西武(4対4)オリックス =リーグ戦4回戦(2020.07.03)・メットライフドーム=
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ORIX
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西武
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勝利投手:-
敗戦投手:-

本塁打
【オリックス】T-岡田(3号・6回表3ラン)
【西武】中村 剛也(2号・6回裏ソロ)

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◆オリックスは1点を追う6回表、ジョーンズの適時打とT-岡田の3ランで4点を奪い、逆転に成功する。一方の西武はその裏、中村のソロと源田の2点適時打で試合を振り出しに戻した。その後は延長戦に突入するも、10回の攻防はともに無得点に終わり、試合は規定により引き分けに終わった。

◆西武ザック・ニール投手(31)は19年6月20日中日戦から12連勝中。 シーズンをまたいだ外国人投手の連勝記録は15、16年バンデンハーク(ソフトバンク)15、16年マイコラス(巨人)の14連勝だが、西武では87、88年郭泰源の13連勝が最長。球団の外国人記録に並べるか。

◆オリックスの新助っ人アダム・ジョーンズ外野手(34)が、NPB公式戦で初めて「指名打者」で出場する。 今季新加入のメジャー通算282発男は、開幕から12試合は右翼を守った。しかし、不安定な守備力が露呈。この試合で首脳陣は指名打者で起用した。 ここまで左翼を守ってきた吉田正が18年10月5日ソフトバンク戦以来となる右翼の守備に就き、左翼にはT-岡田が入った。一塁にはロドリゲスを起用。 オリックスが「ローテーション守備」で浮上を狙う。

◆オリックスT-岡田外野手(32)が、6回に勝ち越しとなる3号3ランを放った。 「チャンスでしたし、初球からしっかりと自分のスイングで打てました! サイコーです! 」 4番ジョーンズの同点適時打で追いついた直後の6回2死一、二塁。西武ニールの初球、内角142キロを振り抜いた。打球は右翼席上段に着弾。一塁側ベンチも総立ちで喜んだ。

◆西武ニールの不敗神話が継続した。昨季4月9日楽天戦の来日初黒星以来、12連勝中の助っ人右腕の黒星が土壇場で消えた。 6回に4失点し、3点リードを許したが、直後の攻撃で味方打線が同点に追いついた。6回4安打4失点で中継ぎ陣につないだ。

◆今季初登板初先発したオリックス榊原翼投手(21)が、5回5安打1失点の粘投を見せた。 「今季初登板で緊張もありましたが、絶対に『やってやろう』という強い気持ちを持って、マウンドに上がりました。初回からピンチになってしまうなど、3者凡退のイニングが無く、球数が多くなってしまったことは反省しなければいけませんが、なんとか粘ってゲームを作ることができたところはよかったと思います」 90球を投じたところでマウンドを救援陣に託した。6回表にはジョーンズの同点打、T-岡田の勝ち越し3号3ランで勝機が見えたかと思われたが、2番手増井、3番手海田が山賊打線に3点を奪われ、試合はふりだしに戻った。

◆西武ニール、オリックス榊原が先発。西武は1、2回に走者を三塁まで進めるも無得点。オリックスも3回まで2安打で無得点。 5回に西武が森の犠飛で先制。オリックスは6回、ジョーンズが適時打、T-岡田が3号3ラン。直後に西武も3点をかえし同点。 オリックスは7、8、9回と得点圏に走者を進めるも得点できず。西武もサヨナラ機を逃し、両者譲らず延長10回引き分けた。

◆オリックスが延長10回執念ドローに持ち込んだ。7投手をつぎ込んだ3時間50分の総力戦で4-4。西村徳文監督は「勝ちたいという気持ちはみんな強い。引き分けたので、また明日もう一度やっていくしかないですね」と前を向いた。 勝機はあった。故障離脱した山岡泰輔投手の代役で今季初登板初先発した榊原翼投手が5回5安打1失点と粘投。21歳右腕の気迫ある投球が山賊打線を抑え込んだ。6回には4番アダム・ジョーンズ外野手が同点打、直後のT-岡田外野手が一時勝ち越しとなる3号3ランを右翼席上段に放り込んだ。 だが、勢いに乗れない。2番手増井浩俊投手が6回先頭の中村にバックスクリーンへ運ばれるなど3失点。榊原を90球でベンチに下げた継投策が裏目に出た。指揮官は「(榊原が)よく頑張ってくれていただけにね。(6回は)点を取った後だったので...。増井も海田もよくやってきた投手。次やってくれると思います」とリベンジを願うしかなかった。 守備が不安定なジョーンズをDHで起用し、5番手タイラー・ヒギンス投手を投入した8回にはDHを解除するなど、積極的な守備固めで執念の引き分け。ただ、開幕13試合の借金8は変わらず。2勝10敗の阪神とともに、関西球団の苦闘が続く。この日の引き分けを浮上の契機にしたい。【真柴健】

◆西武の「負けない男」が球団記録へ望みをつないだ。先発ザック・ニールが6回4安打4失点。1点リードの6回、四死球と犠打で2死一、二塁のピンチを招くと、ジョーンズに先制打を許した。さらに「たった1球の失投がすべてだった」と142キロツーシームをT-岡田に3ランとされた。だが、直後に山賊打線が中村の2号ソロなどで同点とし、黒星は免れた。 昨季4月9日、楽天戦の来日初黒星を最後に、同6月20日の中日戦から12連勝中。外国人の球団記録は、87~88年郭泰源の13連勝で、挑戦権を残した。開幕白星を導いた助っ人だけに期待値は大きい。辻監督は「同点までは仕方ないんだけど3ランが痛かった」としながら「ニールは負けない投手なので、追いついてくれるんじゃないかと信じていた」と"不敗神話"を疑わなかった。 4時間に迫る接戦は今季初の引き分け。9回1死満塁のサヨナラ機は中村、代打呉念庭が凡退に終わった。一方で平井、ギャレット、平良、宮川、小川と中継ぎ陣が無失点で踏ん張った。指揮官は「勝てたと言えば勝てたと言えるかもしれない。でもピンチも多かった。投手がよくしのいでくれた」と受け止めた。

◆西武辻発彦監督(3点差を追いつき引き分け) 「勝てたと言えば勝てたと言えるかもしれない。でもピンチも多かった。投手がよくしのいでくれた」

◆オリックス西村徳文監督(6回に4点を奪ったが、直後に追いつかれた) 「(榊原が)よく頑張ってくれていただけにね。点を取った後だったので...。増井も海田もよくやってきたピッチャー。次にやってくれると思います」

◆スターティングメンバーが発表され、オリックスは守備位置を大幅に変更した。前日2日に右翼の守備で適時失策の新助っ人、ジョーンズ(前ダイヤモンドバックス)が「4番・DH」となり、吉田正がこれまでの「3番・左翼」から「3番・右翼」へ。「5番・左翼」としてT-岡田が2018年10月5日のソフトバンク戦(京セラ)以来、2年ぶりとなる左翼の守備に就き、一塁にはロドリゲス(前パドレス3A)が入った。

◆西武・中村剛也内野手(36)がオリックス戦に「6番・三塁」で先発出場。六回に追撃の2号ソロを放った。  1-4で迎えた六回、オリックス2番手・増井の146キロの直球を捉え、反撃ののろしをあげる一発をバックスクリーンにたたき込んだ。  「打ったのは真っすぐ。打ててよかったです」と振り返った。

◆オリックスのジョーンズが来日初の適時打を放ち、6試合ぶりの打点を挙げた。0-1の六回2死一、二塁で左前へ運んだ。ニールの初球の内角速球を積極的に打ちにいき「これからもアグレッシブにスイングしていきたい」とうなずいた。  米大リーグ通算282本塁打、1939安打など輝かしい実績を持つがなかなか調子が上がらず、試合前の全体練習には参加せず、独自に調整して臨んだ。今季初めて指名打者で出場した試合で好結果を出した。

◆オリックスは0-1の六回にジョーンズの同点打とT-岡田の3ランで勝ち越した。その裏に西武は中村の2号ソロと源田の2点適時打で追い付いた。その後は両チームともに決め手に欠き、再三の好機を生かせなかった。

◆西武の川越がプロ5年目で初安打をマークした。4-4の八回2死無走者でヒギンスのチェンジアップを右前へ痛烈にはじき返した。2度目の先発出場で念願の一打を放ち「凡退が続いていたので心は苦しかった。とにかく一本出て良かった」と実感を込めた。  北海道・北海高から北海学園大を経て2016年に入団し、投手から外野手に転向して2年目。「目先の結果を追い求めて当てにいくのではなく、常にフルスイングしようという気持ちを忘れずに打席に入っていた」と胸を張った。

◆オリックスのT-岡田が1-1に追い付いてなおも六回2死一、二塁で特大の3号3ランを放った。ニールの初球を豪快に振り抜いた打球は右翼席上段に飛び込んだ。勝利には結び付かなかったものの会心の一打に「完璧だった。甘い球が来たらいこうと思っていた」とうなずいた。  開幕から主に一塁で起用されてきたが、今季13試合目で初めて左翼で出場した。その守備で五回にはスパンジェンバーグの飛球を背走してフェンス間際でジャンプして捕球。さらに1死三塁で森の左翼線付近への飛球をダイビングキャッチした。  チームは一発を放った直後に同点とされ、延長十回で引き分けた。殊勲打とはならなかったが「切り替えてまた明日、しっかり勝てるように頑張るだけ」と気合を入れ直した。 西村監督(勝ち切れずに引き分け) 「六回のところだけ。でも増井、海田はずっと頑張ってきている投手だから次はやってくれると信じている」 榊原(今季初登板で5回1失点) 「絶対にやってやろうという強い気持ちを持ってマウンドに上がった。何とか粘ってゲームをつくることができたところは良かった」

◆西武は救援陣が踏ん張った。4-4の七回から平井や若手の平良らが無失点でつなぎ、引き分けに持ち込んだ。辻監督は「ピンチも多かったし、投手がしのいでくれた」と振り返った。  昨季までリーグ2連覇したが、同時にチーム防御率も2年連続で最下位だった。今季、新外国人のギャレットらが救援陣に加わり、辻監督は「今年に限っては後ろがしっかりつなぎながら0点に抑えてくれる」と今後も期待した。 ニール(6回4失点) 「全体的には悪くなかったと思う。ただし、たった1球の失投が全てだった」 源田(今季初の3安打で2打点) 「少しずつ自分のタイミングで打てるようには、なってきているのかなと思った」

◆3点リードを追いつかれた。でも、オリックスは負けなかった。六回、T-岡田の大きな放物線が右翼席上段に描かれる。西武相手に収穫ありの今季初の引き分けだ。  「(感触は)完璧でした。なんとかつなごうと思って、積極的にいった結果がよかったですね」  先制された直後の六回、ジョーンズ(前ダイヤモンドバックス)の左前適時打で追いつき、なおも一、二塁。ニールからT-岡田が特大弾を放った。昨季4試合対戦し、3勝を献上した右腕を攻略。「去年、(不調で)僕、いなかったので。そんな(苦手)意識はなく」と苦笑いした。  守備でも魅せた。2018年10月5日のソフトバンク戦(京セラ)以来、2年ぶりに「5番・左翼」で出場。ダイビングキャッチなど好プレーを連発し「久しぶりだったのでだいぶ緊張しましたけど、なんとかできたかな」と胸をなでおろした。  「一番は勝ちたかったですけど、切り替えてまたあした勝てるようにがんばりたい」。借金8の最下位だが、打線に活気が出てきた。チーム状態は徐々に上向いている。(西垣戸理大)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(1↑)
楽天
940 0.692
(↑0.025)
-
(↓1)
10782
(+3)
43
(+1)
14
(+2)
14
(-)
0.299
(↑0.001)
3.080
(↑0.25)
1
(-)
ロッテ
940 0.692
(↓0.058)
0
(-)
10756
(+1)
53
(+3)
14
(-)
14
(-)
0.243
(↓0.009)
3.970
(↑0.04)
3
(-)
西武
751 0.583
(-)
1.5
(↑0.5)
10760
(+4)
61
(+4)
13
(+1)
6
(+1)
0.248
(↑0.004
4.120
(↑0.05)
4
(1↑)
ソフトバンク
571 0.417
(↑0.053)
3.5
(↑1)
10752
(+4)
58
(+1)
15
(+1)
11
(+1)
0.224
(↑0.004)
4.400
(↑0.28)
4
(-)
日本ハム
571 0.417
(↓0.038)
3.5
(-)
10746
(+1)
66
(+4)
13
(-)
6
(+1)
0.213
(↓0.003)
4.700
(↑0.06)
6
(-)
ORIX
2101 0.167
(-)
6.5
(↑0.5)
10743
(+4)
58
(+4)
10
(+1)
8
(+2)
0.221
(↑0.002
4.060
(↑0.05)