日本ハム(☆7対6★)西武 =リーグ戦8回戦(2020.08.08)・札幌ドーム=
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西武
10302000061211
日本ハム
02000050X7901
勝利投手:井口 和朋(1勝0敗0S)
(セーブ:玉井 大翔(3勝1敗1S))
敗戦投手:宮川 哲(0勝1敗0S)

本塁打
【西武】山川 穂高(14号・3回表2ラン)
【日本ハム】渡邉 諒(3号・2回裏2ラン)

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◆日本ハムがシーソーゲームを制した。日本ハムは1点を追う2回裏、渡邉の2ランで逆転する。その後はリードを許すも、7回に渡邉の2点適時打などで5点を挙げ、再逆転に成功した。投げては、3番手・井口が今季初勝利。敗れた西武は、8回の好機であと1本が出なかった。

◆今季のデーゲームでよく打つのが西武栗山巧外野手(36)。デーゲームの栗山は24打数14安打、1本塁打、7打点で打率5割8分3厘。出場8試合のうち5試合で複数安打を記録しており、無安打に終わったのは1試合だけだ。

◆北海道の鈴木直道知事(39)が、試合前のセレモニーで応援メッセージを込めたスピーチを行った。 冒頭で「新型コロナウイルスとの戦いが続く中、感染リスクを下げる取り組みについて、本当に本日ご来場の皆さまのご協力をいただいて、このような形で試合が開催されることを知事として、皆さんに感謝を申し上げます。本当にありがとうございます」と感謝を述べると、球場から拍手が巻き起こった。 「チームが結束して、厳しいコロナの状況の中でも、勝利に向けて大きく背中を押してくれることを期待しています。この戦いが続く中で、ファイターズの選手の活躍、勝利が何よりも北海道に元気を与えてくれる。だからこそ、ファイターズの勝利を願って、頑張れ、ファイターズ!」と激励した。 開催中の「北海道シリーズ2020 WE LOVE HOKKAIDO」で着用しているユニホームは、魔よけの意味を持つとされるアイヌ文様をモチーフにされている。今年、北海道・白老町にアイヌ文化復興・創造の拠点「ウポポイ(民族共生象徴空間)」がオープン。同知事は「ぜひ訪れていただければうれしいと思います」とPRした。

◆"直球破壊王子"こと日本ハム渡辺諒内野手(25)が一時、逆転となる3号2ランを放った。 2回無死一塁から、西武松本が投じた大好物の148キロ直球をフルスイング。打球は、左中間席へライナーで突き刺さった。 「つなぐ気持ちでいきました。特に真っすぐを狙っていたわけではありませんが、うまく反応で打てました」と、手応えばっちりの一打を喜んだ。

◆西武木村文紀外野手が、捕球の際に味方選手と激突した。 2回の守備で日本ハム石井の右中間への打球を追い、右翼手の木村がダッシュ。同様に追いかけた中堅手の鈴木と交錯しながら捕球したが、体は宙に浮き腰を強打した。試合は一時中断。木村は次打者まで守ったものの、3回の守備で川越と交代した。球団によると病院へは行かず、アイシング治療で様子をみるという。

◆西武リード・ギャレット投手が、来日最速162キロをマークした。7回2死一、二塁の状況でマウンドへ。日本ハム横尾に、159キロをボテボテの内野安打とされ、迎えた渡辺の打席。カウント1-2と追い込んだ4球目、ボール球が162キロと表示され場内にどよめきが起こった。その後も160キロ超えを連発。9球目の160キロを左前へ運ばれ逆転適時打とされた。 ギャレットは7月26日ロッテ戦で160キロを出し、プロ野球史上15人目の大台超え。さらに試合後に、米国で最速163キロを出していたことを明かしていた。

◆日本ハムは有原、西武は松本が先発。西武は1点を追う3回、外崎の右前適時打で同点、山川の14号2ランで勝ち越した。 西武は5回に栗山の右前適時打、森のバースデー打点となる左犠飛で加点。日本ハムは先発有原が5回9安打6失点で降板した。 日本ハムは7回、打者一巡の猛攻。渡辺の左前2点適時打で逆転に成功した。3連勝で貯金は1。西武は継投策が失敗した。 日本ハム井口が1勝目、玉井が1セーブ目、西武宮川が1敗。

◆日本ハム玉井大翔投手がプロ4年目で初セーブをマークした。1点リードの8回2死満塁で登板。ここまで2打点の外崎を生命線のシュートで捕邪飛に仕留めた。 イニングをまたぎ、9回も3人でピシャリ。「疲れました...。いつもより緊張しました。何とかゼロでいけるようにという気持ちでマウンドに上がりました」と全力投球を振り返った。

◆西武が4点リードから逆転を許す3連敗で、辻監督就任4年で最多の借金4となった。 5失点した7回の悪夢。同監督は初手で「取材拒否。拒否はダメ?」と落胆ぶりを隠さなかった。続けて「勝たなきゃいけないでしょ。まあでも流れが悪い。点を取られたらこっちの責任ではあるんだけど、その取られ方がまずかった」。平井が1失点すると、すぐさま宮川に交代。しかし連打で1点差とされ、1つもアウトを取れないままギャレットを投入した。 全球直球勝負の剛腕も、当ててくる横尾に苦戦。内野安打を許し満塁とされたが、続く7番渡辺への4球目は来日最速162キロを記録した。大台を5球も投げるも、最後は160キロを左前へ運ばれ逆転を許した。継投すべてが裏目に出て、右翼川越と中堅鈴木の拙守(記録は鈴木の失策)も大量失点に絡んだ。同監督は「悪いうみは全部こっちで出してから、いい形で勝ちたいですね、明日は」と切り替えた。

◆道産子右腕・日本ハム玉井大翔投手(28)が、プロ4年目で初セーブを挙げた。8日、西武8回戦(札幌ドーム)は1点リードの8回2死満塁でマウンドへ。外崎を生命線のシュートで捕邪飛に打ち取ると、9回も三者凡退に抑えた。チームは3連勝で、6月22日以来の貯金1となった。勝負の分かれ目で、堂々とマウンドに立った。1点リードの8回2死満塁。玉井が出番を迎えた。「いつも通りは心掛けて。その中でも、やっぱり意識した部分はあって。いつもより緊張しました」。ポーカーフェースの裏に緊張感をしまい込み、生命線のシュートで攻めた。この日2打点の外崎を145キロで詰まらせ、捕邪飛。2球でピンチを断ち切った。 勢いそのままに9回もマウンドへ。疲労を考慮されベンチを外れた秋吉に代わり、試合前から白羽の矢が立っていた。3者凡退で危なげなく試合を締めると「...疲れました」とポツリ。「秋吉さんは、いつもあんな場面で投げているんだなと、すごいなぁと、あらためて思いました」。先輩の仕事ぶりに敬意を表しながら、初セーブを手にした。 プロ4年間で地道に積み上げてきた信頼。入団当初から先発、中継ぎ問わずフル回転してきた。昨季はチーム最多65試合に登板。今季は「右の強打者キラー」として、重要な場面を託されてきた。主にブルペンを担当する武田投手コーチは「右左(打者)関係なく、シュートを軸にいい球を投げられる。宮西、秋吉の前(を投げる)の勝利の方程式になるんだという、本人の強い意志を感じています。これでまた玉井という新しい、うちにとっては武器になったと思います」と投手力アップを実感した。 玉井は「シーズンに入る前から、何とか食い込んでいけるようにと意気込んでやってきた」と目標にしてきた。宮西の投球を参考に、間の取り方を勉強。18年オフから意識する右打者を内角高めで詰まらせる投球は、強みとなっている。涼しい顔で内角をえぐり、チームの危機を救っていく。【田中彩友美】

◆日本ハム杉谷拳士内野手が「前田監督に贈る、激走!」と自ら称する快足で、逆転の起点になった。 4点を追う7回2死一塁、右中間へ二塁打を放つと、相手の捕球失策を見て一気に三塁へ。さらに続く近藤の左前打でヘッドスライディングで生還した。 母校帝京が東東京大会で優勝。「前田監督にもゴマすっておかなきゃいけないので...」と、どこか忙しそうだった。

◆日本ハム3番手井口和朋投手が、流れを引き寄せる好投で逆転勝利に貢献した。4点を追う7回に登板。 試合前まで3戦連続無失点ながら「満足いく成績を残せていなくてラストチャンス、くらいの気持ちで臨んだ」と強い覚悟で、山川、栗山、中村の強打者を3人で抑えた。今季1勝目に「3人で切れたということが一番良かった」と安堵(あんど)していた。

◆道産子右腕・日本ハム玉井大翔投手(28)が、プロ4年目で初セーブを挙げた。8日、西武8回戦(札幌ドーム)は1点リードの8回2死満塁でマウンドへ。外崎を生命線のシュートで捕邪飛に打ち取ると、9回も三者凡退に抑えた。もう、ずいぶん前のことなので、私の記憶があやふやなのかもしれない。6年前の14年11月18日。明治神宮大会・大学の部準決勝(神宮)で、玉井の大学時代最後の登板に居合わせた。「きれいな顔だな」と思った。野球選手とは思えない優しそうな顔と、細身の体が印象的だった。 東農大北海道はエース風張(ヤクルト)を故障で欠き、1学年下の井口、玉井は3戦連続登板とフル回転していた。井口は主に先発、玉井はこのときも守護神。北海道勢初の決勝進出を懸けて臨んだ準決勝で、その玉井がつかまった。 0-0の8回1死一塁からマウンドに上がったが、適時打や押し出し死球などで3点を失い、チームは敗退した。試合後の取材で、怒ったような顔で悔しさをこらえる井口と、涙の玉井が対照的だった。...と思っていたのだが、プロ入り後、本人は「いえ、それは僕じゃないですよ。僕は絶対に泣いてないです。野球の試合では」と全否定されてしまった。 確かに、試合後の整列の写真を見ると涙はない。この際、泣いたか、泣かなかったかは置いておこう。「優しい顔をして、実はとっても気が強い」のは間違いない。【日本ハム担当・中島宙恵】

◆北海道の鈴木知事が、試合前に応援スピーチを行った。冒頭で、新型コロナウイルスの感染拡大防止に努めながら来場したファンに感謝。 「ファイターズの選手の活躍、勝利が何よりも北海道に元気を与えてくれる。だからこそ、ファイターズの勝利を願って、頑張れ、ファイターズ!」とエールを送った。

◆力と力の真っ向勝負に、今季本拠地最多4945人が興奮した。日本ハムの"直球破壊王子"こと渡辺諒内野手(25)が、異名にふさわしい名勝負に勝って、チームに6月22日以来の貯金をもたらした。2-6で迎えた7回の攻撃だ。3連続長短打などで3点をかえして、なお2死満塁。西武ギャレットの160キロ直球を左前へはじき返し、逆転の2点適時打とした。 160キロ前後の剛速球攻めに"直球破壊"の腕が鳴った。「そろそろ変化球が来るかなと思った」と迷いが生じた3球目こそ空振りしたが、以降は、ひたすら直球待ち。162キロ、161キロ、160キロ...。「人生で一番速いボールだった」と苦笑いも「変化球が来たら仕方がないと割り切った。捉えたと思ってもファウルになってしまうけど、最後の球は甘かった」。ファウルで粘って9球目。芯で捉えた値千金の一打に、一塁上で派手なガッツポーズをして喜んだ。 2回の第1打席では、先発松本の143キロ直球を"破壊"し、左中間席に運ぶ3号2ラン。栗山監督は「豪快さと緻密さを併せ持っている。あれは、しっかりバットを振れる人じゃないと打ち返せない。久しぶりに感動したし、良かったね」と逆転劇に大感激だ。 日刊スポーツが開幕戦に合わせて名付けた"直球破壊王子"が、ファンの応援ボードでも見られるようになった。「(球場の)ビジョンにも『直球を破壊してくれ~』と(ファンからのメッセージが)書いてあって『浸透してるんだな』と思ったんすけど..."王子"では、ないっすね」とピシャリ。 「真っすぐが来なくなっちゃうじゃないですか」と困り顔をしたが「直球破壊選手とかで、いいんです」。 チームに今季2度目の3連勝をもたらした主役。次回から"直球破壊王"と呼んでも、いいですか?【中島宙恵】 ◆日本ハム渡辺の今季安打別球種 全34安打のうちストレート系(ツーシーム含む)が23安打。7月18日ロッテ戦、翌19日同戦で放った2試合連続本塁打も、どちらも直球だった。一方で、割合でいえば32%と少ない変化球だが、相手が山崎福と東明だった7月30日オリックス戦は、すべて変化球をはじき返して3安打している。 ◆直球破壊王子の由来 今季の開幕前、日刊スポーツが各チームの開幕スタメンを予想。勝手に異名も添えた。4人の日本ハム担当は各自が案を持ち寄り、多数決で渡辺は「直球-」に決まった。ギャレットを砕いた一打でトレンド入りを果たし、着実に浸透中?

◆西武・山川穂高内野手(28)が8日、日本ハム8回戦(札幌ドーム)に「4番・一塁」で先発出場。三回に勝ち越しとなる14号2ランを放った。  1点を追う三回。外崎の右前適時打で同点とし、1死一塁で迎えた第2打席。日本ハム・有原の内角の146キロを捉え、左翼席に豪快にかっ飛ばした。「打ったのはシュート。うまく打てました」と振り返った。  これで楽天・浅村に並んで本塁打リーグトップタイとなった。

◆日本ハムが逆転勝ちで3連勝。2-6の七回に近藤の適時打、中田の適時二塁打、渡辺の2点適時打などで5点を奪った。3番手で1回無失点の井口が今季初勝利、玉井がプロ初セーブを挙げた。西武は救援陣が崩れ、3連敗を喫した。

◆西武は痛い逆転負けで3連敗を喫した。6-2の七回に3投手をつぎ込んで5点を奪われ、辻監督は「勝たなきゃいけないでしょ。流れが悪いね。マウンドで気持ちが押されているのかな」と首をひねった。  この回登板した平井が2死から1点を返されると、代わった宮川は連続長短打を浴びて四球を与えた。さらに代わったギャレットが満塁で160キロの直球を左前への2点適時打とされ、辻監督は「点を取られるのは使っているこっちの責任ではあるけど、取られ方がまずい」と不満そうだった。

◆西武の木村が二回の右翼の守備で飛球を捕った際に中堅手の鈴木と交錯してグラウンドに腰を強打し、三回の守備で交代した。病院には行かず、アイシングで治療した。辻監督は「無理をさせなかっただけ」と軽傷と強調した。

◆日本ハムの玉井がプロ4年目で初セーブを挙げた。7-6の八回2死満塁で登板し、3番外崎を持ち味のシュートで捕邪飛に仕留めてピンチを切り抜けると、九回も3人で抑えて1点リードを守り切り「緊張した。何とかゼロでいけるようにと頑張った」とほっとした表情を見せた。  昨季は自己最多の65試合に登板し、今季も重要な局面で起用されている。「宮西さんや秋吉さんに比べるとあっぷあっぷだが、そこに食い込んでいければ」と意気込んだ。 有原(5回9安打6失点) 「話にならない。チームにも中継ぎ陣の方にも迷惑を掛けて申し訳ない」

◆後輩の"帝京魂"が乗り移った。日本ハム・杉谷拳士内野手(29)が4点を追う七回2死一塁で、右中間を破る二塁打。敵失を絡めて1点を奪い、この回に5得点の口火を切った。  「1打席目、2打席目で自分勝手なバッティングをしてしまったので、もう一度、つなぐことを頭に入れて打席に入りました」  正月恒例となっているテレビ朝日系のスポーツバラエティー番組『とんねるずのスポーツ王は俺だ!!』のコーナー、リアル野球盤では"不動のレギュラー"。帝京高の先輩でお笑いコンビ、とんねるずの石橋貴明(58)と番組を盛り上げる杉谷は、9年ぶりに東東京大会を制した後輩の活躍に刺激を受けていた。  試合前に優勝を聞き、気持ちを高ぶらせた。日本ハムの帝京OBは杉谷の他に松本、石川亮、郡と計4人おり「(OBが)いっぱいいるので、ずっと応援していた。(10日の東西東京決戦で)東京で一番になって、これからの野球人生でプラスになってくれれば」とエールを送った。  チームは逆転勝ちで3連勝。6月21日以来の貯金1とした。先輩の意地を見せた杉谷が、浮上のキーマンになる。(樋口航)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
楽天
24181 0.571
(↑0.01)
-
(-)
77241
(+4)
180
(+2)
48
(+1)
30
(-)
0.275
(↑0.001)
3.970
(↑0.05)
2
(1↓)
ソフトバンク
23191 0.548
(↓0.013)
1
(↓1)
77186
(+2)
166
(+4)
45
(-)
24
(+2)
0.245
(↓0.001)
3.720
(↓0.02)
3
(-)
ロッテ
22201 0.524
(↑0.012)
2
(-)
77185
(+9)
194
(+3)
38
(+1)
36
(-)
0.247
(↑0.004)
4.380
(↑0.03)
4
(-)
日本ハム
21202 0.512
(↑0.012)
2.5
(-)
77174
(+7)
186
(+6)
37
(+1)
23
(-)
0.237
(↑0.001
3.960
(↓0.05)
5
(-)
西武
18221 0.450
(↓0.012)
5
(↓1)
79176
(+6)
196
(+7)
39
(+1)
24
(+1)
0.241
(↑0.003
4.610
(↓0.02)
6
(-)
ORIX
15244 0.385
(↓0.01)
7.5
(↓1)
77160
(+3)
200
(+9)
32
(+1)
35
(-)
0.248
(↓0.002)
4.350
(↓0.09)