ヤクルト(5対5)巨人 =リーグ戦6回戦(2020.07.24)・明治神宮野球場=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 12345678910
巨人
000200300051103
ヤクルト
05000000005800
勝利投手:-
敗戦投手:-

本塁打
【巨人】大城 卓三(4号・4回表2ラン),吉川 尚輝(4号・7回表ソロ),丸 佳浩(5号・7回表ソロ)

  DAZN
チケットぴあ ヤクルト戦チケット予約 巨人戦チケット予約
◆ヤクルトは2回裏、吉田大喜の2点適時打など打者一巡の猛攻で一挙5点を先制する。一方の巨人は3点ビハインドとなって迎えた7回、吉川尚と丸のソロなどで追いつき、試合を振り出しに戻した。その後、試合は延長戦に突入するも決着はつかず、規定により引き分けに終わった。

◆みんなが待っていた日は、ついに来た! 明治神宮球場が、ようやく有観客での「開幕」を迎えた。 開場と同時に、スタンドにはヤクルトファンが帰ってきた。待っていたのは、神宮球場内で営業する飲食店も同じ。創業60年になる、うどん・そばの「水明亭」も、笑顔でファンを出迎える店員の姿があった。 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、レジ前には透明のフィルムが貼られ、店員はフェースガードを着用。さらに、初めて商品にフタを付けることになった。店員は「この日を待っていました。お客さんから『涙が出るほどうれしいです』と言っていただき、こちらも同じ思いです」と話した。

◆ヤクルトの青木宣親外野手(38)と山田哲人内野手(28)が、そろって2試合ぶりにスタメンに復帰した。 「2番二塁」で山田哲、「3番左翼」で青木が名を連ねた。 7番には山崎晃大朗外野手(26)が入った。 プロ初勝利を目指すドラフト2位吉田大喜投手(22)と、ベテラン井野卓捕手(36)の先発バッテリー。

◆ヤクルトのマスコットつば九郎も、この日を待っていた! 神宮球場で初の有観客試合を迎え、試合前につば九郎は「ごらいじょうのみなさん おかえりなさい」とあいさつ。「じんぐうは きょうから ゆうかんきゃくじあい かいしです」。「みなさん かんせんまなーに きをつけましょう」と呼びかけた。 ここで終わらないのがつば九郎。「GO TO きゃんぺーんから とうきょうは じょがいされましたが」「きょうからのしあいは GO TO TOKYO しりーずです」「TOKYO のかんばんをせおった たたかいに きたいします」と今話題となっているキャンペーンをもじって巨人戦を名付け、スタンドのファンからは拍手が沸き起こった。 さらに「GO TO WIN きゃんぺーん はじめました」と勝利へ意気込んだ。「きょうからのGせん 3れんせん GO TO WIN だ!」「なお じゃいあんつは GO TO WINきゃんぺーんからじょがい いたします」と続け、ファンの笑いを誘っていた。

◆ヤクルトの先発、ドラフト2位ルーキー右腕吉田大喜投手(22)が、自らのバットで先制適時打を挙げた。 0-0で迎えた2回1死二、三塁。9番吉田喜は巨人先発今村の初球120キロスライダーにバットをうまく合わせ、右前へ運んだ。一気に2人が生還する先制の2点適時打。プロ初安打が、自身を援護する先制適時打となり、塁上で笑顔を見せた。

◆ヤクルト村上宗隆内野手(20)が、先発のルーキー吉田大喜投手を援護する適時打を放った。 4-0で迎えた2回2死二塁、巨人先発今村の初球131キロスライダーを捉えて右前へ運び、さらに1点を追加した。吉田喜が先制の2点適時打を放っており「吉田さんがチームの流れをガラッと変えてくれたのでその流れに乗って打つことができました」とコメントした。

◆巨人今村信貴投手(26)が2回途中5安打3四球5失点で降板し、今季2勝目とはならなかった。 2回1死二、三塁ではヤクルト先発吉田喜にプロ初安打となる先制2点適時打を許すなど、この回5失点。2回2死二塁、村上に適時打を浴びたところで降板を告げられた。

◆巨人堀岡隼人投手(21)と大江竜聖投手(21)が1軍合流即登板し、ともに無失点に抑えた。 堀岡は2回2死一塁のピンチで登板し、西浦に四球を与えたが、続くエスコバーを一飛に打ちとりピンチを脱した。 大江は堀岡の後を受け3回から登板し、山崎を左飛、井野を空振り三振、吉田喜を二ゴロと3者凡退に切って取った。

◆巨人吉川尚輝内野手(25)が4号ソロを放った。 3点を追う7回無死、ヤクルト梅野の131キロを右翼席へ運んだ。「打ったのは真っすぐですかね。先頭だったので、なんとか塁に出る気持ちで打席に入りました。いいスイングができました」とコメントした。

◆ヤクルトはルーキー吉田喜、巨人今村の先発。神宮で初有観客のヤクルトは2回、吉田喜の先制2点適時打などで一挙5得点。 巨人は4回、大城の4号2ラン。吉田喜は5回を被安打6の2失点で降板。巨人はアクシデントもあり5回まで4投手の継投。 巨人は7回、吉川尚の4号ソロ、坂本の犠飛、丸の5号ソロで同点に追いついた。5-5のまま延長戦に突入した。 延長10回は両軍ともに決め手を欠き、引き分けた。巨人は今季2試合目、ヤクルトは4試合目の引き分けとなった。

◆巨人重信慎之介外野手(27)が右翼フェンス上部の防球ネットを突き破った。 2点を追う7回無死、ヤクルト梅野の直球を捉え右翼フェンス際へライナーで運んだ。右翼手山崎もフェンスにぶつかりながら捕球を試みるも捕球できず。打球はグラウンドに跳ね返らず、消えた。 球場は一時騒然となったが、審判から「ただいまの打球、ライトのフェンス、金網を突き破りましてスタンドの方に入りました。ルールによってランナー二塁で再開いたします」とアナウンスされた。

◆巨人5番の大城卓三捕手が、チームを勢いづけた。5点を追う4回、右中間へ2戦連続の4号2ラン。 「次につなぐ意識で打席に入りました」とチーム唯一の4安打を放ち、打線をけん引した。原監督も「5番でキャッチャーでっていうのは非常に重責ではあるけれども、彼はまだ本当の意味でのプロとしてのスタートを今年切っているという部分では、頑張ってもらいたいね」と評価した。

◆巨人中継ぎ陣が無失点リレーで、引き分けに持ち込んだ。 先発今村が2回途中5失点で降板。以降は1軍昇格したばかりの堀岡を皮切りに、計7人の中継ぎを投入し、失点「0」で打線の反撃を呼び込んだ。原監督は「頑張りました。(1軍昇格し、3番手の大江は)テンポもいいしね。だいぶ実戦的になった」と評価した。

◆神宮での有観客初戦は、延長戦の末に引き分けた。 ヤクルトの先発、ドラフト2位吉田大喜投手(22)は自ら先制適時打を放ったが、初勝利は持ち越しとなった。 「得意ではない」と言う打撃で、ヤクルトファンに衝撃を与えた。0-0で迎えた2回1死二、三塁、巨人先発今村の初球120キロスライダーを右前へ運び、先制の2点適時打。プロ初安打がチャンスで生まれ、思わず笑顔を見せた。日体大時代は指名打者制だったため、安打は高校以来。「(コーチに)振れば何かあると言われたので、しっかり初球から振ろうと決めていたので、たまたま頭を越えてくれた。ちょんと当たっただけだったので、あんまりいい感触ではなかった。なんとか点にしたかったので、結果的にはよかったです」と振り返った。 マウンドでは、球数をかけながらも粘りの投球を見せた。3回は1死一、三塁のピンチを作るも坂本、丸を変化球で抑えて無失点で切り抜けた。5回は大城に2ランを浴びたが、後続を断って5回被安打6の4奪三振、2失点の98球で勝利投手の権利を手にしたが、中継ぎが同点とされ勝利は消えた。 ファンからは大きな拍手を受け「声援もあって、投げやすかった。すごい力になりました。先頭を四球で出した回があったので、そこは経験して成長して次につなげられたら」と話した。 高津監督は「いいところ、悪いところがある。少しずつ慣れていって、経験して次へつなげてほしい。あのまま勝っているのが良かったのかもしれないが、そんなに簡単じゃない、甘くない世界なので、また次に期待します」と評価した。次回以降の登板については「状態を見て」と言及した。

◆ヤクルトは、本拠地神宮で有観客になった初戦が今季6度目の延長戦となり、ファンとともに3時間48分を戦った。 結果は今季4試合目の引き分けに終わり、グラウンドから引きあげる高津監督や選手たちには温かい拍手が送られた。 得点が入った際には、東京音頭に合わせてスタンドには傘が揺れ、チャンスや好プレーには大きな拍手が沸き起こった。高津監督は「これまで僕が知っている神宮でのお客さんの反応と、拍手だけの応援と、また新しく、斬新な気分だった」と振り返った。 先発した吉田大喜投手も「すごい力になりました。大学野球のときは(大勢の)観客が入ることなかったので、すごく新鮮でした」と話した。

◆巨人が5点差を追い付き引き分けた。 0-5の4回に大城の2ラン、7回に吉川尚のソロ、坂本の犠飛、丸のソロで3点を奪った。 今村は2回途中5失点と崩れたが、救援陣が無失点でつないだ。ヤクルトは打線が3回以降抑えられた。

◆神宮で神隠し? が起きた。巨人重信慎之介外野手がまか不思議の"マジック"を引き起こした。 2点差に迫った7回無死、ヤクルト梅野雄吾投手の直球を捉え右翼フェンス際へライナーで運んだ。右翼手山崎晃大朗もフェンスにぶつかりながらジャンプするも、捕球できず。だが、グラウンドにボールは跳ね返っていない。ダイレクトでスタンドに入ったわけでもない。消えた。 球場は一時騒然となった。審判が右翼へ向かうと、重信の"タネ"が明かされた。「フェンスを突き破りスタンドの方に入りました」。打球はフェンス上部の防球ネットを突き抜けていた。エンタイトル二塁打となった重信は「ボールが消えたので、捕られたと思いました。が、いい方向で消えてくれた」と驚いた。 重信と神宮が絡めば何かが起きる。1死三塁から、坂本勇人内野手の浅い犠飛に好走塁で生還。丸佳浩外野手がバックスクリーンに5号同点ソロを放り込み「あきらめずに、粘れたのはチームとしても大きい」。重信は6月26日のヤクルト戦で、逆転の2ランを放つなど、今季ここまで神宮では4打数2安打。昨季も打率4割1分7厘を記録した。早大時代に慣れ親しんだ球場との相性は抜群。一時5点のリードを許していたが、"神隠し打"で流れを変え、引き分けに持ち込んだ。【久永壮真】

◆巨人重信慎之介外野手(27)が右翼フェンス上部の防球ネットを突き破った。 2点を追う7回無死、ヤクルト梅野の直球を捉え右翼フェンス際へライナーで運んだ。右翼手山崎もフェンスにぶつかりながら捕球を試みるも捕球できず。打球はグラウンドに跳ね返らず、消えた。 球場は一時騒然となったが、審判から「ただいまの打球、ライトのフェンス、金網を突き破りましてスタンドの方に入りました。ルールによってランナー二塁で再開いたします」とアナウンスされた。 ◆金網を破った二塁打 87年5月9日、山形県野球場で行われた日本ハム-南海戦で山本(南海)が記録している。9回、山本の打球は低い弾道で右翼席に飛び込み、小林右翼線審は本塁打のジェスチャーをしたが、日本ハムが「金網を越えていない」と抗議。小林線審が問題の場所に行くと、金網がゆるんで広がった部分があり、フェンス上の金網を突き抜けてスタンドに入ったことを確認。本塁打をエンタイトル二塁打に訂正した。

◆巨人の大城が2試合連発となる4号2ランを放った。0-5の四回無死一塁で、2ボール2ストライクから吉田喜の低めの直球を捉え、低い弾道で右中間席へ運び「次につなぐ意識で打席に入った」と振り返った。  二回に中前打を放ち、複数安打も2試合連続でマーク。7月に入って調子を上げ、先発マスクをかぶって5番打者を任されることが増えている。小林が負傷離脱している中、着実に正捕手の座を固めつつある。

◆巨人・丸佳浩外野手(31)が24日のヤクルト戦(神宮)の七回1死でバックスクリーンへ同点の4号ソロを放った。  2-5で迎えた七回。ヤクルトの3番手・梅野から先頭の吉川尚が右中間へ4号ソロ。さらに、重信が放った打球は右翼フェンスに一直線。右翼手・山崎のグラブのわずか上を越えた打球はそのまま消えた...。  中堅の坂口もボールを探したが、見つからず。なんと打球が右翼フェンスを突き破っていたのだ。佐々木審判員が判定について、「ライトのフェンス、金網を突き破りまして、スタンドに入りました。ルールによって、ランナー二塁で再開します」と説明した。  続く亀井の右飛で1死三塁とすると、坂本が右犠飛。さらに丸がカウント3-1から141キロを捕えて、バックスクリーンへ会心の同点弾を放った。

◆1位・巨人と2位・ヤクルトは延長を戦い抜き、引き分けとなった。ゲーム差は3・5のまま。  今季2勝目を狙う巨人・今村と、念願のプロ初勝利を目指すヤクルトのドラフト2位ルーキー・吉田喜の投げ合い。先に降板したのは今村だった。ヤクルトの攻撃の口火を切ったのは吉田喜。二回1死二、三塁の場面、今村の初球をたたくとボールは右翼線へ。プロ初安打が先制の右前2点打となった。その後も打線がつながり、山田哲の左翼線適時打、青木の左中間適時二塁打、村上の右前適時打などで、ヤクルトが一挙に5得点。今村は二回途中まで5安打5失点でベンチに下がった。  吉田喜は四回に2点を取られたものの、粘りのピッチングで5回6安打2失点、勝利投手の権利を持って降板した。しかし、七回に3番手で登板した梅野が巨人打線につかまった。先頭の吉川尚が4号ソロ、坂本の犠飛、丸のバックスクリーンに飛び込む同点5号ソロなどで、巨人が3点を挙げて同点。吉田喜のプロ初勝利はお預けとなった。  その後は両チーム、チャンスをつくるもあと1本が出ず。延長戦に突入したが、決着はつかなかった。

◆巨人が5点差を追い付き引き分けた。0-5の四回に大城の2ラン、七回に吉川尚のソロ、坂本の犠飛、丸のソロで3点を奪った。今村は二回途中5失点と崩れたが、救援陣が無失点でつないだ。ヤクルトは打線が三回以降抑えられた。

◆ヤクルトは痛い引き分けとなった。二回に山田哲や村上の適時打などで5点を先制しながら投手陣が3本塁打を浴びるなどリードを守れなかった。  打線も三回以降はつながらず、得点圏に走者を置いたのは1度だけだった。神宮球場に今季初めて観客が入った試合を勝利で飾れず、高津監督は「5点を取られても負けない巨人と、もう1、2点が取れなかったうちの反省点というところ」と悔しさをにじませた。

◆ヤクルトのドラフト2位新人、吉田喜が投打で奮闘した。プロ初勝利こそならなかったが、5回2失点と粘った。四回に先頭打者の岡本に四球を与え、続く大城に2ランを浴びた点を反省し「経験して、成長して次につなげられたらいい」と気持ちを切り替えた。  大阪・大冠高から日体大を経て入団。打席では二回1死二、三塁で外角変化球にちょこんと合わせて右翼線へプロ初安打となる2点適時打をマークした。「(コーチに)振れば何かあると言われた。しっかり初球から振ろうと決めていた」とはにかんだ。

◆巨人のヘラルド・パーラ外野手(前ナショナルズ)が24日、ヤクルト6回戦(神宮)の二回の守備で途中交代。試合後に球団から右腰の違和感と発表された。同じく六回途中で交代した宮国椋丞投手は軽い脱水症状を訴えていたという。2人は病院には行かず、今後の出場は様子を見て判断する。

◆大城が、2試合連発となる4号2ランを含むプロ3年目で初の4安打をマーク。それでも「次につなぐ意識で打席に入りました」と謙虚に振り返った。7月は打率・420、4本塁打。原監督は「見事。5番で捕手は重責だけれど、頑張ってもらいたい。壁は高い方が、のぼりがいがあるよ」とうなずいた。

◆巨人は、19日ぶりの東京での試合となったこの日、首脳陣と試合に出場していない選手がオレンジ色のマスクを着用した。対策を徹底してきた原監督は、東京を中心に再流行している新型コロナウイルス感染予防への意識を「われわれの中では変わってはいない」とした上で「(予防の意識が)世の中に伝わる、少しでも収束につながればという思いですね」と説明した。

◆巨人は、今季2度目の引き分け。5点を先取されながら中盤以降はペースを握り、原辰徳監督(62)は「5-0という状況だったのでね」と粘りを評価した。  制球に苦しんだ先発の今村が二回に5失点。だが、この日4安打をマークした大城が四回に右中間への4号2ランを放つと反撃開始。七回には吉川尚の4号ソロで3点差に詰め寄った。  その直後だった。重信が右翼フェンスへ放った打球は金網を突き破り、右翼席へ。ヤクルトの右翼手・山崎も、スタンドのファンも、球場全体がキョトンとなる"珍打"に。これがエンタイトル二塁打と判定され、その後の坂本の右犠飛、丸のバックスクリーンへの5号同点ソロへとつながった。  六回途中から高梨-高木-大竹がパーフェクト、九回からは中川が2回無失点でしのいだ。それでも指揮官は「引き分けは引き分け。勝ち越さにゃいかんですよ」と、2勝3敗1分けと今季唯一、負け越している相手とのドローに満足はしなかった。(谷川直之)

◆ヤクルトは24日、今季公式戦初の有観客試合となった本拠地・神宮球場での巨人6回戦に、延長十回5-5で引き分けた。先発のドラフト2位・吉田大喜投手(22)=日体大=が5回98球を投げ、6安打2失点と粘投。プロ初勝利こそ逃したが、詰めかけた4973人のファンの前で実力を発揮した。  待ち望んでいた光景だった。神宮球場の360度を彩った燕党の前で、ドラ2右腕・吉田喜が粘投。本拠地での有観客試合初日に輝きを放った。  「声援もあって、すごく投げやすくて、すごく力になりました」  一回は3者凡退の好スタート。ストライクを取るたびに送られる拍手に、気持ちを高めた。  再三のピンチも、声援を背に乗り越えた。四回は大城に右中間2ランを浴び、その後無死一、三塁とされたが、吉川尚を空振り三振、代打・石川を投ゴロ併殺打に仕留めた。五回1死一、二塁では岡本を遊ゴロ併殺打に斬って5回2失点。勝利投手の権利を持ってマウンドを降りた。  バットでも沸かせた。二回1死二、三塁。「振れば何かあるとコーチに言われて、初球から振ろうと決めていた」とプロ初安打、初打点となる右前2点打を放った。安打は大阪・大冠(おおかんむり)高時代以来。『東京音頭』に合わせ、スタンドでミニ傘が揺れた。  3時間48分、延長十回の死闘は引き分けに終わり、首位・巨人とのゲーム差「3・5」は変わらず。山田哲の打席では「やまーだてつと!」コールのリズムで手拍子が起こるなど、本拠地は燕党の熱気にあふれた。  高津監督は、吉田喜の次回登板について「状態を見てから」とし「経験として次へ、次へつなげていってほしい」と期待。ファンの応援には「拍手だけの応援は新しく、斬新な気分でプレーできました」と感謝した。新たなスタートの日。ファンの思いを力に浮上を目指す。(赤尾裕希)

◆首位攻防で5点差を追いついた。それも、投手の吉田喜に初球、2点タイムリーを献上したり、左翼のウィーラーと中堅・丸の"お見合い"による二塁打があったり...と、重苦しい失点をはね返した。言うまでもなく、巨人には勝ちに等しい引き分けだ。  ヤクルトも、先発の吉田喜が五回までしのいだ。ブルペン陣の状態も良いだけに、逃げ切る"型"に持ち込んではいたが、そのままいけるか?と不安を覚えたのは、私だけではないはずだ。  今の巨人を相手にして、後半の4イニングは、いかにも長い。それほど、攻撃陣に隙がない。吉川尚、重信らの若手がおぜん立てし、主役の一人、丸が決める。どこからでも、一気の反撃に転じられる。  ブルペン陣も遜色はない。抑えのデラロサが離脱しても、それほどマイナスとは感じない。左腕の中川には昨年の実績もあり、抑えには適任だと思う。右打者に対する不安を日々、消していき、このまま抑えに定着すれば、巨人の戦い方もますます、落ち着いてくるだろう。(本紙専属評論家)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
1882 0.692
(-)
-
(-)
92144
(+5)
87
(+5)
38
(+3)
17
(-)
0.266
(↑0.001
3.080
(↓0.05)
2
(-)
ヤクルト
14114 0.560
(-)
3.5
(-)
91138
(+5)
144
(+5)
23
(-)
21
(+1)
0.254
(↓0.001)
4.590
(-)
3
(-)
阪神
14131 0.519
(↑0.019)
4.5
(↑0.5)
92109
(+5)
117
(+2)
31
(+1)
20
(+2)
0.251
(↓0.001)
3.910
(↑0.07)
4
(-)
DeNA
14151 0.483
(↑0.019)
5.5
(↑0.5)
90127
(+9)
112
(+6)
31
(+2)
5
(-)
0.279
(-)
3.690
(↓0.08)
5
(-)
広島
10153 0.400
(↓0.017)
7.5
(↓0.5)
92132
(+6)
139
(+9)
28
(+1)
13
(-)
0.289
(↑0.004)
4.710
(↓0.18)
6
(-)
中日
11191 0.367
(↓0.012)
9
(↓0.5)
89101
(+2)
152
(+5)
17
(-)
5
(-)
0.247
(↓0.004)
4.600
(↓0.02)