楽天(☆6対5★)日本ハム =リーグ戦11回戦・楽天宮城球場=
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日ハム
30200 0000 583
楽天
10012 101× 6120
勝利投手:宋 家豪(1勝0敗0S)
(セーブ:ハーマン(1勝1敗7S))
敗戦投手:石川 直也(0勝2敗5S)
  DAZN
◆楽天は1点ビハインドの6回裏、アマダーのソロで同点とする。そのまま迎えた8回には、田中の適時打で勝ち越しに成功した。投げては、好救援を見せた3番手・宋家豪が来日初勝利。敗れた日本ハムは、大田泰のソロなどで序盤に5点を挙げるも、投手陣がリードを守れなかった。

◆日本ハムのオズワルド・アルシア外野手が、1回2死一塁の場面で2点目の右越え適時二塁打を放った。  「良い感じに振り切れたよ。(一塁走者の)中田がよく走ってくれたね。まだ序盤だから追加点を取れるように頑張るよ」と笑顔。  さらに、ブランドン・レアード内野手が左翼線への適時二塁打で続いた。「いいところに抜けてくれたね。中田、アルシアがチャンスで回してくれたから、当たりは良くなかったけど、続けて良かったよ」と、こちらも笑顔。初回は大田の先制13号ソロに加えて助っ人勢の活躍で、3点を奪った。

◆日本ハム中田翔内野手が3回、右翼へ17号2ランを放った。  146キロ直球をとらえ、フラフラと高く舞い上がった打球は、右翼ポールの内側を巻いてスタンドへ入った。「打ったのは真っすぐ。(ファーストストライクを)積極的に打ちにいけたね。風の影響もあったと思うけど、追加点を取れて良かった」。これで美馬とは11年に初対戦してから通算7本目のアーチ。「相性とかは特に意識していない。まだ試合は終わっていないし、投手を援護できるように頑張ります」と引き締めた。

◆日本ハム大田泰示外野手が初回、先制となる13号ソロを放った。  外角への145キロ直球を右翼席へ運んだ。「打った感じも良かったですし、風にも助けられました。最近、(先発の)加藤ちゃんに勝ちをつけられていないので、初回から先制できて良かったです。勢いづけられるように頑張ります」。楽天の先発美馬の立ち上がりをとらえ、リズムを崩させて後続のアルシア、レアードの連続適時二塁打も誘発した。

◆日本ハム加藤貴之投手が約1カ月ぶりの白星を逃した。  初回に3点の援護を受けたが、その裏の立ち上がりに味方の2失策も絡んで1失点。3回にはリードを4点に広げてもらったが、4回に1失点、5回は5安打を集中されて2失点と5回7安打4失点で降板。6回に2番手の公文がアマダーに同点ソロを浴び、勝ち投手の権利も消滅した。  これで5月20日楽天戦で3勝目を挙げて以降、4試合に先発して白星なし。「野手の皆さんが取ってくれた点を守り切れませんでしたし、5回で降板する形となり、中継ぎ陣の皆さんに迷惑をかけてしまいました。ベンチでしっかり応援します」と、厳しい表情で戦況を見つめた。

◆日本ハムが、拙守でカード負け越しとなった。  3点を先制した直後の1回の守備で石井一、杉谷の連続失策をきっかけに失点を許した。5-5の2死二、三塁では一塁手・中田が高いバウンドのゴロを捕球も、4番手の石川直がベースカバーに遅れ、決勝の内野安打に。記録には残らないミスも相次ぎ、交流戦明け最初のカードを負け越した。  楽天3連戦は3試合連続の1点差で1勝2敗。栗山英樹監督は「申し訳ない」と頭を下げ「ケガ人がいる中で、いろんなところを守れるようにやっているつもりだけど、そこは監督の準備が悪い」と責任を背負い込んだ。

◆楽天宋家豪投手(25)が、台湾から来日3年目でプロ初勝利をつかんだ。同点の8回に3番手で登板。近藤、中田、アルシアの中軸を三者凡退に仕留めた。その裏に味方が勝ち越したことで、待望の1勝目が舞い込んだ。  初のお立ち台では、巨人阿部をほうふつとさせる「サイコーデース」を3度絶叫した。16年に育成契約を結び、昨季途中に支配下登録を勝ち取った苦労人。「奥さん、見に来ていた。うれしいね。ウイニングボールあげる」と、2年前に結婚したシンフェイさんへ、ささげる1勝でもあった。

◆まだまだ! あるぞ! 逆転Vも夢ではない。楽天が、4点差をひっくり返した。同点の8回に田中和基外野手(23)の内野安打で勝ち越し。平石洋介監督代行(38)就任以降、5戦4勝と勝率8割を誇る。このペースで行けば、残り75試合を60勝(15敗)。85勝となり、奇跡の逆転優勝も見えてくる。期待は膨らむばかりだ。  ◆監督交代で好転したチーム 10年ヤクルトは高田監督から小川代行監督に交代し、勝率が2割8分9厘(13勝32敗1分)→6割2分1厘(59勝36敗3分)と躍進。Aクラスは逃すも最下位から巻き返し、貯金4でシーズンを終えた。08年オリックスはコリンズ監督から大石代行監督に交代。4割2分9厘(21勝28敗)→5割7分4厘(54勝40敗1分)と5位から2位に順位を上げ、CS進出を決めた。監督交代で優勝したのは75年広島。ルーツ監督、野崎代行監督の後を継いだ古葉監督が5割(9勝9敗1分)→6割2分4厘(63勝38敗)と4位から躍進し、球団初優勝を果たした。

◆まだまだ! あるぞ! 逆転Vも夢ではない。楽天が、4点差をひっくり返した。同点の8回に田中和基外野手(23)の内野安打で勝ち越し。平石洋介監督代行(38)就任以降、5戦4勝と勝率8割を誇る。このペースで行けば、残り75試合を60勝(15敗)。85勝となり、奇跡の逆転優勝も見えてくる。期待は膨らむばかりだ。  何かが起こりそう。そんな雰囲気が楽天ベンチに漂う。5-5の8回1死二、三塁。勝ち越しの好機で、嶋が空振り三振に倒れても、逆に盛り上がりに拍車がかかった。次打者・田中は「三振さえしなければ」と内角低めの難しいボールを一塁線へ。高いバウンドの間に、50メートル5秒9の韋駄天(いだてん)が一塁を駆け抜け、決勝点をアシストした。  3回までに4点を追う展開だったが、今のチームには勝利の香りがプンプンする。4回に1点を返すと5回には「3番」島内の内野ゴロ、「4番」今江の適時打で1点差に追い上げた。平石監督代行も「打つべき人が打ち、1点が欲しいところで取れた。よく戦ってくれた」とホッとした表情を浮かべた。 梨田監督が辞任し、17日の阪神戦から監督代行の座に就き、5戦4勝1敗。「固定した打順」で、8割の高い勝率を飾る。1~5番に田中-茂木-島内-今江-銀次を据えた。5人で5試合21打点。一時期は得点力不足とさえ嘆かれた。16日までの5試合は計13得点。1試合平均2・6だったが、今は打つ、勝つ。同代行は「結果が出ても出なくても、打席の中で迷いなく勝負している」と分析する。 38歳の「松坂世代」。PL学園出身で、98年夏の甲子園で、松坂(中日)擁する横浜と延長17回の死闘を演じた1人。端正な顔立ち、クールさだけが売りではない。決勝点を挙げた田中が「平石さんが感情を前面に出すので、選手も自分の意見を言いやすい」と証言するように、暗かったベンチは明るくなった。 チームはこのペースだと、最終的に85勝57敗1分けでシーズンを終える。立花球団社長からは、残り80試合の段階で、50勝30敗の数字を求められたが、それもクリアできる。今は最下位でも、CS進出、優勝争いもあり得る。楽天は若き指揮官のもと、夢物語を現実にしようとしている。【栗田尚樹】

◆「ソン・チャーホウです」。楽天の宋家豪投手(25)が、念願のプロ初勝利を挙げた。2年前に結婚した台湾の同級生シンフェイさんがスタンドで見守る中、初のお立ち台で「サイコーデース」を3度絶叫した。「奥さん、見に来ていた。うれしいね。ウイニングボールあげる」と笑った。  16年にこの球場で楽天戦を見学した。エース則本、守護神松井の投球に「厳しい環境。(ここで)成り上がりたい」と育成契約からの挑戦を決めた。日本語の家庭教師を付けた。武器の150キロを超える直球に加え、新たにフォークを習得し、投球の幅を広げた。平石監督代行は「こいつは大物になると思った」と入団当時を懐かしむ。昨季途中に支配下を勝ち取った。全く話せなかった日本語は上達。そして、思い入れのある場所で初勝利を飾れた。  久米島春季キャンプの休日に、突然長髪のパーマを丸刈りにしたり、「ホームページには92キロ。本当は100キロ超えちゃった。中学の時は、イケメン。今はただのデブ。頑張る」と話すなど、無邪気な笑顔が特徴的だ。同僚の菅原がウインターリーグで台湾へ行った際には、現地のグルメから観光までガイドする心優しい一面も持つ。  今は仙台市内で一緒に住む妻シンフェイさんには「苦労させられない。日本で成功しないと一緒に住めない」と昨年途中まで、仙台-台湾の遠距離恋愛で愛を育み、野球に打ち込んできた。「奥さんかわいいよ」。うれしそうにシンフェイさんの写真を眺めていた男が、チームの浮上に欠かせなくなる。【栗田尚樹】

◆日本ハムが拙守で自滅した。楽天11回戦(楽天生命パーク)は今季ワーストの1試合3失策を喫した。記録に残らないミスも相次ぎ、最大4点リードを守ることが出来なかった。2試合連続で欠場した西川、中島の穴を埋めきれず、リーグ戦再開最初のカード、楽天3連戦はすべて1点差で1勝2敗の負け越し。2年ぶりのリーグ制覇へ、踏ん張りどころがやってきた。  ホッとした心の隙間に、魔が差した。5-5の8回2死二、三塁の守備。4番手の石川直が危機を脱した、はずだった。俊足の田中にゴロを打たせ、一塁ベース後方で中田が捕球。トスしようとしたが、ベースカバーに入るはずの石川直は走るスピードを緩めていた。あわてて中田が一塁ベースを踏みに向かうも間に合わず(記録は一安)。その間に三塁走者が生還。痛恨の決勝点を与えた。石川直は「自分が勝手に決めつけてしまった」と反省した。中田が、そのまま一塁ベースを踏むと思いこんだことが、ミスにつながった。  守備は試合冒頭からバタバタしていた。3点を先行した直後の1回は、先頭から2者連続で石井一と杉谷が失策を連ね、1失点。5回は右翼を守った近藤の失策などでピンチを広げて2失点。8回もペゲーロの右翼フェンスギリギリの飛球に、二塁から右翼へ守備位置を変えていた杉谷が追いつきながら落球(記録は右安)。記録上は今季ワーストの1試合3失策も、数字以上にミスが続出。最大4点リードは泡と消えた。  22日の試合で右足甲に自打球を当てた西川、左太もも肉離れで今日25日に出場選手登録の抹消が決まった中島が欠場。攻守で主軸の2人を欠き、存在の大きさを実感する1敗となってしまった。栗山監督は「申し訳ない。けが人がいる中で、いろんなところを(複数選手が)守れるようにやっているつもりだけど、そこは監督の準備が悪い」と、疲れ切った表情で振り返った。  指揮官は西川については「大丈夫になると信じている」と、1軍同行をさせながら早期復帰を目指してもらう。中島については「無理させる時期ではない」と、大事な戦力だけに完治を優先させた。それでも、いるメンバーでシーズンは続いていく。多発したミスは、2年ぶりのリーグ制覇への糧とするしかない。【木下大輔】

◆日本ハムは4点リードを奪いながら守り切れず、最下位チーム相手に逆転負けで2連敗を喫した。5-1の四回に内野ゴロの間に1点を返されると、じわじわと追い上げられた。六回に同点ソロを浴び、八回には石川直が3安打を許して1点を勝ち越された。  一回に2失策、五回にも失策を犯すなど拙守が失点につながった。栗山監督は「申し訳ない。(選手に対する)監督の準備のさせ方が悪い」と自らを責めた。

◆楽天の宋家豪が台湾から来日3年目で初勝利を挙げた。八回に3番手で登板すると、近藤、中田、アルシアの中軸を三者凡退に仕留めた。その裏に味方が1点を勝ち越して白星をつかみ「今年の目標は初勝利だった。達成できて良かった」と愛嬌のある笑みを浮かべた。  外国人選手枠の関係で2軍で過ごす時間が長いが、今季は7試合に登板して1失点と与えられたチャンスで力を示している。「1軍に上がるときはチームが必要としているとき。いつでも準備して勝利のために頑張りたい」と頼もしかった。
今江(五回に適時打) 「落ち着いて打席に入れた。チャンスでしっかり自分の仕事ができた」 アマダー(六回に同点のソロ本塁打) 「1点ビハインドでいい一発が出て良かった」 美馬(一回に3点を失うなど6回5失点) 「初回はボールがはっきりし過ぎてしまった。その後は切り替えて何とか粘れた」

◆台湾出身の宋家豪(ソン・チャーホウ)が来日3年目で初勝利。八回に3番手で登板し、近藤、中田、アルシアの中軸を3者凡退に斬った。その裏に味方が勝ち越して、白星をつかみ「今年の目標は初勝利だった。達成できてよかった」と笑顔。平石監督代行は「期待値は高く、大物になるイメージがあった」と目を細めた。 
六回、中越えに同点の9号ソロを放った楽天・アマダー 「美馬(先発)が粘っていたから何とかしたかった。1点ビハインドでいい一発が出てよかった」

◆中田が三回にリーグトップの西武・山川に1本差と迫る右越え17号2ラン。「とりあえず風」という一発で4点リードを奪ったが、逆転負けで空砲に終わった。同点の八回二死二、三塁から楽天・田中が放った一ゴロを捕球するも、一塁に間に合わず、決勝の適時内野安打となった。「高いバウンドで動きが刺された。投手も自分も100%(一塁に)入る気持ちでいけなかった」と悔やんだ。
5回7安打4失点で降板した日本ハム・加藤  「野手の皆さんが取ってくれた点を守り切れなかったし、中継ぎ陣の皆さんにも迷惑を掛けた」 3失策が全て失点につながり、逆転負けを喫した日本ハム・栗山監督 「野球はミスが起きる。生かすことができなかったのはこっちの責任」

◆楽天は24日、日本ハム11回戦(楽天生命パーク)に6-5で逆転勝ち。「1番・中堅」で先発出場した田中和基外野手(23)が、八回に勝ち越し打を放ち「三振さえしなければ何か起こるかなと思った」と息を弾ませた。  同点の八回二死二、三塁。一塁線への高いバウンドの打球に50メートル走5秒9の快足を飛ばして内野安打とし、勝ち越し点をもぎ取った。三回に9試合連続安打とする中前打、五回にも一死一塁で右前打を放って2得点につなげた。  平石監督代行が指揮を執った全5試合で1-5番打者が固定され、計21打点と機能している。田中は、その5試合で打率・500(22打数11安打)。三回を終えて1-5と苦しい展開だったが、5打数3安打1打点2得点と切り込み隊長の役割をこの日も全うし、逆転勝利を呼び込んだ。  平石監督代行は「ここまで想像を遙かに超えている」と田中を絶賛した。新体制で5戦4勝とし、残り75試合で60勝の計算となるハイペースで巻き返している楽天。梨田前監督の電撃辞任から"奇跡のシナリオ"を目指す。 (広岡浩二)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
西武
392700.591
(↑0.006)
0
(-)
77371
(+8)
290
(+6)
74
(+1)
83
(+4)
0.278
(↑0.001)
4.11
(↓0.03)
2
(-)
日ハム
383000.559
(↓0.008)
2
(↓1)
75295
(+5)
271
(+6)
79
(+2)
52
(-)
0.245
(↓0.001)
3.74
(↓0.03)
3
(-)
福岡
363000.545
(↑0.007)
3
(-)
77290
(+5)
269
(+4)
92
(+2)
41
(-)
0.254
(-)
3.86
(↑0.02)
4
(-)
ORIX
343220.515
(↓0.008)
5
(↓1)
75256
(+4)
251
(+5)
54
(+1)
40
(+1)
0.235
(↓0.001)
3.44
(↓0.01)
5
(-)
ロッテ
333300.5
(↓0.008)
6
(↓1)
77261
(+6)
263
(+8)
33
(+3)
69
(-)
0.257
(-)
3.64
(↓0.07)
6
(-)
楽天
254210.373
(↑0.009)
14.5
(-)
75217
(+6)
282
(+5)
57
(+1)
37
(-)
0.235
(↑0.002)
3.9
(↓0.02)