1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ヤクルト | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 3 | 0 | 0 |
阪神 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 6 | 3 | 0 |
勝利投手:小川 泰弘(8勝8敗0S) (セーブ:マクガフ(1勝2敗37S)) 敗戦投手:藤浪 晋太郎(2勝5敗0S) |
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◆ヤクルトは0-0で迎えた6回表、山崎のバントヒットに相手失策が絡み、1点を先制する。投げては、先発・小川が8回途中無失点の好投。その後は久保、マクガフとつないで1点を守り抜き、小川は今季8勝目を挙げた。敗れた阪神は、最終回に一打逆転サヨナラの好機をつくるも、あと1本が出なかった。
◆台風14号が九州に近づいているが、午後3時半現在、甲子園球場は雨が降っていない。阪神が試合前の練習を続けており、プレーボールに影響はなさそうだ。ヤクルト村上宗隆内野手(22)は、日本選手最多となるシーズン56号本塁打に王手をかけている。通常は右翼から左翼方向へ浜風が吹くが、左翼から右翼方向へ吹いている。
◆阪神佐藤輝明内野手(23)が、ファインプレーで先発藤浪を救った。両軍無得点の2回、先頭で打席にはここまで55発のヤクルト4番村上。満員の観衆が2人の対決にくぎ付けになる中、フルカウントからの7球目、155キロ直球を村上が捉え、猛スピードで右中間へ。フェンス手前まで伸びた打球に右翼手佐藤輝が快足を飛ばして追いつき、見事なジャンピングキャッチを決め、球場を沸かせた。
◆「涼宮ハルヒの球宴」イベントの一環として、「涼宮ハルヒの憂鬱」で長門有希役を演じる声優・茅原実里(41)がファーストピッチセレモニーを行った。背番号18で「MINORI」と描かれたデザインのユニホームで登場した。大きく振りかぶって、ノーバウンド送球でストライク。完璧な投球を披露した後はスタメン発表も行った。茅原は「めちゃくちゃうれしかったです。今まで生きてきたなかで、一番うれしい瞬間でした! 」と興奮気味に振り返っていた。
◆ヤクルト村上宗隆内野手(22)と阪神藤浪晋太郎投手(28)の真っ向勝負に、満員の甲子園がざわついた。2回のヤクルトの攻撃。先頭で村上。最初の勝負が巡ってきた。初球は外角にスプリットが浮き、ストライク。2球目、3球目と155キロが続けて高めにいき、2ボール。4球目、内角に154キロが決まり、見逃しストライク。5球目、またも内角への直球。155キロはボールになった。内角への直球を続ける藤波。フルカウントから、捕手梅野のサインに首を振った。ミットは内角だったが、逆球となり、外への154キロはファウルとなった。最後の7球目も内角への155キロ。これを村上が引っ張る。ライナー性の当たりが右翼へ一気に伸びていった。歓声が起きる。入れば、日本選手最多となるシーズン56号本塁打。が、佐藤輝がフェンス手前でジャンプしながら捕球した。力と力の勝負。野手の好プレー。しばらくの間、ざわつきが続いた。
◆ヤクルト村上宗隆内野手(22)と阪神藤浪晋太郎投手(28)の2打席目の対戦は、一転、変化球勝負となった。3回の第1打席は、藤波が内角直球中心に攻め、村上もフルスイングで応えるライナー性の右飛だった。2打席目は、4回1死走者なし。藤波は初球に内角カットボールのあと、外にスプリットを連投した。最後はカウント2-1から、4球目の外角スプリットでタイミングをずらし、左飛に打ち取った。
◆ヤクルト村上宗隆内野手(22)と阪神藤浪晋太郎投手(28)の3打席目の対戦は、申告敬遠だった。1-0とヤクルトがリードして迎えた6回1死二塁。一塁が空いている状況で、阪神バッテリーは勝負を避けた。場内アナウンスで申告敬遠が告げられると、満員の甲子園のスタンドからは拍手と「えー」という残念がる声が入り交じった。
◆ヤクルト村上宗隆内野手(22)の第4打席は、阪神ケラーに空振り三振だった。フルカウントからの7球目、低めのスプリットにバットが空を切った。第3打席までは藤波と対戦。右飛、左飛、申告敬遠だった。日本選手最多となるシーズン56号本塁打に王手をかけているが、ここまで快音は聞かれていない。
◆セ・リーグ3位の阪神が首位ヤクルトと対戦。阪神は6回にエラーが重なり1点を献上。そのままヤクルトが逃げ切り。小川が7回途中無失点で8勝目を挙げた。
◆ヤクルト村上宗隆内野手(22)は3打数無安打で、日本選手最多シーズン56号本塁打はならなかった。それでも満員の甲子園を沸かせた。2回先頭、内角直球を中心に攻める藤浪に対し、フルカウントからの7球目、インハイ155キロを振り抜いた。ライナーで右翼へ飛ばしたが、佐藤輝の好捕にはばまれた。入れば日本選手新記録だっただけに、しばらく球場のざわめきが止まらなかった。6回1死二塁では申告敬遠で歩かされ、スタンドから「えー」と残念がる声が飛んだ。13日に55号を放った後「次は56本目を打ちたい。次へ次へと、しっかりホームランを打てるように」と言った。3試合、快音は聞かれていないが、勝利につながる1本を求める気持ちは変わらない。【写真たっぷりライブ詳細】村上宗隆、王貞治超え56号ならず 阪神今季26度目の完封負け 阪神-ヤクルト
◆阪神が球団ワースト記録をさらに更新するシーズン26度目の完封負けを喫した。先発の藤浪晋太郎投手(28)は6回1失点(自責0)と力投したが、打線の援護なく5敗目(2勝)。守備陣は今季ワーストタイの3失策と乱れた。クライマックスシリーズ進出をかけた勝負どころで連敗し、この日試合のなかった広島と3位で並んでしまった。矢野燿大監督(53)の一問一答は以下の通り。-藤浪は投げている球自体は良かったが、ミスがあると勝てる投手には...「もちろんね、まずは(中野)拓夢がね。しっかり捕れないのは仕方がないけど、スローイングのミスはやっぱり減らしていかないと。あまりにも、もったいない。(藤浪)晋太郎もあそこ(犠打を悪送球)も打者のことを考えたら、すぐにファーストに投げないとね。そこら辺はもったいない。ピッチング自体は空振りもしっかり取れて、ボールも良かったと思うけど」-藤浪は今後、ブルペン待機も「いや、まだ今日終わったばかりやから、分からん」-打線は最後まで粘った「粘ったって言ってもねえ、立ち上がりも小川は良くなかったんでね。立ち上がりでまず点を取りたかったけど、そのままズルズルいっちゃったんで。まあ、何とかしないとね」-守備の乱れが今年も出てしまった「はい、反省してます」
◆台風の接近により、19日の阪神-ヤクルト戦(甲子園)は、この日のうちに中止が決まった。ヤクルトは16日から10連戦中だったが、これで3連戦と6連戦に変更された。影響を問われた高津臣吾監督(53)は「大きいね。やっぱり、連投しているピッチャーもいる。10連戦を考えると、どこかで誰かを休ませないといけない。明日はリラックスして、また明後日からのゲームに備えたいと思います」と話した。
◆ヤクルトの1-0勝利に、4年目左腕の久保拓真投手(26)が大きく貢献した。1-0の8回、先発の小川が1死一、二塁を招いたところで登板。中野に対し、初球ストライクの後、2球目、内角138キロで二ゴロ併殺に仕留め、ピンチを切り抜けた。久保の好投について振られた高津監督は「ねえ!」と大きくうなずき、続けた。「(俊足の)中野だったから、ゲッツーはあまり考えてなかったけど、ああやって、しっかり投げきることが出来るようになってきたのかな。ゲームを左右する、非常に大きな2球だったと思います」と心からたたえた。小川は「自分が招いたピンチ。なんとかしてくれという思いでした。本当に、最高の結果を出してくれて感謝しています」と話した。久保は昨季は1軍登板なしに終わったが、今季はこれで25試合に投げ、1勝0敗7ホールド、防御率3.13。前日17日の中日戦でも、延長11回のピンチを抑えた。7月に1軍再昇格後、着実に存在感を増してきている。
◆さすがエース!! ヤクルト小川泰弘投手(32)が、7回1/3を5安打無失点で、自身2試合連続の「1-0勝利」を飾り、チームトップタイの8勝目を挙げた。最速140キロ台中盤の直球と110キロ台のチェンジアップで緩急を駆使し、阪神打線に的を絞らせず。今季144回1/3に達し、3年ぶりに規定投球回をクリア。村上の56号はお預けとなったが、チームの連敗を3でストップ。優勝マジックを「7」に減らし、2位以上を確定させた。9回2死二、三塁、一打サヨナラ負けのピンチを守護神マクガフがしのいで勝利が決まると、ほっとした表情でナインとタッチ。敵地お立ち台で「1-0ですごくタフな試合でしたけど、最後は仲間を信じて見てましたし、勝ってよかったです」と振り返った。1回、いきなり無死一、二塁のピンチを招くも、近本を左飛、大山をチェンジアップで三ゴロ併殺に仕留めて流れに乗った。11日DeNA戦で自身が7勝目を挙げて以来の白星で、優勝した昨季チームで誰も到達しなかった規定投球回に到達。「ローテーションを任されているので、最低限クリアしたいと思っていた。ケガなく長いイニングを投げていくのが自分の役目だと思っているので、それができてまた次に向かっていきたい」と胸を張った。19日阪神戦の中止は決まったが、過酷な10連戦の最中で優勝へ近づく大きな勝利。「1歩1歩、近づいていると思うので。油断せずに、また次の試合に切り替えて頑張りたい」。頼もしきエースが油断なく前を見据えた。【鈴木正章】
◆【日刊スポーツ西日本写真映像チームのとっておき映像プレイバック】18日、阪神対ヤクルト戦で声優・茅原実里がファーストピッチセレモニーに登板。「涼宮ハルヒの球宴」イベントですが、長門有希役と対照的な躍動感あふれる投球でした。
◆V逸&自力CS消滅から一夜明け、阪神は藤浪晋太郎投手(28)が先発を務める。ヤクルトとは開幕戦の3月25日(京セラ)で7回6安打3失点と抑えて以来の対戦で注目は日本人最多の56本塁打がかかるヤクルト・村上との対決だ。9日のDeNA戦(横浜)では五回途中7失点と大きく崩れた藤浪はチームのCS進出へ負けられない戦いが続く中、昨年4月16日のヤクルト戦以来となる甲子園星で自身の連敗も止め、虎を勝利に導けるか。
◆阪神先発・藤浪が四回まで1安打無失点と好投している。一回は三者連続三振、二回は三者凡退と抜群の立ち上がりをみせた。三回は味方のエラーもあり、2死一、三塁のピンチを迎えたが、山崎を右飛に抑え切り抜けた。四回も2死からオスナに四球を与えたが、続く中村の三遊間を抜けそうな打球を遊撃手・中野がダイビングキャッチ。遊ゴロとなり、味方の守備にも助けられた。また日本人最多の56本塁打を目指す主砲の村上との対決は、球場内が独特の雰囲気に包まれる中、二回の第1打席を右飛、四回も左飛に仕留めた。
◆阪神は六回に守備の乱れで失点した。先頭の塩見の打球を遊撃手・中野が一塁へ悪送球。ボールはカメラ席に入り、二塁まで進塁を許すと、続く山崎が送りバントを試み、投前に転がった打球を今度は藤浪が一塁へ悪送球(記録は安打と失策)。その間に塩見に生還され、度重なるミスで先制点を献上した。ただその後2死満塁となり、代打・宮本を迎えたが、遊ゴロに仕留めて最少失点で切り抜けた。藤浪は六回の打席で代打が送られて降板。6回2安打1失点(自責は0)。3四球を出したものの9奪三振と好投し、味方の反撃を待つ。
◆ヤクルトは最後の正念場を迎えている。引き分けを挟んで3連敗中ながら、マジック8で迎えた10連戦の3戦目。エースの小川泰弘投手(32)がマウンドに上がった。「入りからしっかりと攻め込む。流れをしっかりとつかんでいく投球を心がけていきたい」連敗脱出に向けて表情を引き締めた背番号29。今季から使い分けている球速が110キロ台、120キロ台の2種類のチェンジアップが効果的にハマった。一回は1死一、二塁のピンチを背負ったが、大山を119キロのチェンジアップで三ゴロ併殺に。六回2死二塁では近本を二ゴロに打ち取った。先発投手陣は苦戦を強いられている。直近10試合中8試合で先発投手が4失点以上。中6日以上の登板間隔や、ときには中10日を空けてリフレッシュさせるなど高津監督は工夫を凝らした采配をしているが、なかなか投手陣が応えられていない。また、高橋と小沢は新型コロナウイルス陽性判定を受けて離脱中。最後の連戦をチーム一丸となって乗り越えるしかない。「苦しい局面ですが、いる人でやっていくしかない。それぞれが自覚をもってやっていると思うので、いつもと変わらず強気の姿勢を保っていこうと話しています」今季からは選手会長も務める小川。六回に敵失が重なって転がり込んだ1点を守り切った。7回1/3を5安打無失点。前回11日のDeNA戦(横浜=7回無失点)に続く連勝で8勝目(8敗)を手にした。優勝へのマジックナンバーは「7」。チームの先頭に立って意地をみせ、総力戦でリーグ連覇をつかみ取る。
◆近鉄、西武で主砲として465本塁打&2452安打をマークし、西武コーチ時代には清原和博らを育てたサンケイスポーツ専属評論家・土井正博氏(78)は一回1死一、二塁で三ゴロ併殺に倒れた大山悠輔内野手(27)の打撃内容に言及。守備では中野拓夢内野手(26)と藤浪晋太郎投手(28)が失策するなど後味の悪い内容に「消化試合かと」とつぶやいた。ポロポロとミスを重ねる阪神や、元気のないヤクルト打線を見ていたら、消化試合かと思ってしまった。特にAクラス死守へ1つも負けられないはずの阪神から切迫感が伝わってこなかったのはどうしたことか。残念なのは一回の大山の打撃だ。1死一、二塁。カウントは3-0になった。もちろん、次の球は狙っていい。4番を任せているのだから、ベンチから「待て」のサインは出ない。さあ、どんな打撃を見せてくれるのかと思ったら、119キロのチェンジアップを引っ掛けての三ゴロ併殺打。これはまずい。一瞬、カウントは3-1だったのか? と確認し直したほど。投手が絶対にストライクを投げてくる。打者は自分が一番好きなコースを絞り込んで、ひと振りに集中する。それがカウント3-0。多くの4番打者は甘いコースの真っすぐを待つ。あの場面で大山が本当にチェンジアップを待っていたのかどうか。こればかりは本人にしか分からない。ただ4番打者が狙った以上は、いい当たりの外野へ打球になるなど、それなりの打球が飛ぶ。いい当たりすぎてライナーで併殺になっても諦めがつく。自分の狙い球以外だったら見逃せばいいだけだ。4番を託された打者なら、そのぐらいは簡単にできるはず。まして小川という投手は立ち上がりが悪い。この日も高めに浮いており、絶好の先制のチャンスだった。それだけに、難しい球を打っての併殺は、試合を左右する打席になってしまった。藤浪が十分に合格点の投球をしているのに、打線が援護できず、失策で足を引っ張る。後味の悪い試合になってしまった。
◆阪神は今季26度目の零敗を喫し、球団ワーストをさらに更新した。先発の藤浪晋太郎投手(28)は6回2安打1失点(自責は0)と試合を作ったが、自らのミスでの失点が重くのしかかり、今季5敗目となった。ミスが出たのは六回。先頭の塩見の打球を遊撃手・中野が一塁へ悪送球。ボールはカメラ席に入り、二塁まで進塁を許すと、続く山崎が送りバントを試み、投前に転がった打球を今度は藤浪が一塁へ悪送球(安打と失策)。その間に塩見に生還された。また打線は再三の好機を生かせなかった。一回は無死一、二塁で近本が左飛、大山が三ゴロ併殺と凡退。八回は1死一、二塁で中野が二ゴロ併殺に仕留められた。九回には2死二、三塁と一打サヨナラの場面を迎えたが、佐藤輝が空振り三振に倒れてゲームセットとなった。また中野が一回先頭で安打を放つと7月2日の中日戦(バンテリンドーム)から13連勝中(1分けを含む)と継続していた不敗神話も崩れた。V逸と自力CS進出の消滅から一夜明け、負けられない一戦だったが、ミスが響き敗戦。この日試合が中止となった広島に3位タイと並ばれ、CS進出へ暗雲が立ち込めている。
◆ヤクルトは先発の小川泰弘投手(32)が7回1/3を投げ無失点の好投で8勝目(8敗)を挙げた。チームは引き分け挟んでの連敗を3で止め、リーグ連覇に向けた優勝マジックは「7」となった。以下、小川のヒーローインタビュー。--接戦での勝利「すごくタフな試合でしたけど、最後は仲間を信じて見ていました。勝ってよかったです」--一回1死一、二塁のピンチを抑えて「立ち上がり悪いところがあるんですけど、3ボールからチェンジアップを引っ掛けてくれてゲッツーで乗り切れたのはすごく大きかった。粘れてよかったです」--八回途中無失点の好投「強気でしっかり攻められた。ムーチョ(中村)がいいリードをしてくれました」--八回1死一、二塁の場面で交代「自分が招いたピンチだったので、なんとかしてくれという思いでした。最高の結果を出してくれて感謝しています」--3年ぶりの規定投球回に到達「ローテーションを任されているので、最低限クリアしたかった。けがなく、長いイニングを投げるのが自分の役目なのでクリア出来て、また次も頑張っていきたい」--チームの雰囲気は「大事な試合が続いていて、みんな大変な中でやっていますけど、なんとか歯を食いしばって力を出そうと頑張っている。いい時も悪い時も粘ってみんなでやっていきたい」
◆阪神は失策が重なり、今季26度目の完封負けを喫した。六回、すでに三回に失策を記録していた中野拓夢内野手(26)が一塁悪送球。無死二塁からバントを処理した藤浪晋太郎投手(28)も一塁悪送球となって、献上した1点が決勝点となった。1試合3エラーでリーグワーストのチーム失策数は「82」となり、7年連続の80超え。打線は八回1死一、二塁で中野が二ゴロ併殺、九回2死二、三塁では佐藤輝明内野手(23)が空振り三振に倒れた。3安打のヤクルトを上回る6安打を放ちながらも、今季8度目の0ー1敗戦で広島に同率3位に並ばれた。勝率5割フィニッシュには残り6戦5勝となった矢野耀大監督(53)の一問一答は以下の通り(チーム成績65勝69敗3分=残り6試合、観衆4万2614人)。ーー藤浪は球自体はよかったが、ミスがあると勝てる投手には「もちろんね、まずはタクムがしっかり、捕れないのは仕方がないけどね、スローイングのミスはやっぱりこう、減らしていかないと。あまりにももったいない。シンタロウもあっこも、バッターのことを考えたら、すぐにファーストに投げないとね。そこらへんはもったいない。ピッチング自体は空振りもしっかりとれて、ボールもよかったと思うけど」ーー藤浪は今後、中で使うことも「いや、まだ今日終わったばかりやから、分からん」ーー打線は最後まで粘った「粘ったって言っても、立ち上がりも小川はよくなかったんでね。まあ、立ち上がりでまず点を取りたかったけど、まあ、そのままズルズルいっちゃったんで。まあ、何とかしないとね」ーー守備の乱れが今年も出てしまった「はい、反省してます」
◆ヤクルトの村上は3打数無安打1四球。本塁打の日本選手シーズン最多を更新する56号が期待される中、アーチは3試合連続で出ず、残りは12試合となった。二回、藤浪との力勝負は見応えがあった。フルカウントから155キロの速球をたたくとライナー性の打球は右翼へ。佐藤輝にフェンス手前で好捕されたが、しばらく球場のざわめきは収まらなかった。1―0の六回1死二塁では申告敬遠となり、阪神ファンからもブーイングが聞かれた。追加点は奪えず、高津監督は「前後の打者が大事。打線なので」と全体の奮起を求めた。19日の阪神戦は台風接近で延期となり、次戦は20日の巨人戦(東京ドーム)となった。
◆ヤクルト・村上宗隆内野手(22)は3打数無安打1四球。日本選手最多のシーズン56号本塁打が期待される中、アーチは3試合連続で出ず、残りは12試合となった。二回に藤浪の155キロの速球をたたくと、ライナー性の打球は右翼へ。佐藤輝にフェンス手前で好捕されたが、しばらく球場のざわめきは収まらなかった。1―0の六回1死二塁では申告敬遠となり、阪神ファンからもブーイングが聞かれた。シーズン111四球(故意四球は22度)は球団の日本選手最多。高津監督は主砲が勝負を避けられることについて「投手を含めた9人でいかに点を取るか。特にその前後(3、5番)はすごく大事」と期待した。
◆ヤクルトの守護神、スコット・マクガフ投手(32)が九回を無失点に抑えて37セーブ目を挙げ、2001年の高津臣吾、04年の五十嵐亮太に並んで球団2位となった(球団最多は15年のバーネットで41)。前日17日の中日戦では延長十二回に2点差を追いつかれ、試合は引き分け。高津監督は「昨日も今日もしんどかったと思う。投げないといけないのが抑えの宿命みたいなもの。(抑えは)彼しかいないので」と信頼を口にした。
◆0-1の八回に登板したケラーは1回無安打無失点(2三振)。注目の村上にはフルカウントからファウルで粘られたが、日本で習得したフォークで空振り三振に仕留めた。「失投は許されない打者なので、攻める気持ちを持ちながら、しっかり丁寧に投げることができた」。残留アピールに必死だ。
◆九回のマウンドに上がった湯浅は2三振を含む三者凡退の快投をみせた。「なんとか攻撃に良い流れを、と思ってマウンドに上がりました。しっかり3人で抑えることができてよかった」。23試合連続無失点と圧巻の投球。39ホールドもセ・リーグトップを走っている。残り6試合、最後までブルペンを支える。
◆これぞ、エースの真骨頂!! セ・リーグ首位のヤクルトは18日、阪神22回戦(甲子園)に1―0で勝ち、連敗を3で止めて優勝へのマジックナンバーを1つ減らして「7」とした。小川泰弘投手(32)が、八回途中まで5安打無失点の快投で8勝目(8敗)を挙げた。この勝利で今季のリーグ2位以上が確定。1992、93年以来のリーグ連覇は最短で22日に決まる。嵐が迫る甲子園球場で、乱れることなく投げ続けた。小川が7回1/3を5安打無失点。ベンチで勝利の瞬間を見届けると両拳を握り、ガッツポーズで喜びを表した。「接戦を取れたのは自分にとっても、チームにとっても、すごく大きい。勝ち切れて良かったです」チームは前夜、延長十二回に追い付かれて引き分け。3連敗を止められなかった。10連戦の3戦目。踏ん張りどころでエースが奮い立った。決め球にフォークボールを使い、打たせて取った。一回にいきなり連打を浴びて無死一、二塁のピンチを招いたが、近本を左飛に、大山を狙い通り三ゴロ併殺打に仕留めた。勝ち越した直後の六回2死二塁では、近本を二ゴロに打ち取るなど阪神打線を終始、幻惑。藤浪の送球ミスで得た虎の子の1点を守り抜いた。チームにとって、同じく1-0で勝って優勝マジックを「11」で再点灯させた11日のDeNA戦以来となる白星。その試合の先発も小川だった。7回無失点で7勝目を挙げた試合から、自力でマジックを減らせていなかったチームを再び快投で後押し。3年ぶりに規定投球回(143)にも到達し「最低限クリアしたいと思っていた。けがなく長い回を投げるのが自分の役目」とうなずいた。「打」への意識の高さも好循環を生む。3日の中日戦から課題だったバントを改良。バットを最初から目線の高さに置く新たな構えを取り入れ、試合前練習で何度も練習を繰り返す姿があった。これがしっくりきた。昨季はシーズン3犠打だけだったが、この日は2つ決めて自己最多タイの7に伸ばした。独特フォームの〝目線バント〟を成功させると、ナインがそろってまねをして迎えるなど、攻撃の流れだけでなく、良い雰囲気ももたらしている。1992、93年以来のリーグ連覇へ、小川は「一歩一歩(優勝に)近づいていると思うので、油断せずに次の試合に切り替えて頑張りたい」と言葉に力を込めた。先発の柱に導かれ、見えてきた頂へ着実に進む。(森祥太郎)★窮地切り抜けた〝久保の2球〟 高津監督の選手起用がズバリと決まった。1―0の八回1死一、二塁で、小川に代えて左腕の久保を投入。久保は、中野に内角へ2球続けてシュートを投げ、二ゴロ併殺打でピンチを脱した。高津監督は「(足の速い)中野だったので併殺は考えていなかったですが、しっかりと投げ切れるようになってきた。ゲームを左右する非常に大きな2球だった」と評価。一定の勝ちパターンにこだわらない柔軟な采配が勝利を引き寄せた。
◆藤浪は6回2安打9奪三振1失点(自責0)と粘投するも、援護なく5敗目を喫した。「最少失点で粘り切れた部分については良かったと思う」。六回は中野の悪送球で無死二塁となり、続く山崎の投前バントを自らも一塁へ悪送球。その間に先制の生還を許した。「細かいミスもなくしていく必要があるので、その点はしっかり反省したい」。今後は中継ぎに回るプランもあり、任された場所で全力を尽くす。
◆東京ドーム(巨人戦)に出張していた編集委員三木建次が、朝早く新幹線で帰阪しました。「朝6時に起きた。天気予報で大阪の天気は大丈夫やなと思ったけど、東京駅を朝9時発の新幹線に乗った」新横浜駅あたりで大雨になり、熱海、静岡でも降っていて、ヤクルト戦の中止を心配したビヤ樽は、17日は在宅勤務だったサブキャップ新里公章に電話。「大阪は青空ですよ」と言われて安心しています。「台風から離れている所でもどこで降るかわからんなあ。俺が乗ったあとの新幹線は一時止まったんや。早く乗ってよかったわ」そうやって到着した甲子園球場では、阪神の練習中にネット裏が大にぎわいになっていました。「背番号18のユニホームで『MINORI』? あの女の子、誰?」「長門有希役の茅原実里さんですよ。きょうのヤクルト戦は『涼宮ハルヒの球宴』なんです」トラ番須藤佳裕と平野佑治の会話です。中学時代にアニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」を見ていた平野によると、同アニメに夙川公園などの風景が出てくるなど西宮市内には〝聖地〟が点在していて、武庫川線をラッピング電車が走るなど阪神電鉄とのコラボ企画が開催中。その一環で茅原さんらのトークショーが行われ、抽選で招待された100人のファンが盛り上がっていたのです。「アニメはくわしく知りませんが、カラオケが好きなので、ハルヒ役の平野綾さんが歌う『God knows...』は僕もときどき歌います」虎ソナは「涼宮-」はコスプレをする人でしか知りません。主題歌を持ち歌にする須藤は「あのアニメの声優さんか」とすぐに理解し、主人公役と同じ名前の平野と二人で「クライマックスシリーズがどうなるかも、神のみぞ知るだな」とうなずきあっていました。午後4時の開門になってまたにぎやかになりました。台風が近づいている中、大勢のファンが続々と入場。18日のヤクルト戦は前売り完売だったのです。「優勝を期待していたファンも多かったんちゃうかな。9月のチケットは5月から買える。優勝した2005年前後は、胴上げを見ようと9月末のチケットから先に売れとった。それを原稿にしたこともあったわ。それと、村上の56号を見たい人も多いんやろうな。きのうのバンテリンドーム(中日-ヤクルト)もよう入ってたやん」ビヤ樽はそう言って、ちょっと複雑な表情でした。リーグ優勝の可能性が消えてしまい、話題も村上のホームランに集まっているのは悔しい。けれど、だからこそ意地を見せて、9月の試合を早々と「満員御礼」にしてくれていたファンに応えなければなりません。ビヤ樽が新幹線で帰阪したころ、私と当番デスクの阿部祐亮はエンゼルス・大谷の投球をテレビで見ていました。阿部はトラ番時代の2016年6月12日に、阪神との交流戦(札幌ドーム)に「5番・投手」の〝リアル二刀流〟で登板した大谷を生で見ています。「一回に鳥谷さん、西岡、ゴメスが3者連続で空振り三振でした。163キロも5球くらい投げて。直球の平均球速も160キロ近かったんです」あのときと同じ7回3安打無失点で12勝目をつかんだ大谷に、藤浪も負けられません。クライマックスシリーズへの投のキーマンになって、神様から「God bless」の答えを引き出してほしい。
◆0-1で負け...。その1点が藤浪のバント処理の悪送球だってんだから、リトルリーグかァ!? いや失礼、ただいまの発言、おわびして撤回させていただきます。以前に藤浪がピッチャーゴロをエラーしたときに同様の文を書いたところ、リトルリーグの監督さんから「リトルはピッチャーゴロで悪送球しませんから!!」と厳しく言われていたのです。よって、本日の藤浪の悪送球は「リトルリーグ以下」とさせてもらうのだ。は~あ(溜息)。しかし、10年目にして投球から力みが消えて投手らしくなってきたと思ったら、前回9日のDeNA戦では2球連続のワイルドピッチで失点。そして本日の〝決勝悪送球〟...。細かいことができるのにあと10年、必要なのでは? まさか中日・山本昌の50歳登板を抜く気じゃないよね(涙)打線も球団ワーストを更新する26度目のゼロ封負けって...。リトルリーグかァ!? いや、またまた謝罪して訂正致します。「リトルリーグ以下かァ!!」。残り6試合。矢野監督、猛虎の未来のために何かを残してやー!!
<セ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
ヤクルト |
74 | 54 | 3 | 0.578 (↑0.003) | M7 (↑1) |
12 | 571 (+1) | 531 (-) | 160 (-) | 67 (-) |
0.251 (↓0.001) | 3.590 (↑0.02) |
2 (-) |
DeNA |
67 | 60 | 2 | 0.528 (↑0.004) | 6.5 (-) |
14 | 456 (+3) | 486 (+1) | 102 (-) | 48 (-) |
0.251 (-) | 3.480 (↑0.02) |
3 (-) |
阪神 |
65 | 69 | 3 | 0.485 (↓0.004) | 12 (↓1) |
6 | 465 (-) | 405 (+1) | 78 (-) | 103 (+2) |
0.244 (-) | 2.640 (↑0.02) |
3 (1↑) |
広島 |
65 | 69 | 3 | 0.485 (-) | 12 (↓0.5) |
6 | 531 (-) | 515 (-) | 85 (-) | 26 (-) |
0.257 (-) | 3.510 (-) |
5 (-) |
巨人 |
63 | 68 | 3 | 0.481 (↓0.004) | 12.5 (↓1) |
9 | 522 (+1) | 563 (+3) | 155 (+1) | 63 (-) |
0.245 (-) | 3.740 (↑0.01) |
6 (-) |
中日 |
59 | 71 | 2 | 0.454 (-) | 16 (↓0.5) |
11 | 378 (-) | 460 (-) | 60 (-) | 57 (-) |
0.246 (-) | 3.310 (-) |
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