日本ハム(☆5対2★)ORIX =リーグ戦10回戦・札幌ドーム=
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ORIX
00020 0000 270
日ハム
50000 000× 5100
勝利投手:高梨 裕稔(5勝4敗0S)
(セーブ:石川 直也(1勝2敗6S))
敗戦投手:山﨑 福也(0勝1敗0S)
  DAZN
◆日本ハムは1回裏、中田の適時打で先制する。その後はアルシアの適時打でリードを広げると、なおも2死二三塁の好機から横尾の3ランが飛び出し、この回一挙5点を奪った。先発・高梨は今季5勝目。2番手・宮西が通算600試合登板を達成した。敗れたオリックスは、先発・山崎福が誤算で、打線もつながりを欠いた。

◆日本ハムが初回に打者一巡の猛攻で5点を奪った。  まずは1死一、二塁で中田翔内野手が先制の右前適時打。「何とか走者をかえそうと思って積極的に打ちにいった。昨日、あと1歩のところで負けていたし、先制できて良かったよ」。  主将の先制打に続き、オズワルド・アルシア外野手も左翼へ適時二塁打。「犠牲フライを狙って打席に入り、いい当たりより、遠くに飛ばそうと思っていた。意外に距離が伸びて外野手の頭を越えて良かったよ。5点先制できたけど、試合は、まだまだこれから。次の打席も打てるように頑張ります」。  締めくくりは2死二、三塁から「おにぎり君」こと横尾俊建内野手が左翼へ7号3ラン。「引っ張らないでセンター返しの意識で打ちにいった結果、ホームランになってくれたので、チャンスで打てて良かったですね。良いイメージで振れたと思います」と、笑顔でおにぎりを握る好例のパフォーマンスを披露した。  さらに清水優心捕手も右中間へ二塁打。9番打者の石井一成内野手も中前打を放ったが、二塁走者の清水が本塁で憤死。これで、ようやく初回の攻撃が終了。1-2で敗れた前夜の嫌な流れを、いきなり払拭(ふっしょく)した。

◆オリックス山崎福也投手(25)が初回5失点でマウンドを降りた。立ち上がり、先頭の西川に安打を浴び、1死一塁で近藤、中田、アルシアに3連打されて2失点。  1死二、三塁でレアードは空振り三振に打ち取るも、横尾に3ランを打たれた。打者9人中7人に安打を許し、35球で降板の山崎福は「先発としての役割を果たすことができず、申し訳ないです」と肩を落とした。  昨年9月18日の同戦では、1/3回4失点で試合終了を待たずに首脳陣から帰阪を命じられた。今年は1イニングを投げきったが、主力打者を故障で欠く打線に5失点は重いビハインドとなった。

◆女優の萬田久子(60)が始球式を務め、マウンド上を存分に楽しんだ。  マウンドに上がると、捕手のサインをのぞき込んで2度首を振った。投球は2バウンドの後、コロコロと転がって捕手の元へ届いた。「気持ちいい。舞台と同じね。でも、慣れない舞台という感じでしたね」と、緊張感の中で大役を全うして気分も高揚。「変な汗をかいちゃった。でも、このあとはビールがおいしいでしょうね。ビールと生ハム。あ、ハムはもちろん日ハムね」と、自身へのご褒美プランを明かしていた。  この日は「HABA Beauty Day」と銘打たれた試合。萬田はHABA(ハーバー)のイメージキャラクターを務め、さらに北海道出身という縁もあり、始球式を務めた。

◆日本ハム宮西尚生投手がプロ通算600試合登板と、歴代1位タイとなる通算273ホールドという2つの偉大な記録を打ち立てた。  7回1死一塁の場面で登板。最初の打者、代打伏見の初球に二盗を決められたが、冷静にピンチを断ってダブルの節目を飾った。チームも勝利を挙げ、試合後にはお立ち台へ。「まさか、自分がここまで来られるとは思わなかったので、うれしいです」と笑顔。今季で11年目。中継ぎ一筋でチームを支えてきた。「本当に、つらい時もあったし、先発の勝ちを消して悔しい思いをしたこともある。本当はリリーフは目立ったらダメ。しれっと終わりたい。でも、若い投手が目標にしてくれたら、うれしい」と、打たれた時ほど注目される酷な役回りを全うしてきた自負、本音もこぼれた。  栗山監督も賛辞を贈った。「この記録は本当にすごい。言葉に出来ない。ミヤ(宮西)には感謝しかない」と、たたえた。メモリアルな1勝でチームはシーズン折り返しとなる72試合目にして、首位西武とゲーム差なしの2位に肉薄した。

◆日本ハムは30日、オリックス戦(札幌ドーム)で通算600試合登板と歴代1位タイの273ホールドに到達した宮西尚生投手の記念グッズを発売した。  グッズの内容はTシャツやフェイスタオル、キーホルダーなど。7月10日までオフィシャルオンラインストアで受注販売する。  また、一部グッズは数量限定で札幌市内にある2つのオフィシャルストアでも販売する。詳細は球団ホームページへ。

◆北の鉄腕が金字塔を打ち立てた。日本ハム宮西尚生投手(33)がオリックス10回戦(札幌ドーム)で、プロ野球史上40人目の通算600試合登板と、歴代1位タイとなる273ホールドを記録した。3点リードの7回1死一塁の場面で登板。ピンチの芽を摘み取り、チームを勝利へ導いた。これで、日本ハムは貯金を今季最多タイの10に戻し、首位西武とはゲーム差なしに迫った。  記録達成がかかっても、いつもの宮西だった。通算600度目の出番は3点リードの7回1死一塁。心持ちは「いつも通りでした」。二盗を許し、得点圏に走者を背負っても動じない。伝家の宝刀スライダーを駆使して、代打伏見と武田を打ち取った。リードを保って巨人山口鉄に並ぶ通算273ホールド目に到達。「まさか自分がここまで来られると思わなかった。うれしいです」。また、仕事を果たした。  今季でプロ11年目。中継ぎ一筋。新人から10年連続で50試合以上登板を続ける。ただ、抑えたことより「失敗した時のことは鮮明に覚えている」。何度も心が折れそうになった。支えになったのは偉大な先輩左腕の存在。「(巨人)山口さんや登板数であれば(中日)岩瀬さん。先輩らが記録を作ってきてくれたから、そこを目標として心折れずに乗り越えられてきた」。素直に感謝した。 真っすぐとスライダー。宮西の主な武器は、この2つしかない。プロ入り当初、野手の先輩だった金子内野守備コーチから「今、持っている球種を磨け。他の球種は覚えるな」と言われた。同コーチは助言した意図について「楽にカウントを取れるボールを覚えると、元の球種がおろそかになる。それでダメになった先輩、後輩投手をたくさん見てきたから」と、若き左腕にスライダーを磨く重要性を説いたという。先輩の教えを守り、伝家の宝刀は今も輝き続けている。  探求心も旺盛。ピンチの場面でどう配球するのがベストか、野手に尋ねることも多い。「最近はコンちゃん(近藤)に聞いたりする。意外と投手より野手の方が僕を見ている。後輩でも、常に聞いて勉強する」。投球フォームの微修正、間合い、配球。常に考えながら、第一線を走り続ける。  栗山監督は12年に就任して以降、何度も宮西に助けられてきた。「ああいう選手を作っていかないといけないと、オレにも教えてくれた」と、頭を下げる。これでチームは西武に勝率2厘差の2位。追う日本ハムには絶対的なブルペンの大黒柱がいる。【木下大輔】
 ▼通算273ホールドのプロ野球タイ記録=宮西(日本ハム) 30日のオリックス10回戦(札幌ドーム)で今季16ホールド目を挙げ、山口鉄(巨人)の記録に並んだ。初ホールドは08年4月4日オリックス1回戦(京セラドーム)。宮西はこの試合でプロ野球40人目の通算600試合登板。初登板は08年3月25日西武1回戦(札幌ドーム)。初登板からオール救援で600試合登板達成は11年藤田(ソフトバンク)14年五十嵐(ソフトバンク)に次ぎ3人目。

◆日本ハム高梨が大量援護にも恵まれ、約1カ月ぶりの白星を手にした。  初回無死一、二塁のピンチを切り抜けると、その裏に打線が5点先制。「序盤に点を取ってもらって、スイスイといかないといけない」と反省しつつも、7回途中まで2失点。宮西の記録達成のメモリアルデーに、6月1日中日戦以来の5勝目。「宮西さんの偉大な記録の時に投げられて幸せです」と笑顔で振り返った。

◆日本ハムの宮西尚生投手(33)が30日、札幌ドームで行われたオリックス10回戦で今季16ホールド目を挙げ、山口鉄也投手(巨人)に並ぶプロ野球記録の通算273ホールドをマークした。初ホールドは2008年4月4日のオリックス戦。  5-2の七回1死一塁で登板し、この回を無得点に抑えた。ホールドは05年からセ、パ両リーグで導入され、中継ぎ投手が同点もしくはセーブが付く条件を満たす状況で登板し、1死以上を奪い、リードを保つか同点のまま降板した場合に記録される。  また、今季26試合目の登板でプロ野球40人目の通算600試合登板も達成した。初登板は08年3月25日の西武戦。
栗山監督(宮西に) 「言葉に尽くせないほど素晴らしい記録」 日本ハム・吉井投手コーチ(宮西に) 「体が強い。考え方もしっかりしていて、どうしたら最小の傷で乗り切れるかを考え、その作戦を実行できるのがすごい」

◆2位・日本ハムはオリックスに競り勝ち、楽天に敗れた首位・西武とゲーム差なしに迫った。先発した高梨裕稔投手(27)が6回1/3を投げ、7安打2失点で今季5勝目(4敗)を挙げた。  日本ハムは一回、一死一、二塁から中田の右前適時打で先制。さらに一死一、三塁からアルシアの左越え適時二塁打で追加点を奪った。なおも二死二、三塁から横尾が左翼席へ7号3ランを放ち、この回だけで5点を入れた。  援護をもらった先発の高梨は7安打を浴びながら七回途中まで2失点と粘投。リリーフ陣も踏ん張り、九回は石川直が締めた。  試合後、高梨は「序盤に点を取ってもらって、本当はスイスイいかないといけなかった」と反省気味。それでも投球内容を振り返り「四球を出さなかったことが良かった」と手応えを口にした。これでチームは首位とゲーム差なしに肉薄。「あした以降も、もっともっと勝っていきたい」と力を込めた。

◆オリックスの山崎福は1回5失点でKOされた。打者9人に3ランを含む7安打を浴び「(投球が)一辺倒になり、相手をリズムに乗らせてしまった」とうなだれた。  札幌ドームでは昨季の9月18日に先発して1死しか取れずに4失点でKOされ、試合中に宿舎へ帰ることを命じられていた。名誉挽回を期した登板で再び屈辱を味わい「先発の役割を果たすことができず、申し訳ない」と頭を下げるしかなかった。
福良監督(1回5失点の山崎福に) 「3ランが余計だった。ピッチングになっていない」 吉田正(0-5の四回に2点二塁打) 「好機だったし、自分も後ろにつなぐ、何とか逆転したいという思いで打った」

◆日本ハムの中田が先制打を放った。一回一死一、二塁で右前へ運んで15打席ぶりの安打とし、この回一挙5点の猛攻につなげた。同期入団の宮西がプロ野球最多に並ぶ273ホールドを達成し「僕自身もうれしく思う。記録を伸ばしてもらいたい」と祝福した。  チームは72試合を終えてレギュラーシーズンを折り返した。6月は12勝10敗と3カ月連続で勝ち越したが「最後の1試合まで気を抜くことなくやりたい」と話した。
石川直(4月20日以来の6セーブ目) 「セットアッパーで場数を踏んだ。焦らず投げられた」

◆日本ハムは、30日のオリックス戦でプロ野球タイ記録の273ホールドと史上40人目の通算600試合登板を達成した宮西尚生投手(33)の記念グッズの受注販売をオフィシャルショップなどで開始した。受付は7月10日まで。

◆宮西が、5-2の七回一死一塁から救援登板。打者2人を打ち取り、史上40人目の通算600試合登板と、山口鉄(巨人)に並ぶプロ野球記録の273ホールドを同時達成した。お立ち台では「ここまでこれるとは思わなかった。忘れられない思い出になる」と感慨深げ。入団から10年連続50試合登板を続けているタフネス左腕は「リリーフは目立ったら駄目。(目標は)明日、抑えることですね」とこれからも投げ続ける。
宮西について日本ハム・栗山監督 「言葉に尽くせないほど素晴らしい記録」

◆日本ハムは30日、オリックス10回戦(札幌ドーム)に5-2で勝利。一回に4番中田翔内野手(29)が先制の右前適時打を放つなど、一気に5点を奪い、パ・リーグ首位の西武にゲーム差なしと肉薄した。  「十分なくらい。あれで試合の流れが完成した。5点取れたら、チームとしても大きい」  一回に一挙7安打、打者9人の猛攻で5得点。主将の中田が満足げに振り返った。一回一死一、二塁から適時打で先制。続くアルシアが適時二塁打を放った。さらに二死二、三塁から横尾が、日大三高時代の1年先輩、山崎福のカーブを狙い澄まして左越え3ラン。「みんなから親しまれていたいい先輩。いい投手だと思うので、結果を出せてよかった」とこの回でKOした。 この日は、女性向けイベント「ヒロインデイズ」が開催され、女性限定で淡いスカイブルーの特製ユニホームが配布された。いつも以上に黄色い声援が飛ぶ中、宮西が通算600試合登板とプロ野球記録の通算273ホールドを同時達成するなど、投打がかみ合い、貯金は今季最多タイの「10」となった。  5月8日には「6」だった西武とのゲーム差は0(6月2日以来)。勝率はわずか2厘差だ。中田は「ここからどうなるか分からない。最後の1試合まで気を抜くことなくやりたい」と語った。シーズンも残り半分の72試合。きょう1日こそ、首位を奪取してみせる。 (中田愛沙美)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
西武
403010.571
(↓0.009)
0
(-)
72392
(+1)
332
(+9)
81
(-)
85
(-)
0.275
(↓0.001)
4.37
(↓0.06)
2
(-)
日ハム
413100.569
(↑0.006)
0
(↑1)
71309
(+5)
277
(+2)
83
(+1)
52
(-)
0.245
(↑0.001)
3.61
(↑0.03)
3
(-)
福岡
373300.529
(↓0.007)
3
(-)
73300
(+2)
287
(+5)
95
(+1)
44
(-)
0.25
(↓0.002)
3.9
(↓0.01)
4
(-)
ORIX
363430.514
(↓0.008)
4
(-)
70278
(+2)
276
(+5)
58
(-)
45
(+1)
0.24
(-)
3.54
(↓0.03)
5
(-)
ロッテ
363400.514
(↑0.007)
4
(↑1)
73279
(+5)
275
(+2)
36
(+2)
72
(+1)
0.259
(↑0.001)
3.59
(↑0.02)
6
(-)
楽天
274410.38
(↑0.009)
13.5
(↑1)
71245
(+9)
292
(+1)
63
(+2)
40
(-)
0.241
(↑0.002)
3.83
(↑0.04)