中日(2対2)巨人 =リーグ戦18回戦(2020.09.10)・ナゴヤドーム=
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巨人
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中日
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勝利投手:-
敗戦投手:-
  DAZN
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◆巨人は1点を追う8回表、吉川尚の2点適時三塁打で逆転に成功する。対する中日はその裏、1死満塁の好機をつくると、高橋の内野ゴロの間に1点を挙げ、同点とした。その後試合は延長戦に突入するも、10回の攻防はともに無得点に終わり、規定により引き分けに終わった。

◆中日福谷浩司投手(29)が自身初の巨人戦先発。福谷は巨人戦ではリリーフで通算34試合に登板しているが、0勝4敗、防御率6・00と苦手のカード。通算被打率5割と苦手にしている坂本を抑え、巨人戦初勝利となるか。

◆巨人坂本勇人内野手(31)が、第1打席で見逃し三振に倒れ、プロ野球タイ記録となる4打席連続本塁打はならなかった。1回、先頭で打席に立ち、カウント1-2から中日福谷の外角146キロ低めの直球に手が出なかった。 前夜は3回に右中間席への先制の12号2ランを放ち、6回には左中間へ13号ソロ、7回にも左翼席へ14号ソロを運んだ。広いナゴヤドームではプロ野球史上初の1試合3発だった。

◆巨人は8回に吉川尚の2点適時三塁打で逆転。中日はその裏、1死満塁から高橋の内野ゴロで同点とし、そのまま引き分けた。

◆中日福谷は3回まで毎回の4三振を奪うパーフェクト投球。巨人サンチェスは3回まで2安打を許すも無失点に抑えた。 中日は4回2死三塁から平田の右前適時打で1点を先取。先発福谷は5回1死三塁のピンチをしのぐなど、6回まで無失点。 巨人は8回に吉川尚の2点適時三塁打で逆転。中日はその裏、1死満塁から高橋の内野ゴロで同点とし、そのまま引き分けた。

◆巨人は延長10回の末に2-2で引き分け、原辰徳監督(62)の球団新記録となる監督通算1067勝目は持ち越しとなった。 1点を追いかける8回無死一、二塁、吉川尚の2点適時三塁打で逆転したが、その裏に中川が1死満塁から遊ゴロの間に同点に追いつかれた。 原監督は「いい引き分けだね。チャンスらしいチャンスがなかった。(中川は)越されないところがすごいでしょ。2四球がね、本人の中では制球力というのが反省でしょうけど。(スコアが)2-1という中で、1点で抑えたというところが大したもん」と振り返った。

◆中日福谷浩司投手がまたも初完投を逃した。 8回無死一、二塁で吉川尚に逆転適時三塁打を浴びた。「反省することはありますが、できることは出せたかなと思います。吉川選手にはうまく打たれましたが、そのあとの1点を防げて良かったです」。 自己最長の8回を投げ6安打2失点。前回3日の広島戦は完封ペースの8回、下半身のアクシデントで涙の途中降板となったが目標の完投にまた近づいた。

◆巨人坂本勇人内野手の連続試合安打が「15」で止まった。前夜に自身初の1試合3発を記録し、迎えた第1打席は見逃し三振。 97年日本ハムのウィルソン以来、14人目の4打席連続本塁打を逃した。 結果的に4打数無安打に終わり、連続試合出塁も「16」でストップした。2000安打までのメーターは残り「50」のまま、東京ドームでのヤクルト戦に備える。

◆巨人は延長10回引き分けで、原監督の球団歴代1位となる監督通算1067勝目は本拠地東京ドームに持ち越しになった。4回に1点を先取される展開に指揮官は「いい引き分けだね。チャンスらしいチャンスがなかった」と受け止めた。 先発転向後は初対戦だった中日福谷に7回まで無得点と苦しんだが、1点を追う8回無死一、二塁から吉川尚の右中間を破る2点適時三塁打で逆転。続く無死三塁で重信、大城を連続代打に送ったが追加点を奪えず「あそこで何とかもう1点。いいランナーだけにね」と勝負の分岐点とした。 8回には27試合に登板して防御率1・03と抜群の安定感を誇る中川で追い付かれるも「越されないところがすごいでしょ。制球力は反省でしょうけど」と同点で止めた粘りを評価。本拠地でのヤクルト戦に向けて「またフラットな状態でいきますよ」と切り替えた。

◆中日・溝脇隼人内野手が「7番・二塁」で、7月17日の阪神戦(甲子園)以来となるスタメンに名を連ねた。  今季は主に代打や代走、守備固めで出場を続け、前日9日も2点ビハインドの七回2死走者なしで代打出場。四球で出場して1点差に迫る生還を果たした。  今季はスタメンだった7月5日(東京ドーム)にはサンチェスから右中間へ決勝の2点二塁打を放っており、好相性。存在感を示し、カード3連敗を含む4連敗阻止への力となれるか。

◆前夜に通算千安打を達成した中日の平田が、四回2死三塁から先制打を放った。追い込まれながらもサンチェスが投じた151キロの外角直球を右前にはじき返し、1002本目の安打。連日の適時打に「三振を嫌がらずに打席に立ったことが、いい結果につながった」と一息ついた。  今季は大島が通算1500安打を達成しており「すごいなと思うし、自分の次の目標にもしていかないといけない。先輩に追い付けるように頑張りたい」と意欲的だった。

◆中日先発・福谷と巨人先発・サンチェスの投げ合いは引き分け。両チームとも7安打を放つも相手投手を打ち崩せず。原監督の巨人監督通算最多勝利新記録となる通算1067勝目はお預けとなった。  先制したのは中日。四回、2死三塁から平田の一、二塁間を破る右前適時打で先に試合の主導権を握る。その後は両先発が好投を続け、スコアボードに0を並べた。  再び試合が動いたのは八回。巨人はこれまで無得点に抑えられていた中日先発・福谷から無死一、二塁の好機を作ると、吉川が右中間2点三塁打を放ち、一気に逆転に成功する。しかし、その裏、中日はこの回からマウンドにあがった巨人2番手・中川を攻め立て1死満塁とすると、高橋の遊ゴロの間に1点をあげてすぐに同点に追いついた。九回は得点は入らず、延長に突入したが、十回は両チームとも安打が出なかった。

◆中日・福谷浩司投手(29)が先発し、8回6安打2失点と粘投した。  「できることは出せたかなと思っていますし、最後に反省するところはありますけど、自分にとってはしっかりと受け止められる内容だったかなと思います」  140キロ後半の直球、切れ十分のスライダーを丁寧にコーナーへと投げ込み、三回までは無安打投球。四回1死から内野安打で初めて走者を背負っても、亀井を投ゴロ併殺に仕留め、1点の援護点をもらった直後の五回も先頭・岡本に二塁打を許しながら後続をしっかりと断った。  前回は八回途中、2死で交代が告げられた。その八回、連打で無死一、二塁を招くと、吉川尚に右中間を破る2点三塁打を浴びて逆転を許した。それでも、なおも続く無死三塁はホームを踏ませなかった。  自己最長となる八回完了に「一つ大きな収穫になったと思います」と手応え。前回は6点リードの場面での交代だったが今回は巨人・サンチェスとの投手戦とあって「次の1点がなかなか入らないなかだった。完封、完投はしたかったけど、流れに応じて変わってしまうことはあると思っていたので、あまりこだわりはなかった」と振り返った。

◆巨人の吉川尚が0-1の八回に、一時は逆転となる2点三塁打を放った。初球、低めの速球を振り抜くと打球は右中間を真っ二つに破り「チャンスで思い切っていけた」とうなずいた。  打席ではバントの構えも見せていたが強攻し、実った。「しっかり来た球を打てというサインだった。こういう結果になったのでよかった」と話した。(ナゴヤドーム)

◆前日9日に故川上哲治氏の持つ球団最多の監督通算1066勝に並んだ巨人・原辰徳監督(62)だったが、この日は延長十回2-2で引き分けた。  ただ、少ない好機が巡ってきた0-1の八回無死一、二塁から一度は吉川尚の2点三塁打で逆転した展開に「いい引き分けだね」と評価。2位(DeNA)とのゲーム差を今季最大の9とした。  勝ち星を超える前に、ある数字で川上氏を上回った。監督通算成績はV9に導いたレジェンドが1066勝739敗61分け。一方、原監督は同じ勝ち星で798敗62分けとなり、引き分けが球団で単独トップとなった。  新型コロナウイルスの影響で延長は十回までという特別ルールもあり、今季は既に4度目。単純比較はできないが、長いペナントにおいて負けないことも重要だ。  1週間の遠征を終え、11日からは東京ドームへ。お預けになった白星の球団単独トップは本拠地で迎えられそうだ。9月はここまで7勝1分け1敗と圧倒。原監督は「またフラットな状態でいきます」とバスに乗り込んだ。(伊藤昇)

◆思い切りのよさは、さすが原監督だ。  0-1で迎えた八回無死一、二塁。打者は7番・吉川尚。普通なら、送りバントをさせて、8、9番で代打攻勢。福谷の出来もよく、手堅く、まずは同点のシチュエーションを作りたいところ。  原監督が選んだのは、強攻だった。吉川尚もこれに応えて、初球を右中間へ2点三塁打。足の速い左打者で、最悪のケース=併殺の危険性は低いとはいえ、なにかと批判にさらされる伝統球団の監督。簡単に出せるサインでは、ないはずだ。  その前にも、先頭打者で内野安打した丸に、代走・増田大を送った。丸はあくまで同点の走者で、足も遅くない。九回、さらには十回まで考えたら、引っ込めるのは相当、勇気がいると思う。  勝負どころでは迷わず、手を打つ。私がヤクルト監督に就任した2015年もそう。原監督から、何か仕掛けてくる空気がプンプンと伝わり、こちらが合わせて余計な動きをしないよう、我慢を強いられたものだ。  ちなみにその年、巨人の連覇を3で止めたのはわがヤクルト。原さんの勝利記録がクローズアップされ、私もちょっぴり、自分ひとりで、光栄な気分に浸らせてもらっている。 (本紙専属評論家)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
42224 0.656
(-)
-
(-)
52329
(+2)
223
(+2)
87
(-)
38
(-)
0.258
(↓0.001)
3.230
(↑0.02)
2
(-)
DeNA
34325 0.515
(↓0.008)
9
(↓0.5)
49311
(+7)
284
(+8)
70
(+2)
14
(-)
0.274
(-)
3.850
(↓0.05)
3
(-)
阪神
33324 0.508
(↑0.008)
9.5
(↑0.5)
51291
(+8)
283
(+7)
68
(+2)
46
(+1)
0.243
(↑0.001)
3.570
(↓0.05)
4
(-)
中日
31365 0.463
(-)
12.5
(-)
48241
(+2)
294
(+2)
39
(-)
18
(-)
0.240
(-)
3.760
(↑0.03)
5
(-)
広島
27348 0.443
(↑0.01)
13.5
(↑0.5)
51303
(+2)
331
(+1)
70
(-)
27
(+1)
0.266
(-)
4.400
(↑0.05)
6
(-)
ヤクルト
26376 0.413
(↓0.006)
15.5
(↓0.5)
51292
(+1)
352
(+2)
62
(+1)
42
(+1)
0.253
(↓0.001)
4.640
(↑0.03)