中日(★3対9☆)ヤクルト =リーグ戦12回戦(2021.07.02)・バンテリンドーム=
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ヤクルト
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中日
0021000003701
勝利投手:大西 広樹(3勝0敗0S)
敗戦投手:柳 裕也(6勝4敗0S)

本塁打
【中日】ビシエド(12号・3回裏ソロ)

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◆ヤクルトは2-0で迎えた3回表、青木とオスナの適時打で2点を加える。その後は4回に塩見の適時打で加点すると、6回には青木と村上の適時打で4点を挙げてリードを広げた。投げては、2番手・大西が1回1/3を無安打無失点で今季3勝目。敗れた中日は、投手陣が精彩を欠いた。

◆今季の中日柳裕也投手(27)はバンテリンドームで4勝0敗。 45回を投げて失点は4点だけだが、この失点は4月10日と5月16日に村上(ヤクルト)から被弾した2ラン2本。本拠地では村上の1発以外で失点していない。

◆中日ライデル・マルティネス投手(24)が1軍に再合流した。同投手は母国キューバ代表として5月下旬から東京オリンピック(五輪)米大陸予選参加のため離日。6月8日に再来日して、自主隔離期間を経て6月29日のウエスタン・リーグ、ソフトバンク戦(ナゴヤ)で1回無安打無失点の結果を残し、戦列復帰した。 試合前練習ではR・マルティネスの戦列復帰を歓迎する特製Tシャツが投手陣、スタッフらに配布された。5月20日巨人戦(バンテリンドーム)で自己最速タイ161キロの直球を計測したことを記念したもので、バンテリンドームのスコアボードに掲示された球速表示を投手陣らが選んでデザインに取り入れた。費用はセットアッパーとして、R・マルティネスとともに勝利の方程式を組む福が約100枚分の制作費を全額負担した「おとこ気」Tシャツだ。 R・マルティネスは「福が自分のお金で作ってくれたそうで、本当に感謝の気持ちでいっぱいだよ。デザインも気に入っているよ」と感激。おとこ気を見せた福は「グッズ担当の方が何か作ろうという話を聞いて、ライデルも喜ぶと思って作ってもらいました。(ライデルが)1軍登録された日にみんなで着られればと思っていました。(彼は)いつも厳しい場面で投げていますし、同じブルペン(陣)の1人として、ものすごく心強い存在なので、みんなで頑張っていこうという気持ち(を込めたもの)です」と、製作へ至った経緯を説明した。

◆中日京田陽太内野手(27)が「7番遊撃」で41日ぶりにスタメンに復帰した。開幕1軍発進した京田は打率2割4分5厘とやや不振が続き、5月22日巨人戦(バンテリンドーム)で「2番遊撃」で先発したのを最後にベンチスタートになった。同28日にプロ5年目で初めて出場選手登録を抹消され、2軍では15試合に出場して打率2割8分3厘、1本塁打、3打点の成績を残し、6月29日に1軍に復帰していた。

◆ヤクルトは初回、山田の犠飛で先制。3回までに4点を挙げた。中日は3回に高橋周の犠飛、ビシエドの12号ソロで2点を返した。 両チームは4回にそれぞれ1点を追加。ヤクルトは6回1死満塁から青木の適時二塁打などで4点を追加し、6点差をつけた。 ヤクルトは逃げ切り、連勝。中日は引き分けを挟み今季2度目の4連敗。ヤクルト大西は3勝、中日柳は4敗となった。

◆ヤクルトは本塁打なしも、今季最多タイの15安打で9得点をたたき出し、中日に打ち勝った。 今季バンテリンドーム無敗の柳を前に、1回先頭の塩見が右中間二塁打で出塁。山田の右犠飛で先制すると勢いに乗った。一方で、先発高橋は3回2/3で交代。高津監督は「このゲームを落とすとすごく大きなダメージになると思ったので」と説明。6回1死二塁で代打の切り札の川端を送るなど、積極的に仕掛けて勝利をつかんだ。

◆中日は1分けを挟んで今季2度目の4連敗で、借金は今季最多の9に膨れ上がった。柳裕也投手が4回を毎回の5失点でKO。2番手山本拓実投手も4失点と中盤までに流れを失った。 ヤクルトには2勝8敗2分けとこのカードだけで借金6。与田剛監督は「今の数字にはもちろん満足していない。1つ1つ借金を返して、シーズンが終わるまで最善を尽くしていくしかない」と受け止めた。

◆"取り戻した"バットで、連勝を引き寄せた。ヤクルト青木宣親外野手(39)は、3回1死一塁で、中堅へ適時二塁打を放つと、6回1死満塁で、今度は左翼に2点適時二塁打。6月23日広島戦以来、自身7試合ぶりの適時打を記録するなど、2安打3打点で勝利に貢献した。 この日の武器はいつもと違った。自分のバットではなく、村上のバットを手に取って打席に立った。「ムネのバットってもともとは俺のバット。持っていたから、そのまま。一昨年まで使って、ちょっと使ってみた」と説明した。 青木自身も"村上バット"は神宮に置いてあるが、遠征中で手元になかった。気分を変えるため、主砲から借り、打撃を取り戻した。「グラム数は一緒だけど、形状が全然違う。狙いはあるけど、そこはあまり言いたくないかな」。2500安打を達成したバットマンらしく、試合に挑みながら納得する打撃を追求している。

◆ヤクルトの青木が6月23日の広島戦以来、自身7試合ぶりの打点をマークした。2―0の三回無死一塁で柳の直球を左中間に運んで適時二塁打とし「塩見が出塁してくれたので自分も3、4番につなぐ気持ちだった。いい所を抜けてくれた」と喜んだ。 5―3の六回も1死満塁から2点二塁打。フルカウントから山本の外角直球を逆らわず左翼線に持っていくと、二塁ベース上で満足そうに拍手をした。

◆ヤクルトが2連勝。一回から四回まで毎回得点をマークし、試合の主導権を握った。一回は山田の右犠飛で先制。二回はサンタナの中前適時打、三回は青木とオスナの適時打、四回は塩見の左前適時打で5点目を挙げた。六回は青木が左翼線への2点二塁打で加点。さらに2死から村上が右前へ2点打を放ち、リードを広げた。

◆ヤクルトが快勝した。一回に山田の犠飛で先制し、四回まで毎回得点。六回は青木の2点二塁打と村上の2点打で突き放し、15安打9得点と打線が機能した。青木との一問一答は以下の通り。 --六回に2点適時打 「ここ最近打てていなかったので、このチャンスをものにできるように集中して打席に入った。うれしかった。久しぶりに良い当たりだった」 --塩見との一、二番 「塩見が調子が良いので自分も引っ張られるような感じでプレーできている。チームとしても良い形になっているので、続けていきたい」 --前日は阪神・スアレスを攻略して勝利 「きのうの試合はすごく苦しかった。それを取って、きょう良い流れでプレーできた」 --移動日ゲームの疲れは 「アウェーなので早めに2勝して、勝ち越したい」

◆中日の柳は持ち味の制球が甘かった。毎回失点する不安定な投球で4回8安打5失点。全ての回で先頭打者に安打を許し「リズムの悪い投球になってしまった」とうつむいた。 一回は1番の塩見に二塁打を許すと、山田の犠飛であっさり先制された。二回以降も決め球の変化球が浮いて打ち込まれ、試合の中で修正できないまま代打を送られた。阿波野投手コーチは「球の切れで苦しみ、結果的に変化球頼みになった」と振り返った。 自身の投球フォームにわずかな狂いがあるといい「シーズンの中で体の変化はある。余計に動かそうとして投げ方がずれることはある」と分析する。繊細な制球を武器にするからこそ、早急な微調整が必要だ。

◆中日のR・マルティネスが1軍に復帰し、3―9の九回に救援して2安打を浴びながらも1回無失点だった。東京五輪米大陸予選にキューバ代表として出場するため5月にチームを離れており、久々の本拠地のマウンド。「明日(3日)からどんどん投げていきたい」と意欲的だった。 この日の最速は154キロ。「スピードが少し出ていなかったけど、投げていけば上がってくる」と自信をのぞかせる。防御率1・02と安定している頼れる守護神が戻ってきた。

◆ヤクルトは打線がつながり15安打9得点で快勝。2連勝で首位・阪神に4ゲーム、2位・巨人に2・5ゲーム差に迫った。前日1日の阪神戦(甲子園)で5打数無安打だった青木宣親外野手(39)が2安打3打点の活躍で復調気配を見せた。高津臣吾監督(52)の主な一問一答は以下の通り ――前日(1日)から続くいい流れでの攻撃 「一回から塩見が出てしっかり得点できて、その先頭が出るイニングが続いて、追加点が取れていい立ち上がりからいい流れができたんじゃないかなと思います」 ――高橋は役割を果たせなかった 「バランスも悪いし、あるのは力みだけ、と。やっぱり積み重ねで、いいことは繰り返す悪いことは修正していくという作業を丁寧にやっていかないとなかなか成長は、というところかなとは思います。ここまで良く投げた試合もあるんだけど、きょうは大いに反省して来週に生かしてほしいなと思います」 ――四回2死で交代 「ちょっとこの試合を落とすとすごく大きなとダメージになると思ったので、奎二(高橋)が投げていても、もしかしたら(抑えられる)とも思ったんですけども、あまりにピリッとしなかったので、救援に変えようと思いました」 ――六回に川端を起用 「点取れる時に取りたいと思ったので、一番信頼している代打をスコアリングに(走者が)いった時点で、いこうと思いました」

◆青木が2安打3打点と気を吐いた。三回無死一塁から左中間への適時二塁打とすると、六回1死満塁では左翼線へ2点二塁打を放ち「ここ最近打てていなかったので、このチャンスをものにできるように集中して打席に立ちました」。直近5試合で20打数2安打だったが、復調の兆し。「昨日の試合を取って、いい流れでプレーできた」と白い歯をこぼした。

◆セ・リーグ3位のヤクルトは2日、中日12回戦(バンテリンドーム)に9―3で勝利。村上宗隆内野手(21)が六回に相手を突き放す2点右前打を放ち、チームの2連勝に貢献した。東京五輪の日本代表でクリーンアップを期待される大砲が、存在感を示した。 確実にリードを広げる打撃で4番打者としての矜持(きょうじ)を示した。六回に青木の2点二塁打で7―3とし、なお2死二、三塁。村上は、内角の厳しいコースに投じられた146キロの直球にバットを合わせた。打球は一、二塁間を破って右前へ。試合を決定づける2点打となった。 「追い込まれていたのでとにかくコンパクトに打ちにいきました。抜けてくれて良かったです」 リーグトップの24本塁打をマークしている大砲は確実性も兼ね備えている。2019年は打率・231だったが、昨季は・307。今季は・267ながら、状況に応じた打撃で勝利に貢献した。 ヤクルトを勝たせることだけでなく、東京五輪で金メダル獲得の重責も担うことになる。稲葉監督は「ジャパンでも4番を打てる候補が何人かいる」と話しており、21歳の村上が野手最年少で中軸に座る可能性がある。 6月23日の試合を視察した指揮官に「あの若さで声を出して投手を引っ張ったり、そういう姿も見受けられる」と評価され、「遠慮しないで、どんどんやってほしい」とハッパをかけられた。 村上はこの日も味方投手が投球するたび、場内に響くような声で「ナイスボール!」と後押しした。1軍に定着した19年から自身が守る一塁や三塁からマウンドの投手に歩み寄り、激励する。原点は高校時代だった。 「高校のときは捕手をやっていたので、投手が苦しいときは分かります。投手に一人じゃない、と。投手を一人にさせないという思いがあります」 熊本・九州学院高では主に捕手を務め、主将でもあった。チーム全体を見渡し、試合で大きな役割を担う投手に寄り添ってきた。この経験をプロでも生かし、貯金を8としたチームに貢献している。 首位・阪神と4ゲーム差の3位。「1試合でも多く、チームを勝たせたい」と自覚を持つ若き主砲。本塁打ではなくても、ヤクルトを、日本を勝たせる一打を放つ。(横山尚杜) 先発で四回途中まで6安打3失点のヤクルト・高橋「粘りのピッチングができず、中継ぎの方に申し訳ないです」

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
43273 0.614
(↓0.009)
-
(-)
70306
(+1)
263
(+7)
71
(-)
65
(-)
0.253
(-)
3.280
(↓0.05)
2
(-)
巨人
392610 0.600
(-)
1.5
(↑0.5)
68324
(-)
266
(-)
98
(-)
44
(-)
0.255
(-)
3.400
(-)
3
(-)
ヤクルト
37298 0.561
(↑0.007)
4
(↑1)
69317
(+9)
295
(+3)
75
(-)
44
(+1)
0.252
(↑0.002
3.780
(↑0.01)
4
(-)
中日
283710 0.431
(↓0.007)
12.5
(-)
68221
(+3)
256
(+9)
41
(+1)
37
(-)
0.238
(↓0.001)
3.300
(↓0.08)
5
(-)
DeNA
27399 0.409
(-)
14
(↑0.5)
68307
(-)
365
(-)
75
(-)
15
(-)
0.261
(-)
4.710
(-)
6
(-)
広島
24399 0.381
(↑0.01)
15.5
(↑1)
71260
(+7)
322
(+1)
50
(+1)
35
(-)
0.260
(-)
4.030
(↑0.04)