ヤクルト(★2対5☆)阪神 =オープン戦1回戦(2023.02.25)・ANA BALLPARK浦添=
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阪神
2000210005701
ヤクルト
0110000002600
勝利投手:富田 蓮(1勝0敗0S)
(セーブ:石井 大智(0勝0敗1S))
敗戦投手:石山 泰稚(0勝1敗0S)

本塁打
【阪神】板山 祐太郎(1号・1回表2ラン)

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◆阪神はルーキーの富田が2回無失点。現役ドラフトで加入した大竹が3回無失点の好投を見せるなど、新戦力の左腕がともに結果を残した。対するヤクルトは、ドラフト1位ルーキーの吉村が2番手として登板。2イニングを投げて、無安打無失点と上々の仕上がりを披露した。

◆阪神井上広大外野手が開幕右翼争いで生き残った。岡田監督から「結果を残しとるしな。右が貴重やからな、外野な。そういう意味では全然まだまだチャンスあると思うよ」と期待された。紅白戦も含めた実戦では13打数5安打。この日のフリー打撃でも3連発を含む14本の柵越えで好調ぶりをアピールした。井上は「開幕レギュラーが一番の目標。良いモチベーションで練習やゲームに臨めている」。開幕定位置奪取へ、ロングスパートをかける。○...佐藤輝が好感触で今キャンプ最後の打ち込みを終えた。25、26日にオープン戦が予定される中、この日がしっかり打ち込める最後の練習。岡田監督が「もうみんなバッティングにしといた。(帰って)もう寒い時に打ち込みできへんで。甲子園」と説明した通り、守備をつけずにフリー打撃を敢行した。佐藤輝は60スイング中12本の柵越え。「どんどんいい形になっているので、帰ってもしっかり頑張りたい」と手応え十分だ。○...島田はきょう25日に行われるヤクルトとのオープン戦で「好右腕撃ち」を狙う。セ界王者は3年連続開幕投手を目指す小川、最速153キロのドラフト1位吉村ら直球が武器の好右腕が登板予定。定位置争いが続く外野には左打者が起用される見込みで「強いまっすぐを打ち返さないと1軍では通用しない。まずは強いまっすぐを打ち返す」と意気込んだ。○...岡田監督が、左腰の張りのため別メニュー調整を続けているシェルドン・ノイジー外野手(28=アスレチックス)に3月10日の日本ハム戦、遅くとも12日の巨人戦(いずれも甲子園)での復帰を命じた。指揮官は「(10日から)甲子園で、パ・リーグやけど最後巨人あるしな。その後は(オープン戦が)DeNA、ヤクルトとセ・リーグやから、あのへんはボールを見とかなあかん」と説明。あと2週間で状態を戻し、ライバルチームの投手に慣れさせる。

◆阪神岡田彰布監督(65)が25日ヤクルト戦(浦添)でオープン戦初戦を迎える。近年の阪神新監督のオープン戦初戦は以下の通り。岡田彰布(04年2月28日、9○5オリックス=安芸)4番桜井が7回に満塁走者を一掃する二塁打など、10安打の大勝。「若いやつが、びっくりするような力をつけてきている」。真弓明信(09年2月28日、3●5オリックス=安芸)4回に逆転を許すと、沈滞ムード。「はね返す雰囲気を出していこう。はね返すチーム作りをやっていこう」。和田豊(12年2月19日、0●1巨人=沖縄セルラー那覇)巨人戦の雰囲気に若手が萎縮し、3安打完封負け。「ほとんどスイングをさせてもらえなかったし、見逃し三振も多い。アピールしないと勝てない」と苦り切った。金本知憲(16年2月21日、5○1ヤクルト=浦添)期待の新鋭横田のタイムリー二塁打に端を発し、前年覇者のヤクルトに快勝発進。「オープン戦といっても、あくまで練習だから。いろんなことをやらないと」と慎重だった。矢野燿大(19年2月23日、3●8ヤクルト=浦添)黒星発進にも、チーム1号を放った高山に手ごたえ。「去年苦しんできたことが、打てないときでも前を向いてやっていくものが、だんだん備わってきている」と喜んだ。

◆阪神とヤクルトのオープン戦のスタメンが発表された。阪神先発は岩貞祐太投手(31)が務める。前回登板の19日の韓国サムスン戦では2回無安打4奪三振の好投だった。打順はヤクルトの先発小川が右腕のため、左打者が多く並ぶ形となった。23日に岡田彰布監督(65)が左の代打の切り札としての起用方針を明かした糸原健斗内野手(30)は「6番・DH」で先発出場する。

◆阪神ドラフト1位森下翔太外野手(22=中大)が、試合前のフリー打撃で左翼上段へ消えていく特大弾を放った。曇り空の中、外野芝生席のファンの頭上へ打球が飛び込むと、スタンドからは大きな拍手が起きた。この日は左打者を並べるオーダーを試すためにベンチスタートとなったが、期待の即戦力ルーキーが、そのパワーを多くのファンに見せつけた。

◆阪神にトランペット応援が帰ってきた。この日は敵地でのオープン戦初戦。レフトスタンドの私設応援団が、選手のヒッティングマーチを球場中に響かせた。新型コロナウイルス感染症の影響で20年から応援自粛が続く中、4年ぶりの復活となった。20年ドラフト1位で入団した佐藤輝明内野手(23)の応援歌は、この日が初の生演奏。試合前から演奏され、球場を盛り上げた。ヤクルトでは23日の巨人戦からマスクを着けての声出しやトランペットなどの鳴り物が解禁されている。

◆阪神板山祐太郎外野手(28)が先制の2ランを放った。1回1死二塁、この日「3番右翼」でスタメン出場した板山は、ヤクルト先発小川の2球目の変化球を捉え、中堅右へ運んだ。豪快な一撃にファンは歓喜。スタンドからは六甲おろしが流れた。岡田監督が高く評価する男が、定位置獲得へバットで猛アピールした。

◆ヤクルトのドラフト1位右腕、吉村貢司郎投手(25=東芝)が初実戦で結果を出した。阪神とのオープン戦(浦添)で3回から2番手で登板し、2回25球を投げ無安打2奪三振と好投した。ゆらりと時計の5時方向に左足を引いてから投球動作を始める「振り子投法」を初披露。ゆったりとした投球フォームから繰り出すギャップのある鋭いストレートはこの日、最速146キロを計測した。4回1死一塁では阪神糸原の投手強襲の当たりを好捕し、併殺に斬って取る好フィールディングを見せた。プロ入り初実戦に「ストレートも自分の思っていた通りに投げられていた。力強い球を投げられていたので良かった。バッターを見ながら投げられたのでいろいろ収穫だった」と好感触をつかんだ。開幕ローテに入れば対戦することになる阪神大山や佐藤輝という強打者との対戦を経験し「すごい雰囲気があった。負けないように力強く投げていこうと思いました」と振り返った。【三須一紀】

◆阪神大竹耕太郎投手(27)が、3回1安打無失点、5奪三振の快投を見せた。6回から3番手で登板すると、早い投球テンポで打者を追い込み、先頭のヤクルト新人、北村を見逃し三振、浜田三飛のあと赤羽も見逃し三振に仕留めた。圧巻だったのは7回。先頭の沢井、武岡を連続空振り三振。内山には粘られたが、9球目で見逃し三振に斬った。6回から4者連続三振の快投だ。8回に古賀に初安打されたが、坂本が試みた二盗を刺し、無失点で3回を投げ終えた。現役ドラフトでソフトバンクから移籍した左腕は、岩貞とともに先発ローテ入りを争う立場。見事なピッチングで岡田監督に強烈にアピールした。

◆試合後に阪神OBの鳥谷敬氏(41=日刊スポーツ評論家)が岡田彰布監督(65)へ、現状の外野と遊撃のポジション争いについて直撃した。この日は板山祐太郎外野手(28)が先制の2ランを放つなどアピール。岡田監督は「左(打者)では1歩抜けたかなという感じだね」と板山がリードしている現状を明かした。木浪聖也内野手(28)と小幡竜平内野手(22)の間で争われている遊撃も、「2人とも本当によく守っている。あとはバットになってくるんかな」と話した。この日は木浪が遊撃の先発で、4打数1安打。9回は小幡が代打で四球を選び、木浪に代わって遊撃の守備に就いた。ただ、ここまでの実戦では19日練習試合サムスン戦(宜野座)で4打数4安打など、打撃好調の木浪が1歩リード。「最初は打たなくていいと言ってたんだけど、打ってるんでね、木浪はね。結果出してるからね。今のところ木浪が少しリードかなという感じですけどね」と話した。

◆3年連続7度目の開幕投手を目指すヤクルト小川泰弘投手(32)が初実戦となる阪神とのオープン戦で先発し、2回32球を投げ3安打2失点だった。板山には外角低めの140キロ直球を右中間席に運ばれる2ランを浴びた。それでも実戦で新球ワンシームを試し、大山を遊ゴロ、糸原を一ゴロに仕留め「結果としてバッターも反応してくれていた」と収穫を得た。

◆ヤクルトのドラフト1位右腕、吉村貢司郎投手(25=東芝)が初実戦で結果を出した。阪神とのオープン戦(浦添)で3回から2番手として登板。2回25球を投げ、無安打2奪三振と好投した。トレードマークの「振り子投法」をプロのマウンドで初披露し、この日の最速は146キロ。目標を「新人王」と公言するルーキーが、開幕ローテ入りへ猛アピールした。振り子が生み出す滑らかな投球フォームだが、吉村の右手からボールが放たれた瞬間、キレのある直球がうなりを上げた。「力感なく強い球を投げる」ことが目的の投法から繰り出された記念すべき第1投は、阪神近本が見逃す145キロのストライク。カウント2-2から最後は135キロカットボールで空振り三振に斬って取った。振り逃げになったものの、続く植田も135キロフォークで2者連続三振。走者が出ても動じず、今度は鋭いクイックで植田の盗塁死をアシストした。4回1死一塁では糸原の投手強襲の当たりを好捕し、併殺を完成させる好フィールディング。「絶対に走者は出る。そこからの投球が今後も大事。その点では良かった」と総合力をアピールした。プロ初実戦に「ストレートも自分の思っていた通り力強い球を投げられた」と納得の表情。近本や二飛に打ち取った佐藤輝ら実力者との対戦に「テレビで見てきた人たち。雰囲気がすごいなと思いながら投げてました」と話す口調も落ち着き払い、大物ぶりを醸し出した。高津監督は「1年生とは思えない堂々としたストライク先行」と高評価。クイックに関しては「抜群だよね。ランナーを気にすることなく打者に集中できるクイックを持っていることは1つの武器」と絶賛した。開幕ローテへ確実に前進した初陣を吉村は「80点」と自己評価。ギャップで打者を惑わす「振り子投法」が、燕投手陣に新たな武器をもたらした。【三須一紀】

◆阪神岩貞祐太投手が左腕開幕ローテ争いで1歩後退した。ヤクルト戦に先発し、3回を3安打3四球2失点。毎回走者を出すなど苦しんだ。3年ぶりの先発調整で復活させたチェンジアップには手応えも「カウントを取りいく球で取れなかった。(3イニング)全て先頭を出してしまったので、入り方を工夫していかないといけない」と反省。岡田監督は「今日はコントロールが悪かった。やっぱりあんなして先頭を出すとキツいよな」と渋い表情だった。【】はこちら

◆阪神ドラフト1位の森下翔太外野手(22=中大)が25日のヤクルト戦でオープン戦デビューを果たした。5回の守備から途中出場。打撃では三ゴロと三振に倒れたが「個人的にはいい結果は出なかったんですけど、チーム自体は勝った。また機会があると思う。そこでチャンスをものにしたい」と切り替えた。直前の打撃練習では左翼フェンス後方の防球ネットを越える推定130メートルの場外弾も披露。「感触は良かったけど、今バッティングが開き傾向になっている。修正していきたい」。課題をつぶし、次のチャンスに備える。

◆阪神近本光司外野手(28)がチーム唯一のマルチ安打を放った。ヤクルトとのオープン戦に「1番中堅」で先発。昨季まで2年連続開幕投手を務めたヤクルト小川との第1打席で内角高めのカットボールを捉え、右翼線二塁打。チャンスメークし、先制点奪取に貢献した。5回2死一塁の第3打席でも3番手石山の内角直球を右前に運んだ。「(第1打席の)内角高めのカットを反応できたのも、3打席目の内角を反応できたのも良かった」。実戦期間は結果でなく打球内容を追求していく。3回のドラフト1位吉村との対決は空振り三振となったが「本当はファウルとかで反応とか見たかったけど、ちょっと手が出なかった」と振り返った。

◆阪神は25日、4年ぶりにトランペット応援が復活した。敵地でヤクルトとのオープン戦初戦。マスクを使用しての声出し応援とともに、レフトスタンドの私設応援団が選手のヒッティングマーチで球場を1つにした。新型コロナウイルス感染症の影響で応援自粛が続く中、20年以来の復活。同年ドラフト1位で入団した佐藤輝明の応援歌は、この日が初の生演奏となった。久しぶりの応援に、近本光司外野手(28)は「懐かしいというか、こういう中で野球していたなと。そういう中で野球ができる喜びを感じた。子供も結構来ていたので、野球を楽しく見てもらえると思う」と振り返った。

◆阪神ドラフト6位富田蓮投手(21=三菱自動車岡崎)が「ドラ6中継ぎ列伝」を継承しそうな気配だ。ヤクルトとのオープン戦では4回にマウンドへ。同点の場面で初のイニングまたぎにも全く動じなかった。先頭の赤羽に二塁内野安打を許すも、3人で片付けた。5回も直球、スライダー、カーブ、チェンジアップ、フォークを巧みに操り3者凡退。2回1安打無失点と好投し、評価を高めた。「自分の球が通用するという自信にも変わりました。もっとしっかり打ち取れるようにしていきたい」。降板後にチームが勝ち越したため、"プロ初勝利"のおまけも付いてきた。岡田監督は「もう中、そら中やわ。中は(岩崎の)左1枚になってるから。当然候補」と中継ぎ起用を明言。「えたいの知れないひょうひょうさ。でも、ポッとストライク取れるなあ。変化球でもほんまつかみようがない投球をする。すごい内容もいいし、結果も出してる」と強心臓に納得顔だ。ドラフト6位の先輩でもある岩崎、湯浅らとともに、貴重な左腕としてブルペンを支える可能性が高まっている。持ち味のカーブを効かせた投球も光った。5回1死では松本友にカーブを3球連投。「自信もあるし、高さを変えるだけでも違う球になる」。1球目、2球目より外角低めに投じた3球目のカーブでバットの先で引っかけさせ、投ゴロ。相手を惑わせ続けた。2軍キャンプスタートからアピールを続け、18日に1軍合流。紅白戦から計4試合に登板し、無失点を続けている。「結果にこだわってやっていきたい」。新星ドラ6もまた頼もしい。【三宅ひとみ】

◆阪神板山祐太郎外野手(28)が、豪快な一撃で岡田監督の外野構想にぐっと食い込んできた。ヤクルトとの今季オープン戦初戦で、初回に先制2ラン。開幕投手候補の小川から中堅右へ運ぶ1発だった。「(小川は)いいピッチャーというのは分かっていたし、どんどん振って自分のやってきたことを出すだけだと思った」。積極的にスイングを仕掛け、好結果に結びつけた。この日は4打数1安打2打点。今キャンプの実戦7試合で20打数5安打1本塁打5打点と、アピールを続けている。指揮官もうなるしかない。「左(打者)の中では今やったら板山が一番ええわな。確実性というか、いいアピールはしてると思う」と絶賛だ。外野のレギュラー候補にもまた1歩近づいた。左翼レギュラー最有力の新助っ人ノイジーが出遅れていることもあり「(先発候補として)当然入ってくるやろ。チャンスはあると思う。(左翼での起用も)出てくると思うな」と岡田監督も認めた。この日は右翼で先発し、途中で中堅に移った。板山も「僕はどこでも守れるんで臨機応変に」とベンチの要求に応える準備は整っている。「ここからが本当の勝負、競争になる。自分のできることを一生懸命やりたい」。激しい外野バトルに、生き残ってみせる。

◆15年ぶりに阪神で指揮を執る岡田彰布監督(65)が、オープン戦初戦のヤクルト戦(浦添)に5-2で勝利した。この時期の勝ち負けにはこだわりのない指揮官だが、就任した昨秋からたたき込んできた岡田野球の浸透に目を細めた。6回2死一、二塁、打者は8番坂本の場面だった。糸原の代走で起用された二塁走者熊谷が、投手金久保の2球目の暴投が一塁側ベンチ前まで大きく転がるのを見て、迷わず三塁ベースを蹴って本塁へ生還した。「あの練習しとったのにな、オレらはな」。キャンプではチーム全体として捕手が後逸した後もホーム生還を許さない練習を行っていた。守備の意識を高める練習が早速、走塁にも生きた形だ。熊谷は終盤の代走要員としてすでに1軍入りを内定させている。期待通りのプレーに指揮官は「足の速いやつは自分の持ち味をな。ああいう時に生かせたらいい」と目を細めた。もう1人のスペシャリスト枠植田はこの日、2番二塁でスタメン出場。振り逃げで出塁した3回には刺されたが二盗を仕掛け、ヤクルトドラフト1位右腕吉村のクイックなどの対応力をあぶり出した。さらに5回には左越え2点適時二塁打を放ち、バットでもアピールした。投手も野手も熾烈(しれつ)な1軍争いになっており「今のところそうやな」とうれしい悩みは続く。26日は名護で新庄監督率いる日本ハムとキャンプ最後のオープン戦に挑む。【石橋隆雄】

◆阪神岡田彰布監督(65)がオープン戦初戦となるヤクルト戦(浦添)に5-2で快勝し、白星発進した。この日はヤクルトの右投手に対して左打者を並べた。3番・右翼でスタメン起用された板山祐太郎外野手(28)が1回に右中間へ先制2ランを放ち猛アピール。一問一答は以下の通り。-打つ方では板山がアピールを続けている岡田監督 そうやなあ、まあ、左の中では外野、今やったらあれやな、板山が一番いいわな、左ではな。-長打力も期待できるか岡田監督 いやいや、そんな長打力ないやん、板山。そんなないで。今日は風もあったかもわからんしな。でも、確実性というかな。うん、まあいいアピールはしてると思うね、板山はな。-頭から出るって意味でもスタメン候補か岡田監督 いや、それ入ってくるよ。当然入ってくるやろ。左右とかまだそこまでレギュラーポジションを取ったいうとこまではみんないってないからな。外野は2つのポジションは。ノイジーもちょっとケガしてるわけやからさ。そんな全然チャンスあると思うよ。-状況によって板山は左翼での起用も岡田監督 いや、それ出てくると思うな、うん。まあまだ1試合やろ。オープン戦初めてやったばっかりやから。(キャンプから)帰ってからでもいっぱいオープン戦、試合あるから、まあ、甲子園で守っとくのもええかもわからんけどな。レフトとかいろんなとこな。うん。-ヤクルトのドラフト1位吉村貢司郎投手(25=東芝)も投げた。開幕前に1度見られたのも大きい岡田監督 そうやなあ。あれやろ、1位のやつやろ。いいボール投げるよな、うん。-クイックも上手岡田監督 そうやな、あれな、うん、まあまたスコアラーとかから報告来ると思うけどな。-6回に暴投で二塁から熊谷が生還。シーズン中だったら、大きい点になると思う。彼の持ち味が出た岡田監督 あの(捕手が後逸した後に失点を防ぐ)練習しとったのにな、俺らはな。まあでも、いろんなプレー出てくるから、足の速いやつは、自分の持ち味をなああいう時に生かせたらいいと思うよ。-打者も投手もチーム内の競争は思い通りに岡田監督 今のとこそうやな。明日はちょうど(相手先発が)左らしいから。森下とか井上が頑張らな。明日はな、うん、まあ、そういうことやわな。

◆阪神岡田彰布監督(65)がオープン戦初戦となるヤクルト戦(浦添)に5-2で快勝し、白星発進した。3番手で6回から登板した大竹耕太郎投手(27)が3回1安打無失点、5奪三振と抜群の投球で開幕ローテーション入りに大きく前進した。一問一答は以下の通り。-大竹が好投岡田監督 なぁ、ええピッチングしたなぁ、また。-3回1安打無失点。5奪三振と内容もいい岡田監督 そら内容ええやろ(笑い)。見ての通りやもん。それしか言いようがないわなあ。コントロールいいし、ノースリーになっても、別になあ。ぜんぜんそらなあ、(相手打者の)右左関係なしやな。右にもやっぱりな。逆にな、右の方がうまいこと投げるかもわからんな。-投球テンポがいいから守っている方も楽岡田監督 そら守ってる方、楽やで。どんどんストライク入っていってなあ、きっちりコース、コースいってるからやろなあ。-期待して現役ドラフトで獲得したと思うが、キャンプで評価を上げた選手岡田監督 もともと良かったやんか。だからちょっと、そんなんあれでなあ、腐ってた部分もあったかもわからんけど、やっぱり気持ち的にも全然な、何かこう、気持ちよく野球やっとるし、そういう感じは見受けられるよな。だから、余計いい結果が出るんちゃうか。-打者目線でも右打者へのチェンジアップは厄介岡田監督 効くね。だからもう、(昨年までも阪神の)2軍は全然打てんかったと言うとったから、(昨年まで2軍監督の)平田が。ソフトバンクとやっても2軍の時も、右バッターがな。-競争はまだ続くが、開幕ローテーションに近い位置にいるか岡田監督 そら、いやいや、そら近いやろ。近い位置っていうか、おーん。まあ、みんなもう1回ずつぐらい投げて、逆算になると思うな。-先発した岩貞は岡田監督 先頭ばっかり出してなあ、フォアボールもそうやけど、ちょっと今日はコントロールが悪かったなあ。そんなコントロールにばらつきがあるピッチャーちゃうけどな。やっぱりあんなして先頭を出すときついよな。やっぱりなあ。なんとかな、最少失点で抑えとるけど、先頭を(アウトに)取ればもっと楽なピッチングができたと思うけどな。-スピードガン表示もいつもより球速が出ていなかったか岡田監督 いや、わからん。ここ(浦添)の全然やろ。石井も全然、なんかおかしいよな。-球速的にもどう感じたか岡田監督 まあ、そうやなあ。まあ、なあ、こんな寒いのによう投げるよな。-2番手の富田もカーブ三つ続けたりと持ち味を発揮岡田監督 そうやなあ。ひょうひょうと投げるね、あれもな。なんかな、えたいの知らないひょうひょうさやな、あれなあ、でもポッとストライクとれるなあ、変化球でもなあ、なんかな、ほんま、つかみようがないようなピッチングするよなあ、あれなあ。-今日は2イニング投げたが、今後は中継ぎか岡田監督 もう中、そら中やわ、そら先発まで回ってけえへんやろ、おまえ、人数的にもそら(笑い)。今の段階じゃなあ。-楽しみな若い選手が出てきた岡田監督 そうやなあ。どうしても中も、岩貞を先発にしたから中は(岩崎の)左1枚になってるから当然それも候補というかな、すごい内容的にもいいし、結果も出してるし。

◆開幕ローテ入りへ大前進! 阪神大竹耕太郎投手(27)が25日、ヤクルトとのオープン戦(浦添)で快投を披露した。3回を投げ、4者連続を含む5奪三振で無失点。ソフトバンクから現役ドラフトで加入後、12日の紅白戦から実戦3試合で計9回無失点となった。岡田監督も結果を出し続ける左腕を「(開幕ローテ入りは)そら近いよ」と絶賛。激しい左腕先発争いで一気に抜け出した感がある。あっという間の3回無失点だった。淡々とアウトを重ねるテンポの良い投球。右打者の内角には直球を、左打者にはチェンジアップを巧みに使った。打者の左右を問わず、4者連続を含む5奪三振。「びっくりはしていない。三振を取りにいく意識で投げていないから取れるのかなと思う。力んでいないので」。この日は球場表示で最速140キロ。熟練の投球でうならせた。今春は紅白戦を含め実戦3試合で計9回を無失点。アピールを続ける左腕に岡田監督も「ええピッチングしたなあ、また。右左関係なしやな。(テンポが良いから)守ってる方も楽やで」とニンマリだ。現状、左腕で開幕ローテ当確組は伊藤将のみ。激しい競争が続く中、指揮官は「皆もう1回ずつぐらい投げて逆算になる」としながらも、大竹に関しては「(ローテ入りに)そら近いやろ」と筆頭格であることを暗に認めた。確かにその立ち振る舞いは頼もしい。7回2死、右打者内山をカウント2-2とした後、ファウルで4球粘られた。それでも最後は132キロ直球を内角に投げ込み、見逃し三振に仕留めた。「内の真っすぐを使わずに終わらせたかった。球数がかさんだので内にいったんですけど」。すでに本番を想定してマウンドに上がっている。昨年12月に現役ドラフトでソフトバンクから加入した。指揮官は早大の大先輩でもある。「この3年間くらい1軍でほとんど投げていない。今年こそという気持ちで入団したし、監督も大学の大先輩。胴上げしたいという気持ちも一層高まっています」。指揮官とともに、心はすでにアレ(=優勝)に向かっている。【波部俊之介】

◆阪神のドラフト1位・森下翔太外野手(22)=中大=が試合開始前のフリー打撃を行い、〝場外弾〟をかっ飛ばした。14スイング目にバットを振り抜くと、打球はグングン伸びて左翼席上段の防球ネットを支える柱に当たって、白球は場外へ消えていった。左翼席付近にいた野球ファンも、「驚きました」と目を丸くした。25スイングで柵越え2本ながら、推定130メートルの驚弾を放って、虎党に持ち前のパワーをアピールした。この日の一戦は左打者を中心にスタメンを組むため、途中出場が濃厚だ。虎のドライチが試合前から好調ぶりを見せつけ、阪神のオープン戦の初戦に臨む。

◆両軍のスターティングメンバーが発表され、阪神は板山祐太郎外野手(28)、高山俊外野手(29)ら左打者7人が名を連ねた。ヤクルトは開幕投手候補の小川泰弘投手(32)が先発する。

◆「3番・右翼」で出場した阪神・板山祐太郎外野手(28)が、一回に先制の2ランを放った。 先頭の近本が右翼線に二塁打を放つと、1死二塁として、板山が打席へ。カウント1-0から、小川の140キロ直球を捉えた。打球はバックスクリーン右に飛び込み、先制弾となった。 板山は試合前まで、今キャンプの実戦は打率・250(16打数4安打)。沖縄最終盤で猛アピールした。

◆先発の阪神・岩貞祐太投手(31)は3回2失点。3四球と制球が乱れた。一回と二回は四球で、三回は中前打でいずれも先頭打者に出塁を許した。二回は無死二、三塁から赤羽に左犠飛を許して1失点。三回は四球などで無死満塁とされ、4番・オスナの内野ゴロの間に走者が1人生還した。2020年シーズンの途中から先発で起用されていた左腕は、今季の先発再転向を目指して調整中。先発ローテ入りに向けたアピールの場だったが、課題の残る投球となった。

◆ヤクルトのドラフト1位・吉村貢司郎投手(25)=東芝=が2番手でプロ初の実戦登板に臨み、2回25球を投げ無安打無失点と満点デビューを果たした。「ストレートも自分の思っていた通りに投げられていた。力強い球を投げれていたので良かったかなと思いましたし、バッターを見ながら投げれたので、いろいろと収穫という面ではよかったのかなと思います」三回からマウンドに上がると、1番・近本をいきなり空振り三振を奪った。続く植田の2球目には、球場表示でこの日最速となる146キロを計測。四回は大山に四球を与えたが、最後は糸原を投ゴロ併殺打に抑えた。阪神打線と相対し「すごく雰囲気があったので、そこに負けないように力強く投げていこうと思って投げました」と吉村。開幕ローテーション入りへ、好スタートを切った。

◆四回から2番手で登板した阪神のドラフト6位・富田蓮投手(21)=三菱自動車岡崎=が、2回無失点の好投を披露した。 四回は先頭の赤羽に二塁内野安打を許したが、後続を左飛、一飛、中飛に打ち取った。初の複数イニングとなった五回は一ゴロ、投ゴロ、遊ゴロで10球で三者凡退に抑えた。18日に1軍昇格し、好投を続けてきたルーキーが初のオープン戦でも結果を残した。「先発をやりたいので、球数を気にしていかないといけないので、早めにアウト取れたりとか、フライアウトであったりを増やしてやっていけたら」の意気込み通り、3つのフライアウトなどで先発ローテ入りへさらにアピールした。

◆ヤクルト・小川泰弘投手(32)が先発で今季初実戦に臨み、2回3安打2失点。板山に右越え2ランを浴びたが、新球のワンシームには手応えを示した。「まずは試合勘というところで、いい緊張感を持ってマウンドに上がれたというのはよかったと思います。バッターと対峙(たいじ)する中で打たれることで思い出す感覚もあるので。そこはしっかり反省して、また次につなげたい。ワンシームで左の外で内野ゴロ、右の内で詰まらせるということができたので、そのイメージはよかったですね」新たな変化を見せた。板山に2ランを浴びた直後の4番・大山には、内角のワンシームで詰まらせて遊ゴロ。二回1死から高山を新球で一ゴロに打ち取った。降板後にはブルペンで60球を投じ「強さを少し求めて。バランスよりも強さを求めて投げました」。3年連続7度目の開幕投手に向け、今後はイニングを増やすなど強度を上げていくが「一つ一つ課題が出てくるので、そこをしっかり潰しながらけがなく過ごしていければいい」と小川。自分のペースで調整を進めていく。

◆阪神がオープン戦の初戦を勝利で飾った。一回に板山が2ランを放って幸先よく先制すると、2-2の五回2死一、三塁から植田が勝ち越しの2点二塁打を放って勝ち越した。六回は暴投の間に、代走・熊谷が二塁から一気にホームに生還する好走塁で追加点を挙げた。先発の岩貞は3回3安打2失点3四球とピリッとせず。それでも、2番手で登板したD6位・富田(三菱自動車岡崎)が2回1安打無失点と流れを引き寄せると、3番手の大竹は、3回1安打無失点。5奪三振の快投でヤクルト打線を封じた。

◆大竹は安定していた。3球で「1ボール2ストライク」というカウントを作れるから、リズムがいい。これだけポンポンとストライク先行で投げていけるのは、自分のボールに自信があるのだろう。それと、ちょっとした曲がりの変化球、カットボールとか抜き球が、いいアクセントをつけている。大きい変化ではないので、打者にはわかりづらいのかな。打席で〝探り探り〟というか、フルスイングができていないように感じた。当然、先発ローテーションに入ってくるだろう。試合前、ヤクルトの関係者と雑談したが「(現役ドラフトで)大竹を獲りたかったんです。(阪神に)やられました」と悔やんでいたよ。打者では板山がよかった。この前、本人とも話をしたが、今年はバットのトップを腕だけで作るのではなく、ボディーで作る形ができている。グリップが体から離れないので、強いスイングができる。いろいろなポジションを守れることも、彼の強みだ。外国人を使うことは確定ではないし、岡田監督はシビアだ。純粋に、いい選手を使う。板山がレギュラーをつかむことも十分ある。(本紙専属評論家)

◆阪神ドラフト1位・森下翔太外野手(22)=中大=は五回の守備から「1番・右翼」で出場しオープン戦デビュー。しかし、2打数無安打に終わった。「いい結果が出なかったけど、チームは勝った。スタメンで出られたときにまた機会があると思うので、そこでチャンスをモノにしたい」七回先頭の第1打席は、中大時代の同僚であるD5位・北村が守る三塁へのゴロ。九回は1死一、三塁で打席に立ったが、尾仲の変化球にタイミングを外され、空振り三振に倒れた。試合前のフリー打撃では、打球を左翼席最後方の防球ネットを支える柱に当てた。ボールはそのまま場外へ。推定130メートルの〝場外弾〟で試合前からファンを沸かせた。ただ、本人はその打球を「感触はよかったけど、なんとなく(体が)開き傾向になっているので、修正したい」と厳しいジャッジ。春季キャンプ最終戦となる26日の日本ハム戦(名護)はスタメン出場が濃厚。次こそは試合で豪打を披露する。

◆「1番・中堅」で先発した近本光司外野手(28)は貫禄のマルチ。一回は小川の140キロカットボールを右翼線に二塁打とし、板山の2ランにつなげた。「内角高めに反応できた。3打席目も内角に反応できたのが良かった」。五回にも石山から右前打。声出し応援が解禁され、この日は浦添に駆けつけた虎党から声援をもらい「懐かしい。そういった中で野球ができる喜びを感じました」と笑顔だった。

◆「2番・二塁」で先発した植田海内野手(26)が2点二塁打を放った。2―2の五回2死一、三塁、3番手・石山相手に7球粘って、最後は甘く入ったストレートを捉えた。「ちょっと捕られると思ったんですけど」という打球は左翼手の頭上を超えて、タイムリーに。「しっかりと追い込まれてから振れたかなと思います」と振り返った。正二塁手の中野がWBC参加で不在の中、バットで魅せた。

◆先発した岩貞祐太投手(31)は3回3安打3四球、2失点と精彩を欠いた。「カウントを取りにいったボールで取れなかったところが、しんどかった」。一、二回が四球、三回は中前打と3回全てで先頭打者を出塁させ、苦しい投球が続いた。ゲームメークを意識した結果、慎重な投球となってしまった反省を踏まえ「最初から飛ばしていくしかないかな」とペース配分などを見つめ直す。

◆開幕ローテ、グイッ! 阪神は25日、ヤクルトと浦添で今季のオープン戦初戦を行い、5―2で快勝した。大竹耕太郎投手(27)が3番手で登板し、3回1安打無失点、5奪三振で開幕ローテ入りへ猛アピール。岡田彰布監督(65)も「(開幕ローテは)そら近いやろ」と大前進したことを示唆した。現役ドラフトでソフトバンクからやってきた左腕が、強力先発陣のひと枠をつかみ取る。アウトを積み重ねるたびに開幕ローテーションがグイッと近づいた。膝元にズドンと突き刺す直球で、バットを振らせない。曇り空から冷たい風が吹く浦添で大竹が燕打線をキンキンに冷やし、岡田監督を熱くさせた。「1球目から最後まで集中して投げられた。チェンジアップを腕を振って投げること、左打者の外側、右打者の内側へのストレートをテーマに、こだわって投げました」5-2の六回に登板。まずはヤクルトのD5位・北村(中大)を内角低め、133キロ直球で見逃し三振に仕留めた。圧巻は七回。先頭から連続で空振り三振を奪うと、右打者・内山の膝元に直球を決め、回をまたいで4者連続三振。3回1安打無失点、5奪三振。若手が多かったとはいえ、セ・リーグ王者の燕打線をきっちりと料理し、先発して3回2失点だった岩貞とは好対照だった。今キャンプでは紅白戦を含む3度の実戦登板で計9回を2安打無失点。新生タイガースを白星発進に導く快投を見せた左腕について、岡田監督も「ええピッチングしたなぁ、また。右左(打者)関係なしや。逆に右の方がうまいこと投げるかもわからんな」と絶賛した。現状、開幕ローテは青柳、伊藤将、西勇がほぼ当確。才木、西純も評価は上々で、残りは実質1枠しかない。競争の渦中にいる大竹の現在地を、指揮官は「いやいや、(開幕ローテは)そら近いやろ」と指し示した。ソフトバンク時代は主に先発で通算10勝を挙げるも厚い選手層に阻まれ、1軍では2019年に17試合に登板したのが最多。20年以降は3試合以下にとどまり、昨季はわずか2試合だった。「この3年間くらいは1軍でほとんど投げていない。悔しい思いもしてきた。『今年こそは』という気持ちで入団してきました」と並々ならぬ決意で臨む。初の虎でのキャンプを支えてくれた先輩がいた。「青柳さんとキャッチボールしていると乗ってくるというか、無意識に集中できる。シーズン中もやりたいぐらいです」

◆開幕ローテへ前進だ!! ヤクルトのドラフト1位・吉村貢司郎投手(25)=東芝=が25日、阪神とのオープン戦(浦添)で実戦初登板。三回から2番手で投げ、2回を無安打無失点と〝満点デビュー〟を飾った。2イニングとも3人で仕留め、牽制(けんせい)やクイックモーション、フィールディングも高い技術を披露。高津臣吾監督(54)は「1年生とは思えない堂々とした本当にいい球を投げた」とたたえた。最高気温19度と肌寒い浦添で、ドラ1右腕・吉村がホットなデビューを飾った。プロ初の実戦登板で2回無安打無失点。「真っすぐの強さを出せたところは良かったと思う。(自己採点は)80点ぐらいです」と、ホッと胸をなで下ろした。落ち着いたマウンドさばきは、ルーキー離れしていた。三回に登板すると、一昨年に最多安打に輝いた近本をカットボールで空振り三振に仕留めた。続く植田の2球目には、この日最速の146キロを計測した。振り逃げで出塁を許したが、鋭い牽制(けんせい)球と巧みなクイックモーションで二盗を阻止。続く板山を二ゴロに抑えた。四回は無死から四球を出したが、糸原の打球を好フィールディングでさばいて投ゴロ併殺とした。大山や佐藤輝ら1軍の打者を相手にし「雰囲気はあったので、こっちも負けないぞと思って投げました」と気持ちを前面に出した。

◆阪神・板山祐太郎外野手(28)がヤクルトとのオープン戦(浦添)に「3番・右翼」でスタメン出場し、先制2ランを放って猛アピールした。岡田彰布監督(65)はレギュラーの決まっていない左翼での先発起用の可能性を示唆した。白球が柵の向こう側で弾むと、虎党がどっと沸いた。板山が燕のエース、小川からの一撃で開幕スタメンへ前進。外野の定位置争いをリードする先制2ランをかっ飛ばし、オープン戦初戦勝利に貢献した。「いい投手というのはわかっていた。どんどん振っていって、自分のやってきたことを出すだけ。積極的に打ちにいこうと決めていました」0-0の一回1死二塁。カウント1-0から外角低めの140キロ直球を振り抜き、右中間席へアーチを描いた。過去に1軍のレギュラーシーズンでは通算7打数3安打で、2020年は2打数2安打。相性のよさも結果につながった。燕が右投手中心だったため、左打者を積極起用した岡田監督の期待にも応えた。将は「左(打者)の外野では今、板山が一番いいわな」と評価し、先発起用の可能性についても「当然入ってくるやろ。全然チャンスあると思うよ」と語った。左翼は開幕スタメン筆頭候補だった新助っ人ノイジー(前アスレチックス3A)が左腰の張りで別メニュー調整中。このまま板山がアピールを続ければ、代わって左翼で起用される可能性も出てくる。将も「それ、出てくると思うな、うん」とうなずき「甲子園で守っとくのもええかもわからんな。レフトとかいろんなところな」と本拠地に戻ってからも起用する考えを明かした。

◆2番手で登板した阪神ドラフト6位・富田蓮投手(21)=三菱自動車岡崎=は2回無失点。貴重な左の中継ぎ要員としての評価を高めた。左腕を大きく振って放たれる白球に、ヤクルト打線は次々とタイミングを外された。初のオープン戦という緊張感、強風が吹き付ける悪条件にも富田は動じず。スイスイと2回を投げ切り〝プロ初勝利〟をつかんだ。「テンポよくゴロアウトと、フライアウトで打ち取れたので、よかったかなと思います」四回に2番手で登板。先頭の赤羽に二塁内野安打を許したが、浮き足立たなかった。カーブ、チェンジアップ、スライダーをストライクゾーンの四隅に散らして、3者連続フライアウト。五回1死では「いつでもストライクが取れる」というカーブを3球続け、松本友を投ゴロに仕留めた。続く4番・オスナも「オーラがすごい」と言いつつカーブで追い込み、最後は外角直球で遊ゴロ。的を絞らせなかった。紅白戦や2軍戦も含めた4度の実戦登板で、計5回を無失点。安定した投球を続けるルーキーに岡田監督も感心した。「飄々(ひょうひょう)と投げるね。えたいの知れない飄々さやな。ホンマ、つかみようがないピッチングするよな」富田は自身を先発タイプとみているが、指揮官は「もう中(継ぎ)、そら中やわ」と早々にリリーフ起用を明言した。昨季53試合に登板した岩貞は先発に転向し、この日も先発して3回2失点。21年に39試合投げた及川も、先発で調整している。左腕の救援は、現時点で確定的なのは岩崎だけだ。不足気味なパーツに、18日に1軍昇格したばかりの富田がピタッとハマった。「集中していたので、(応援は)あまり聞こえなかったけど、楽しく投げられた。自分の球が通用するという、自信にも変わりました」強固な救援陣に、新鮮力が加わる。アピールし続けて、開幕1軍を勝ち取る。(邨田直人)

◆阪神がヤクルトとのオープン戦の初陣で白星スタートを飾った。一回、板山祐太郎外野手(28)の2ランで先制し、同点で迎えた五回には植田海内野手(26)の2点二塁打で勝ち越した。先発の岩貞祐太投手(31)は3回2失点。その後はD6位・富田蓮投手(21)=三菱自動車岡崎=が2回、大竹耕太郎投手(27)が3回、九回は石井大智投手(25)が無失点で締めた。D1位・森下翔太外野手(22)=中大=は途中から出場し、七回は三ゴロ、九回1死一、三塁では空振り三振に倒れた。岡田彰布監督(65)の主な一問一答は以下の通り。ーー大竹が好投。内容もいい「そら内容エエやろ(笑)。見ての通りやもん。それしか言いようがないわなぁ」ーー現役ドラフトで期待して獲得した「元々、よかったやんか。腐ってた部分もあったかもわからんけど、なんかこう、気持ちよく野球やっとる」ーー競争は続くが、近い位置にいるか「そら近いやろ。みんな、もう1回ずつぐらい投げて、逆算になると思うな」ーー岩貞は「先頭ばっかり出してなあ(3イニングとも四球、四球、中前打で先頭打者に出塁許す)。フォアボールもそうやけど、おーん、コントロールが悪かったなあ。そんなコントロールにばらつきがあるピッチャーちゃうけどな。やっぱりあんなして先頭を出すときついよな。やっぱりなあ。おーん。なんとかな、最少失点で抑えとるけど、先頭を取ればもっと楽なピッチングができたと思うけどな」ーー富田もカーブ3球続けたり「飄々と投げるね。得体の知らない飄々さやな。でもポッとストライクとれるなあ、変化球でもなあ、なんかな、ほんま、つかみようがないようなピッチングするよなあ、アレなあ」ーー今後は?「そら中やわ。先発までまわってけえへんやろ」ーー板山がアピールを続けている「今やったら、アレやな、板山が一番いいわな、左ではな」ーー長打力も期待できるか。「いやいや、そんな長打力ないやん、板山。そんなないで。今日は風もあったかもわからんしな、でも 確実性というかな。うん、まあいいアピールはしてると思うね、板山はな」ーー頭から出る意味でも候補「当然入ってくるやろ。レギュラーポジショを獲ったとこまで、行ってないからな。外野は2つのポジションは」ーー状況次第では「左翼・板山」も「出てくると思うな、うん。甲子園で守っとくのもエエかもわからんけどな。レフトとかいろんなとこな。うん」ーーヤクルトD1位・吉村は「アレやろ、1位のヤツやろ。いいボール投げるよな、うん」ーークイックもよかった「そうやなあれな、うん、まあまたスコアラーとかから報告来ると思うけどな」ーー熊谷の走塁(代走で出場した七回、暴投で二塁から生還)「あの練習しとったのにな、俺らはな。足の速いヤツは、自分の持ち味を、あいう時に生かせたらいいと思うよ」ーーチーム内の競争は思い通りに?「今のとこそうやな。明日(26日)は左らしいから。森下とか井上が頑張らな。そういうことやわな」

◆オープン戦開幕星!と書けば、たいがいの人は「ふんッ。どうせ、オープン戦よ」となる。でもね、あのヤクルトに勝ったんだ。見なさい。試合後、つば九郎がマジックを手に「まけちゃった」と唇(クチバシ?)をかんでいる。ふふん、今年のタイガースは違うんだよ。編集局整理部の1面デスク席にいた芝崎正剛(熱狂的ロッテファン)は試合前こそ「侍ジャパンの佐々木朗も気になるヮ」とボソボソいっていたが、阪神が勝った瞬間、立ち上がって「勝利の六甲おろしが鳴り響いています!」とコーフンしていた。編集局にあるテレビでも、あらゆるところでプロ野球が流れていた。そして選手のチャンステーマが鳴り響いていた。今はデーゲームだけど、そのうちナイターも始まるし、締め切り時間に追われる日がやってくる。トランペットや太鼓を手にした応援団の皆さまの完全復活とともに、われわれも最高の紙面を読者に届けるため、身が引き締まる思いだった。新型コロナウイルスの感染状況が落ち着いたことで、マスク着用が前提で声出し応援などが解禁された。生の応援歌にチャンステーマ、そして六甲おろし。原田遼太郎が虎番になった2019年以来だという。右も左も分からなかった原田が佐藤輝らの担当記者となり、今やエース級の活躍。月日の流れと人間の成長力は本当にすごい。応援団も1時間以上前から練習を開始していた。記者席にいた原田はビビッと反応し、外野席へ移動。誰に指示されることもなくファンの声を取りに行ったのだった。

DAZN

<オープン戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
200 1.000
(-)
-
(-)
11
(+4)
7
(+1)
1
(-)
2
(+1)
0.277
(↓0.017)
1.500
(↑1.5)
1
(-)
阪神
100 1.000
(-)
0
(-)
5
(-)
2
(-)
1
(-)
1
(-)
0.212
(-)
2.000
(-)
1
(-)
DeNA
100 1.000
(-)
0
(-)
7
(-)
5
(-)
1
(-)
1
(-)
0.316
(-)
3.000
(-)
1
(-)
日本ハム
100 1.000
(-)
0
(-)
5
(-)
4
(-)
0
(-)
0
(-)
0.313
(-)
2.000
(-)
5
(-)
楽天
010 0.000
(-)
1
(-)
4
(-)
5
(-)
0
(-)
1
(-)
0.303
(-)
5.400
(-)
5
(-)
中日
010 0.000
(-)
1
(-)
5
(-)
7
(-)
1
(-)
0
(-)
0.229
(-)
5.000
(-)
5
(-)
広島
010 0.000
(-)
1
(-)
1
(-)
4
(-)
0
(-)
0
(-)
0.133
(-)
4.500
(-)
5
(3↓)
ヤクルト
020 0.000
(-)
1.5
(↓0.5)
8
(+2)
12
(+5)
1
(-)
5
(+3)
0.250
(↓0.047)
5.500
(↑0.5)