阪神(★2対11☆)巨人 =リーグ戦12回戦(2020.09.05)・阪神甲子園球場=
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巨人
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阪神
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勝利投手:今村 信貴(3勝0敗0S)
敗戦投手:藤浪 晋太郎(1勝5敗0S)

本塁打
【阪神】大山 悠輔(15号・7回裏ソロ)

  DAZN
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◆投打のかみ合った巨人が快勝。巨人は2回表、大城が適時二塁打を放ち、2点を先制する。続く3回には、ウィーラー、大城、吉川尚の3者連続適時打などで一挙5点を奪い、リードを広げた。投げては、先発・今村が8回1失点の快投で今季3勝目。敗れた阪神は、投打ともに精彩を欠いた。

◆阪神ジェリー・サンズ外野手(32)は今季甲子園で打率3割1分1厘、9本塁打といずれもチームトップの好成績。甲子園でシーズン10発打つと16年ゴメス以来となるが、今日は1発が飛び出すか。

◆両チームのスタメンが発表された。先発は阪神が藤浪晋太郎投手(26)、巨人が今村信貴投手(26)。 藤浪は巨人戦との通算成績が4勝12敗。16年4月5日(東京ドーム)以来となる巨人戦白星を目指す。打線の注目は4番サンズ。ここ5試合で4本塁打と絶好調だ。現在15本塁打のうち、本拠地甲子園で9発。甲子園でシーズン10発となれば、16年ゴメス以来となる。

◆豪雨と雷により、試合開始が遅れると発表があった。午後6時の試合開始だったが、ビジターである巨人の打撃練習が終了した午後5時前、グラウンドにはシートが敷かれた。 空はすぐに雲に覆われ、激しい降雨でグラウンドは水浸し。球場のある兵庫・西宮市内は雷注意報も発令されており、稲光のたびにスタンドからはどよめきも起こった。強風でグラウンドを覆うシートが吹き飛ばされそうになり、試合開始が遅れるというアナウンスが行われた。

◆豪雨と雷によって開始が遅れていた甲子園は、午後6時にグラウンドを覆っていたシートが外された。 午後5時過ぎから降り続いていた激しい雨も止み、プレーボールに向けて準備が始まった。甲子園のグラウンドを整備する阪神園芸のスタッフがグラウンドに姿を見せると、スタンドからは「阪神園芸がんばれー!」と声が響いた。試合開始予定を遅らせて行われる見込みだ。

◆巨人大城卓三捕手(27)が、阪神藤浪攻略への突破口を開いた。 0-0で迎えた2回1死一、二塁。カウント2-1から152キロの直球を左中間にはじき返し、2点適時二塁打で先発今村を援護した。「先取点を取れたのが良かったですね。しっかりと振りにいけました」とコメント。3回にも2打席連続の適時打を放った。

◆巨人が、集中打で阪神藤浪を攻め立てた。2点リードの3回、坂本勇人内野手(31)の12試合連続安打となる左前打をきっかけに、丸の押し出し四球、ウィーラー、大城、吉川尚の3者連続適時打で一気に5点を奪った。 ウィーラーは「常に次の打者につなぐことを意識して、打席に入っている。流れを止めずにつなぐことができてよかったよ」とコメント。吉川尚は「いい流れで回ってきたので、積極的に打ちにいけました。結果を出せてよかったです」とコメントした。

◆甲子園の整備を担当する阪神園芸が、1時間2分遅れの試合開始をサポートした。 ビジターの巨人が試合前練習を終えた午後5時前、まだ雨が降っていない段階で内野部分を覆うシートを敷いた。すると、間もなくしてゲリラ豪雨と雷が発生。30分以上降り続いた影響で、外野などは水浸しとなった。雨も弱まってきた午後6時ごろからシートの撤去作業を開始。観客から「阪神園芸がんばれー!」などと声が飛ぶ中、懸命な水抜き、整備などで午後7時2分にプレーボールがかかった。

◆悪夢だった。阪神藤浪晋太郎投手(26)が、プロ8年目で自己ワーストとなる11失点(自責は7)を喫し、5回途中9安打6四球でマウンドを降りた。 2回に2二塁打1四球で2点を失うと、3回だ。1番坂本から始まる巨人打線が藤浪を襲った。5安打2四球などで打者一巡の猛攻を食らい、一気に5失点。3、4回は無安打で立ち直ったかのように思われたが、5回にも1安打2四球で2死満塁のピンチ。2番松原への150キロ直球は一、二塁間深くへ運ばれ、二塁手小幡がなんとか好捕したが一塁へ送球エラー。2人の走者が生還した。さらに2死二、三塁から3番のベテラン亀井に151キロ直球を中前へ2点適時打を浴びて11失点目。 藤浪 大事な4連戦で勝たなければいけない試合でしたが、崩れてしまいチームに迷惑をかけて申し訳ないです。 5回を投げ切れずに2番手能見に交代した。 阪神の1人の投手が1試合に11失点を喫するのは初めて。過去最多は10失点だった。藤浪は1227日ぶりの甲子園白星、約4年半ぶりの巨人戦白星を目指したが、お預けとなった。

◆2年連続主将を務める阪神糸原健斗内野手が6回から二塁守備で1軍戦に復帰した。 先頭丸のゴロを難なくさばき、7回には先頭打者で、今村の145キロ外角直球を打って遊ゴロ。9回の第2打席では2番手沼田の145キロ直球に空振り三振に倒れた。 7月22日広島戦で右手有鉤(ゆうこう)骨を負傷し、同28日に手術。驚異的な回復ぶりで9月4日に1軍へ昇格した。

◆阪神大山がシーズン自己最多となる第15号ソロで、ゼロ行進のスコアボードに風穴をあけた。 7回1死。ここまで散発3安打無得点に抑えられていた先発今村を捉えた。外角143キロ直球を逆方向へはじき返し、右中間席最前列まで運んだ。「こういう試合展開になりましたけど、0点で終わるのと1点取るのとでは違うと思うので。そういう意味で打つことができて良かったです」。今村の完封ペースに一矢報いた。 今季4度目の2戦連発で、シーズン65試合目にして早くもキャリアハイを更新した。新人年の17年の7本から11本、14本と年々、数字を伸ばしている。昨季は3年目にして開幕4番を務めたが、今季はマルテとの三塁争いに敗れて開幕はベンチスタート。7月上旬にマルテの負傷で出場機会が回ってくると、悔しさをぶつけるようにバットを振った。本塁打数は新助っ人サンズと並んでチームトップ。「明日やり返せるように」。次戦につながる一振りとなった。

◆阪神が今季ワーストタイの11失点を喫し、痛恨の大敗だ。先発藤浪晋太郎投手(26)の乱調がすべてだった。 細かい制球を欠き、甘い球をことごとく痛打された。5回途中を9安打6四球で、阪神投手では史上初の1試合11失点の惨状だ。これまで18年のメッセンジャーらの10失点がワーストだった。藤浪は16年以来、4年ぶりの巨人戦勝利を目指したが、痛恨の返り討ちに遭った。 チームは勝負の13連戦中。救援陣を早いイニングからつぎ込めない事情もあり、藤浪が125球を投げた末に不名誉な記録になってしまった。首位巨人を2位で追うが、7・5ゲーム差に広がった。

◆巨人は2回に大城の2点適時二塁打で先制。3回には押し出し四球からウィーラー、大城、吉川尚の連続適時打で一挙5得点。 巨人は5回に相手失策や亀井の2点適時打で4点を追加。阪神の先発藤浪は5回途中9安打11失点(自責7)でノックアウト。 阪神は7回に大山がシーズン自己最多の15号ソロで1点を返すも大敗。阪神藤浪は5敗目。巨人の先発今村は8回5安打1失点で3勝目を挙げた。

◆歴史的な大敗だ。阪神の藤浪晋太郎投手(26)が5回途中で11失点と大炎上した。甲子園3年ぶり、巨人戦4年半ぶりの白星を懸けたマウンドで、創設85周年を迎えた球団のワースト失点を更新した。13連戦の5戦目。ブルペン陣への負担を考慮した続投で、藤浪は火だるまになって125球を投じた。首位巨人とは再び7・5差。引きずりたくない負けだ。騒然とした雰囲気の中、2番手能見がマウンドに走る。藤浪は顔面を硬直させたまま、帽子を取って頭を下げるしかなかった。うなだれ、一塁ベンチへ駆ける。全身に注がれた温かい拍手に切なさすら覚えた。 最後はもう気力のみに映った。7失点で迎えた5回、カットボールが引っかかる。抜ける。直球も引っかかる。ブロッキングに定評のある梅野ですら後逸を余儀なくされた。2死満塁から内野ゴロ悪送球でさらに2失点。直後に2点打を浴びて降板を告げられた。 「大事な4連戦で勝たなければいけない試合でしたが、崩れてしまい、チームに迷惑を掛けてしまい、申し訳ないです」 4回2/3で125球を投げ、9安打6四球で11失点(自責7)。1試合11失点は1936年からの球団史をひもといてもワーストの数字となった。 他ならぬ本人が一番、流れを意識していたはずだ。7・5ゲーム差でスタートした首位巨人との本拠地4連戦。前日4日の初戦を大黒柱・西勇で取り、一気に勢いを加速させたかった。絶対に負けられない-。高ぶる感情が力みにつながったのかもしれない。 初回こそ3者凡退に仕留めたが、2回はカウントを悪くして痛打されるパターンで2失点した。3回は1死満塁から5番丸に押し出し四球を献上。6番ウィーラー、7番大城、8番吉川には甘く入った直球を狙い打たれ、3者連続適時打を浴びた。そして、5回には4失点だ。 この日は午後5時ごろから降り始めた豪雨と雷鳴の影響で、試合開始が1時間2分遅れていた。調整に難しさがあったとはいえ、想定外の大炎上で5敗目を喫した。13連戦の5戦目。少しでも中継ぎ陣の減らしたかったが、思いを結果につなげられなかった。 これで巨人戦は登板9戦連続で白星から遠ざかる。甲子園戦も11戦連続で白星なしだ。5回途中4失点と苦しんだ前回8月29日広島戦に続き、2戦連続で試合を作れなかった。際どいゾーンのボール判定に思わず天を仰ぐ場面もあった。 首位巨人とのゲーム差が7・5に戻った一戦。藤浪が食らったダメージも含め、重くのしかかる1敗となった。【佐井陽介】

◆阪神ルーキー小川一平投手が3者凡退でアピールした。3日に1軍昇格して、8月7日広島戦以来、約1カ月ぶりの1軍戦。9回に登板すると増田大を内角速球で一邪飛に抑え、若林は三直で、吉川尚にはチェンジアップで中飛に片づけた。 「1軍に定着するためにもアピールしていかなければいけない立場。今日は3者凡退でゼロに抑えることができてよかったです」。走者を背負う投球が続いていたが、6月21日巨人戦以来、プロ2度目の3者凡退だった。

◆大量リードの中、巨人今村信貴投手が8回1失点で3勝目を挙げた。「ストレートが最近いいので、しっかり抑えられたことが良かったと思います。(2軍)阿部監督にどんどん勝負していくことを教わったので、少しはできたと思います」と感謝した。 原監督は「左バッターのインサイドも攻められる。幅の広いいいピッチング」と評価。2試合連続の勝利に「二度あることは三度ある」と期待した。

◆阪神坂本誠志郎捕手が今季13打席目で初打点を挙げた。 6回表の守備から梅野に代わってマスクをかぶると、9回2死二塁の好機で巨人沼田の外角高め143キロ直球を左前へ。すでに10点差をつけられていたが、意地のタイムリーで存在感を示した。守っては藤浪が降板後に、救援陣を無失点リレー。リード面でもアピールした。

◆巨人が大勝。二回に大城の2点二塁打で先制。三回は丸の押し出し四球後、3者続けて適時打を放ち、計5点を加えた。五回は失策にも乗じて4点。今村は8回を大山の15号ソロの1点に抑えて3勝目。阪神は藤浪が自己ワースト11失点。

◆悪夢だった。阪神藤浪晋太郎投手(26)が、プロ8年目で自己ワーストとなる11失点(自責は7)を喫し、5回途中9安打6四球でマウンドを降りた。 ▽阪神矢野監督(藤浪について)「立ち上がりは良かったと思うけどね。ピッチングって走者もいるし、いろんな状況があるので。その状況に対する、通用する部分と課題の部分はやっぱり出てくる。(5回途中までの登板は)もちろん晋太郎に頑張れ、という思いはいつも持っているし、中継ぎの登板も多くなってる中では、自分の中では苦渋の選択をしてるだけ。(次回以降は)それはまあ分からんけど」

◆阪神藤浪晋太郎投手(26)が、プロ8年目で自己ワーストとなる11失点(自責は7)を喫し、5回途中9安打6四球でマウンドを降りた。 ▽阪神福原忍投手コーチ(3回までに7失点の藤浪を5回途中まで続投させ)「まだ6イニング残っていましたし、まだまだ連戦が続く。晋太郎にいってもらわないと中継ぎも苦しくなるので、続投してもらいました。(藤浪の次回は)それはまた考えます」

◆歴史的な大敗だ。阪神の藤浪晋太郎投手(26)が5回途中で11失点と大炎上した。甲子園3年ぶり、巨人戦4年半ぶりの白星を懸けたマウンドで、創設85周年を迎えた球団のワースト失点を更新した。13連戦の5戦目。ブルペン陣への負担を考慮した続投で、藤浪は火だるまになって125球を投じた。首位巨人とは再び7・5差。引きずりたくない負けだ。▽巨人原監督(藤浪の直球を打ち返した打線に)「対戦数はかなりある投手ですからね。記憶の中に対策というものは入っているのではないかと思います」

◆巨人は阪神先発の藤浪晋太郎投手から5回途中までに9安打で11点を奪い、大勝した。 原辰徳監督は「そうそうあるゲームではないですね。非常に集中していい攻撃ができたと思います」と総括。2回は無死から岡本の二塁打で突破口を開き「集中力があったと思いますね。やっぱり1人が打ったからといってもね、こういう得点は入りませんので、チーム全体でいい攻撃ができたと思います」と評価した。 7番大城は先制適時打を含み、藤浪から3安打を放った。指揮官は「このところバッティングは上向きになっていると思います。練習通りのバッティングがね、できたんではないかなと思います」と言った。 大量リードの中、8回1失点で3勝目を挙げた今村については「前回もいいピッチングをしたんですけれども、非常に真っすぐが走って、左バッターにもインサイドを攻められる。非常に幅の広い、いいピッチングができたと思います。今村の場合はやや弱気になってしまうと変化球を多投する。そういうのはありますけど、自分のピッチングというものを新しく、何かこう見開いたような感じがします」と評した。 13連戦の5戦目で、中継ぎ陣を休ませた意味も大きい。「目的は休ませることではなくてね、今村自身がいいピッチングをしてくれたと。結果的にそういう風になったというところですね」。6日はメルセデス、7日は直江が先発予定。原監督は「明日は久しぶりにメルセデスが放ります。明後日も楽しみなピッチャーが放ります。そういう意味ではしっかりと戦っていきたいと思います」と引き締めた。

◆阪神が今季ワーストタイの11失点を喫し、痛恨の大敗だ。先発藤浪晋太郎投手(26)の乱調がすべてだった。 細かい制球を欠き、甘い球をことごとく痛打された。5回途中を9安打6四球で、阪神投手では史上初の1試合11失点の惨状だ。これまで18年のメッセンジャーらの10失点がワーストだった。藤浪は16年以来、4年ぶりの巨人戦勝利を目指したが、痛恨の返り討ちに遭った。 チームは勝負の13連戦中。救援陣を早いイニングからつぎ込めない事情もあり、藤浪が125球を投げた末に不名誉な記録になってしまった。首位巨人を2位で追うが、7・5ゲーム差に広がった。矢野燿大監督の一問一答 -藤浪について 立ち上がりは良かったと思うけどね。やっぱり条件つくと、なんていうのかな。ピッチングって走者もいるし、いろんな状況があるので。その状況に対する、通用する部分とまだまだ課題の部分はやっぱり出てくるので。それを...投げていくしかないんでね。 -続投は連戦の中での監督のメッセージも いや、それはない。13連戦、チーム全体のことがあるし、もちろん晋太郎に頑張れ、という思いはいつも持っているし、この展開、中継ぎの登板も多くなってる中では、自分の中では苦渋の選択をしてるだけ。 -藤浪の次回以降は それは分からんけど。 -打線は0点で終わるのではなく、大山の1発も出た ちょっと展開的にね。ちょっとしんどいかなっていう、それを言い訳にするわけにはいかないけど。 -エラーも出た だからそれは俺の責任なので。エラーは出るんでね。もちろん減らしていかなあかん。次に向かってみんなうまくなろうと、コーチも選手もやっている中で、そのエラーが出たというのは俺の責任だし。いつも言うように、それをとがめて俺が「何してんだ、お前」っていうことで選手が自発的に動けるのかっていうと、俺はそういう考えはないから。俺の中では次に向かって、うまくなるためにチャレンジすることの方が大事。まだ2年目の選手、エラーしない方がいいけど、エラーも出る。それを使っているんだから、それは俺の責任だよ。 -6回以降、主力交代は13連戦見据えて もちろん。この展開でね。打席立てない選手が打席立てたり。海(植田)も外野をなかなか守ってないけど、外野を守れたり。こういうときだからこそできることもあるかなというところで。俺の中で判断して。 -糸原も出場 昨日も使いたかったんだけど、展開的に使える場面もなかったし。昨日も言ったけどベンチでキャプテンらしくチーム引っ張ろうという意識。きょうも声を出してやってくれたしね。これだけ早く戻ってきてくれたのは大きなプラスなんでね。きょうは使いたいというのがあったので、使えて良かったと思っています。 -明日が大事になる 毎日、俺らにとっては。明日も明後日も大事だし、だから言うように1戦1戦戦っていくしかない。

◆両リーグワーストの阪神のチーム失策は「49」となった。 3回1死一塁で亀井の中前打が、雨上がりの影響で不規則にはずむ不運もあり、一走の三塁進塁に近本の失策がついた。5回2死満塁では松原の一、二塁間の打球をさばいた小幡が一塁に送球エラー。矢野監督は「うまくなろうとコーチも選手もやっている中で、そのエラーが出たというのは俺の責任だし。俺の中では次に向かって、うまくなるためにチャレンジすることの方が大事」と話していた。

◆午後6時開始予定の試合前、午後5時過ぎから甲子園をゲリラ豪雨が襲った。内野はシートで覆ったが、外野芝生はあっという間に水浸しに。午後6時ごろに雨脚が弱まったところで阪神園芸が登場すると、スタンドからは『神整備』を期待する拍手が巻き起こった。

◆巨人-阪神12回戦(甲子園)が5日、降雨のため、午後7時2分にスタートした。  午後5時30分頃には暴風雨と雷を伴う暴風雨が吹き荒れ、外野の芝生にも水が浮き出ている状態だった。しかし、その後雨脚は弱まり、午後6時に内野の防水シートがはがされた。阪神園芸によってグラウンド整備が行われ、当初より1時間2分遅れの午後7時2分にプレーボールがかかった。

◆阪神・藤浪晋太郎投手(26)が五回途中9安打6四球11失点(自責7)の大炎上で降板した。  三回に制球が乱れ、そこまで7失点で81球を投じるも続投。四回は立ち直る気配を見せ、クリーンアップを抑えて無失点で切り抜けた。しかし五回にまたしても急変。2死二塁から投手の今村に四球を出すと、続く坂本にも四球で満塁のピンチ。ここで松原を二ゴロに仕留めたが、二塁・小幡が悪送球して2者生還。なお二、三塁のピンチで亀井に中前2点打を許したところで能見との交代が告げられた。  11失点するのはプロ入り後、ワースト。2016年7月8日広島戦(甲子園)に打ち込まれても続投し、161球を投じて8回8失点(自責6)だったワースト失点を上回る屈辱となった。

◆阪神は先発・藤浪の炎上もあり、五回を終了した時点で11点差と大量のリードを許す展開となった。  その影響もあり、矢野監督は六回の守備で選手を大量に入れ替えた。4番のサンズを下げ、前日4日に右手有鈎(ゆうこう)骨の骨折から1軍復帰した糸原健斗内野手(27)を二塁の守備で起用。7月22日の広島戦(甲子園)以来の実戦復帰となった。  サンズの他にも6番のボーアは中谷と、捕手の梅野は坂本と交代した。

◆阪神・藤浪晋太郎投手(26)は先発し、五回途中9安打6四球11失点(自責7)と炎上して降板。  球団広報を通じて、「大事な(巨人)4連戦で勝たなければいけない試合でしたが、崩れてしまい、チームに迷惑を掛けてしまい申し訳ないです」とコメントした。

◆阪神・大山悠輔内野手(25)が0-11の七回、右中間に自己最多を更新する15号ソロを放った。大山は前日4日の巨人戦(甲子園)で、自己最多に並ぶ14号。2試合連続のホームランとなった。  大山は1年目の2017年に7本塁打。18年は11本塁打、昨季は14本塁打を記録していた。

◆観客数制限で、阪神への大応援のない甲子園に乾いた音が響いた。0-0の二回1死一、二塁で、巨人・大城が左中間へ2点二塁打を放った。  「先制点を取れたのがよかった。しっかりと振りにいけました」  藤浪の高めの152キロ直球を流し打ち。5点リードとなった三回1死一、二塁にも中前適時打。強打の捕手の面目躍如を果たす活躍で、序盤の猛攻を引っ張った。  晴天の下で試合前練習を終えた後、午後5時30分頃には甲子園上空に雷を伴う暴風雨が吹き荒れ、外野の芝生にも水が浮き出るグラウンド状態に。やがて雨脚は弱まったが、当初より1時間2分遅れの午後7時2分にプレーボールがかかった。それでも「7番・捕手」で先発した大城は、集中力を切らさず序盤から結果を出した。  昨季は打力を買われて一塁での出場もあった大城は、今季は原監督が「飛び抜けて成長できる可能性は、今年は大城が持っているのではないか」と1番手に抜擢(ばってき)された。この日までの64試合の内、チーム内の捕手では最多の39試合でスタメンに名を連ね、やはり自慢の打力で期待に応える成長ぶりを見せている。(谷川直之)

◆巨人が阪神の先発・藤浪を打ち崩し大勝。両チームのゲーム差を7.5に広げた。  巨人は二回、1死一、二塁から大城が左中間を破る2点二塁打を放ち先制。三回にも一死満塁で丸が押し出し四球を選び、続くウィーラーの左前2点打、大城の中前適時打、吉川尚の左前適時打でこの回計5点を奪いリードを広げた。  巨人は五回、二死満塁のチャンスをつくると、松原のゴロを阪神の二塁手・小幡が悪送球し2者が生還。さらに亀井が中前2点打を浴びせ11-0とリードを広げた。  巨人先発の今村は七回、大山に左中間席への15号ソロを許すも8回を投げ5安打1失点で3勝目。九回は沼田が登板し、坂本に適時打を喫したものの勝敗に影響はなかった。

◆ボール先行でカウントを悪くし、直球を狙い打ちされた。藤浪は三回までに7失点と大荒れ。右腕を後押しするスタンドからの拍手もむなしく響き、結局4回2/3を自己ワーストどころか、球団ワーストの11失点(自責7)でKOされた。  「大事な4連戦で、勝たなければいけない試合でしたが、崩れてしまいチームに迷惑をかけてしまい、申し訳ないです」  負けられない首位巨人との4連戦2戦目。踏ん張ることはできなかった右腕は、広報を通じてざんげのコメントを出した。  降雨の影響により、試合は約1時間遅れでスタート。一回は三者凡退に抑える順調な滑り出しを見せたが、二回だ。  先頭の4番・岡本に高めの直球をはじき返され、右中間二塁打。続く丸をフォークで空振り三振に仕留めたが、ウィーラーに四球を与えて一、二塁とし、大城には左中間への2点二塁打を許して、先制点を献上した。  今季は試合前時点で6試合に登板し、1勝4敗、防御率4・26。甲子園での白星はなく、勝てば2017年4月27日のDeNA戦以来、1227日ぶりだった。「甲子園でまず1個しっかり勝てるように、集中して頑張っていきます」と意気込んでいたが、有言実行の投球をすることはできなかった。  三回にも2本の安打などで1死一、三塁とし、岡本に四球。丸にも痛恨の押し出し四球で失点すると、さらにウィーラーから3連打を食らい、この回だけで一挙5失点。ベンチに戻ると、悔しそうにうつむいた。  前日4日には初戦を勝ち、ゲーム差6・5に詰めたが...。大逆転Vへ4連勝したいところで、痛恨の敗戦となった。(織原祥平)

◆巨人に2-11で大敗を喫した阪神・矢野燿大監督の試合後、主な一問一答は次の通り。--藤浪は悪いところがでてしまった  「うん」  --印象は  「立ち上がりはよかったと思うけどね。やっぱり条件つくと、なんていうのかな、ピッチングってランナーもいるし、いろんな状況があるんでね。その状況に対する、こういう自分の中で通用する部分とまだまだ課題の部分っていうのはやっぱり出てくるのでね。それを...投げていくしかないんでね」  --続投は連戦の中での監督のメッセージで  「いや、それはない。そんなん、この13連戦、チーム全体のことがあるし、もちろん晋太郎に頑張れっていう思いはいつも持ってるし、別に...ね。この展開、みんな中継ぎも登板多くなってる中では、自分の中で苦渋の選択しているだけで」  --次回以降は  「それはわからんけど」  --糸原は復帰出場  「昨日展開的に使えるところがなかったし、昨日もいったけどベンチでキャプテンらしく、チームを引っ張る意識でどんな展開でもやってくれるしね。これだけ早く戻ってきてくれたのは大きなプラスになってるので」  --明日が大事に  「明日がっていうより毎日大事だと思ってるから。明日も明後日も大事だし。一戦一戦、戦っていくしかないって」

◆阪神の大山が自己最多本塁打を更新する15号ソロを放ち、大敗の中で意地を見せた。0-11の七回、今村の外角速球を右中間席に運び、2試合連発。「こういう試合展開になったが、0点で終わるのと1点取るのとでは違うと思う」と淡々とコメントした。  今季は積極的な打撃を貫き、本塁打を量産してチームトップのサンズに並んだ。首位巨人の背中を追いかけるためにも、4連戦の3戦目はもう負けられない。「やり返せるようにするだけ」と意気込んだ。

◆巨人の今村は今季最長8回を投げて5安打1点に抑える好投で、無傷の3勝目をつかんだ。「直球で押せた。2軍でやってきたことが出せた」と満足げに話した。  雨の影響で試合開始が約1時間遅れても、一回1死一塁から糸井とサンズを連続三振に仕留めて波に乗った。力のある直球を軸に試合をつくり、大量援護を引き出した。  13連戦の5戦目。屋外球場の暑さにも負けじと117球を投げ、主力リリーフ陣を休ませたのは大きい。原監督も「存在感がある。幅の広い、いい投球ができた」とたたえた。

◆ヤクルトは延長十回まで毎回の15安打を放っても、1点しか取れなかった。残塁は14。高津監督は「あと1本出るか出ないかが大きい。十回の山崎の失策は大きなミスだが、彼だけじゃなく反省するところがある」と表情をこわばらせた。  3連敗で借金が今季最大の10に膨らんだ。昨季の最下位を受けて再建を託された同監督は「簡単にはうまくいかない。現実を見つめてまた頑張る」と必死に前を向いた。

◆右手有鉤(ゆうこう)骨の骨折から回復し、前日4日に1軍に昇格したキャプテンの糸原が、六回から二塁の守備へ。いきなり丸のゴロを処理した。バットでは2打数無安打に終わったが、7月22日の広島戦(甲子園)以来の1軍戦出場。矢野監督は「チームを引っ張る意識で、どんな展開でもやってくれる。早く戻ってきてくれたのは大きなプラス」と期待した。

◆木浪が好調を維持している。一回1死の第1打席で中前打を放つと、六回2死でも中前打とマルチ安打を記録した。8月26日の中日戦(甲子園)から2番に定着すると毎試合快音を響かせて、10戦連続安打。その間、猛打賞1度を含む5試合で複数安打をマーク。離脱前は2番だった糸原がこの日、復帰後初出場したが、負けじと存在感を示している。

◆巨人が今季8度目となる2桁得点の猛攻。大城卓三捕手(27)が3安打3打点と躍動した。  「(藤浪は)真っすぐがスピードも切れもあるので、打ち負けないようにコンパクトに、というのを意識しました」  二回に藤浪から左中間へ先制の2点二塁打を放つなど、三回までに7-0の大勝ムードをつくった。守っては今村を好リード。今村の先発登板試合は今季14打数10安打だ。  原監督は「オフの間、かなりウエートトレーニングをやって新しい自分を発掘しようとしたことが結果として出ている」と目を細めた。チームは今季最多タイの貯金17とし、2位・阪神とのゲーム差を7・5に広げた。  48日間で44試合を戦う超過密日程。まだ38試合を残すが、この日も大量リードによって大城ら先発野手6人を途中交代させることに成功した。  「翌日に疲れが残らないように、しっかりご飯を食べて睡眠をとることを意識しています」と大城。すべての歯車がかみ合う原巨人に、隙は見当たらない。 (谷川直之)

◆もう、負けられない-。阪神・高橋遥人投手(24)が、7日の巨人との4戦目(甲子園)に今季初めて中5日で先発することが5日、わかった。入団時から肩に不安のある左腕が、100球以上投げた後に中5日で投げれば自身初。大敗したこの日の巨人戦で主力を次々と途中で下げた矢野燿大監督(51)が、まずはこの4連戦の残り2試合に、全精力をつぎ込む。  この日の屈辱的な思いをぐっと胸に秘め、G4連戦の残り2試合に、すべてをかける。大敗を喫した試合後、矢野監督が語気を強めた。  「明日(6日)がっていうより、毎日大事だと思ってるから。明日も明後日も大事だし。一戦一戦、戦っていくしかないって」  4連戦4連勝はかなわず、首位巨人とは7・5ゲーム差に逆戻り。ただ最低でも3勝1敗にすれば、直接対決残り10試合で5・5差。可能性は十分に残る。だからこそ2試合、落とすことは許されない。そのキーマンが次代のエース・高橋だ。  今季初めて中5日で、7日に先発させる。左腕はこの日ブルペン入りし、大一番へ準備を整えた。ここまで4試合で防御率0・93と抜群の安定感を見せており、うち2戦は巨人戦。1勝1敗ながら14回で被安打5、失点は岡本のソロによる1だけ。ただ、エース級の期待を抱いている一方で、開幕前に左肩コンディション不良を抱えて出遅れるなど不安はある。  プロ入り当初から慢性的なものもあり、大事に間隔を空けて、起用されてきた。中5日は昨年2度経験しただけ。どちらも100球以下の後だ。今回は前回1日のヤクルト戦(甲子園)で114球を投じた上での起用。しかし、このタイミングでG倒を任せられる投手は高橋以外いない。勝負をかけるしかなかった。  残り2試合への必勝の思いは、この日の指揮官の采配にも表れた。藤浪が球団ワーストの11失点。厳しい状況となると、主力を次々とベンチへ下げていった。  「あす以降を見据えて? もちろんもちろん。この展開でね、打席立ててない選手が打席立てたり、(植田)海も外野を(しばらく)守ってない中で外野を守って。こういうときだからこそできることの中から、というところで俺の中で判断した」  五回途中で藤浪がKOされると、糸井を下げて能見をマウンドへ。六回の守備からはサンズ、ボーア、梅野を代え、七回に本塁打を放った大山も下げた。常に説いてきた『一戦必勝』。しかも甲子園での伝統の一戦だが、13連戦という過酷な日程の中、チームにとって最善の策をとった。  今シーズンの巨人を止める、ラストチャンスになるかもしれない。その最大の山場に、矢野虎が向かう。(大石豊佳)

◆0-11の七回。右中間スタンドに白球が飛び込むと、イライラを募らせていた虎党がメガホンをいっせいにたたいた。大山が2試合連発、自己最多を更新する15号ソロで一矢報いた。  「こういう試合展開になりましたが、0点で終わるのと1点取るのでは違う。そういう意味で、打つことができてよかったと思う」  完封ペースの先発・今村の143キロ直球をフルスイング。完璧な当たりだったが、ダイヤモンドを回るときも、ベンチ前でナインとエアハイタッチをするときも笑顔はない。勝ち負けを左右しない一発だったからだ。  大山にとっては昨季の自己最多14本を更新する節目の1本でもあった。チーム65試合目(出場61試合目)。残り55試合もある。阪神の右打者の日本人選手では1985年の岡田彰布(35本)、真弓明信(34本)以来となる30本の大台突破も夢ではない。  昨季は108試合で4番を務めるなど143試合にフル出場した。「チームの勝利に貢献できるバッティングをしたい」。さらなる飛躍を目指して臨んだ今季。開幕4番はボーア。三塁の定位置もマルテに奪われ、ベンチスタートとなったが、早出特打ちの日々。そんななかでも「来た球をフルスイングする」というスタイルは変えなかった。  15本は同僚のサンズと並んでリーグ2位タイ。トップの巨人・岡本(19本)に続くが、個人記録は当然、二の次だ。  「明日、やり返せるように頑張るだけです」  再び巨人とは7・5ゲーム差。虎に奇跡を起こすために、きょうも打つ。(三木建次)

◆球団史に残る屈辱...。2位の阪神は首位巨人に2-11で大敗。先発した藤浪晋太郎投手(26)は4回2/3を自己ワーストどころか、球団ワーストとなる11失点(自責7)と大炎上し、5敗目。大逆転Vへ、G4連倒を狙った勝負の甲子園4連戦だったが、2戦目で轟沈。ゲーム差は再び「7・5」に広がった。  ゲリラ豪雨が襲った試合前の甲子園の空と同じく、藤浪の投球も大荒れとなった。1時間2分遅れの午後7時2分に始まった伝統の一戦は、85年のタイガース史に新たな負の記録を刻む、屈辱の大敗となった。2失策など守乱も絡み、自己ワーストどころか球団ワーストを更新する11失点の大炎上。呆然とした表情で降板した右腕は、ベンチで力なく突っ伏した。  「大事な4連戦で勝たなければいけない試合でしたが、崩れてしまい、チームに迷惑をかけてしまい申し訳ないです」  大逆転優勝へ望みをつなぐべく、4連勝を狙った勝負の4連戦だった。前日4日の初戦はエース西勇の力投などもあり、接戦を制した。さあ、連勝へ、と意気込んで臨んだが...。序盤から、ピンチの連続だった。  二回。1死一、二塁で大城に左中間へ2点二塁打を許し、あっさりと先制点を献上。三回にも1死一、三塁とピンチを招き、4番・岡本に四球。丸にも痛恨の押し出し四球を与えると、その後も3連打を食らい、この回だけで5失点を喫した。  そして五回。2死二塁から投手の今村、そして坂本を歩かせ、またも満塁。何とか松原を二ゴロに仕留めたが、二塁・小幡の悪送球で、さらに2点。直後に亀井に2点打を浴び、ベンチからタオルが投げ込まれた。  この日は6四球。イニング間のキャッチボールで大暴投するなど、リリースポイントが一向に安定しない。制球を意識してか球威もなく、直球を狙われた。150キロ超が次々と弾き返され、4回2/3で9安打、11失点(自責7)で5敗目。161球を投げて賛否を呼んだ2016年7月8日の広島戦(甲子園)での8回8失点(自責6)を超える自己ワースト、さらに球団でもメッセンジャーらの10失点を更新した。  何より、こんな大事な試合で...。ベンチに戻るとうなだれ、涙を拭うような仕草も見せた。  13連戦の5戦目。0-7の三回の攻撃でも打席に立たせた矢野監督は「メッセージ? いや、それはない。そんなん、この13連戦、チーム全体のことがあるし」と、顔をしかめた。  「もちろん、晋太郎(藤浪)に頑張れっていう思いはいつも持ってるし、別に...ね。この展開、みんな中継ぎも登板多くなってる中では、自分の中で苦渋の選択しているだけ」  そして次回登板については「それは、わからん」と言葉を濁した。今季は登板した7試合すべてで4失点以上。特に8月21日に2年ぶりの白星を挙げた後、2戦連続で五回持たずに降板だ。ローテ落ちのピンチ。ただ過密日程だけに、簡単には外せない実情もある。  Gとは再び7・5ゲーム差-。悩める右腕とともに、その背中がまた、かすんだ。(織原祥平)

◆独走の巨人を阪神の逆転Vのために...いや、セ・リーグのペナントの光を消さないために阻止すべく、マウンドに送り出した藤浪晋太郎が独り相撲。五回途中を11失点で全てをぶち壊したー!! 環境が変われば...という藤浪ファンもいるけれど、いいかー、耳の穴かっぽじって良く聞いとけー! 「何があろうが絶対にトレードなんか出してやらんからな!! 腹くくれー!!」  さあ、もう甲子園の優勝投手も、ドラフト1位も、今日で全てご破算!! 巨人・大江のようにサイドスローに転向するも良し、いばらの道を自らの足で歩き出させるのが真の『虎愛』なのだ。  藤浪もヒドイけど貧打の打線も悪い!! 第3戦で今日のモヤモヤを晴らしてくれー!!

◆負けちゃいけない巨人戦だった。だから、みんながビックリするような、とんでもなく素晴らしい藤浪の投球を期待したのだが...。  二回、丸を空振り三振に仕留めた1球は、何と148キロのスプリットか、フォークか。とんでもない片鱗はあった。こんな球、投げる投手はいない。が、その1球以外はとんでもなく、ひどい内容で沈没! なのに、続投。どう受け止めたらいいのか。  試合前から、悪い予感はあった。とんでもない台風が九州方面に接近している。それと関係があるのか、ないのか。午後5時過ぎ、突然の雨に見舞われた甲子園。雷鳴とどろく、シャレにならないゲリラ豪雨だった。  トラ番キャップ・大石豊佳に様子を聞いた。  「まさか、こんなに降るとは思っていなくて。球場に隣接するレストランに食事に行って、甲子園に戻ろうとしたら、めっちゃくちゃ降ってるんです。マンホールからも水が逆流してあふれ出すぐらい。仕方ないから傘を買いました。臨時出費です。でも傘も役に立たないぐらいのすごい雨でビショビショです」  誰もが中止を覚悟したが、1時間2分遅れのプレーボール。相変わらず、阪神園芸が優秀だから、普通に試合ができてしまう。  終わってから言うのはズルいが、中止で良かったのではと無責任に思ってしまう。ホント辛い試合になってしまった。  実は予期していた女がいる。キャップ大石の極秘情報だ。  「ネタ元は巨人キャップの伊藤昇です。去年までトラ番だった箭内(このコーナーに頻繁に登場したあの桃子姫。今は立派なG番記者です)に、甲子園に行きたいか? と尋ねたら拒否されたらしいんです。理由が『阪神がボロ負けするところを見たくない』と言ってたらしいです」  関西よりも東京が好きと言っていた道産娘も、3年弱のトラ番生活で、タテジマへの愛が生まれてしまったのか。ビビビッと閃いたのか。悪夢との遭遇を回避している。  今もタイガース愛が失われない男は、はるか西の方にもいる。タカ番へ"移籍"した竹村岳は、頼みもしないのにペイペイドームから電話をしてきた。  「試合前の練習をスタンドから見てたんです。そしたら、ビジター球団のロッテがグラウンドに出てきて、移籍した鳥谷さんと目があって...」  その鳥谷が声を掛けてくれたらしい。  「こんなところで何しているの?」  ハッ、ハイ、実は担当が代わりまして。  昨年10月のクライマックスシリーズ以来の会話だったとか。緊張しながら答えると、鳥谷は例のニヤリとスマイル。そして-。  「サンスポのトラ番は大変だからなぁ」  その深~い深~い真意は、分からない。ただ、竹村記者は褒められたと解釈した。  「ありがとうございます」  タカ番でありながら、記者席から鳥谷の出番を待ち続けた。結局、憧れのヒーローは試合に出ることなく終わったが、「やっぱりトラ番はいい」と、感傷に浸ったらしい。  トラ番経験者が全国から応援している。なのに、藤浪がこんな投球をしていては...。こんな試合をしていては...。  寝不足な時は寝るしかない、といいます。ボロ負けした時は忘れるしかない-。

◆ポイントは、二回に藤浪が岡本に右中間二塁打を打たれたシーン。外角中心の攻めからカウント3-1となり、最後は真ん中寄りの直球を痛打された。右の強打者を迎えると、当ててはいけない思いが今もあり、内角を攻められない。遠慮を感じる。真ん中から外ばかりでは、そりゃ打たれるに決まっている。  懸命に復活ロードを歩んでいるのだが、この日の投球内容を見ると、むしろ後退している。対右打者で、しっかり内角を攻めない限り復活は遠いだろう。  一度、中継ぎをさせるのはどうだろうか。ビハインドの展開で1イニング限定。あれこれ考える時間もない状況で投げることで、何かが見つかることもある。その積み重ねで、もう一度、先発の機会を狙うことを勧めたい。2軍に落として、いろいろ考える時間を作っても、いい結果が出るとは思えない。  最後に、巨人に対してこの試合内容、この対戦成績は困る。きょう6日以降、いかにファイティングポーズを取れるか。自分のため、ファンのため、切り替えて臨んでほしい。(本紙専属評論家)

◆2位の阪神は首位巨人に2-11で大敗。先発した藤浪晋太郎投手(26)は4回2/3を自己ワーストどころか、球団ワーストとなる11失点(自責7)と大炎上し5敗目を喫した。  元巨人監督の堀内恒夫氏(72)は5日、自身のブログで「彼1人で11失点 厳しいことを言ってしまえばまだ1軍で投げるピッチングではないよね」と指摘。藤浪の不調の要因として「フォームが安定していない」「精神的に安定していない」の2点を挙げた。  「今シーズンのマウンドに立てるまで 彼にしかわからない色々な辛い思いをしてきたんだろうね」と気遣う一方、「でも今やり直さないと本当に終わっちゃうよ」と心配していた。

◆2位の阪神は首位巨人に2-11で大敗。先発した藤浪晋太郎投手(26)は4回2/3を自己ワーストどころか、球団ワーストとなる11失点(自責7)と大炎上し5敗目を喫した。0-7の三回の攻撃でも打席に立たせた矢野監督は「メッセージ? いや、それはない。そんなん、この13連戦、チーム全体のことがあるし」と、顔をしかめた。  米大リーグや巨人で投手として活躍した上原浩治氏(45)は同日、自身のツイッターで「阪神、藤浪選手 交代せずに打席に立ったってことは、矢野監督も、どうにかして立ち直ってくれ、何かを掴んでくれ、って願ってたと思います」と推測。「自分もそう願う1人です。頑張ってるとは思います... 投げれる喜びを噛みしめて 現役が華 引退したら淋しいもんやで」とエールを送っていた。

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
39223 0.639
(↑0.006)
-
(-)
56317
(+11)
215
(+2)
83
(-)
38
(-)
0.260
(-)
3.310
(↑0.02)
2
(-)
阪神
32303 0.516
(↓0.009)
7.5
(↓1)
55273
(+2)
260
(+11)
62
(+1)
44
(-)
0.242
(↓0.001)
3.500
(↓0.06)
3
(-)
DeNA
32314 0.508
(↑0.008)
8
(-)
53283
(+10)
263
(+1)
66
(+3)
13
(-)
0.271
(↑0.002)
3.780
(↑0.05)
4
(-)
中日
31334 0.484
(↑0.008)
9.5
(-)
52232
(+3)
275
(+1)
36
(-)
18
(+1)
0.240
(-)
3.740
(↑0.05)
5
(-)
広島
25337 0.431
(↓0.008)
12.5
(↓1)
55281
(+1)
311
(+10)
66
(-)
25
(-)
0.266
(-)
4.370
(↓0.07)
6
(-)
ヤクルト
25355 0.417
(↓0.007)
13.5
(↓1)
55270
(+1)
332
(+3)
56
(-)
39
(-)
0.251
(↑0.002)
4.640
(↑0.07)