ORIX(★4対5☆)ソフトバンク =リーグ戦11回戦・大阪ドーム=
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 123456789 101112
福岡
00001 3000 0015120
ORIX
03010 0000 000480
勝利投手:嘉弥真 新也(1勝1敗0S)
(セーブ:二保 旭(0勝0敗1S))
敗戦投手:比嘉 幹貴(0勝1敗0S)
  DAZN
◆ソフトバンクは3点ビハインドの6回表、内川のソロなどで同点とする。その後、延長戦に突入して迎えた12回には、柳田のソロで勝ち越しに成功した。投げては、6番手・嘉弥真が今季初勝利。敗れたオリックスは打線が7回以降、再三好機をつくるも生かせなかった。

◆オリックスのルーキー田嶋大樹投手(21)は今季ここまで6勝。新人投手が6月までに7勝となると13年小川(ヤクルト=8勝)と菅野(巨人=7勝)以来。  球団では75年山口(7勝)以来、43年ぶりとなる。

◆オリックスが24日、大阪北部地震の義援金募金活動を京セラドーム大阪で行った。  オリックス-ソフトバンク戦の前に福良監督や選手会長のT-岡田が6カ所に分かれて実施。ソフトバンクからも工藤監督らが参加した。  大阪出身でもあるT-岡田は「たくさんの方が来ていただいて、ソフトバンクからも監督さんをはじめ選手を出していただいて感謝している。まだ避難所で生活している方もいる。1日でも早くもとの生活というのは難しいかもしれないですけど、もとの生活に戻れるように祈っている」と話した。

◆オリックス小島脩平内野手(31)が先制の2点適時打を放った。2回二死一、二塁から、ソフトバンク・バンデンハークの10球目の直球を左翼線に運んだ。  小島は「追い込まれていましたので、なんとかバットに当てようと思っていました。久しぶりのスタメンで、とにかく結果が欲しかったので、タイムリーが出てくれてよかったです!」とコメントした。

◆場内が騒然とする場面があった。7回に小島の自打球を巡って福良監督が抗議する場面があり、スタンドがざわついた。  審判団の協議の結果、フェアで一ゴロとなったが、小島は「当たってるんでファウルにしてほしかったですけど」。今季から導入された「リクエスト」ではストライク・ボールの判定や自打球は対象外となっており、試合はそのまま続行された。  2日前の22日にはリプレー検証で本塁打とされたソフトバンク中村晃の打球を巡り、審判団が試合後にファウルだったと認める前代未聞の「誤審」が発生。そんな経緯もあってスタンドも敏感に反応した。

◆文句なしの当たりだった。ソフトバンク柳田が完璧な当たりの17号ソロを放ち、延長戦を制した。延長12回に9試合ぶりの1発を放ち、試合を決めた柳田は「非常にうれしい。早く勝利を決められるように、それだけを考えていました」と、額いっぱいの汗をぬぐった。22日の同カードで延長10回の中村晃の決勝弾を巡り「誤審騒動」に発展したが、この日はリクエストいらずの驚弾で胸のすく勝利を呼び込んだ。  柳田は10回には先頭打者として右前への当たりで一気に二塁へ。「1点勝負だと思って、1つでも先の塁を、と考えていました」。その後、三塁走者だった1死満塁では、長谷川勇の浅い中飛でタッチアップ。中堅武田の好返球でアウトになったが、死力を尽くし1点を取りにいった。  激闘を終えた工藤監督も「さすが4番という1発。柳田くん打ってください、と祈っていました。さまさまです」と最敬礼。リーグ再開最初のカードで2連勝と好スタートを切った。

◆ソフトバンクが4番柳田悠岐外野手(29)の9試合ぶりとなる17号ソロで、試合時間4時間42分に及ぶオリックスとの延長12回の激戦を制した。22日には「誤審騒動」もあったが、今度はリクエストいらずの文句なしの決勝弾だ。リーグ戦再開カードで2連勝。2位日本ハムにも1ゲーム差に迫った。  文句なしの当たりだった。柳田が完璧な当たりの17号ソロを放ち、延長戦を制した。同点の12回1死、オリックス比嘉の甘く入った変化球を逃さなかった。右翼席中段に運ぶ、9試合ぶりの1発で試合を決め「非常にうれしい。早く勝利を決められるように、それだけを考えていました」と、額いっぱいの汗をぬぐいながら、4時間42分の激戦を振り返った。22日の同戦では、延長10回の中村晃の決勝弾を巡り「誤審騒動」に発展したが、この日はリクエストいらずの驚弾で胸のすく勝利を呼び込んだ。  勝利への執念があらわだった。10回、先頭打者として右前への当たりで、右翼ロメロの打球処理がもたつく間に二塁へ。「1点勝負だと思って、1つでも先の塁を、と考えていました」。三塁走者だった10回1死満塁では、長谷川勇の浅い中飛でタッチアップ。中堅武田の好返球でアウトになったが、死力を尽くし1点を取りにいった。雨天中止の翌日はこれで4戦16打数9安打3ホーマーと、休養効果もバッチリだった。  京セラドーム大阪に来ると、ちょっとした調子のバロメーターがある。試合前のフリー打撃で、最上段の5階席に気持ちよく打球を放り込む。柳田は「狙っているわけではないが、あそこに飛んでいく方がいい。どんな打球でも(スタンドに)入ればいいけど、高い弾道が理想ですね」。自打球で足を痛めた影響もあり、10日中日戦以降は本塁打どころか長打すら出ていなかったが、この日の練習ではバシバシと上段にたたき込み、復調を予感させていた。  激闘を終えた工藤監督も「さすが4番という1発。柳田くん打ってください、と祈っていました。さまさまです」と最敬礼。リーグ再開カードで2連勝と好スタートを切った。【山本大地】

◆10年目のソフトバンク二保がプロ初セーブを挙げた。  柳田のソロで勝ち越した12回に登板。打者3人で斬り、救援6人をつぎ込んだ総力戦を締めた。二保は「抑えたら試合が終わるというのは感じていましたが、自分に変にプレッシャーをかけないようにした。どんな形でも3人で抑えようと思っていた」とクールに振り返った。

◆オリックスが踏んだり蹴ったりの敗戦で、4カードぶりのカード負け越しを喫した。延長12回に7番手比嘉がソフトバンク柳田に特大の右越え弾を浴びてジ・エンド。終盤は再三の得点機も拙攻で、9回からは3イニング連続サヨナラのチャンスをつくったが、タイムリーが出なかった。3試合連続の延長戦を今季最長4時間42分のロングゲームで終えた福良監督は、「あと1本が出なかったですね」と徒労感をにじませた。  悪夢を引きずっているような試合だった。今季2度目のスタメンに抜てきした小島が2回に左翼線へ2点適時二塁打を放つなど序盤に4点をリード。ところが4回まで完全投球の先発田嶋が5回に崩れると、6回途中からマウンドに上がった2番黒木が同点打を浴びて快勝ムードが吹き飛んだ。  2日前の22日には延長10回にソフトバンク中村晃が放った本塁打を巡り、審判団が試合後にファウルだったと誤審を認める前代未聞の「事件」が発生。この日も7回に小島の自打球(結果はフェア)を巡って福良監督が抗議する場面があり、ドーム内が騒然とした。雨天中止を挟んだソフトバンクとのAクラス争い2連戦に連敗し、チームに広がる怒りと悔しさ...。パワーに変えるしかない。【桝井聡】

◆オリックスが24日、対ソフトバンク戦(京セラ)の試合前、18日に発生した大阪北部地震の義援金を集う募金活動を行った。オリックスからは福良淳一監督(57)、選手会長のT-岡田外野手(30)、安達了一内野手(30)ら11人、ソフトバンクからは工藤公康監督(55)ら3人が参加し、約10分間、来場者に募金を呼びかけた。  大阪府吹田市出身のT-岡田は「たくさんの方に来ていただいて、ソフトバンクさんからも工藤監督にも来ていただいて、感謝しています。まだまだ避難所に避難されている方もいますし、1日で早く元の生活にというのは難しいかもしれないけど、少しでも前みたいな生活に戻れるよう、祈っています」と話した。

◆オリックスのルーキー田嶋は六回途中4失点で勝敗は付かなかった。過去3戦3勝と相性の良いソフトバンクを四回まで完璧に抑えたが、4-1の六回に3長打を浴び「調子自体は良かったが、走者を背負った時に迷いが出てしまった」と肩を落とした。  二死から変化球をうまく捉えた内川にソロを運ばれた。そこから柳田、デスパイネと連続二塁打を許して降板。救援した黒木も打たれ、この回3失点となった。福良監督は「(六回は)球数のこともあって、ちょっとばててたかなと思う」と話した。

◆プロ野球阪神とオリックスの選手らが24日、大阪府北部地震の被災者支援のために募金活動を行った。阪神は兵庫県西宮市の甲子園球場での広島戦前に、大阪桐蔭高で甲子園大会春夏連覇を果たした大阪府出身の藤浪晋太郎投手や、大阪・PL学園高で活躍した福留孝介外野手らがファンに寄付を呼びかけた。  選手会長の梅野隆太郎捕手は「自分たちにできることを選手会としてやろうと思って活動した。見に来てくれた人に元気を与えることをしないといけない」と話した。23日から球場内に募金箱を設け、2日間で合計72万5610円が集まった。  オリックスは大阪市の京セラドーム大阪で福良淳一監督らに加え、対戦相手のソフトバンクの工藤公康監督らも協力して参加。大阪府出身で選手会長のT-岡田外野手は「たくさんの方に来ていただいて感謝している。避難所生活の方もいるので、少しでも早く元の生活に戻れるように祈っています」と語った。45万3円が集まり、選手会などからの寄付金を合わせて計100万円を、大阪府を通じて寄付する。

◆ソフトバンクは救援陣が無失点でしのぎ、勝利を呼んだ。八回から6投手をつぎ込み、再三のピンチを切り抜けた。延長十一回二死二、三塁で代わった嘉弥真が遊ゴロで火消し。今季初勝利がついた。  十二回は二保が締めた。2009年に育成ドラフト2位で入団した右投手がプロ初セーブ。「みんなが頑張ってくれた。僕にセーブがついただけ。やっと勝ち越せて、自分が壊すわけにはいかなかった」と胸をなで下ろした。
上林(六回に同点の右前打) 「追い込まれていたので、どの球が来ても対応できる準備をしていた」 内川(六回に5号ソロ) 「何とか塁に出ることを考えていた。よく飛んでくれましたね」 バンデンハーク(7回5安打4失点) 「二回はとても苦しいマウンドになったけど、それ以外の回は我慢して投げることができた」

◆オリックスは七回から延長十一回まで毎回走者を得点圏に置いたが、追加点がなかった。  交流戦最優秀選手の主砲、吉田正が右足首のけがで先発を外れた打線は中盤から機能せず、再三の代打も失敗。十一回は四球と西野の右前打で1死一、三塁としたが、安達が投ゴロに倒れる。二死二、三塁で代打大城も遊ゴロとなって得点できなかった。  3試合連続の延長戦で勝ちがなく、福良監督は「チャンスはつくったが、あと一本が出なかった」と嘆いた。
小島(4月7日以来の先発出場で、二回に先制の2点打) 「使ってもらったので、何とか2打席目までには(安打を打ちたい)と思っていた」 ロメロ(四回に11号ソロ) 「打った瞬間はどうかなという感じだったけど、何とか入ってくれた」

◆福良監督と選手会長のT-岡田ら11人、ソフトバンクからも工藤監督ら3人が参加して試合前に、大阪北部地震の被災者支援のために募金活動を行った。  大阪府吹田市出身のT-岡田は「たくさんの方に来ていただいて感謝しています。避難生活をされている方もいるので、少しでも早く元の生活に戻れるよう祈っています」とコメント。45万3円が集まり、選手会と球団からの寄付金を合わせた計100万円を、大阪府を通じて寄付する。

◆D1位・田嶋大樹投手(JR東日本)は5回2/3を5安打4失点。四回までパーフェクトピッチも、六回につかまった。「何を投げたらいいのかと自分の頭の整理がつかないまま投げてしまった。そこのところを次はしっかりやりたい」と反省。ただ、「全力ではなく140キロで空振り取れたり、そこは前進できた」と収穫も口にした。

◆ソフトバンク・柳田が延長十二回に決勝の17号ソロを放った。フルカウントから内寄りの変化球を鋭く振り切り、チームを3連勝に導いた。8日に右脚を負傷し状態が下降気味だったが、六回は中越え二塁打、十回は右前へ運ぶと右翼手の緩慢な動きを見逃さず、二塁を陥るなど、約1カ月ぶりの3安打をマーク。「本当に最近、長打も打てていなかった。いいきっかけにしたい」と手応えを口にした。

◆2日前の誤審によって止められた勢いを、勝利で取り戻すことはできなかった。オリックスは、五回で4-1とリードしていた試合を追いつかれ、延長十二回にもつれ込んだ死闘の末、4-5で競り負けた。  「チャンスはつくっただけに...。あと1本が出なかったですね」  福良監督の声のトーンも低い。九回に一死一、二塁で安達が二ゴロ併殺。延長十回は二死二、三塁で小谷野が投ゴロ。十一回にも二死二、三塁と好機をつくるが、代打・大城が遊ゴロに打ち取られた。  サヨナラの機会を何度もつくりながら得点が奪えず、十二回に7番手の比嘉が柳田に決勝ソロを被弾。チーム今季最長の4時間42分を野手総動員で戦い抜いたが、勝利は遠く、8日からのヤクルト3連戦(神宮)以来のカード負け越しとなった。  嫌なムードを払拭できなかった。22日のカード初戦(ほっと神戸)。延長十回に中村晃の放った飛球が、ファウル判定から誤審で2ランに覆って敗戦。前日23日は試合が降雨中止となった中、球団側が日本野球機構(NPB)に試合のやり直しを求める事態に発展した。 この日は4-4の七回二死三塁の勝ち越し機で、小島の打球が自身の右つま先付近でバウンドしてから一塁方向へ。小島は自打球(ファウル)をアピールしたが、一ゴロの判定でアウトに。福良監督が抗議し、「塁審に確認してくれ」と求めたが、審判団が協議した結果、橘高球審は「足に当たっておらず、フェアの打球でアウト。チェンジ」とジャッジした。  福良監督によると、自打球をめぐってのファウルかフェアかのリクエストは「できない」といい、二回に先制2点二塁打を放った小島の打席を1つ失う形に。審判に振り回された今カード。気持ちを切り替え、チーム全体で奮起したい。 (西垣戸理大)
七回二死三塁で自打球をアピールしたオリックス・小島 「当たっていたのでファウルにしてほしかったです。リプレーできないんですよね? 痛くなかったので反応が悪かった。(二回の先制2点二塁打は)使ってもらっているのでなんとかしたかった。まずは1本と思っていたので良かった」
★22日の誤審VTR  3-3の延長十回にソフトバンク・中村晃の右翼ポール際への飛球を、坂井一塁塁審がファウルと判定。工藤監督のリクエストにより、リプレー検証が行われて本塁打に覆り、試合は5-3でソフトバンクが勝った。試合後、オリックス・福良監督は「誰が見てもファウル」と審判団に猛抗議。試合終了から約1時間後、責任審判の佐々木二塁塁審が「映像を再確認したところ、ファウルでした」と誤審を認めた。
★審判団異例の変更  この日のソフトバンク戦では、審判団の顔ぶれに変更があった。誤審のあった22日の同戦で責任審判だった佐々木審判員と球審を務めた吉本審判員に代わって、橘高審判員と佐藤審判員が審判団に加わった。  一般的に1カードを4人1組でローテーションすることが多いが、友寄審判長は「(22日の試合から)球場が変わっているので。割り当て通りです」と説明した。ただ、オリックスでは1カード中に2球場以上で試合を開催したことは昨年から10度目で、今回のようなケースは一度もなかった。

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
西武
392700.591
(↑0.006)
0
(-)
77371
(+8)
290
(+6)
74
(+1)
83
(+4)
0.278
(↑0.001)
4.11
(↓0.03)
2
(-)
日ハム
383000.559
(↓0.008)
2
(↓1)
75295
(+5)
271
(+6)
79
(+2)
52
(-)
0.245
(↓0.001)
3.74
(↓0.03)
3
(-)
福岡
363000.545
(↑0.007)
3
(-)
77290
(+5)
269
(+4)
92
(+2)
41
(-)
0.254
(-)
3.86
(↑0.02)
4
(-)
ORIX
343220.515
(↓0.008)
5
(↓1)
75256
(+4)
251
(+5)
54
(+1)
40
(+1)
0.235
(↓0.001)
3.44
(↓0.01)
5
(-)
ロッテ
333300.5
(↓0.008)
6
(↓1)
77261
(+6)
263
(+8)
33
(+3)
69
(-)
0.257
(-)
3.64
(↓0.07)
6
(-)
楽天
254210.373
(↑0.009)
14.5
(-)
75217
(+6)
282
(+5)
57
(+1)
37
(-)
0.235
(↑0.002)
3.9
(↓0.02)