1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
中日 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 0 | 0 |
DeNA | 1 | 1 | 0 | 0 | 1 | 2 | 0 | 0 | X | 5 | 9 | 1 | 0 |
勝利投手:東 克樹(1勝0敗0S) 敗戦投手:髙橋 宏斗(0勝1敗0S) |

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◆投打のかみ合ったDeNAが快勝。DeNAは初回、オースティンの適時二塁打で1点を先制する。続く2回裏に森敬の適時打で1点を奪うと、5回には梶原の適時打でリードを広げた。投げては、先発・東が7回4安打無失点の好投で今季初勝利。敗れた中日は、投打ともに振るわなかった。
◆DeNAタイラー・オースティン内野手(32)が開幕早々からアクシデントに見舞われた。1回2死一塁、中日高橋宏から右翼へ鋭い当たりをはじき返す。右翼細川が一瞬前に出るも、強い当たりが頭を越えた。一走の牧が全力疾走で本塁に生還し、1点を先制した。しかしオースティンが二、三塁間に挟まれてタッチアウト。直後、左肩を痛めたようなそぶりを見せて球場は騒然。トレーナーがかけつけ、ゆっくりとベンチ裏に下がっていった。それでも左肩を気にするそぶりを見せながらも2回の守備に登場し、球場からは安堵(あんど)の拍手に包まれた。プロ野球開幕!スコア速報はこちら
◆DeNAの強力打線がかみ合い、36年ぶりとなる2年連続の開幕戦白星を挙げた。中日の開幕投手・高橋宏に強力打線が襲いかかった。1回2死一塁、オースティンが右越えの適時二塁打を放って先制に成功した。2回にも2死三塁から森敬が技ありの左前打。5回には2死二塁から梶原が中前適時打を放ち、チャンスを着実に得点につなげた。6回には筒香の二塁打からチャンスを作り、宮崎が適時打を放って追加点。さらに山本の犠飛に三走・オースティンが激走し、好走塁で点差を広げた。投げては東が貫禄の投球を見せつけた。7回まで4安打無四死球で無失点。三塁を踏ませない危なげない投球で開幕戦での初白星をマークした。8回は2番手の山崎が3者凡退。9回は入江が597日ぶりに1軍登板を果たすと、先頭に四球を与えるも、最速154キロの直球で押し、3者連続三振。無失点で試合を締めた。昨年に続いての2年連続の開幕戦白星で、これは89年以来36年ぶりとなった。
◆DeNA入江大生投手(26)が597日ぶりの1軍復帰登板を果たした。5点リードの9回から登板。先頭の中日板山にストレートの四球を与えるも、最速154キロの直球で押した。次打者からは3者連続三振で試合を締めた。お立ち台では目を潤ませながら「緊張して押しつぶされそうだった。手術前より格段にレベルアップしてるので、その姿を見せられるように」と力を込めた。
◆中日井上一樹監督(53)の初陣は完敗に終わった。エース高橋宏斗投手(22)が初回から失点を重ね6回途中8安打5失点でKOされた。「あいつも気合を入れて臨んだだろうし。いいボールとちょっと、ん? っていうようなボールがはっきりしてしまったかなってところはあるね。俺も交代のマウンド行った時は『軸であるのが宏斗だから、落ち込んでる場合じゃないよ、またやり返せばいいじゃん』って話をしたんだけど」と、初の大役を任せたエースを責めることはなかった。打線はDeNA先発東に7回で散発の4安打しか打てず無得点。中日では06年以来19年ぶりの開幕戦完封負けとなった。「いいところで正面ついたりってところで、アンラッキーだったかなと思う」と話した。「今日は横浜スタジアムは3万3000? (3万3840人)のレフトの一角にお客さんが入って。3万人が横浜(DeNA)ファンで、3000人がドラゴンズファンだとすれば、それに負けないぐらい応援してくれたファンに、いいものを見せることができなかったのが申し訳ないと思いますけど、選手たちは一生懸命やっているってことだけは認めてあげたいので、明日の試合に生かしてほいしなと思います」と、左翼の中日ファンに謝罪し、ナインの2戦目での奮起を期待した。
◆芯があるからチャレンジできる。DeNA東克樹投手(29)が、自身3度目の開幕投手で初の白星を手にした。1回2死一塁、石川昂に左翼への大飛球を打たれるもフェンス手前で失速して左飛に。開幕戦独特の空気の立ち上がりを無失点で終えた。1回に打線の援護もあり緊張もほぐれた。「ホームランにならずに初回に0で抑えられたこと、打線が先制点をとってくれたことで、気負わずに投げられました」と躍動した。2回以降は危なげなかった。直球、チェンジアップ、スイーパーをゾーンにまとめて中日打線に三塁を踏ませない。テーマに挙げた先頭打者の出塁は1度だけ。7回4安打無四死球の無失点で「自分らしい投球ができたんじゃないかなと思います」とうなずいた。向上心さえあれば、失敗も失敗にならない。順風満帆な調整ではなかった。自主トレから取り組んだ新フォームがハマらず、制球が乱れてオープン戦は2試合で6失点。募る焦りと不安は経験と豊富な引き出しで取っ払った。リリースポイントを下げたフォームに回帰して開幕に間に合わせた。「日々勉強する気持ち、慢心することなく上を目指す気持ちがあれば引き出しも増えていくと思います」。新フォームを捨てても試行錯誤してきた時間は無駄じゃなかった。自身にとっての開幕戦初白星より、チームの勝ちが何よりうれしかった。今年こそリーグ優勝。位置付けは理解している。「やらなければいけない立場。最高のスタートが切れた」と東。今年も東が横浜を引っ張る。【小早川宗一郎】
◆日本シリーズ王者の火力を見せつけた。DeNA打線が中日の開幕投手・高橋宏を打ち砕いた。1回2死一塁、オースティンが外角低め153キロ直球をはじき返し、右越えの先制適時二塁打。左脇腹を気にするそぶりを見せるも、出場を続けると、6回にはヘッドスライディング&山本の浅めの犠飛で本塁生還するハッスルプレーでチームをもり立てた。2回には森敬、5回には梶原と若き2選手が適時打。6回にも筒香が二塁打でチャンスメークし、宮崎の適時打で追加点を奪うなど完勝。役者がそろい踏みで、キャンプから取り組む積極走塁も披露できた。史上最多動員を更新する3万3840人の観客の前で89年以来36年ぶりとなる2年連続開幕戦勝利。三浦監督は「うまくつないで、いい形で得点できた。最高のスタートが切れたと思います」と満足そうに振り返った。
◆DeNA大原慎司チーフ投手コーチ(39)が、東克樹投手(29)の修正能力を称賛した。自主トレから試した新フォームがハマらず、オープン戦も初実戦から2試合で計6失点と調整は難航した。それでも開幕戦までにフォームを調整し、リリースポイントを下げた形で安定感を取り戻した。この日も7回4安打無失点で三塁を踏ませない貫禄の投球を見せた左腕に「3回からいい力感、バランスが良くなった。あれが投げられれば問題ないかな、というのを試合中につかんだと思います。フォームのバランスのところは最後答えを出すのは本人。しっかり修正してきたのはすごいです」と評した。立ち上がりの1回には高めに抜ける球も多かったが、同コーチは「高低のバラつきは去年なかったもので、キャンプのライブBPから気になってましたけど、そこは急に良くなるわけじゃない。全体的に良くなっていると思います」と2回以降、低めにまとめる落ち着いた投球を評価した。
◆プロ5年目で初の開幕マウンドに立った中日高橋宏斗投手(22)は6回途中8安打5失点KOと悔しい結果となった。3年連続最下位のチームを勢いづけるために必勝を誓っていただけに「どんな形でも勝たないといけない試合だったので、本当にそこは重く受け止めてしっかり次の登板は勝てるようにしていきたい」と唇をかんだ。初回から気合十分で飛ばした。直球は常時150キロ超で伸びも強さもあった。だが、2回の森、5回の梶原の適時打はスプリットを打たれた。「(相手がスプリットに)空振りが少なかった。そこは向こうの方が上手(うわて)だったのかなと思います」とDeNA打線をほめるしかなかった。昨年は開幕2軍スタートで、開幕戦は自宅でひとりテレビで見ていた。「自分のふがいなさとか、そういうのを(ぶつける気持ちで)ナゴヤ球場で練習していた。あれと同じ状況じゃないというのは、僕もひとつ成長しているなとは思う」と話して迎えた開幕戦だった。結果は黒星だったが、シーズンははじまったばかりだ。
◆DeNAは27年ぶりのリーグ優勝、そして2年連続の日本一を目指すシーズン開幕を迎えた。主将の牧秀悟内野手(26)は「2番・二塁」。6年ぶりの日本開幕戦を迎える筒香嘉智外野手(33)が「3番・左翼」に入った。
◆今季開幕戦の両軍のスターティングメンバーが発表された。中日は中田翔内野手(35)が「6番・一塁」で2年連続の開幕スタメン出場。オープン戦では11試合の出場で打率・111、本塁打なし、2打点と状態をあげるのはこれから。井上監督から経験を買われて開幕から起用された。
◆ベイスターズに14年ぶりに復帰した村田野手コーチは「このユニホームでの開幕戦は久しぶり。ワクワクしますね」と胸を高鳴らせた。試合前の打撃練習を終えた選手たちと握手を交わし「みんなバットが振れている。あとはどれだけゲームでコンタクトできるか」と健闘を願った。25日夜には主将の牧秀悟内野手(26)の呼びかけで首脳陣、選手、チームスタッフによる決起集会が行われた。席はくじ引きで決められ、村田コーチは佐野らと同じ円卓に座った。「首脳陣も入れてもらってありがたかった。みんなとコミュニケーションを取れてよかった」と明るい表情を浮かべた。
◆DeNAは中日との開幕戦前にセレモニーを実施し、幕開けを彩った。両軍の監督と先発メンバーは、バックスクリーンから中堅後方にかけて設置された巨大な階段を降り、LEDで光るランウェイを歩いて登場。スタンドで人文字をつくる「コレオグラフィー」も行われ、「王者へ」の文字を完成させた。球団は「プロ野球開幕を盛り上げたい」との狙いから、中日の選手らにも焦点を当てて演出した。
◆DeNAは一回二死一塁で4番・オースティンが先制適時二塁打を放った。中日・高橋宏の直球を逆方向に打ち返すと、右翼の頭上を越える先制適時打。牧の走塁も光り、幸先よく先制点を奪った。オースティンは三塁を狙ったが、タッチアウト。その後、苦悶の表情を浮かべてトレーナーとともにベンチに下がったが、無事二回から一塁守備で出場した。
◆DeNA・森敬斗内野手(23)が「8番・遊撃」で先発出場し、第1打席に左前適時打を放った。1―0で迎えた二回2死三塁。高橋宏の変化球を逆らわずに打ち返した。オープン戦は24打数1安打の打率・042と苦戦したが、開幕スタメンで出場。首脳陣の期待に応える一打に、「追い込まれていたので、食らいついて何としてでもランナーを返すことだけを考えて打席に入った。良い結果につながりよかった」と胸を張った。
◆自身初の開幕投手を務めた中日・高橋宏斗投手(22)が、序盤からDeNA打線に得点を重ねられ、4点目を失った直後の六回無死二、三塁で降板した。5回5失点と、無念の結果となった。「2025年の中日ドラゴンズのスタートで僕がしっかり勝ちをつけたい。勝つために準備はできている」前日27日に高まる気持ちをそう話し、気合たっぷりに開幕マウンドに上がった高橋宏。だが、裏腹に結果がついてこなかった。一回に1死から牧を左前打で出すと、オースティンに右翼の頭上を越える適時二塁打を打たれて1点を先制された。二回には先頭の宮崎を左前打で出し、2死三塁としてから森敬に左前に落とされ1点追加された。三、四回を三者凡退に抑えたが、五回に1死から森敬に内野安打を許すと2死二塁から梶原に中前適時打を許して0-3。六回には先頭の筒香にセンターオーバーの二塁打を打たれると、自身の暴投と四球で一、三塁にピンチを広げる。ここで宮崎にセンターへの適時打を打たれてなお二、三塁となったところで井上監督がベンチから出てマウンドへ。藤嶋への交代を告げられた。昨年は球団史上最高となる防御率1・38で最優秀防御率のタイトルを獲得し、侍ジャパン日本代表としてプレミア12でも活躍するなど球界を代表する投手として階段を上がった右腕だが、今季初登板は5失点と悔しいスタートとなった。
◆価値ある回り道だった。DeNAの開幕投手を務めた東克樹投手(29)は、紆余(うよ)曲折を経てマウンドに立った。シーズンを迎えるまでの過程を「順調にいかないのが人生そのもの。自分のフォーム、原点を改めて知る機会になった」と振り返る。オープン戦の序盤は生命線の制球がままならず、精彩を欠いた。不調の一因となったのはリリース位置。踏み出す足となる右膝の屈曲を抑え、股関節に力を伝えることで球速の向上を目指した結果、昨年と比べて約15センチ高くなった。調整の遅れを懸念する雑音が聞こえてきた。それでも「言わせておけばいい。トライアンドエラーを続けながら成長していく。シーズンを戦い抜くために今、やっている」と自らに言い聞かせ、感覚とデータを照らし合わせながらフォームの修正を図った。昨季は26試合で13勝4敗、防御率2・16を記録し、12球団最多の183回を投げた。2023年は16勝3敗で最多勝と勝率第1位の2冠。8年目の29歳は実績におごらず、3年継続してこそ一人前と高みを目指し、フォームの改良に着手していた。復調した左腕は満員の観衆で膨れ上がった横浜スタジアムの大歓声を背に、力強く腕を振った。2-0の四回は緩急自在の投球で中軸を三者凡退に。「各球団で1人しかあのマウンドに立つことはできない。自分に期待しながら楽しむ」と胸に刻み、2年連続3度目の大役に挑んだ。打線はオースティンの一回の先制打から、二回の森の適時打、五回の梶原の適時打と小刻みに加点した。東は7回4安打無失点の好投で自身とチームの開幕戦を飾った。
◆中日はDeNAに完封負けし、2年連続の黒星スタートとなった。初の開幕投手を任された先発・高橋宏斗投手(22)は立ち上がりの2イニングで1点ずつを失い、序盤で2点のリードを許した。三、四回は立ち直ったが、五回、六回と続けて失点。六回、4点目を取られてなお無死二、三塁で降板した。打線は東ら3投手に無得点に抑えられた。「6番・一塁」で日本ハム、巨人を通じて16年連続の開幕スタメンを務めた中田翔内野手(35)は五回に遊撃への内野安打を放った。
◆DeNAが1989年以来、36年ぶりの2年連続での開幕白星発進を決めた。2年連続3度目の開幕投手を務めた東克樹投手(29)は7回4安打無失点の好投でエースの仕事を全う。自身初の開幕戦勝利を挙げた。自慢の打線も一回にタイラー・オースティン内野手(33)の先制二塁打、二回には森敬斗内野手(23)の左前適時打などで追加点を奪い、主導権を握った。5―0で迎えた八回からは山崎康晃投手(32)、九回は1年7カ月ぶりの登板となった入江大生投手(26)が抑えて逃げ切った。1998年以来27年ぶりのリーグ優勝、そして2年連続の日本一を目指しチームスローガン「横浜奪首」を掲げる中、DeNAが最高のスタートを切った。
◆7回無失点で開幕白星の先発・東克樹=横浜スタジアム(撮影・荒木孝雄)
◆?DeNA(前身を含む)が開幕戦で無失点勝利を挙げたのは、リーグ優勝、日本一に輝いた1998年(○8-0阪神、横浜)以来27年ぶり6度目。昨年に続く開幕戦勝利(○4-3広島)。DeNAが2年以上続けて開幕戦に勝利したのは、50-52年(3年)、64-69年(6年)、77-80年(4年)、85-89年(5年)に次ぐ36年ぶり5度目。?東が開幕戦先発勝利。DeNAの先発投手が開幕戦で白星を挙げたのは、2019年の今永昇太(対中日)以来6年ぶりで、左投手では1954年の権藤正利、2003年の吉見祐治、19年の今永に次いで4人目。?4番のオースティンが一回にマークした適時二塁打が決勝点。DeNAで4番打者が開幕戦に勝利打点を挙げたのは、19年の筒香嘉智以来6年ぶりで、外国人選手では13年のブランコ以来12年ぶり。
◆いいところなく敗れ、2年連続で黒星スタートとなった。初の開幕投手を任された中日・高橋宏は5回0/3を被安打8の5失点で「結果を重く受け止めしっかりと反省します」とうなだれた。井上新監督は初陣を飾れず「3万3840人が入った(敵地の)一角で、負けないぐらい応援してくれた3000人のドラゴンズファンにいいものを見せてあげることができなかったのが申し訳ない」とざんげした。
◆ソフトバンクからトレードで新加入したDeNA・三森大貴内野手(26)が、途中出場で存在感を放った。七回に代打で登場し、初球を捉えて左前打。得点にこそつながらなかったが、二盗も決めて機動力も見せた。新天地の大声援を受け「まだ1試合。多くの勝ちにつなげていきたい」と落ち着いた口ぶりで話した。三浦監督は「いいアピールだった。1本出てほっとしたと思う」と、さらなる活躍を期待した。
◆DeNA・森敬斗内野手(23)が「8番・遊撃」で先発出場し、2安打1打点と存在感を示した。1―0の二回2死三塁、高橋宏の外角低めの変化球を逆らわず左前へタイムリー。「追い込まれていたので、食らいついて何としてでもランナーをかえすことだけを考えて打席に入った」と胸を張った。昨季は自己最多71試合に出場し、終盤はレギュラーに定着して日本一に貢献したものの、オープン戦は24打数1安打、打率・042と低迷。「気にしていた。気にするからどんどん悪い方にいっちゃう」と苦しんだが、首脳陣からの期待は大きく2年ぶり2度目の開幕スタメンに抜擢(ばってき)された。開幕前日に三浦監督から「ポストシーズンと同じような気持ちで試合に臨めたらいいな」と声をかけられた。五回には二塁への内野安打で出塁し、梶原の中前打で生還。持ち味の俊足でも魅せた。「ファンの人も多くて興奮した。変に気負ったり、ぶれたりせず、いい準備を続けられたことが今日のいい結果につながった」。プロ6年目のシーズンへ最高のスタートを切った。(阿部慎)
◆プロ野球は28日、セ、パ両リーグのレギュラーシーズンが開幕した。DeNA・東克樹投手(29)は中日1回戦(横浜)に先発し、7回4安打無失点、無四球の好投で1勝目を挙げた。2年連続3度目の開幕投手で自身初勝利。オープン戦序盤の不調を乗り越え、エースの矜持(きょうじ)を示した。チームは5-0で快勝。リーグ優勝を果たした1998年以来、27年ぶりとなる開幕戦の無失点勝利を飾った。価値ある回り道を経て、エースは強くなった。史上最多3万3840人を飲み込んだ横浜スタジアム。2年連続の日本一へ開幕を待ちわびた大観衆の視線を一身に集め、東がマウンドに仁王立ちした。7回無失点と完璧な投球で勝利の立役者となり、安堵(あんど)の表情を浮かべた。「自分らしい投球ができた。僕の勝利よりもチームが勝ち、ダッシュを切れたことが大きい」尻上がりに調子を上げ、2―0の四回は緩急自在の投球で中軸を三者凡退に。五回は味方の失策が絡み、無死二塁のピンチを背負ったが、慌てるそぶりはなかった。厳しいコースを突いて後続を封じると、グラブをたたいて感情をむき出しにした。オープン戦序盤の3月上旬は制球がままならず、精彩を欠いた。不調の一因となったのは、オフシーズンに試行錯誤したリリースポイント。米大リーグのドジャースで150キロ超の速球を投げ込む山本のフォームを参考に、踏み出す足となる右膝の屈曲を抑え、股関節に力を伝えることで球速の向上を目指した結果、昨年と比べて約15センチも位置が高くなった。

<セ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 巨人 |
1 | 0 | 0 | 1.000 | - | 142 | 6 | 5 | 1 | 0 | 0.395 | 2.700 |
1 | 阪神 |
1 | 0 | 0 | 1.000 | 0 | 142 | 4 | 0 | 1 | 0 | 0.235 | 0.000 |
1 | DeNA |
1 | 0 | 0 | 1.000 | 0 | 142 | 5 | 0 | 0 | 1 | 0.321 | 0.000 |
4 | 広島 |
0 | 1 | 0 | 0.000 | 1 | 142 | 0 | 4 | 0 | 0 | 0.133 | 4.000 |
4 | ヤクルト |
0 | 1 | 0 | 0.000 | 1 | 142 | 5 | 6 | 1 | 0 | 0.216 | 5.590 |
4 | 中日 |
0 | 1 | 0 | 0.000 | 1 | 142 | 0 | 5 | 0 | 0 | 0.129 | 5.630 |
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