オリックス(★4対5☆)西武 =リーグ戦18回戦(2020.09.20)・京セラドーム大阪=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
西武
00000203051001
ORIX
1011100004603
勝利投手:森脇 亮介(3勝0敗0S)
(セーブ:増田 達至(2勝0敗20S))
敗戦投手:吉田 凌(2勝2敗0S)

本塁打
【西武】山川 穂高(22号・6回表2ラン)
【オリックス】太田 椋(3号・1回裏ソロ),モヤ(2号・4回裏ソロ),西浦 颯大(1号・5回裏ソロ)

  DAZN
チケットぴあ ORIX戦チケット予約 西武戦チケット予約
◆西武が逆転勝利。西武は4点を追う6回表、山川の2ランで2点差とする。そのまま迎えた8回には、2死満塁から森が走者一掃の適時二塁打を放ち、試合をひっくり返した。投げては、3番手・森脇が今季3勝目。敗れたオリックスは、先発・アルバースが好投するも、4番手・吉田凌が誤算だった。

◆オリックス太田椋内野手(19)が1軍再昇格初戦から貴重な先制本塁打を放った。 1回2死走者なし。西武先発松本の内角速球を乗せるように運ぶと、左翼席の最上段へ。今季3号ソロ本塁打になった。「感触もよかったですし『なんとか切れるな』と思いながら走っていました。めちゃくちゃ気持ちよかったですし、最高です!」。20年初1軍だった7月16、17日ソフトバンク戦(京セラドーム大阪)で2試合連続本塁打を放って以来、約2カ月ぶりのアーチだ。8月中旬以降は2軍降格の憂き目に遭っていただけに、意地の一撃になった。

◆オリックス宜保翔内野手(19)が今季初昇格で先発出場し、2年目でのプロ初タイムリー初打点だ。 1点リードの3回2死一塁。西武松本の高め速球をコンパクトなスイングで強振すると、左中間を破る適時二塁打で追加点をたたき出した。「1打席目に比べるとボールも見えていましたし、タイムリーになってくれてよかったです! まずは今年1本目のヒットを打つことができて気が楽になりました。(プロ初打点を)『単純にうれしい』。それだけですね!」とコメントした。 1回に先制弾を放った太田との18年ドラフト高卒入団同学年コンビが、ともにこの日、2軍から昇格し、奮闘する。チームは最下位にあえぐが、次代のホープが躍動し、明るい話題もある。

◆オリックスは1回に太田の左翼への3号ソロで先制。3回に今季1軍初昇格の宜保の左中間を破る適時二塁打で1点を加えた。 オリックスは4回にモヤの2号ソロ、5回に西浦の1号ソロで加点。西武は6回に山川の22号2ランで2点を返した。 西武は8回に森の走者一掃の3点適時二塁打で逆転。連敗を3で止めた。オリックスは継投失敗が響き、3連戦3連勝を逃した。 西武森脇が3勝目、増田が20セーブ目。 オリックス吉田凌は2敗目。

◆オリックス西浦颯人外野手(21)が「8番中堅」で先発し、攻守で躍動した。 まずは守備だ。1回2死一、二塁のピンチでメヒアの強烈なライナーが中堅を襲う。これを背走し、最後はフェンスに激突しながら、なんとか捕球した。5回も2死二塁で山野辺の右中間ライナーを俊足飛ばして好捕した。打撃が光ったのは直後だ。5回、先頭で打席へ。松本の内角速球をさばき、右翼に今季1号本塁打を放った。「甘めに入ってきたストレートをしっかりととらえることができました。ここまで凡退が続いていましたが、積極的に打ちにいったことがいい結果につながってくれたと思います」。昨年5月10日楽天戦以来、プロ2発目。明徳義塾から高卒3年目でこの日活躍する太田、宜保の1学年上だ。先輩らしく存在感を示した。

◆去年の首位打者が意地をみせた。打率2割台半ばと不振にあえぐ西武森友哉捕手が代打で7回から途中出場。2点を追う8回2死満塁で迎えた2打席目に"らしい"スイングで勝利をたぐり寄せた。 「チャンスでつないでくれたので。初球から打とうと、スイングしようと思ってました」。吉田凌の128キロスライダーを左翼フェンスに直撃させ「逆方向に強い打球。本当に理想の形で打てました」。納得の走者一掃の決勝二塁打とした。 ミスや大量失点など、辻監督が心配していた守備でも、7~9回をゼロに封じた。「投手陣を引っ張っていきたいですし、しっかり守って、打って勝ちたいというのはあります」と守りへの強い意欲も示した。この日は主砲山川にも22号2ランが生まれ、終盤戦へ向けた反撃ののろしは上がった。指揮官は「中村がいない、木村がいない、そういう中であそこに森がいないと、やっぱり打線が弱いよ」とあらためて森の存在の大きさをかみしめていた。【千葉修宏】

◆オリックスが痛恨の継投失敗で逆転負けを喫した。中嶋聡監督代行(51)が険しい表情で振り返る。「ああいう場面で信頼して出している。こういう結果になったことは仕方ない」。2点リードの8回1死一塁で4番手の吉田凌がマウンドへ。2死にこぎ着けたが、2四球で満塁のピンチを招くと森に初球をとらえられて左翼フェンス直撃の走者一掃3点適時二塁打を浴びた。勝ちムードが一変して奈落の底へと転落した。 伏線があった。2点リードで終盤へ。7回2死一塁で源田を迎えて指揮官が動く。左腕山田を投入し、速球で空を切らせた。8回先頭の栗山を右飛に抑えた。逃げ切りのシナリオが狂い始めたのは、その直後だ。この日、アーチを放っていた4番山川の打席だった。指揮官の決断は、山田は左打者2人との対戦ではなく続投。昨季は山川を4打数無安打3奪三振と封じていた。だが、結果的に裏目に出る形で左前打で出塁を許した。山川との好相性を問われた指揮官も「まあ、そういうこともねえ」と歯切れが悪かった。 走者が出た形で直後に登板した吉田凌は2死を奪うまでは良かったが、しのげずに今季2敗目を喫した。外国人枠の事情で必勝パターンのヒギンスはメンバーを外れた。中嶋監督代行は「そのなかでやっていく決まり事」と話した。 1回に太田が先制本塁打を放ち、3回には宜保が加点適時打。19歳の2人が躍動したが勝ちにつながらなかった。「いままで若い選手が出るためにはどうするのか、このチームが育っていくためにはどうするか、そこにプラス、勝つことはもちろん。その点で、今日の試合は絶対に勝たないといけなかったのですが、そこができなかったのはミスだった。そこを両立できなかったのがすごく痛い。本当はここで勝って、アイツらが乗っていってくれればと思う。そこまでできなかったことが痛いです」と敗戦の弁だった。【酒井俊作】

◆痛恨の逆転負けにも、光があった。オリックス中嶋監督代行が大胆な用兵に踏み切った。1軍に昇格したばかりの太田&宜保の19歳コンビを抜てき。高卒2年目の先発二遊間は球団では81年ぶりで、ともに序盤から躍動した。 まずは3番太田のひと振りだ。1回2死。西武松本の内寄り速球を左翼席最上段へ。7月17日ソフトバンク戦以来、2カ月ぶりの3号ソロで先制した。 太田は試合中に「めちゃくちゃ気持ちよかったですし最高です」とコメント。負けじと呼応したのが、今季初1軍だった宜保だ。3回2死一塁。松本の高め速球を強振すると、左中間を破る適時二塁打になった。「まずは今年1本目のヒットを打つことができて、気が楽になりました」とプロ初適時打&初打点を振り返った。 宜保は、5月18日に右手有鉤(ゆうこう)骨の疲労骨折で離脱。長くリハビリを続けた。春先は遊撃のレギュラー有力候補だったが、無念の故障。声を掛けたのが、当時2軍監督だった中嶋監督代行だ。「早く使いたい。戦力として見ている」。2軍戦で先発復帰したのは9月から。指揮官は「もう少し時間をかけた方がいいのかな」と明かす。時期尚早でも、1軍に呼んだのは期待の表れだ。 2人の奮闘で勝ちムードだったが、8回に吉田凌が森に逆転打を浴びた。指揮官は「あの2人で点を取って絶対に勝たないといけない。それにつなげられなかったのが悔しい」と振り返った。今季初めて観衆が1万人を超えた日、今季初の3発は実らず3連戦3連勝も逃した。だが、新たな息吹もあった。【酒井俊作】

◆西武が連敗を3で止めた。0-4の六回に山川の22号2ランで追い上げ、八回に森の走者一掃の二塁打で逆転した。七回を抑えた森脇が3勝目をマーク。九回を締めた増田が20セーブ目。オリックスは逃げ切りに失敗した。 辻監督(途中出場で逆転の3点二塁打を放った森に) 「森がいないとやっぱり打線が弱いよ。見事な一打を久々に見せてくれた」 松本(3本塁打を浴び、5回4失点) 「制球にばらつきがあった。相手打者に向かっていくよりも、修正しなくてはいけないと思ってしまった」

◆オリックスは逆転負け。八回1死一塁から登板した吉田凌が2四球で塁を埋め、森に痛打された。七回途中から救援した山田を引っ張ったが、八回に安打を許して裏目に出た。中嶋監督代行は「僕の出し方のミスだと思う」と悔やんだ。  外国人枠の都合で勝ち試合の八回を担うヒギンスがベンチを外れていた。指揮官は「これは決まり事。それに関してはしょうがない」と言い訳しなかった。

◆自力V消滅の可能性もあった中で"病める"西武・森友哉捕手(25)が2-4の八回2死満塁で、走者一掃の逆転二塁打を放った。  「初球からスイングしようと思っていた。芯だったし、逆方向に強い打球は理想の形。手応えは凄くあった」  オリックス・吉田凌の初球のスライダーを強振した打球は左翼フェンスを直撃した。  昨季にリーグMVPと首位打者を獲得した森も、今季はここまで背筋痛などもあって打率・258。またスタメンマスクをかぶった試合は目下5連敗中と「捕手・森」としても、瀬戸際に追い詰められていた。辻監督も17日の試合後には「ちょっと病んでいる。捕手ってポジションは、打たれたら何やってんだって言われるし、抑えたらナイスピッチング。そういう世界」と評していた。この日も先発を外れて途中出場だった森自身も「あれだけ捕手として大量得点を取られて、負ける試合が続いている。(外されるのは)当たり前」と話した。  その中での逆転打。森は「今の成績はもちろん納得できるものではないが、ここまで来たら"今年はそういう年"と割り切るしかない。ヘコんでても仕方ないので」と少し心境の変化をのぞかせた。辻監督も「これをきっかけにグッときてくれれば。あいつが(スタメンに)いないと淋しいやろ? 友哉(森)がいないとやはり打線が弱い」と心身の復調に期待を込めた。残り42試合、やり返す時間はまだ残っている。(東山貴実)

◆オリックスの2年目、19歳の宜保がプロ初打点を挙げた。今季初めて1軍に昇格し「2番・遊撃」で先発出場。三回に左中間へ適時二塁打を放った。「1打席目に比べるとボールも見えていた。単純にうれしい」と喜んだ。  未来沖縄高からドラフト5位で入団した左打者。開幕前の5月に右手有鉤骨を疲労骨折し、出遅れていた。持ち味の力強いスイングを失わずに好結果を残した。「まずは今年1本目の安打を打つことができて、気が楽になった」と笑みを浮かべた。 太田(一回に3号ソロ) 「感触も良かったし、何とか切れるな、と思いながら走っていた」 モヤ(四回に2号ソロ) 「低めの球だったのでバットの少し先だったが、何とかスタンドまで届いてくれて良かった」 西浦(五回に1号ソロ) 「甘めに入ってきた直球をしっかり捉えることができた」

◆西武の山川が22号2ランを放った。六回に追い込まれながらもアルバースの高め直球を強振。「振り切ったから外野の頭を越えていったと思う。詰まっても、バットの先でもいい結果が出るように頑張っていきたい」と力を込めた。  不振により18日は欠場し、打撃の修正に努めた。復調気配を感じさせる一発に辻監督は「見逃し方やタイミングの取り方が良くなった。ホームラン打者はやっぱり本塁打がいいきっかけになるんじゃないか」と今後に期待した。

DAZN

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
46313 0.597
(↓0.008)
-
(-)
40343
(+2)
274
(+3)
93
(+1)
56
(+2)
0.242
(-)
3.110
(-)
2
(-)
ロッテ
45332 0.577
(↑0.006)
1.5
(↑1)
40337
(+5)
340
(+3)
69
(+1)
61
(-)
0.241
(-)
4.070
(↑0.02)
3
(-)
楽天
39383 0.506
(↑0.006)
7
(↑1)
40383
(+3)
360
(+2)
83
(+3)
46
(+1)
0.259
(-)
4.320
(↑0.03)
4
(-)
日本ハム
37403 0.481
(↓0.006)
9
(-)
40336
(+3)
344
(+5)
60
(-)
44
(-)
0.253
(-)
3.880
(↑0.03)
5
(-)
西武
36402 0.474
(↑0.007)
9.5
(↑1)
42336
(+5)
358
(+4)
81
(+1)
48
(-)
0.245
(-)
4.410
(-)
6
(-)
ORIX
27485 0.360
(↓0.005)
18
(-)
40292
(+4)
351
(+5)
55
(+3)
61
(-)
0.241
(↓0.001)
4.160
(↓0.01)