阪神(☆5対1★)中日 =リーグ戦10回戦(2020.08.25)・阪神甲子園球場=
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中日
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阪神
00201200X5801
勝利投手:髙橋 遥人(2勝1敗0S)
敗戦投手:小笠原 慎之介(1勝2敗0S)

本塁打
【阪神】ボーア(10号・6回裏2ラン)

  DAZN
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◆阪神は1点ビハインドの3回裏、陽川の犠飛とサンズの適時打で逆転に成功する。その後は5回に陽川の適時打で加点すると、6回にはボーアの2ランが飛び出し、リードを広げた。投げては、先発・高橋が8回1失点の快投で今季2勝目。敗れた中日は、打線が振るわなかった。

◆阪神木浪聖也内野手(26)が捨て身のダイビング1回転スーパーキャッチを見せた。 4回先頭、3番アルモンテの打球は遊撃後方へ上がった。遊撃木浪は背走して左中間方向へダイビング。ボールをグラブに収めたが体から着地した後、勢い余ってそのまま首で1回転する格好となった。ファインプレーに甲子園は歓声で沸いたが、木浪は起き上がれず。トレーナーやコーチ陣、さらにはストレッチャーまでが用意され騒然となったが、木浪はゆっくりと体を起こしてプレー続行。捨て身のガッツプレーに、再び大きな拍手が送られた。

◆阪神ジェリー・サンズ外野手(32)が得意の火曜に逆転打を放った。 1点を追う3回。先発小笠原の3四球で1死満塁とし、3番陽川の中犠飛で同点に追いついた。続く2死一、二塁で4番サンズが勝負強さを発揮。内角高め145キロに詰まりながらも逆方向へ運び、力で右前に落とした。 「みんなが出塁してくれて陽川も犠牲フライを打ってくれたので、自分も続くことができて良かったよ。なんとか外野まで運ぼうと思っていたし、フルカウントから打つことができて良かったね」 火曜はサンズの日だ。試合前まで火曜の試合は打率5割7分1厘と絶好調。火曜に限らず、得点圏打率は両リーグトップとなる4割4分4厘の数字を残しており、得意の火曜日&得点圏でしっかり4番の仕事を果たした。 この日からサンズの独特なエアーハイタッチがデザインされた「ハッピーハンズ」タオルも発売されている。早速、同グッズで応援するファンの期待にもバットで応えた。

◆阪神木浪聖也内野手(26)が捨て身のダイビング1回転スーパーキャッチを見せた。 着地後、首で1回転する格好になりながらもボールを離さなかった闘志あふれるプレーを連続写真で振り返る。

◆3番に抜てきされた阪神陽川尚将外野手(29)が、適時打でこの日2打点目を挙げた。 1点リードの5回2死三塁。先発小笠原に追い込まれながら、外角低めに落ちるチェンジアップにバットを合わして中前に打球を落とし、中日を突き放した。 「早く追加点が欲しかったので。当たりは良くなかったですがいいところに落ちてくれて、ランナーをかえすことができて良かったです」 3回の第2打席では同点となる犠飛を放っており、2打席連続打点でクリーンアップ起用に応えた。陽川の3番は18年10月13日中日戦以来、プロ4度目。

◆阪神ジェリー・サンズ外野手(32)が、また火曜に最高の仕事をした。 0-1の3回。3つの四球で1死満塁となり、3番陽川の犠飛で同点に追いついた直後だった。試合前まで火曜打率5割7分1厘の男が、集中力を研ぎ澄ませた。2死一、二塁となってフルカウントから、中日小笠原の内角高め145キロ直球に詰まりながら右前へ。二塁走者の近本が一気に生還し、勝ち越しを呼んだ。「みんなが出塁してくれて、陽川も犠牲フライを打ってくれたので、自分も続くことができて良かったよ。なんとか外野まで運ぼうと思っていたし、フルカウントから打つことができて良かったね」。得点圏打率もこの一打で4割5分9厘に上昇。依然としてセ・リーグトップを走っている。 23日に終了した8月の長期ロードは6勝8敗1分けで8年ぶりに負け越した。投手陣は奮闘したが、首位巨人に3戦連続完封負けを喫するなど、打線の得点力不足が響いた。20日の巨人戦から4番に座るサンズは、久々の本拠地での試合前に「投手陣を助けられるように頑張っていきたい」と誓い、有言実行の一打で、力投する左腕高橋を援護した。 この日からサンズのホームランパフォーマンスをモチーフにした「ハッピーハンズ」フェースタオルが発売された。球場に訪れたファンも、サンズの打席でこのタオルを広げて声援を送った。目の覚めるようなアーチではなかったが、持ち前の勝負強さで虎党を幸せに包んだ。【只松憲】

◆阪神の新助っ人ジャスティン・ボーア内野手(32)が火の出るような今季10号アーチを放った。 2点リードの6回1死一塁。先発小笠原の初球、外角高め139キロを完璧に捉えた。打球は左中間席に向かって一直線。21日ヤクルト戦(神宮)以来、3試合ぶりの1発は、リードを4点に広げる一打となった。 「久しぶりの甲子園でファンが求めているのはホームランだと思うから、その期待に応えることができて良かったよ。ファイアボール!」 球団の左打ち助っ人の2桁本塁打は12年ブラゼル(12本)以来。来日1年目に限ると、01年クルーズ(14本)以来、19年ぶりとなった。

◆高卒2年目の阪神小幡竜平内野手(19)がプロ初盗塁を決めた。 8回、4番サンズが左前打を放ち、代走で登場。2死となり、7番梅野の打席でカウント1-1から仕掛けた。中日ゴンザレスは一塁へけん制球を投げており、一塁手のビシエドが二塁へに送球したが、タッチをかいくぐって二盗に成功した。

◆中日は2回に、阿部の遊ゴロ併殺打の間に1点を先制。阪神は3回、陽川の犠飛で追い付き、サンズの適時打で逆転する。 阪神は5回、陽川の適時打で1点、6回にはボーアの10号2ランで突き放した。中日は6回まで5安打1点。阪神高橋を崩せない。 阪神が逃げ切り勝利。先発高橋は8回を6安打1失点に抑えて2勝目。中日の連勝は3でストップし、先発小笠原は2敗目。

◆阪神先発の高橋遥人投手(24)が8回6安打1失点の好投で、今季2勝目を挙げた。 過去4試合に先発して防御率0・84と好相性の中日に対し、この日も好投。2回に併殺打間に1点を失うも、以降は追加点を許さず。ノビある直球にチェンジアップなどの変化球を効果的に使い、走者を背負っても落ち着いて後続を断った。 打線から5点の援護も受け、8回112球の熱投。9回は守護神スアレスが締めて、5カード連続勝ち越し中の中日を下した。 3年目左腕の高橋は今季3試合に先発し、計22イニングで2失点。防御率0・82と抜群の安定感を見せている。

◆阪神が高橋遥人投手(24)の好投で中日に快勝した。 1点を先制されたが、3回に追い付き、ジェリー・サンズ外野手(32)の適時打で勝ち越した。6回にはジャスティン・ボーア内野手(32)の10号2ランで突き放した。高橋は8回6安打1失点で2勝目。試合後の高橋、サンズのインタビューは以下の通り。 -高橋さん、2勝目の気持ちは 高橋 しっかり試合を作れて、勝利に貢献できてすごくうれしいです。 -久々の甲子園でどんな気持ちで 高橋 カードの頭を任されてるので、先週は勝てなかったんで、今日はなんとしてもいい流れを最初に持ってこようと思って投げました。 -8回1失点の好投 高橋 苦しいところは何度もあったんですけど、梅野さんのリードとあとはバックの人たちが本当にナイスプレーしてくれたんで、よかったと思います。 -先発22イニングで2失点と好調だが 高橋 ケガをして、しっかり...鳴尾浜だったんですけど、練習をして必ず1軍で活躍するぞという強い気持ちをもって練習してきたので、こうして2勝目を挙げられてうれしいです。 -ファンにひと言 高橋 いつも応援ありがとうございます。本当にピンチのときとか、ピンチを抑えたときはすごい声援は聞こえているので、いつも勇気をもらってます。また応援をお願いします。 -サンズ選手、3回の場面はどんな思いで打席に サンズ みんながいい働きをして塁に出ていてくれたことと、また陽川選手がしっかり犠牲フライを打ってくれていたので、なんとか続けたらなと。それでライト前へしっかり打ててよかったです。 -甲子園でも初の4番 サンズ 自分の仕事をしっかりすることと、あとはみんながすごいいい働きをしているということが一番大きいので、初めての甲子園での4番でしたけど、すごいよかったなと思います。 -サンズさんも監修したという、新しいグッズ「ハッピーハンズタオル」も発売。ファンも掲げて応援してくれていました。届いてましたか サンズ (タオルは)見えていましたし、このハッピーハンズタオル、かっこよくできてますので、これからもいっぱいハッピーハンズできるように頑張ります。 -最後にファンに日本語で サンズ タイガースファンズ、オオキニ!

◆阪神木浪聖也内野手が執念のプレーを見せた。4回、先頭アルモンテの遊撃後方への飛球に、後ろ向きで飛びつきキャッチしたが、地面に顔から落ちる格好になった。 直後はしばらく起き上がれなかったが、プレーを続行。木浪は「とにかく飛んできた打球に対して必死にやった結果」と振り返り、体は「問題ありません」ときっぱり。矢野監督は「ああいう首とかって、ちょっと怖い部分が心配にはなるし」と思いやり「アウトにしている内容の中身が良くなっている」とたたえた。

◆「郡司神話」とともに中日の連勝が止まった。先発マスク6連勝中のドラフト4位郡司裕也捕手(22)が、プロ入り後初めて甲子園に凱旋(がいせん)。前回18日ヤクルト戦で勝利した小笠原とバッテリーを組んだが、1-5の敗戦。チームは勝利5割復帰を狙ったが、3連勝でストップ。 15年夏の甲子園で東海大相模のエースとして優勝した小笠原と、仙台育英の正捕手として準優勝に貢献した郡司。2人の若武者にとってほろ苦い聖地凱旋(がいせん)になった。初回1死一塁で盗塁を阻止し、小笠原を盛り上げた郡司だったが、制球難に苦しむ左腕をリードでフォローできなかった。3回に3四球から2失点。5回1死一塁から近本の二盗を許し、さらに自らの悪送球でピンチを広げ、陽川に適時打を許した。6回1死一塁ではボーアにダメ押し2点本塁打を許した。 この日は2つの盗塁を刺したが、「(盗塁を)決められてもいるので、次は全部刺せるように頑張りたい」と満足しない。26日は前回初コンビで勝利した慶大先輩でもある福谷の女房役を務めることが濃厚。「(自身の)連勝はあまり気にしていなかったが、負けた次の試合が大事だと思います」と、慶大バッテリーでのリベンジを誓った。 ▽中日小笠原(6回5失点で今季2敗目)「何もありません...」 ▽中日与田監督(今季甲子園4戦全敗で勝率5割復帰逃す)「勝つためにいろいろやっている。切り替えてやっていくしかない」

◆阪神の新助っ人ジャスティン・ボーア内野手(32)が、41日ぶりの甲子園弾で節目の今季10号を放った。2点リードの6回1死一塁。中日の先発小笠原の初球、外角高め139キロ直球を弾丸ライナーで右中間席に突き刺した。3試合ぶりのダメ押し2ランで試合を決めた。 「久しぶりに甲子園に帰ってきて、地元ファンの前でプレーできるのが心地よくて、すごくうれしかった。ファンが求めているのはホームランだと思うから、その期待に応えることができて良かったよ。ファイアボール!」 甲子園を5カード離れた長期ロード明けの一戦で、7月15日ヤクルト戦以来となる本拠地弾。同じく新助っ人のサンズが「ハッピーハンズ」で売り出し中だが、B砲も負けじと代名詞「ファイアボール」ポーズを一塁側ベンチ前でやや小ぶりに披露した。矢野監督は初球を捉えた積極性に「振るということが怖さにつながると思う。価値のある本塁打を打ってくれた」と評価した。 打線のカギの握る主砲は、さらなる攻撃の活性化を予言した。「本当に絶好調という感じにはなっていないと思うし、逆に言うとまだまだいい打線になれる力を秘めていると思う」。帰ってきた甲子園のパワーを背に、ボーアが猛虎打線を鼓舞していく。【奥田隼人】 ▼ボーアが2桁本塁打に到達した。阪神の左打ち外国人では、12年ブラゼル12本塁打以来。ブラゼルは08年は西武に所属し、09年シーズン途中に加入して12年まで4年連続2桁本塁打。来日1年目の左打ち助っ人に限ると、01年クルーズ14本塁打以来19年ぶり。

◆2年目阪神小幡竜平内野手がプロ初盗塁を決めた。8回無死一塁で代走出場し、2死となって7番梅野のカウント1-1の場面。左腕ゴンサレスのけん制に飛びだしたが、思い切ってスタートした勢いのまま二塁に滑り込んだ。 「結果的にセーフになれたことは良かった。これからもチャンスをいただいた場面で、1つ1つのプレーを大切にしていきます」。ウエスタン・リーグトップの8盗塁を記録している持ち味の快足を見せつけた。

◆阪神陽川尚将内野手が、矢野燿大監督の3番起用に応えた。」18年以来、自身4度目の3番でのスタメン。初回に四球を選ぶと、3回1死満塁から中堅への大きな当たりの同点犠飛、5回2死三塁では詰まりながらもセンター前へ落ちる適時打でリードを2点差に広げた。貴重な2打点の活躍に、陽川は「打順は気にせず、どの打順でもすることは変わらないので、そうやっていった結果がああいう形になって良かったです」と喜んだ。 犠飛も適時打も、追い込まれてから粘って食らいついた結果だった。「ムダな打席は1打席もないんで、1打席1打席が勝負なんでそういう気持ちでずっとやってます」。7年目の今季、スタメン出場はこれが11試合目。もらったチャンスは逃さない。 指揮官も「なかなか出たり、出なかったりという部分がある中で簡単なことじゃないんだけど。陽川の一番は打撃だと思うんで、どんどんそういうのを見せていってくれたらいいと思います」とたたえた。

◆「火曜の男」が試合を決めた。阪神ジェリー・サンズ外野手(32)は3回、陽川の犠飛で同点に追いついた直後、集中力を研ぎ澄ませた。 2死一、二塁。得意の得点圏で、中日小笠原の内角高め145キロ直球をしぶとくとらえた。「陽川選手がしっかり犠牲フライを打ってくれていたので、なんとか続けたらなと」。詰まりながら勝ち越しのV打を右前へ。得点圏打率は4割5分9厘に上昇し、依然セ・リーグトップだ。8回にも左前打を放ち、火曜は8試合で打率5割6分、12打点と曜日別でダントツの成績。カード頭になることが多い曜日に、最高の仕事をしている。 好調の要因は家族の存在だ。試合のない月曜は、愛妻と子供2人との時間を大切にする。「昨日(24日)は子供が学校に通っているので、一緒に行って、少し見て。それから子供たちが野球のスクールがあったので、それを見て公園でゆっくりしてたよ」。普段からモーガン夫人とキャッチボールをしたり、子供に勉強を教える家族ファーストの助っ人は「良い時間になっているよ」と笑顔だった。 20日の巨人戦から4番に座り、本拠地に帰っても続けて起用された。4番として初のV打は、研究熱心の表れだった。16日広島戦(京セラドーム大阪)前の練習。サンズは坂本に打撃アドバイスを送った。「スイングのことだったり、打席での考え方だったり。そういうのを話すことは大事だよ。それからヒントが得られることもあるんだ」。来日1年目。日本の野球へ対応するために、ひと時の時間も無駄にしない。 この日からサンズが本塁打後にベンチ前で両手をひらひらさせるパフォーマンスをモチーフにした「ハッピーハンズ」フェースタオルが発売された。「家族も(タオルを)気に入ってたよ」。アーチでなくても、勝負強い一打で虎党を幸せに包んだ。【只松憲】

◆阪神先発の高橋が8回6安打1失点の好投で、今季2勝目を挙げた。矢野燿大監督の一問一答は以下の通り。 -久しぶりの甲子園でのゲームで快勝 矢野監督 中身のしっかりあるゲームができたと思います。 -高橋は8回1失点 矢野監督 本当に遥人らしいボールがいってますし、まだ余裕もあるぐらいの感じかなと思いましたけど、本当に安心して見てられるピッチャーに育ちつつあるかな。素晴らしいピッチングでした。 -初完投は次回以降のお楽しみに 矢野監督 そうですね、いつでも完投できるぐらいのものは持ち合わせてると思いますし、今シーズンのうちにはやってくれるはずです。 -3番陽川が2打点。期待に応えた 矢野監督 打順もね、いろいろ試行錯誤してる中で。井上コーチも3番陽川でいいんじゃないかということもありましたし、そこに陽川がしっかり結果出してくれたのは、陽川自身も自信にしてもらいたいですし、チームにとってもよかったと思います。 -ボーアのホームランは浜風も関係なし 矢野監督 そうですね、もっと見たいですね。あのいいホームランを。 -明日はガルシアが先発。どうつなげていきたい 矢野監督 きょうみたいにね、守備もしっかり守ってましたし、しっかりした中身のあるタイガースらしい野球でどんどん走り回ってみなさんに喜んでもらえるような野球をしていきます。 -高橋の中6日での好投は収穫 矢野監督 しっかりローテを守って投げてくれるのが、チームのプラス。そういうところでは慎重にやってきた部分もあるし、きょうも中6日でしっかり投げてくれるというのはこっちとしても遥人もまた1歩前に進めていると思う。 -陽川を抜てき 矢野監督 陽川の1番(の武器)は打撃だと思う。どんどんそういうのを見せていってくれたらいいと思います。 -ボーアは乗っていってもらいたい 矢野監督 ああいうふうにどんどん振っていって。あそこ(6回)も初球でしょ。振るということが怖さにつながると思う。価値のある本塁打を打ってくれた。 -3回、サンズの一打で追い越せたのも大きい 矢野監督 難しい球をね。あれも技。そういう技術、チャンスでの駆け引きのある選手。走者のいるときに打ってくれるのではないかとね。あそこでしぶとくタイムリーというのはすごく大きい。 -4回の守備で木浪はヒヤリ 矢野監督 明日になると腫れとか違和感というのも出てくるかもしれないけど、問題ないと思う。 -あのプレー自体は 矢野監督 必死の中でやっているプレー。ああいう首とか、ちょっと怖い部分が心配にはなるし。でもアウトにしている内容の中身が良くなっている。打つ方ももっと打てるはず。守備の成長というのがすごく、ここまで感じています。 -チームは足をすごく使った 矢野監督 改めてというほどでもないし。いつもやりたいんだけど。なかなか相手もいることだし。やれない時もある。持ち味だと思うので。チャンスがあれば塁に出て挑戦していくのがうちの野球。アウトになったとしてもマイナスばかりじゃない。もちろん流れを止めてしまうことはあるけど、何もないということはない。若い選手も多いし、チャレンジする勇気。そっちの方が大事だと思う。

◆阪神が高橋遥人投手(24)でカード頭を制した。復帰3戦目は今季初の中6日。3連勝と好調だった中日を相手に8回1失点と危なげなく2勝目を挙げた。8月の長期ロードを8年ぶりに負け越しで終了。甲子園に戻っての初戦で逆転勝ちを呼び込んだ。チームは通算の借金を2に減らし、甲子園での貯金は6に増やした。やはりV字回復するには聖地で負けられん!柱としての責任感が24歳左腕に宿っている。高橋がお立ち台で言った。 「しっかり試合を作れて勝利に貢献できて、すごくうれしいです。カードの頭を任されているので、先週は勝てなかったので、今日は何としてもいい流れを最初に持って来ようと思って投げました」 今季初の中6日登板で、自身最長タイの8回を投げた。6安打5奪三振1失点で今季2勝目。チーム19日ぶりの甲子園ゲームで、勝利を呼ぶ力投だった。 2回に先制を許した。序盤3回に変化球で奪った空振りはゼロ。「調子はそんなに悪くはなかったんですけど、簡単に入ったところを打たれて連打というところも多かった。走者を出しながら、しっかり粘れた」。4、5回も得点圏に走者を背負った。5カード連続勝ち越し中で、8月は勝率1位の好調な竜に苦しめられたが、踏ん張り続けた。 左肩コンディション不良で出遅れ、今季1軍初先発は6日巨人戦。7回11奪三振3安打無失点で勝利投手になると、2戦目は大事を取って中11日に。その18日巨人戦は敗戦投手にはなったが、巨人菅野と堂々の投げ合いを演じた。そして今回、今季最多112球の熱投。「前半もいなかったですし、去年は後半迷惑かけている」と高橋。昨年と今季序盤の悔しさを糧に、勝利への思いが尽きない。 19年は8月1勝4敗で、9月は0勝3敗。試合をつくりつつ、紙一重で勝ちきれずシーズン3勝にとどまった。「そういうところ(紙一重の中)で勝てるのが、いい投手」。勝ちきることへの気持ちを強くして臨んでいる今季、3試合で計22回2失点、防御率は0・82。思いは数字に表れており、矢野監督も「本当に遥人らしいボールがいっていますし、安心して見てられるピッチャーに育ちつつある。素晴らしい投球でした」と成長を認める快投だ。 だが、成長曲線はまだ上昇を描くはず。指揮官は「まだ余裕もあるぐらいの感じかなと思いましたけど」と語り、高橋本人は「このままでまた対戦したら次は打たれるかもしれない。シーズンの中でも成長というか、武器を何個も増やしていけたらな」と言う。チームの借金を2に減らした背番号29が、浮上へのけん引役となる。【松井周治】

◆スターティングメンバーが発表され、阪神・陽川尚将内野手(29)が、「3番・右翼」でスタメン出場。8月6日の巨人戦(甲子園)以来、19日ぶりに先発出場する。クリーンアップを任されるのは今季初めて。3番での先発出場は2018年10月13日の中日戦(ナゴヤドーム)以来となった。

◆阪神のジャスティン・ボーア内野手(32)が25日の中日戦(甲子園)で3-1の六回に、右越えへ10号2ラン。リードを4点に広げた。  「久しぶりの甲子園でファンが求めているのはホームランだと思うから、その期待に応えることができてよかったよ。ファイアボール!」  中日先発の小笠原に対し、1死一塁から初球、高めに浮いた139キロの直球をジャストミート。打った瞬間にスタンド入りを確信する豪快な一発となった。  チームは遠征が続いた夏のロードを終え、この日から甲子園で再スタート。ボーアは本拠地では7月15日のヤクルト戦以来、41日ぶりとなるアーチで2桁に乗せた。

◆阪神は25日、19日ぶりの甲子園で中日を迎え、5-1で勝利した。  二回に1点を先制されたが、三回、1死満塁で3番に抜てきされた陽川の中犠飛で同点に追いつき、なおも一、二塁からサンズの右前適時打で勝ち越しに成功した。  サンズは「タイガースファン、オオキニ」と、お立ち台から日本語で虎党に感謝。この日から発売された自身のオリジナルグッズ"ハッピーハンズ"フェイスタオルに花を添えた。  8回6安打1失点で2勝目を挙げた高橋は「カードの頭を任されている。いい流れを最初にもってこようと思って投げていました」と汗をぬぐった。  守備では四回、遊撃手・木浪がアルモンテの飛球を追って、ダイブ。勢い余って1回転し、動くことができず、担架が用意される場面もあったが、グラブから白球をこぼすことがなかった。  チームは甲子園に戻り、全体練習前からの早出特打などナインは精力的に動いていた。  矢野監督は高橋について「安心してみられた。いつでも完投できるものは持ち合わせている」とにっこり。3番・陽川については「陽川自身も自信にしてもらいたい」とうなずいた。

◆阪神が中日に5-1で快勝。本拠地・甲子園のお立ち台には、8回6安打1失点で2勝目をあげた高橋遥人投手(24)と、勝ち越しタイムリーを放ったジェリー・サンズ外野手(32)が上がった。以下、ヒーローインタビューの一問一答。  --高橋投手、2勝目をあげた気持ちを  「そうですね、しっかり試合を作れて勝利に貢献できて、すごくうれしいです」  --ロードから帰ってきて甲子園での先発  「カードの頭を任されてるんで、先週は勝てなかったので、きょうは何としてもいい流れを持ってこようと思いました」  --投球を振り返って  「苦しいところは何度もあったけど、梅野さんのリードと、あとはバックの人たちがナイスプレーをしてくれたのがよかったと思います」  --今季は22イニングで2失点。好投の要因は  「ホントに、けがをして、しっかり鳴尾浜で練習をして、必ず1軍で活躍するぞっていう強い気持ちで練習してきたので、こうして2勝目を挙げられてうれしいです」  --次の登板に向けて、ファンにメッセージを  「いつも応援ありがとうございます。本当にピンチのときや、ピンチを抑えたときにすごい声援が聞こえて、いつも勇気をもらってます。また応援よろしくお願いします」  --続いてサンズ選手です。勝ち越し打はどんな気持ちで打席へ  「みんながいい働きをして塁に出てくれて、陽川もしっかり犠牲フライを打ってくれたから、しっかりいい流れでいこうと思って、右前に打ててよかったです」  --甲子園で初の4番でした  「(大切なのは)自分の仕事をすること。みんながいい働きをしていることが大きいので、初めての甲子園での4番だったけどよかったね」  --ハッピーハンズタオルも発売した。タオルを掲げたファンの声援が届いた  「きょうも見えていたし、このハッピーハンズタオルは、顔もカッコよくできているので、これからも、いっぱいハッピーハンズができるように頑張ります」  --日本語でメッセージをお願いします  「タイガースファン、おおきに!」

◆阪神は25日、19日ぶりの甲子園で中日を迎え、5-1で勝利した。以下、矢野監督の主な一問一答。  --久しぶりの甲子園でのゲーム。快勝と申し上げていいですか  「そうですね。中身のしっかりあるゲームができたと思います」  --高橋は今季最長の8回1失点。どう映った  「(1軍に)上がってきてからもね、本当に遥人らしいボールがいってますし、まだ余裕もあるぐらいの感じかなと思いましたけど、本当に安心して見ていられるピッチャーに育ちつつあるかなという。素晴らしいピッチングでした」  --3番の陽川が2打点。期待に応えた  「打順もね、いろいろ試行錯誤というかね、してる中で。井上(打撃)コーチも3番陽川でいいんじゃないかということもありましたし、そこにね、陽川がしっかり結果出してくれたっていうのは、陽川自身も自信にしてもらいたいですし、チームにとってもよかったと思います」  --ボーアのホームラン、浜風も関係なし  「そうですね、もっと見たいですね。あのいいホームランを」  --高橋は完投もあるのかと思って見ていたが  「いやいや、代えるつもりやったよ。八回でっていうこともないけど、まあ一応、慎重に...っていう部分もあるしね。十分責任を果たしてくれたところなんで。今後のこともあるんで。別に完投させようと思ったらさせられると思うんだけど」  --守備で木浪はヒヤリ(四回、背走して飛球を捕球した際に身体をひねる)  「明日になれば、ちょっと張りとか違和感というのも出てくるかもしれないけど、問題ないと思う」  --あのプレー自体は  「必死の中でやっているプレーなんで。ああいうふうに首とかって、ちょっと怖い部分で心配にはなるし。でもアウトにしている内容の中身が、すごく良くなっているんで。打つ方ももっと打てるはずやけど。守備の成長というのがすごく(ある)」

◆陽川が2018年10月13日の中日戦(ナゴヤドーム)以来となる「3番」で先発出場し、1安打2打点と気を吐いた。  「どの打順でもすることは変わらない。そうやっていった結果が形になってよかったです」  0-1の三回1死満塁。もう少しでスタンドインという特大の中犠飛で同点とした。五回2死三塁では詰まったあたりが中前へポトリ。執念で貴重な追加点を挙げた。  スタメン出場も6日の巨人戦(甲子園)以来。起用した矢野監督は「しっかり結果を出してくれたことは、陽川自身も自信にしてもらいたい。チームにとってもよかった」とたたえた。  不振の糸井や福留ら、固まらない右翼のポジションでレギュラー奪取を狙う。「ムダな打席は1打席もない。1打席1打席が勝負という気持ちでやっています」とさらに気を引き締めた。

◆木浪が捨て身のダイビングキャッチで、試合の流れを引き寄せた。  「とにかく飛んできた打球に対して、必死にやった結果があのプレーにつながりました」  2-1と勝ち越した直後の四回。先頭アルモンテの飛球がふらふらと上がると、背走して追った。ジャンプしてキャッチしたが、受け身が取れず、胸から落ちて、勢い余ってそのまま顔面から一回転。倒れこんでも、左手のグラブを突き上げて捕球をアピールした。  しかし、ダメージが大きく、すぐに起き上がれない。矢野監督もベンチを飛び出し、担架も出動。それでも約2分後には立ち上がり、プレーを続行した。将は「問題ないと思う。必死の中でやっているプレー」と胸をなで下ろした。  試合後、本人も「問題ありません。明日も頑張ります」。背番号「0」の根性が詰まったプレーだった。

◆大きな弧を描く白球をじっと見つめ、ゆっくりと歩き出した。あまりにも完璧な当たりに、球場にいた誰もがスタンドインを確信した。ボーアの10号2ランが、中日にトドメを刺した。  「久しぶりの甲子園でファンが求めているのはホームランだと思うから、期待に応えることができてよかった。地元ファンの前でプレーできるというのが心地よくて、すごくうれしかったね」  度肝を抜いた一発は3-1の六回。1死一塁から初球だった。小笠原の高めに浮いた139キロを一閃。打球は浜風を切り裂き、右中間最深部にズドン。甲子園でのホームランは7月15日のヤクルト戦で放って以来、実に41日ぶりだった。  これで2桁本塁打に到達したが「本数は気にしていない」とサラリ。ファイアボール・タオルの発売以降、初めて放った甲子園弾。お決まりのパフォーマンスが虎党と一体化し「(タオルを)掲げてくれる姿を見たら、うれしくなるね」。何よりも喜んだのは、ファンの笑顔だった。  夏の長期ロードで、チームは37イニング連続無得点の屈辱を味わった。ボーアも不振に陥り、打順は5番から6、7番に降格。一時は2割7分を超えていた打率も2割3分台まで落ち込んだ。  「自分自身も、特に野手陣はまだまだ力を出し切れていない。絶好調という感じにはなっていないし、逆に言うと、まだまだいい打線になれる力を秘めていると思うね」  この日、約3週間ぶりに甲子園に戻ってきたチームは、早速室内で早出練習を行った。これで12勝目となった居心地のいい本拠地で、自身も目覚めの一発。秘めたポテンシャルを解放するコツを「とにかくポジティブに。1試合で20点を取ったり、おのおのがいい仕事をしてきたことは、これまでもあるからね」と明かした。まだシーズンは半分以上残っている。6・5ゲーム差の前を行く首位巨人をつかまえる時間は、十分にある。  「みんな力はあるし、できると信じているよ。いい部分が合わさってチームとして、よりよい野球ができる。きょうの勝ちが、そのきっかけになればいいね」  眠れる打線をたたき起こした特大アーチ。B砲を先頭に、ここからまた虎が暴れまわる。(原田遼太郎)

◆また、火曜日にやってくれた。三回、陽川の同点犠飛に続いてサンズが勝ち越し打。甲子園では初の4番で、改めて勝負強さを見せつけた。  「(大切なのは)自分の仕事をすること。みんながいい働きをしていることが大きいので、初めての甲子園での4番だったけど、よかったね」  1点を追う三回1死満塁で陽川が同点犠飛。一気に勝ち越したいところで、5試合目の4番となったS砲が期待に応えた。内角高めに来た145キロ直球をしぶとく右前へ。4番となって初の決勝打に、この日から発売された新アイテム「ハッピーハンズ」フェイスタオルが揺らめく中、一塁上で拳を握った。  本人は「このタオルは顔もかっこよくできている。これからも、いっぱいハッピーハンズができるように頑張ります」と満面の笑み。矢野監督も「ジェリー(サンズ)のしぶとさは、相手にとってすごくダメージあること。あそこでタイムリーというのは、すごく大きかった」と殊勲の一打をたたえた。  八回先頭でも左前打を放ち、4打数2安打。これで火曜日は8試合で打率・560(25打数14安打)、12打点と驚異的だ。ロード明けの休日だった前日24日は2人の息子と公園で遊ぶなどしてリフレッシュ。「家族と大切な時間を過ごせることは大事」。本拠地の火曜日は、さらにパワーを得て臨んでいる。  「タイガースファン、オオキニ!」  お立ち台では日本語でメッセージを送り、虎党を喜ばせた。チームトップの33打点、リーグトップの得点圏打率・459と頼もしすぎる男が、虎を再び押し上げていく。(大石豊佳)

◆3連勝中だった中日打線が、阪神の若き左腕・藤井聡太二冠に...いや、かなりソックリな高橋遥人に投了したのだー!!  高橋く~ん、見事な対局、いやマウンド、おおきにー!!   投のヒーローが高橋なら、打のヒーローは陽川なのだ!! 三回に放った打球はグランドスラムかと思ったけど、残念ながら大きな犠牲フライに終わった。  しかし、ポイントはそこなのだ! 外野フライよりホームランの方がいいに決まっているけど、センター中心に打って、とにかく同点にしようという、その姿勢!! それが五回、センター前に落ちるタイムリーにつながったのだ!!  六回、ボーアの弾丸2ランはさすが、メジャーリーガーと思ったけど、借金2の阪神に必要なのは陽川のような打撃。さあ、中日に3連勝して借金ゼロやー!!

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
31203 0.608
(↑0.008)
-
(-)
66248
(+8)
184
(+4)
74
(+1)
33
(+4)
0.252
(↑0.004)
3.380
(↓0.01)
2
(-)
DeNA
28263 0.519
(↑0.01)
4.5
(-)
63230
(+5)
214
(+4)
58
(+1)
10
(-)
0.269
(↑0.002)
3.600
(↓0.01)
3
(-)
中日
26284 0.481
(↓0.01)
6.5
(↓1)
62193
(+1)
228
(+5)
33
(-)
15
(-)
0.243
(↓0.001)
3.640
(↓0.01)
4
(-)
阪神
25273 0.481
(↑0.01)
6.5
(-)
65227
(+5)
220
(+1)
49
(+1)
40
(+3)
0.240
(-)
3.600
(↑0.05)
5
(-)
ヤクルト
23275 0.460
(↓0.009)
7.5
(↓1)
65242
(+4)
281
(+8)
48
(+1)
36
(+2)
0.250
(-)
4.690
(↓0.05)
6
(-)
広島
22276 0.449
(↓0.009)
8
(↓1)
65241
(+4)
254
(+5)
58
(-)
22
(-)
0.269
(-)
4.190
(↓0.01)