ソフトバンク(☆6対2★)広島 =交流戦2回戦・福岡ヤフオクドーム=
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広島
10100 0000 250
福岡
00000 141× 681
勝利投手:バンデンハーク(5勝5敗0S)
敗戦投手:今村 猛(2勝1敗0S)
  DAZN
◆ソフトバンクは1点を追う7回裏、長谷川勇の適時打と内川の2ランなどで一挙4点を奪い、逆転に成功する。続く8回には、デスパイネのソロでリードを広げた。投げては、先発・バンデンハークが7回2失点の好投で今季5勝目。敗れた広島は、2番手・今村が誤算だった。

◆タレントの鈴木ちなみ(28)が始球式に登場した。この日は「知覧にっぽん紅茶 スペシャルデー」として開催されており、CMキャラクターの鈴木が起用された。  鈴木の投球は転がりながら一塁方向へ大きくそれる大暴投になり、恥ずかしそうに照れ笑い。「力みすぎました。練習はもうちょっと上手にできていたのに、気持ちが前に出すぎてしまいました(笑い)。福岡には何回か来てますが、ヤフオクドームは初めて来ました。今まで何回か始球式をやりましたが、今日はお客さんが多かったです。ドームと屋外の違いなのか、お客さんの熱気がぎゅーっとマウンドに返ってくるような不思議な感じがしました」と振り返った。

◆4連敗中の広島が先手を奪った。鈴木誠也外野手(23)が3回、8号ソロを放った。  1点リードの3回。2死からソフトバンク先発バンデンハークの内角球に左肘をたたみながらコンパクトにバットを振り抜き、左中間席へ運んだ。  「インサイドのボールに対して、いい反応で打つことが出来ました。追加点につながって良かったです」。3試合ぶり1発で広島先発ジョンソンを援護した。

◆広島が逆転負けし、3年ぶりの5連敗となった。1回に敵失で先制し、3回は鈴木の8号ソロで2点目。先発ジョンソンは6回1失点でまとめて7回から継投に入ったが、2番手の今村が4失点で逆転を許した。この敗戦で交流戦は6勝10敗となり、負け越しが決まった。緒方孝市監督の談話は以下の通り。
 -逆転負け
 緒方監督 切り替えてやるだけ。連敗しているし、明日また全員で連敗を止めて、しっかりした戦いができるようにする。
 -ジョンソンが好投
 緒方監督 粘り強く投げてくれた。前回も良かったしね。

◆ソフトバンク長谷川勇也外野手(33)が1年ぶりとなる今季初安打を放った。1点を追う7回1死一、二塁。代打で登場すると、外角に落ちる変化球をすくい、右前にポトリと落とした。技ありの一打で同点に追いつき「いいシチュエーションの中で打席に立たせてもらえた。いい勢いの中で早めに決めたかった」とガッツポーズで喜んだ。  13年に首位打者と最多安打を獲得したが、故障に苦しんだ。昨オフに右足首を再手術し、完全復活をかけて今季に臨んだ。「去年は全然、可動域が出なかったのできついなと。それがバッティングに影響していたのかはわからないですが、技術でカバーしきれなかった。苦しかった。少しでも改善できるならと思い、手術しました」。  リハビリを経て、1月に打撃練習を再開。守備面への不安もあり、慎重に調整しながらようやく15日に今季初昇格した。「手術してもらった先生も熱意のある方。リハビリの方も、チームのトレーナーも熱心にやっていただいた。昨年のことを考えると、自分のイメージより良くなっている」と、感謝と手応えを口にした。  昨年6月25日西武戦以来の安打がチームの勝利を呼び込んだ。「ぼくとウチさん(内川)が帰ってきたからというわけではないと思うけど、いい勝ち方ができた。明日も勝ちに貢献できるよう頑張りたい」。安打製造器の復活劇はまだまだこれからだ。

◆ソフトバンク工藤公康監督(55)が就任4年目、491試合目で通算300勝を挙げた。  「私のことはどうでもいいんです」と笑った。この日から1軍に戻ってきた内川が4号2ランを含む2安打2打点、不振のデスパイネも8回に左翼席出入り口の上部スタンドに届く特大の145メートル14号ソロを放った。「3、4、5番がそろった」と役者がそろってきたことを喜んだ。  初回には1点を失った後の1死二、三塁から好調の松山を迎えると、申告敬遠で満塁策に。工藤監督は「バッテリーコーチから申告させてくださいと。僕もドキッとしたけど。(松山は)当たっているので。投手もベンチの意図をくんでくれた」とその後連続三振で切り抜けたバンデンハークをほめた。

◆頼れる主将が戻ってきた。ソフトバンク内川が約1カ月ぶりに1軍に復帰し、7回には左翼へ4号2ランを放つなど2安打2打点と3日ぶりの3位浮上に貢献した。  「軸足に(体重が)乗る時間が長くなった。長く見て、見極めて(球を)つかまえる」と、右膝に体重が乗る本来の打撃に戻った。5月17日に出場選手登録を抹消された。同15日の楽天戦での左くるぶしへの自打球が抹消理由だったが、痛み続けていた右膝を一緒に再検査すると「骨挫傷」で全治2、3カ月の重傷だったことが判明した。通算2000安打達成に時間がかかったのも、下半身が使えなかったからだった。  就任491試合目で300勝となった工藤監督は「私のことはどうでもいいんです。(内川は)いいリハビリとコンディショニングつくりができた」と笑った。連勝で4カードぶりの勝ち越し。交流戦はあと2試合。まだ4年連続最高勝率も狙える。内川復帰でチームに勢いが出てきた。

◆広島が「日本生命セ・パ交流戦」のソフトバンク戦で今季12度目の逆転負けを喫し、15年以来の5連敗を喫した。1点リードの7回に2番手今村猛投手(27)がつかまり4失点。リーグ首位ながら、4年ぶりの交流戦の負け越しが決まった。苦戦するパ・リーグとの対戦も残り2試合。広島の底力が試される。  勝ちパターンを投入する展開に持ち込みながら、広島はソフトバンクの技術力、選手層、パワーの前に屈した。1点リードの7回。緒方監督は先発ジョンソンから今村にスイッチ。逃げ切りを図ったが、1死一塁から9番川瀬の三塁線への絶妙なセーフティーバントで流れが変わった。続く代打長谷川勇に痛打されると、犠飛で勝ち越し。さらに内川には復帰の2ランを被弾した。12度目の逆転負けで5連敗。4年ぶり交流戦負け越しが決まった。  緒方監督 切り替えてやるだけ。連敗しているし、明日また全員で連敗を止めて、しっかりした戦いができるようにする。  投壊で無残に敗れるこれまでのパターンとは違い、中盤までは広島ペースだった。1回に先制し、3回には鈴木の1発で加点。先発ジョンソンはソフトバンク打線を5回まで無失点に抑えた。だが、6回にジョンソンが1点差に詰め寄られると、次第に流れはソフトバンクに傾いていった。  逃げ切れていれば見なかったものも、敗れたことであぶり出される。先制した1回の攻撃も、無死二、三塁から追加点を取れなかった"拙攻"に変わる。これまで0封負け翌日はいずれも2桁安打を放つ反発力を見せていたが、この日は5安打。3回以降は無得点に終わり、2試合連続先発全員三振を喫した。この日3打数0安打の2番菊池は最近5試合で19打数2安打、打率1割5厘と調子を落としている。  5連敗は、優勝した一昨年も昨年もなかった。15年開幕直後の7連敗以来。投壊の悪い流れに、打線の不振も重なりつつある。ベテラン新井は「ここを何とか踏ん張らないと」と懸命に前を向く。勝つことで報われるものもあれば、流れが変わるきっかけともなる。今こそ、反発力と底力が問われている。【前原淳】

◆ソフトバンク・デスパイネが8回、2戦連発となる超特大145メートルの14号ソロを放った。獲物は広島中田の内角へのシュート。左翼ポール近くの24番入場口のさらに上のスタンドへたたき込んだ。  6回には無死満塁からきっちりと中堅へ犠飛を挙げ、1点差に詰め寄った。工藤監督は「状態が上がってきている。(本塁打の)引っ張りだけでなく(犠飛の)センター返しの打撃ができている」と、復調のきざしを感じていた。

◆ソフトバンク・バンデンハークが7回2失点で5勝目を挙げた。序盤に2点を失ったが、4回以降は1安打無失点投球。  1点を追う7回裏に内川の2ランなどで4点を挙げ、白星が転がり込んだ。「1回を1点で切り抜けれられたのがよかった。チームが勝つチャンスをつくるのが自分の仕事と思っている」。150キロ超の直球にナックルカーブがさえて9奪三振。「(捕手の)市川もいいリードをしてくれた」と2週間ぶりの白星に笑顔だった。

◆ソフトバンクは1-2の七回、代打・長谷川勇の適時打で追い付き、中村晃が勝ち越しの犠飛。けがからの復帰戦だった内川が2ランで続いた。バンデンハークは7回2失点で5勝目。広島は2番手今村が誤算で今季ワーストの5連敗。

◆15日に1軍復帰を果たしたソフトバンクの長谷川勇が1点を追う七回に代打で登場し、同点打を放った。一死一、二塁で低めの変化球を右前に打ち返し「たくさんの歓声があったので、期待に応えられて良かった」と喜んだ。  昨年11月に右足首を手術し、春季キャンプはリハビリ組。ファームでの調整を経て、ようやく戦列に戻った。2013年の首位打者は「持ち味であるバットをさび付かせないように、という思いでやってきた」と誇らしげだった。 工藤監督(監督通算300勝) 「私のことはどうでもいい。またみんなで、きょうの勝ちを生かせたら」 川瀬(七回に三塁前へ絶妙なバント安打) 「セーフティーバントは自分でも自信がある」

◆右膝の故障から復帰したソフトバンク・内川がさっそくチームを波に乗せた。  「スタートがうまく切れてほっとしました」  一回に1カ月ぶりの打席で中前打を放つと、七回には左越えに4号2ラン。0-2の六回無死一塁は四球が反撃に直結した。「つなごうとして四球。あの打席が一番、充実感があった」。らしさあふれる3打数2安打、3出塁で復帰を飾った。  主砲が復帰し、チームは4カードぶりの勝ち越しと交流戦の6年連続勝ち越しを決めた。3位に浮上し、工藤監督は指揮官として通算300勝。「私のことはどうでも。3、4、5番がそろって、どこからでも好機がつくれる。そろえば次の人に(つなぐ)という意識も高まる」と相乗効果を確信。役者が戻って、再出発だ。 (安藤理)

◆逃げ切りに失敗し、4シーズンぶりの交流戦負け越しが決まった。広島が、2015年の4月以来3季ぶりの5連敗。長いトンネルに入った緒方監督は「切り替えてやるしかない」と声を絞り出した。 ジョンソンの後を受けた今村が誤算だった。2-1の七回、一死から連安打で一、二塁のピンチを招くと、代打・長谷川勇に同点打を浴び、中村晃には犠飛、さらに内川にも2ランを許した。1回4失点で今季初黒星を喫した今村は「うまくいかなかった」とうなだれた。  投壊の危機に瀕している。2軍で調子を上げていた福井、ドミニカ共和国のカープアカデミー出身のフランスアを先発に抜てきしたものの、ともに期待に応えられなかった。大瀬良、ジョンソンも負の連鎖を断ち切ることができず、連敗中は5試合で計38失点。打線もこの日は序盤の2得点止まりで追加点を奪えなかった。  最大12あった貯金は6に減り、2位・阪神とのゲーム差は3・5に接近した。  「あした全員で連敗を止めて、しっかりとした戦いができるようにしたい」と緒方監督。交流戦終盤で落とし穴にはまってしまったカープ。今こそ代名詞の「全員野球」で乗り越えるしかない。 (柏村翔)
得点圏に走者を置いた打席で3度凡退するなど4打数無安打の広島・新井 「悔しい。何とかしたかった。ここを踏ん張らないと」

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
332710.55
(↓0.009)
0
(-)
82278
(+2)
273
(+6)
61
(+1)
34
(+2)
0.254
(↓0.002)
4.19
(↓0.03)
2
(↑1)
阪神
293000.492
(↑0.009)
3.5
(↑1)
84200
(+2)
223
(+1)
31
(-)
36
(-)
0.239
(-)
3.35
(↑0.04)
3
(↑2)
DeNA
282920.491
(↑0.009)
3.5
(↑1)
84232
(+1)
235
(-)
70
(-)
40
(+3)
0.251
(↓0.003)
3.6
(↑0.08)
4
(↓2)
巨人
303210.484
(↓0.008)
4
(-)
80283
(-)
250
(+1)
60
(-)
30
(-)
0.266
(↓0.002)
3.76
(↑0.03)
5
(↓1)
ヤクルト
283110.475
(↓0.008)
4.5
(-)
83254
(+1)
282
(+2)
53
(-)
34
(-)
0.25
(↓0.001)
4.26
(↑0.03)
6
(-)
中日
283510.444
(↓0.008)
6.5
(-)
79250
(+2)
293
(+9)
43
(-)
35
(-)
0.26
(↓0.002)
4.37
(↓0.09)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
西武
372400.607
(↑0.007)
0
(-)
82350
(+9)
264
(+2)
68
(+2)
78
(+3)
0.275
(-)
4.05
(↑0.03)
2
(-)
日ハム
362700.571
(↑0.006)
2
(-)
80273
(+2)
248
(+1)
70
(+2)
49
(+1)
0.243
(↑0.001)
3.72
(↑0.05)
3
(↑1)
福岡
332900.532
(↑0.007)
4.5
(-)
81271
(+6)
245
(+2)
83
(+2)
39
(-)
0.254
(-)
3.83
(↑0.04)
4
(↓1)
ORIX
333010.524
(↓0.008)
5
(↓1)
79239
(-)
237
(+1)
52
(-)
36
(+1)
0.234
(↓0.002)
3.51
(↑0.05)
5
(-)
ロッテ
303100.492
(↑0.009)
7
(-)
82245
(+1)
245
(-)
29
(-)
64
(+3)
0.256
(↓0.001)
3.62
(↑0.06)
6
(-)
楽天
214110.339
(↓0.005)
16.5
(↓1)
80186
(+1)
266
(+2)
49
(-)
34
(+1)
0.229
(-)
3.98
(↑0.03)

<交流戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ヤクルト
11500.688
(↓0.045)
0
(-)
269
(+1)
58
(+2)
14
(-)
7
(-)
0.245
(↓0.003)
3.49
(↑0.07)
2
(↑1)
西武
10600.625
(↑0.025)
1
(↑1)
296
(+9)
73
(+2)
22
(+2)
22
(+3)
0.264
(↑0.001)
4.45
(↑0.16)
3
(↓1)
ORIX
10600.625
(↓0.042)
1
(-)
268
(-)
54
(+1)
17
(-)
8
(+1)
0.247
(↓0.01)
3.29
(↑0.2)
4
(-)
福岡
10600.625
(↑0.025)
1
(↑1)
272
(+6)
60
(+2)
26
(+2)
9
(-)
0.235
(↑0.003)
3.43
(↑0.17)
5
(-)
日ハム
9700.563
(↑0.03)
2
(↑1)
297
(+2)
72
(+1)
21
(+2)
15
(+1)
0.261
(↑0.001)
4.22
(↑0.23)
6
(-)
ロッテ
9700.563
(↑0.03)
2
(↑1)
254
(+1)
47
(-)
7
(-)
16
(+3)
0.275
(↓0.005)
2.57
(↑0.16)
7
(-)
巨人
8900.471
(↓0.029)
3.5
(-)
165
(-)
57
(+1)
20
(-)
9
(-)
0.246
(↓0.006)
3.18
(↑0.12)
8
(-)
DeNA
7800.467
(↑0.038)
3.5
(↑1)
356
(+1)
65
(-)
17
(-)
11
(+3)
0.248
(↓0.012)
4.15
(↑0.39)
9
(↑2)
阪神
6900.4
(↑0.043)
4.5
(↑1)
355
(+2)
63
(+1)
7
(-)
9
(-)
0.263
(↑0.002)
3.69
(↑0.2)
10
(↓1)
広島
61000.375
(↓0.025)
5
(-)
262
(+2)
94
(+6)
15
(+1)
8
(+2)
0.257
(↓0.007)
5.67
(↓0.06)
11
(↓1)
中日
61100.353
(↓0.022)
5.5
(-)
156
(+2)
85
(+9)
10
(-)
7
(-)
0.252
(↓0.006)
5.06
(↓0.28)
12
(-)
楽天
41200.25
(↓0.017)
7
(-)
235
(+1)
57
(+2)
9
(-)
11
(+1)
0.23
(↑0.001)
3.42
(↑0.09)