中日(☆4対3★)巨人 =リーグ戦9回戦・ナゴヤドーム=
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巨人
00000 2001 380
中日
00100 000 480
勝利投手:又吉 克樹(2勝2敗0S)
敗戦投手:澤村 拓一(1勝3敗0S)
  DAZN
◆中日が逆転サヨナラ勝ち。中日は2点を追う9回裏、平田のソロで1点を返す。その後は1死一三塁の好機から松井雅の適時打で追いつくと、続く福田が適時打を放ち、サヨナラ勝利を収めた。投げては、2番手・又吉が今季2勝目。敗れた巨人は、救援陣が最終回につかまった。

◆中日松坂大輔投手が巨人上原浩治投手と球宴でのレジェンド継投の打ち合わせをした。  松坂は試合前練習で上原と談笑。ともに今季の球宴ファン投票でセ・リーグ先発投手部門、中継ぎ投手部門で1位で選出。WBCで見せたレジェンド競演への期待が高まっている。球宴の話をしたかと聞かれた松坂は「はい。ボクの次に上原さんが投げるという話をね。まあ、僕らが決めるんじゃないので。冗談ですよ」と、笑顔を見せていた。

◆中日藤嶋健人投手(20)が巨人上原浩治投手(43)に弟子入りした。28日に出場選手登録を抹消されたが、藤嶋はチーム帯同で試合前練習にも参加。  中日の練習が終わると、1人ベンチに戻って巨人の練習を見つめていた。視線の先にいたのは巨人上原。上原の投球フォームを参考にしてきたため、フォームは上原そっくり。「スプリットの握り方とか教えてもらいたいんです」と、ベンチの隙間から上原の一挙手一投足を見て声をかけるタイミングを探していた。  結局、巨人広報の計らいで、上原の練習後にベンチ裏で対面が実現。「自分から聞きたいことを聞いたら、すごく細かく教えて答えていただきました。感謝しかない。球の握り方、投げ分け方、投げるときの意識、フォームのことも...。(マウンドにいるときより)テンパりました。教えてもらったことを、これから全部実践していきます」と、藤嶋は興奮のあまり、頬を紅潮させて話した。27日のヤクルト戦(神宮)でプロ入り2度目の先発登板をしたが、4回1/3、7失点でKO。次回登板で弟子入り効果を見せられるか注目だ。

◆巨人が手痛いサヨナラ負けを喫した。  2点リードの9回に守護神カミネロを投入。だが、1死後に平田にソロ弾を打たれて1点差に詰め寄られると、高橋にも右翼フェンス直撃の二塁打を許し、ベンチは沢村にシフトした。  1死二塁から沢村も2連打で同点に追いつかれると、なお1死一、三塁で最後は代打福田に中前適時打を許し、今季4度目のサヨナラ負け。  イニング途中の降板でセーブ失敗となったカミネロは「今日はチームメートの助けが必要な日だった。シーズンを通して、こういうことは起こる。失投がああいう結果につながってしまった」と振り返った。沢村も「打たれたのは甘いボール。力不足です。チームに申し訳ない」と話した。

◆中日が逆転サヨナラ勝ちで連敗を4で止めた。9回1死から逆転劇は始まった。平田良介外野手の5号ソロでノロシを上げると、高橋周平内野手、代打藤井淳志外野手が連打で続く。3回に先制2号ソロを放った松井雅人捕手が右前に同点打。最後は、ベンチスタートだった選手会長福田永将内野手の中前サヨナラ打でフィニッシュ。怒濤(どとう)の5連打で今季3度目のサヨナラ勝利にベンチは沸いた。  「みんながつないで、つないで回ってきたタスキ。気持ちで負けないように打席に入った。最高です。頭を取れたので、明日も明後日もチーム一丸で勝てるようにがんばります」。本人いわく「野球人生初」のサヨナラ打の感触に浸りながら、福田は喜びをかみしめた。  前夜のヤクルト戦では2点リードからサヨナラ負け。正反対の結末に、森監督も興奮した。「最高じゃないですか。これ以上言うことはない。昨日がみっともない負けで、今日はとんでもなく素晴らしい勝ちだった。たくさんのお客さんの前で勝つことができた。この(ファンの)勢いをもらう」。さらにファンの力を得られれば、竜の反攻は現実味を帯びてくる。

◆巨人が守護神に勝ち試合を破壊された。個々が役割を果たし、2点リードで最終回を迎えた。だがカミネロが崩れた。1死から平田に高めのカットボールを被弾。続く高橋にも落ちないフォークを右翼フェンス最上部直撃の二塁打。ベンチが今季初めてイニング途中で降板させ、沢村を投入した。だが流れを止められず、3連打によるサヨナラ負けで5連敗を喫した。  高橋監督は「今ある最善のパターンで、こうなったので我々の采配ミス。カミネロが不安定かなというところで(沢村を)選択したが、どちらにしても選択ミス」と受け止めた。カミネロは今季2度目のセーブ機会失敗も、防御率5・79と日常的に安定感がない。助っ人は「失投がああいう結果につながった。アップダウンは起こるが、次の日に立ち上がって全力を尽くすことが大事」と口にした。  だが守護神の地位維持は微妙。高橋監督は配置転換に「考えなくちゃいけない」と含みを持たせた。借金は今季ワースト6で5位へ降下。再建は容易ではない。【広重竜太郎】

◆中日が逆転サヨナラ勝ちで連敗を4で止めた。選手会長福田の祈りが通じた。「抜けてくれ!」。同点に追いついた9回1死一、三塁。巨人沢村の143キロのフォークはバットの先に当たった。沢村のグラブにかすったが、打球はセンター前へ。藤井が三塁から万歳しながらホームを駆け抜ける。一塁ベース上で仲間からのタンクの水をかけられる、手荒い歓迎を受けた。  「みんながつないで、つないで回ってきたタスキ。気持ちで負けないように打席に入った。最高です。頭を取れたので、明日も明後日もチーム一丸で勝てるようにがんばります」。9回1死、平田の5号ソロから始まった。高橋、藤井の連打。3回に先制2号ソロを放った松井雅が右前に同点打でつなげた。1死一、三塁。この日はスタメン落ちし、ベンチで持ち続けた集中力を1打席で発揮した。「プロ入り前も記憶にない」。野球人生初のサヨナラ打の感触に浸りながら、福田は喜びを爆発させた。  前夜のヤクルト戦では2点リードからサヨナラ負け。正反対の結末に、森監督も興奮した。「最高じゃないですか。これ以上言うことはない。昨日がみっともない負けで、今日はとんでもなく素晴らしい勝ちだった。たくさんのお客さんの前で勝つことができた。この(ファンの)勢いをもらう」。今季3度目のサヨナラ勝利。この日で、今季主催試合の観客動員が100万人を突破(100万5577人)。35試合目で、昨季より3試合早い大台を突破だ。本拠地を埋めた2万8920人のファンのパワーを反攻への力に転換できれば、竜の反攻は現実味を帯びる。【伊東大介】

◆巨人・山口俊投手(30)が29日、中日9回戦(ナゴヤドーム)に先発。三回一死から松井雅に右中間ソロを浴び、先制を許したが、その後は好投を続け、六回にはバットで魅せた。  二死走者なし。山口俊は3球目を右中間に運ぶ二塁打を放った。続く坂本勇が四球を選び、二死一、二塁。田中俊の左中間2点三塁打で生還した。相手先発・吉見からなかなか点が取れずに苦しんでいたが、山口俊が反撃の口火を切り、逆転に成功した。

◆巨人のドラフト5位・田中俊太内野手(24)=日立製作所=が29日、中日9回戦(ナゴヤドーム)に「2番・二塁」で先発出場。1点を追う六回二死一、二塁から左中間へ逆転の2点三塁打を放った。  好投を続けていた相手先発・吉見が投じた1球目を捉えた。遊撃手の左側を抜けた鋭い打球は、そのまま左中間に。俊足を飛ばし、三塁まで到達した。

◆中日が福田永将内野手(29)の中前適時打でサヨナラ勝ちし、連敗を4で止めた。一方の巨人は、リリーフ陣が九回に崩壊し、今季3度目の5連敗で借金6となった。  中日は三回に松井雅のソロ本塁打先制。先発・吉見が六回に2点を失い逆転を許したが、その後は得点を与えず。8回を106球、5安打8奪三振2失点と好投した。すると2点差を追う九回に打線がつながる。一死走者なしで平田が巨人の守護神・カミネロからソロ本塁打を放ち1点差に。続く高橋が二塁打を放ちカミネロをKOした。  巨人は沢村をマウンドに送り込んだが、中日打線の勢いを止められない。代打・藤井が左前打を放ち一死一、三塁とチャンスを広げると、松井雅が右前適時打を放ち同点に。さらに代打・福田が中前適時打を放って、5連打でサヨナラ勝ちした。  巨人は、先発した山口俊投手(30)が7回3安打1失点と好投。九回に長野の適時打で2点差に広げたが、リリーフしたカミネロと沢村が集中打を浴びた。

◆巨人・山口俊投手(30)が29日、中日9回戦(ナゴヤドーム)に先発。7回113球を投げ3安打1失点と好投したが、チームが3-4でサヨナラ負けし、7勝目はならなかった。  「勝ちに対して、どん欲にいけたら」  右腕は、勝ちへの欲を口にした。三回、松井雅に右中間への先制ソロを浴びるも、その後は落ち着いた投球を披露。六回には自身の右中間二塁打で口火を切り、D5位・田中俊(日立製作所)の2点三塁打で逆転するなど、「打」でも魅せた。  だが、九回にカミネロと沢村が中日打線につかまり、サヨナラ負け。チームは5連敗となった。

◆巨人は29日、中日9回戦(ナゴヤドーム)に3-4でサヨナラ負けを喫した。九回からマウンドに上がった守護神、アルキメデス・カミネロ投手(31)が救援に失敗し、チームは5連敗。DeNAが広島に勝利したため、5位に転落した。  誤算だった。カミネロは、2点リードの九回一死から平田に左越えソロを被弾し、1点差まで詰め寄られる。続く高橋に右中間フェンス直撃の二塁打を浴びたところで、ベンチは沢村にスイッチ。急な登板だったこともあってか、藤井、松井雅、福田に3連打を浴びて逆転を許した。  「アップダウンのあるシーズン。自分のやるべきことは(結果が)悪い登板があっても、次の日は立ち上がって、全力を尽くすことしかない」  助っ人は前を向いた。だが、先発の山口俊が7回1失点と好投しただけに、悔やまれる敗戦。4年ぶりのV奪回に向けては、前に進むしかない。

◆中日は29日、ナゴヤドームでの巨人戦で2万8920人の観衆を集め、今季の主催試合の観客動員数が100万人を突破したと発表した。地方開催2試合を含む35試合目での突破。昨季は38試合目(地方開催3試合を含む)だった。

◆腰痛で戦列を離れていた中日の松井雅が出場選手登録され、7日以来の先発出場で2安打2打点と勝利に貢献した。三回、右中間フェンスをぎりぎり越える2号ソロを放ち「1軍に昇格したばかりだったので積極的にいこうと思って打席に入った」と喜んだ。  九回は右前に同点打を放ち、代打福田のサヨナラ打につなげた。森監督は「上に上げてこうやってすぐ結果を出してくれると、チームにとってもプラスになる」とうなずいた。

◆中日の吉見は3勝目こそならなかったものの、8回を投げ5安打2失点と好投した。それでも1点リードの六回、田中俊に2点三塁打を浴びたことを悔やみ「もっと意図を持ってなげれば良かった。1-0で最後まで投げ切らないといけないゲームだった」と話した。  森監督は「先発に勝ちが付くのが一番いいんだが。(吉見は)ここのところ6、7回を2、3点に抑えてくれている」と評価した。
平田(九回に5号ソロ) 「体がうまく反応してくれた」

◆山口俊は7回3安打1失点と好投したが、7勝目はならず。六回二死からは右中間二塁打を放ち、D5位・田中俊(日立製作所)の左中間への三塁打で生還するなど「打」でもみせた。九回に救援陣が崩れて白星を逃したが「後ろのピッチャーを信じている。打たれることもある。試合をしている以上、しようがない」とかばった。

◆巨人は29日、中日9回戦(ナゴヤドーム)に3-4で今季4度目のサヨナラ負けを喫し、5連敗で5位に転落した。最後に逆転を許す手痛い敗戦に、高橋由伸監督(43)の声も沈んだ。  「こちらは今ある最善と考えるパターンでいって、こういう形になった。われわれのミスといえば、そうです」  六回に逆転し、九回に1点を追加の好展開も、2点リードの九回に登板したカミネロが誤算だった。一死後に平田に左翼へソロを浴び、続く高橋に右翼フェンス直撃の二塁打。不安定な守護神に代えて投入した沢村も、さらに3者連続安打を許して試合終了。懸命の継投も実らなかった。  今季11セーブのカミネロは、17日のロッテ戦(ZOZOマリン)に続く今季2度目のセーブ失敗となり、「失投がああいう結果になってしまった」とうなだれた。防御率5・79と不振の助っ人に、高橋監督は「そういうこと(配置転換)も考えなくてはいけないのかなと。まだ今終わったばかりなので、どちらともいえない」とした。後味の悪さが残る1敗で、借金は今季最多の「6」となった。 (谷川直之)
九回途中に登板し、福田にサヨナラ打を喫した巨人・沢村 「打たれたのは甘い球。それは自分の力不足。悔しい」

◆不振でスタメンを外れた中日の選手会長・福田が最後に決めた。2点ビハインドを追いついた九回、なお一死一、三塁。代打で登場すると、中前へ野球人生初のサヨナラ安打を放った。  「興奮した。(スタメン落ちは)悔しかったので、なんとか代打で結果を出したいと思った」  チームにとっても大きい1勝だ。前日28日のヤクルト戦(神宮)は2点リードの九回、守護神の田島が炎上してサヨナラ逆転負け。この日負ければ5連敗で借金は2桁に迫る「9」となり、Aクラス争いから大きく脱落するところだった。  森監督は「きのうはありえない負け方をしたが、きょうはとんでもなく素晴らしい勝ち方だった。あしたもナゴヤドームのお客さんの(応援の)勢いをもらいたい」と竜党の熱い声援にも感謝した。 (三木建次)
三回に2号ソロ、九回には同点打を放った中日・松井雅 「(この日)1軍に昇格したばかりだったので、積極的にいこうと思った」

◆前夜のサッカーW杯のVTRかと思った。五回まで0-1。日本代表がボール回しに専念して攻勢に転じないなら、巨人打線はボール球に手を出して反撃もままならない...。リリーフ陣が弱いんだから、得点の設定をもっと上げないと。吉見から2点しか取れなかったことが、逆転サヨナラ負けにつながったんだ。  ここ一番になればなるほど、いとも簡単に、ボールになる変化球にひっかかる。そういうシーンをこの3年間でどれだけ見たか。もはや、考え方を180度、変えてみてはどうだろう。  追い込まれたら、真ん中にしか来ない-。  そう決め込んで、真ん中だけを待つ。そうすれば、ボールになる変化球に手を出さない。相手バッテリーは、ボールにしておけば振ってくれると安心している。そのボールに見向きもしなければ、失投や甘い球もやがて来る。それこそ待っている球。イタダキだ。  もちろん、何億円も稼いでいるプロの打者に対して、失礼な言い方であることは重々承知している。それでも、逆説的に、配球の読みを単純化させてみるのも、手ではないかな。このままだと、投手への負担は増えるばかりだよ。(サンケイスポーツ専属評論家)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
402910.58
(↓0.008)
0
(-)
73350
(+4)
313
(+5)
80
(+1)
39
(+1)
0.262
(-)
4.2
(↓0.01)
2
(-)
ヤクルト
343410.5
(↑0.007)
5.5
(↑1)
74307
(+10)
323
(+9)
63
(+1)
37
(+1)
0.257
(↑0.002)
4.25
(↓0.04)
3
(-)
阪神
323610.471
(↓0.007)
7.5
(-)
74248
(+9)
282
(+10)
40
(+3)
41
(+1)
0.24
(↑0.001)
3.64
(↓0.1)
4
(↑1)
DeNA
313620.463
(↑0.008)
8
(↑1)
74263
(+5)
288
(+4)
81
(+2)
46
(-)
0.248
(-)
3.76
(-)
5
(↓1)
巨人
323810.457
(↓0.007)
8.5
(-)
72317
(+3)
291
(+4)
66
(-)
36
(+2)
0.263
(-)
3.94
(↓0.01)
6
(-)
中日
323910.451
(↑0.008)
9
(↑1)
71284
(+4)
336
(+3)
47
(+2)
37
(+1)
0.262
(-)
4.49
(↑0.02)