1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
広島 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 2 | 0 | 2 | 0 | 6 | 16 | 0 | 1 |
DeNA | 2 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 5X | 9 | 9 | 0 | 2 |
勝利投手:国吉 佑樹(1勝1敗0S) 敗戦投手:一岡 竜司(0勝1敗1S) 本塁打 |
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◆DeNAが劇的なサヨナラ勝利。DeNAは2点ビハインドで迎えた9回裏、梶谷の適時打で1点を返す。なおも続く好機で、佐野に起死回生のグランドスラムが飛び出し、試合を決めた。投げては、4番手・国吉が今季初勝利。敗れた広島は、6番手・一岡が痛恨の一発を浴びた。
◆右手人さし指痛から復帰したDeNAの新外国人タイラー・オースティン内野手(28)が、スタメン復帰即、二塁打を放った。 「2番右翼」で先発。1回無死一塁の第1打席、広島先発大瀬良の3球目、真ん中低め直球を右中間にはじき返した。 オースティンは、ここまで17試合出場で打率3割2分7厘、3本塁打、13打点。10日阪神戦(甲子園)で故障したとみられ、13日に登録抹消。23日に再登録されたが、大事をとってベンチ外となっていた。
◆先発の広島大瀬良大地投手(29)が、2回4安打2失点で降板した。何らかのアクシデントがあったとみられる。 2回表の攻撃時に、2死からキャッチボールを行わず、代打が準備されていた。だが2回のマウンドに上がり、1安打無失点。ベンチに戻り、トレーナーと話し込む場面も見られた。大黒柱だけに、離脱となれば、チームにとって大きな痛手となる。
◆広島の新助っ人ホセ・ピレラ外野手(30)が2戦連発の逆転5号2ランを放った。1点を追う6回1死一塁から、上茶谷の甘く入ったフォークを豪快なスイングではじき飛ばし、左中間スタンドに運んだ。 ピレラは「高めからの変化球をイメージしてしっかり振り抜くことが出来ました。僅差の試合で良い援護点になったね」と喜んだ。
◆今季初先発のDeNA上茶谷大河投手が、6回9安打4失点で降板した。開幕直前に発症した右肘炎症も完治し、昨季6勝1敗と好相性の本拠地での"開幕戦"。「久しぶりで今季初登板。やってきたことを出せるように1球1球、全力で投げたい」と意気込んでいたが、1点をリードした6回1死一塁、ピレラに手痛い勝ち越し2ランを浴びた。
◆広島は1回、鈴木誠の適時打で1点先制。その裏に逆転を許すが、3回に松山の適時打で同点。先発大瀬良は2回で降板となった。 DeNAは5回、ロペスの適時二塁打で1点を勝ち越したが、今季初先発の上茶谷が6回、ピレラに逆転2ランを浴びた。 DeNAは1点差の9回1死満塁、佐野が広島一岡から3試合連続となる3号サヨナラ満塁本塁打を放った。国吉が今季初勝利。広島は一岡が今季初黒星を喫した。 ▽DeNA佐野(逆転サヨナラ満塁本塁打を放つ)「自分を信じて自分のスイングをしました。前の打席で打てなくて最後に仕事ができて良かったです。安心しました。(声援は)聞こえました。ありがとうございます。去年短冊に応援歌ができますように書いてかなってうれしい」
◆DeNAの3番ロペス内野手が4号ソロを含む3安打3打点と活躍した。 オースティンが先発復帰も打順は不動。1回無死二、三塁で大瀬良から同点適時二塁打。同点の5回2死二塁では一時は勝ち越しの適時二塁打、3点を追う8回無死は左越えに1発を放ち「カンペキ!」と振り返った。18日巨人戦から3番に座り、この日まで7試合で28打数11安打、打率3割9分3厘と好調を維持している。
◆今季初先発のDeNA上茶谷大河投手が、6回9安打4失点で降板した。開幕直前に発症した右肘炎症も完治。 昨季6勝1敗と好相性の本拠での"開幕戦"も、1点をリードした6回1死一塁、ピレラに逆転2ランを浴びた。「ストライクを取りにいってしまったところ、本塁打を許してしまいました」と悔やんだ。
◆先発した広島大瀬良大地投手(29)が2回2失点で緊急降板し、後を任されプロ3年目のケムナ誠投手(25)が3回1安打1失点、5三振を奪う力投を演じた。しかし2点リードで迎えた最終回に一岡がまさかの逆転満塁弾を浴び、あと1歩に迫った連勝は遠のいた。チームは再び借金が今季最多の「5」となった。大黒柱の緊急降板に、カープベンチはざわついた。先発大瀬良が2回でマウンドを降りた。突然訪れたピンチ。だが3年目右腕ケムナが、一際存在感を発揮した。 最速152キロの切れ味抜群の直球主体の投球で、強力DeNA打線と対峙し、3回を1安打1失点5奪三振の力投。チームに一時逆転の流れを引き寄せた。ケムナは「急でしたが、あるかもしれないと思っていた。いつも通り準備していたので、先頭から集中できた」と振り返った。 普段から明るい性格で、誰とでもフランクに話すナイスガイ。だがマウンドに上がると目の色を変えた。登板はいきなり中軸が相手だったが臆することなく直球で押し込み、3、4回と無安打無失点。5回2死二塁からロペスに一時勝ち越しとなる適時打を浴びたが、絶好調の4番佐野を内角低めの変化球で空振り三振に仕留め、最少失点で切り抜けた。直後にピレラが逆転2ランを放ち、プロ初勝利の権利を手にした。ケムナの快投に導かれるように、3番手以降も粘りの投球を続けた。5回の薮田は3者凡退。フランスアも1回無失点でつないだ。塹江は1発を許すも後続を打ち取った。 ただ、最終回に落とし穴が待っていた。2点リードの9回、23日から守護神を託された一岡が登板。無死一、二塁から梶谷に右前適時打を浴び、1点差につめられた。1死満塁から佐野に高めのボール球を捉えられ、痛恨の逆転満塁サヨナラ本塁打を被弾。あと1歩に迫った連勝を取り逃がした。佐々岡監督は「苦しいですけど、今いるメンバーでやるしかない。また明日切り替えていく」と前を向いた。借金は再び今季最多の「5」へ逆戻り。なかなか波に乗れないが、ケムナら奮闘した中継ぎ陣が救いだ。【古財稜明】 ▽広島松原チーフトレーナー(2回降板の大瀬良に)「登板中にアクシデントがあった。(病院には)行くことになると思います。明日の状態を見て、最善の方法をスタッフと決めたいと思います」 ◆ケムナ誠(まこと)1995年(平7)6月5日生まれ、米国ハワイ州出身。5歳で宮崎県日南市に移住し、同地でキャンプを張っていた広島ファンとなる。日南-日本文理大を経て17年ドラフト3位で広島入団。190センチ、95キロ。右投げ右打ち。今季年俸は750万円(推定)。
◆広島ホセ・ピレラ外野手が2試合連続本塁打を放った。1点を追う6回1死一塁からDeNA先発上茶谷の浮いたフォークを捉えて、ライナーで左中間席に突き刺した。 「高めからの変化球をイメージしてしっかり振り抜くことができました。昨日に引き続き、打てる球を打とうと思って臨んだ」。9回には国吉から右前打を放ち、12日中日戦以来の複数安打をマークした。
◆筒香さん安心してください! DeNAの「とにかく明るい4番キャプテン」が横浜の夜空に歓喜のアーチをかけた。 佐野恵太内野手(25)が9回1死満塁、広島一岡から逆転満塁サヨナラ本塁打を放った。10年ハーパー以来、球団では10年ぶりの殊勲打。開幕4番打者では最も遅く本塁打を放ってから3戦連発の好調ぶりだ。昨年まで4番主将を務め、日本時間の25日に開幕を迎えるレイズ筒香嘉智外野手(28)をほうふつとさせる活躍だ。「つなぎの4番」佐野が、土壇場で大仕事をやってのけた。9回、1点差に詰め寄り、なお1死満塁。一岡の4球目、外角直球をためらいなく振り切った。「外野の頭を越えろと思いながら走ってました。風と声援で伸びたと思います」。打球は制限ギリギリ、4989人の声援にも乗り「I☆YOKOHAMA」のビッグフラッグが掲げられた右翼席に吸い込まれた。 バンザイでホームインすると、ナインから少し控えめなウオーターシャワー。本拠ハマスタで2日連続のお立ち台では「最高です!」と笑顔を見せた。 「新キャプテン」としても仕事をしていた。22日ヤクルト戦(横浜)前の全体ミーティング。6連敗中の厳しい状況で、選手らを前に声をかけた。「こういう時だからこそ、僕たちベイスターズらしく、雰囲気良く戦いましょう!」。いつも底抜けに元気で笑顔の主将の一声で、チームは明るさを取り戻した。試合は引き分けに終わったが「それから昨日勝って、勢いづいたのかなと思います」と振り返る。 「4番」も「キャプテン」も偉大な先代筒香から引き継いだ重責。昨季は主に代打の切り札で、オリジナルの応援歌もようやく出来たばかりの25歳が役目を果たしている。この日はチャンスで待望の応援歌が流されたが「他の選手のは聞いていましたが、自分の打席では集中していて聞こえなかったです」と笑う。現実の応援団による演奏はしばらく先になりそうだが「みんなが覚えて歌ってもらえるように活躍していきたいです」と力強く話した。 佐野を大抜てきしたラミレス監督も「こういうことが出来ると信じていたからこそキャプテンに任命した。それだけの能力があるし、これ以上出来ると思っている」とたたえた。これでチームは5連勝を飾った6月26日以来、1カ月ぶりの2連勝。お立ち台ではインタビュアーの「今後もホームラン期待していいですよね?」の声に「しないでくださ~い!」とおどけた佐野。ファンの期待も、チームでの存在感も、高まるばかりだ。【鈴木正章】 ▼佐野がスコア5-6から逆転満塁サヨナラ本塁打。満塁サヨナラ本塁打は7月2日村上(ヤクルト)以来86本目で、DeNAでは10年7月18日ハーパー以来10本目。リードされた場面で打った「逆転」付きは13年5月17日畠山(ヤクルト)がロッテ戦で記録して以来、7年ぶり31本目(セは13本目)。DeNAの逆転満塁サヨナラ本塁打は54年4月27日青田、82年5月23日長崎、04年8月11日ウッズ、10年7月18日ハーパーに次いで5本目になる。
◆サヨナラ負けの広島で、エース大瀬良大地投手(29)が出場選手登録を抹消される可能性が出てきた。 ヤクルト戦は立ち上がりから球速が上がらず、高く浮いた。1回先頭梶谷に左前打を許すと、オースティンとロペスには連続二塁打。わずか6球で同点とされた。1死後に内野ゴロで勝ち越し点を献上。この2失点でしのぐも内容は改善せず、2回2失点、33球で降板となった。 松原トレーナーは「登板中にアクシデントがあった。(病院には)行くことになる。明日の状態を見て、最善の方法をスタッフと決めたい」と説明。苦しい台所事情の中、孤軍奮闘を続けていたエースが戦列を離れる事態は、チームにとって大きな痛手となる。 緊急降板にも2番手ケムナら中継ぎ陣がバトンをつなぎ、2点リードで9回を迎えた。しかし、一岡が炎上。先頭柴田を2球で追い込みながら3球目に死球を与え、続く代打山下には四球。1点差となった1死満塁からは佐野にサヨナラ逆転満塁弾を浴びた。逃げ切りに失敗し、12日ぶりの連勝も逃した。あまりにも重たい1敗にも、佐々岡監督は「(抑えは)こちらが託しているので。苦しいですけれど、今いるメンバーでやるしかないので、また明日切り替えて」と懸命に前を向いた。【前原淳】
◆先発した広島大瀬良大地投手(29)が2回2失点で緊急降板し、後を任されプロ3年目のケムナ誠投手(25)が3回1安打1失点、5三振を奪う力投を演じた。しかし2点リードで迎えた最終回に一岡がまさかの逆転満塁弾を浴び、あと1歩に迫った連勝は遠のいた。チームは再び借金が今季最多の「5」となった。 ▼広島は今月2日のヤクルト戦でも村上に満塁サヨナラ弾を献上。シーズン2本の満塁サヨナラ弾を浴びたのは、01年巨人が5月31日ヤクルト戦で稲葉、7月7日横浜戦で谷繁に打たれて以来19年ぶり3度目。月間2度も許したケースは、84年南海が6月9、11日の近鉄戦で加藤、柳原に打たれて以来36年ぶり2度目で、セ・リーグでは初めて。
◆筒香さん安心してください! DeNAの「とにかく明るい4番キャプテン」が横浜の夜空に歓喜のアーチをかけた。佐野恵太内野手(25)が9回1死満塁、広島一岡から逆転満塁サヨナラ本塁打を放った。10年ハーパー以来、球団では10年ぶりの殊勲打。開幕4番打者では最も遅く本塁打を放ってから3戦連発の好調ぶりだ。昨年まで4番主将を務め、日本時間の今日25日に開幕を迎えるレイズ筒香嘉智外野手(28)をほうふつとさせる活躍だ。「つなぎの4番」佐野が、土壇場で大仕事をやってのけた。9回、1点差に詰め寄り、なお1死満塁。一岡の4球目、抜けたフォークをためらいなく振り切った。「外野の頭を越えろと思いながら走ってました。風と声援で伸びたと思います」。打球は制限ギリギリ、4989人の声援にも乗り「I☆YOKOHAMA」のビッグフラッグが掲げられた右翼席に吸い込まれた。 バンザイでホームインすると、ナインから少し控えめなウオーターシャワー。本拠ハマスタで2日連続のお立ち台では「最高です!」と笑顔を見せた。 「新キャプテン」としても仕事をしていた。22日ヤクルト戦(横浜)前の全体ミーティング。6連敗中の厳しい状況で、選手らを前に声をかけた。「こういう時だからこそ、僕たちベイスターズらしく、雰囲気良く戦いましょう!」。いつも底抜けに元気で笑顔の主将の一声で、チームは明るさを取り戻した。試合は引き分けに終わったが「それから昨日勝って、勢いづいたのかなと思います」と振り返る。 「4番」も「キャプテン」も偉大な先代筒香から引き継いだ重責。昨季は主に代打の切り札で、オリジナルの応援歌もようやく出来たばかりの25歳が役目を果たしている。この日はチャンスで待望の応援歌が流されたが「他の選手のは聞いていましたが、自分の打席では集中していて聞こえなかったです」と笑う。現実の応援団による演奏はしばらく先になりそうだが「みんなが覚えて歌ってもらえるように活躍していきたいです」と力強く話した。 佐野を大抜てきしたラミレス監督も「こういうことが出来ると信じていたからこそキャプテンに任命した。それだけの能力があるし、これ以上出来ると思っている」とたたえた。これでチームは5連勝を飾った6月26日以来、1カ月ぶりの2連勝。お立ち台ではインタビュアーの「今後もホームラン期待していいですよね?」の声に「しないでくださ~い!」とおどけた佐野。ファンの期待も、チームでの存在感も、高まるばかりだ。【鈴木正章】 ▼佐野がスコア5-6から逆転満塁サヨナラ本塁打。満塁サヨナラ本塁打は7月2日村上(ヤクルト)以来86本目で、DeNAでは10年7月18日ハーパー以来10本目。リードされた場面で打った「逆転」付きは13年5月17日畠山(ヤクルト)がロッテ戦で記録して以来、7年ぶり31本目(セは13本目)。DeNAの逆転満塁サヨナラ本塁打は5本目。
◆広島・大瀬良大地投手(29)が24日、DeNA戦(横浜)に先発も、2回4安打2失点で降板した。ここまでチームトップの3勝を挙げているエースだが、何らかのアクシデントが発生したとみられる。 6回2失点で白星を挙げた前回17日のヤクルト戦(マツダ)から中6日で登板したが、立ち上がりから不安定だった。1-0の一回、先頭の梶谷の左前打、オースティンの右中間二塁打で二、三塁のピンチを招くと、ロペスに右越えの適時二塁打を許した。なお1死二、三塁で宮崎の遊ゴロの間にさらに1点を失った。 二回も1死から柴田に左中間二塁打。投手の上茶谷、梶谷を打ち取って無失点に切り抜けたが、この回限りで降板。ケムナが2番手で登板した。
◆DeNAが九回、佐野のサヨナラ逆転満塁弾で劇的な勝利を飾った。4番手・国吉が今季初勝利。広島は16安打の猛攻で6点を奪うも、九回を任された一岡がリードを守りきれなかった。 広島は一回、今季初先発のDeNA・上茶谷の立ち上がりを攻め、2死二塁から鈴木誠が中前適時打。DeNAはその裏、ロペスが適時二塁打を放ち、すぐさま同点に追いつくと、1死二、三塁から宮崎の遊ゴロの間に追加点を挙げ、勝ち越しに成功した。 その後、互いに1点を追加し、2-3で迎えた六回、広島はピレラが逆転の5号2ラン。八回にも西川の右前適時打、堂林の左中間適時二塁打で2点を追加した。 DeNAはその裏にロペスが左越え本塁打を放ち、1点を返す。そして、九回にドラマが待っていた。無死一二塁の好機を作ると、梶谷が右前適時打。さらに、1死満塁とすると、佐野が3号グランドスラムを右中間スタンドへ叩き込み、逆転サヨナラ勝ち。劇的な幕切れでカード初戦を制した。 「緊張していたのでホッとしている。前の打席ではチャンスで打てなかったので、最後の打席で仕事ができてよかった」と本拠地のファンを前に胸を張った。
◆DeNAのロペスが3安打3打点で復調をアピールした。一回の大瀬良からの適時二塁打に続き、五回もケムナから左中間へ適時二塁打。3点を追う八回は塹江の速球を左翼席中段に運び「カンペキ。初球がボールとなり、打席でリラックスできた」と自賛した。 開幕当初は打撃不振に陥り、外国人枠から漏れてベンチを外れる試合もあった。これで6戦連続安打。右手人さし指のけがから12試合ぶりに復帰したオースティンを押しのけて3番で起用した首脳陣の信頼に、36歳の実力者が応えた。
◆右肘の炎症で出遅れていたDeNAの上茶谷が今季初登板し、6回4失点だった。球が上ずって三回までに6安打で2点を失ったが、その後は修正。直球の威力が戻り、四回2死からの4連続を含む全6三振は四~六回に奪った。 六回は、ピレラに不用意にストライクを狙った変化球を捉えられて一時逆転の2ラン。打線の奮起で黒星は免れたが「走者を背負った状況での投球が課題。特に得点圏で丁寧に投げられるようにしたい」と反省した。
◆広島の大瀬良が2回2失点で降板した。松原チーフトレーナーは詳細を明かさず「登板中にアクシデントがあった。(病院に)行くことになる」と話すにとどめた。 わずか33球でエースに交代を告げた佐々岡監督は「本来の球がいっていなかった」と心配そうだった。出場選手登録を外すかどうかは状態を見て判断する。
◆ロペスが3安打3打点と活躍した。一回の適時二塁打に続き、五回は左中間へ適時二塁打。3点を追う八回は左翼席中段に4号ソロ運び「カンペキ。初球がボールとなり、打席でリラックスできた」と自賛した。開幕当初は打撃不振に陥り、外国人枠から漏れてベンチを外れる試合もあった。これで6戦連続安打。36歳の実力者が復調をアピールした。 右手人さし指付近の負傷から先発復帰し、1安打のDeNA・オースティン 「1打席目で安打を打ててうれしい。調子は良かった」 右肘の炎症で出遅れたため、この日が今季初先発となったDeNA・上茶谷 「(六回に浴びた本塁打は)「ストライクを取りにいってしまった」
◆エースが2回、わずか33球で降板し、今季3人目と必死のやりくりが続く守護神は逆転サヨナラ満塁弾を被弾。まさにダブルショック。広島・佐々岡監督の歯切れは悪かった。 「(大瀬良は)本来の球がいってなかった。早めに代えた。(トレーナーが理由を)しゃべっているんじゃないのかな」 中6日で先発した大瀬良は一回に先制を許すと2回4安打2失点で降板。二回までに降板するのは1年目の2014年6月7日のソフトバンク戦(マツダ)の1回10失点以来だった。 全33球のうち140キロ以上を計測したのはわずか4球。松原チーフトレーナーは「登板中にアクシデントがあった。(負傷した箇所は)どことは言えない。(病院に)いくことになると思うが、いつとは言えない。経過をみてからになる」と、負傷したことは認めたものの、詳細は明かさなかった。 緊急事態だ。開幕から4戦未勝利のK・ジョンソンは2軍再調整が決定し、床田、遠藤はピリッとしない。ドラフト1位・森下(明大)と野村はそれぞれコンディション不良と右ふくらはぎ痛から復帰登板したばかり。2完投を含む3勝の大瀬良が離脱となれば厳しい状況になる。 エースが降板後、打線は奮起。六回に勝ち越すと八回には西川、堂林のタイムリーで6-3と突き放した。しかし、八回に塹江がロペスにソロを被弾。九回には一岡が先頭打者から2連続四死球で一、二塁のピンチを招き、梶谷に適時打を許し、その後、1死満塁から佐野に逆転のサヨナラ本塁打を浴びた。 「今いるメンバーでやるしかない」と声を絞り出した指揮官。7月の月間負け越しが決定。先発も抑えも課題が山積みだ。(柏村翔)
◆これ以上ない、劇的な幕切れを新4番が演出した!! DeNAは24日、広島6回戦(横浜)に9-6で勝利。1点差とした九回1死満塁から佐野恵太内野手(25)が、球団の日本選手では38年ぶり3人目となる逆転サヨナラ満塁本塁打を放ち、試合を決めた。今季、筒香嘉智外野手(28)=現米大リーグ、レイズ=から4番&主将の座を引き継いだ主砲の3試合連続弾で、チームは約1カ月ぶりの2連勝。勢いをつける大きな1勝を手にした。 横浜の空高く、美しい弧を描いた。人生初のサヨナラアーチ。佐野は右腕を大きく、天に突き上げた。4989人のファンのどよめきを背に、仲間の手荒い祝福でびしょぬれになりながら、とびっきりの笑顔を見せた。 「最高です! 『外野の頭を越えろ』と思いながら走った。風と声援で伸びてくれた。勝てたこと、仲間と喜びを分かち合えたことが一番です」 1点差に迫った九回1死満塁。「(2、3番の)オースティンとロペスに決めてくれと思っていた」と冗談めかしたが、本心はもちろん違った。「当てにいくのが一番駄目」とカウント2-1からの4球目、一岡の高めに浮いた変化球をフルスイングで捉え、右翼席に運んだ。 海を渡った筒香の後を受け、今季から主将&4番を務める。昨季まで代打が主戦場だった25歳は、重責を担うことが決まると、チームビルディング(組織構築)に携わる元早大ラグビー部監督の中竹竜二氏(47)の勧めもあり、人生で初めて日記をつけ始めた。 「この1年間は、人生においてすごく貴重な1年間になる。何か自分の中に残しておけたら」 そんな思いを胸に、単行本サイズの日記帳を1冊購入。前例のない自粛期間も、練習試合で無安打が続いたときも、毎日欠かさずペンを走らせた。気付けばもう、半分が埋まる。苦しい日々の記憶も全て記し、自らの成長につなげてきた。 6連敗で迎えた22日のヤクルト戦(横浜)前、全体ミーティングで佐野は主将として「こういうときだからこそ、ベイスターズらしく元気よく戦いましょう!」とチームを鼓舞した。その試合では、自ら開幕から28試合目、116打席目で今季初となる本塁打を放った。12球団の4番で最も遅い一発となったが、翌23日の連敗を止めた試合でも本塁打を放ち、この日で3戦連発を果たした。 昨季終了後、新主将には別の選手の名も挙がったが、ラミレス監督は迷いなく佐野を選出。プロ3年間で通算180試合出場、10本塁打とレギュラー経験のなかったブレーク前の選手を抜擢(ばってき)した理由を、代打で見せた「勝負強さ」と明かす。ひと振りで信頼を結果に変えた4番に、指揮官は「こういうことができる選手だと信じて主将に選んだ。やっと佐野のカラーが出せた」と目を細めた。 打率・363、出塁率・434は、ともにリーグ4位。お立ち台では「(期待は)しないでください」と笑いを誘ったが、もう新4番の実力を疑うものはいない。逆襲の夏。佐野が、横浜の夜に心地よい風を吹かせた。(浜浦日向) ★応援歌初披露♪ この日、横浜スタジアム場内には有観客開催となってから初めて応援歌が流れた。ビデオ会議システム「Zoom」を通じて、別会場の応援団の演奏をリアルタイムで球場につないだもので、今季誕生した佐野の応援歌も"初披露"された。昨年、七夕の短冊に書くほど待ち望んだ自身の応援歌を球場で初めて耳にし「打席では集中しすぎて聞こえなかったけど、本当にうれしい。たくさんの人に歌ってもらえるように活躍したい」と誓った。
<セ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
巨人 |
18 | 8 | 2 | 0.692 (-) | - (-) |
92 | 144 (+5) | 87 (+5) | 38 (+3) | 17 (-) |
0.266 (↑0.001) | 3.080 (↓0.05) |
2 (-) |
ヤクルト |
14 | 11 | 4 | 0.560 (-) | 3.5 (-) |
91 | 138 (+5) | 144 (+5) | 23 (-) | 21 (+1) |
0.254 (↓0.001) | 4.590 (-) |
3 (-) |
阪神 |
14 | 13 | 1 | 0.519 (↑0.019) | 4.5 (↑0.5) |
92 | 109 (+5) | 117 (+2) | 31 (+1) | 20 (+2) |
0.251 (↓0.001) | 3.910 (↑0.07) |
4 (-) |
DeNA |
14 | 15 | 1 | 0.483 (↑0.019) | 5.5 (↑0.5) |
90 | 127 (+9) | 112 (+6) | 31 (+2) | 5 (-) |
0.279 (-) | 3.690 (↓0.08) |
5 (-) |
広島 |
10 | 15 | 3 | 0.400 (↓0.017) | 7.5 (↓0.5) |
92 | 132 (+6) | 139 (+9) | 28 (+1) | 13 (-) |
0.289 (↑0.004) | 4.710 (↓0.18) |
6 (-) |
中日 |
11 | 19 | 1 | 0.367 (↓0.012) | 9 (↓0.5) |
89 | 101 (+2) | 152 (+5) | 17 (-) | 5 (-) |
0.247 (↓0.004) | 4.600 (↓0.02) |
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