日本ハム(★1対2☆)ORIX =リーグ戦9回戦・札幌ドーム=
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ORIX
00000 0200 2110
日ハム
00000 0100 151
勝利投手:西 勇輝(5勝6敗0S)
(セーブ:増井 浩俊(1勝0敗20S))
敗戦投手:マルティネス(7勝5敗0S)
  DAZN
◆オリックスは0-0で迎えた7回表、安達が適時打を放ち、先制に成功する。さらに大城にも適時打が飛び出し、この回計2点を挙げた。投げては先発・西が7回途中1失点の好投で今季5勝目。敗れた日本ハムは、先発・マルティネスが好投を見せるも、打線が援護できなかった。

◆オリックス安達了一内野手(30)が7回、均衡を破る先制打を放った。  1死二塁で日本ハム・マルティネスのチェンジアップを捉えて左前に運び、二塁からT-岡田が先制のホームを踏んだ。安達は「(先発の)西が頑張っていますし、なんとか点がほしいと思っていたので、タイムリーになってくれてよかったです」と、6回まで無失点と力投の西を助けた。

◆日本ハムのニック・マルティネス投手(27)が、終盤に踏ん張りきれなかった。  0-0と均衡していた試合で、7回1死から下位打線に連打を浴び、先制点を献上。立て直せないまま4安打を許し、2点目を失ったところで降板となった。6回2/3で9安打2失点。5月8日に敵地で今季最短の3回2/3、8失点KOされた苦手打線を相手に、リベンジを果たせなかった。  「調子はとても良く、納得のいく攻め方が出来ていました。接戦の試合展開で先に失点してしまったのが悔しいですが、チームを信じて最後まで応援します」と本拠地での逆転勝利を願った。

◆オリックス増井浩俊投手がプロ野球史上4人目となる12球団セーブを達成した。  2-1の9回に登板し、レアード、鶴岡、田中賢の3人を完全に抑え、両リーグトップタイの20セーブをマーク。昨年まで在籍した日本ハムからの初セーブで、日本人投手では日本ハム時代の江夏豊以来の快記録を成し遂げた。  増井は「江夏さんはレジェンドで、雲の上の存在。(記録で並ぶのは)信じられない思いです」と語った。試合後は昨年までの本拠地でヒーローインタビューを受け「ファイターズを抑える形になりましたが、ファイターズ出身の選手として喜んでもらえたら」と、日本ハムファンからの拍手に感謝した。

◆日本ハム栗山英樹監督(57)が、一野球人としてプロ野球史上4人目となる12球団セーブを達成したオリックス増井の快挙をたたえた。「(試合は)負けはしましたけど、そこに関しては良かったと思います」と、話した。  昨季まで、ともに戦った仲間で実力も知るからこそ「いいピッチャーなので、そこに持っていかれないようにしないといけなかった」と、試合展開を反省。その上で「増井にも、いろいろな思いがある」と、昨オフにFA移籍をして、ユニホームが変わっても活躍を続ける右腕へ思いをはせた。  チームは1点差負け。増井だけでなく、先発の西、吉田一、山本という強力な投手陣を前に打線が1得点に抑えられた。日本ハムの先発マルティネスも7回途中2失点と粘投も援護できず、栗山監督は「しっかり投げてくれたので、早く点を取ってあげたかった。申し訳ないです」。30日の試合でチームはシーズン折り返しとなる72試合目。「ちょうど、ど真ん中。1つ1つ、しっかりやっていきます」と、気持ちを切り替えていた。

◆オリックス増井が、両リーグトップタイの20セーブ目をプロ野球史上4人目の好記録で飾った。1点リードの9回に登板し、レアード、鶴岡、田中賢の3人を完全に抑えて昨年まで在籍した日本ハムから初セーブ。日本人投手では江夏豊以来となる12球団からのセーブ奪取を達成した。  日本ハムファンも、温かい拍手をヒーローに贈った。「僕を育ててくれた球団ですから。きょうの練習中もファンの方から『頑張って』と言ってもらえた。(FA移籍で)チームを出る形になりましたが、拍手をいただいてほっとしました」。一瞬一瞬をかみしめるように振り返った。プロ入り時は雲の上の存在だった江夏氏以来のリリーバーになり「信じられない思いです」。かつての庭で手にした記念球は自宅に飾る。【堀まどか】
 ▼増井が古巣の日本ハムから初セーブを挙げ、現12球団からセーブを記録した。全12球団セーブは81年5月19日南海戦で達成の江夏(日本ハム)08年4月9日横浜戦で達成のクルーン(巨人)14年5月20日広島戦で達成のサファテ(ソフトバンク)に次いで4人目となり、日本人では2人目。現在、増井は10球団から白星を記録。全12球団勝利と全12球団セーブの両方を達成した投手はまだいないが、増井はどうか。

◆日本ハムが競り負けて、5カードぶりに初戦を落とした。打線がオリックス投手陣の前に1得点のみ。粘投した先発マルティネスを援護できなかった。1点を追う最終9回は昨季までの同僚、増井に3者凡退で締められて12球団セーブを献上。楽天に大敗した首位西武にゲーム差なしと肉薄するチャンスを逸した。  那覇で見せたような粘りを見せたかったが、節目を前に気合十分の元守護神に封じられた。1点を追う最終9回。昨季までの同僚増井に3者凡退に片付けられた。史上4人目の12球団セーブを献上すると同時に、栗山監督もグラウンドを背にしてベンチ裏へ引き揚げた。「(増井は)いい投手なので、そこに持っていかれないようにしないといけなかった」。実力を、よく知るからこそ、たった1点のビハインドが重かった。  苦しい展開を打破できなかった。先発マルティネスが奮闘する中で、打線はオリックス先発の西を打ちあぐねた。ようやく、とらえたのが2点を先行された直後の7回。先頭のレアードが今季初の三塁打で出塁し、1死後に代打田中賢が中前適時打。さらに、代打矢野の左前打でチャンスを広げて西を降板に追い込んだが、後続が続かなかった。3打数無安打に終わった中田は「(西を)打ち崩せなかったのは事実。丁寧に投げられた。こういう試合もある。切り替えてやるだけ」と、事実を受け止め、前を向いた。  気持ちを切り替えて臨む今日30日の試合で、チームはシーズン72試合目を迎える。143試合の長丁場も、ちょうど折り返し地点となる。栗山監督は「試合数も、ちょうど、ど真ん中。1つ1つ、しっかりやっていきます」と、節目を前に気を引き締めた。現時点で貯金9の2位。1つの敗戦を引きずる必要はない。首位奪取へ、仕切りなおす。【木下大輔】

◆オリックスの安達が試合の均衡を破る適時打を放った。七回一死二塁でマルティネスのチェンジアップを左前へはじき返し、5試合ぶりの打点をマークした。  チームは六回までに4度得点圏に走者を進めながらあと一本が出ず、重苦しいムードだった。「何とか点が欲しいと思っていたので、タイムリーになってくれて良かった」とうなずいた。

◆オリックスの増井浩俊投手が29日、札幌ドームで行われた日本ハム9回戦で今季20セーブ目を挙げ、12球団全てからセーブをマークした。阪神、南海、広島、日本ハム、西武でプレーした江夏豊、横浜(現DeNA)、巨人のクルーン、広島、西武、ソフトバンクのサファテに次いでプロ野球史上4人目。  増井は2-1の九回に登板し、昨季まで在籍した古巣を三者凡退に抑えた。

◆日本ハムは5安打で1得点と打線が振るわなかった。0-2の七回に代打田中賢の適時打で1点を返し、さらに一死一、二塁と攻めながらも追い付くことができずに敗れた。  九回は昨季まで同僚だった増井に三者凡退に抑え込まれた。栗山監督は「いい投手なのでそこに持っていかないようにと思った。増井もいろんな思いがあるだろうし、良かったと思う」とたたえた。
マルティネス(七回途中2失点で5敗目) 「接戦で先に失点してしまったのは悔しい。自分の投球には納得している」

◆オリックスの西は七回途中1失点で5勝目を挙げた。六回まではわずか2安打で三塁を踏ませない好投だったが「七回は何とか投げ切りたかった」と納得していなかった。  2点を先制してもらった七回、先頭打者のレアードに三塁打を許し、1死後に代打田中賢に適時打を献上。続く代打矢野に左前打を浴びたところで降板を告げられた。このピンチは2番手の吉田一に救われ「最近、中継ぎ陣に負担がかかっている。次こそは助けられるようにしたい」と先発陣の柱としての自覚を口にした。
福良監督(接戦を制し) 「西がよく頑張ってくれた。(七回のピンチを切り抜けた)吉田一も本当によく抑えてくれた」 吉田一(2-1の七回一死一、二塁で登板して後続を抑え) 「連打でどんどんきていた。腹をくくってやるしかない場面だった」 山本(20ホールド目) 「一人ずつ、とにかく思い切って腕を振って乗り切ろうと思った」

◆オリックスの大城が2試合連続で1番に入り、1-0の七回に貴重な適時打を放った。安達の適時打で先制してなお二死三塁で、マルティネスから中前打を放ち「直球をしっかりはじくことを考えていた」と笑みを浮かべた。  直後に1点差に追い上げられただけに大きかった。二塁の守りでも広い守備範囲で、力投した西をもり立てた。

◆投げ親しんだ札幌ドームのマウンドは、変わらず温かかった。日本ハムからFA権を行使して今季加入したオリックス・増井が、1点リードの九回に登板。古巣をきっちり3者凡退に抑えて20セーブ目を挙げ、プロ野球史上4人目となる「12球団からセーブ」の快挙を達成した。  「まさか自分がこういう記録をできると思わなかった。ここまで育ててもらったみなさんに感謝したい。ファイターズを抑える形になりましたが、ファイターズ出身の選手として喜んでもらえたらなと思う」  開幕前から目標に掲げていたのが、この記録だった。日本選手では、自身が「レジェンド」とあがめる1981年の江夏豊(当時日本ハム)以来となる快挙を達成した。  同じ静岡出身で同学年の牧田が米大リーグ挑戦を決断する中、オリックスに移籍。「今でも愛着あるし、みんなに会いたい。家族のような感じ」と、対戦の際には練習前に日本ハムの元チームメートにあいさつして回る。関東に家族を残して単身赴任。札幌の合宿所で暮らし、めったに外に出歩くことがなかった日本ハム時代に比べ、外食することも増えた。環境の変化はあっても、守護神としての仕事を全うしている。 入団から3年間を日本ハムのヘッドコーチとして見守っていた福良監督も「安定している。大したもん」と目を細めた。「1つでも順位を上げられるように、上がったマウンドではゼロに抑えたい」と増井。勲章を手にした守護神が、さらなる活躍を誓った。 (中田愛沙美)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
西武
402910.58
(↓0.008)
0
(-)
73391
(+1)
323
(+15)
81
(+1)
85
(-)
0.276
(↓0.002)
4.31
(↓0.15)
2
(-)
日ハム
403100.563
(↓0.008)
1
(-)
72304
(+1)
275
(+2)
82
(-)
52
(-)
0.244
(↓0.001)
3.64
(↑0.02)
3
(-)
福岡
373200.536
(↑0.007)
3
(↑1)
74298
(+6)
282
(+5)
94
(+2)
44
(-)
0.252
(↑0.001)
3.89
(↓0.02)
4
(-)
ORIX
363330.522
(↑0.007)
4
(↑1)
71276
(+2)
271
(+1)
58
(-)
44
(-)
0.24
(↑0.001)
3.51
(↑0.04)
5
(↓1)
ロッテ
353400.507
(↓0.008)
5
(-)
74274
(+5)
273
(+6)
34
(+1)
71
(+1)
0.258
(-)
3.61
(↓0.03)
6
(-)
楽天
264410.371
(↑0.009)
14.5
(↑1)
72236
(+15)
291
(+1)
61
(+2)
40
(+3)
0.239
(↑0.004)
3.87
(↑0.04)