1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
阪神 |
0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 3 |
楽天 |
0 | 2 | 0 | 2 | 4 | 0 | 0 | 0 | × | 8 | 12 | 1 |
勝利投手:美馬 学(1勝6敗0S) 敗戦投手:才木 浩人(1勝2敗0S) |
◆楽天が平石監督代行の初陣を白星で飾った。楽天は2回裏、銀次の2ランで先制に成功する。その後は4回に、アマダーと藤田の2者連続本塁打でリードを広げた。投げては、先発・美馬が7回無失点の力投で今季初勝利。敗れた阪神は、投打ともに振るわなかった。
◆楽天の平石洋介監督代行(38)が、阪神を8-0で下し、初采配を白星で飾った。 試合後、平石監督代行は「素直にうれしい。(ウィニングボールは)美馬の手元にあります。美馬も初勝利で、今日はもらって下さいと言われたが、その気持ちだけでうれしかった。美馬もここまで苦しんでいたので、おまえに受け取ってほしいと渡しました。(これからの試合も)変わらず、目の前の1試合、1プレーを思い切り失敗を恐れずにやっていきたい」と語った。また「ベンチでもよく声が出ていて本当にうれしかった。岡島をはじめ2軍から上がってきた枡田らが、本当に声を出していい雰囲気だった。続けていきたい」と試合を振り返った。
◆楽天新人の西巻賢二内野手(19)が本拠地で1軍デビューを果たした。17日の阪神3回戦で、8回の守りから遊撃として出場。今季、高卒1年目野手の1軍出場は日本ハム清宮に次いで2人目。楽天では10年内田、16年オコエに続く3人目だった。 いきなり高山の飛球を処理し、9回には伊藤隼の鋭いゴロを軽やかにさばいた。ただ本人によると、「緊張しました。(飛球は)風の計算が正直アタマに入っていなくて、危なっかしい取り方になってしまいました」と平常心ではなかったらしい。 楽天生命パーク宮城は、仙台育英時代に何度もプレーした場所。「全然違う感覚でした。大歓声は甲子園でも経験ありますが、お金を払ってくれた人たちの前でプレーする緊張感は全く違います」。初々しい言葉を並べていた。
◆阪神先発才木浩人投手(19)は4回7安打4失点で2敗目を喫した。 2回に銀次に2ランを浴びて先制を許すと、4回にはアマダー、藤田に連続本塁打を被弾した。プロ初被弾を含む3被弾で沈んだ。「ちょっとしたコントロールミスが甘さになった。実力がないと思いました」と反省。奪三振は1で7安打を浴び「決め球がなかった。そういうところが反省です」とうつむいた。
◆阪神は投手陣が打たれ、3連戦3連勝とはならなかった。先発の才木浩人投手が3被弾するなど4回4失点で降板。 2番手谷川も1回3安打4失点と流れを止められなかった。金本知憲監督は「でも、まあ若い投手だし。ライトは風がフォローだったしな」とかばった。打線も楽天美馬の前に沈黙。最終的に3投手の継投で4安打に抑えられ無得点で敗れた。借金完済とはいかず、交流戦の負け越しが決まった。
◆楽天の美馬学投手がやっと今季初勝利を挙げた。 1、2回のピンチを今江年晶内野手の好プレーなどでゼロで切り抜けると、3回以降は危なげない投球を見せて、7回を3安打無失点。 今季はここまで8試合で6敗を喫していた。「いや、マジでうれしい。かなりきつかったから。最近、内容が良くなってきても勝てていなかったので」。平石監督代行にも初勝利をプレゼントでき、「これで乗っていきたいですね」と笑顔だった。
◆楽天銀次内野手が値千金の先制2ランを放った。2回無死一塁で、阪神先発才木の145キロを右中間に運んだ。 「(カウントが)2ボールだったし、強いスイングをすれば間を抜けてくれるかなと。風にも乗ってくれました」。今季はなかなか調子が上がらず、本塁打は4月19日のソフトバンク戦以来の2本目。「投手に迷惑をかけてきた。平石監督代行が『みんな熱くなっていこう』と話していたので、熱い戦いができてよかった」と今後の巻き返しを誓っていた。
◆試合終了と同時に、ウイニングボールの「遠慮合戦」が始まった。初陣を勝利で飾った楽天平石洋介監督代行(38)が、1度は今季初白星の美馬からボールを受け取った。だが「気持ちだけで十分。お前に受け取ってほしい」と返品。最終的には美馬の妻、女優のサントス・アンナに渡った。チームは本拠地で今季8勝目で、8点差は最大タイ。久々に幸せな空気が充満した。 平石イーグルスは、PL学園の後輩・今江の美技で幕を開けた。2回2死二塁、三塁線の打球に横っ跳び。二塁走者にタッチした。今江の三塁守備は4月14日以来今季2度目で、三塁で先発は昨年以来。「元々長く三塁を守っていた。あれが抜けているのとはえらい違い。あれで助けられた」。打席では今江が2回にチーム初安打。続く銀次が「あれで流れが来たし、チームが乗った」と2号2ランで先制した。 試合前は選手を集め、前向きな姿勢を求めた。突然の代行就任に「正直、気持ちの整理がついていない」と告白したが「思う通り、動くところは動く。熱く、アグレッシブにやっていきたい」と自在流を決心。試合中はストップウオッチを持ち、自らサインを出した。2回は無死一塁で「落ち着きを与えたかった。銀次は調子がよく、懸けた」と犠打をさせずに先制弾を呼び、5回は無死一塁で茂木にセーフティーバントを指示。好機を広げて4点を奪った。 今季最多タイの3発で大勝発進した。12球団最年少のイケメン指揮官は「素直にうれしいです」と照れた。【斎藤直樹】
◆阪神は「日本生命セ・パ交流戦」楽天戦で、投打ともふるわず、交流戦負け越しが決まった。高卒2年目の先発才木が誤算だった。序盤からすべて甘い直球で、プロ初被弾を含む3被弾。2回に5番銀次の右越え2ランで先制されると、4回は6番アマダー、7番藤田に2者連続被弾。雨天中止などの影響で中20日も間隔が空いたとはいえ、4回7安打4失点は想定外だった。 才木は「ちょっとしたコントロールミスが甘さになった。実力がないと思いました。低く入ったところもとらえられたので」と反省。金本監督は「まあ若い投手だし。ライトは風がフォローだったしな」とかばったが、今季2敗目を喫した右腕は再びの出場選手登録の抹消が確実となった。 打線もこの日は元気がなかった。楽天美馬に今季初勝利を献上。初回の1死二塁、2死一、三塁で先制できずにいると、中盤以降はなかなか好機すら作れず完封負けだ。週前半の敵地日本ハム3連戦では3戦連続2ケタ安打を記録していた。仙台に乗り込んでからも8安打、9安打と調子を取り戻しつつあったが、この日は散発4安打どまり。指揮官は「まあ、甲子園に帰って仕切り直しでしょ」と切り替えを強調した。 これで今季交流戦は6勝10敗となり、2試合を残して負け越しが決定。シーズン全体でも借金完済に失敗し、セ・リーグ首位の広島に4・5ゲーム差とされた。直近の目標は勝率5割でのリーグ戦再開。金本監督は「まだチャンスはある。なんとか2つ勝てるようにやるだけ」と必勝を期した。【佐井陽介】
◆阪神2番手で5回に登板した谷川が、4失点と踏ん張れなかった。 先頭の田中に四球を与えるとリズムを崩して2本の適時打を許した。報道陣から試合の入りが反省点かと問われ「そうですね...。力不足です...」と、うつむきながらチームバスに乗り込んだ。
◆阪神3番手伊藤和が2回1安打無失点と好投した。 14日に出場選手登録されてから初登板。「与えられたところで結果を出すだけです。信頼を得られるように、こういう投球を続けていきたい」と振り返った。
◆阪神・坂井信也オーナー(70)=電鉄本社相談役=が17日、楽天戦(楽天生命パーク)を直接視察することが16日、分かった。13日の阪急阪神HDの株主総会では株主から厳しい質問が相次ぎ、前日15日には宮城県迷惑行為防止条例違反(盗撮)の罪で略式起訴された山脇光治スコアラー(55)との契約解除を発表。チームもまだ借金1だけに、5割復帰を自ら見届ける。
◆阪神は先発した2年目右腕の才木浩人投手(19)が3本塁打を浴びるなど、4回4失点で降板した。 才木は二回に無死一塁から銀次に外角145キロの速球を右翼席へ運ばれ失点。先制点を与えると四回にも一死走者なしからアマダーに甘く入った直球をとらえられ被弾。さらに続く藤田にもソロを浴びた。 才木はこの回限りで降板。4回4失点で2勝目はならなかった。
◆楽天は梨田昌孝前監督(64)の辞任発表から一夜明けた試合で阪神に快勝し、平石洋介監督代行(38)の初陣を勝利で飾った。先発した美馬学投手(31)が7回3安打無失点の好投を見せ、今季初勝利(6敗)を挙げた。 楽天は二回、無死一塁から銀次が阪神の先発、才木から右翼席へ2号2ランを放ち先制。四回にはアマダー、藤田の連続ソロで4-0とした。 美馬は140キロ中盤の速球にスライダー、シュートを織り交ぜ、コーナーをつく丁寧な投球。阪神打線に的を絞らせなかった。五回には一死一、二塁のピンチを招いたが、高山を見逃し三振、福留も左飛に打ち取って切り抜けた。 打線は五回にも4点を入れるなど、3本塁打を含む12安打8得点で美馬を強力に援護した。美馬は試合後、「やっと勝ったなという感じ。本当にうれしい」と9試合目の先発でようやくつかんだ白星を噛み締めた。「振り返ってみれば良い投球だった。ストライクを取るのに苦労したところもあったが、援護してもらって楽に投げられました」とチームメイトに感謝した。平石監督代行にも初白星をプレゼントし、「チームとしても改めていいスタート。これから勝ちまくって上を目指したい」と言葉に力を込めた。
◆楽天は梨田昌孝監督の辞任発表から一夜明けた17日、平石洋介監督代行が楽天生命パーク宮城で記者会見し「正直、まだ気持ちの整理はついていないが、全員で受け止めていかないといけない。立ち止まるわけにはいかないので、一丸となって戦っていきたい」と巻き返しへの決意を語った。 今季はヘッド兼打撃コーチを務めていた38歳の「松坂世代」。大阪・PL学園高から同大、トヨタ自動車を経てプロ入りした楽天で、生え抜きで初めてチームを率いることになり「腹をくくってやる。やる以上は借金返済を目指す」と述べた。 辞任した梨田氏はこの日、球場を訪れて選手たちへ「途中で投げ出す形で申し訳ないが、自分たちのいいところを出せるように、本拠地で勝てるように、俺のできなかったことをしてくれ」と別れを告げた。主将の嶋基宏捕手は「監督が打席に立つわけではないし、マウンドに上がるわけでもない。申し訳ない」と責任を感じていた。
◆楽天の美馬が7回を被安打3で得点を許さず、待望の今季初勝利を挙げた。一回二死一、三塁のピンチで中谷を速球で遊飛に仕留めて切り抜けると、その後は三塁を踏ませなかった。今季9度目の登板で、連敗も6でストップし「やっと勝てた。かなりきつかったので、本当にうれしい」と胸をなで下ろした。 平石監督代行の初陣で好投。自身にとってもチームにとっても大きな白星となり「気持ち的にも楽になったので、ここから勢いに乗っていけるようにしたい」と話した。
◆楽天のドラフト6位新人、19歳の西巻が八回から遊撃の守備に就き、プロデビューした。この回先頭の高山の飛球を捕って初めてアウトを記録。九回には伊藤隼の遊ゴロを軽快にさばいた。持ち前の高い守備力を見せつけ「やっぱり緊張した」と初々しく笑った。 福島県出身で仙台育英高から入団。本拠地で第一歩を踏み出し「歓声がすごくて(高校時代に経験した)甲子園の時のような感じだった。1軍はこういうのが続くと思うとすごい場所」と目を輝かせた。
◆楽天は先発の美馬が7回3安打無失点で今季初勝利。一回二死一、三塁のピンチで中谷を遊飛に仕留めると、その後は三塁を踏ませなかった。今季9度目の登板で、連敗も6で止まり「やっと勝てた。かなりきつかった」と胸をなで下ろした。記念球を平石監督代行にプレゼントしたが、好意で返され「感謝です」と持ち帰った。
◆ウソだ~、当たっちまったじゃねーか!? 前日、梨田監督の辞任を耳にした瞬間「ヤバ...。こりゃ阪神、明日負けるかも...」とタラ~リ脂汗を落としたのだ。プロ野球の世界には理屈で説明のつかない「代行監督は初戦をほとんど白星で飾ることはない!」が存在するが、虎にはそれを超越する『プロ野球の常識は阪神の常識に非ず』というのがあるんだよなあ...。 まあ、起こっちまったコトは仕方ねー!! 若き鷲の指揮官となった平石監督代行、あっと驚く采配で楽天の逆襲劇を演出したれー!! 本日虎の先発・才木、19歳と年齢詐称は許さーん!! 実際は91歳やろー!! 4失点のすべてが本塁打(3本)というのはけがしたくない(打たれたくない)という"お年寄り投法"が招いたものなのだ! その証拠に、初勝利の5月27日の巨人戦(甲子園)では6回で7三振を奪っているのに、本日は4回でわずか1個だけ!! 「オレはあと10年たってもまだ20代で、若いんやでー!!」のイケイケ投球で、170キロを投げてみろー!!
◆-現在、あなたの心身の状態はいかがでしょうか? もし何らかの不調やストレスを自覚されるようでしたら産業医面接をおススメします。 サンスポはいわゆる職場における『ストレス・チェック』をキチンと専門家に依頼して先日実施しました。それで本日の当番デスク大沢謙一郎にはこのほどこんな「通知」が来たのですよ。 「産業医面接」をおススメします...。 つまり、大沢には預貯金は貯まってないけど、相当なストレスが溜まってますョ...という「通達」であります。 もちろん運動部のデスク連中は仕事柄ストレスは溜まっとりますヮ。そりゃそうです。新聞社のデスクなんていうのはいわば皆様の職場でいえば『中間管理職』の最先端...現場の記者には無理難題を突きつけ、どうせ記者席で散々ののしられているに違いないのだ。それでも猫なで声で「痛くないからね、ソッとソーッとするからね...えへへ」(ちょっと状況が違うように思うが...)なだめすかして記事を書かせて第一稿刷りができると...さぁ今度はゴリラみたいな部長や局次長なんてのが出てきて「もっと違う角度で」とか「ニュースは無いんか」と無い物ねだりですヮ。 ですから誰とはいわないがわがサンスポ運動部にはむやみやたらと「走りたがる」自虐性ランナーがゴロゴロいるわけ。 しかし...この日の当番大沢は当初は元気でした。だって仙台はもう則本は出てこないもの...美馬は今季不振で0勝"これなら阪神有利"と踏むのは当然デス。 編集委員の上田雅昭は「楽天の梨田前監督は今日の試合前にナインに辞任の謝罪をしたそうや。そして『みんなで頑張ってくれ...』と平石監督代行(前ヘッドコーチ)に託したそうや。この平石コーチは球団史上最も若いヘッドコーチでな、松坂大輔と同世代なんや...。38歳やけど、落ち着いた、油断のならん指揮官や」と伝えてきた。 1998(平成10)年の夏の甲子園。第80回大会準々決勝の横浜9-7PL学園の延長17回のドラマは未だに語り継がれる「珠玉の3時間37分」である。PLが先手、横浜が追いつき、またPLがリードし横浜がにじり寄る...。5-5で延長に入り横浜が点を取るとすぐPLが追う...これを2度繰り返してついに延長十七回表、松坂大輔の横浜が2点...PLは力尽きたのだ...。 松坂大輔は17回を投げ投球数250球。自責7。この試合でPLの主将が平石洋介。途中までベースコーチ。そして十一回に同点を呼ぶ左へのヒットを放つ。 「PLから同大-トヨタ自動車から04年D7位で楽天入り。11年から育成コーチとなり指導者としての道を歩んできた。梨田監督のような実に冷静沈着なリーダー」という上田の心配は的中してしまった。 今季まだ0勝の美馬を勝利させて、4番にいれたクセ者今江で先制点を演出。銀次、アマダー、藤田の3発! 前半でケリがついた。フトみると当番デスク席で大沢は「...▼★×...」と肩をヒクヒクさせている。これではストレスも溜まるわ...誰か医務室に"搬送"してやれ。
◆--一気に3連勝といきたかったが 金本監督 「ま、なかなか、そううまくはいかなかったな」 --序盤に先発があれだけ打たれると 「う~ん...だなぁ。ま、若い投手だし。ライト、フォローだったしな、風がな、う~ん、まぁ...な」 --守備で足を引っ張る場面も 「どこがあったかな? 3失策? 海(植田)と孝介(福留)と?」 --高山の送球も記録は失策 「悪送球かなぁ。ランナーに当たったんかな。そんな...当たってなかったらアウトでしょ。いいプレーだと思うしね。たまたま当たっただけやから、ランナーに。それはしようがない」 --活気が出ていた打線は沈黙したが 「きょうに限ってはね。仕切り直しでしょう。甲子園に帰って。あと2試合、まず(残りの)交流戦」 --交流戦の負け越しが決まったが、2連勝して勝率5割でリーグ戦を再開したい 「まだチャンスはあるからね。2つなんとか勝てるようにやるだけですね」
◆楽天の梨田前監督は練習前に球場を訪れ、球団関係者やコーチ、選手らにあいさつをした。「(平石監督)代行を支えてやってほしい、といいました。途中で投げ出す形で申し訳ないけど、残り80試合あるので、自分たちのいいところを出せるように、本拠地で勝てるように頑張ってほしい」と内容を明かし、午前中に帰路に就いた。
◆狂った歯車は、最後まで戻らなかった。中20日で登板した才木だったが、4回4失点でKO。3被弾はともに自慢の直球をとらえられ、パ・リーグの洗礼を浴びた。 「ブルペンでトレーナーさんとかと話し合ってやっていた。(中20日の)難しさとかはなかったんですけど...。実力かなと。ちょっとしたコントロールミスが命取りになってしまいました」 まずは0-0の二回無死一塁。銀次に145キロ直球を右中間スタンドへ。プロ初被弾で先制を許すと、四回だ。一死からアマダー、藤田に連続被弾。最速は150キロにも満たず、プロ最短の4回でタオルが投げられた。才木は18日にも登録を抹消。ウエスタンで今季3勝1敗、防御率1・89の成績を残しているD1位・馬場皐輔投手(仙台大)が20日のオリックス戦(甲子園)で先発する見込みだ。打線は低調だけに生命線は投手力。新戦力で乗り切る構えだ。
◆総帥の前で...。阪神は今季ワーストの1試合3失策の守乱で連勝が2でストップ。楽天に今季6度目の零封負けで借金2となった。坂井信也オーナー(70)=阪神電鉄相談役=が日帰り弾丸視察した一戦で、5割復帰に失敗した。2年ぶりの交流戦負け越しも決まった。 ボロ負けだった。思わず目を覆いたくなるようなプレーばかりだった。監督辞任劇でドタバタの楽天を相手に大敗した。神戸から駆けつけた坂井オーナーの前で、チームの流れが止まった。 「......」 総帥は足早に球場を後にした。交流戦中に毎年1度スケジュールが合えば、行っているビジター球場の視察で完敗。報道陣からの「残念ですね」という問いかけにも反応しなかった。 敵地での御前試合で借金返済に失敗した金本監督は「なかなか、そううまくはいかなかったな」と首をかしげた。 中20日で先発した才木が銀次、アマダー、藤田に3発を許し、4回7安打4失点と捕まった。そして試合が"終わる"守乱が飛び出したのは五回だった。 2番手・谷川が先頭・田中に四球。続く茂木のバントを内野安打にした。さらに島内の中飛を処理した高山がタッチアップした田中を三塁で刺そうとしたが、田中に直撃し、悪送球。一死二、三塁とピンチを広げた。そして二死二、三塁から銀次に申告敬遠で、前の打席でアーチを放っているアマダー勝負も右前へ、2点打。二死一、三塁から、今度は福留が藤田の左前打を後逸。今季初失策で2者生還を許してしまった。 三回の植田のお手玉と合わせて、今季ワーストの1試合3失策。虎将は高山のプレーについて「ランナーに当たったんかな。そんな...当たってなかったらアウトでしょ。いいプレーだと思うしね。たまたま当たっただけやから、ランナーに。それはしようがない」と不問としたが...。3つのEで今季チーム40失策。両リーグワーストの不名誉で追い上げムードが消えてしまった。 残り2戦で2年ぶりの交流戦負け越しが決まった。「仕切り直しでしょう。甲子園に帰って。あと2試合。2つ何とか勝てるようにやるだけですね」と将は19日のロッテ戦(甲子園)に前を向いた。 せっかく復調気配のあった打線も今季未勝利の美馬の前に沈黙し、今季6度目の完封負け。後味悪く、杜の都から大阪に帰ってくる。 (阿部祐亮)
◆楽天は17日、阪神最終戦(楽天生命パーク)に8-0で勝ち、連敗を2で止めた。前日16日に梨田昌孝前監督(64)が辞任し、平石洋介監督代行(38)が初めて指揮を執った試合で、打線の組み替えなど采配が的中。5番・銀次内野手(30)の先制2号2ランなど3本塁打が飛び出す快勝で、"新生・楽天"が好発進した。 勝利に沸くナインを、平石監督代行がハイタッチで出迎えた。 「素直にうれしいです。2軍監督もやらせていただきましたが、1軍とは違う。(ベンチ内では)胸がキュッとした」 満員御礼、2万6793人が詰めかけた本拠地で白星発進。3本塁打が飛び出し、5月27日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)以来となる8得点を挙げる快勝にイヌワシ党はお祭り騒ぎだ。 1980年生まれ。いわゆる"松坂世代"の青年監督が、采配をいきなり的中させた。 今江を三塁で今季初めて先発起用すると、同点の二回二死二塁の守備で三塁線の打球を横っ飛びして好捕。二走・伊藤隼を三塁でタッチアウトにし「もともと長い間サードを守っていたから信頼して送り出した。ビッグプレーに助けられた」と指揮官はうなずいた。 その裏の攻撃では、梨田前監督の下では先発メンバーを外れることが多かった銀次に無死一塁からバントではなく強攻策を指示。5番で起用された30歳は期待に応え、先制2ランを右中間席にほうり込んだ。 平石監督代行は、練習前のミーティングで「積極的に熱くプレーしよう」と選手を鼓舞していた。手堅く好機を広げる"梨田野球"から早速、独自色をのぞかせた。 試合前の時点で7勝24敗と仙台で大きく負け越していたが、力強く再出発を果たし「ベンチで選手が大きな声を出してくれたことがうれしかった。選手を信じてやりたいです」と若き指揮官。一致団結して、最下位からの逆襲を期す。 (広岡浩二)
八回から遊撃守備に就き、プロデビューした楽天D6位・西巻(仙台育英高) 「歓声がすごくて(高校時代の)甲子園の時のような感じだった。1軍はこういうのが続くと思うとすごい場所」
四回に3号ソロの楽天・藤田 「美馬が粘り強く投げてくれていたので、最高の形になってよかった」
主将の楽天・嶋 「監督が打席に立つわけじゃないし、マウンドに上がるわけでもない。監督がやりたいことに選手がついていけなかった」
八回から遊撃守備に就き、プロデビューした楽天D6位・西巻(仙台育英高) 「歓声がすごくて(高校時代の)甲子園の時のような感じだった。1軍はこういうのが続くと思うとすごい場所」
四回に3号ソロの楽天・藤田 「美馬が粘り強く投げてくれていたので、最高の形になってよかった」
主将の楽天・嶋 「監督が打席に立つわけじゃないし、マウンドに上がるわけでもない。監督がやりたいことに選手がついていけなかった」
◆今シーズンワーストと言ってもいい試合内容だった。そうなってしまった最大の要因は先発・才木の不調。立ち上がりから球は全く走っていなかった。楽天打線も決して状態が良くないのに、ポンポンと本塁打を浴びては辛い。 果たして調整はうまく出来ていたのだろうか。中20日での先発。しかもこの間、ずっと1軍に帯同して、2軍戦に一切登板せず、ブルペン調整のみで1軍戦の登板を迎えている。経験が豊富な投手でも難しい調整を、若い才木がどこまで対応できていたのか。大いに疑問だし、結果をみれば、失敗だったのでは、と指摘されても仕方がない。 ことしの阪神は登板して即、抹消される投手が何人かいる。うまくハマればいいが、この日の才木をみると、登板間隔が開きすぎる場合は、2軍戦登板の必要性を感じる。阪神ベンチは、調子の上がってこない投手に対しては「投げ抹消」の調整法を考え直す必要があるのではないか。 攻撃の淡泊さも気になった。上り調子とはいえ今季白星のなかった美馬に7回まで3安打は寂しい。ただ、今の阪神打線は2点差ぐらいが精いっぱいで、4点をはね返す力がないのも事実。一番怖いのは、そう感じている選手が何人かいて、ベンチもそう感じてしまうこと。この空気感は危険だ。 今こそ、チーム全体で「アグレッシブ」な気持ちを持続させてもらいたい。選手なら走塁面であったり、ベンチならいろんな作戦で動くとか。打撃の技術を短期間で上達させるのは難しいが、気持ちの部分なら、各自で補えるし、即効性もある。今が踏ん張り所だ。 (サンケイスポーツ専属評論家)
<セ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
広島 | 34 | 27 | 1 | 0.557 (↑0.007) | 0 (-) | 81 | 291 (+13) | 277 (+4) | 63 (+2) | 34 (-) | 0.256 (↑0.002) | 4.19 (-) |
2 (-) |
阪神 | 29 | 31 | 0 | 0.4833 (↓0.009) | 4.5 (↓1) | 83 | 200 (-) | 231 (+8) | 31 (-) | 36 (-) | 0.238 (↓0.001) | 3.42 (↓0.07) |
2 (↑3) |
ヤクルト | 29 | 31 | 1 | 0.4833 (↑0.008) | 4.5 (-) | 82 | 259 (+5) | 283 (+1) | 53 (-) | 34 (-) | 0.252 (↑0.002) | 4.21 (↑0.05) |
4 (↓1) |
DeNA | 28 | 30 | 2 | 0.4828 (↓0.008) | 4.5 (↓1) | 83 | 233 (+1) | 242 (+7) | 71 (+1) | 41 (+1) | 0.249 (↓0.002) | 3.66 (↓0.06) |
5 (↓1) |
巨人 | 30 | 33 | 1 | 0.476 (↓0.008) | 5 (↓1) | 79 | 284 (+1) | 252 (+2) | 60 (-) | 30 (-) | 0.266 (-) | 3.73 (↑0.03) |
6 (-) |
中日 | 29 | 35 | 1 | 0.453 (↑0.009) | 6.5 (-) | 78 | 261 (+11) | 296 (+3) | 45 (+2) | 35 (-) | 0.262 (↑0.002) | 4.34 (↑0.03) |
<パ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
西武 | 37 | 25 | 0 | 0.597 (↓0.01) | 0 (-) | 81 | 353 (+3) | 275 (+11) | 70 (+2) | 78 (-) | 0.275 (-) | 4.13 (↓0.08) |
2 (-) |
日ハム | 36 | 28 | 0 | 0.563 (↓0.008) | 2 (-) | 79 | 274 (+1) | 253 (+5) | 70 (-) | 49 (-) | 0.244 (↑0.001) | 3.74 (↓0.02) |
3 (↑1) |
ORIX | 34 | 30 | 1 | 0.531 (↑0.007) | 4 (↑1) | 78 | 246 (+7) | 238 (+1) | 52 (-) | 38 (+2) | 0.235 (↑0.001) | 3.47 (↑0.04) |
4 (↓1) |
福岡 | 33 | 30 | 0 | 0.524 (↓0.008) | 4.5 (-) | 80 | 275 (+4) | 258 (+13) | 86 (+3) | 40 (+1) | 0.253 (↓0.001) | 3.97 (↓0.14) |
5 (-) |
ロッテ | 31 | 31 | 0 | 0.5 (↑0.008) | 6 (↑1) | 81 | 247 (+2) | 246 (+1) | 29 (-) | 64 (-) | 0.257 (↑0.001) | 3.57 (↑0.05) |
6 (-) |
楽天 | 22 | 41 | 1 | 0.349 (↑0.01) | 15.5 (↑1) | 79 | 194 (+8) | 266 (-) | 52 (+3) | 34 (-) | 0.231 (↑0.002) | 3.91 (↑0.07) |
<交流戦順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
ヤクルト | 12 | 5 | 0 | 0.706 (↑0.018) | 0 (-) | 1 | 74 (+5) | 59 (+1) | 14 (-) | 7 (-) | 0.253 (↑0.008) | 3.34 (↑0.15) |
2 (↑1) |
ORIX | 11 | 6 | 0 | 0.647 (↑0.022) | 1 (-) | 1 | 75 (+7) | 55 (+1) | 17 (-) | 10 (+2) | 0.25 (↑0.003) | 3.16 (↑0.13) |
3 (↓1) |
西武 | 10 | 7 | 0 | 0.588 (↓0.037) | 2 (↓1) | 1 | 99 (+3) | 84 (+11) | 24 (+2) | 22 (-) | 0.265 (↑0.001) | 4.72 (↓0.27) |
4 (↑2) |
ロッテ | 10 | 7 | 0 | 0.588 (↑0.025) | 2 (-) | 1 | 56 (+2) | 48 (+1) | 7 (-) | 16 (-) | 0.276 (↑0.001) | 2.48 (↑0.09) |
5 (↓1) |
福岡 | 10 | 7 | 0 | 0.588 (↓0.037) | 2 (↓1) | 1 | 76 (+4) | 73 (+13) | 29 (+3) | 10 (+1) | 0.232 (↓0.003) | 4 (↓0.57) |
6 (↓1) |
日ハム | 9 | 8 | 0 | 0.529 (↓0.034) | 3 (↓1) | 1 | 98 (+1) | 77 (+5) | 21 (-) | 15 (-) | 0.265 (↑0.004) | 4.27 (↓0.05) |
7 (-) |
巨人 | 8 | 10 | 0 | 0.444 (↓0.027) | 4.5 (↓1) | 0 | 66 (+1) | 59 (+2) | 20 (-) | 9 (-) | 0.248 (↑0.002) | 3.13 (↑0.05) |
8 (-) |
DeNA | 7 | 9 | 0 | 0.438 (↓0.029) | 4.5 (↓1) | 2 | 57 (+1) | 72 (+7) | 18 (+1) | 12 (+1) | 0.242 (↓0.006) | 4.37 (↓0.22) |
9 (↑1) |
広島 | 7 | 10 | 0 | 0.412 (↑0.037) | 5 (-) | 1 | 75 (+13) | 98 (+4) | 17 (+2) | 8 (-) | 0.264 (↑0.007) | 5.57 (↑0.1) |
10 (↑1) |
中日 | 7 | 11 | 0 | 0.389 (↑0.036) | 5.5 (-) | 0 | 67 (+11) | 88 (+3) | 12 (+2) | 7 (-) | 0.26 (↑0.008) | 4.95 (↑0.11) |
11 (↓2) |
阪神 | 6 | 10 | 0 | 0.375 (↓0.025) | 5.5 (↓1) | 2 | 55 (-) | 71 (+8) | 7 (-) | 9 (-) | 0.255 (↓0.008) | 3.93 (↓0.24) |
12 (-) |
楽天 | 5 | 12 | 0 | 0.294 (↑0.044) | 7 (-) | 1 | 43 (+8) | 57 (-) | 12 (+3) | 11 (-) | 0.237 (↑0.007) | 3.21 (↑0.21) |
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