阪神(★2対6☆)巨人 =リーグ戦11回戦(2021.06.19)・阪神甲子園球場=
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巨人
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阪神
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勝利投手:戸郷 翔征(7勝3敗0S)
敗戦投手:伊藤 将司(4勝4敗0S)

本塁打
【巨人】大城 卓三(6号・4回表ソロ),坂本 工宜(8号・6回表ソロ),丸 佳浩(5号・8回表2ラン)
【阪神】佐藤 輝明(17号・6回裏ソロ)

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◆巨人は1-1で迎えた4回表、大城のソロで勝ち越しに成功する。その後は、6回に坂本のソロ、8回には丸の2ランが飛び出し、リードを広げた。投げては、先発・戸郷が7回2失点9奪三振の力投で今季7勝目。敗れた阪神は、先発・伊藤将が好投するも、打線が援護できなかった。

◆阪神はルーキーの伊藤将司投手(25)が先発。同投手はここまで8試合に登板して4勝3敗。今季は早川(楽天)が6月6日に7勝目を挙げたが、阪神の新人が6月までに5勝目を挙げれば99年福原以来、球団22年ぶりとなる。

◆阪神は巨人11回戦を午後2時開始予定から遅らせ、午後2時15分開始予定と発表した。 この日は昼間も小雨が降り続いていたが、午後1時10分過ぎから阪神園芸スタッフが内野を覆っていた全面シートをはがし、グラウンド整備を開始した。水たまりには砂を入れるなど入念に準備を続けている。 阪神の先発はドラフト2位の伊藤将司投手(25)、巨人先発は戸郷翔征投手(21)。

◆阪神の4番大山悠輔内野手(26)がすぐに巨人にやり返した。巨人が初回に4番岡本和真内野手(24)の右犠飛で1点を先制。その裏、阪神も1死二、三塁とチャンスをつくり、大山が巨人先発戸郷のフォークに崩されながらも食らいつき、一塁手中島の頭上を越える右前適時打で同点に追いついた。 「チカ(近本)や中野がいい走塁をしてくれたので、何とかかえしたいと思っていました。先制されたあとだったので、すぐに追いつくことができてよかったです」とコメント。初回から首位阪神の強さを見せつけた。

◆セ界制覇弾だ! 阪神ドラフト1位佐藤輝明内野手(22)が、17号ソロを放った。2点ビハインドの6回2死走者なし。フルカウントから巨人戸郷の甘く入ったスライダーを捉え、右中間へ3試合ぶりの1発。ほぼ無風の中、甲子園の弾道測定器「トラックマン」で打球速度170キロ、飛距離132メートルを記録した。 「点が欲しい展開で1本打つことができて良かったです。ここからしっかり逆転できるように頑張ります」とコメントした。 セ・リーグでは巨人戦だけノーアーチだったが、今季11試合目の「伝統の一戦」でようやく出た。阪神新人のセ・リーグ全球団制覇弾は、現行の6球団となった1953年以降では、16年高山以来5人目となった。 左打ちの新人で17本塁打は、16本塁打の55年榎本喜八(毎日)84年小早川毅彦(広島)99年福留孝介(中日)を抜き歴代3位となった。なお、左打ちの新人の最多は46年大下弘(セネタース)の20本で、2位は98年高橋由伸(巨人)の19本。新人全体の最多となると、59年桑田武(大洋)86年清原和博(西武)の31本となっている。 阪神の新人本塁打記録は69年田淵幸一の22本。あと5本に迫り射程圏内に入ってきた。 またもエンゼルス大谷との「アベック弾」にもなった。大谷は18日(日本時間19日)のタイガース戦で20号2ラン&21号ソロの2発。時差の関係もあって2人が「同日」に本塁打を放つのは今季6度目。海をまたいで再び大型スラッガーのシンクロが発動した。 前日18日には今季19度目のマルチ安打で7得点に貢献。18日時点で巨人戦は39打数12安打、打率3割8厘と相性は悪くなかった。巨人戦カード前には「一番欲しいのがホームランですし、それを打てるように自分のスイングで振っていきたい」と意欲を燃やし、有言実行の一撃となった。【中野椋】

◆巨人坂本勇人内野手(32)が史上65人目のプロ通算250本塁打を決めた。1826試合の出場での達成は歴代4位のスロー記録となった。 1点リードの6回2死。無死一塁で4番岡本和が併殺に倒れた直後だった。阪神伊藤将の初球133キロの内角低めの変化球を振り抜き、左翼席へ運ぶ8号ソロ。ベンチに戻ると祝福パネルを手にヘルメットを脱ぎ、ファンの声援に応えた。「打ったのはスライダーですね。(250号には)いろんな気持ち、言いたいことがありますけどね。今は良かったです」とコメントした。 直前には守備でチームを救っていた。1点リードの5回2死三塁、阪神中野の高いバウンドのゴロを前に出ながら捕球し、一塁へ素早くランニングスロー。間一髪アウトにしてピンチを切り抜けた。 5月9日ヤクルト戦(東京ドーム)の帰塁時に右手親指末節骨を骨折して離脱。11日ロッテ戦(ZOZOマリン)で1軍復帰後は初アーチとなった。 ◆坂本250本塁打 現在1826試合の出場で250本塁打。史上65人目。井口(ロッテ)に次ぐ歴代4位のスロー記録。 <1>山崎裕之(西武)2041 <2>稲葉篤紀(日本ハム)1982 <3>井口資仁(ロッテ)1874 ▼坂本が6回に伊藤将から今季8号を放ってプロ野球65人目の通算250本塁打を達成した。初本塁打は08年4月6日阪神戦の阿部からで、出場1826試合目での到達は4番目のスロー記録。坂本は16年9月8日阪神戦の代打本塁打を除いた249本が遊撃で出場している時に打ったもの。遊撃で1000試合出場して250本塁打以上は宇野(ロッテ)338本、池山(ヤクルト)304本、田中幸(日本ハム)287本、豊田(アトムズ)263本に次いで5人目だが、4人は他の守備位置で打った本塁打を含んでおり、実際に遊撃で出場時に記録した249本は池山に並び最多となった。

◆阪神ドラフト1位佐藤輝明内野手(22)が、17号ソロを放った。2点ビハインドの6回2死走者なし。フルカウントから戸郷のスライダーを捉え、右中間席へ運んだ。 佐藤輝に追い込んでからの失投は禁物だ。17本のうち2ストライク後の本塁打が9本。戸郷からの1発も外角を攻められた後、6球目に唯一、真ん中高め付近に入ってきた138キロスライダーを逃さなかった。フルカウントからの本塁打はこれが初めて。 カウント別では1ボール1ストライクで最多の6発。初球は18打数6安打で打率3割3分3厘と打っているが、本塁打にしたことはない。追い込むまで慎重にストライクを重ね、追い込んでからも気が抜けない。両リーグ断トツの89三振を喫しているが、カウント関係なくフルスイングできる証しで、常にバッテリーは気が抜けないと言える。 (※成績は全て戸郷から本塁打を打った直後のもの)

◆完全復活、丸! 巨人丸佳浩外野手(32)が約1カ月ぶりのアーチとなるバックスクリーン弾を放った。 1点リードの8回1死一塁、阪神藤浪の外角高め151キロ直球をバックスクリーンにぶち込んだ。5月22日の中日戦以来となる5号2ラン。ベンチに戻ると久しぶりの定番「丸ポーズ」でチームメートと喜んだ。 第1打席には先制点につながる右翼線二塁打、第3打席にも右前打。4安打猛打賞を達成した4月27日ヤクルト戦以来、今季2度目の猛打賞を決めた。 不振に苦しんでいた。「『打ちたい、打ちたい』という気持ちが先走ってしまった」と、5日に登録を抹消され、2軍で調整を重ねた。6日にはジャイアンツ球場の練習に電撃訪問した長嶋茂雄終身名誉監督から熱血指導と激励を受けた。18日の阪神戦から1軍に復帰。同戦でも右前打を放つなど、復調ぶりを示していた。

◆首位阪神と3位巨人が対戦し巨人が6-2で勝利した。

◆巨人が1回に4番岡本和の右犠飛で1点を先制した。阪神はその裏に4番大山の右前適時打で同点に追いついた。 巨人が4回に大城の6号ソロ、6回に坂本の8号ソロで突き放した。阪神は6回に佐藤輝の17号ソロで1点差に迫った。 巨人が8回に丸の5号2ランで突き放した。先発戸郷は7回2失点でリーグトップの7勝目。阪神は連勝が7でストップした、伊藤将が4敗目。

◆阪神ドラフト6位中野拓夢内野手(24)が8回の第4打席で初めて規定打席に到達した。規定打席は試合数×3・1で、この日阪神は62試合目で規定は192打席。 3点を追う8回の先頭で打席に立った中野は、この回から代わった巨人2番手左腕中川の直球を左前へ運ぶ安打を放った。この日2本目の安打で打率は2割8分9厘となった。1回にも中安を放ち、今季13度目のマルチ安打。開幕から14試合目の4月10日DeNA戦(横浜)で8番・遊撃としてプロ初スタメン起用された。その後は遊撃手のレギュラーとして打撃だけでなく守備範囲の広い守りと13盗塁の積極走塁と3拍子そろった活躍を見せている。

◆阪神の投手陣が巨人に3本塁打を浴び、交流戦から続いていた連勝は7でストップした。 先発の伊藤将は4回に大城、6回に坂本と2本のソロ本塁打を許した。これで自身6戦連続の被弾。1試合2被弾はプロ初だった。1点ビハインドの8回には、2番手の藤浪が丸に2ランを浴び、リードを広げられた。 6回には佐藤輝がセ・リーグ全制覇となる17号を放ち、反撃ののろしを上げるも、巨人の1発攻勢を前に敗れた。

◆巨人丸佳浩外野手(32)が復帰2戦目で約1カ月ぶりの「丸ポーズ」を決めた。 8回1死一塁、阪神藤浪の直球をバックスクリーンへ。5月22日中日戦以来の5号2ランに「いい形で振れた」とうなずいた。不振による5日の2軍降格後、長嶋茂雄終身名誉監督から直接指導を受けるなど打撃を再構築。今季2度目の猛打賞で復調気配を示したが「しっかり結果を残さないといけない立場。明日が大事になってくる」と切り替えを強調した。

◆阪神ドラフト6位中野拓夢内野手が、8回の第4打席で初めて規定打席に到達し、打率2割8分9厘で10位にランクインした。「到達はうれしい。出させていただいているので、その期待にもしっかり応えたい」。規定打席は試合数×3・1で、この日阪神は62試合目で規定は192打席。3点を追う8回。先頭で打席に立った中野は、巨人2番手左腕中川の直球を左前へ。五輪代表の侍から安打を放ち、今季13度目のマルチ安打となった。 最近は2番に定着し、この日も1番近本と「チカナカ」コンビでかき回した。1回無死一、二塁からマルテの左飛で二塁走者近本がタッチアップ。中野も一瞬遅れて一塁からタッチアップし、1死二、三塁とチャンス拡大。大山の適時打につなげた。「筒井一塁コーチから『近本さんについて行け』とは言われていた。思い切っていけた」と胸を張った。 5回はボテボテの遊ゴロでアウトも一塁に頭から飛び込んだ。「あれが安打になるかならないかで自分の成績にもかかわってくる。1点差で負けていたし、自然に出た」。中野の闘志あふれるプレーも、首位阪神の原動力だ。【石橋隆雄】 ▼阪神の中野が規定打席を満たして打率2割8分9厘で10位に入り、佐藤輝16位と並んで新人2人が登場した。仮に同一年に阪神のプロ1年目選手が複数人シーズン終了時にも規定打席に到達すれば、2リーグ分立後初。球界全体でも62年東映の青野修三と岩下光一以来、59年ぶり。ドラフト新人では球界初という珍しい記録となる。

◆五輪代表に内定した阪神梅野隆太郎捕手が2本の二塁打を放った。 2回は三遊間への強い打球を三塁岡本和がグラブで弾き、左翼へ転々とする間に一気に二塁を奪った。5回は三塁線を鋭く破る二塁打。いずれも得点には結びつかなかったが、チャンスに強いだけでなく、8番から長打でチャンスメークできるところも、梅野の持ち味だ。

◆6月19日、おかんに届け-。巨人坂本勇人内野手(32)が甲子園にメモリアルアーチをかけた。1点リードの6回2死、阪神伊藤将の133キロスライダーを左翼席に8号ソロ。プロ15年目で史上65人目の通算250本塁打に乗せた。14年前のこの日、母輝美さんが病気で他界。おかんが見守る地元・兵庫の空へ思いを込めた1発を放った。雨をためた曇り空を優しく見上げた。坂本が一振りに思いを込めた。「節目のホームランはタイガース戦がすごく多い。おかんも喜んでくれているんじゃないですか」。1点リードの6回2死、阪神のルーキー左腕を捉えた。内角低めに入ってきた133キロスライダーをバットに乗せた。プロ1号、同100号、同200号到達はいずれも阪神戦。"地元"甲子園を悠々と周回した。 プロ1年目の07年。大好きなおかんが旅立った。幼少期から多大な影響を受け続けた偉大な存在だった。昨季11月の2000安打達成後に「1軍で1本もヒット打っている姿を見ないまま亡くなってしまったんですけど、どこかで見てくれてると思って。一番、小学生のころから応援してくれたのは母親なので、今日もどこかで見てくれているのかなと思います」と思いをはせた。おかんを思い、おかんへの感謝と報告が無限の力を生む。 おかんへの思いがこもった大切な6月19日。命日の試合は7試合目で通算28打数10安打、打率3割5分7厘、2本塁打、7打点の大活躍が続く。名球会入りを果たし、大打者の仲間入りを果たした今年は11年西武戦に続くアーチを届けた。記念ボードを天高く掲げ「250本も打てると思いませんでしたし、ホームランバッターじゃないから、1本でも多く打ちたいなという気持ちで日々やってます」とスタイルを貫いた。 プロ15年目、1826試合で1本ずつ積み上げ、未来を切り開いてきた。個よりチームを重んじ、勝利至上主義の伝統を引き継ぐ。首位阪神を7ゲーム差で追う主将は本塁打の魅力を「まあ流れが変わったり、チームの勢い出てくると思う。もちろんそこ(チームが勝ったこと)が一番よかった」と言った。おかんに届けたメモリアルアーチが坂本の未来を照らす。【為田聡史】

◆巨人に3発浴び、阪神の連勝は7でストップした。巨人との今季対戦は6勝5敗となり、2位巨人、ヤクルトとのゲーム差は7となった。巨人戦初アーチとなる17号ソロを放った佐藤輝明内野手(22)に対して阪神矢野燿大監督(52)は「もっともっとレベルが上がっていってほしい」とさらなる期待をかけた。矢野監督の一問一答は以下の通り。 -先発の伊藤将は7回3失点で責められないとはいえ、2死からの本塁打などがもったいなかった うん、中身がね。もったいないよね。2死から。ソロは仕方がないというのは、東京ドームでも(同じで)、あそこでやるときは投手がかなりプレッシャーかかるので。もちろん、トータル的にはナイスピッチングというところだけど、バント失敗とか、ツーアウト取って、あそこで3者凡退で来れば流れがこっちに来るというところでの本塁打は、あそこで勝ち負けがね、こういうふうなゲームになっていくので。そういうところが今後の課題かな。 -そういう面もどんどん勉強して欲しい そこは勝負際というか、そこを乗り越えないと勝てないんで。そこを勉強していってくれたらなと思います。 -今季初対戦の巨人先発戸郷の印象は 初回にもうちょっと取りたかったなというのはもちろんあったし。状態もそんなにいいとは思わなかったんで。序盤で何とかもうちょっといけていれば、流れを変えれたかなと。そこを乗り越えさせてしまったんで、立て直す機会を与えさせてしまったかなと思います。 -佐藤輝は1発も 状態自体は練習を見ていてもいい方だと思う。その状況の中でどういう打撃をしていくかというのが、またテルの課題。もっともっとレベルが上がっていってほしい打者。もっともっとレベルが上がっていってほしいバッター。そういうところではいいところと課題っていうのが。日々の中でずっと出てくることなんで、これからどうするかっていうのがそういうところから見えてくる。 -中野が規定打席にも到達した 最後の左投手の中川に対しての打撃なんかもそうだし。そういうところのしぶとさっていうか、そういうものは持っているし。対左っていうところでも、プロになって初めての対戦となる中でやっていく投手が多いなかで、そんなに苦にしてる感じがないんで。そういうところでは打率もまだまだ上がる可能性もある。ひとまず規定打席というのは、そういうところに名前が載るというのはずっと出ている証し。そういうものを励みにしていってもらえばいいんじゃないですか。

◆巨人戸郷翔征投手(21)が猛虎キラーぶりを発揮し、リーグ単独トップの7勝目を挙げた。カーブを多投して打者の目線を外しながら尻上がりに調子を上げ、7回6安打2失点。佐藤輝への1発を悔やみつつ、阪神戦は通算6戦4勝とし「7回2失点を目標にしていたので良かったかな」と納得の表情を見せた。父の日前日の粘投に「野球の原点といったらお父さん。毎回感謝してますけど、いい投球ができて良かった」と喜んだ。

◆阪神ドラフト1位佐藤輝明内野手(22)が、巨人戦で初本塁打を放ち、「セ界制覇」を果たした。6回に戸郷から、右中間席へ3試合ぶりの17号ソロ。エンゼルス大谷との今季6度目の「アベック弾」にもなった。チームの連勝は7でストップも、これが規格外ルーキーの意地。チームも「セ界制覇」の実現へ、交流戦明け最初のカード勝ち越しを目指す。軽やかに振り切った。6回2死。佐藤輝がフルカウントから、戸郷の6球目にバットを出した。フォロースルーを右手1本で描く"軽打"で132メートル飛ばし、右中間席へ17号ソロ。右翼席では着弾を待ちわびるように、青や紫の「佐藤輝明タオル」が揺れた。「負けていたんで、最低でも塁に出て強い当たりを...」とつなぎの意識で3試合ぶりの1発につなげた。 初対戦の戸郷に初回は1死一、三塁で3球三振。4回の第2打席は二ゴロ。いずれもスライダーにやられ「変化球で打ち取られていたんで、頭に入れながら」。第3打席では、この日4球目のスライダーが唯一高めに浮いてきた。怪物ルーキーは見逃さなかった。 セ・リーグでは巨人戦だけノーアーチだったが、11試合目で飛び出した。阪神新人の「セ全球団制覇弾」は、現行の6球団となった53年以降で5人目。田淵、岡田らレジェンドも通過してきた域に62試合目でたどり着いた。「巨人は倒さないといけない相手」と常々口にするルーキーは「勝たないと意味ない。次は勝ちにつながるような一打を打ちたい」と冷静に言った。 海の向こうのスラッガーともシンクロした。エンゼルス大谷がこの日のタイガース戦で2発。時差の関係で2人が「同日」に本塁打を放つのは今季6度目だ。休日には両リーグトップタイの22本塁打を放つタティス・ジュニア(パドレス)の打撃動画を"癒やし"にする。メジャー好きな22歳が、またも大谷との「アベック弾」を実現させた。 5番に入って以降、打率3割1分3厘と好調なルーキーを「状態はいい方」と矢野監督も認める。「その中でどういう打撃をしていくかが課題。もっともっとレベルが上がっていってほしい打者」と注文も忘れなかった。 チームは7連勝でストップしたが、佐藤輝はあらためて、一振りで空気を変えられることを証明した。「しっかり勝ち越しで終われるように頑張ってやっていきたい」。短い言葉に力を込め、3戦目を取りにいく。【中野椋】 ▼佐藤輝が17号本塁打を放ち、左打ちの新人としてはプロ野球単独3位となった。また、阪神の新人としては2位の80年岡田18本塁打にあと1とした。 ▼これでセ5球団から本塁打。53年にセ・リーグが6球団となって以降の阪神新人では、69年田淵、80年岡田、14年梅野、16年高山についで5人目。なおリーグが8球団だった50年には、渡辺博之が6球団から本塁打した例がある。 ▼ボールカウント3-2からの本塁打は初。17本塁打のうち、2ストライク後の本塁打は9本にのぼる。打率こそ1割8分2厘と低いが、追い込まれても豪快に振っていく姿勢が表れている。

◆阪神・大山悠輔内野手(26)が0―1の一回に同点打を放ち、試合を振り出しに戻した。 「チカ(近本)や中野がいい走塁をしてくれたので、何とかかえしたいと思っていた。先制された後だったので、すぐに追いつくことができて良かった」 先頭の近本が右前打、D6位・中野(三菱自動車岡崎)も中前打で続いて一、二塁と好機を演出。マルテの左飛でタッチアップして二、三塁とすると、大山が先発・戸郷の3球目、内角のフォークを流し打ちし、右前へ。6月4日のソフトバンク戦(甲子園)以来、10試合ぶりの適時打で4番の仕事を果たした。今季は試合前時点で巨人戦打率・345(29打数10安打)という相性の良さを発揮した。

◆阪神のドラフト1位・佐藤輝明内野手(22)=近大=が2点ビハインドの六回に17号ソロを放った。 「点がほしい展開で1本打つことができて良かった。ここからしっかり逆転できるように頑張ります」 六回、2死走者なしで打席に立つと、先発・戸郷に対し、フルカウントからの6球目、高めに浮いたスライダーを一閃。右中間へ軽々と運んだ一発は、巨人戦プロ初本塁打。これでセ・リーグ5球団すべてから本塁打を記録した。ベンチに戻るとお決まりとなった〝Zポーズ〟で笑みを浮かべた。

◆巨人・坂本勇人内野手(32)が四回に8号ソロを放ち、通算250本塁打を達成した。「5番・遊撃」で先発し、1点リードの六回、左腕の伊藤将が投じた初球、133キロの速球を左翼席へ高い弾道で運んだ。ベンチに戻ると記念ボードを手渡されると、敵地のスタンドからも大きな拍手が送られた。 11日のロッテ戦(ZOZOマリン)で右手母指(親指)末節骨の骨折から約1カ月ぶりに復帰してからは初めてのアーチで完全復活を告げた。 6回、250本塁打を達成しボードを手にする巨人・坂本勇人=甲子園球場(撮影・門井聡) この日はプロ1年目の2007年に小腸がんで亡くなった母・輝美さん(享年47)の命日。「小学生の頃から一番応援してくれた」と語る最愛の母へメモリアルアーチをささげた。

◆阪神のドラフト2位・伊藤将司投手(24)=JR東日本=は7回6安打3失点で降板した。 「ボール自体は悪くなかった。ただ、大城さん、坂本さんに打たれてしまったホームランはどちらもツーアウトからだったので、もったいなかったし、悔やまれる1球となった。しっかり反省して、次回の登板ではそういったことがないように投げていきたい」 一回に1死から連打で二、三塁とされ、4番・岡本の犠飛で先制点を献上。四回には2死から大城に右中間へのソロ、六回には坂本には左越えのソロを浴び、これで5月8日のDeNA戦(横浜)から自身6戦連続被弾となった。 前回登板の12日の楽天戦(楽天生命パーク)から2戦連続白星を目指したが、七回の攻撃で代打が送られて交代。勝利投手の権利を得ることはできなかった。

◆阪神は巨人の一発攻勢を食らい、敗戦。交流戦から続いていた連勝も「7」でストップした。 同点の四回に先発のD2位・伊藤将(JR東日本)が大城に勝ち越しのソロを浴びると、六回にも坂本に左越えソロを許して7回3失点で降板した。 【プロ野球阪神対巨人】6回、本塁打を放つ阪神・佐藤輝明=甲子園球場(撮影・門井聡) 6回、本塁打を放つ阪神・佐藤輝明=甲子園球場(撮影・門井聡) 六回2死走者なしでD1位・佐藤輝(近大)が右中間へ17号ソロ。これが巨人戦初本塁打となり、セ・リーグ5球団から一発を記録した。 しかし、八回に2番手で登板した藤浪が丸にバックスクリーンへ2ランを被弾し、九回のエドワーズも犠飛で失点し、そのまま敗れた。

◆巨人が本塁打攻勢。四回2死から大城の6号ソロで勝ち越し、六回も2死から坂本の8号ソロで加点。3―2の八回は丸の5号2ランで突き放した。戸郷は7回2失点にまとめ、リーグ単独トップの7勝目。阪神は連勝が7で止まった。

◆阪神はD1位・佐藤輝明内野手(22)=近大=が17号ソロを放ったものの、先発の伊藤将、2番手の藤浪が計3本塁打を浴びて、連勝が「7」でストップした。試合後の矢野耀大監督(52)の一問一答は以下の通り。 ーー7回3失点の伊藤将は2死からの本塁打がもったいなかった(四回の大城のソロ、六回の坂本のソロは、ともに2死から) 「中身がね。2アウトから。ソロホームランは仕方がないのは、東京ドームでも(同じで)、あそこでやるときはピッチャーがかなりプレッシャーかかるので。トータル的にはナイスピッチングだけど、バント失敗(五回無死二塁で捕邪飛)とか、ツーアウト取って、三者凡退で来れば流れが来るところでのホームランは。あそこで勝ち負けが、こういうゲームになっていくので。今後の課題かな」 ーー今季初対戦の戸郷の印象は 「(1点を取った)初回に、もうちょっと取りたかった。状態もいいとは思わなかったんで。序盤でもうちょっといけていれば、流れを変えれたかなと。乗り越えさせてしまったんで、立て直す機会を与えてしまったかなと思います」 ーー佐藤輝は一回に悔しい打席(2死一、三塁で三振)はあったが一発も(六回の17号ソロ) 「状態自体は練習を見ていても良い方だと思う。その状況の中でどういう打撃をしていくかがテルの課題。レベルが上がってほしい打者。いいところと課題が...。日々の中でずっと出てくることなんで」 ーー中野が一回、タッチアップに2安打など躍動、規定打席にも到達した 「まあまあタッチアップに関しては普通のプレー(一回無死一、二塁でマルテの左飛に三進した二走・近本に続いて、二進)やし、当たり前というか、やってもらわないと困る。守備もバッティングも...最後の左投手の中川に対してのバッティングもそうだし(八回の左前打)。しぶとさは持っているし。ひとまず規定打席は名前が載るのはずっと出ている証し。励みにしてもらえばいいんじゃないですか」

◆阪神は昨季3勝を献上した巨人・戸郷翔征投手(21)との今季初対戦で7回2失点の好投を許した。球団OBの〝代打の神様〟八木裕氏(56)=本紙専属評論家=は1点止まりだった一回の攻撃をポイントに挙げると、戸郷のスライダーを〝特殊球〟と指摘。次回以降、チーム全体で「決めごと」をする必要があると話した。 ■一回、佐藤輝が好機に3球三振 両投手とも足場が悪い中での立ち上がり。うまく全力投球ができない中で、阪神が戸郷を攻略するなら一回だった。 1-1と追いつき、なお1死一、三塁で、佐藤輝が3球三振。あの場面で何かできるようになれば、もっと佐藤輝の評価は上がるし、相手も恐れてくれる。 当てに行けというわけでは決してない。実際、六回にフルカウントから放った本塁打は、思い切り振ってはいない。アジャストしにいって、それでもフェンスを越えるのが佐藤輝の魅力だ。 だからこそ一回も、あっさり3球で三振するのではなく、最低限1点を奪うための、違ったアウトのなり方ができたはずだ。三振はOKで済ませるのではなく、彼がもっと成長するために、打席での考え方なり、糧としてしてほしい。 もちろん戸郷は簡単な投手ではない。スライダー、カーブ、カットボール、シュート回転するフォークとさまざまな曲がるボールを操り、打者はどうしてもタイミングがズレる。特にスライダーは、思ったより来ない。 七回に代打・原口が空振り三振に倒れたのがその典型だ。原口はスライダー打ちが得意なのに、合わない。18日に大活躍だったサンズも、まったく合っていなかった。ということは、もう普通のスライダーのイメージではなく〝特殊球〟として考えないといけない。 まずはチームとしてハッキリすること。球種にヤマを張るとか、スライダーを徹底的にマークするとか、または打つ方向を決めていってもいい。この負けを引きずる必要はまったくないが、巨人と、戸郷との対戦はまだまだある。次回も普通に対戦していては、同じやられ方をするだけ。チーム全体で「決めごと」をして臨む必要がある。(本紙専属評論家)

◆阪神のルーキー中野が規定打席に初めて到達した。チーム62試合目のこの日、4打数2安打で打率を2割8分9厘に上げ、打撃10傑入り。「到達することが目標ではないが、うれしく思う。出させていただいている以上、期待に応えたい」と責任感を口にした。 ドラフト6位で入団した俊足巧打の遊撃手は、佐藤輝とともにレギュラーに定着。このまま順調に打席を重ね、同じチームの新人2人がシーズン規定打席をクリアすれば、セ・リーグでは1958年の広島の森永、小坂以来となる。「自分の役割を意識してやっていきたい」と意欲的に話した。

◆セ界制覇ダ~ン! 阪神は巨人に2―6で敗れたが、D1位・佐藤輝明内野手(22)=近大=が、六回に巨人戦初アーチとなる17号ソロを放った。これでセ・リーグ5球団全てからホームランを記録。連勝は7で止まったものの、まだ2位タイの巨人とヤクルトとは7ゲーム差。日々進化を続ける黄金ルーキーが、再び連勝街道へと虎を導いていく。 ■巨人戦初アーチ 厚い雲に覆われて、ときどき小雨も落ちた甲子園。モヤモヤした雰囲気を鋭いスイングで切り裂いた。D1位・佐藤輝(近大)が六回、右中間席へと運ぶ17号ソロ。ついにセ・リーグ5球団から本塁打を記録した。 「そうですね、うーん。まあ、でも勝たないと意味がない。次は勝ちにつながるような試合で打ちたいです」 伝統の一戦で初アーチの感想を問われても、チームが敗れたとあって悔しさばかりが先行した。 一回に追い付いたものの、先発・戸郷の前に追加点を取れる気配すら漂わないまま迎えた1―3の六回2死。「負けていたので、最低でも塁に出て、強い当たりを打とうと考えていました」。フルカウントから外角高めの138キロスライダーを振り抜いた。「変化球で打ち取られていたので、頭に入れながら」。1打席目は空振り三振、2打席目もドン詰まりの二ゴロに打ち取られ、先輩たちも大苦戦していた勝負球をつかまえた。 12日の楽天戦(楽天生命パーク)以来となる17号。巨人戦では11試合目で初めての一発だ。球団の新人では2016年の高山以来となるセ5球団制覇弾。6月中の達成となると、1969年の田淵幸一に続く球団史上2位のスピードとなった。 だが、矢野監督は辛口だった。1―1の同点に追い付いてなお1死一、三塁だった一回に3球三振に倒れた場面を振り返り「(試合の)状況の中でどういう打撃をしていくかというのが、輝の課題。もっともっとレベルが上がっていってほしい打者。そういうところでは、いいところと課題っていうのが(あった)」。走者は三塁。犠飛でもいい。期待しているからこそ、より高いレベルを求めていく。 チームは戸郷を攻略できず、逆に自慢の投手陣がつかまって2―6で完敗。連勝が「7」で止まった。2位で食い下がる巨人の意地を見せられた形だが、今こそ前半戦の正念場だ。2007年に14勝9敗1分けとして以来、対巨人は勝ち越しなし。優勝した03年(17勝10敗1分け)も05年(14勝8敗0分け)も勝ち越した。宿敵を上回ってこそ、16年ぶりのリーグ制覇が見えてくる。 現在、11試合を終えて6勝5敗。佐藤輝も「負けられない戦い」と語るように、伝統の一戦の重みは承知している。まずは20日の3戦目を取って勝ち越す。G戦で打率・302(43打数13安打)と相性のいいルーキーは、表情を引き締めた。 「あす、しっかり勝って、勝ち越しで終われるように頑張っていきたいと思います」 2位タイの巨人、ヤクルトとはまだ7ゲーム差ある。あたふたする必要はない。次は勝利に結びつくアーチをかける。(菊地峻太朗)

◆試合に負けた悔しさとうれしさが交錯した。虎のルーキーでは佐藤輝に続き、D6位・中野(三菱自動車岡崎)が規定打席に到達した。 「到達できたことは非常にうれしく思います。(試合に)出させていただいているので、その期待にしっかり応えたいなという気持ちあります」 チームは敗れて連勝が7で止まった中、「2番・遊撃」で4打数2安打。打率・289はセ・リーグ打撃成績で10位にランクインした。チームでは8位のサンズ(同・292)に続く2位だ。 打つだけでない。リーグトップタイの13盗塁を誇る走塁でもアピールした。まずは一回、近本の右前打に続き中前へ。続くマルテの左飛で、左翼守備ウィーラーの隙をつき、近本とともにタッチアップに成功。二、三塁とし、大山の先制打へとつなげた。 「常に次の塁を狙うのが自分の走塁ではありますし、筒井(外野守備走塁兼分析担当)コーチから『近本さんについていけ』と。しっかり思い切って走塁ができたところはよかった」 2-5の八回先頭では左腕中川の直球を左前へ。規定打席到達となる192打席目を、今季13度目のマルチ安打で決めた。 20日は父の日。少年時代、仕事で疲れているにもかかわらず、野球の基本を教えてくれた虎党の父・茂明さんへの〝前祝い〟となった。 「野球を始めるきっかけとなったのはお父さんです。小さいころは、自分の練習を手伝ってくれて感謝しています。(今後も)試合に、ずっと出続けてプレーしている姿をみせることが、一番の親孝行だと思います」 13日の楽天戦(楽天生命パーク)では、山形・天童市から応援に駆け付けた両親の前で2安打2打点&盗塁とハッスル。それから1週間。新たに父・茂明さんを喜ばせる報告ができたことにちょっぴり胸を熱くしたが、まだまだ満足はしていない。 「規定打席に到達することが目標ではない。自分の役割をしっかりやっていきたいなと思います」 父の日当日こそ、虎を勝利を導く活躍をし、何よりの〝プレゼント〟を届ける。(三木建次)

◆もうひと押しだっただけに、なおさら悔しい。矢野監督としては、今季初対戦の戸郷に封じられたというより、取り逃がしたという認識だった。 「序盤で何とか、もうちょっと行けていれば流れを変えられたかなと。そこを乗り越えさせてしまったんで、立て直す機会を与えてしまった」 昨季は4先発を含む5戦で3勝を献上。この日は一回に大山の適時打で1点を奪ったが、なお1死一、三塁で佐藤輝が三振、続くサンズも三振。二、五回も梅野の二塁打などで好機は作ったが、あと一本が出なかった。 ここで戸郷を打ち負かせば巨人にさらなる痛手を与えられただけに「初回にもうちょっと取りたかったというのはもちろんあった。状態もそんなにいいとは思わなかった」と悔しがった。 20日は、今季2勝を献上している高橋が相手。今後へ向けて、絶対にたたいておく必要がある。(長友孝輔)

◆巨人は19日、阪神11回戦(甲子園)に6―2で快勝して連敗を2で止め、2位タイに再浮上した。東京五輪の日本代表に選出された坂本勇人内野手(32)が六回、左翼席へ8号ソロを放ち、通算250本塁打を達成した。2007年に小腸がんで亡くなった母・輝美さん(享年47)の命日に、右手親指骨折から復帰後初本塁打をささげた。 母との思い出が詰まった甲子園の空へ、高く打ち上げた。坂本が左翼席へ運んだ8号ソロは通算250本目のアーチ。記念ボードを掲げた背番号6に、敵地の阪神ファンからも拍手が送られた。 「250本打てると思いませんでした。節目のホームランはタイガース戦がすごく多いし、おかんも喜んでくれているんじゃないですか」 1点リードの六回2死。左腕、伊藤将の初球を捉えた。右手母指(親指)末節骨の骨折で1カ月間の離脱を経て11日のロッテ戦(ZOZOマリン)で復帰後、初アーチ。東京五輪の日本代表でもリーダーとして期待される巨人の主将が、完全復活をアピールした。 6回、通算250号となるソロ本塁打を放った坂本勇人=甲子園球場(撮影・中島信生) 昨年11月に右打者史上最年少で通算2000安打に到達したが、1826試合での250本塁打達成は歴代4位のスロー記録。1号、100号、200号に続き、250号も宿敵の阪神戦で決めた。 この日はプロ1年目の2007年に小腸がんのため47歳で亡くなった母・輝美さんの命日だった。坂本が「小学生の頃から一番応援してくれた」と語る母は明るく、活発な性格で、米国へ単身赴任していた父の分まで育ててくれた最愛の人だ。小学生時代に兵庫・伊丹市の自宅から母に連れられ、兄弟で何度も観戦に訪れた甲子園。母の記憶が残る舞台で、メモリアルアーチをかけた。 試合は坂本の駄目押し弾を含む3発6得点で快勝し、ヤクルトと並んで2位に再浮上。原監督は「1点とはいえ先制、中押し、駄目押しといういい形で点は取れた」とご満悦だった。特別な意味を持つ一発が、主将とチームを勢いづける。(谷川直之)

◆D2位・伊藤将(JR東日本)は7回3失点と粘投したが、2被弾が響いて4敗目を喫した。 「ボール自体は悪くなかった。大城さん、坂本さんに打たれたホームランはどちらも2アウトから。もったいなかった」 四回は大城に、六回には坂本にソロを浴び、自身6戦連続被弾。18日には「父が一番自分のことを見てくれていたし、良いアドバイスもくれるので、すごくありがたい。勝って恩返ししたい」と父の日を前に意気込んでいたが、感謝の思いを込めた白星を父・正宏さんに届けられなかった。 「反省して、次回はそういったこと(2死からの被弾)がないように投げていきたい」 次こそ快投して、勝利をプレゼントする。(織原祥平)

◆もったいないやないか~! 21あった貯金を20に減らしてもうたー!! 世間では金持ちほど『ケチ』と言うが、本日その気持ちがよく分かったのだ!! いや、ケチとかでなく『巨人を倒さずして阪神の優勝なし!!』(13年連続勝ち越しなし)なので、対戦成績を7勝(4敗)と引き離しておきたかったというのが本音。 でも、虎のルーキーは本日も目立っていた!! 伊藤将は7回3失点で合格点! 佐藤輝の1点差に迫る巨人戦初アーチにも燃えたね~。「2番・遊撃」のレギュラーを手にした中野の2安打もナイス!! う~ん、ルーキーかあ...そういえば、2013年のドラフト1位で、将来の日本のエースと注目された投手は誰だったっけ。藤浪晋太郎、あなたです!! 心を鬼にしてあえて愛のムチをふるうのだ。9年目のルーキーとして、がむしゃらになれ!!

◆辛うじて、巨人は踏みとどまった。前日18日の体たらくから一転。やればできるじゃないか、という勝ち方だった。 不安を抱えたまま前日に3番で復帰した丸にも辛うじて、力が残っていたか。2ランを含む3安打。5番・坂本も効果的な本塁打で打線に活を入れた。 となると、問題は2人に挟まれた4番・岡本和。辛うじて、先制犠飛を打ったとはいえ、あとは2三振に併殺打とヘロヘロ。大いに不安だよ。 主役がそろい踏みしないと、本当の勢いは出てこないんだ。日替わりヒーローが出現しているうちは、辛うじて、勝ちを拾っている状態とも言えるわけだから。 誰だって心の底では、安物の日替わり定食より、どっしりとしたメインコースを注文したいと思っているはず。辛うじて食える...ではなく、心置きなく堪能できる。そういう野球を振る舞ってもらいたいね。(本紙専属評論家)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
40202 0.667
(↓0.011)
-
(-)
81282
(+2)
222
(+6)
67
(+1)
59
(-)
0.255
(↓0.001)
3.270
(↓0.02)
2
(1↑)
巨人
312510 0.554
(↑0.009)
7
(↑1)
77269
(+6)
243
(+2)
82
(+3)
41
(-)
0.253
(-)
3.530
(↑0.03)
2
(-)
ヤクルト
31257 0.554
(↓0.01)
7
(-)
80271
(+3)
254
(+7)
66
(+1)
40
(-)
0.251
(-)
3.840
(↓0.06)
4
(-)
中日
26309 0.464
(↑0.009)
12
(↑1)
78192
(+7)
208
(+3)
36
(+1)
30
(-)
0.240
(↑0.002)
3.080
(-)
5
(-)
広島
21328 0.396
(↑0.011)
15.5
(↑1)
82210
(+12)
260
(+11)
41
(+3)
32
(+1)
0.255
(↑0.003)
3.830
(↓0.01)
6
(-)
DeNA
21379 0.362
(↓0.006)
18
(-)
76268
(+11)
337
(+12)
65
(+3)
14
(-)
0.256
(↑0.001)
4.860
(↓0.11)