西武(★1対9☆)楽天 =リーグ戦11回戦・メットライフ=
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楽天
03001 2300 9120
西武
00000 0001 151
勝利投手:岸 孝之(8勝1敗0S)
敗戦投手:今井 達也(1勝2敗0S)
  DAZN
◆楽天が快勝。楽天は2回表、ペゲーロの3ランで先制に成功する。その後は5回に島内のソロ、6回にはアマダーと嶋の適時打が飛び出すなど、効果的に追加点を重ねた。投げては、先発・岸が7回無失点の好投で今季8勝目。敗れた西武は、投打ともに振るわなかった。

◆西武の背番号「11」を背負う今井達也投手(20)が、移籍前まで「11」を付けていた先代、楽天岸との投げ合いに屈した。  2回にペゲーロに先制3ラン、5回には島内にソロを浴びるなど、6回途中6失点で降板した。「森さんの構えたところに投げきれなかった高めのボールを打たれてしまいました。そこが自分自身の課題だと思います。次、チャンスがあれば構えたところにしっかり投げきれるようにしたいです」と言った。  13日のヤクルト戦でプロ初勝利を挙げたが、23日のロッテ戦では3点リードの3回にロッテ井上に逆転満塁本塁打を浴びて敗れていた。

◆楽天岸孝之投手が、西武今井との新旧「11番」対決を制した。2年前まで自身も背負っていた西武の「11番」。試合を終えると「やっぱりあのユニホームいいなって思いました」と懐かしみ、「今井君もいいボールを投げていた。けがをせずに、頑張っていってほしい」と、先輩としてエールを送った。  山賊西武を相手に7回3安打無失点。「0に抑えられたことが良かった」と、自身7連勝で8勝目をつかんだ。

◆西武は先発の今井達也投手(20)が6回途中6失点で2敗目を喫するなど、計4投手が12安打を浴びて9失点。  28日からの3試合で計35失点と、苦しいチーム状況が続く。  辻初彦監督(59)は「(今井は)これからいいピッチャーになるには、経験として甘く入ったら打たれてしまう。岸はいい手本。そういう話は本人にもしました。あとは本人がどう生かすか」と言った。  2番手野田は適時打を浴び、3番手大石は3失点。中継ぎも踏ん張れず、同監督は「光るものがあればいいが、簡単に打たれしまう」と嘆いた。

◆楽天岸孝之投手(33)が、新旧「11番」対決を制した。かつて自身が西武時代に背負った「11」を身につける今井との投げ合い。7回3安打無失点の内容で、先輩としての意地を見せた。「やっぱり、あのユニホームいいなって思いました」と懐かしみ、「今井君もいいボールを投げていた。けがをせずに、頑張っていってほしい」と、エールを送る余裕さえあった。  言葉通りの、貫禄の投球だった。「微妙だった」と言いながら、長打は1本のみ。6点リードの6回に2死一、三塁とピンチを招いたが、最後は山川を外角スライダーで空振り三振。ギリギリのコースを突き、自身7連勝で8勝目を手にした。「西武の打線を相手に、0で抑えられたことが良かった」と本人も納得の表情。平石監督代行も「暑くなって体力的に厳しい中で、ナイスピッチングだった」とうなずいた。

◆西武は打線が元同僚の岸に七回まで3安打に抑えられた。九回に1点を返して零敗を免れるのがやっとで、辻監督は「接戦に持ち込めたらと考えていたけど。いい投手だとそんなに打てない」と淡々と話した。  勝った2位の日本ハムにゲーム差なしに迫られた。6月を11勝11敗1分けで終え「野手も投手も頑張るしかない」と選手の奮起に期待した。

◆西武の今井は六回途中6失点と踏ん張れず2連敗を喫した。二回一死一、二塁でペゲーロに先制3ランを浴びると、五回にも島内にソロを許し、本塁打で相手を勢いに乗せてしまった。  一回に153キロをマークした直球は力強かったが、制球に苦しんだ。「ボールは悪くなかったけど、打たれた球は全部甘かった。森さんがインコースに構えたところに、投げきることができなかった」と反省した。
西武・土肥投手コーチ(今井に) 「立ち上がりはスライダーでカウントを取るのに苦しんでいた。序盤は一本調子になってしまっていた」

◆楽天のドラフト3位ルーキー山崎がプロ初安打をマークした。八回の守備から出場し、九回一死一塁で佐野の速球を中前へ運んだ。9打席目で記念の一打を放ったが「そこまで安打が欲しいとは思っていなかった。どんな形でも1軍で戦力になることに必死だったので」と冷静に語った。  福岡県出身で宮崎・日章学園高から国学院大を経て入団した22歳。東都大学リーグで通算100安打を放った好打者で「毎日勉強になることが多い」と貪欲だ。 平石監督代行(首位西武との3連戦で勝ち越しを決め) 「これまでいっぱい負けているし、これで満足することはない。もう一つ勝ちたい」 島内(五回に2試合連発の3号ソロ) 「高めをしっかりたたけた。いいところで1本打つことができた」

◆西武は30日、楽天11回戦(メットライフ)に1-9で敗れ、2連敗。2位日本ハムとのゲーム差がなくなり、開幕から守ってきた首位陥落の危機を迎えた。  "投壊"が止まらない。4投手が12安打9失点。この3試合の総失点は実に35に及ぶ。辻監督は「ずっとだね。(中継ぎ陣に)光るものがない。簡単に四球を出すし...。先発と打線に頑張ってもらうしかない」と首をひねった。5月8日には日本ハムと最大「6」あったゲーム差を追い付かれた。  昨年のD1位、今井は背番号「11」を引き継いだ岸との投げ合いに臨んだが、役者が違った。二回にペゲーロに149キロを左翼席中段、五回は島内に144キロをバックスクリーンまで運ばれた。六回途中6失点で2敗目を喫した20歳は「真っすぐを抜いて投げる悪いクセが出た」と猛省した。  来週末も仙台で同じカードが組まれる。辻監督は引き続き、今井を楽天にぶつける考えで試合中に「岸は抜いた真っすぐを投げない」と今井に指摘したという。指揮官は「この経験をどう生かしてくれるかです」と若き右腕の逆襲を期待した。 (片倉尚文)

◆楽天・岸孝之投手(33)は西武打線を相手に7回3安打無失点と好投し、自身4度目となる7連勝で今季8勝目(1敗)を挙げた。  「ライオンズ打線相手に、ゼロで終われたのは大きかったです」  計109球。制球は「全体的に微妙」と本調子ではなかったが、持ち前の修正力で8三振を奪った。両リーグ1位の防御率をさらに1・80まで下げた。4度目の7連勝は巨人・杉内と並び、現役最多となった。  西武時代に背負った背番号「11」は今井が継承している。初の投げ合いでは「あのユニホームはいいなと思った」と余裕をみせ、"新旧対決"を制した。  「今井くんはいい球を投げていた。けがをせず、頑張ってもらいたい」とエールを送った33歳。頼れる男の快投で、最下位の楽天が首位西武を連破した。 (広岡浩二)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
西武
403010.571
(↓0.009)
0
(-)
72392
(+1)
332
(+9)
81
(-)
85
(-)
0.275
(↓0.001)
4.37
(↓0.06)
2
(-)
日ハム
413100.569
(↑0.006)
0
(↑1)
71309
(+5)
277
(+2)
83
(+1)
52
(-)
0.245
(↑0.001)
3.61
(↑0.03)
3
(-)
福岡
373300.529
(↓0.007)
3
(-)
73300
(+2)
287
(+5)
95
(+1)
44
(-)
0.25
(↓0.002)
3.9
(↓0.01)
4
(-)
ORIX
363430.514
(↓0.008)
4
(-)
70278
(+2)
276
(+5)
58
(-)
45
(+1)
0.24
(-)
3.54
(↓0.03)
5
(-)
ロッテ
363400.514
(↑0.007)
4
(↑1)
73279
(+5)
275
(+2)
36
(+2)
72
(+1)
0.259
(↑0.001)
3.59
(↑0.02)
6
(-)
楽天
274410.38
(↑0.009)
13.5
(↑1)
71245
(+9)
292
(+1)
63
(+2)
40
(-)
0.241
(↑0.002)
3.83
(↑0.04)