阪神(☆5対3★)DeNA =リーグ戦16回戦(2020.09.21)・阪神甲子園球場=
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DeNA
0001200003501
阪神
10001102X51001
勝利投手:岩崎 優(3勝2敗1S)
(セーブ:スアレス(2勝0敗16S))
敗戦投手:国吉 佑樹(3勝4敗0S)

本塁打
【DeNA】オースティン(7号・4回表ソロ)
【阪神】ボーア(14号・6回裏ソロ)

  DAZN
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◆阪神は1点を追う6回裏、ボーアがソロを放ち同点とする。そのまま迎えた8回には、ボーアの適時打などで2点を奪い、勝ち越しに成功した。投げては、2番手・エドワーズ以降の4投手が無失点リレーを展開。4番手の岩崎が今季3勝目を挙げた。敗れたDeNAは、3番手・国吉が誤算だった。

◆阪神が4番ジェリー・サンズ外野手(32)の適時打で先制に成功した。 1回、2死から3番糸井が左翼線への二塁打でチャンスメーク。得点圏打率12球団トップのサンズは、DeNA京山の高めスプリットを詰まりながら左前に運んだ。「ツーアウトから糸井さんがツーベースで出塁してくれたから、なんとかホームまで返したいと思っていたよ。先制することができて良かったね」。サンズは17日の巨人戦以来4試合ぶりの打点。入場規制緩和により、これまでよりも多くのファンが訪れている甲子園を沸かせた。

◆DeNAタイラー・オースティン内野手(29)が、7号ソロを放った。 1点を追う4回無死、阪神の先発岩田の初球、外角高め137キロを逆らわずに右中間席へ運んだ。 12日中日戦(横浜)で復帰してから9試合で3本目のアーチ。「ヤッター! 打った感触が良かったので本塁打になると思っていました。ここ最近あまり調子が良くなかったので、その中でボールを遠くに飛ばすことを意識して打席に向かいました」と喜んだ。 悪夢を払拭(ふっしょく)する1発だ。オースティンは7月31日の同カードの6回2死、右翼の守備で大飛球を追いフェンスに激突した。その後もプレーを続けたが、脳振とうとむち打ちにより、翌日からベンチを外れ、約1カ月半の戦線離脱を強いられていた。

◆阪神岩田稔投手(36)が今季初先発し、5回4安打3失点3四球、77球で降板した。力投したが、昨年7月5日広島戦(甲子園)以来444日ぶりの白星はならず。降板後は「野手の方の守備にすごく助けられましたが、余計な四球絡みで失点してしまい、チームに申し訳ないです」とコメントした。 初回から熱のこもった投球を見せた。先頭の梶谷に右前打を浴び、1死から連続四球で満塁のピンチを招いたが、宮崎を136キロカットボールで三ゴロ併殺打に打ち取りガッツポーズ。直後の1回裏に味方が先制すると、2回、3回はテンポ良く3者凡退に抑えた。 しかし、4回先頭のオースティンに初球を右中間スタンドへ運ばれ同点に。5回は先頭の柴田に左前打を許すと、犠打を試みる投手京山に四球を与え1死二、三塁から、梶谷の中前適時打とソトの中犠飛で2点勝ち越しを許した。その裏の5回無死一塁で、代打に荒木を送られ降板。今季初先発初勝利はならなかった。

◆この日1軍に再昇格した阪神ジョン・エドワーズ投手(32)が、10球で1回1安打無失点に抑えた。 先発岩田の後を受けて6回にマウンドへ。先頭の佐野には149キロ直球をはじき返され、強烈な当たりとなるも二塁手糸原が飛びついて好捕。続く宮崎に初球を中前へ運ばれたが、倉本を131キロスライダーで右飛にうち取り、最後は柴田を148キロ直球で一ゴロに仕留めた。 これが甲子園の1軍戦初登板。「久しぶりにファンの皆さんの前で投球することができたから、すごく楽しかったよ。この感覚が久しぶりだけど、これからも味わえるようにしっかり頑張りたいね」と、本拠地のマウンドを味わった。 来日1年目の今季は開幕1軍スタート。開幕戦の6月19日巨人戦(東京ドーム)に中継ぎ登板したが、6月下旬に右肩のコンディション不良により、出場選手登録を抹消されていた。ここまで2軍調整を続け、8月23日のウエスタン・リーグ中日戦(甲子園)で実戦復帰してから9試合連続無失点。8回2/3を投げて被安打4、10奪三振と安定した結果を残し、1軍に再合流となっていた。

◆阪神がジャスティン・ボーア内野手(32)の14号ソロと適時打で逆転に成功した。 まずは2-3の6回1死だ。フルカウントからDeNA京山の外角高め147キロ直球を強振した。打球はバックスクリーンへ一直線。大きな歓声に包まれ、ボーアはダイヤモンドを1周した。試合を振り出しに戻す同点ソロに「ここ最近詰まらされてしまう打席が多かったから、しっかりコンタクトできて良かったね。こうして同点に追いつくことができたし、タイガースの勝利に向かって頑張るだけだよ」とコメント。 これでチームは本拠地の甲子園で4日巨人戦から7試合連続本塁打を記録。06年9月以来、球団14年ぶりとなった。今季は「ユニ・チャーム バックスクリーンホームラン賞」が設定されおり、ボーアは賞金100万円も獲得。サンズがすでにバックスクリーンに2本のアーチを懸けており、ボーアも続いた。 ボーアはさらに同点の8回無死二塁のチャンスでは、国吉から右前適時打。二塁走者大山の好走塁もあって逆転に成功した。

◆阪神は1回にサンズの左前適時打で1点を先制。今季初登板初先発の岩田は序盤の3回まで1安打無失点に抑えた。 DeNAは4回にオースティンのソロで同点とし、5回に勝ち越し。阪神は5回に糸井の適時打、6回にボーアの14号ソロで同点。 阪神は8回にボーアの右前適時打と木浪の犠飛で2点を勝ち越し、連敗を2で止めた。DeNAは連敗で勝率5割に戻った。 阪神岩崎が3勝目、スアレスは16セーブ目。DeNA国吉は4敗目

◆阪神が粘りの試合運びで接戦を制して、連敗を2で止めた。甲子園では4連勝に延ばした。 同点の8回無死二塁。ジャスティン・ボーア内野手(32)が右前に決勝タイムリーを放った。木浪聖也内野手(26)も中犠飛で貴重な追加点を挙げた。中盤以降の粘りも勝因だった。2点を追う5回、糸井が左前適時打を放ち、1点差に迫った。6回にはボーアがバックスクリーンに14号ソロ本塁打を放って同点に追いついていた。終盤は継投で逃げ切りに成功。負ければ3位転落の一戦だったが2位を死守した。

◆DeNAは終盤のバッテリーミスが響いて競り負け、勝率5割に戻った。同点の8回無死一塁で3番手国吉がボーアに投じた初球を戸柱が捕逸。二進を許し、直後に勝ち越し打を浴びた。さらに続く原口への初球はすっぽ抜けの暴投。二進を許すと、その後1死三塁から木浪に犠飛を献上した。 ラミレス監督は「やはり甲子園では終盤に先頭を出すと、雰囲気的にも相手の流れになってしまう。彼もベストを尽くしたが...」と話した。この日から甲子園も入場制限が緩和。1万人以上の虎党の大声援も重圧となったようだ。

◆阪神が粘りの試合運びで接戦を制して、連敗を2で止めた。甲子園では4連勝に延ばした。矢野燿大監督の一問一答は以下の通り。 -内容のある逆転勝ち 矢野監督 そうですね。岩田も頑張ってくれた。中継ぎ陣も本当に頑張ってくれた。流れがこちらにくるような戦いができましたね。 -ボーアが2打点 矢野監督 そうですね、ボーアが打つと盛り上がりますし、ファンの皆さんも喜んでもらえるので。どんどんこういうチャンスで打ってもらいたいですね。 -最近は打撃の幅が広がってきたのでは 矢野監督 いやあ、僕としてはもっともっとできると思うし。能力ある選手なので、こちらの期待はもっともっと高いところにあるので。 -糸井を3番に戻した 矢野監督 連戦も続きますし、いろんな選手をどこでいこうか考えて起用してますけど、嘉男もいいところで出たので、嘉男自身も吹っ切れていくと思いますし、チーム内の競争も激しくなると思うので、そういうところをしっかりやっていってほしいと思います。 -岩田は 矢野監督 ボールはすごくよかったと思いますし、中身もよかった。(5回の)ピッチャーのフォアボールですよね。あそこがちょっともったいなかったなと。勝負にいって打たれる分はしょうがないと思うし、それ以外は本当にいい投球でした。 -エドワーズも復帰 矢野監督 だいぶ休んだので。まだまだありますし、そういうところで張り切ってやってもらいたいなと思います。 -ボールは 矢野監督 もともといいボールを持っているのは、もちろんキャンプから思ってました。どんどんバッターに向かっていってくれたらチームの力になってくれる。 -観客が増えて雰囲気に違いは 矢野監督 やっぱり違いますね。サンズがタイムリー打った時の声援とかね。サンズが帽子取っている姿とかも。やっぱりサンズがこうやって日本でプレーやるのは初めてですし。やっぱりファンの前で一緒のユニホームでというのは僕らもファンのみなさんも全然違います。 -明日以降に向けて 矢野監督 ジャイアンツを追いかける立場なんで、まず次のジャイアンツまでにしっかりゲーム詰められるように、そういうような戦いをしていきます。 -エドワーズは堂々とした投球 矢野監督 これだけ休んだのだから、しっかり投げてくれないと困るし。自身もここにきて投げられるようになった喜びもあるだろうし。もともと向かっていく、躍動感のある投手。ガンケルも先発でもう1回というところで、(エドワーズが)戻ってきてチームの力になってくれたら大きなピースになる。らしく、というか、思い切っていってくれたら。 -持ち味はストレート でも、縦のスライダーもあるし、横のカット気味の(球)もある。もちろんストレートは大事だけど、それを組み合わせて、という投球になると思います。 -ー糸井が全力疾走も 矢野監督 常にやっているんだけど、膝の状態もあるからね。良くない時はなかなか、状態良くというわけにはいかないけど。嘉男の中でも出ない時に何て言うのかな、トレーニングやったり、ケアやったりをやりながら。出るところで全力でという思いでしっかりやってくれている。またこういうところでヒット出たりすることで、自分自身もまた自分の背中を押すことができると思うんでね。そういう試合になったかな。 -岩田は次回は 矢野監督 いやいや、それはまだ決めてないし。ボール自体は本当に良かったので。また13連戦とか続くので。また岩田には力貸してもらわないといけないところが絶対出てくる。内容というか、ボール自体はすごく良かった。連戦の中でどうなのかなというところを探していきます。 -8回の原口の進塁打とか久々のスタメンで持ち味 矢野監督 あそこは信頼関係だよね。フミ(原口)だったら向こうに打ってくれるという。追い込まれた時点でスリーバントというのももちろん俺も頭の中に考えながら。でもフミやったらまたあっちに打ってくれるだろうというところで。それがまたしっかりできるというのは簡単なことじゃないんだけど、大きいよね。

◆今季初先発した阪神岩田稔投手は5回3失点だった。4回にオースティンに同点ソロを浴び、5回は投手への四球が絡んで2失点。「野手の方の守備にすごく助けられましたが、余計な四球絡みで失点してしまい、チームに申し訳ないです」と頭を下げた。 だが矢野監督は次回について「まだ決めてない。ボール自体は本当に良かった。また13連戦とか続くので、岩田には力を貸してもらわないといけないところが絶対出てくる。内容というか、ボール自体はすごく良かった。連戦の中でどうなのかなというところを探していきます」とコメント。29日から始まる13連戦中に先発チャンスが訪れる可能性は高そうだ。

◆ファンの皆さん、おおきに! 阪神ジャスティン・ボーア内野手(32)が、入場制限が緩和され、今季最多の1万1384人を集めた甲子園で、御礼の逆転勝利をプレゼントした。1点を追う6回、バックスクリーンへ同点14号ソロを放つと、8回には右前へ決勝適時打。ここ一番の2安打2打点で、チームの連敗を2で止めた。首位巨人も勝って10・5差はそのままだが、ファンへの感謝を胸にネバーギブアップで戦い抜く。ファンの思いも白球に乗せた。「多くのエネルギー、パワーをもらってプレーすることができたよ」。入場制限の上限が緩和されてから初めての甲子園。1万1384人が詰めかけた本拠地で、ボーアが特大の1発を放った。 2-3の6回。1死走者なしで、京山の外角高め直球をバックスクリーンまで運んだ。「なんとか全力を尽くして勝たないといけないという気持ちで臨んだよ」。同点に追いつく14号ソロ。甲子園では8月26日中日戦で2発を打って以来、11試合ぶりの快音だ。阪神では14年ぶりとなる甲子園7試合連続本塁打も刻む1発だった。 開幕前から「(右翼から左翼に吹く)浜風や場所を考えているよ」と、甲子園では逆方向への打撃を意識してきた。「僕はいつもセンターからレフトの間を意識して打っているんだ。自分にとってはすごくいいね」。そう語っていたB砲は甲子園で7本目。うち3本が中堅から左翼へのアーチで、この日はバックスクリーン弾だ。強引に引っ張らない意識で、左打者泣かせの浜風をものともしない。 今季新設された「ユニ・チャーム バックスクリーンホームラン賞」として、賞金100万円を獲得。使い道を聞かれると即答した。「みんなのおかげで打てた1本。コーラだったり、何かリクエストがあればそれを買ってあげて。チームのみんなのために使いたいね」。 6回の打席では、ワンバウンドボールを前にこぼした戸柱のために腰を下ろし、笑顔でボールを拾ってあげた。お立ち台の後、球場を半周する際には、虎党に丁寧にお辞儀をして「ファイアボール」ポーズを披露。「ファンの存在は野球の中で、一番大切な要素のひとつだよ」。そんな心優しき助っ人だからこそ、大きな拍手が送られる。 そして勝利も導いた。同点の8回無死二塁。国吉から決勝の右前適時打。2安打2打点1本塁打で、チームの連敗を2で止め、ファンに逆転勝ちをプレゼントした。お立ち台では、スタンドを見渡し「本当に楽しかったです。みなさんも楽しみましたか?」と逆質問をするご機嫌ぶり。「イイオテンキデスネ。タイガースファンズ、ジャアマタアシタ、オネガイシマス」と、日本語も流ちょうになってきた。虎党の期待を集めるB砲が、奇跡の逆転Vへ猛打を振るう。【只松憲】 ▼阪神は甲子園で、4日の巨人戦から7試合連続本塁打となった。06年9月9日横浜戦~同28日広島戦以来、14年ぶり。22日のDeNA戦でも本塁打が出て8試合連続となれば、02年9月1日ヤクルト戦~同24日巨人戦以来18年ぶりとなる。なお、最長は13試合で、89年6月17日大洋戦~7月23日巨人戦でマークした。

◆6月27日のDeNA戦以来、約3カ月ぶりに先発マスクをかぶった阪神原口文仁捕手が攻守で奮闘した。 1回1死満塁のピンチでは、内角球で宮崎を三塁併殺打に封じるなど、リードで岩田ら投手陣を盛り立てた。攻撃では1点を勝ち越した8回なお無死二塁。二ゴロの進塁打で代走植田を三塁に到達させ、2点差に広げる木浪の犠飛を呼んだ。 矢野監督は「(進塁打はベンチとの)信頼関係。フミなら向こうに打ってくれると」と笑顔で話した。正捕手の梅野が右腹斜筋挫傷で離脱する中、より期待は高まる。

◆阪神ロベルト・スアレス投手(29)が、来日初のセーブ王にまっしぐらだ。2点を勝ち越した直後の9回に登板。先頭の代打乙坂を158キロ速球で空振り三振に仕留めると、柴田も沈む球で空を切らせた。最後は代打山下を変化球で遊飛に斬り、3者凡退でリーグトップを走る16セーブ目だ。 盤石の内容を「チームが逆転してくれて、セーブシチュエーションを作ってくれたから、自分の仕事をすることに集中していた」と振り返った。今月は登板11戦11イニングを無失点で、甲子園6試合に限れば被安打0の快投。月間2勝4セーブ1ホールドで、防御率も1・26まで下げた。 来日5年目は最高のシーズンを過ごす。守護神として最大の強みは長打を浴びない点だろう。今季35回2/3で被本塁打ゼロ。1本もアーチを許さないまま、20セーブ以上挙げた投手は阪神史上、誰もいない。球界でも05年中日岩瀬、14年ソフトバンク・サファテら6人だけ。歴戦のクローザーに肩を並べる充実ぶりだ。「明日からもしっかり抑えられるように頑張るよ」。リードしてつなげば、勝ったも同然の安定感だ。

◆阪神糸井嘉男外野手が10日DeNA戦以来10試合ぶりのスタメン3番で勝負強さを発揮した。 1回2死で京山のカットボールをとらえて左翼線二塁打。サンズの適時打で先制のホームを踏んだ。「1点ずつかえしていくことが大事」。2点を追う5回2死一、二塁では左前に渋く落とすタイムリーで反撃の口火を切った。矢野監督は「常に(全力疾走を)やってるけど、膝の状態もある。出るところで全力で、という思いでしっかりやってくれている」とねぎらった。この日は糸原も10日以来の2番に戻って1安打。2安打した1番近本も含め、1~3番で5安打を集め、得点機を演出した。

◆阪神の木浪聖也内野手が貴重な5点目をたたき出した。8回にボーアの適時打で1点を勝ち越し、なお1死三塁。国吉から中堅犠飛を打ち上げ、リードを広げた。 「何としても、もう1点欲しい場面だったので、攻める気持ちを持って積極的に打ちにいきました。少し浅いフライでしたが(植田)海の足なら大丈夫だと思っていましたし、気持ちで打ちました」。2回には左翼へ二塁打も放ち、気を吐いた。

◆阪神が逆転勝ちした。ジャスティン・ボーア内野手(32)が6回に同点14号ソロ、8回には勝ち越し打を放った。試合後のヒーローインタビューの主なやり取りは以下の通り。 -ナイスバッティング ボーア アリガゴザイマシタ。 -どんな気持ちで打席へ ボーア 1点負けている状態でも、全力を尽くして勝たないといけないという気持ちで臨んだよ。 -バックスクリーン弾 ボーア 自分が打ったんですけど、ただそれもチームのみんなで勝ち取った1本。なんとかみんなに恩返しができるように、少しでもいいことをしていこうと思っているよ。 -8回決勝打の場面 ボーア 本当に大山選手が自分の前ですごくいい仕事をしたね。福留選手とも話して、そういうみんなが力を合わせた結果で打てたよ。本当に気持ちよかった。 -約1万人のファン ボーア 今日は本当に楽しかったです。みなさんも楽しみましたか?(と逆質問) -日本語でひとこと ボーア ソウデスネ...イイオテンキデスネ。タイガースファンズ、ジャア、マタアシタ、オネガイシマス。

◆阪神は甲子園で今季、21勝9敗2分け、勝率7割の好成績だ。フランチャイズ制が導入された1952年(昭27)以降での7割以上は、03年7割5分4厘(46勝15敗)、76年7割1分4厘(40勝16敗3分け)の2度だけ。甲子園でのチーム打率は2割6分6厘で、他球場での2割3分1厘を大きく上回る。 甲子園では18年に21勝39敗2分けの3割5分と大負け。昨年は32勝29敗1分けで5割2分5厘と持ち直したが、今年は歴代3本の指に入るほど白星を量産している。

◆ファンの皆さん、おおきに! 阪神ジャスティン・ボーア内野手(32)が、入場制限が緩和され、今季最多の1万1384人を集めた甲子園で、御礼の逆転勝利をプレゼントした。1点を追う6回、バックスクリーンへ同点14号ソロを放つと、8回には右前へ決勝適時打。ここ一番の2安打2打点で、チームの連敗を2で止めた。首位巨人も勝って10・5差はそのままだが、ファンへの感謝を胸にネバーギブアップで戦い抜く。ファンの思いも白球に乗せた。「多くのエネルギー、パワーをもらってプレーすることができたよ」。入場制限の上限が緩和されてから初めての甲子園。1万1384人が詰めかけた本拠地で、ボーアが特大の1発を放った。 2-3の6回。1死走者なしで、京山の外角高め直球をバックスクリーンまで運んだ。「なんとか全力を尽くして勝たないといけないという気持ちで臨んだよ」。同点に追いつく14号ソロ。甲子園では8月26日中日戦で2発を打って以来、11試合ぶりの快音だ。阪神では14年ぶりとなる甲子園7試合連続本塁打も刻む1発だった。 開幕前から「(右翼から左翼に吹く)浜風や場所を考えているよ」と、甲子園では逆方向への打撃を意識してきた。「僕はいつもセンターからレフトの間を意識して打っているんだ。自分にとってはすごくいいね」。そう語っていたB砲は甲子園で7本目。うち3本が中堅から左翼へのアーチで、この日はバックスクリーン弾だ。強引に引っ張らない意識で、左打者泣かせの浜風をものともしない。 今季新設された「ユニ・チャーム バックスクリーンホームラン賞」として、賞金100万円を獲得。使い道を聞かれると即答した。「みんなのおかげで打てた1本。コーラだったり、何かリクエストがあればそれを買ってあげて。チームのみんなのために使いたいね」。 6回の打席では、ワンバウンドボールを前にこぼした戸柱のために腰を下ろし、笑顔でボールを拾ってあげた。お立ち台の後、球場を半周する際には、虎党に丁寧にお辞儀をして「ファイアボール」ポーズを披露。「ファンの存在は野球の中で、一番大切な要素のひとつだよ」。そんな心優しき助っ人だからこそ、大きな拍手が送られる。 そして勝利も導いた。同点の8回無死二塁。国吉から決勝の右前適時打。2安打2打点1本塁打で、チームの連敗を2で止め、ファンに逆転勝ちをプレゼントした。お立ち台では、スタンドを見渡し「本当に楽しかったです。みなさんも楽しみましたか?」と逆質問をするご機嫌ぶり。「イイオテンキデスネ。タイガースファンズ、ジャアマタアシタ、オネガイシマス」と、日本語も流ちょうになってきた。虎党の期待を集めるB砲が、奇跡の逆転Vへ猛打を振るう。【只松憲】 ▼阪神は甲子園で、4日の巨人戦から7試合連続本塁打となった。06年9月9日横浜戦~同28日広島戦以来、14年ぶり。22日のDeNA戦でも本塁打が出て8試合連続となれば、02年9月1日ヤクルト戦~同24日巨人戦以来18年ぶりとなる。なお、最長は13試合で、89年6月17日大洋戦~7月23日巨人戦でマークした。

◆阪神・岩田が、21日のDeNA戦(甲子園)で今季初登板初先発する。20日は鳴尾浜の残留練習に参加し、ショートダッシュやブルペン投球などで調整した。「自分のやるべきことをしっかりやっていきたい。打者との対戦を楽しみながら。精いっぱい楽しんでいこうかなと思います」。10日のウエスタン・オリックス戦(オセアンBS)では5回無安打無失点と好投。36歳の左腕がチームの連敗を止める。

◆DeNAのタイラー・オースティン内野手が「3番・右翼」で起用された。前回7月31日の試合では、右翼での守備でフェンスに激突。脳振とう、むちうちの診断を受けて、約1カ月半の戦線離脱を余儀なくされた。  ラミレス監督は自身の現役時代の経験も含めて、甲子園での外野守備の難しさを指摘していた。それでも再びオースティンを右翼で起用した指揮官は「もちろんリスクはあるし、一塁というオプションもあるが、そうなればソトが二塁に回り、いつもと違うポジションが2つとなり弱点になりうる。最近、ソトの一塁は安定しているし、柴田の二塁も素晴らしいので」と説明した。

◆阪神は一回にジェリー・サンズ外野手(32)の適時打で先制した。  「ツーアウトから糸井さんがツーベースで出塁してくれたから、なんとかホームまで返したいと思っていたよ。先制することができてよかったね」  2死から糸井が左翼線へ二塁打を放ち、チャンスメーク。続くサンズが京山から左前適時打を放ち、先制に成功した。この日から入場者数の上限が約1万人程度に引き上げられた甲子園を沸かせた。

◆DeNAのタイラー・オースティン内野手が「3番・右翼」で出場。0-1の四回、右中間へ7号ソロを放った。  「『ヤッター!』。打った感触が良かったので本塁打になると思っていた。ここ最近あまり調子が良くなかったので、そのなかでボールを遠くに飛ばすことを意識して打席に向かった」  オースティンは7月31日の同戦にて、右翼での守備でフェンスに激突。脳振とう、むちうちの診断を受けて、約1カ月半の戦線離脱を余儀なくされた。それ以来となる甲子園で、広い右中間へと豪快なアーチをかけた。

◆阪神はDeNAに5-3で競り勝った。一回、2死から糸井が二塁打を放ち、サンズの左前適時打で先制するも、先発の岩田が四回、オースティンに同点ソロを被弾。五回に梶谷の適時打とソトの犠飛で1-3と勝ち越された。  それでも1点差で迎えた六回にボーアがバックスクリーンへ14号ソロをたたき込み同点。八回は無死二塁から再びボーアが右前適時打を放ち、ついに勝ち越した。  中継ぎ陣は六回にエドワーズが6月19日の巨人戦(東京ドーム)以来、94日ぶりに登板し、1回を無失点。以降は岩貞、岩崎、スアレスとつなぎ、DeNA打線を封じ込めた。  阪神の連敗は2でストップ。貯金は再び3となった。

◆DeNAは2連敗で貯金がなくなった。シーソーゲームの末、同点の八回に3番手・国吉が痛恨の2失点を喫し、今季17度目の逆転負けとなった。以下、ラミレス監督の主な一問一答  --先発の京山は  「全く悪くない。直球もカットボールも精度が高く、何球か高めにいって打たれてしまったが、全体的には悪くない。かなり状態も良くなっているので、ローテーションに入ってくる日もそれほど遠くないだろう」  --国吉が勝ち越しを許した  「特に終盤、甲子園で阪神は先頭打者が出ると点が入る雰囲気になる。きょうもそれで得点を許してしまったが、彼もベストを尽くした結果」  --前日から阪神戦は簡単な試合にならないといっていた  「おっしゃる通りで、やはり簡単な試合にはならない。きょうも逆転したが、少しずつ返されて、終盤に追い越された。これも何度も言っているが、甲子園はコンスタントに打つのが難しい球場。阪神は打っている選手が多いので、それも敗因かなと。ただ、これもベストを尽くして勝っていくしかない」

◆虎党に向かって、打つ! 阪神はジャスティン・ボーア内野手(32)が六回に同点弾、八回に勝ち越し打を放ち、DeNAに逆転勝ち。この日から入場規制が緩和され、甲子園には今季最多の1万1384人が詰めかけた。GoTo 甲子園! 大、大、大満足のシルバーウイークや!  お立ち台から眺める光景にボーアの頬が緩んだ。内野席、外野席、そしてアルプススタンド。どこを見渡してもファンがいる!! 助っ人に1万1384人の歓声と拍手の大演奏が送られる。マンモスが久々に揺れた。  「デーゲームで疲れもたまっていたけど、フィールドに出てたくさんのファンを見て、多くのエネルギー、パワーをもらってプレーすることができたよ。きょうは本当に楽しかった」  甲子園のボルテージが最高潮に達したのは、3-3で迎えた八回。無死二塁。捕逸などで荒れる国吉の変化球をボーアがコンパクトにはじき返した。打球は右中間へ-。  六回にも京山から火の出るような14号同点ソロをバックスクリーンにたたき込んでおり、虎党はファイアボールで出迎えた。お祭り騒ぎのシルバーウイークとなった。  政府が新型コロナウイルス感染拡大防止のためのイベント人数制限を緩和し、甲子園でもこの日から入場者数が5000人から約1万人程度に引き上げられた。  ボーアにとっても、"2倍"となった虎党の存在はパワーの源となった。お立ち台では三塁側から「ボーア」「ボーア」と連呼されると、インタビューを止めて「ワオッ!」と返答。最後は「イイ、オテンキデスネ。マタ、アシタモ、オネガイシマス」と流ちょうな日本語を披露し、「六甲おろし」を口ずさみながら歓声に応えた。  ファンとともに、もう一つ大切にするものがある。「フォア・ザ・チーム」の精神だ。この日の同点弾は「ユニ・チャーム バックスクリーンホームラン賞」。これまでサンズが2度達成しているが、賞金100万円をB砲が初めてゲットした。「みんなとシェアしたい。コーラだったり、何かリクエストがあれば買ってあげて、チームのために使いたい」と男気発言。「自分が打ったけど、チームのみんなで勝ち取った一本だから」。仲間を思いやる。だからみんなに愛されている。  最近5試合は打率・412、2本塁打。矢野監督は「ボーアが打つと盛り上がりますし、ファンの皆さんも喜んでもらえる」と目を細めた。ただし「能力のある選手。こちらの期待はもっともっと高い」とハッパをかけた。メジャー通算92本塁打。その実績に加え、チームのムードーメーカー。残り41試合。調子にどんどん乗ってほしい。  負ければ3位転落の危機だったが、連敗を2で止め、首位巨人を再び追いかける。コロナ禍もピークダウン。これからは、より多くの虎党が背中を押してくれる。  「ファンの存在は野球のなかで一番大切な要素の一つ。なるべくファンとは交流したいし、できるだけ楽しい経験をしてもらいたいよ」  ファン、そして仲間のために打つ。ボーアが甲子園を熱気に包み込む。(原田遼太郎)

◆よく晴れた午後の甲子園に、またも平穏な最終回をもたらした。阪神・スアレスがあっという間の3人斬りでゲームを締めた。10試合連続無失点で、リーグトップを快走する16セーブ目だ。  「チームが逆転してくれてセーブシチュエーションを作ってくれたから、自分の仕事をすることに集中していた」  八回の2点勝ち越しを見届けると、慌てることもなく静かに燃えた。  うなる剛球で、まずは代打・乙坂と柴田を連続で空振り三振に斬る。さらに代打・山下も遊飛に料理した。12球ですべてが終わった。真っすぐはすべて155キロ超えで最速158キロ。圧倒的な仕事ぶりだった。  7月12日以降、阪神は八回終了時にリードしていれば31連勝中(7月22日に1分け)。スアレスが「勝ち」を約束し続けてくれている。セーブを挙げながらも1失点した8月29日の広島戦(マツダ)の次の登板から、これで10試合連続無失点。その間に4度のイニングまたぎもこなし、危ない場面もまったくない。  9月4日以降は打者28人に1安打しか許しておらず、得点圏にも走者を背負っていない"1安打完封"のような投球だ。この日昇格したエドワーズはともに新加入でポジションを競う存在でもあったが、文句なしの結果で"一番後ろ"に君臨し続ける。  「あすからもしっかりと抑えられるように頑張るよ」と頼もしい。チームを浮上させ、虎では2017年のドリス以来となる最多セーブのタイトルもつかむ。

◆グラウンドを包んだ観衆と同時に、虎の大きな底上げを担う男も帰ってきた。この日昇格した阪神・エドワーズが好リリーフで逆転勝利を呼んだ。  「久しぶりにファンのみなさんの前で投球することができて、すごく楽しかったよ。この感覚は久しぶりだけど、これからも味わえるように、しっかり頑張りたいね」  1点差に迫った直後の六回にマウンドへ。先頭の佐野のバットを149キロで押し込んで二飛。宮崎の中前打の後も冷静に2死を奪った。倉本を得意のスライダーで右飛、柴田は直球で一ゴロ。1回1安打無失点で、反撃ムードをキープした。  6月19日の開幕戦(巨人戦、東京ドーム)以来の出番で、甲子園での1軍公式戦は初めてだ。開幕直後に右肩のコンディション不良で離脱し、ようやく復帰した。本来の構想では、セットアッパー。矢野監督は「これだけ休んだんだから、しっかり投げてくれないと」と苦笑いしながら「力になってくれたら大きなピース」と期待した。  カムバックにより、助っ人が循環する。ガルシアが19日に2軍降格。中継ぎの要所を担っていたガンケルが25日からのヤクルト戦(神宮)で先発の谷間を埋めることになった。こちらも本来の職場。開幕前に描いた理想に近い形は、終盤に計算されていたエドワーズがいてこそ成り立つ。2軍で8月23日に実戦に復帰後、9試合無失点で万全の準備を整えた。  「状態を良くすることと、自分の投球ができるように練習してきた。ベストな状態で試合にのぞめるように、できることに集中してきたよ」  想像以上の時間を要したが、まだ間に合う。大逆転優勝には、大幅な戦力強化が必要。その可能性を秘めた"新戦力"に、まだ仕事場は残っている。(安藤理)

◆ふらふらと舞い上がった白球は外野の緑の芝生へポトリと落ちた。会心の当たりとはいかなかったが、阪神・糸井がしぶとく左前まで運び、1点差に迫った。久しぶりの3番として、勝利を演出した。  「1点ずつ返していくことが大事だと思うので、打つことができてよかったです」  甲子園に帰り、待っていたのは10日のDeNA戦(横浜)以来、10試合ぶりとなる3番だった。  最大の見せ場は1-3と2点を勝ち越された直後の五回。2死一、二塁で打席に立つと京山の149キロ直球に詰まらされた。それでも打球は左翼手・佐野の前に落ち、二走の木浪が生還。三回無死一、二塁では最悪の遊ゴロ併殺に終わっていただけに汚名返上をした。  一回には2死から左翼線への二塁打。続くサンズの適時打で先制のホームを踏んだ。13日の広島戦(甲子園)以来となる複数安打&打点を記録。ベテラン健在を示した。  2016年オフにFAで加入し4年契約最終年。しかし、膝の状態は芳しいものではなく、崖っ縁に立たされている。  今季ここまで打率・244、1本塁打、15打点。最近では下位での起用や陽川に右翼のスタメンを譲る試合も多くなり、前日20日の中日戦(ナゴヤドーム)までは糸原が3番を務めた。  出番がない日もトレーニングを重ねる。早出練習からバットを振る。そんな姿を誰よりも評価していたのが矢野監督だった。  「(糸井は)出るところで全力で、という思いでしっかりやってくれている」  39歳という年齢を考えてもフル出場は難しい。それでも出番に備えて準備する。折れそうになる心を救ってくれるのが、Hランプ。だから指揮官は「こういうところでヒットが出たりすることで、自分の背中を押すことができる」と願った。  虎の永年の課題とも言われている世代交代。でも、このまま押され、流され、終わるわけにはいかない。クリーンアップ起用に応えた超人。シーズンの正念場こそ、経験値が生きる。ベテランの意地を見せ続ける。(菊地峻太朗)

◆甲子園には1万1384人が詰めかけた。これまでの上限5000人から"倍増"した応援で、阪神も逆転勝利。虎党は大喜びだった。  三重・津市から今年3度目の観戦に訪れた田中かこさん(46)=ネイリスト=は「これまでより盛り上がってよかった。観客が増えて、盛り上がりつつあるのかな」と声を弾ませた。  神戸市から訪れた西林直樹さん(40)=自営業=は「やっぱり去年までとは全然違う。ジェット風船や応援団の鳴り物がないのは寂しい」と率直な感想を話した。  尼崎市の木村健治さん(52)=会社員=は「お客さんも増えて、盛り上がりました。勝ってよかったです。シーズン最後まであきらめずに頑張ってほしい」とエールを送った。逆転優勝を最後まで信じている。

◆18日に昇格した阪神・原口が6月27日のDeNA戦(横浜)以来の先発マスクを被った。4打数無安打も、八回無死二塁で貴重な進塁打。犠打を試みて追い込まれたが、二ゴロで木浪の犠飛につなげた。矢野監督は「あそこは信頼関係。スリーバントももちろん頭の中に考えながら。でもフミ(原口)なら、あっち(右方向)に打ってくれると。簡単なことじゃないけど大きいよね」と評した。

◆DeNAは、連敗で貯金がなくなった。打線が五回に逆転したが追いつかれ、八回に3番手・国吉が失策や暴投も絡んで2失点。六回以降は継投の前に1安打と流れを明け渡し、今季17度目の逆転負けを喫した。  アレックス・ラミレス監督(45)は「甲子園はコンスタントに打つのが難しい球場」と指摘しながら「ベストを尽くして勝っていくしかない」と前を向いた。さらに、22日にホセ・ロペス内野手(36)を1軍に合流させることを明言した。  今季は51試合に出場して打率・240、4本塁打と不振で2軍調整中のロペスだが、2軍戦で本塁打を放つなど復調気配。今季残り試合を1軍で過ごせば来季は外国人枠から外れる見通しでもある。日米通算2000安打まで22本。頼れるベテランの存在を起爆剤に、何とか首位・巨人に食らいつく。 (浜浦日向)

◆阪神は21日のDeNA戦(甲子園)から入場者数の制限を約1万人に拡大し、今季最多の1万1384人が来場した。  政府が19日から大規模イベントの入場制限を緩和したことで、これまでの5000人から増員。アルプス席などの使用を解禁した。入場券は13日に追加販売を開始し、前売りで完売。清水事業本部長は「より一層気を引き締めて、安心してご観戦いただける環境を作ってまいります」と新型コロナウイルスの感染防止策の徹底を約束した。  10月1日以降は約2万人に拡大する予定だ。

◆観衆は1万1384人だったけど、勝利を祈る虎党の心の叫びは、超満員の甲子園に負けないほど熱かった。  それに見事な逆転勝利で応えた、猛虎のハツラツとしたプレーは、新型コロナウイルスに沈む多くの人々の顔を、上に向かせたことだろう!! 首位・巨人とのゲーム差は10くらいある? えーい! そんなもん関係あるか!! もう残り41試合、失敗しようが必死に立ち向かう姿を見せてくれれば、それが俺たち虎党にとっての『V』なのだ!!  巨人さんは1球団だけで"Gリーグ"をやっていると思っているもんね! つまり、巨人戦は交流戦と考えて、いよいよ終盤に来て過熱してきた5球団の争いを、一喜一憂しましょう!! と、60歳を過ぎて小学生みたいな俺だもんね~!!  でも、俺が21日のコラムでホームランと小技でどちらでも戦える『両面(りゃんめん)待ち』の打線を組んでー!! を矢野監督は見てくれたのでは? 糸原の2番起用やボーアの同点弾と望んだ通りで勝利してくれた!! 矢野ガッツに乾杯や!!

◆糸井は結果が出たことによって気持ちも乗ってくるだろうし、状態もさらに良くなると期待したい。糸原が3番から2番となったことで入った3番で、やはり糸井が活躍してくれれば打線は機能しやすくなる、という1つの形を見せてくれた。  いろいろなことができる糸原の2番は、しっくりくる。「出塁する」「つなぐ」「進める」「決める」という自分の役割を結果として出せる選手。ベンチとしては本当に助かる。  糸井の体の状態が常に万全であればこれでいいのだが、今後も3番は日替わりということになるのだろう。陽川、中谷らになるのか。それともサンズ以降の打順を1つずつ上げることになるのか。サンズ、大山、ボーアの流れは良いので、この並びは崩さない方がいいようにも思う。  とにかく打線を線として機能させて、チームとして「5点」を目標に戦う。みんなが調子が悪いから、相手が良い投手だから、だからきょうはもう打てません、という日を極力減らす。巨人にマジックがついている状況では、そうやって負けを減らすしかない。  いくらチャンスに強いサンズも、この日のように4度の得点圏のうち3度凡退することもある。それを打線でフォローしたという点でも、会心の逆転勝利になった。 (本紙専属評論家)

◆DeNAは3連敗で、7月29日以来の借金生活となった。先発で5回65球、3安打2失点のドラフト2位・坂本(立命大)に代わって六回に登板した山崎が同点とされると、八回に2イニング目の石田が糸井に決勝の2点打を浴びた。リーグ2位相手に、今季18度目となる痛恨の逆転負けを喫した。以下、ラミレス監督の主な一問一答--坂本は5回2失点 「期待通りの投球。コントロールもよく、腕も振れていた」 --65球での交代 「(前の打席で本塁打を浴びた近本に回る)もちろんそれもそうだが、5回をとりあえずしっかり投げて、十分健闘した。近本、糸原、糸井の上位打線は左投手の方が打率が高いので、1点差でしたし、ここで代えようと思った」 --石田は七回に好投したので八回も続投させたのか 「それもそうだが、甲子園で彼はいい結果を残している。それも一つの要因」 --オースティンが2戦連発 「最近振れていて、いい状態に戻っている。今は見ていて楽しいくらいすごくいい状態」 --借金生活となったが残りシーズンの戦い方は 「残り試合を考えるより、明日勝つことに集中したい」

◆DeNAは3連敗で、7月29日以来の借金生活となった。先発のドラフト2位・坂本(立命大)が5回を投げて3安打2失点、65球で交代。六回に登板した山崎が同点とされ、八回に2イニング目の石田が糸井に決勝の2点打を浴びた。  ラミレス監督は、坂本について「期待通りの投球。コントロールもよく、腕も振れていた」と高く評価した上で「もちろんそれ(前の打席で本塁打を浴びた近本に回ること)もそうだが、5回をとりあえずしっかり投げて十分健闘した。近本、糸原、糸井の上位打線は左投手の方が打率が高いので、1点差でしたし、ここで代えようと思った」と交代の理由を明かした。

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
49254 0.662
(↑0.004)
M31
(↑1)
42368
(+10)
265
(+3)
99
(+2)
48
(-)
0.258
(↑0.003)
3.270
(↑0.02)
2
(-)
阪神
39364 0.520
(↑0.006)
10.5
(-)
41341
(+5)
318
(+3)
83
(+1)
49
(-)
0.245
(↑0.001
3.530
(↑0.01)
3
(-)
DeNA
38385 0.500
(↓0.007)
12
(↓1)
39348
(+3)
319
(+5)
82
(+1)
21
(+2)
0.268
(↓0.001)
3.740
(↓0.01)
4
(-)
中日
36405 0.474
(↑0.007)
14
(-)
39276
(+9)
334
(+3)
46
(+1)
19
(-)
0.242
(↑0.002)
3.840
(↑0.01)
5
(-)
広島
30408 0.429
(↓0.006)
17
(↓1)
42342
(+3)
384
(+10)
79
(+1)
34
(-)
0.267
(↓0.001)
4.570
(↓0.07)
6
(-)
ヤクルト
30436 0.411
(↓0.006)
18.5
(↓1)
41340
(+3)
395
(+9)
78
(+1)
45
(-)
0.254
(↑0.001)
4.570
(↓0.07)