阪神(☆6対5★)オリックス =オープン戦1回戦(2020.03.13)・京セラドーム大阪=
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ORIX
0000050005911
阪神
022000101X61311
勝利投手:谷川 昌希(1勝0敗0S)
敗戦投手:神戸 文也(0勝1敗0S)

本塁打
【オリックス】T-岡田(2号・6回表3ラン)
【阪神】マルティネス(2号・3回裏2ラン)

  DAZN
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◆オリックスは、中川が3本の二塁打を放つ活躍。レギュラー奪取へ向けて、バットで存在感を示した。一方の阪神は、先発・秋山が5回3安打無失点。開幕ローテーション入りを目指す右腕が、好アピールを見せた。

◆阪神ジェフリー・マルテ内野手(28)が、豪快なオープン戦2号を放った。2点リードの3回1死一塁の第2打席で、オリックス先発の山岡から、高めのカットボールをレフトスタンドへ放り込む2ラン。 マルテは「1打席目の反省を生かして打つことができたね。いい投手から打つことができてよかったよ」とコメント。1回の1打席目は変化球に空振り三振を喫していただけに、お返しの一撃にごきげんだった。

◆オリックスT-岡田が6回にオープン戦2号となる逆転3ランを放った。 1死二、三塁。阪神藤川の2球目、高めの140キロ直球を捉え、大きな放物線で右翼5階席へ。「チャンスだったので球児さんの真っすぐに合わせて打席に入りました」。無観客の中でゆっくりダイヤモンドを回った。「不思議な感覚ですね。選手もファンも野球を楽しめる環境で。ファンには安心して試合を見てほしい」。 オープン戦の打率は3割1分8厘、7打点。好調を維持しても慢心はない。「少しずつ精度が上がってきた。今は練習で自分のやりたいことをやって、それも試合で出せるようにしたい」。一塁はモヤや新人の勝俣翔貴内野手(22=国際武道大)らと競争中で、この日も出番は5回の守りから。「より良いものを見せられるように。シーズンでも良い成績を残したい」。不振から脱却を目指すスラッガーは、目を見開いた。【真柴健】

◆阪神糸原健斗内野手(27)が4試合連続安打となる先制適時打を放った。7番二塁で先発し、0-0の2回2死二塁。カウント2-2から、オリックス先発山岡の高めに抜けた116キロチェンジアップを中前に運んだ。 「追い込まれている中で、しっかりと対応することができました。もう1本、2本と打てるように頑張ります」。二塁走者ボーアが一気に生還して、先制の本塁を踏んだ。 オリックスの開幕投手予定だった右腕から快音を響かせ、出場4試合連続安打。虎の主将が調子を上げている。

◆阪神の2年目ジェフリー・マルテ内野手(28)が豪快なオープン戦2号を放った。2点リードの3回1死一塁。オリックス山岡の高めカットボールを左翼席へ突き刺す2ラン。マルテは「1打席目の反省を生かして打つことができた。いい感触で打てた。いいボールがいい方向に飛んでいったね」と自画自賛。初回は変化球に空振り三振を喫したが、お返しの一撃を見舞った。 「レンティー」効果だ。試合前は2日連続で連続ティー打撃を実施した。久慈内野守備走塁コーチに「レンティー」と耳打ちされ、意味を理解せず井上打撃コーチに「レンティーやらせてください」とリクエスト。不思議そうに見つめるオリックスの大物助っ人ジョーンズを尻目にヘトヘトになりながら必死にバットを振った。 迫力満点のMBS打線だった。3番マルテ、4番ジャスティン・ボーア内野手(31=エンゼルス)、5番ジェリー・サンズ外野手(32=韓国・キウム)の3助っ人がクリーンアップに並んだ。2回には先頭ボーアがセンター前に痛烈なヒット。3回にはサンズが左前打を放ち、初めてMBSが安打でそろい踏み。矢野監督も「やっぱり威圧感は十分に与えられると思う」とご満悦だった。 ▽阪神井上打撃コーチ(マルテの1発に) (大山)悠輔の刺激にもなるだろうし、チームとしても活気づく。彼はベンチを明るくするし、必要だなという気持ちにさせるね。(前日から取り組む連続ティーの効果が出たかと聞かれ)やったから打ったんだぞ、と信じ込ませるとかね(笑い)。 ▽阪神サンズ(3回に左前打)「(1打席目に)インコースに来て積極的にいった。(前日12日に家族が来日し)あちこち行くのは難しいけど、いい時間を過ごしてもらって家族サービスしたいね」 ▽阪神ボーア(2回に中前打)「いいスイングで、いい打撃だった。3、4、5番で(安打を)打ったというより、1番から9番までいい打者が並んでいるよ」

◆阪神原口文仁捕手が2打数2安打と気を吐いた。4点リードの5回1死一塁。サンズの代打で出場し、山岡の外角変化球を右前に運んだ。7回は2死二塁から山崎福の低め変化球をつかまえて左前適時打。 「いい緊張感の中で(シーズンの)実戦を想定していろいろと試しながら出来ていると思う」と充実した表情だった。

◆阪神が同点の9回にサヨナラ勝ちを飾った。2回に2死二塁から糸原の適時二塁打、梅野の中前適時打で2点を先行。3回にはマルテが2ランを放った。投手陣では先発秋山が5回3安打無失点と好投。チームは6回に逆転を許したが、7回に陽川の二塁打と原口の左前打で同点に。最後は9回1死一、三塁から陽川の一打が三塁失策を誘い、勝利した。 試合後の矢野燿大監督は秋山について「アキらしさというのはあったと思う。でも、もう1個やな。決めるところで決めるような、さらなる安定感というのは欲しいかな。粘って投げるとか、結果的に抑えるというところは評価しての、もうワンランクというところ」と、期待が高いからこそ、さらなるレベルアップを求めた。 指揮官は2回2死からの得点も評価。「ツーアウトからのケント(糸原)とリュウ(梅野)のタイムリーは本当に大きいし。あの打順にケントがいるっていうことは相手にとって嫌な部分になると思う」。 原口、陽川らの活躍にも「フミ(原口)もずっといいし、陽川もチャンスが多いわけではないけど、出たところでしっかりしたモノをみせている。最後のも結果(相手の)エラーになっているけど、バットに何とか当てるというところでは、ああいう気持ちが結果というふうになっていると思う」と目を細めていた。

◆阪神の8番梅野隆太郎捕手が効果的なタイムリーを放った。 7番糸原の適時二塁打で先制した直後の2回2死二塁の場面。山岡の低めの変化球をうまくセンター前に運んだ。 オープン戦は3安打目でその全てがタイムリー。「得点圏の場面だったのでイメージ通り打てた」と振り返った。

◆阪神藤川球児投手がシーズンをにらんで変化球を試した。6回に2番手で登板し、T-岡田に逆転3ランを浴びるなど1回を5安打5失点。 ただ試合後は「今日は変化球を練習すると決めていたんで。相手に合わせて投げていない。自分勝手に投げただけですから」と笑顔だった。藤川流の調整法でスライダーを6球程度投じたという。「シーズンで使えればなと。手応えはありました」。開幕日が決まらない中、ベテランは手の内を隠すだけでなく広げる作業も行った。

◆阪神新外国人ジョン・エドワーズ投手(32=インディアンス)は頭脳的な配球で圧倒した。7回に登板すると150キロ超の速球を多投。 中川のバットを折る投ゴロで難なく2死にした後だ。一転して西村には曲がりの大きいスライダー、カーブを外角に配して見逃しストライクを奪い、最後もタイミングを外して遊ゴロ。3者凡退には「1、2人目は直球押しで打者も遅れていた。3人目も真っすぐを狙っているのが分かっていたからね。緩急を使えた」と手応えを口にした。

◆阪神秋山拓巳投手(28)が、オリックスとのオープン戦(京セラドーム大阪)に先発し、5回3安打無失点で開幕ローテへアピールした。緩急を巧みに使い、安定感が光る粘投。課題とした立ち上がりのピンチも、メジャー通算282発のジョーンズを併殺打に仕留めた。開幕が延期となり、未定の先発2枠を懸けた藤浪や中田、スアレスらとのサバイバルも延びる中、存在感を示した。秋山がメジャー282発男斬りでアピールの0封につなげた。課題だった立ち上がり。いきなりピンチを迎えた。初回、中川の二塁打に失策が重なり、吉田正にはストレートの四球で1死一、三塁。打席にはオリックス4番の大物ジョーンズが入った。慎重に2球ボールから入り、カウント2-2からの5球目。140キロ内角直球で5-4-3の併殺に仕留めた。「すごい選手なので、1打席目どうかなと思いましたけど。いいゲッツーの取り方ができました」。最高の形で窮地を脱し、流れに乗った。 2回以降は安定感と緩急が光った。4回以外は毎回走者を背負うも、後続を完璧に封じた。「だんだん意図した球が投げられだしたかなという感じで終われたので。次に向かっていけるかなと思います」。5回を79球でまとめて3安打無失点。140キロ前半の直球に、110キロ前後のカーブも効果的に決まった。カウント球から凡打、空振りまで幅広く奪って「どんどん使っていくことができたら、他の球種も良くなって、うまく使えるかなと思いました」。確かな収穫も得た。 矢野監督は粘って無失点の右腕に「アキらしさというのはあったと思う」と評価。その上で、もうワンランク上を要求し「でも、もう1個やな。決めるところで決めるような。さらなる安定感というのは、ほしいかなという風には見えた。こういう結果を出して、いい競争になっているんでね」。 先発ローテは開幕投手内定の西勇、高橋、青柳、ガンケルが内定。残り2枠を秋山と藤浪、中田、スアレスらで争う。生き残りを懸ける3年前の2桁右腕は「今までの中では、配球できていたと思う。後は球の質が上がってくれば」と必死にアピールを続けていく。【奥田隼人】 ▽阪神福原投手コーチ(先発秋山に)「良かったと思います。(他の投手含め)いい競争になっていると思う。まだしっかり見て、判断したい」 ▽阪神金村投手コーチ(先発秋山に)「ボールの質はもっと良くなるかなと思うけど、今、彼は競争の立場で結果にこだわっていると思うので。その点は良かったと思います」

◆4回からボーアに代わって一塁に入った阪神陽川尚将内野手が、3打数2安打でアピールした。 5回に中前打、7回も中堅への二塁打を放った後に同点のホームを踏んだ。9回は1死一、三塁の好機で三塁へのゴロだったが、敵失を誘ってサヨナラ勝ちにつなげた。「少ないチャンスで結果にこだわり、その中で打席の内容もよくしたい。開幕1軍が目標なので、取れるように必死に食らいついていくだけです」と目をぎらつかせた。

◆開幕投手を任されているオリックス山岡泰輔投手は調整をリセットする。阪神戦は先発して5回9安打4失点と甘くなった決め球を打たれた。 新型コロナウイルス感染拡大の影響で開幕日が定まらず「どこかで負担があると思う。ある程度は(調整を)リセットしないと」と語り、次回先発は当初予定した20日楽天戦を回避して、26日ソフトバンク戦を目指して調整を進める。

◆オリックス・Tー岡田外野手が13日、阪神とのオープン戦でオープン戦2号を放った。  六回に2-4と追い上げ、なおも1死二、三塁の状況で、阪神2番手・藤川の直球をとらえ、右翼5階席へ特大の逆転3ランを放った。  2月29日の日本ハム戦(札幌ドーム)以来となるオープン戦2発目となった。

◆オリックスで開幕投手を担う山岡は開幕延期を前向きに捉え、習得中のシュートを意図的に試すなどした。セットポジションからの投球も確認できたようで「今日は今日で良かった」と一定の収穫を口にした。  ただ、5回で9安打を浴びて4点を失い「頓宮に申し訳ないことをした。もうちょっと抑えられたら」。2年目の控え捕手と息を合わせられず、決め球が浮いたところを痛打された。開幕は4月10日以降とあって「何かしら負担は出るから、リセットはする」と心身をうまくコントロールする構えでいる。

◆近年の不振から復活を目指すオリックスのT-岡田が右越えに特大の3点本塁打を放った。六回に藤川の浮いた速球を仕留め「積極的に振っていこうと思った。練習でできているスイングが試合でもできた」と満足げだった。  胃腸炎と診断されて4日の試合を欠場したが、6日には出場。「体は元気」と笑顔だ。勝負のシーズン開幕へ「ファンの皆さんがやっと見られるとなった時に、いいプレーを見せられるようにやっていきたい」と活躍を誓った。

◆三塁の定位置を狙う阪神のマルテが三回に2ランを左翼席へ放り込んだ。「自分のゾーンで勝負できるように心掛けた」と山岡の浮いたカットボールを強振。打った瞬間に本塁打と確信する会心の当たりに「いい感触で打てた」と喜んだ。  キャンプから大山としのぎを削り、特訓に励んだ三塁の守りでは軽快な動きを披露。ボーア、サンズとは外国人選手枠争いを繰り広げる。存在感を示す来日2年目のスラッガーに、井上打撃コーチは「必要だという気持ちにさせる選手なのは間違いない」と目を細めた。

◆--原口、陽川が少ないチャンスで結果を  矢野監督「フミ(原口)もずっといい。陽川も出たところでしっかりしたモノをみせている。気持ちは伝わってます」  --右打者は貴重  「そうやね。うちは左が多い。しかも長打があるっていうのは陽川の大きな魅力。内野も外野もできるっていうところもベンチにとってはありがたい選手なんで」  --エドワーズは安定しているが、調整は  「そこまでの(開幕できる)状態には、もうなってると思う。投手コーチに任せていこうかなと思います」  --2軍戦で西純がデビューし、井上も本塁打。練習試合も増えるが、1軍に呼ぶ機会は  「開幕がどこになるかも関係してくるので、今ここで絶対あるとか絶対ないとかは言えないけれど。まずはたくさん打席に立って、今の間にプロとして学ぶところをしっかり学んで、と思っている。そこは兼ね合いがあるので。またそういう結果を出して、こっちとの絡みでまた呼ぶということも、もちろんなくはないですね」

◆原口は代打出場から2安打1打点と暴れ、オープン戦打率・500(10打数5安打)とした。「いい緊張感の中で、本当の実戦を想定しながらできました」。まずは五回1死一塁で山岡に追い込まれながらも右前打。4-5の七回2死二塁では左腕・山崎福から三遊間を破る同点打を放ち、さすがの勝負強さを見せた。7日の教育リーグ・中日戦(鳴尾浜)でも右中間へ一発を放っており、オープンスタンス気味の新フォームへの手応えを日に日に深めている。

◆七回に登板したエドワーズは打者3人をぴしゃり。「2人目までは直球に(反応が)遅れていたので。最後の打者は直球を狙っているのが分かったから緩急を使ったよ」。5球すべて直球で2死を奪うと、3人目の西村にはカーブを織り交ぜて遊ゴロ。これまでオープン戦4試合登板で被打率・071と安定感は抜群だ。開幕延期についても「すべての選手にとって難しいことだけど、それも野球の一つ。落ち込むことなく準備していきたい」と力を込めた。

◆木浪は「9番・遊撃」で3打数2安打。2打席目で山岡から放った痛烈な中前打に「エース級ですしスライダーも真っすぐも、どちらも良い投手。振り遅れないようにしっかり捉えられた」と手応えを口にした。  一方、遊撃を競う北條は11日のヤクルト戦(神宮)前に右足をひねり、この日は鳴尾浜で調整。「大丈夫です。しっかり治します」と話し、平田2軍監督は「捻挫みたい」と説明した。

◆5番のサンズは三回2死で山岡から左前打。3試合ぶりの快音に「積極的にいこうと思って初球から振ることができた」と息をついた。前日12日に米国から家族が来日。「家族がいるとやっぱり違うね。朝の3時に『遊んで』と起こされたけど、それでも最高だよ」。心の支えが加わった助っ人の調子は上向きだ。

◆六回に2番手で登板した守護神の藤川は、1回5安打5失点。不安の残る結果となったが「変化球を練習すると、最初から決めていた」と明かした。開幕の延期で練習試合が増加。その分、相手は参考とするデータが多くなるが「(データを)隠すというよりか、手の内を広げることは自分のチャレンジになる」。この日はスライダーを試投するなど、成長の幅を求めた上での失点で「自分のなかでも手応えはあった」と力を込めた。 藤川について阪神・金村投手コーチ 「変化球主体でね。結果は気にしない。実戦の配球じゃないし、いろいろ試したいということだから」

◆「おいしょっ!」。腕を振るたび、無観客の京セラドームに雄たけびが響いた。秋山が5回無失点。開幕ローテを争う藤浪らライバルに、結果で"待った"をかけた。  「今年は立ち上がりがよくなかったので。でもだんだん意図した球が投げられている感じがあった。次につながっていけるかなと思う」  走者を背負っても粘りを見せた。一回に1死一、三塁を招いたが、メジャー通算282本塁打の4番・ジョーンズを低めの直球で三ゴロ併殺に料理。三回も2死から二塁打を許したが、西村にカーブを2球続けて投じて左飛に仕留めた。その後もカーブを効果的に使ってスコアボードに0を並べ「いつもだったらフォーク、カットボールのところをカーブで凡打もあったので。使える日はどんどん使っていくことができたら、他の球種もよくなってくると思う」と手応えを口にした。  虎のローテは開幕投手の西勇に青柳、高橋、ガンケルが濃厚。9日に開幕延期が決定し、残り2枠をかけた競争は、まだまだ続く。特に11日のヤクルト戦(神宮)では藤浪が4回無失点5奪三振と好投。「争っている選手がいい投球をしているので、勝てるように」と意気込んで上がったマウンドで、秋山が宣言通りにアピールした。  矢野監督も「アキ(秋山)らしさというのはあった。決めるところで決めるような、さらなる安定感というのは欲しいかなというふうには見えたけど。こういう結果を出して、いい競争になっている」と高いレベルでの争いに目を細めた。  昨季は4勝止まりも、17年には12勝を挙げた右腕。「球の質が上がってくれば。まだまだ(自分)らしさは出ていない。そういうところが出せるように。(開幕が)いつになるか分からないですが、やっていきたい」と意気込んだ。次も結果を残して、将のハートを射止める。 (織原祥平) 秋山について阪神・福原投手コーチ 「よかったと思います。いい競争になっていると思います。(開幕ローテは)まだこれからしっかり見て、判断したいと思います」

◆3番のマルテは三回1死一塁から左翼へ豪快な2ランを放った。「いい感触で打てた。しっかり球をコンタクトして、いい方向に飛んでいったね」。山岡の高め133キロカットボールをとらえ、2月22日の中日戦(北谷)以来の一発。1打席目は山岡から空振り三振を喫していたが「焦りがあった。しっかりと待って、自分のゾーンで打てた」と修正力を発揮。三塁守備でも軽快な動きを披露した。 阪神・井上打撃コーチ 「(マルテの)あのホームランが大山の刺激になれば。チームは活気づくし、あの性格は(チームに)必要やなとさせる選手であるのは間違いない」

◆オリックス・T-岡田外野手(32)が13日、阪神戦(京セラ)で2号3ランを放った。一時逆転となる豪快な一発で、完全復活の予感を漂わせた。  「チャンスだったので。(藤川)球児さんは真っすぐがいい投手。それに合わせて、積極的に振っていこうと打席に入った。いい感じでとらえることができた」  六回に2-4と追い上げ、なお1死二、三塁。2番手・藤川の直球をとらえ、右翼5階席まで運んだ。2月29日の日本ハム戦(札幌ドーム)以来となる2発目。打率・318、7打点と好調で「結果が出ないより、出た方がいい」と笑った。  開幕延期が決まり、モチベーションの維持は難しいが「選手もファンも安心してプレーできる、安心して楽しめる環境になってからの方がいい。プラスにとらえて、よりいいプレーを見せられるように」と気合を入れ直した。 (西垣戸理大)

◆阪神は13日、オリックスとのオープン戦(京セラ)に6-5でサヨナラ勝ちした。3試合連続で中軸に並んだジェフリー・マルテ内野手(28)、ジャスティン・ボーア内野手(31)、ジェリー・サンズ外野手(32)が5度目のクリーンアップ結成で初めて全員安打をマークし、オリックスの開幕投手・山岡を攻略。また、先発した秋山拓巳投手(28)は5回3安打無失点で先発ローテーション入りをアピールした。  火の出るようなライナーに高々と描かれたアーチ。待望の"MBS"トリプルヒットで、理想形に前進だ。破壊力十分の3人衆に、矢野監督は上々の手応えをつかんだ。  「うん、やっぱり威圧感は十分に与えられると思うしね」  3試合連続で中軸に外国人を並べた。5度目のクリーンアップ形成で、まずは4番・ボーアが先制の口火を切った。二回先頭で中前へ。山岡の直球を強烈に打ち返した。  「この時期になって、強くたたけるようになってきたよ」  新型コロナウイルスの影響で延期されたが、本来なら開幕1週間前。将は「いいヒットが出始めている。本当に、もうちょっと角度が付けば面白いな」と真の姿に近づく主砲に目を細めると、脇を固める2人も続いた。三回1死一塁で、3番・マルテが左越えに2号2ラン。2死から5番・サンズも左前に運んだ。  初の快音そろい踏み。過去2試合で12回無失点と好投していたオリックスの開幕投手を攻略したことに価値がある。将は2年目のマルテにも「練習を見ても、いい角度で打球が上がっている。ああいう打撃は期待できるというか、そういう状態をずっと見せてくれている」と期待した。  1軍外国人枠は「4」で、1人は中継ぎのエドワーズ。先発のガンケルとスアレスを2カード目に起用すれば、開幕カードは打者3人の投入が可能だ。球団初となる開幕戦での助っ人野手3人スタメンという超攻撃型プランの実現が、はっきりと現実味を帯びた。  二回はボーアの一打を起点に、糸原と梅野の連続適時打が生まれ、指揮官は「あの打順(7番)に(糸原)健斗がいるということは、相手にとって嫌な部分になる」と打線の厚みにも納得した。助っ人の存在により、糸井が1番に入り、昨季は上位を任せた主将が7番。真ん中に座るボーアも全体を見渡した。  「1番から9番まで本物のプロが並ぶ打線だね。(中軸より)1番から9番まで、いい打者が並ぶことが大切だよ」  昨季は12球団ワーストの538得点。新たな開幕日はまだ未定も、変身の鍵を握る男たちが、一斉にアクセルを踏んだ。 (安藤理)

◆開幕ローテを争う秋山が、筆頭候補であることを証明した。立ち上がりこそ球は浮いていたが、きっちり修正し、ピンチを招いても崩れない安定感があった。あとはカーブなど、精度を全体的に高めていけば問題ない。  先発陣は西勇、青柳、高橋、ガンケルに、これで秋山も加わりそう。藤浪も少しずつではあるが復調傾向だ。昨季に比べて、駒は豊富。一方で、ブルペン陣は心配だ。  守護神の藤川はこの日も失点したが、体の切れがないように見える。いつもであれば高めに浮いてもすぐに修正できるのだが、それが見受けられない。ベテランである以上、調整が狂っていることは考えにくいが、開幕延期になった時間を、うまく使って欲しい。  打線はボーア、サンズら新外国人の加入により、ある程度の厚みが期待できる。昨季までは1点をもぎとり、守る野球だったが、中継ぎ陣の状態を考えると、ポイントは先発陣の踏ん張りだ。その鍵を握るのは秋山。さらに状態を上げ、開幕ローテを射止めれば戦い方が相当楽になる。 (サンケイスポーツ専属評論家)

DAZN

<オープン戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
730 0.700
(↑0.033)
-
(-)
59
(+10)
30
(+5)
10
(-)
11
(+2)
0.267
(↑0.01)
2.630
(↓0.27)
2
(-)
楽天
840 0.667
(↑0.031)
0
(-)
54
(+3)
36
(+2)
9
(+1)
12
(+1)
0.259
(-)
2.490
(↑0.05)
2
(2↑)
西武
421 0.667
(↑0.067)
1
(-)
33
(+7)
22
(+2)
5
(+1)
10
(+1)
0.300
(↑0.018)
3.250
(↑0.21)
4
(-)
DeNA
740 0.636
(↑0.036)
0.5
(-)
42
(+1)
35
(-)
11
(-)
3
(+1)
0.251
(↓0.005)
2.560
(↑0.27)
5
(1↑)
阪神
532 0.625
(↑0.054)
1
(-)
33
(+6)
48
(+5)
11
(+1)
8
(-)
0.246
(↑0.014
4.600
(↓0.04)
6
(3↓)
広島
541 0.556
(↓0.069)
1.5
(↓1)
55
(+5)
53
(+10)
7
(-)
4
(-)
0.294
(↓0.001)
4.660
(↓0.22)
7
(-)
日本ハム
552 0.500
(↓0.056)
2
(↓1)
47
(-)
42
(+1)
5
(-)
6
(-)
0.263
(↓0.007)
3.110
(↑0.2)
8
(-)
ロッテ
232 0.400
(↓0.1)
2.5
(↓1)
27
(+3)
28
(+4)
7
(-)
9
(+1)
0.224
(↓0.005)
3.820
(↓0.08)
8
(1↑)
ヤクルト
461 0.400
(↓0.044)
3
(↓1)
37
(+2)
49
(+7)
3
(-)
12
(-)
0.220
(-)
3.940
(↓0.36)
10
(1↑)
中日
470 0.364
(↑0.064)
3.5
(-)
27
(+4)
51
(+3)
4
(-)
6
(+2)
0.224
(↑0.004)
4.310
(↑0.14)
11
(1↓)
ORIX
362 0.333
(↓0.042)
3.5
(↓1)
40
(+5)
47
(+6)
7
(+1)
4
(-)
0.262
(-)
3.900
(↓0.14)
12
(-)
巨人
293 0.182
(↓0.018)
5.5
(↓1)
49
(+2)
62
(+3)
14
(+1)
3
(+1)
0.239
(↓0.001)
4.280
(↑0.18)