楽天(★2対6☆)ソフトバンク =リーグ戦19回戦(2020.09.29)・楽天生命パーク宮城=
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ソフトバンク
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楽天
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勝利投手:千賀 滉大(7勝5敗0S)
敗戦投手:則本 昂大(5勝4敗0S)

本塁打
【ソフトバンク】栗原 陵矢(12号・5回表3ラン)

  DAZN
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◆ソフトバンクは1点を追う4回表、川瀬が適時打を放ち同点とする。続く5回には、栗原の3ランと周東の適時打で一挙5点を奪い、勝ち越しに成功した。投げては、先発・千賀が7回1失点10奪三振の好投で今季7勝目。敗れた楽天は、先発・則本昂が誤算で、打線も2得点と精彩を欠いた。

◆楽天則本昂大投手が4回1/3、6安打5失点でKOされ、チームは4連敗に沈んだ。 「1球1球、慎重に少し大事にいき過ぎたかもしれない。その分、球数が多くなり、テンポを悪くしてしまった」と4日オリックス戦以来の復帰登板で今季4敗目を喫した。 首位ソフトバンクと6・5、2位ロッテと5・5ゲーム差に広がり自力優勝の可能性が消滅。30日は涌井、10月1日は岸を登録抹消から最短10日で再登録して先発させる見込み。

◆ソフトバンク千賀滉大投手が粘投で楽天則本とのエース対決を制した。 初回こそ島内の適時二塁打で先制を許したが、2回以降は踏ん張った。制球にも苦しみ5安打3四球で、2回と7回以外は走者を背負う投球。それでも5回1死一、三塁では鈴木大、浅村を連続三振で切り抜けるなど、要所を締めて7回1失点でまとめた。ここ4試合は7回以上を投げ「火曜日の男」として責任を果たしている。同じ仙台で投げた8日楽天戦以来、3戦ぶり7勝目を挙げ「週の頭の試合で7イニング投げることができたのは良かった。いい立ち上がりではなかったですけど、点を取ってくれたのでスムーズに投げることができた」と振り返った。

◆ソフトバンク周東佑京内野手が4戦連続のマルチ安打を記録した。 初回先頭で左前へのポテンヒットで出ると、今季26個目の盗塁に成功。5回には栗原3ランの後「打ったのはカーブです。狙っていませんでしたが、体がうまく反応してくれました」と2点適時打を放ち貴重な追加点をもたらした。1四球も選び3出塁で、リードオフマンとしての役目をしっかりこなしている。

◆楽天則本昂、ソフトバンク千賀が先発。1回に楽天は2死三塁から島内の右翼フェンス直撃適時二塁打で先制した。 ソフトバンクが4回に川瀬の適時打で同点。5回に栗原の3ランなどで5点を奪った。楽天則本昂は4回1/3、5失点で降板した。 ソフトバンクが逆転勝ちでカード初戦を先勝。千賀が7回1失点の好投で7勝目をマークした。楽天は手痛い4連敗となった。

◆犬鷲のエースが復活マウンドに臨んだ。楽天則本昂大投手(29)が首位ソフトバンクを本拠地に迎え入れた。肌寒く秋の訪れが漂う。反して、大詰めに差し掛かるペナントレースは熱気が増す。緊張感が日に日に高まる終盤戦のヤマ場に頼りになるエースが戻ってきた。「本当にまだチャンスがある。全員で力を合わせてやるだけ。そこに自分もしっかりと加わって勝てるようにやりたい」。勝負師の目に力が宿った。 思わぬアクシデントに見舞われた。先発した4日のオリックス戦で3回を投げ終えた後、ベンチ裏で転倒。右手に裂傷を負い、緊急降板を強いられた。翌5日に登録抹消。22日の2軍戦で実戦復帰し、約3週間ぶりに1軍マウンドに復帰した。「試合数も少なくなってきた状況だった。申し訳ないなというのはあった。残り試合が少ないので、これから頑張っていきたいなと思います」とシーズンの残り試合を名誉挽回にかける。 申し分ない復帰舞台が整った。試合前時点で5・5ゲーム差で追う首位ソフトバンク、千賀とのエース対決、チームは3連敗中の窮地、本拠地マウンド。絶対エースとして力の限りをぶつけた。強力相手打線に初回から全開で飛ばした。直球主体で試合に入り、強気に内角を攻めた。1回は22球を要し、2死二、三塁のピンチを迎えるも、最後はデスパイネを4球続けたフォークで空振り三振に仕留めた。 走者を背負う状況が続き、重圧がイニングの経過とともにのし掛かる。4回に川瀬に落ちきらなかったフォークを同点適時打にされる。5回1死一、二塁、栗原に高めに浮いた144キロ直球を右翼席へ勝ち越し3ランを運ばれた。続く松田宣に四球を与えたところで三木監督が腰を上げた。112球。5回途中で則本昂はマウンドから姿を消した。【為田聡史】

◆ソフトバンク長谷川勇也外野手(35)が29日、1軍復帰を果たし、楽天生命パークでの試合前練習で元気な姿を見せた。今季開幕スタメンも、7月上旬に背中の張りで2軍調整。8月1日、新型コロナウイルス感染症のPCR検査で陽性判定となり、自宅待機を経て、ウエスタン・リーグでの実戦を積んでの1軍復帰だった。 試合前、取材に応じた長谷川は「しっかりと自分のスイングは打席でできるようになってきてる」と打撃面では問題ないことを強調した。毎日検査が続いてなかなか陰性判定がでなかった日々を乗り越えただけに「不自由な生活が続いていたので。楽しいです。やっぱり」と野球ができる喜びを口にし、新型コロナウイルス感染症について「ならないことが一番。みなさんも気をつけてほしい」と話した。

◆ソフトバンクの若手成長株が、勝負の一戦で白星を呼び込んだ。同点で迎えた5回1死一、二塁で、栗原陵矢捕手(24)が右翼越えへの決勝12号3ランだ。開幕から84試合連続スタメン出場も打撃不振でスタメン落ち。3試合ぶりのスタメンで25試合ぶりの1発を放ってみせた。楽天則本昂を打ち崩して3位楽天とのゲーム差を6・5に広げ、ロッテとの1ゲーム差の首位をがっちり守った。悔しさが詰まった打球が右翼席で弾んだ。ソフトバンク栗原が勢いよく一塁ベースを駆け抜ける。楽天生命パークが静まりかえり、マウンドで則本昂がうなだれるなか、背番号31がダイヤモンドを1周し、両手の拳に力を込めてホームベースを踏んだ。チームに勝利を呼び込む決勝12号3ラン。栗原自身25試合ぶりとなる1発は成長株復活の一振りでもあった。 1-1で迎えた5回1死一、二塁。則本昂の直球を思い切りたたいた。「試合前の練習から目付をもう1回しっかりして、打てるところを待つようにした。ホームランより内角をしっかり振れたのがよかった」。今季は開幕から84試合連続でスタメン出場も、打撃不振で26日ロッテ戦から2試合を欠場。3試合ぶりスタメン復活でしっかり結果を出した。 本来は捕手だが、打撃力を生かすために、今季は一塁と外野で開幕からスタメンを続けてきた。柳田が開幕81試合で連続先発が途切れても栗原は唯一スタメンを守った。しかし9月に入って打率が1割台に低迷。プロ6年目で初めて味わう連続出場の疲れがバットを湿らせた。工藤監督も「試合に出ることで成長できることがある」と我慢してきたがついに欠場を決断。今季の打線の「顔」でもあった栗原への期待の裏返しで「リフレッシュさせたい」という工藤監督のはからいにバットで応えた。「やっぱり悔しかった。今日(29日)スタメンと聞いたときはチームのために頑張ろうと思った」。24歳に笑顔が浮かんだ。 4年連続日本一を狙う打線で打撃力でレギュラーをつかんだ。簡単にその座を手放すわけにはいかない。「ベンチから見える景色もあった」と欠場2試合でさらに成長した。この日から長谷川が新型コロナウイルス感染症から1軍復帰。競争もさらに激しくなるなか、好調若手バットの復活がチームを首位固めに走らせる。【浦田由紀夫】 ▽ソフトバンク工藤監督(栗原の決勝3ランに)「悔しい思いをしたと思うが、結果が出たというのは私もうれしいし、打撃コーチもうれしかったと思う。本人にも、この世界は結果だから、これからもしっかりと結果を出していかないといけないよ、と話をしました」

◆ソフトバンク・武田翔太投手(27)が30日の先発登板に向けてキャッチボールなどで調整した。今季初の屋外球場での登板に「冷えるので。常に攻めるのは忘れずに。大事な時期というのは身に染みてわかっているので」と意気込んだ。  前回登板は23日のオリックス戦(ペイペイドーム)。5四死球を与えるなど3回を6失点でKOされた。「一番は勝負していなかった。コースのギリギリばかりを狙っていた」と反省。まずは自分に勝ち、打者との勝負を制するつもりだ。  今季はここまで4試合に登板して2勝1敗、防御率4・64。楽天戦は今季初対戦だ。「いい打線だと思いますし、しっかり投げたい」。リーグトップのチーム打率・259、410得点の打線に、真っ向から立ち向かう。

◆楽天の則本昂大投手(29)が先発し、4回1/3を6安打6三振5失点(自責点3)で降板した。  1点リードの四回、川瀬に右前適時打を許し、追いつかれた。五回は1死一、二塁で栗原に右中間12号3ランを被弾し、勝ち越された。次打者・松田に四球を与えたところで交代した。  今月4日以来の1軍マウンド。球団広報を通じて、「久しぶりの1軍登板でしたが、試合には普通に入っていけました。でも、一球一球慎重に、少し大事にいき過ぎたのかもしれません。その分、球数が多くなり、テンポも悪くなった。試合を作れず申し訳ないです」とコメントした。  右腕は、同4日のオリックス戦(楽天生命パーク)の試合中にベンチ裏で転倒し、右手を切ったために3回2失点で緊急降板。試合後に仙台市内の病院で治療を受け、5日に出場選手登録を抹消された。

◆ソフトバンクは0-1の四回、川瀬の適時打で追い付いた。五回には栗原の勝ち越し3ランと周東の2点適時打で一挙に5点。千賀が7回1失点で7勝目を挙げた。楽天は投打に精彩を欠いて4連敗を喫し、勝率が5割に戻った。

◆ソフトバンクは五回の勝ち越し点を守り切り、首位をキープ。試合後、工藤公康監督(57)が取材に応じた。主な一問一答は以下の通り。  --栗原が  「そんなに久しぶりではないですけど、きょうは栗原君が出て、いいホームランが出た。本人も悔しい思いをしたと思いますけど、こうやってしっかり出たときに結果が出たのは僕もうれしかったですし。打撃コーチの人たちもすごくうれしかったんじゃないかなと思います」  --本人は悔しかったといっていたが、声はかけたのか  「悔しかったと思うけど、こうやってしっかり結果が出て、それをぶつけられてよかったと思うと。この世界は結果なので。これからも頑張りなさいと。自分でつかんでいかないといけないよという話はちょっとしました」  --千賀も踏ん張った  「本人もいっていましたけどきょうは調子は特別いいというわけではなかった。修正はできたという話はしていたので。投手は10回投げれば8回はあまりよくないので。そういう中でどうやってマウンドの中で修正ができるかが大事なことだし。それができるようになったのは、彼にとっても引き出しが増えたんじゃないかなと思います」  --状態自体も上がってきた  「そうですね。前なら悪いなら悪かったままだったりしたんですけど。修正できるようになってきたのはいいことなんじゃないですか」  --初戦を取った  「週のはじめに勝つことはチームにとってすごく大事なこと。次に投げる投手の勇気にもなりますので。ただあした投げる投手(涌井)は前回は攻略したんですけど、その前は抑えられているので。向こうは並々ならぬ思いを持ってこの3連戦を戦ってくると思うので。僕らが上回っていかないと。あしたに向けて準備をして試合に備えたいと思います」  --長谷川は準備はしていた  「打つ方は(問題ない)。守りはいろいろチェックはしないといけないですけど。最後の回で右投手だったらいく予定だったんですけど」

◆ソフトバンクの千賀が7回5安打1失点でチーム単独トップの7勝目を挙げた。味方が5点を勝ち越した五回は、1死一、三塁からギアを上げる。鈴木大には鋭いカットボール、浅村には初球から速球を4球続け、2者連続の空振り三振に仕留めた。132球を投じて10三振を奪い「点を取ってくれたのでスムーズに投げることができた」と野手陣に感謝した。  親交の深い則本昂とのエース対決には「普段から連絡を取り過ぎて、特別感はあまりなかったのが実際のところ」とちゃめっ気をのぞかせる。しれつな優勝争いの中で4試合連続7回以上を投げ、安定感が増してきた。

◆楽天は浅村の4試合連続無安打に引きずられるように、今季ワーストタイの4連敗を喫した。浅村には3度の好機が巡ってきたが、ことごとく凡退。首位ソフトバンクとの3連戦で大事な初戦を落とし、三木監督は「こういう結果になってしまって申し訳ない」と険しい表情だった。  勝率が5割に戻り、自力優勝の可能性が再び消滅。2位ロッテにも5・5ゲーム差と引き離され、クライマックスシリーズ(CS)進出さえ厳しい状況に追いやられた。

◆肌寒くなった仙台でも、マウンドだけは熱気に満ちていた。譲れないエースの対決。先発したソフトバンク・千賀は7回1失点でチームトップの7勝目だ。則本昂とのマッチアップを制し、うなずいた。  「野手の方々が点を取ってくれたので、スムーズに投げることができたかなと思います」  一回2死三塁から島内に右翼フェンス直撃の適時二塁打。先制を許したが、踏ん張った。六回1死一、二塁からは4者連続三振を奪うなど、132球10奪三振の力投。今季楽天戦は4戦3勝だ。  「(則本昂とは)普段から連絡を取りすぎて、特別感はあまりなかったというのが実際のところではあるんですけど」  2018年4月6日(楽天生命パーク)以来の投げ合いで、通算1勝3敗と負け越していた。「晃(川瀬)やクリ(栗原)がいいところで打ってくれた」と感謝。ロッテも勝ったため、敗れればゲーム差なしで並ばれる一戦だっただけに、エース対決を制した価値は大きかった。  今季86回2/3とし、規定投球回到達もみえてきた。チームでは誰も到達していない数字なだけに、工藤監督も「前なら悪いなら悪かったままだったりしたんですけど。修正できるようになってきた」と目尻を下げた。この日は8月に新型コロナウイルスの影響で自宅隔離を経験した長谷川が1軍に復帰。特別なシーズンの中、コロナ禍を乗り越えた鷹が王座へ突き進む。その中心にいるのは、もちろんエースだ。  「継続させるのは難しいこと。来週また、いいピッチングができるように」  3年ぶりのリーグ制覇へ、残り33試合。自分に勝った鷹のエースが、終盤戦の柱になる。(竹村岳)

◆編成面でドツボにはまった。楽天の現状には、がっかりしている。  2位、さらに優勝を狙うために、1つも落とせないのが上位2チームとの直接対決。一回に先行した時点で、まず目指すべきは1-0の完封勝利だった。  則本昂が故障明けで、しかも調子が良くない。となれば、四回に追いつかれた後、目指すべきは1-1のまま粘り、終盤に勝機を見いだすことだった。  ところが五回、則本昂が左の栗原に勝ち越し3ランを浴びて、万事休す。ゲームプランができていない上に、手痛いのは、冒頭で嘆いた通り、編成上の問題だ。  左腕の高梨をトレードで巨人に出してしまったから、勝負を分ける局面で、左対左で抑えにかかる状況を作れない。おまけにウィーラーも出したから、ブラッシュが2軍に落ちると、とたんに右打者のパンチ不足に陥っている。  巨人から緊急補強した田中貴も1軍経験は乏しく、将来性は期待できるにしても、即戦力になるかというと「?マーク」をつけざるをえない。ハイ、補強しました...とのエクスキューズにすら、映ってしまう。  いまにして思えば、残念な限り。現場は与えられた戦力でやるしかないだけに、編成の重要性を痛感させられる。 (本紙専属評論家)

DAZN

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
48354 0.578
(↑0.005)
-
(-)
33372
(+6)
308
(+2)
98
(+1)
63
(+1)
0.244
(-)
3.190
(↑0.01)
2
(-)
ロッテ
48372 0.565
(↑0.005)
1
(-)
33366
(+4)
378
(+3)
71
(+1)
64
(+1)
0.243
(↑0.001)
4.170
(↑0.01)
3
(-)
楽天
42423 0.500
(↓0.006)
6.5
(↓1)
33412
(+2)
389
(+6)
91
(-)
49
(-)
0.258
(↓0.001)
4.290
(↑0.01)
4
(-)
西武
40432 0.482
(↓0.006)
8
(↓1)
35361
(-)
390
(+3)
83
(-)
57
(+1)
0.245
(↓0.001)
4.430
(↑0.01)
5
(-)
日本ハム
40443 0.476
(↓0.006)
8.5
(↓1)
33377
(+3)
383
(+4)
67
(+1)
46
(-)
0.257
(-)
3.990
(↓0.01)
6
(-)
ORIX
32496 0.395
(↑0.007)
15
(-)
33335
(+3)
375
(-)
67
(+1)
70
(+1)
0.247
(-)
4.090
(↑0.05)