練習出来ていたので、余計に悔しい」と視線を下げた。  金本監督から後半戦のキーマンに指名されていた。ただ、期待を寄せていた指揮官も試合後は「まあ、見ての通りです。(次回は)厳しいかもな、ちょっと」と落胆。2軍再調整を決めた。直球は150キロを軽くオーバーし、切れ味鋭いカットボールで空振りを奪う場面もあった。誰もが知る潜在能力。反撃のキーマンがこんなところでくじけてはいけない。悔しい降板の後でもベンチ最前列で声をからし続けた姿に、それでも虎党は期待を続ける。【池本泰尚】

◆阪神福留が4番打者の仕事を果たした。6月30日以来、今季5度目の3安打。適時打2本でチームの全3得点をたたき出した。  ベンチ裏からロッカールームに続く階段を福留は口を真一文字に結んで上がった。これだけ活躍しても、あえてコメントは残さなかった。個人で活躍しても試合に敗れては充実感など何もない。勝負の世界を走り続ける男の流儀だ。  糸井の休養によって、5月18日以来の4番を任された。スイングに精気が宿っていた。いきなり5点を背負う重い展開。その裏に左前打を放ってチャンスを広げると、3回1死満塁では詰まりながらも振り負けず中前にもっていった。反撃の1点だ。そして8回の第4打席。中田の直球を強く振り抜き、2点二塁打。まさにポイントゲッターの仕事だった。  ことあるごとに「まだまだ若い選手に負けないという気持ちだけは持っている」と繰り返す。  前日25日は休養のため試合前はグラウンドには現れず、室内練習場で調整した。記録的な猛暑が続き、ベテランに配慮がなされた格好だ。ただここ最近で、太陽から遠ざかったのは前日だけ。甲子園の試合前は、炎天下の練習でも外野でボールを追い続ける姿があった。汗をしっかり出して、試合に向かうコンディションを整えてきた。  体だけでなく、心にかかる負荷も重いはずだ。41歳になった今季は、74試合に先発出場しているが、すべてクリーンアップ。特筆すべきは4番に座ったときの成績。これが6試合目だが、19打数6安打の打率3割1分6厘。打順別で最も高い。  5月は死球で左肘を負傷したが、万全ではない中で離脱は避けた。ペナントレースの正念場が続くが、日米で修羅場をくぐってきたベテランの力は欠かせない。【柏原誠】

◆阪神ロサリオがブレーキ役を演じてしまった。1回2死一、三塁は岡田が投じた外角スライダーに当てただけの二ゴロ。3回1死満塁では再びスライダーに空振り三振した。  6回は一岡を相手に無死一塁で遊撃併殺打に倒れると、7回守備から交代した。金本監督は普段から「右投手の変化球を打てるか」と指摘していたが、この日は3打数無安打。課題の右投手との対戦で弱点が出てしまった。

◆阪神北條のバットから快音が鳴りやまない。3回に中前打、8回に左越え二塁打を放ち、いずれも得点につなげた。「こういう展開だったけど、1打席ずつ集中していこうと思って打席に入っていた」。  7試合連続安打とし、先発出場した試合では17試合連続で安打を記録した。

◆6番で4戦連続スタメンの阪神ナバーロは無安打に終わった。  3回は2死満塁、8回は2死二塁の好機で打席を迎えたが、快音は響かず。「各打席で修正していかないといけなかったが、今日は自分の仕事ができなかった。しっかり準備もしたし、闘争心も持っていたけど、結果が伴わなかった」と悔やんだ。

◆右足腓骨(ひこつ)骨折から1軍復帰していた阪神糸井嘉男外野手(36)が26日、広島14回戦(甲子園)を欠場した。試合前練習は屋外に姿を見せず、室内練習場で調整した。ベンチ入りしたが、出場機会はなく、試合後、クラブハウスに引き揚げた。  21日DeNA戦(横浜)から戦列復帰し、同カードは2戦連続本塁打を放ち、22日は猛打賞を記録していた。だが、24日からの広島戦は2戦無安打だった。金本監督は「ケガの箇所がちょっと。気になってたし」と説明。大事を取って出場回避したとみられる。プレー再開については、今日27日の様子を見る。指揮官も「そうですね」と話した。片岡ヘッド兼打撃コーチも積極的休養か問われて、うなずいた。打率2割9分9厘、12本塁打、45打点はチームトップ。上位浮上に欠かせず、早期復帰をもくろむ。

◆雨により1時間12分遅れで始まった試合。阪神の先発藤浪は、1死しか取れず、2安打4四球5失点で降板した。  22日ぶりとなる1軍マウンドで注目された藤浪は、立ち上がりから制球が不安定。無死から2四球と安打で満塁とされると、鈴木の遊ゴロの間に1点を先制される。さらに四球で再び満塁とすると、西川に左中間に適時二塁打を浴び、2点を追加され、岩本にも四球を与えたところで、無念の降板となった。  その後、藤浪の後を受け、一死満塁で登板した2番手・岡本が磯村に右前2点打を打たれ、阪神はこの回だけで5点を失った。

◆雨で試合開始が1時間以上遅れた中、広島は阪神・藤浪の不安定な立ち上がりを逃さず、一回から打者一巡の攻撃で5点を奪った。  2四球と安打で無死満塁と攻め、4番鈴木の内野ゴロで先制。松山の四球で再び塁が埋まり、西川が「好機で回ってきたので、積極的に思い切っていった」と左中間へ2点二塁打を放った。続く岩本も四球を選んで藤浪をマウンドから引きずり下ろし、2番手の岡本から磯村が2点適時打をマークしリードを広げた。

◆雨により1時間12分遅れで始まった試合。阪神は藤浪、広島は岡田が先発した。  広島は一回、制球の定まらない藤浪の立ち上がりを攻め、無死から2四球と安打で満塁とすると、鈴木の遊ゴロの間に1点を先制。四球で再び満塁とすると、西川が左中間へ適時二塁打を放ち2点を追加。さらに四球をはさんで、代わった岡本から磯村の右前2点打で、いきなり5点を奪った。  阪神は三回、一死満塁から福留の中前適時打で1点を返し、1-5とした。  広島は直後の四回、四球と丸の右翼線二塁打で二、三塁とすると、鈴木の右犠飛で1点を追加し、6-1と突き放した。

◆ 広島が一回に5点を挙げる猛攻を見せ、15安打9得点で阪神に大勝。リーグ50勝一番乗りを果たした。四回から登板の2番手のアドゥワ誠投手(19)が2回無失点とし、3勝目(1敗)を挙げた。  雨により1時間12分遅れで始まった試合。広島は一回、制球が定まらない阪神の先発、藤浪を攻め、満塁とすると、鈴木の遊ゴロの間に1点を先制。さらに満塁で西川が左中間へ2点二塁打を放ち3点目。なおも一死満塁とし、磯村の右前2点打で、いきなり5-0とした。  広島は三回に先発の岡田が1点を返されたものの、四回に鈴木の犠飛、六回にも鈴木の適時打で7-1。八回には丸の21号2ランで9-1とした。  広島は先発の岡田が3回で降板したものの、アドゥワ、一岡とつなぎ終盤へ。八回に中田が2点を失ったものの、九回を永川が抑え、試合を締めくくった。

◆阪神の金本監督は、課題の制球難を露呈し、一回と持たずに降板した藤浪に失望を隠せなかった。「見ての通りの結果ですね。厳しいかもな」と2軍行きをほのめかした。  この日は右腓骨骨折から復帰して間もない糸井が欠場し、金本監督は「けがの箇所がちょっと気になったんでしょう」と話すにとどめた。チームは不安材料を抱えたまま27日から甲子園を離れ、約1カ月間の長期ロードに出る。 岡本(一回途中から救援し、4回2/3を1失点) 「出たところでしっかり抑えたかった。もっと長い回を投げられるように頑張る」

◆試合開始の2分前に突如としての土砂降りの雨が藤浪晋太郎の"気負い"をズブ濡れにして冷やしてくれたかもしれない...と思った。  しかし、今季初の広島戦先発...相手はあえて左打者を7人並べてきた。しかも1時間12分のスタートの遅れによる微妙な心理状態は藤浪にとってはクールビズにはならなかった。  いきなり32球。4四球2安打...藤浪が生まれる前から「トラ番」記者で目の前をタイガースの貧打とそれを黙々とカバーしてきた投手の群像が周り、灯籠(とうろう)の影絵のようにクルクルと通過していくのを見てきた。  もちろんシロウトの"おか目八目"だが、あれだけの資質を持つ投手がマウンドに立ち→構える→下半身でなく上体だけで投げる→梅野のミットの位置とは逆にヌケる...筆者は評論家ではない。ないが...こんなに藤浪は"たどたどしい投手"だっただろうか...と胸が痛む。  技術? 違う。フォーム...違う! 小手先の話ではない。もっと大きなグランドデザインの部分で問題があると思う。こんな時、新米の江夏豊をメンタリティー(精神面)から"調理"した名シェフ藤本定義という教育者をいつも思いだすのは、ないものねだりなのだろうか? 残念でならない...。  結局、1時間ほどで雨はやみ、甲子園という舞台は阪神園芸のいまや名物にもなったグラウンドの「整備」の流麗さによって見事にゲームはスタートした。  満員のファンは、家族連れも、夏休みの子どもたちも雨に濡れた弁当をひろげ、楽しそうに声援を送る...胸がつまる。涙がこぼれそうになった。  27日からタイガースは真夏の長期ロードに出るのだ。高校野球に舞台を明け渡す。そこには100回という青春に対する長い"敬意の歴史"があるんだ。  もちろんこの日の当番デスク席では大沢謙一郎はこっちの「虎ソナ席」のようにノンビリと感傷に浸っているヒマはない。1時間12分の試合開始の遅れはその後に待っている新聞編集の残酷で非情な「降版時間との戦い」に残忍な死闘と絶叫が襲ってきたのだから...。  そこに虎ソナ席に虎番新里公章から甲子園球場バックスクリーン裏にある『甲子園歴史館』の入館者が「100万人に到達しました! その記念セレモニーがありました」という電話だ。  この甲子園歴史館には阪神、高校野球のドラマと貴重な記念品、さまざまな実際の体験ができる設備がいっぱいだ。しかも日頃は見られないスタジアムツアーなどもある。2010年3月の開館以来、その来場者数がこの日で100万人を超えた。その記念の100万人目は夏休みで家族と甲子園に観戦にやってきた高知市の藤本悠希君(小2)だ。新里によると「悠希君は少年野球にも入っていて、阪神の中谷選手の大ファンだそうで、大喜びで『これからも野球の応援します』とニコニコしてました」とのこと。記念のセレモニーには歴史館顧問で阪神OBの吉田義男氏も登場。歴史館の館長百北幸司阪神電鉄取締役は「野球ファンがますます楽しく足を運んでいただければ...」と語っていた。  この多彩で意義深い歴史館にやがては藤浪晋太郎のメモリアルも顕彰されることを期待しておきたい...。

◆何はともあれ、甲子園へ足を運んだ虎党の皆様、ホントにお疲れ様でした。開始直前の豪雨で1時間12分待たされただけでなく、一回は先発藤浪の4四球など乱調での5失点でおよそ30分、よもや阪神の攻撃まで一回から『待たされる延長』があるとは阪神ファンはしんどいのう...(涙)。  負ける以上に悔しいのが、広島・緒方監督の余裕ともいえる冷静さ(そーさせている阪神)なのだ。スタメン9人中7人が左打者って...。藤浪のシュート回転の球が右打者だと死球となり、優勝に向けて故障者を出したくないからって、菊池まで外す客観的采配! さらに4点リードがあるのに、ピリッとしない先発岡田を3回でズバリ交代させる『勝ってかぶとの緒方孝市』が憎たらしい~、うらやましい~!!  打線も3安打3打点の大ベテラン福留さまと北條以外は、直前の雨にバットを湿らせちまったのか? 音なしだし...。  先発藤浪はあっけなく沈んだけど、2番手岡本が4回2/3を粘投の1失点...。ひょっとして『ひょうたんから駒』で先発で使えるんやないかー!?

◆  --藤浪は悪いところが出た  金本監督 「まあ見ての通り」  --雨でマウンドの状態も悪かった  「そりゃあ本人に聞いて見てよ、俺は分かんないから」  --あれだけ抜けていると磯村のところまでか  「うーん...。と、判断しましたけどね」  --きょうの状態では次どうこうはないか  「うーん、厳しいかもなあ、ちょっと。それは今から話しますけど。話しというか、決めますけどね」  --打線も最初に5点ビハインドではきつい  「うーん、どうだろうね、三回やね、やっぱ。難しい判断もあったり、しましたけどね、打球判断も」  --欠場の糸井は練習から屋外に出てきていなかったが、疲れもあるか  「まあ、ちょっと、けがの箇所がちょっと気になったんでしょう」  --あしたは様子をみて  「ですね、はい」  --藤浪は後半戦のキーマンと期待が大きかっただけに、落胆もあるか  「うーん、まあまあ、見ての通りの結果ですよね」

◆一回から打者一巡の猛攻で5得点。早々と主導権を握り、リーグ最速の50勝に到達した。藤浪を2四球と安打で無死満塁と攻め、鈴木の内野ゴロで先制。松山の四球で再び塁が埋まり、西川が「好機なので、積極的にいった」と左中間へ2点二塁打。続く岩本も四球を選んで藤浪をKOし、2番手・岡本から磯村が2点適時打を放った。これで貯金は再び今季最多の16。首位を快走する。

◆甲子園は、そして阪神園芸はやはり凄い。試合開始直前に突如降り始めた豪雨。瞬く間にグラウンドは水浸しとなったが、午後6時20分過ぎに小降りになると、浮き上がっていた水はみるみる引いていく。6時35分過ぎから、園芸職員が通称「おむつ」という給水シートを水たまりに並べ、吸水性の砂をまくと、一見普段の甲子園に様変わり。昨年のクライマックスシリーズで、泥沼の死闘を実現させてしまったミラクル軍団は、またしても"マジック"を披露。1時間12分遅れの午後7時12分、プレーボールがかかった。

◆最後まであらがった。福留が5月18日の中日戦(ナゴヤドーム)以来、46試合ぶりに座った4番で孤軍奮闘した。  「......」  厳しい表情でクラブハウスへの階段を足早に駆け上がり、敗戦への悔しさをにじませた。1-9の八回一死一、二塁で広島の4番手・中田の127キロ変化球を捉え、右中間を深々と破る2点二塁打を放った。一回は左前打、0-5の三回一死満塁では中前へチーム初得点となる適時打を放った。  欠場した糸井不在の打線の中心を担い、11試合ぶりの猛打賞&3打点と大暴れだ。長期ロード突入前最後の一戦は降雨のため1時間12分、試合開始が遅れたが、41歳の死力を尽くした姿が鳴り物の代わりに声をからした虎党の溜飲を下げた。

◆糸井は試合前練習でグラウンドに姿を見せず、右腓骨の骨折から復帰した21日以来、初の欠場となった。休養日と見られていたが、金本監督は試合後「まあ、ちょっと、けがの箇所がちょっと気になったんでしょう」と明かした。出場は状態を見てか、と問われた指揮官は「ですね、はい」と語るにとどめた。27日からは6連勝と好調なヤクルトと対戦するが、再び超人不在となる可能性が高まった。

◆先発した阪神・藤浪晋太郎投手(24)が一回4四球の大乱調で、一死しか取れずに、プロ最短のKO。後半戦のキーマンに指名しながら、わずか18分間で大事な広島戦のマウンドから降ろした金本知憲監督(50)は「見ての通りの結果」と2軍降格を決断。糸井嘉男外野手(36)は骨折した右腓骨の具合が芳しくなく、欠場。虎党の心は土砂降りや!!  うつむき、うなだれ、唇を噛んだ-。やっとの思いで投げたストライクは、簡単に外野へ飛ばされた。藤浪が、わずか0回1/3で自身最短KOだ。復活と、猛烈な雨がやむのも待ちこがれ、試合開始を1時間12分遅れの午後7時12分まで待った虎党は、それでも優しかった。同7時30分、わずか18分間で早すぎる降板を迎えた背番号「19」に飛ぶ怒号はまばら。まるでなぐさめるような静かな拍手が聖地に広がった。  「ゲームの中でいろいろ試みたり試したりした部分もあったんですけど、本当にどうしようもなかったです。チームに申し訳なかったです」  試合開始予定だった午後6時の、わずか5分ほど前に甲子園を大雨が襲った。グラウンドは水浸し。一度ブルペンで肩を作った後、約1時間待たされた。アクシデントの影響については「言い訳にはできないです。それが理由ではないです」と口をつぐんだ。土砂降りの後の大炎上で、チームのすべてが狂った。  目を覆いたくなるような、一回だった。先頭の田中にいきなり四球。続く安部に中前打を浴びて無死一、三塁となると、さらに丸にも四球。超満員のスタンドから、怒号にも似た、強めのゲキが何度も飛んだ。マウンドに向かった香田投手コーチも、流れを変えられない。鈴木の遊ゴロの間に1点。真っすぐが高めに浮き、変化球もすっぽ抜ける。一死一、三塁では松山にまたまた四球。満塁から、西川に左中間を破られ2点二塁打で0-3だ。岩本にストレートの四球を与え一死満塁としたところで、金本監督が立ち上がった。32球中ボールが19球。2安打4四球...。  悲惨としか言いようがない光景に、将は試合後も「まあ見ての通り。マウンドの状態? そりゃ本人に聞いて見てよ、俺は分かんないから」と言葉に詰まった。次回登板を問われると「うーん、厳しいかもなあ、ちょっと。それは今から話しますけど。話しというか、決めますけどね」と表情を曇らせた。試合後のコーチ会議で、2軍落ちが決まった。  前日、首位広島を倒し甲子園での連敗を止めたタイミングでこの現実...。金本監督は後半戦開幕前、ロサリオとともに藤浪をキーマンに指名した。過密日程となるシーズン終盤のフル回転を期待していたが、1つしかアウトを取れずに降板。反攻プランが根底から崩れたことになる。  試合後には「休養日」と見られていた糸井が、骨折した右腓骨の影響による欠場だったことも判明。ダブルショックに見舞われ、5位に転落した。チームは27日から約1カ月間に渡って高校球児に本拠地・甲子園を明け渡す。夏のロードへ、金本虎は最悪の形で踏み出すこととなってしまった。 (長友孝輔)
藤浪について阪神・香田投手コーチ 「(開始遅れの影響)どうですかね。(良くなる雰囲気がなかった)そういうことですね。(今後は)考えます」

◆なんでや!! 追い上げるどころか、力の差を見せつけられて負け越した広島3連戦。現役時代は代打の神様としてチャンスで必ず一打を放った阪神OBのサンケイスポーツ専属評論家、八木裕氏(52)は三回一死満塁の絶好機で、主砲ロサリオが見せた不可解なバントの構えに怒り心頭だった。  常識的に考えれば藤浪の大乱調が敗因だろうし、雨で試合開始が遅れたとはいえ、ふがいなさ過ぎる。寂しい。でも、私が指摘したいのはロサリオの三回の打席。福留の適時打で1点を返して、なお一死満塁。流れが阪神に傾き、イケイケの場面だ。一本出れば試合はどうなっていたか、分からない。ところが、カウント3-0からの投球の際に、バントの構えをした。  つなぐタイプの選手なら、投手を揺さぶる意味でそういう動きをするケースもある。でも、ロサリオはひと振りで勝負を決める助っ人。あのバントの構えをした時点で負けですよ。「何をしてるんや」と思ったファンの方も多いはず。そもそも、あの構えに何の意味があるのか。ガッカリした、というのが偽らざる心境だ。  あんな動きをするぐらいなら、打席でタイミングを合わすとか、やるべきことはいっぱいある。3ボールになって、おそらくベンチから「待て」のサインは出ていない。あの構えが敗因とまでは言わないが、日本野球にいつまでも順応できない要因が、そこに潜んでいるような気がしてならない。  練習を見て、フリー打撃の飛距離は相変わらず素晴らしい。あのパワーを何とか生かせないかと、誰もが感じる。ところが、打席に入ると...。  左腕投手の入ってくる球には対応できるのは分かった。でも、右投手のスライダーは今もサッパリ。この日のバントの構えの直後の2つの空振り、結果三振がすべてを象徴している。  ロサリオは今もストレートのタイミングで変化球も振ってしまう。ストレートとスライダーには、当然ながら打席に来るまでの「時間差」がある。時間を取ってタイミングを合わそうとするのが普通の打者だが、ロサリオはずっとストレートのタイミングで振り続けている。時間を取る作業をしない。この「打てない理由」を解消しない限り、大爆発を期待するのは難しいだろう。 (サンケイスポーツ専属評論家)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
503410.595
(↑0.005)
0
(-)
58429
(+9)
367
(+3)
104
(+1)
48
(-)
0.261
(↑0.002)
4.01
(↑0.01)
2
(-)
ヤクルト
424310.494
(↑0.006)
8.5
(-)
57383
(+2)
407
(+1)
80
(-)
45
(+2)
0.263
(↓0.001)
4.25
(↑0.05)
3
(-)
巨人
434710.478
(↓0.005)
10
(↓1)
52413
(+1)
378
(+2)
87
(-)
46
(+1)
0.259
(↓0.001)
3.98
(↑0.04)
4
(↑1)
DeNA
404520.471
(↑0.007)
10.5
(-)
56344
(+5)
389
(+4)
107
(+2)
55
(+2)
0.248
(-)
4.1
(↑0.01)
5
(↓1)
阪神
384410.463
(↓0.006)
11
(↓1)
60319
(+3)
360
(+9)
50
(-)
44
(-)
0.244
(↓0.001)
3.88
(↓0.06)
6
(-)
中日
395010.438
(↓0.005)
13.5
(↓1)
53366
(+4)
417
(+5)
59
(-)
43
(-)
0.262
(↓0.001)
4.47
(↓0.01)