◆オリックスは3回表、吉田正のソロで先制する。続く4回には、若月と吉田正の適時打でリードを広げると、その後も着実に得点を重ね、終わってみれば16安打で10得点を挙げた。投げては先発・アルバースが8回無失点の快投で今季6勝目。敗れた楽天は、投打ともに振るわなかった。

◆楽天戸村健次投手（３０）が、緊急搬送された。 　６点を追う８回に３番手で登板。先頭小田に本塁打を許した後、西野の打席だった。２ボールからの３球目が、右あごを強襲。マウンド上でうずくまり、その後に球場に駆けつけた救急車で病院に搬送された。意識はあり、今後検査を受けるという。 　梨田監督は「少し焦ったけど、意識はあるということで」と話した。

◆楽天ルーキー岩見雅紀外野手（２３）が「７番左翼」で先発し、本拠楽天生命パーク宮城で初出場を果たした。 　守備では４度の左飛を無失策で終えたが、期待された打撃では苦戦。オリックス先発アルバースに対し、２回裏２死二塁の第１打席で三振すると、第２、第３打席も三振した。３打数３三振で、プロ初安打は、またもお預け。「打ちにくくて、いいボールでした。しっかり振れたことは悪いことではないけれど、打てていないので何も満足できない。どんな不格好でも、結果を出さないと」と悔しい表情を見せた。本拠でのプレーには「たくさんの人が応援してくれているんだなと感じた。声援があるし、有り難いと思います」。２３日のオリックス戦（午後２時開始）で本拠のファンに初ヒットを披露するつもりだ。

◆オリックス吉田正尚外野手（２４）が、３回に先制弾を放った。 　今季初めて指名打者で先発出場。３回２死の第２打席でカウント１－２から３球連続ファウルで粘り、８球目のスライダーを右翼スタンドに運んだ。４日ソフトバンク戦以来の本塁打に「しっかりと前でさばけました。なんとか先制できてよかったです」と語った。

◆楽天は今季５度目の零敗を喫した。一回１死一塁から今江の遊直で一塁走者の銀次が飛び出して併殺となり流れをつかみ損ねると、四回は先頭打者の銀次が安打で出塁したが、続く今江が遊ゴロ併殺打に倒れた。 　緩急を駆使したアルバースの前に八回まで散発５安打に終わった。梨田監督は「つながりを欠いた。タイミングが取りづらい投手なので、もっと工夫しながらやってほしかった」と苦言を呈した。

◆楽天・戸村健次投手（３０）が打球を受け、緊急降板した。八回に３番手として登場し、先頭の小田に右翼越え本塁打を浴びた後、西野が放ったピッチャーライナーがあご付近に直撃した（記録は内野安打）。 　戸村は顔をおさえながらその場に倒れ込み、試合は約５分間の中断。場内は一時騒然とした。そのまま担架で運ばれ、救急車で病院へ搬送。梨田昌孝監督（６４）は「意識はある。抹消しないといけない」と説明した。オコエ瑠偉外野手（２０）も右太もも裏の張りで代走を送られるなどアクシデントが多発。試合は０－１０で敗れた。

◆来日１年目のオリックスのアルバースが今季最長の８回を投げて５安打無失点の好投でチーム最多の６勝目をマークした。「ブルペンから調子が良く、そのままの状態で試合に入ることができた」とうなずいた。 　最速は１４０キロながら、持ち前のテンポの良さで次々と凡打の山を築いた。来日初完封の期待もかかったが、今季最多の１２１球を投じ、九回のマウンドは近藤に託した。それでも「終始、気持ち良く投げることができた」と満足げに話した。

◆楽天の戸村健次投手（３０）が八回、あご付近に打球が直撃し緊急降板した。 　０－６で迎えた八回。小野に代わり３番手でマウンドに立った戸村は、オリックス先頭の小田に１号ソロを被弾。０－７とされて迎えた西野の打球が投手を強襲。あご付近に打球を受けた戸村はそのままうつ伏せに倒れ込んで動けず。首を固定された状態で担架で運ばれ、そのまま降板となった。戸村に代わり、宋がマウンドにあがった。

◆楽天の池田は五回途中までに１１９球を要し、７安打５失点で降板した。三回、吉田正にスライダーを右越えへのソロ本塁打とされて先制され、四回は２安打３四球で３失点。五回に１死満塁とされて交代を告げられた。 　「走者をためずに勝負していきたい」と話して臨んだが、５四球と制球が乱れ、苦しい投球になった。「コースにうまくコントロールすることができなかった。試合をつくることができず、チームの皆さんに申し訳ない」と肩を落とした。