オリックス(☆2対1★)ソフトバンク =リーグ戦21回戦(2021.10.01)・京セラドーム大阪=
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ソフトバンク
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ORIX
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勝利投手:宮城 大弥(12勝3敗0S)
(セーブ:平野 佳寿(1勝3敗24S))
敗戦投手:岩嵜 翔(2勝5敗6S)
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◆接戦を制したオリックスが5連勝。オリックスは1点を追う6回裏、宗の適時打で同点とする。続く7回には、相手の暴投の間に1点を挙げ、勝ち越しに成功した。投げては、先発・宮城が7回1失点の好投で今季12勝目。敗れたソフトバンクは、打線が振るわなかった。

◆ソフトバンク石川柊太投手(29)の奪三振ペースに注目。 前半戦は奪三振率が7・02だったが、後半戦は38回で46三振の奪三振率10・89。後半戦で35回以上投げた投手の中では千賀の10・40を抑えて両リーグ最高の奪三振率を誇る。

◆ソフトバンクはオリックス先発宮城の前に3回まで無得点。オリックス打線も3回までソフトバンク石川から得点できず。 ソフトバンクは5回に松田の左前適時打で先制。オリックスは6回に宗がライトに同点適時打を放ち、試合は終盤戦へ。 オリックスは7回に相手の暴投で勝ち越し。引き分けを挟んで5連勝で首位に再浮上。宮城は12勝目。ソフトバンク岩崎は5敗目。

◆ソフトバンク石川柊太投手は6回1失点、94球の粘投も勝利をつかめなかった。「低めにボールを集めることを意識した」と5回までモヤの中前打のみに封じたが、1-0の6回2死三塁から宗に同点打を許した。 「打たれたボールに悔いはありませんが、打たれたという事実はしっかりと受け止め、反省しないといけないと思います」。先発の役目は果たしたが、リードを守れず悔しさも募った。

◆ソフトバンクは9月19日以来の連敗で勝率5割に逆戻り。試合後、工藤公康監督(58)との一問一答は以下の通り。 -勝ちパターンをつぎ込んで、勝ちたかった 工藤監督 うーん。そうですね。うーん。まあ石川は良かったし、彼の中で、中5日だったけど、持てるものを出してやってくれたので、そこは良かったかなと思います。中5日ということもあったし、同点だったので、後は後ろにという風に思ったんですけどね。そのへんはなかなか難しいですけど。あと1回いくと100球行っちゃうし。疲れが出てきたというところも考えるとね。まあしょうがないですね。うちの勝ちパターンでというところにはなるんですけどね。この先は、ちょっと考えないといけないところもあるのかなと思うところはありますけどね。7回は。このところランナーを出して失点してというところが多いので。ゲームとしては、最後はああいう形で1点は取られましたけど、いい形で後半までは来られたので。こういうゲームをして後は勝ち切るというところだと思うのでね。サインは出しませんけど、ランナーが二塁にいるときとか、チームプレーというのを徹底しないといけないのかなと感じました。コーチと話をして、それでも難しいならサインを出すという形にはしたいと思いますけど。 -7回、T-岡田に申告敬遠の場面は嘉弥真を当てる選択肢もあった 工藤監督 あったんですけどね。どうしても、(T-岡田の)状態がいいというのは聞いているし。というのもあったので。嘉弥真をいくということよりは、嘉弥真も今やらせていることもあったので。この間は試して投げて、良かったんですけど。まだやらなきゃいけないこともあったので。少し空けたかったというのもあったんですよ。 -岩崎を信頼して託した 工藤監督 右左関係なく、後ろの3人はいかないといけないところなので。嘉弥真を使わなくても、とは思っていました。 -力が入る場面だった 工藤監督 当然、力は入るでしょうね。なんですけどね。結果は結果として起こってしまったことはしょうがないと思うので。投手がある程度、いい形で投げていければ勝負にはなるのでね。これはうちのパターンなので。今シーズンはこれを貫き通すしかないのかなと思います。その結果において負けたんだったら、それはしょうがないかなと。また切り替えて、明日という風にしていかないといけないかなと思います。 -2日はオリックス山本が先発 工藤監督 そうですね。(苦手だった西武の)高橋光成くんも打ったことですし。しっかり打っておけば、また来週も週末にオリックスと当たるのでね。1回打っておくと全然違うと思うので。打者に期待して、しっかり打ってもらえたらなと思います。

◆ソフトバンクが9月19日以来、約2週間ぶりの連敗で勝率5割に逆戻りした。オリックスに逆転負けで首位浮上を許し、ゲーム差は6に拡大。工藤公康監督(58)は「いい形で後半までは来られたので。こういうゲームをして、後は勝ちきるというところ」と淡々と振り返った。 前夜、敗戦投手になった守護神の森に続いて、この日はセットアッパー岩崎が崩れた。同点の7回に先頭からの連打と犠打で1死二、三塁のピンチを背負うと、T-岡田を申告敬遠で満塁策を取った。続く伏見への初球、154キロの直球が引っ掛かりり、外角へ大きくそれるワンバウンドの暴投で勝ち越しの走者を生還させてしまった。 岩崎は9月19日楽天戦でも、同点の7回に2失点して黒星。ワンポイント登板を除けば、1回をきっちり3人で締めたのは8月18日楽天戦までさかのぼる。工藤監督は「この先は、ちょっと考えないといけないところもあるのかなと思う。7回は」と配置転換も示唆した。 Aクラス浮上へ3位楽天にも2ゲーム差がついた。指揮官は「また切り替えて、明日という風にしていかないといけない」と歯を食いしばり、前を向いた。【山本大地】

◆首位に返り咲き、お立ち台でファンとともに拍手するオリックス宮城大弥投手(20)は自身の葛藤にも勝利していた。 「(19歳で)11勝するまでは投げる度に勝っている気分で、悪くてもすぐに切り替えられた。あまり勝てなくなって、悩み続けて...。悩むことはいいことじゃないなと」 緩急を生かす投球が持ち味だが、この日は初回から直球で攻めた。「押せるところは押そうと。いいゲームをつくりたかったので、初回から飛ばしてよかった」と笑顔で振り返った。 7回112球7安打1失点(自責0)の粘投で、球団左腕では97年星野以来の12勝目をマーク。8月25日に20歳の誕生を迎えてから、4試合勝てなかった。「考え方の問題。逃げるより勝負して、打たれたら打者の方が上、抑えたら打ち損じ」とシンプル思考で吹っ切れた。眠れない日は「(部屋を)真っ暗に。何も考えずにしたら眠れました」とケロリ。精神面の強さが、投球にも生きて、5戦ぶりの白星となった。 中嶋監督は「いつもより真っすぐのキレがよく、ドンドン押せていた。今まで背負っていたものが、抜けたのかな」と目尻を下げた。楽天早川、日本ハム伊藤らハイレベルな新人王争いだが、大本命の宮城は一歩も引かない。 首位ロッテに同一カード3連勝した勢いは衰えず、チームは引き分けを挟んで5連勝。9月7日以来の首位奪回だ。残り17試合。好位置で、最終コーナーを曲がってきた。【真柴健】

◆オリックス中嶋監督が首位奪還にも気を引き締めた。 「結局、だんご状態なのでね。1日ごとに(順位が)変わる可能性がある」。打線は6回に宗の同点適時打、7回に相手の暴投で決勝点。「かなり苦しい展開でしたけど、勝ち切れたことが本当によかった。貯金を増やしていくことが全て」と一戦必勝で着実に歩を進めていく。

◆練習に向かうオリックス宮城大弥投手(20)のスタイルは、異彩を放っている。背中にリュックは普通として、おなかにかわいいサンリオキャラクターの「マイメロディ」のリュックが...。 マイメロのリュックは投手陣全体の必須アイテムで、中には一息つくためのアメやガムなどが入っている。1軍投手陣で最年少の宮城がその運び役。すると、優しそうな20歳の左腕が持つとかわいいと評判になり、サンリオとのコラボでオリジナルグッズまでできた。 6月上旬には長髪パーマを五厘刈りにして、話題を呼んだ。今季の球宴にはパ・先発部門で最多得票を獲得。人気急上昇中だが、かわいらしい雰囲気よりも実力で名を上げたい思いがある。「一番は野球選手なので、そこです。野球をやっている姿で知名度をあげたいなという思いがあります」。宮城は"マイメロ卒業"をもくろんでいる。「最短であと2年。最長で4年後には」。バトンを渡すのはいつ? 練習に向かうスタイルにも注目したい。【オリックス担当=真柴健】

◆勢いの差と言ってしまえばそれまでだが、ソフトバンクが敵地・大阪で痛恨の逆転負けを喫してしまった。ロッテに大逆転勝ちし、本拠地に戻ってきたオリックスと、西武に9回逆転負けして傷心のロードに出たホークスとでは「運気」も違ったのだろうか。 博多を午前発の新幹線に揺られて大阪入りした。前夜、4時間28分のロングゲームの疲れもあったろう。ただ、敗戦の言い訳にはできない。それにしてもホークスは当日移動の試合に弱い。9月はなかったものの、シーズン後半戦に入って8月27日のオリックス戦(京セラドーム大阪)が所沢からの移動ゲームだった。この試合も黒星を喫し、同3連戦は2敗1分け。4連敗(8月26~31日まで)のきっかけとなった。勝負の10月はこの日を含めて当日移動ゲームが5試合もある。今季は9試合あって勝ち星は1つのみ。5月28日の巨人戦(ペイペイドーム)で勝ったのを最後に、白星はない。いまさら移動距離の厳しさを恨んでもしょうがない。ある意味、チームの「体力」のなさを象徴したシーズンでもあったと言えるのではないだろうか。スポーツのみならず「心技体」の充実が大切と言われるが、今季のホークスには精神力や技術力の前に「体力」の強化が求められるように思えてならない。 2戦連続の逆転負けで貯金も使い果たした。再浮上に向けて気持ちも一新してもらいたい。2日は7年前に最終戦でオリックスを破って優勝を果たした「2014年激闘シーズン」のV記念日。残り18試合、文字通り「王者」の意地を見せてもらいたいものだ。【ソフトバンク担当 佐竹英治】

◆ソフトバンクの松田が0-0の五回に適時打を放ち、3試合連続の打点をマークした。1死三塁から、オリックス・宮城のチェンジアップにタイミングを合わせて左前へ運び「チャンスだったので積極的に行こうと打席に入った。気持ちと根性でホームにかえすことができた」と胸を張った。 9月29日に通算300本塁打に到達した。4位からの巻き返しを期す10月へ向け「チャレンジャーの精神でめちゃくちゃ活躍したい。体も痛くないので貢献したい」と話していた通りに、早速バットで結果を残した。 後半戦に入ってからは、若手の台頭もあって先発を譲ることも珍しくなくなっていたが、ここに来て経験豊富な38歳のベテランが上り調子だ。

◆オリックスが5連勝で首位に浮上した。宮城が7回7安打1失点で8月21日以来の12勝目、平野佳が24セーブ目を挙げた。0―1の六回に宗の適時打で同点。七回に暴投の間に勝ち越した。ソフトバンクは2番手の岩崎が誤算だった。

◆オリックスが接戦を制して首位に返り咲いた。それでも中嶋監督は「団子状態なので1日ごとに変わる。それよりも自分たちの野球をして貯金を少しずつ増やしていくことが全て」と冷静だった。 20歳の宮城が1カ月以上離れていた勝利をつかみ、チームに5連勝をもたらした。「最近は思い切りの良さがなかったけど、吹っ切れていた。真っすぐで押せていた」と持ち味を取り戻したことを喜んだ。

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(1↑)
ORIX
614916 0.555
(↑0.005)
-
(-)
17493
(+2)
458
(+1)
118
(-)
39
(-)
0.252
(-)
3.440
(↑0.03)
2
(1↓)
ロッテ
584717 0.552
(-)
0.5
(↑0.5)
21524
(-)
487
(-)
109
(-)
101
(-)
0.244
(-)
3.730
(-)
3
(-)
楽天
575314 0.518
(-)
4
(↓0.5)
19471
(-)
448
(-)
95
(-)
45
(-)
0.246
(-)
3.470
(-)
4
(-)
ソフトバンク
535319 0.500
(↓0.005)
6
(↓1)
18497
(+1)
419
(+2)
113
(-)
78
(+1)
0.250
(-)
3.190
(↑0.01)
5
(-)
西武
485918 0.449
(↑0.006)
11.5
(-)
18471
(+4)
536
(+2)
102
(+2)
76
(-)
0.243
(↓0.001)
4.120
(↑0.01)
6
(-)
日本ハム
436017 0.417
(↓0.005)
14.5
(↓1)
23377
(+2)
453
(+4)
64
(-)
62
(+1)
0.230
(-)
3.480
(-)