西武(☆1対0★)ソフトバンク =リーグ戦7回戦(2024.05.03)・ベルーナドーム=
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ソフトバンク
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西武
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勝利投手:武内 夏暉(2勝0敗0S)
(セーブ:アブレイユ(1勝2敗7S))
敗戦投手:大津 亮介(3勝1敗0S)
  DAZN
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◆西武が投手戦を制した。西武は0-0で迎えた6回裏、中村剛の内野ゴロの間に1点を先制する。投げては、先発・武内が8回4安打無失点の快投。最終回はアブレイユが締め、武内は今季2勝目を挙げた。敗れたソフトバンクは、先発・大津が好投するも、打線が援護できなかった。

◆今季から先発転向のソフトバンク大津亮介はここまで3戦3勝の防御率0・90。打者74人と対戦して被打率2割8厘だが、走者なしの場面で50打数14安打の2割8分に対し、走者を置いた場面では22打数1安打の4分5厘。この安打は走者一塁からで、得点圏ではまだ安打を打たれていない。昨季は走者ありで被打率2割3分1厘だったが、今季はピンチで崩れない投球でここまで負け知らずだ。

◆お笑い芸人サンシャイン池崎(42)が試合前にセレモニアルピッチを行った。セレモニアルピッチを行うのは今回が初めて。セットポジションから右腕を振り、投じたボールはやや一塁側にそれたが、ノーバウンドで捕手役の西武岸潤一郎外野手(27)のグラブに収まった。野球経験は「ほぼない」というが登板後には「素晴らしかったですね。なんとか届いたんで、めちゃくちゃうれしかったです」と笑顔。「あれがスーパーサンシャインボール1号です」とおどけ「またぜひ2号、3号とね、披露できるように肩つくっておきます」と次回登板を心待ちにしていた。

◆ソフトバンク小久保裕紀監督(52)が、西武のドラフト1位左腕、武内夏暉投手(22)に脱帽した。初対戦で8回無失点と好投され、今季2度目の完封負け。試合後に「すごいピッチャーやん。すごいですよ。ルーキーでね。すごい、ほんと」と苦笑いを浮かべるしかなかった。武内の直球、スライダー、カーブ、チェンジアップなど多彩な変化球に苦しんだ。柳田-山川-近藤と自慢のクリーンアップが今季初めて無安打に抑えられた。小久保監督は「やっぱり真っすぐの力。けん制のうまさとかランナーがいなくてもクイックで投げたりとか。我々のクリーンアップをあれだけ打ち取るわけですから、そらもう...。今日は武内がすごかったです」と振り返った。

◆ソフトバンク大津亮介投手は6回3安打1失点の粘投も今季初黒星を喫した。0-0の6回1死二塁から金子侑、源田に四球を献上。満塁で中村剛の三ゴロ間に決勝点を与えた。右腕は「フォアボールがダメだった。もっとゾーンで勝負できたら良かったです。ちょっと体が開いて(直球が)抜けていた部分もあったので、反省です」と肩を落とした。

◆ソフトバンク川村友斗外野手が2安打と気を吐いた。西武武内から5回に二塁内野安打、7回に右前打。チーム4安打のなか唯一のマルチ安打で、これで4月23日のロッテ戦から9試合連続ヒットだ。35打数15安打、打率4割2分9厘と好調維持。起用を続ける小久保監督は「孤軍奮闘ですね。だんだん頼もしくなってきました。そんなずっと続かないでしょうけど、今は外す理由がないです」とうなずいた。

◆西武のドラフト1位武内夏暉投手(22)が、カーブを決め球に強力ソフトバンク打線を封じた。「目線をずらす」という狙いのもと左腕を振った。3番柳田悠岐に対し、6回2死三塁のピンチでフルカウントから120キロのカーブで2打席連続の空振り三振。2月の練習試合で1発を浴びていた山川穂高に対しては、7回に116キロのカーブで空振り三振を奪うなど無安打に抑えリベンジした。プロ入り後から、ツーシームやチェンジアップなどの球種に比べ、カーブはやや弱点と感じていた。キャッチボールなどから改善を意識。「まだ理想ではないですけど、段々良くなっている」と手応えがある。ボールの回転数は入団当時から100~200回転ほど増えており、球団関係者は「キレが増しているということ」と説明する。プロ最長の8回を投げ4安打無失点。最多の8奪三振の好投で2勝目を挙げた。「とにかくチームの勝利に貢献したいと思っていた。その通りの活躍ができて本当にうれしい」とヒーローインタビューで胸を張った。「そこを目指して次は頑張りたい」と完封勝利を次なる目標に掲げた。【山崎純一】

◆ソフトバンク打線が今季ワースト4安打で撃沈した。0-1の9回2死。最後は4番山川が右飛に倒れた。今季ここまで6戦全勝の西武に初黒星。完封負けで今季2度目の2連敗だ。小久保裕紀監督(52)は「少しと言うか。すごいピッチャーやん。すごいですよ。ルーキーでね。すごい。ほんと」。試合後、脱帽しきりだったのが相手先発の武内だった。「やっぱり真っすぐの力。我々のクリーンアップをあれだけ打ち取るわけですから」。相手ドラフト1位左腕の前に沈黙。3番柳田が4の0、4番山川は3の0、5番近藤まで3の0に終わった。主軸3人がノーヒットは開幕28試合目で初めて。指揮官は「そのぐらいのピッチャーです。武内がすごかったです」。実力を認めるしかなかった。くしくも武内は北九州市出身。幼少期からホークスファンクラブに入り、憧れの選手は柳田だったという。6回2死三塁、先制機の場面で柳田は空振り三振。フルカウントからの7球目、最後は120キロカーブにバットは空を切った。完全にタイミングをずらされ、打席内で片膝をつく。悔しそうな表情を浮かべ、雄たけびを上げるルーキー左腕へ視線を送った。「もう、どの球も素晴らしかった。タイミングもちょっと難しかった。次は打てるように頑張ります」。昨秋ドラフト会議で1位指名も、くじ引きで外した武内を攻略できずに連敗。それでも、ここまで18勝8敗2分け、両リーグ最多の貯金「10」。日本ハムに2・5ゲーム差と迫られるも、首位はキープしている。4日は相手エース級の今井が先発。山川は「手ごわいですね。武内もそうですけど明日も今井。今日は今日で切り替えてまた明日です」と前を向いた。【佐藤究】

◆ソフトバンクの大津は6回1失点と踏ん張りながらも今季初黒星を喫した。西武のルーキー武内と息詰まる投手戦が続き「より慎重になってしまった。もっとストライクゾーンで勝負できたら良かった」と自己最多の3四球を悔やんだ。得意のチェンジアップが効果的で一、三、四回はいずれも三者凡退。0―0の六回に2者連続四球などで1死満塁を招き、内野ゴロの間に決勝点を許した。過去3戦3勝と先発の役割は十分に果たしている。打線の援護で大差での登板も多かっただけに「相手投手の調子がいい、こういう試合をものにできるように」と雪辱を期した。

◆先発した西武のドラフト1位・武内夏暉投手(22)=国学院大=は、首位を走るソフトバンク打線相手に物おじせず堂々としたピッチングを披露した。「(ソフトバンクは)強打者ぞろいなので、先制点を与えないように目の前のバッターに集中していきたい」そう警戒して臨んだ2勝目をかけてのマウンド。一回は1死から川瀬に左前打を浴びたが後続を難なく打ち取って切り抜けると、二回は近藤、川村、リチャードを3者連続三振に斬った。チームは今季、対戦前の時点でソフトバンクに6戦全敗。敵地に乗り込んだ4月27-29日の3連戦では、全てサヨナラ負けという屈辱を味わった。福岡・北九州市出身でソフトバンクファンとして育った武内は、対外試合初登板となった2月の練習試合で憧れのチームと対戦。山川にプロの洗礼となる豪快な一発を浴びた。この日は大型連休の後半初日ということもあり、スタンドは満員の観衆で埋まった。8回をジャスト100球、4安打無失点。「たくさんのお客さんが来ると思うので、勝利につながるピッチングをしたい」と話していたルーキーが、その言葉通りの投球を見せた。

◆〝空前絶後〟の投球だった。西武のドラフト1位・武内夏暉投手(22)=国学院大=が自己最長の8回を投げて無失点、8奪三振の好投で2勝目をマーク。武内に登板機会はなかったが、敵地での3戦連続サヨナラ負け(4月27-29日)を含め今季6戦全敗だったソフトバンク戦で初勝利をもたらした。「絶に対勝ってやろうという気持ちが強かった。結果、うまくいけたのでよかった」。お笑い芸人のサンシャイン池崎(42)が始球式を務めた試合で自己最多タイの100球を投げ、散発4安打に封じた。福岡・北九州市出身で、幼少期にファンだったソフトバンクと公式戦初対戦。昨秋、西武、ソフトバンク、ヤクルトと3球団からドラフト1位指名を受けた日、対戦を熱望していた柳田を3打席とも抑えた。一回に148キロの直球でバットをへし折る二ゴロ。その後は2打席連続で三振を奪い「自信を持って投げました」と胸を張った。最下位に低迷するチームは5月に入って2連勝。松井監督は「見事ですね。物おじせず、堂々と攻めてくれた」と左腕をたたえた。(石井孝尚)

◆西武は先発したドラフト1位・武内夏暉投手(22)=国学院大=が自己最長となる8回4安打無失点、8奪三振の好投で2勝目をマーク。チームは今季ここまで6戦全敗だったソフトバンクから初勝利を挙げ、5月に入って2連勝とした。以下、松井稼頭央監督(48)の試合後の主な一問一答。--武内が8回無失点の好投で2勝目「見事ですね。緩急も含め、真っすぐも非常に良かった。本当にものおじしないというか、堂々と相手を攻めていってくれました」--ルーキーながら首位・ソフトバンク相手に堂々のピッチング「本当にそう思います。マウンド度胸といいますか、素晴らしいですね」--炭谷も好リード「銀仁朗が本当にいいリードをしてくれた。ブロッキングもそうですし、引っ張ってくれたと思います」--ソフトバンク戦今季初勝利「多くのファンのみなさんが球場に足を運んでくださって、大きく背中を後押ししてくれている。また明日、全力でやりたい」

DAZN

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
1882 0.692
(↓0.028)
-
(-)
115117
(-)
66
(+1)
17
(-)
23
(-)
0.254
(↓0.004)
2.160
(↑0.03)
2
(-)
日本ハム
15101 0.600
(↑0.017)
2.5
(↑1)
11776
(+3)
74
(-)
12
(-)
18
(-)
0.228
(↓0.003)
2.420
(↑0.1)
3
(1↑)
楽天
13141 0.481
(↑0.019)
5.5
(↑1)
11595
(+12)
110
(+1)
10
(+1)
20
(+2)
0.238
(↑0.006)
3.700
(↑0.1)
4
(1↓)
ORIX
13161 0.448
(↓0.016)
6.5
(-)
11383
(-)
86
(+3)
12
(-)
10
(-)
0.232
(↓0.003)
2.460
(↓0.02)
5
(1↓)
ロッテ
12151 0.444
(↓0.018)
6.5
(-)
11576
(+1)
103
(+12)
10
(-)
10
(-)
0.236
(↓0.002)
3.330
(↓0.33)
6
(-)
西武
10180 0.357
(↑0.024)
9
(↑1)
11571
(+1)
79
(-)
16
(-)
15
(-)
0.201
(↓0.002)
2.420
(↑0.09)