中日(0対0)広島 =リーグ戦5回戦(2024.04.28)・バンテリンドーム=
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広島
0000000000000620
中日
0000000000000700
勝利投手:-
敗戦投手:-
  DAZN
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◆中日は、今季初登板となった先発・高橋宏が7回3安打無失点のピッチングを披露。対する広島の先発・九里も、同じく7イニングを無失点に抑える好投を見せた。その後は、両軍の救援陣が互いに譲らず完封リレーを展開。延長戦に突入した一戦は、0-0のまま規定により引き分けとなった。

◆中日高橋宏斗投手(21)が今季初先発で7回3安打無失点の好投を見せた。打線の援護の恵まれず、白星こそお預けとなったが、ローテーションの柱として期待される右腕が2軍スタートからの巻き返しへ、力強い一歩を踏み出した。ストレートの軌道は戻り、スプリットの切れ味は増していた。最速154キロで押し込み、宝刀スプリットでゴロの山を築く。ピンチらしいピンチは3回2死一、二塁。ここも小園を三ゴロに打ち取った。「悔しい思いを持ってマウンドに上がりました」。マウンドを降りた21歳は短い言葉にすべてを込めた。開幕投手を目指した4年目の右腕は試練の春を過ごした。3月16日の阪神とのオープン戦。制球は定まらず、3回5安打3四球。キャンプで挑戦したドジャース山本由伸スタイルの投球フォームで結果を出せず、修正着手も間に合わなかった。2軍では下半身強化も含めたフォーム作りをゼロが始めた。動作解析も活用し、特徴を生かすためのフォーム再構築に取りかかった。春先、下がっていたリリースポイントも上がり、球筋は安定。ウエスタン・リーグで4試合に登板して3勝1敗、防御率0・93。結果も残して1軍復帰のチャンスをつかむと「課題にしっかりと向き合えましたし、準備もできたと思います」と話していた。その最初のマウンドで成長した姿を披露した。

◆広島が今季3度目の0-0の引き分けで、神宮-バンテリンドームと続いた遠征を終えた。3回、延長10回、同12回といずれも2死二塁の得点機をつくるも、あと1本が出ず。逆に6人の投手が無失点で踏ん張り、中日にも得点を許さなかった。9回2死一、二塁、延長10回2死満塁、同11回1死満塁とピンチの連続だったが、守り抜いた。5番手の森浦大輔投手(25)が登板した11回は、先頭の細川成也外野手(25)のゴロをさばいた三塁の小園海斗内野手(23)が一塁に悪送球。そこから1死一、二塁とされ、広島ベンチは代打の福永裕基内野手(27)を歩かせる満塁策を取った。1つのミスが負けにつながる状況で、森浦は石川昂弥内野手(22)を二飛、岡林勇希外野手(22)を二塁ゴロに抑えた。「1点取られたら負けなので、開き直って腕を振りました。変化球が浮いて打たれるよりはストレートで押して打ち取りたいなと思っていたので、まっすぐでしっかりコース狙ってと、自分も坂倉も思っていました」と森浦は振り返った。新井貴浩監督(47)は「え。本当ナイスピッチング。全員よく頑張ってくれたと思います。(11回の満塁策は)そのままだとタッチプレーになるから守りを考えて(敬遠を)申告して。森浦も本当に素晴らしいピッチングでナイスピッチング。昨年、彼は悔しい思いをしていたと思うんで今年は本当にいいものをみせてくれている」と投手陣をねぎらった。

◆両チームとも投手陣が踏ん張り、延長十二回で引き分けた。広島は九里が7回を4安打無失点。中日は高橋宏が7回3安打無失点。打線は得点圏に走者を置いてから決め手を欠き延長十、十一回の満塁機を生かせなかった。

◆今季初登板だった中日の先発高橋宏は、鋭いスプリットを軸に7回を3安打無失点と好投した。味方の援護がなく勝ちは付かなかったが「かなり緊張した。回を重ねて、ストライクゾーンの中で勝負できた」と安堵の表情を浮かべた。春季キャンプ中に投球フォームを変更した影響もあり、オープン戦で制球難に。約1カ月、2軍でリリースポイントの修正や下半身強化に取り組み、力強い球が投げ込めるようになった。久しぶりの本拠地で大歓声に包まれ「何とか期待に応えたい気持ちだった」と振り返った。

◆広島は6投手によるリレーで延長十二回、スコアレスドローとした。勝てば3位浮上の一戦だったが、新井監督は負けなかったことを前向きにとらえた。「まだ4月だけど、最終的には勝ち星の数じゃなくて勝率(が順位を決める)。今日のような展開で、みんなよく頑張りました」3度のサヨナラ負けの危機をしのいだ。3番手・栗林が2死一、二塁で代打・山本を右飛に打ち取り今季3度目の延長戦に突入。十回には4番手・矢崎が2死満塁、十一回には5番手・森浦が1死満塁を招いたが、本塁だけは踏ませなかった。チームは今季3度目の引き分けでゴールデンウイークは1勝1分けとまずまずのスタート。29日からは昨季の王者で今季も首位を走る阪神を本拠地に迎える。こいのぼりの季節を迎えて勢いに乗る鯉が虎をやっつける。(柏村翔)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
1493 0.609
(↑0.018)
-
(-)
11783
(+4)
69
(+3)
15
(-)
7
(-)
0.233
(↑0.006)
2.140
(↓0.04)
2
(-)
巨人
13103 0.565
(↑0.02)
1
(-)
11767
(+6)
56
(+2)
10
(-)
14
(+2)
0.231
(↑0.005)
2.010
(-)
3
(-)
中日
11113 0.500
(-)
2.5
(↓0.5)
11860
(-)
79
(-)
10
(-)
3
(-)
0.234
(↓0.003)
2.930
(↑0.17)
4
(-)
広島
10103 0.500
(-)
2.5
(↓0.5)
12069
(-)
56
(-)
9
(-)
12
(+1)
0.233
(↓0.005)
2.410
(↑0.15)
5
(-)
DeNA
10131 0.435
(↓0.02)
4
(↓1)
11971
(+2)
94
(+6)
8
(-)
13
(-)
0.240
(↓0.005)
3.320
(↓0.12)
6
(-)
ヤクルト
9141 0.391
(↓0.018)
5
(↓1)
11993
(+3)
89
(+4)
15
(-)
13
(-)
0.246
(-)
3.630
(↓0.03)