オリックス(☆8対0★)楽天 =リーグ戦9回戦(2023.05.23)・ほっともっとフィールド神戸=
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楽天
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ORIX
10213001X81200
勝利投手:山下 舜平大(4勝0敗0S)
敗戦投手:田中 将大(2勝3敗0S)
  DAZN
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◆投打のかみ合ったオリックスが完勝。オリックスは1-0の3回裏、頓宮の適時打で2点を加える。続く4回には野口の適時二塁打で1点を奪い、リードを広げた。投げては、先発・山下が7回2安打無失点の力投で今季4勝目。敗れた楽天は、先発・田中将が乱調で、打線も無得点と沈黙した。

◆リフレッシュ休暇明けの楽天田中将大投手(34)が、オリックスのクリーンアップにとどめをさされ、KOされた。すでに4点を失っていた5回。先頭の3番中川圭に左前打を許し、4番森には右前打。しかも中川圭に三塁へ進まれ、送球間に森も二塁へ進まれた。5番頓宮には左前適時打。痛烈なトリプルパンチを食らった瞬間、石井監督が出てきて球審に交代を告げた。5回は5球を投げて1死も奪えず。4回0/3での降板は今季最短。救援した安楽も、田中将が残した走者を全員かえし、7失点は今季ワーストタイとなった(自責は6)。前回登板翌日の13日に抹消され、中10日での先発マウンドだった。長いシーズンを見据えて、開幕投手を務めた日米通算192勝右腕への休養は首脳陣があらかじめ設定していた。田中将も「もとから決まっていたことなんで」と与えられた時間で心身を整え、ここまでの投球内容も整理。満を持して臨んだが、味方のミスもカバーしきれず、ズルズルと失点を重ねてしまった。相手先発の山下との投げ合いへの楽しみは「ないですね。自分のことで精いっぱいです」と話していたが、対照的な内容で終わってしまった。【木下大輔】

◆オリックスの3年目右腕、山下舜平大投手(20)が開幕から無傷の4連勝をマークした。日米192勝右腕の楽天田中将大投手(34)に投げ勝ち7回を2安打無失点。4月11日の敵地登板でプロ初勝利を挙げた犬鷲軍団をこの日も圧倒し、対戦2戦2勝で12イニング無失点とした。チームも2連勝で3位ながら首位ロッテに2ゲーム差に迫った。オリックスの"新怪物"山下が、1週間遅れで「母の日」の勝ち星をプレゼントした。1軍では初登板のほっともっと神戸で躍動した。7回2安打5奪三振無失点。自己最多104球を投げ、防御率は0・98と再び1点を切った。150キロを超えるストレートで詰まらせ、カーブでタイミングを外し、ときにフォークで空を切らせた。これで初勝利から4連勝。オリックスの投手で、初勝利から4連勝は11年の西(現阪神)以来だ。楽天のレジェンド級右腕・田中将にも投げ勝った。「(自分が)野球を始めたころから、球界を代表するすごい投手。1点もやれないなと思っていた」と振り返る。「こういう試合をモノにできたのは次につながります」と胸を張った。前回登板後、フォークボールの精度を高めてきた。直球とカーブを生かすためにも、フォークは重要。ブルペンなどで投げ込み、握りなども研究。平井投手コーチとデータを見ながらチェックもしてきた。バッテリーを組む森とのコンビで、序盤3回まではフォークをほとんど使わず、4回からはフォークの割合も増やし相手の目先を変えた。「母の日」だった14日ソフトバンク戦は6回途中3失点で勝ち負けつかず。約1週間遅れで勝ち星をプレゼントできた。5月上旬の福岡遠征中に家族と会った。初勝利のウイニングボールは母の美智代さんに渡すと決めていたが「それがまだ渡せていません。寮に忘れてしまいました」。その代わり? に、母の日は兄と香水などのプレゼントを贈った。子どものころ、祖母や母が作るボリューム満点の料理が食卓に並んだ。おいしいご飯をたくさん食べ、丈夫な体の基礎が作られた。働きながら3兄妹を育ててくれた母は「タフです。強い女性です」と尊敬する。自身も大人になり、ありがたみが分かる。だからこそ、感謝の気持ちを忘れない。「勝ててよかったです」。満面の笑みで、母にささげる4つめの勝ち星を喜んだ。【高垣誠】

◆楽天が今季2度目の4連敗を喫し、今季ワーストの借金9となった。先発した田中将大投手(34)が誤算だった。リフレッシュを目的とした積極的休養で中10日の先発マウンドとなったが、1回無死一、三塁で併殺打の間に先制点を献上。3回は1死一塁で遊ゴロを山崎がファンブル(記録は失策)。併殺を取り損ねてピンチが広がり、1死満塁から頓宮に2点適時打を浴びた。4回は2死三塁から野口に適時二塁打を許し、5回は相手クリーンアップに3連打を浴びてKO。今季最短となる4回0/3を10安打7失点(自責6)で3敗目となった。打線はオリックス山下を、また攻略できなかった。4月11日に本拠地の楽天モバイルパークで初対戦した際は、5回まで2安打無得点と封じられてプロ初勝利を献上。この日の試合前に石井一久監督(49)は山下攻略へのポイントを掲げていた。石井監督 真っすぐとカーブの球速帯の幅が広いから、どっちも追いかけてはいけない。バッティングカウントで、いかに真っすぐを捉えていけるか。フォークも、どうやって見極めていけるか。受け身になったらやられてしまうので、ある程度は空振り覚悟でカーブでも真っすぐでも振れるかが、すごく大事になってくる。期待を込めて送り出した打線は、終わってみれば7回まで2安打無得点。山下の直球もカーブも、打順2回り目で増えたフォークも思うように捉えきれず、20歳の右腕に12イニング連続無得点となった。

◆中10日で先発した楽天田中将大投手が今季最短KOで3敗目を喫した。味方の失策も絡むなど、4回0/3を10安打7失点(自責6)で試合をつくれなかった。「失策どうこうより、あれだけ打たれてたら何事もできない。ボールも高かったですし、打たれるべくして打たれている」と反省。打線もオリックス山下を攻略できず、チームは4連敗。借金は2桁目前の今季ワースト「9」となった。▽楽天石井監督(中10日で先発も3敗目の田中将に)「不運なこともありましたけども、全体的には良くなかったです」

◆オリックス頓宮裕真捕手(26)がバットで山下を援護した。3回に1死満塁で2点適時打を放つと、5回無死二、三塁でも左前適時打で田中将をKOした。「(山下)舜平大の援護点になってよかったです」。今季初のほっともっと神戸での試合。球場の雰囲気について「(5回終了後に上がった)花火より盛り上がっていたのでは」と話し「明日も花火が上がると思いますが、その前に1発どでかい花火を上げたいと思います!」と派手なアーチを"予告"した。

◆オリックス・田嶋大樹投手(26)が24日の10回戦(ほっと神戸)に先発する。キャッチボールなどで調整し、「あまり考え過ぎないように、シンプルに自分のピッチングをしていくことだけを考えて投げていければと思います」。楽天に対しては今季3戦3勝で、2021年9月16日から10連勝中と相性は抜群。「球場の周りも含めて、景色や雰囲気は好きな方だと思います」と、緑豊かな神戸のマウンドで5勝目を狙う。

◆オリックス・山下舜平大投手(20)が楽天・田中将大投手(34)に投げ勝ち、開幕から6戦4勝とした。打線は頓宮裕真捕手(26)の3安打3打点などで田中将を攻略。五回までに7点を挙げた。山下は7回104球を投げ、2安打5三振2四球無失点で無敗で4勝目をマーク。4回0/3を投げ7失点(自責6)の田中将は2勝3敗となった。

◆不本意な結果に終わった。楽天・田中将大投手(34)が先発し、4回0/3を10安打2四死球、今季ワースタイの7失点(自責点6)でノックアウトされた。一回は左前打、四球、自らの暴投で無死一、三塁となり、中川圭の二ゴロ併殺打の間に先制された。前回登板、12日の西武戦(ベルーナ)から中10日で臨んだが、リズムに乗れなかった。味方守備にも足を引っ張られた。三回1死一塁から中川圭のゴロは遊撃へ。併殺打で攻守交代と思われたが、山崎が打球をはじいた。続く森に中前打、さらに満塁から頓宮に左前へ2点打を許した。四回にも2長打を浴びて失点。五回にも無死一、二塁のピンチを招き、またも頓宮に左前適時打を喫し、この回は1死も取れず計83球で途中降板。登板過多の中継ぎ陣を温存させることはできなかった。相手はオリックスの新星、3年目20歳の山下との投げ合い。しかし、痛恨の2桁安打を許すなど先発の役割を果たせなかった。一方の山下は7回2安打5三振、無失点の快投。注目を集めた一戦は、明暗がくっきり分かれた。チームはこれで4連敗。15勝24敗1分で2桁借金は目の前。浮上のきっかけをつかめない。

◆オリックス・頓宮が3安打3打点と2試合連続で2桁安打の打線を引っ張った。「(山下)舜平大の援護点になって良かったです」。1-0の三回1死満塁から左前へ2点打、五回無死二、三塁では、5点目となる左前適時打。先発・田中将をマウンドから引きずり下ろした。この2連戦は五回終了時に花火が上がる。打のヒーローは「あした(24日)も花火が上がると思いますが、その前に一発、どてかい花火を上げたいと思います」と予告した。(ほっと神戸)

◆新星は大エースに見劣りしなかった。剛腕で球界を席巻しているオリックス・山下が、日米通算192勝の楽天・田中将に投げ勝って無傷の4勝目。散発2安打で二塁すら踏ませず、自己最多の104球を投げて7回を零封した。「(田中将は)すごい選手なので、ほんとに1点もやれないなと思って投げていました」序盤は150キロ超の速球とカーブのコンビネーションで攻めた。三回まで9番・安田の1安打のみに押さえ込んだ。打者2巡目ではフォークボールも織り交ぜ、相手打線に的を絞らせなかった。前回、14日のソフトバンク戦(京セラ)ではプロ初被弾。3月31日の西武との開幕戦(ベルーナ)以来となる失点で、連続無失点が24回?でストップした。改めて磨いたのは3球種目。今春のキャンプで、野茂英雄氏(現パドレス・アドバイザー)から直接指導を受けたフォークだ。「いつでもその3種類で勝負できるという状態が一番強いと思う」と語る。この日投じたのは7球。決め球に使ったのは五回の阿部に投じた132キロのみだったが、中飛に打ち取った。「中盤にいい場面で使えたかなと思います」と一歩ずつ階段を上っている。プロ初勝利を挙げた相手を再び圧倒。これで36回?を投げ、防御率は0・98。規定投球回には達していないが、驚異の0点台に突入した。4勝は宮城、田嶋と並ぶチーム最多だ。今季、初開催となったほっと神戸は1年目の2軍戦以来のマウンドだったが、「屋外球場好きなので」。京セラとは異なる本拠地でも、試合前のゲン担ぎは忘れず、「めちゃくちゃうまかった。豚丼です」と勝負飯を力に変えた。「課題を踏まえて練習して挑むだけだと思うので、次の試合も集中して頑張りたい」チームは2連勝で上位争いに踏みとどまっている。その中ですっかり欠かせないワンピースとなった20歳右腕が、これからも期待を超えていく。(北池良輔)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ロッテ
23142 0.622
(-)
-
(-)
104128
(-)
107
(-)
16
(-)
23
(-)
0.234
(-)
2.590
(-)
2
(-)
ソフトバンク
21162 0.568
(↑0.012)
2
(↑0.5)
104133
(+4)
122
(+2)
24
(+1)
20
(+1)
0.242
(↑0.002)
2.960
(↑0.02)
3
(-)
ORIX
23182 0.561
(↑0.011)
2
(↑0.5)
100168
(+8)
142
(-)
32
(-)
17
(-)
0.267
(↑0.003
3.100
(↑0.07)
4
(-)
日本ハム
19240 0.442
(↓0.01)
7
(↓0.5)
100141
(+2)
150
(+4)
28
(+1)
24
(+1)
0.226
(-)
3.050
(-)
5
(-)
西武
18231 0.439
(-)
7
(-)
101126
(-)
138
(-)
32
(-)
28
(-)
0.233
(-)
2.950
(-)
6
(-)
楽天
15241 0.385
(↓0.01)
9
(↓0.5)
103116
(-)
153
(+8)
33
(-)
30
(-)
0.208
(↓0.003)
3.310
(↓0.11)