広島(☆7対1★)阪神 =リーグ戦8回戦(2021.07.02)・MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島=
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阪神
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広島
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勝利投手:玉村 昇悟(2勝3敗0S)
敗戦投手:西 勇輝(4勝5敗0S)

本塁打
【広島】鈴木 誠也(12号・2回裏ソロ)

  DAZN
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◆広島は2回裏、鈴木誠のソロで先制に成功する。その後も菊池涼と西川の連続適時打が飛び出すなど、この回打者一巡の猛攻で7点を挙げた。投げては、先発・玉村が7回1失点の粘投で今季2勝目。敗れた阪神は、先発・西勇が乱調で、打線も1得点と振るわなかった。

◆首位阪神が野手の入れ替えを行った。阪神メル・ロハス・ジュニア外野手(31)、山本泰寛内野手(27)が1軍昇格。2日広島戦(マツダスタジアム)の試合前練習から合流した。 代わって木浪聖也内野手(27)、ラウル・アルカンタラ投手(28)が出場選手登録を抹消された。 ロハスは5月8日に1軍昇格も10試合で打率0割5分7厘、1本塁打、3打点。6月2日に出場選手登録を外れた後は2軍で5本塁打を放ち、直近の6月30日広島戦(由宇)では4打数4安打と状態を上げてきた。チームは直近6試合で1勝4敗1分け。2位巨人に2ゲーム差に迫られている。昨季韓国・KTで47本塁打、135打点で2冠を獲得したバットで救世主となれるか。 5月26日に「虫垂炎」で出場選手登録を抹消された山本は、6月11日の2軍ソフトバンク戦(甲子園)で実践復帰。2軍では10試合に先発し二塁、三塁、遊撃を守るなど実戦感覚を戻してきた。1軍では遊撃を守る中野が自己ワーストの22打席連続無安打と苦しんでおり、山本には打撃面でも期待がかかる。

◆阪神坂本誠志郎捕手(27)がチームを代表して? トレード移籍が決まった中谷将大外野手(28)にエールの気持ちを表現した。 広島戦の試合前練習に現れた坂本の頭には、グレーのヘアバンド。おでこの部分に「ありがとう 中谷 頑張れ 将大 ~みんなより~」と記されていた。坂本はそのヘアバンドを付けたまま、黙々と練習に取り組んだ。 この日の試合前には、中谷とソフトバンク二保旭投手(31)の交換トレードが成立したことが発表。新天地に臨むチームメートへ、遠隔でエールを送った。

◆この日昇格したばかりの阪神メル・ロハス・ジュニア外野手(31)が、第1打席の初球で早速安打をマークした。 「3番左翼」で先発出場。2死から広島玉村の高め直球を捉え、中堅へはじき返した。続くマルテの打席で果敢に二盗を狙ったが、挟殺され好機を生かせなかった。 ロハスは5月8日に来日初昇格を果たしたが、21打席無安打と苦しむなど、6月2日に出場選手登録を抹消。2軍再調整中は同11~13日のウエスタン・リーグ、ソフトバンク戦で3試合連続本塁打をマーク。6月は19試合で打率2割9分、5本塁打14打点と状態を上げていた。

◆スタメンが発表され、阪神ドラフト1位の佐藤輝明内野手(22)が、ベンチスタートとなった。先発を外れるのは、代打出場した4月4日中日戦(京セラドーム大阪)以来プロ2度目。前カードのヤクルト3連戦(甲子園)では、10打数1安打6三振と苦しんでいた。 またジェリー・サンズ外野手(33)、中野拓夢内野手(25)もベンチスタート。代わってこの日昇格したばかりのメル・ロハス・ジュニア外野手(31)が「3番左翼」、山本泰寛内野手(27)が「8番遊撃」で先発出場。右翼には小野寺暖外野手(23)が入る。大幅なテコ入れで、沈黙する打線の再浮上を図る。

◆阪神西勇輝投手(30)が通算100勝へマウンドに上がったが、2回に打者一巡の猛攻を受け7点を失った。 5者連続安打など、鈴木誠の先制ソロ本塁打を含む4本の適時打を受けた。 巨人菅野以来の平成生まれ2人目の100勝へ向けて先発したが、大きな壁が立ちはだかった。

◆阪神西勇輝投手(30)が通算100勝へ向け先発のマウンドにあがった。2回に広島の打者一巡の猛攻を受け7失点。5回の打席で代打を送られ、勝ち投手の権利なく降板した。 初回はスライダーで打者を翻弄(ほんろう)し3者凡退。いつものワインドアップではなく、先頭からセットポジションで丁寧に投じた。 だが2回に目を疑う展開が。先頭の鈴木誠には内角への厳しい速球を左翼場外へ運ばれ先制を許した。その後も5連打などで、20年11月5日ヤクルト戦(甲子園)に並んでワーストタイの7失点。5回表に代打が送られ降板した。 平成生まれでは巨人菅野以来2人目となる100勝への大台へチャレンジしたが、次戦にお預けとなった。

◆阪神が打線を改造し、3試合ぶりの勝利を目指したが、先発の西勇輝投手(30)が4回7失点と炎上。2連敗を喫した。 ここまで71試合で先発出場していた佐藤輝をベンチスタート。この日1軍昇格のロハスを「3番左翼」で即先発起用。マルテを今季初の4番に据えた。7回には山本、北條の連打で1死一、三塁とし近本の犠飛で1点を返したが、2回に失った7点が痛かった。 西勇は5敗目(4勝)。7失点は、20年11月5日ヤクルト戦(甲子園)に並び阪神移籍後ではワーストタイ。2位巨人とのゲーム差は1・5に縮まった。

◆先発は広島玉村、阪神西勇。広島は2回に鈴木誠の12号先制ソロから打者一巡の攻撃で7得点。鈴木誠は1イニング2安打4打点。 中盤は6回まで両軍無得点。阪神西勇は4回7失点で降板。広島玉村は6回まで散発5安打で三塁を踏ませぬ投球。 広島が逃げ切り、先発玉村は7回1失点で2勝目。阪神は西勇が5敗目。2連敗で2位巨人と1・5ゲーム差となった。

◆阪神メル・ロハス・ジュニア外野手(31)昇格に伴い、ラウル・アルカンタラ投手(28)が外国人枠の関係で出場選手登録を抹消された。 ここまで6試合で2勝1敗、防御率3・41と先発の役割を果たしている。前回の6月30日ヤクルト戦は、勝ちはつかなかったが6回1/3を1失点と好投した。コロナ禍で来日は遅れたが、昨季韓国・斗山で20勝を挙げた時のように、スプリットのキレも上がってきた。抹消期間を利用してさらなる状態向上に努める。

◆今季2度目のスタメン落ちとなった阪神佐藤輝明内野手(22)は9回に代打で遊ゴロに倒れた。 代打は4月4日中日戦で右飛となって以来、約3カ月ぶり。矢野監督は「1年間プロでやるのも初めてやから疲れてくるのも当たり前。いったんベンチから試合を見るとか、離れてみることで違うものが出てくれたら」と説明した。これで8試合アーチなし。ルーキーの復調が待たれる。

◆首位阪神は2回に先発の西勇輝投手(30)が一挙7失点し連敗。雨で試合がなかった巨人とのゲーム差は1・5に縮まった。試合後の矢野燿大監督(52)の一問一答は以下の通り。 -先発の西勇はもどかしい内容になった 今日は、あまり状態よくなかったかなと。その前までは状態は悪い感じはしなかったけど。今日は、調子が出る前にちょっと、連打になってしまったかなという感じにはなってる。 -打線を組み替えたが、7点を追う展開で難しかった それはね、変えてすぐうまくいけばいいけど。疲れもあるし、これから先のことを考えてもいろんなパターンというか、そういうものも考えながら、やったことなんで。 -今日からロハスが1軍合流。状態は 1試合でハッキリわかるというところではないからね。何試合か見てみないとわからないかなと。 -広島先発の玉村に7回1失点とやられた 初めて対戦するからね。ちょっと流れ的な部分で行かれてしまったかなというところがあったんでね。タイミングもちょっと手が遅れてくるからというのはあるにしても、今のチーム全体の調子というのもね。そういうところもかみ合わなかったかなと。 -スタメンから外れた佐藤輝はリセットか まあ状態も最近、良くなかったし、1年間、プロでやるのも初めてやから。そういう中で疲れてくるのも当たり前やし、それは拓夢(中野)もそうやし。その大変さを感じながら本人たちもやっていると思うし。その中でいったんベンチから試合見るとか、離れてみるということで、違うものが出てくれたらなというところで外しました。 -打線は好不調の波が複数人同じタイミングできている まあまあそれは仕方がないんでね。急に全員が一気に調子良くなることも、なかなか期待はするけど、できないんでね。1人ずつが何とかちょっとでも調子上がるようにしたいし、逆に言うと、投手も踏ん張るというか。今までも頑張ってくれているんだけど。両方の兼ね合いがあるから、両方でカバーし合いながらやっていく必要があるかな。

◆広島玉村昇悟投手が、7回7安打1失点の好投でプロ2勝目を挙げ、本拠地初勝利を飾った。初対戦の阪神打線を相手に、毎回走者を背負いながらも、最速145キロの直球とスライダー、ツーシームなどで打者の内角をえぐり、凡打の山を築いた。三度目の正直で本拠地1勝目を手にした左腕は、鈴木誠とともに上がったお立ち台で「たくさんのファンの前で勝利を挙げることができてうれしい」と喜んだ。 高卒2年目ながら安定感は抜群で、ここ4試合は先発ローテの一角を守り、力投を続けている。玉村は「試合を重ねるごとに丁寧には投げられるようになってるとは思います」と手応えを口にした。今季阪神戦の連敗を「5」でストップさせた左腕に佐々岡監督は「1勝して落ち着いたところもあると思う。しっかり腕を振った中で自信を持って投げ切れている。ナイスピッチング」と絶賛した。 ▽広島菊池涼(1点リードの2回2死満塁から、出場10試合ぶりの打点となる左前への2点適時打)「得点圏で久しぶりに打つことができてよかったです」 ▽広島西川(3点リードの2回2死一、三塁から、2試合連続打点となる中前への適時打)「"いてまえ打法"でいきました」 ▽広島フランスア(今年3月の右膝内側半月板部分切除の手術から復帰後本拠地初登板で、6点リードの9回に登板し、1イング無失点)「ゼロに抑えられてよかった。ファンの声援が聞こえてうれしかったです」

◆4番手の阪神藤浪晋太郎投手(27)が、7月最初の登板を1回無失点で終えた。 8回に簡単に2死を取った後、振り逃げを許し、一塁手原口の失策で一、三塁とピンチを招いた。ただ、走者を背負っても制球を乱さず、安部を遊ゴロに打ち取り切り抜けた。6月13、19、23日と3試合連続で失点した後は、2試合連続無失点と仕事を果たしている。

◆復調弾だ。広島鈴木誠也外野手(26)が阪神西勇から2戦連発となる12号先制ソロを放った。豪快な"場外弾"で天敵攻略の突破口を開くと、打者一巡した2打席目は3点適時二塁打でとどめを刺した。最近6試合で4本塁打と量産態勢。コロナ感染やワクチン接種による副反応などを乗り越え、侍の4番候補が状態を上げてきた。内角低めの難しい球に、体が反応した。2回だ。鈴木誠は膝下低めに落ちながら曲がるシュートを捉えた。すくい上げるようなスイングから高々と舞い上がった打球は伸び、左翼後方の防球ネットを直撃。"場外弾"が広島打線を勢いづけた。天敵西勇に襲い掛かり、打者一巡。2死満塁で再び回ってきた打席では高めをガツン。左中間へ走者一掃の二塁打でとどめを刺した。 「たまたまです」。2試合連発にも、試合後はそう繰り返した。まだ本来の感覚は戻っていない。新型コロナ感染からワクチン接種による副反応などの影響はまだ残る。「本当にちょっとずつ戻していくしかない。1分、1秒も無駄にできない。それくらい今は気を張りながらやらないとすぐに落ちたりする」。現状の最善の形を模索する日々は続く。 大きな変化がなじむまで、時間がかかる。コンタクト生活は2年目となった。視力に自信を持っていた昨季開幕前に、正確な度数を測ると効き目の左目が0・6だった。振り返ると自覚症状はあった。「ぼやけていたので、目を凝らすあまり片頭痛が出ることがよくあった。ぼやけていたので、特にナイターでは見えづらかった」。自身初のタイトル首位打者はそんな状態で獲得した。 今は現状の最善を探り筋力回復を重視する。全体練習後自主的に行っていたダッシュのメニューを減らすなど工夫が見られる。「ヒットばかりポンポン打っていれば良いでしょ、というのは違う。自分が求めているのも、そんなんじゃない。ちゃんとした筋力が整っていないと、技術も上がってこない」。最近6試合で4本塁打。量産態勢が復調の兆しといえる。前日に自力優勝が消滅したチームを浮上させられるのは、主砲しかいない。開幕まで1カ月を切った東京五輪にも、期待は膨らむ。苦しんだ今季、ようやく視界が開けてきた。【前原淳】 ▼鈴木誠が2回に2試合連続となる12号。マツダスタジアムでは今季4本目で、通算76本。同球場での最多本塁打は丸(巨人)の76本で、最多記録に並んだ。

◆阪神西勇輝投手(30)が自己ワーストの1イニング7失点で5敗目を喫した。 初回からセットポジションで3者凡退で滑り出したが、魔のイニングは2回だった。先頭鈴木誠に特大の先制ソロを被弾。安部を歩かせて2死一、二塁として、玉村のぼてぼての当たりが内野安打となる不運もあり、ここから5連続安打で一挙7点を失った。3、4回は3者凡退に抑えたが、今季最短で降板。福原忍投手コーチ(44)は「カウントを取りにいくボールとかを狙われたような感じだった」と分析。矢野燿大監督(52)も「調子が出る前にちょっとね。連打になってしまったかな」と話した。通算100勝に王手をかけてから連敗で足踏みが続いている。

◆阪神ドラフト8位の石井大智投手がプロ初のイニングまたぎで2回1安打無失点と好投した。 「とにかく1イニングずつ抑えるという気持ちで投げました。自分自身のやるべきことがしっかりとできてよかった」。5回先頭の西川に左前打を許すも、小園を直球で空振り三振。鈴木誠、坂倉の主軸も変化球でともに中飛に打ち取り、6回は3者凡退。福原投手コーチは救援した3投手を「みんな、しっかり自分のピッチングが出来たと思う」とねぎらった。

◆1軍復帰した阪神山本泰寛内野手が「8番遊撃」で即先発し攻守で奮闘した。 2回の守備で、西勇がはじいた小園の打球を飛びついて止め、大量7失点のイニングでハッスル。7回も小園の強烈な打球をさばき、打撃でもチーム唯一の2安打を放った。「1軍で活躍することが目標なので、今日は自分のプレーができた」。5月26日に虫垂炎で出場選手登録を抹消されたが、早速"らしさ"全開だった。

◆矢野阪神は大幅なオーダー変更も不発に終わった。打撃下降の主軸ジェリー・サンズ外野手(33)と佐藤輝明内野手(22)を外し、この日再昇格させたメル・ロハス・ジュニア外野手(30)を3番起用するなど打線を改造。だが、先発西勇輝投手(30)の序盤7失点も響き、主導権を握られたまま1得点に終わった。試合のなかった2位巨人が1・5ゲーム差に接近。消化試合数の関係で3日にも首位陥落の可能性が出てきた。セ界首位の矢野阪神が追い詰められた。今季最大級の大幅な打線を組み替えて臨んだが、初対戦の20歳の左腕玉村を7回1得点と打ち崩せず惨敗。リーグ戦再開後4勝8敗1分けと失速し、雨で試合中止となった2位巨人との差は1・5ゲーム差に縮まった。矢野監督は「(玉村は)タイミングもちょっと手が遅れてくるからというのはあるにしても、今のチームの全体の調子というのもね。そういうところもかみ合わなかったかな」と悔しそうに話した。 この日1軍昇格したロハスを3番、同じく昇格した山本を即スタメンで起用。4番には今季初めてマルテを置き、5番大山、6番小野寺と並べた。「いったんベンチから試合を見るとか、離れてみるということで、違うものが出てくれたら」と、7試合ノーアーチだった佐藤輝も今季2度目のスタメン落ち。自己ワーストの23打席連続無安打の中野、直近3試合で4番を務めたサンズも外した。 だが、どうも波に乗れない。5月29日の西武戦(メットライフドーム)以来、34日ぶりの1軍戦となったロハスは、初回にいきなり中前打を放った。ところが、続くマルテの打席で果敢に二盗を狙ったが、挟殺されタッチアウト(盗塁死)。その後はノーヒットと2三振を含む4打数1安打と空回り。期待されたカンフル剤の役目を果たせなかった。 交流戦明け13試合の1試合平均得点は、リーグワーストの2・5点。立て続けに主力が不調に陥る緊急事態だ。この日は先発西勇の2回7失点も追い打ちをかけた。矢野監督は「1人ずつがちょっとでも調子上がるようにしたいし、逆に言うと、ピッチャーも踏ん張る。両方でカバーし合いながらやっていく必要がある」と力を込める。消化試合数の関係で、3日にも首位陥落の可能性が浮上。矢野阪神が正念場を迎えた。【桝井聡】

◆阪神のメル・ロハス・ジュニア外野手(31)が1軍に合流。この後、出場選手登録される見込み。 6月2日に抹消されてからは2軍戦で3試合連続本塁打をマークするなど、打率・290(62打数18安打)、5本塁打、14打点と調子を上げていた。 また、山本泰寛内野手(27)も合流。5月26日に虫垂炎のため抹消されたが、6月30日のウエスタン・広島戦(由宇)ではスタメン出場し、2打数1安打1打点と復活をアピールしていた。山本に代わって木浪聖也内野手(27)が抹消される予定。

◆両軍のスターティングメンバーが発表され、阪神のドラフト1位・佐藤輝明内野手(22)=近大=が、4月4日の中日戦(京セラ)以来となる今季2度目のスタメン落ち。「6番・右翼」には、今季育成契約から支配下登録された小野寺がプロ初スタメンを果たした。また、2試合連続無安打のサンズ、自己ワースト22打席連続無安打のD6位・中野(三菱自動車岡崎)に代わってこの日、1軍に再昇格したロハスが「3番・左翼」、山本が「8番・遊撃」で即スタメン。ここ最近は低調な打線に、矢野監督が大きくテコを入れた。

◆阪神・西勇輝投手(30)が二回に鯉打線につかまり、1イニング7失点を喫した。 先頭の4番・鈴木誠に低めの139キロを左翼席へ運ばれて先制ソロを被弾すると、直後にも坂倉に中前打を許した。その後2死までこぎつけたが、8番・安部への申告敬遠が裏目に出た。 続く投手の玉村のボテボテのゴロが投手内野安打となり2死満塁に。そして、菊池涼から3連打を浴びて2失点すると、打者一巡して再び鈴木誠に左中間へ走者一掃の3点二塁打を食らった。 7失点は今季自己ワーストで、昨年11月5日のヤクルト戦(甲子園)で二回途中7失点(自責4)して以来。

◆阪神の西勇が二回に制球の甘さから集中打を浴び、4回7失点で降板した。五回を持たずに降板するのは今季初で、大量7点を失うのは昨年11月5日以来となった。 矢野監督は「いろいろな状態の中でも何とかできる」と評しているが、この日は一向に立て直せない。二回に先頭の鈴木誠に先制のソロ本塁打を浴びる。2死一、二塁からは投手の玉村にぼてぼての内野安打を許し、満塁。不運な当たりに気落ちしたのか、続く菊池涼から4連打を浴びて失点を重ねた。

◆広島は二回に打線がつながった。鈴木誠の2戦連発の12号ソロ、菊池涼の2点打、西川の適時打、打者一巡して鈴木誠の3点二塁打で7点を先制。玉村はテンポ良く、7回1失点で2勝目を挙げた。阪神は西勇が4回7失点で5敗目。

◆阪神は打線の大幅組み換えも実らず広島に敗れた。 D1位・佐藤輝(近大)が4月4日の中日戦(京セラ)以来となる今季2度目のスタメン落ち。2試合連続無安打のサンズに代わってマルテを4番に据え、2年目の小野寺を「6番・右翼」で起用。また、この日1軍に再昇格したロハスを「3番・左翼」、山本を「8番・遊撃」でスタメンで使ったが、機能しなかった。 一回から七回まで毎回走者を置きながらも、得点は七回の近本の犠飛による1点のみ。2試合連続で1得点に終わった。 通算100勝へ王手をかけている先発の西勇は二回につかまり、5連打を含む7安打7失点。今季最短となる4回7失点で降板し、5敗目を喫した。 チームはこれで連敗となり、雨天中止で試合がなかった2位・巨人とは1・5ゲーム差に縮まった。

◆阪神はD1位・佐藤輝(近大)、サンズ、D6位・中野(三菱自動車岡崎)をスタメンから外したものの、先発・西勇が4回7失点の大乱調で広島に完敗した。3日、阪神が敗れ、巨人が勝てば、首位陥落となった。矢野耀大監督(52)の一問一答は以下の通り。 --西勇はもどかしい内容になった 「きょうはね、あんまり状態よくなかったかなと。その前までは状態は悪い感じはしなかったけど。きょうはね、調子が出る前にちょっとね。連打になってしまったかなという感じにはなってる」 --打線を組み替えたが、7点を追う展開で難しかった 「それはね、代えてすぐうまくいけばいいけど。疲れもあるし、これから先のことを考えてもいろんなパターンというか、そういうものも考えながら、やったことなんで」 --ロハスが1軍合流。状態はどうみたか 「1試合でハッキリわかるというところではないからね。何試合か見てみないとわからないかなと」 --玉村にやられた 「初めて対戦するからね。流れ的な部分で行かれてしまったかなというところがあったんでね。タイミングも、手が遅れてくるからというのはあるにしても、今のチームの全体の調子というのもね。そういうところもかみ合わなかったかなと」 --佐藤輝はリセットか 「まあ状態も最近、良くなかったし、1年間、プロでやるのも初めてやから。そういう中で疲れてくるのも当たり前やし、それは拓夢(中野)もそうやし。その大変さを感じながら本人たちもやっていると思うし。その中でいったんベンチから試合見るとか、離れてみるということで、違うものが出てくれたらなというところで外しました」 --好不調の波が複数人同じタイミングできている 「まあまあそれは仕方がないんでね。急に全員が一気に調子良くなることも、なかなか期待はするけど、できないんでね。1人ずつが何とかちょっとでも調子上がるようにしたいし、逆に言うと、ピッチャーも踏ん張るというか。今までも頑張ってくれているんだけど。両方の兼ね合いがあるから、両方でカバーし合いながらやっていく必要があるかな」

◆広島の鈴木誠が2安打4打点で、チームが苦手とする西勇攻略の立役者となった。二回に内角低めのボールをバットに乗せて、左越えに2試合連続本塁打となる12号ソロを運び「いい反応で打つことができた。先制点になって良かった」。この回の2度目の打席では左中間へ3点二塁打を放ち、打者一巡の猛攻で7点を奪った。 新型コロナウイルスのワクチンを接種し、副反応の影響で欠場や代打での出場を余儀なくされたが、先発復帰を果たした6月26日の中日戦から6試合で4本塁打。量産態勢にも主砲は「そんなにすぐに良くなるものではない。本当にちょっとずつ戻していくしかない」と慎重な姿勢を崩さなかった。

◆阪神が広島に敗れたため、2位・巨人とは1・5ゲーム差になった。一時は巨人に最大8ゲーム差をつけて独走気配だったが、3日にも首位陥落のピンチとなった。 1・5ゲーム差あるのに、1日で順位が入れ替わるカラクリは以下の通り。阪神は3日も広島に敗れると43勝28敗3分けで勝率・6056に。巨人がDeNAに勝つと40勝26敗10分けで勝率・6060となる。今季の順位決定方法は勝率が最優先のため、4毛差で巨人が首位になるわけ。 この珍現象は、引き分け数が大きく異なることが要因。ゲーム差では阪神が巨人を0・5上回っているため、表記は「マイナス0・5ゲーム差」となる。

◆■寂しい八回の藤浪登板 1-7の八回、藤浪がマウンドに上がったのを見て、寂しさを感じた。 チーム事情でリリーフに回っているとはいえ、今季の開幕投手である。首脳陣からすると、結果を出していないから仕方ないところはあるが、僅差の場面で投げているときは、いい意味で、もっと力が入っていい投球をしていた。プロに入ってからずっと厳しい場面を投げてきた投手だから、これだけ点差が開いた場面で投げるのと、人の勝ち星を背負って投げるのでは、気持ち、力の入れ具合が変わってくる。本人の状態を上げることが先決だが、もっといいところで使ってほしい。 ■東京五輪の期間で修正を 先発の西勇は立ち上がりから球に切れがなかった。二回2死二塁から8番打者への申告敬遠は監督の采配。最近点を取れていないことを考えれば、悪い作戦とは思わない。策を講じたが、裏目に出たということだろう。そうそう連打を浴びることがない西勇が2死からここまで打たれたというのは、よほど状態がよくないといえる。 幸いにも東京五輪がある。エースに勝ち星がつかないとチームは上向かない。中断期間を生かして修正してほしい。(本紙専属評論家)

◆広島は二回に鈴木誠が12号先制ソロと3点二塁打を放つなど1イニング7得点の猛攻で首位阪神に勝利した。先発の玉村は7回111球を7安打1失点で今季2勝目。佐々岡監督の一問一答は以下の通り。 ──苦手の西勇を4回7得点で攻略 「西投手にやられているなかで、打撃コーチを含め選手たちがしっかりと策を練った。(鈴木)誠也の一発からよくつながったと思う」 ──鈴木誠が2安打4打点の大当たり 「ここでの一撃をずっとほしかった。本当に4番の仕事をしてくれた」 ──玉村の投球は 「1勝をして落ち着いたところもある。しっかりと自信を持って投げた結果だと思いますし、7回1失点とナイスピッチングだったと思います」

◆風雲急を告げる。阪神は広島に1-7で大敗。矢野燿大監督(52)はドラフト1位・佐藤輝明内野手(22)=近大=をスタメンから外し、メル・ロハス・ジュニア外野手(31)を昇格即先発させるなど、打線を大幅にテコ入れしたが実を結ばなかった。3日も敗れ、巨人が勝てば首位を明け渡す。失速の歴史を繰り返すのか。正念場を迎えた! まだ離れているうちに誰かがこの状況を打ち破ってくれると、誰もが思っていた。今季の虎は走りきれるのではないか、と-。だが、最下位の広島に大敗し、試合がなかった2位巨人に1・5ゲーム差に迫られた。この数字に〝見た目ほどの猶予〟はない。きょう3日にも首位から陥落する。打線に大ナタを振るった矢野監督は、悔しさをかみ殺すしかなかった。 「代えてすぐうまくいけばいいけど。疲れもあるし、これから先のことを考えてもいろんなパターンというか、そういうものも考えながら、やったことなんで」 野手8人のうち6人を動かし、前日スタメンした3人を一気に外した。看板役者の佐藤輝も、直前7試合で打率・080(25打数2安打)、1打点ノーアーチとあって、ここで一旦降ろした。4月4日の中日戦(京セラ)以来、3カ月&64試合ぶりのベンチスタート。打線に刺激を注入するように、2軍からこの日昇格させた新助っ人のロハスを「3番・左翼」で起用したが、つながりは生まれなかった。そして、エースの西勇は二回に7失点する大乱調...。 五回、投手交代を告げる矢野監督。笛吹けど、踊らず(撮影・宮沢宗士郎) わずか2週間前、6月18日には最大8あった巨人とのゲーム差が、今や1・5だ。この間、阪神は3勝8敗1分けで、巨人は9勝1敗。失速と急浮上が、ここでピタリと重なった。しかも、今回の1・5差は、2勝と2敗で順位が入れ替わりそうに見えるが、そうではない。巨人は引き分けが多いため、勝利数、貯金数で阪神が上回っていても、勝率で巨人が上を行く場合がある。3日に阪神が敗れ、巨人が勝てば4毛差で巨人が上回る。前半戦首位ターンはおろか、首位陥落の危機に立った。 前日まで4番を張ったサンズも、6試合&22打席連続無安打だった中野も一気にラインアップから外した。佐藤輝は九回先頭でプロ2度目の代打に立ち、遊ゴロに倒れた。快進撃の中心であり続けてきた彼らがもう一度立ち上がらなければ、チームの立て直し、巨人をたたく態勢には入れない。指揮官は「疲れてくるのも当たり前やし。その大変さを感じながらやっている。一旦ベンチから試合見るとか、離れてみるということで、違うものが出てくれたらなというところで外した」と親心をのぞかせた。 3月26日の開幕から、この日が99日目だった。そのうち、3月30日から4月3日のわずか5日間しか、2位以下の日はなかった。中谷との交換トレードでソフトバンクから先発要員として二保を獲得。気持ちよく走りながらも脇を締めて戦ってきたが、実を結ばない。 矢野監督も「投手も踏ん張るというか、今までも頑張ってくれているんだけど。(打線と)両方でカバーし合いながらやっていく必要がある」と危機感しかない。今季の虎の真価を見せ、最後に上に立つためにも、ここで簡単に首位を明け渡すわけにはいかない。(長友孝輔)

◆お笑い好きなら覚えていますよね? 世界のナベアツ(現・桂三度)の「3の倍数の時だけアホになります」!! 本日、俺は倍数でもなく3でもない『2』だけ記憶喪失になるという芸(?)を完成させてしまったのだ。 広島は一回から「0」「0」「0」「0」「0」「0」「0」「0」。二回が記憶から消えちゃっているから、この試合無失点。一方、わが阪神は7回に1点を入れているので1-0の勝利でバンザーイ!! 「小学生以下の発想...。てか、いい年して恥ずかしくないのか!」って? 正直ハズカシ~!! でも、こーでもして二回の7失点から目をそらさないではいられない62歳の男の寂しさも察してくだされ...グスン。 寂しいといえば佐藤輝、サンズ、中野の名がないスタメンは寂し過ぎました...。実際3人とも絶不調だから気持ちをリセットするための矢野采配も重々分かる...。てか、先発の『し』が7点序盤に取られるとは(あ、西の『に』が消えた)。虎党よ、『2』じゃなくて『本日の試合』を記憶から消して、第2戦頑張ろー!!

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
43273 0.614
(↓0.009)
-
(-)
70306
(+1)
263
(+7)
71
(-)
65
(-)
0.253
(-)
3.280
(↓0.05)
2
(-)
巨人
392610 0.600
(-)
1.5
(↑0.5)
68324
(-)
266
(-)
98
(-)
44
(-)
0.255
(-)
3.400
(-)
3
(-)
ヤクルト
37298 0.561
(↑0.007)
4
(↑1)
69317
(+9)
295
(+3)
75
(-)
44
(+1)
0.252
(↑0.002)
3.780
(↑0.01)
4
(-)
中日
283710 0.431
(↓0.007)
12.5
(-)
68221
(+3)
256
(+9)
41
(+1)
37
(-)
0.238
(↓0.001)
3.300
(↓0.08)
5
(-)
DeNA
27399 0.409
(-)
14
(↑0.5)
68307
(-)
365
(-)
75
(-)
15
(-)
0.261
(-)
4.710
(-)
6
(-)
広島
24399 0.381
(↑0.01)
15.5
(↑1)
71260
(+7)
322
(+1)
50
(+1)
35
(-)
0.260
(-)
4.030
(↑0.04)