西武(★3対9☆)ソフトバンク =クライマックスシリーズ4回戦(2019.10.13)・メットライフドーム=
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ソフトバンク
00120220291714
西武
00011100031022
勝利投手:髙橋 純平(1勝0敗0S)
敗戦投手:本田 圭佑(0勝1敗0S)

本塁打
【ソフトバンク】今宮 健太(1号・3回表ソロ),グラシアル(3号・4回表ソロ),今宮 健太(2号・6回表2ラン),今宮 健太(3号・9回表2ラン)
【西武】メヒア(1号・5回裏ソロ),山川 穂高(1号・6回裏ソロ)

  DAZN
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◆ソフトバンクが3年連続の日本シリーズ進出を決めた。ソフトバンクは3回表、今宮のソロで先制する。その後は4回にグラシアルのソロと甲斐の適時打、6回には今宮の2ランが飛び出すなど、終わってみれば17安打で9点を奪った。敗れた西武は投手陣が振るわず、打線も好機を生かしきれなかった。

◆ソフトバンクのジュリスベル・グラシアル外野手が4回に、ファイナルステージ3本目となるソロを放った。 1点リードの4回、先頭で打席に立つと、西武本田の直球を左中間席へ豪快にたたき込んだ。「先頭バッターだったので何とか出塁したかった。最高の結果になってくれたし、追加点を早く取りたかったので、取れて良かったよ」。 グラシアルは第1戦、第3戦、この日と3本の本塁打を放ち、打線を引っ張っている。

◆ソフトバンク今宮健太内野手が6回に、この日2本目となる2ランを放った。1点差に迫られた6回、1死二塁から西武松本航の直球を豪快に左中間へ運んだ。 「芯で完璧にとらえられました。いい打撃ができたし、チームにとっても大きい追加点になってくれたと思う」。7回にも中前適時打を放つなど3安打4打点と大当たりだ。

◆パ・リーグ2位のソフトバンクが同1位西武に4連勝し、2年連続で「下克上での日本シリーズ進出」を決めた。2位以下の同一球団が2年続けてクライマックスシリーズを制して日本シリーズに出場するのはセ・パ両リーグ通じて初めて。工藤ソフトバンクはリーグ優勝した17年から3年連続でのCSファイナル突破となった。 工藤公康監督は「選手たちがあまり時間ない中で準備してくれたおかげ。集中してなんとかモノにするとしてくれた結果。みんなが1球1球を大事にしてくれたからこそ、この結果になった。チーム一丸となった勝利」と喜びを語った。 この日は3回に今宮健太内野手がソロ本塁打を放ち、4試合連続で先制。以降もグラシアルのソロ本塁打などで効果的に追加点を奪った。今宮は6回に2ラン、7回に適時打を放ち、さらに9回にも2ラン。クライマックスシリーズでは史上初となる1試合3発の大暴れで6打点。MVPに輝いた。打線は4試合続けて2ケタ安打と爆発し、強力西武打線のお株を奪った。 先発したバンデンハークは5回途中2失点の粘投。2番手嘉弥真以降の救援陣もしっかりとリードを守った。4試合で先発投手が勝ったのは第3戦で8回無失点だった千賀だけだが、森、甲斐野、モイネロら層の厚いリリーフ陣の奮闘が光った。 3年連続日本一を目指す戦いは19日に初戦を迎える。工藤監督は「パ・リーグの代表として日本シリーズに行き、熱い試合をしたい」と宣言した。

◆パ・リーグ2位のソフトバンクが同1位西武に4連勝し、2年連続で「下克上での日本シリーズ進出」を決めた。クライマックスシリーズで2位以下の同一球団が2年続けて日本シリーズに出場するのはセ・パ両リーグ通じて初めて。今宮健太内野手が3本塁打を放つなど6打点の活躍を見せた。

◆ソフトバンクは3回、今宮のソロで1点を先制。先発バンデンハークは150キロ超の直球を軸に3回まで3安打無失点に抑えた。 ソフトバンクは4回に2点、6回に今宮の2ランで加点。西武は4、5、6回に1点ずつ挙げ、2点差で終盤に入った。 ソフトバンクは9回に今宮の3発目のアーチで2点を加えダメ押し。4連勝で日本シリーズ進出。 高橋純平が1勝。投壊の西武は2年連続で敗退。本田圭佑が1敗。

◆ソフトバンク今宮健太内野手がクライマックスシリーズ史上初となる1試合3本塁打の大暴れで、MVPに輝いた。3回に先制弾。6回に、この日2本目となる2ランを放った。 1点差に迫られた6回の1発は、1死二塁から西武松本航の直球を豪快に左中間へ運んだ。「芯で完璧にとらえられました。いい打撃ができたし、チームにとっても大きい追加点になってくれたと思う」。7回にも中前適時打。さらに9回にも2ランを放ち、6打点。1試合3発を「なかなかないですね。自分がびっくりしています」と振り返った。 西武とのCSファイナルステージで19打数10安打と4連勝の原動力となった男は「今日決めたいと思って臨んでいた。日本一目指して頑張っていきたい」。3年連続日本一を次なる目標に掲げた。

◆ソフトバンクのグラシアル外野手がファイナルステージ3発目となる本塁打を放った。1点リードの4回先頭で、左中間へソロをたたき込んだ。リードを広げる貴重な一打に「先頭バッターだったので何とか出塁したかった。最高の結果になってくれた」。 初戦は反撃のきっかけとなる1発。第2戦では西武に差を詰められたところで突き放すアーチを打ち、いずれも効果的な場面だった。

◆ソフトバンクは13日、日本シリーズ進出の記念キャンペーンの実施を発表した。 レプリカTシャツや帽子、フェースタオルなどのグッズをはじめ、サイン色紙が当たるモバイルサイトキャンペーンなど、ホークス公式オンラインストアなどで発売する。

◆公式戦2位のソフトバンクが3年連続19度目の日本シリーズ出場を決めた。ソフトバンクの3年連続出場は南海時代の51~53年、64~66年以来、53年ぶり3度目。リーグ優勝チーム以外の日本シリーズ出場は07年中日(2位)10年ロッテ(3位)14年阪神(2位)17年DeNA(3位)18年ソフトバンク(2位)に次いで6度目で、2年連続V逸から出場は初めて。1S<2>戦から6連勝はプレーオフ、CSの新記録だ。 ▼ソフトバンクは2試合連続毎回安打で、<1>戦からの安打が11→13→14→17。ファイナルSのチーム打率3割5分7厘はCS新記録で、日本シリーズを含めたポストシーズンで2試合連続毎回安打、4試合連続2桁安打はともに初めて。4試合連続7点以上もポストシーズン新記録となった。

◆パ・リーグ2位のソフトバンクが同1位西武に4連勝し、2年連続で「下克上での日本シリーズ進出」を決めた。就任5年目の工藤公康監督は4度目のシリーズ出場。 監督就任1年目から5年間で4度出場は上田監督(阪急)藤田監督(巨人)森監督(西武)に次いで4人目だ。これで工藤監督のクライマックスシリーズ成績は22勝8敗、勝率7割3分3厘となり、プレーオフ、CSの最多勝。公式戦でも6割8厘の高勝率を記録している工藤監督だが、CS、日本シリーズの短期決戦では勝率が7割を超えている。

◆ソフトバンク王貞治球団会長が巨人との19年ぶりの日本シリーズ対決を喜んだ。 セ・パ同日に日本シリーズ進出チームが決まり、王会長が監督として率いたダイエー時代の00年以来となる顔合わせが決定した。「あのときは我々は負けているんでね。なんとかお返ししたい。チームの力は2000年より総合力で上回っていると思う。いいシリーズが戦えると思います」とリベンジに期待した。

◆ソフトバンク牧原大成二塁手が美技で流れを渡さなかった。4回、2点差に迫られ、なおも2死一塁での守備。栗山の一、二塁間へのゴロに飛びつき好捕。体勢を崩しながら、しっかりと一塁へ送球しアウトにした。 深い場所で打球を処理したプレーに「絶対にそこに打球が来ると思って(投手が)投げた瞬間に移動した」。この日も2安打を放ちファイナル4試合で19打数8安打、打率4割2分1厘、1本塁打、5打点とバットでも4連勝に貢献した。

◆パ・リーグ2位のソフトバンクが同1位西武に4連勝し、2年連続で「下克上での日本シリーズ進出」を決めた。 2位以下の同一球団が2年続けてクライマックスシリーズを制して日本シリーズに出場するのは初めてのケース。ソフトバンクはリーグ優勝した17年から3年連続でのCSファイナル突破となった。試合後の工藤公康監督の球場インタビューは以下の通り。 -台風の被害が心配される中で、ゲームが行われて、きょう決めました。今の気持ちは まずは今回の台風で被災された方、避難を余儀なくされた方に、心からお見舞いを申し上げます。そんな中できょう、試合ができたことを本当にうれしく思いますし、こんなにたくさんのファンの方に来ていただいて、本当にありがとうございました。 -きょうの試合もそうですが、この4試合、相手に主導権を渡さずに4連勝という形に それは選手たちが、あまり時間のない中で、しっかりと準備をしてくれたおかげだというふうに思いますし、1試合1試合、1球1球に、しっかりと集中してくれて、何とか勝つんだと、何とかものにするんだと、いう強い思いを持ってやってくれたことがこの結果につながったと思います。 -4試合連続の2桁安打 ほんとにみんなが、つなぐ気持ちをしっかり持ってやってくれたことがこの点数につながってると思いますし、とにかく1打席1打席、1球1球をみんなが大事にしてくれたからこそ、今の結果になったというふうに思います。 -先発、リリーフ陣も熱い投げっぷり ほんとにね、試合に出てる選手だけではなくて、ベンチにいる選手たちもみんな一緒になって、自分が投げてるように、自分が打ってるかのように、同じ気持ちでやってくれたことが、この結果につながってると思いますし、そういう思いをしっかり背負って、試合に出てる選手たちも、頑張ってくれたことがこの結果だと思いますんで、チーム一丸となった勝利だと思います。 -CSではいろんな選手をスタメンで、いろんな選手を代打で使って、はたから見てると怖いくらいに工藤監督の采配が的中をしていた、どういう思いで起用を シーズンで頑張ってくれた人をね、途中で代えるっていうのは非常に心苦しい思いはありましたし、ほんとに自分自身でも大きな決断だったというふうに思うんですが、ここは勝つために、何が最善かというところをしっかり考えさせてもらって、本当に選手には申し訳なかったんですけど、やっぱりシーズン優勝できなかった、その思いを、なんとかこのクライマックスで勝ちたいという思いが、選手たちにも伝わったと思いますし、出てくれた選手たちがしっかり結果を残してくれたからこそ、僕もたぶん非難されないで済んだと思います。 -3年連続の日本一、挑戦権を得ることになった とにかくパ・リーグの代表として日本シリーズに行って、しっかりと戦って、勝てるようにファンの皆さんに喜んでもらえるような熱い試合をしっかりやっていきたいと思います。 -福岡のファンのみなさんに 熱い応援をたくさんありがとうございました。皆さんの思いが、こういう結果になったというふうに思ってます。これからも日本一目指して、選手一丸になって頑張っていきますんで応援よろしくお願いします。本日はありがとうございました。

◆ソフトバンク今宮健太内野手がクライマックスシリーズ史上初となる1試合3本塁打の大暴れで、MVPに輝いた。3回に先制弾。6回に2ラン。最後は9回の2ランだった。試合後の球場インタビューは以下の通り。 -今の気持ち チームが日本シリーズ行けるということで、すごくうれしいです。 -きょうは圧巻 なかなかないですね、自分がびっくりしてます。 -ホームラン振り返って、手応えは いいところで1本1本が打てましたし、僕たちもやっぱりきょう決めたいという気持ちで試合前から挑んでましたんで、レギュラーシーズンの悔しい気持ちをぶつけるということだけを考えて、頑張ってきました。 -ファイナルステージ、19打数10安打 これで終わればいいんですけど、まだ日本シリーズありますんで、日本一目指してチーム一丸頑張っていきたいと思います。 -第1戦の当たり損ねのサード内野安打から ほんとミラクルみたいなヒットになりましたけど、何よりもチームが勝てたことってのが一番ですので、ファンの皆さんの前で勝てたことはよかったですね。 -去年のCSはケガのため出られず それよりもやっぱり、シーズン2位という成績だったので、その悔しさだけをぶつけようと思って選手全員でやってきたので、これで福岡に帰れますし、福岡のファンの皆さんの前で野球ができる喜びがある。しっかり頑張っていきたいと思います。 -全国のファンに きょうも、毎日、熱い声援ほんとにありがとうございます。残りも最大で7試合というところで、ほんとに少なくなってきてますんで、チーム一丸となって日本一目指して頑張っていきますんで、熱い応援よろしくお願いします。本当にありがとうございました。

◆パ・リーグ2位のソフトバンクが快挙ずくめの2年連続下克上突破だ。 今宮健太内野手(28)がクライマックスシリーズ(CS)史上初の1試合3本塁打と大暴れ。6打点の活躍でリーグ王者西武を下してのCSファイナルステージ突破に導き、MVPに輝いた。シーズン2位以下の同一球団が2年続けて日本シリーズに出場するのは初のケース。同ステージで初戦から4連勝突破もパ・リーグ初。19日からヤフオクドームで巨人を迎えて日本シリーズを戦い、3年連続日本一へ挑戦する。今宮の3本の放物線が、2年連続の下克上突破への決め手となった。「(明豊)高校3年生以来」という3本は、まずは3回に先制ソロ。1点差に迫られた6回に突き放す2ランを放つと、9回にはトドメの2ラン。いずれも左翼へ豪快に運んだ。初回に中前打、7回の適時打とあわせて5安打6打点。「今日、突破を決めたいと思っていた。(打撃には)自分でもビックリしています」。ファイナル制覇への気持ちをバットに乗せ、暴れ回った。 3割20発を目標にした今季は、昨年痛めた左太もも裏痛に悩まされ、6月下旬から1カ月離脱。その後も休養を挟みながらの出場で、思うような打撃ができていなかった。ファーストステージは10打数1安打。9日のファイナル第1戦前に早出特打を行った。「どのスイングが振りやすいかと探りながらだった」。その日によって変わる不安定な状態。第2戦までは白色の830グラムの軽いバットを使っていたが「ヘッドが利いた、いつもの方がいい」と、第3戦から黒色の860~870グラムのバットに。狙い通りヘッドを使い、アーチを描いた。「CS前は最悪だった。日に日にスイングがよくなった」。ファイナル4試合は19打数10安打、3本塁打、7打点をマークした。 下克上での日本一へ。「2位の悔しさだけをぶつけてきた」と語った今宮同様、思いはベンチも同じ。工藤監督はファーストステージで松田宣をスタメンから外し、ファイナル第1戦では内川に代打を出し、この日は内川にバントをさせた。短期決戦で勝利だけに徹底した采配について「勝ちたいという思いは選手に伝わった」という。CSファースト第2戦からの6連勝を決めた原動力は、V逸の悔しさだった。 日本一を決する相手は巨人だ。00年以来の日本シリーズの顔合わせ。工藤監督は「パの代表として日本一を目指したい」。MVPに輝いた今宮も「めちゃめちゃ強いと思う。日本一目指して頑張っていきたい」。3年連続日本一しか見えていない。【石橋隆雄】 ▼今宮が3本塁打を含む5安打、6打点。日本シリーズを含むポストシーズンで1試合5安打は初めてとなり、1試合3本塁打は15年日本シリーズ<3>戦山田(ヤクルト)に次いで2人目、プレーオフ、CSでは初めて。1試合6打点はポストシーズンタイ記録で、日本シリーズの63年<7>戦柴田(巨人)04年<3>戦カブレラ(西武)とプレーオフ、CSの73年<4>戦大橋(阪急)08年2S<2>戦小笠原(巨人)18年ファイナルS<2>戦栗山(西武)同<3>戦上林(ソフトバンク)に次いで7人目。

◆西武源田壮亮内野手が悔し涙を流した。3回1死一、三塁の好機で投ゴロ併殺に倒れるなど5打数無安打。4試合で打率1割8分8厘、1打点とシリーズを通して調子を上げられなかった。 2年連続の敗退に、試合後は目を赤くし「今年の方が悔しい。勢いに乗れば絶対強いチーム。最初の突破口を開く働きができなかった」。来季は主将秋山が抜ける可能性もあり「自分が引っ張っていこうと。考えながらやります」と話した。

◆日本シリーズ進出を決めたソフトバンクの工藤公康監督、柳田悠岐外野手、今宮健太内野手が東京・立川市内の宿舎で共同記者会見に臨んだ。 会見の一問一答は以下の通り。なお、ソフトバンクは台風19号で甚大な被害が発生したことを受け、祝勝会を自粛した。-工藤監督に聞きます。あらためて日本シリーズ進出を決めた今の心境は? 工藤監督 選手たちには、このファースト、ファイナルで、苦しいなか、本当に頑張ってくれました。ほめて上げたいと思います。また、台風の被害が多かったなか、野球ができる幸せを感じていますし、1日も早い復旧を願っています。 -シーズン2位からのCS突破でしたが 工藤監督 シーズンでは「奪首(ダッシュ)」のスローガンのもとやったが、かなわず2位に終わった。私自身、悔しいという強い思いでいたし、選手全員、コーチ、スタッフもみんな同じ気持ちでいたので、選手も力が発揮できたと思ってます。みんなを誇りに思います。 -ファイナルは西武相手に見事な4連勝でした 工藤監督 選手のおかげだと思います。 -打線が好調ですべて先制点を挙げて、2ケタ安打をマークしました 工藤監督 初回から集中してなんとか点を取るんだという選手の思いが伝わった。どっちが主導権を取るかというなか、1回から点が取れた。先制点がいかに大事かをよく分かっている。それでチームが勢いに乗って、ファイナルを勝ち上がっていったと思います。 -思い切った選手起用や、決断もありました 工藤監督 どんな采配をしても選手がいい働きをしてくれないと、いい采配とは呼べません。決断は確かにありました。勝つために何を選択するかを考えてました。でも、つらかったかもしれないが、選手が勝つために何をするかを考えてくれた。よくやってくれました。苦しくて申し訳ないという思いを持ちながら試合をやってました。 -投手陣も西武打線を抑えました 工藤監督 常日頃から準備を伝えていますが、それをしっかりやってくれたことが結果になったと思います。マウンドに上がれば勇気も、割り切って投げることも必要ですが、若い投手も多いなか、成長してくれたし、結果も出してくれた。疲労取るのも大変だったと思いますが、(CS)4試合を戦ってくれたのは自信にしてほしいし、これからの野球人生で生かされると思います。 -柳田選手に聞きます。今の心境は? 柳田 うれしいの気持ちだけです。 -自身でも打撃も好調だったと思いますが 柳田 今日もゲッツー打ったし、打点もゼロだし、何もしてないです。 -西武打線に打ち勝ったと思いますが 柳田 今日も(今宮)健太が打ったし、ホントに頼りになるチームメートばかりです。 -盗塁をするなど足は完全に回復しました 柳田 足の状態だけは、上がってます。 -ケガもあったシーズンでしたが 柳田 取り返せるとは思ってませんが、それでも裏方さんとかに、喜んでもらうために一生懸命やってます。 -今宮選手に聞きます。MVPおめでとうございます。今の心境は? 今宮 今日だけだったですけど、うれしいです。 -6打点の活躍でした 今宮 これ以上ない成績で、プロ野球人生でも、これからないでしょう。 -CSはどんな思いで戦っていましたか? 今宮 レギュラー2位に終わって、悔しさをぶつけるのはこのCSしかなかったという思いでした。 -シーズン全体を振り返って 今宮 シーズン最初は正直自信を持てて始めました。でも途中で故障もありましたが、それもいい経験にもなったと思う。だから、なんとかCSでチームのためにと思いましたし、少しでも力になれたのは良かったと思います。 -工藤監督に聞きます。日本シリーズの相手は巨人となりました。チームの印象を聞かせてください。 工藤監督 交流戦しか戦ってないですし(分析は)これからですが、非常に投打がまとまっていて、バランスのいいチームだなと思っています。 -両チームの日本シリーズは「ON対決」以来で、ご自身も現役時代に所属していたチームが相手ですが 工藤監督 特別な思いはありませんが、現役でお世話になったチームだし、みんなに注目してもらう試合になるでしょう。野球史に残るゲームをしたいです。パ・リーグの代表としてファンの前でしっかりやりたいですし、やるからには勝たないといけないし、そうでないとプロではないと思ってます。 -柳田選手と今宮選手に日本シリーズへの意気込みをお願いします 柳田 あと4つ勝ちます。 今宮 あと4つ、勝てるようにチーム一丸となって調整していきたい。

◆ソフトバンクは台風19号で甚大な被害が出たことなどを考慮し、東京・立川市内の宿舎で予定していた祝勝会を自粛した。 工藤公康監督は「今回の台風で被災された方、避難を余儀なくされた方に、心からお見舞いを申し上げます」と神妙に話した。

◆西武は4連敗で2年連続のCSファイナルステージ敗退となった。 昨年男泣きした辻監督も「非常に残念。選手層の薄さを痛感させられた」と涙を見せることなく完敗を受け止めた。CS初登板の本田が4試合連続の先制を許すと、4回途中で19歳平良、5回途中でルーキー松本航を投入も6回に今宮に2ランを被弾。自慢の山賊打線も終盤は沈黙した。指揮官は2年契約最終年となる来季に向け「3連覇できるよう頑張るのが一番。若い投手も経験を積んで悔しい思いもした。課題を持って来季に臨んでほしい」と前を向いた。

◆パ・リーグ2位のソフトバンクが2年連続下克上突破だ。今宮健太内野手(28)がCS史上初の1試合3本塁打と大暴れ。6打点の活躍でリーグ王者西武を下してのCSファイナルステージ突破に導き、MVPに輝いた。 3本の放物線が、2年連続の下克上突破への決め手となった。「(明豊)高校3年生以来」という3本は、まずは3回に先制ソロ。1点差に迫られた6回に突き放す2ランを放つと、9回にはトドメの2ラン。「今日、突破を決めたいと思っていた。(打撃には)自分でもビックリしています」。ファイナル制覇への気持ちをバットに乗せた。 ファーストステージは10打数1安打。9日のファイナル第1戦前に早出特打を行った。「どのスイングが振りやすいかと探りながらだった」。その日によって変わる不安定な状態。第2戦までは白色の830グラムの軽いバットを使っていたが「ヘッドが利いた、いつもの方がいい」と、第3戦から黒色の860~870グラムのバットに。狙い通りヘッドを使い、アーチを描いた。「CS前は最悪だった。日に日にスイングがよくなった」。ファイナル4試合は19打数10安打、3本塁打、7打点をマークした。 日本一を決する相手は巨人だ。00年以来の日本シリーズの顔合わせ。工藤監督は「パの代表として日本一を目指したい」。MVPに輝いた今宮も「めちゃめちゃ強いと思う。日本一目指して頑張っていきたい」。3年連続日本一しか見えていない。【石橋隆雄】

◆ソフトバンク今宮健太内野手(28)がCS史上初の1試合3本塁打と大暴れ。6打点の活躍でリーグ王者西武を下してのCSファイナルステージ突破に導き、MVPに輝いた。 ▼今宮が3本塁打を含む5安打、6打点を記録。日本シリーズを含むポストシーズンで、1試合5安打は初めてとなり、1試合3本塁打は15年日本シリーズ第3戦山田(ヤクルト)に次いで2人目、プレーオフ、CSでは初めて。1試合6打点はポストシーズンタイ記録となり、日本シリーズの63年第7戦柴田(巨人)04年第3戦カブレラ(西武)とプレーオフ、CSの73年第4戦大橋(阪急)08年2S第2戦小笠原(巨人)18年ファイナルS第2戦栗山(西武)同第3戦上林(ソフトバンク)に次いで7人目。

◆「圧倒的」と言っていい。ソフトバンクが西武とのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルを制した。それも無傷の4連勝。台風19号の影響で前日(12日)が中止となったが、流れは変わらなかった。今シリーズは「動」のソフトバンク工藤監督と「静」の西武辻監督とも言えたが、正確に表現すれば「動かす駒のあったホークス」と「動かす駒のなかったライオンズ」だった。ホークスはシーズン2位に泣いた。だが、潜在的な「戦力層」は西武を上回る。未曽有の故障禍となったシーズンではあったが、役者がそろえば敵無しと言ったところか。 西武の無念さはいかばかりかとも思う。力を発揮できないままに終わっただけに悔しさも倍増だろう。大きな「因縁」を残してCSが終わった。さらに「宿敵」の構図を残した。早くも来季の両軍の戦いが楽しみでもある。 セ・リーグはVチーム巨人がCSファイナルを突破した。ホークスにとって「ON対決」以来、19年ぶりの顔合わせとなった。試合後、報道陣に囲まれた王球団会長も早くも日本シリーズが楽しみのようだった。「G倒」こそ、遠く九州へ渡ったときの夢でもあった。球団がソフトバンクとなって初の巨人との日本シリーズ。ダイエー球団買収の際、真っ先に孫オーナーがあいさつに出向いたのが巨人のオーナーであった渡辺恒雄氏(現読売新聞グループ本社代表取締役主筆)だった。日本一どころか「めざせ世界一!」のスローガンを盟主巨人にも突きつけ球界参入した。それだけにソフトバンクにとっても「悲願の対決」である。後藤オーナー代行は「こんな日が来るとは。シリーズで巨人さんに胸を借りたい。チームはきっといい結果を出してくれると思います」と言った。 令和元年、悲願達成の舞台が整った。【ソフトバンク担当 佐竹英治】

◆ソフトバンクは今宮の5安打3本塁打6打点を挙げる活躍などで西武を退け4連勝。昨季に続きレギュラーシーズン2位からの日本シリーズ進出を決めた。ソフトバンクの日本シリーズ出場は3年連続19度目(前身球団を含む)。西武は2年連続でリーグ優勝を果たしながら、今季も日本シリーズに駒を進めることができなかった。  西武は本田、ソフトバンクはバンデンハークが先発登板。両チームとも第3戦からスターティングメンバーを変えずに臨んだ。  三回、1死から今宮が左翼席にソロ本塁打を放ち、ソフトバンクが4試合連続で先制点を奪う。ソフトバンクは四回にも先頭のグラシアルが左中間スタンド上段にソロ本塁打をたたき込み、さらに1死一塁から甲斐が左翼線適時二塁打を放ち3点を先行した。  西武はその裏、2死三塁から山川が左前打を放ち1点を返し、五回には先頭のメヒアが左中間へソロ本塁打。1点差まで詰め寄られたソフトバンクも六回、今宮の左中間への2点本塁打で差を広げるが、西武もその裏に山川がバックスクリーンへソロ本塁打を放った。  ソフトバンクは七回、遊ゴロ悪送球で出塁した先頭の松田宣を内川が送り、代打の長谷川が右翼線へ適時二塁打。さらに2死三塁から今宮が中前適時打を放ち突き放した。  西武は八回に2死一、三塁の好機を作るが、モイネロの前にメヒアが見逃し三振。ソフトバンクはその裏、今宮のこの試合3本目となる2点本塁打で9-3とすると、九回に守護神の森をマウンドに送り無失点で試合を締めた。

◆プロ野球のクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ(6試合制)は13日、セ、パ両リーグともに第4戦が行われ、パはレギュラーシーズン2位のソフトバンクがリーグ2連覇した西武に9-3で快勝し、4連勝で3年連続19度目(南海、ダイエー時代を含む)の日本シリーズ進出を決めた。  パはソフトバンクが三回に今宮の本塁打で1点を先制。その後も今宮が六回と九回に2ランを放つなど着実に得点を重ねた。  日本シリーズは19日にヤフオクドームで開幕する。 西武・辻監督 「ソフトバンクは強かった。シーズンを戦っていて、これだけ上位から下位まで調子が良く、強力だった時期はなかった。打線にやられた」

◆ソフトバンクは今宮の5安打3本塁打6打点を挙げる活躍などで西武を退け4連勝。昨季に続きレギュラーシーズン2位からの日本シリーズ進出を決めた。ソフトバンクの日本シリーズ出場は3年連続19度目(前身球団を含む)。  以下、ソフトバンク・工藤監督の一問一答。  --台風の被害が心配される中での試合  「まずは今回の台風で、被災された方、避難を余儀なくされた方に、心からお見舞いを申し上げます。そんな中できょう、試合ができたことを本当にうれしく思いますし、こんなにたくさんのファンの方に来ていただいて、本当にありがとうございました」  --4試合、相手に主導権を渡さなかった  「いや、もうそれは、選手たちがあまり時間がない中で、しっかりと準備をしてくれたおかげだと思いますし、一試合一試合、一球一球にしっかりと集中してくれて、なんとか勝つんだと、なんとかものにするんだという強い思いを持ってやってくれたことが、この結果につながったと思います」  --4試合連続の2けた安打  「みんながつなぐ気持ちをしっかり持ってやってくれたことが、この点数につながってると思いますし、もうとにかく一打席一打席、一球一球をね、みんなが大事にしてくれたからこそ今の結果になったというふうに思います」  --先発陣も救援陣もよく投げた  「試合に出ている選手だけではなくて、ベンチにいる選手たちもね、みんな一緒になって、自分が投げているように、自分が打っているかのようにね、同じ気持ちでやってくれたことが、この結果につながっていると思いますし、そういう思いをしっかり背負ってね、試合に出ている選手たちも頑張ってくれたことがこの結果だというふうに思いますので、チーム一丸となった勝利だと思います」  --采配が的中。選手起用への思いは  「シーズンで頑張ってくれた人をね、途中で変えるっていうのは非常に心苦しい思いはありましたし、自分自身でも大きな決断だったというふうに思うのですが、ここは勝つために何が最善かと言うところをしっかり考えさせてもらって、選手には申し訳なかったんですけど、やっぱりシーズンで優勝できなかった、その思いをなんとかこのクライマックスでね、勝ちたいという思いが、選手たちにも伝わったと思いますし、出てくれた選手がしっかり結果を残してくれたからこそ、僕もたぶん非難されないで済むんだと思っています」  --3年連続日本一の挑戦権を得た  「とにかくパ・リーグの代表として、日本シリーズに行ってね、しっかりと戦って勝てるように、ファンの皆さんに喜んでもらえるようなね、熱い試合をやっていきたいと思います」  --ファンへメッセージを  「熱い応援をたくさんありがとうございました。皆さんの思いが、こういう結果になったと思っています。これからも、日本一を目指して選手一丸になって頑張っていきますので、これからも応援よろしくおねがいします。本日はありがとうございました」

◆ソフトバンクの王球団会長は、ダイエー時代の2000年に自身が監督を務めて対戦して以来の巨人との日本シリーズに「あの時は負けているので何とかお返ししたい。いいシリーズを戦えると確信している」と期待した。  19年前は長嶋巨人との「ON対決」として注目され2勝4敗で日本一を逃した。チームはその後6度出場した日本シリーズを全て制し、巨人以外のセ・リーグ5球団を下しており「11球団はみんな巨人とやりたい」と打倒巨人への思いは強い。 今季の巨人を「原監督になって戦う集団になった」と評価し、長嶋元監督に「お互い思いは同じだから、思い切ってやれたら」とメッセージを送った。

◆ソフトバンクの森が9-3の九回に7番手で登板し、三者凡退で締めた。最後は源田を三飛に仕留め「しっかりチームが勝てたことがうれしい」と笑みを広げた。  抑えとしてレギュラーシーズンに35セーブを挙げた実力を発揮し、CSでの5試合で得点を与えなかった。故障から復帰した7月下旬以降はセーブに失敗しておらず、頼もしさは増すばかり。「状態としては良くなっていると思う。(自分に)回ってきたら抑えるだけ」と力強く言った。

◆3年連続となる日本シリーズ進出を決めたソフトバンクは13日、日本各地で台風19号による被害が大きかったことを受けて試合後の祝勝会を自粛した。  東京都立川市内の宿舎で記者会見した工藤監督は「台風の被害が大きかった中、野球ができる幸せを感じている。1日も早い復旧、復興がなされることを願っている」と被災地に思いをはせた。

◆西武の山川は2-5の六回に今CSで初本塁打を放ったが、チームは完敗した。2年連続でリーグ優勝しながら、またも日本シリーズ進出を逃し「最後まで応援してくれたファンに申し訳ない」と唇をかんだ。  今季は43本塁打で2年連続の本塁打王となったが、夏場以降は不振に苦しんだ。「打席に入るのが嫌だったし、怖かった。ずっと苦しみながらやっていた」と振り返り「いっぱいやることがある。さらにすごい打者になりたい」と来季の雪辱を期した。 西武・小野投手コーチ 「後手に回ってしまった。課題が明確に出た。若い選手はいい経験ができ、来季はもっと伸びてくれるんじゃないか」

◆西武の秋山は2安打が勝利に結び付かなかった。全4試合で安打をマークしたが、2年続けてCSファイナルステージでソフトバンクに敗れ「やっぱり悔しい。目の前であれだけの力の差を見せつけられた。何かできたんじゃないかというのはある」と悔やんだ。  今季海外フリーエージェント(FA)権の資格取得条件を満たした。開幕前に米大リーグ挑戦の可能性があることを明言しているが、権利行使については「自分の中ではいろいろと考えるところはあるけど、今は言葉としてどうこうは言えない。周りの人と相談する」と話すにとどめた。

◆CS全試合を見届けた王球団会長は工藤監督の采配を絶賛した。「適材適所で、打つ手が全部当たったね」。2000年の「ON対決」以来の巨人との日本シリーズが実現。「11球団は全部、巨人とやりたいんですよ。前回は負けているので、ぜひお返ししたい。選手もその気だと思う」。巨人・長嶋終身名誉監督との再戦を「思いは(長嶋さんも)同じだから、思いきってやりたいですね」と楽しみにした。

◆敗戦が決まると、レオ党のため息がメットライフドームに充満した。3連敗を喫し、崖っぷちで迎えた第4戦。台風19号の影響で前日12日の中止を挟んだが、西武に"神風"は吹かなかった。  「非常に残念。(ソフトバンクは)強かったな。レギュラーシーズンで25試合戦ったけど、上から下までこれだけ調子がよくて強力だった時期はなかった。勢いがあってつながりのある打線にやられました」  昨年2勝4敗で敗れた鷹に1勝もできず、辻監督は潔く完敗を認めた。  今回の短期決戦は全4試合で先制を許した。打線は五回にメヒア、六回に山川がソロを放つなど必死に追いかけたが、終盤に追加点を奪われた。  逆襲に向けての課題は明白だ。昨年のCS5試合で44失点だった投手陣は、今年も4試合で計32失点。それでもシーズンを通して22歳の高橋光、21歳の今井、D1位・松本航(日体大)と若い世代がローテーションに定着した。  試合後、辻監督の続投が決定。来季が2年契約の2年目で、就任4年目となる。「若い選手がいっぱい経験した。しっかりとした課題を持って来季に向かってもらいたい」と指揮官。"弱投"を鍛え直し、悲願の日本一を目指す。 (花里雄太)

◆レギュラーシーズン2位のソフトバンクがリーグ2連覇した西武に9-3で快勝し、4連勝で3年連続19度目(南海、ダイエー時代を含む)の日本シリーズ進出を決めた。今宮健太内野手(28)がクライマックスシリーズ(CS)史上初となる1試合3本塁打を放つなど5安打6打点と活躍。3年連続の日本一を懸けた決戦は19日、セ・リーグのCSファイナルを制した巨人を相手に本拠地・ヤフオクドームで開幕する。  団旗が踊る右翼席に、屈辱と意地を"鬼采配"に変えたソフトバンク・工藤監督が深々と頭を下げた。日替わりヒーローの締めは、記録ずくめの大暴れでMVPをさらった今宮だ。  「自分でびっくりしています。シーズンの悔しさをぶつけようという気持ちで戦ってきました」  九回1死一塁、左翼席に消えた打球に本人も目を丸くした。3本目のアーチはとどめの2ラン。三回に左越えソロで4試合連続の先制点を刻んだバットは、六回1死二塁の左越え2ランなど5安打6打点と爆発した。1試合5安打と3本塁打はCS新記録で、6打点はタイ記録。ファイナルステージ10安打もシリーズ最多タイだ。チームもポストシーズン史上初の4試合連続2桁安打で、最大8・5ゲーム差からの逆転優勝を許した獅子に雪辱した。  3位楽天とのファーストステージ第1戦で敗れた崖っぷちから6連勝した。将は非情な起用も連発。松田宣や中村晃を外し、内川に代打。「選手に申し訳なかったけど、選手たちのおかげで非難されずに済みます」。スタメンに抜擢した福田、一度は外れた松田宣や中村晃から今宮まで、日替わりで主役が生まれた。  「勝つためにできることを最大限にやってくれた。ベンチの選手も自分が投げたり、打っているような気持ちで戦ってくれ、その思いを出ている選手が背負ってくれた」  ファーストステージ突破の7日夜、すぐに翌8日の特打をコーチに提案した。移動の都合で実現しなかったが、第1戦から第3戦の試合前に敢行。楽天戦で10打数1安打の今宮も参加した。「あそこから良くなった。いい時間をくれました」。疲労蓄積の中、舞台裏でも"鬼指令"を下した将。パのファイナルで初の第1戦から4連勝で、両リーグ初の2年連続の下克上を達成した。  ゴールは1992年の西武以来の3年連続日本一だ。相手は福岡移転後、日本シリーズで唯一倒していない巨人。巨人の投手として出場した2000年の「ON対決」以来の激突に燃える。  「現役時代にお世話になったチームだし、日本シリーズは注目してもらえる試合。野球史に残る試合がしたいです」  敵地で「パ・リーグの代表として」と約束。ライバルの分も、パの底力をみせつける。 (安藤理) 九回を三者凡退で締め、ファーストステージから5試合に登板し、計5回1/3を無失点のソフトバンク・森 「チームがしっかり勝ったんで言うことはない。やるだけ。状態は悪くない」 七回1死三塁で、代打で右翼線に適時二塁打を放ち、CSは代打では4打数3安打のソフトバンク・長谷川勇  「やることはやってきたので。あとはなるようになるし『ボールに聞いてくれ』です」 CSは5試合に登板して2勝のソフトバンク・甲斐野 「一戦一戦が勝負。七回に投げることだけに集中しました。コーチ、トレーナーさんが100%の状態で送り出してくれました」 ソフトバンク・後藤球団社長兼オーナー代行 「チームとしてこれ以上ないシリーズだった。西武さんの分まで日本シリーズで戦ってほしい」 ★藤井投手命日に... 10月13日は工藤監督にとって特別な日だ。元ダイエー投手の故・藤井将雄氏(享年31)の命日。「藤井がみててくれて、見守ってくれていたのかなと思います。あいつのためにも、勝てて良かったです」と空を見上げた。現役時代、最大の理解者だった弟分。いまでも墓参りは欠かさない。2000年に肺がんで若くして世を去った仲間に日本シリーズ進出を捧げた。

◆ベンチの選手を含めた全員野球のソフトバンクと、レギュラーを固定した西武。両チームの選手層の違いが結果に表れた。  ソフトバンクは5-3の七回に代打で適時二塁打を放つなど、長谷川勇の活躍が目立った。初戦では八回に内川の代打で同点打。あれで西武は崩れたといっていい。  短期決戦の戦い方を知り尽くしている工藤監督は、選手層を生かして采配を的中させ続けた。継投では、登板した投手の状態が良くないとみるとすぐに代える思い切りの良さがあった。  日本シリーズは巨人との対戦になるが打線は五分。だが、先発陣はソフトバンクが上。両チームの「先発投手vs強力打線」が見どころになるだろう。 (サンケイスポーツ専属評論家)

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