楽天(☆7対1★)西武 =リーグ戦25回戦(2019.09.26)・楽天生命パーク宮城=
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西武
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楽天
30011011X71022
勝利投手:則本 昂大(5勝5敗0S)
敗戦投手:松本 航(7勝4敗0S)

本塁打
【西武】佐藤 龍世(2号・8回表ソロ)
【楽天】浅村 栄斗(33号・1回裏2ラン),足立 祐一(2号・4回裏ソロ)

  DAZN
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◆楽天が完勝。楽天は初回、辰己の適時二塁打と浅村の2ランで3点を先制する。その後は4回裏に足立のソロが飛び出すなど、小刻みに加点した。投げては、先発・則本昂が5回1安打無失点で今季5勝目。敗れた西武は、先発・松本航が試合をつくれず、打線も沈黙した。

◆クライマックスシリーズ出場を決め、メンバーを大きく入れ替えた楽天がいきなり3点を先行した。 今季初の1番で起用されたオコエが中前打で出塁すると、続く辰己の打席ですかさず二盗。無死二塁とチャンスを広げた直後の4球目を辰己が左翼線に運び、ドラ1の1、2番コンビで先制に成功した。 さらに無死二塁から浅村が自己最多を更新する33号2ラン。「オコエ、辰己に続いていこうと思っていました。初回に打つことができて良かったです」。古巣から今季11本目を左中間スタンドにたたき込んだ。

◆楽天は1回に辰己の適時打、浅村の33号2ランで3点を奪い、先発則本昂は5回無失点の好投で勝利した。西武は楽天投手陣に3安打に抑えられ連勝が止まった。

◆楽天は1回に辰己の適時打、浅村の33号2ランで3点を奪う。先発則本昂は3回まで1安打無失点3奪三振に抑える立ち上がり。 楽天は4回に足立のソロ、5回に渡辺佳の犠飛で得点を重ねる。先発則本昂は5回無失点5奪三振。6回から両軍継投に入った。 楽天は終盤にも追加点を挙げ、突き放した。最終回には由規が481日ぶりに登板。無安打無失点に抑え、最終戦に勝利した。則本昂5勝、松本航4敗目。

◆楽天由規投手(29)が481日ぶり、移籍後初めて1軍マウンドに上がった。 仙台が、東北が、待っていた。6点差の9回、悲鳴に近い歓声が球場を包んだ。マウンドに上がったのは背番号63、楽天のユニホームに身を包んだ由規。育成契約から支配下契約を勝ち取り、ようやくたどり着いたことをファンは知っていた。ヤクルト時代の昨年6月2日に楽天生命パークで投げて以来の復活登板。試合前、平石洋介監督は「生きざまを見せてほしい」と送り出した。 初球から全開だった。代打愛斗に外角低め148キロ直球。判定はボールだったが続けた。147キロ直球でファウル、146キロ直球でファウルを奪い、追い込んだ。1球、149キロ直球は外れたが、5球目、135キロ高めのスライダーで空振り三振を奪った。 「1球投げたらイメージと違った球がいった。でも技術的にどうこうはできないので、気持ちでいくしかないと。ファウル、空振りをしてくれて、良い方向に進んだと思う。ホッとしてます。原点に返って、気持ちで抑えるというのを久々に体で感じた。野球選手として忘れちゃいけないことだなと思いました」。生まれ育った故郷で、野球選手としての闘争心に火が付いた。 だからこそ、押し込んだ。続く木村はカウント2-2から150キロ直球で一ゴロ。最後の熊代は2球で追い込み、147キロ外角高めの直球で空振り三振に仕留めた。全13球中、直球が10球。最速は150キロを計測した。1回無安打無失点2奪三振。試合を締めると、球場中から大きな拍手が起こった。「地元のパワーというか、大きな声援をいただいた。浸りたかったですね」とファンの声が力になった。 仙台生まれの右腕が最終戦で見せた力投。「CSに向けて、チームに好影響を与えられたら。こういうところで投げさせてもらった。今後に生かしていきたい」。復活の足跡を堂々と記した。

◆楽天浅村栄斗内野手が初回、FA移籍初年度としては史上最多となる33号2ランを放った。 ▼浅村が1回に自己最多の33号。浅村は昨オフに西武からFAで移籍しており、FA移籍1年目に33本塁打は、97年清原(西武→巨人)00年江藤(広島→巨人)の32本を上回る最多となった。

◆楽天浅村栄斗内野手が初回、FA移籍初年度としては史上最多となる33号2ランを放った。 打率2割6分3厘、92打点といった数字については「自分の中でもっとやれると思っている」と納得いくものではないとしたが、古巣から今季11本目のアーチは自己最多を更新する1発でもあり「去年の本数(32本)を超えられると思っていなかったのでうれしい」。チームでただ1人全試合出場を果たし、けん引した。

◆西武秋山翔吾外野手がチーム唯一全試合フルイニング出場を果たした。 ▼秋山が5年連続5度目の全イニング出場。全イニング出場を5度以上記録したのは、96~98、00~02年松井(巨人=6度)00~09年金本(広島→阪神=10度)06、08、12~15年鳥谷(阪神=6度)に次いで4人目で、パ・リーグの選手では初めて。5年連続で記録したのは、10年連続の金本以来2人目。

◆西武秋山翔吾外野手がチーム唯一全試合フルイニング出場を果たした。 5年連続は金本に次ぐ2人目の記録。「続いている数字は大事にしたい」。打率は3年連続の3割超えとなる3割3厘。179安打は3試合を残す2位オリックス吉田正と14安打差で、最多安打のタイトル獲得の可能性が高い。 「タイトルはすべて終わってから。(3割は)最低ライン。もうちょっと上げて終わりたかった」と振り返った。

◆西武辻発彦監督が活を入れた。レギュラーシーズン最終戦で先発した松本航が5回5失点、今井も1回1失点。 2連覇決定後とあってスタメン大幅入れ替えで臨み、投打ともに振るわず敗れた。同監督は「そんなことじゃ困る。(松本航は)立場が違うでしょ。今井しかり。もうちょっと抑えてもらわないと」と、CSファイナルで対戦の可能性もあり、ハッパを掛けた。 ▽西武松本航(最終戦で5回5失点で4敗目を喫し8勝目ならず)「もう1勝したかった。自分の力で勝てるようにしていきたい」 ▽西武山川(2年連続40本塁打、120打点をクリア)「打点はみんなのおかげ。もっとかえせるところはあった。力不足なので、練習で補っていきたい」

◆さぁ、下克上への挑戦が始まる。楽天が西武に7-1でシーズン最終戦を勝利した。すでにリーグ制覇を決めている王者相手に先発則本昂が5回1安打無失点の好投。打っては浅村が自己最多を更新する33号2ランを放つなど、投打の柱が躍動した。最初の目標はソフトバンクとのクライマックスシリーズ(CS)のファーストステージ突破。平石洋介監督(39)を中心に10月5日の初戦に向けて、整える。下克上への心は整った。最終戦を終え、球場のど真ん中で平石監督があいさつに決意をにじませた。 平石監督 1年間、たくさんの声援をいただき本当にありがとうございます。優勝、またこの仙台で、CSを迎えるという目標はかないませんでしたが、選手、スタッフの頑張り、そして皆さんの後押しのおかげで、何とか3位に食い込むことができました。10月5日からCSが始まります。最高の準備をして福岡に乗り込みます。一緒に戦いましょう! そして最後にもう1度、このホーム、仙台に帰ってきます! CS突破、そして日本シリーズでの帰還を高らかに宣言し、万雷の拍手を一身に受けた。 万全と言える最終戦だった。相手は王者西武。森、中村らを休ませる消化試合とはいえ、投打で圧倒した。先発の則本昂は直球、フォークと申し分なし。5回1安打無失点5奪三振と寄せ付けなかった。打線も若手と中堅が力を示した。1回先頭のオコエが中前打で出塁すると、続く辰己の3球目で完璧な二盗。辰己の適時二塁打で先制すると、3番浅村が左中間へと33号2ランをぶち込んだ。1、2、3番で3得点。機動力とパワーをまざまざと見せつけた。 それでも気持ちに緩みはない。まずは10月5日、敵地ヤフオクドームでのソフトバンク戦。17年は3位からファーストステージを突破もファイナルステージでソフトバンクに敗れて、下克上はならなかった。平石監督は「ここからは短期決戦。勢いを持って立ち向かっていく」と言い切った。最終盤の8試合で6勝2敗。どのチームよりも勢いをつけた。いざ、下克上日本一へ。2年ぶりの雪辱を果たし、再び仙台に戻ってくる。【島根純】

◆西武・山川穂高内野手(27)が26日、シーズン最終戦となる楽天戦(楽天生命パーク)に出場。リーグトップで123打点の同僚・中村を3打点差で追っていたが、3打数無安打で打点はなかった。  "打点王"に届かなかったが、試合後は「年間を通して、もっと稼げるところはあった。これが今の実力。仕方がない」とさっぱりしていた。昨年も124打点を挙げたが、同僚だった浅村(現楽天)に届かなかった。  なお、43本塁打は、2試合を残している2位・デスパイネ(ソフトバンク)に7本差をつけており、2年連続のタイトル獲得が濃厚となっている。

◆西武の秋山が5年連続で全試合フルイニング出場を果たした。2014年9月6日から続くフルイニング出場はこれで739試合に伸びた。「達成感はほぼないけど、続いている数字は大事にしたい」と淡々と話した。  レギュラーシーズン最終戦は無安打だったが、今季は179安打で、3年連続4度目となる最多安打のタイトル獲得は濃厚だ。打率は3割3厘で終え、3年連続で3割を超えた。「最低の最低ラインはクリアしたかなという感じ。もう1本打って、180安打でと思っていたけど」と話した。

◆楽天の由規が九回にマウンドに上がり、昨年6月2日以来の1軍登板を果たした。球速150キロをマークするなど、持ち味の直球を軸に三者凡退に片付けた。登板前に名前がコールされると大歓声に包まれ「込み上げてくるものがあった。原点に返って気持ちで投げた」と充実感に浸った。  昨オフにヤクルトを自由契約となり、育成選手として入団。新規契約が可能な期間が終了する7月31日の2日前に支配下選手登録された。宮城・仙台育英高出身の29歳。故郷の地で再スタートを切った。

◆楽天の浅村が11年目で自己最多を更新する33号2ランを放った。1-0の一回無死二塁で松本航の甘く入った変化球を左中間スタンドへ豪快にたたき込んだ。昨季まで在籍した西武から11本目のアーチをかけた。  4年連続で全試合出場を達成した。だが、移籍1年目は打率2割6分3厘、92打点と昨季よりも数字を落としてレギュラーシーズンを終了。クライマックスシリーズ(CS)に向け「ソフトバンクを倒して次のステージに行きたい」とリーグ優勝した古巣との再戦を思い描いた。

◆西武のドラフト1位、松本航(わたる)投手(22)=日体大=が26日、シーズン最終戦となる楽天戦(楽天生命パーク)に先発。5回5失点で4敗目を喫した。  一回に浅村に2ランを浴びるなど、いきなり3点を失った右腕は「ボールが浮いてしまった。最後まで自分の投球ができなかった」と反省した。  辻監督は「気が緩んでるんじゃないの。こんなことじゃ困る。楽天とはCSで当たる可能性もあるし、キチッと抑えておかないと」と厳しい言葉を並べた。

◆則本昂が先発して5回1安打無失点で5勝目。150キロ台の球を連発し、CSでの好投を予感させた。「バッテリーでやりたいことはできた。内容は濃かった」。3月に右肘のクリーニング手術を受け、7月にようやく1軍初登板を果たした。「うまくいかないことばかり。復帰して今日まで投げ切れたのは良かった」と前向きに話した。 5回無失点の則本昂に楽天・平石監督 「しっかりと試合をつくってくれた。前足に体重が乗って、打者に向かっていく姿が見られた。非常に良かった」

◆2年連続のリーグ優勝を決めている西武は、楽天に1-7で敗戦。80勝62敗1分けでレギュラーシーズンを終え、打撃部門6タイトル中5つ(ほかに最高出塁率)で西武勢がトップとなった。  43本塁打で2年連続のタイトルを確実にしている山川穂高内野手(27)は8月10日以来、47日ぶりに4番で先発出場。123打点でトップの中村を3打点差で追っていたが、3打数無安打で打点なし。2冠はならず「年間を通して、もっと稼げるところはあった。これが今の実力。仕方がない」と話した。  4番起用については「またしっかり中村さんに勝って座らないと。何年も続けて真の4番だと思う」。10月9日に始まるクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージに向けて「CSは数字じゃない。(シーズンの)最後と一緒で勝てばいい」と昨季逃した日本シリーズ進出へ、気持ちを新たにしていた。(花里雄太)

◆パ・リーグ3位が確定した楽天は26日、西武最終戦に7-1で勝ち、71勝68敗4分けで今季のレギュラーシーズンを終えた。浅村栄斗内野手(28)が、一回にプロ11年目で自己最多となる33号の2ランを放ち、勝利に貢献。対西武では球団別で最多の11本塁打目となる一発で"レオキラー"ぶりを示し、クライマックスシリーズ(CS)での大暴れを予感させた。  杜の都の夜空に閃光(せんこう)が走った。キャリアハイのシーズン33本塁打目。浅村は悠然とダイヤモンドをまわった。  「初回に打つことができてよかった。まさか去年の数字(32本)を超えられるとは思っていなかった」   1-0の一回無死二塁。松本航の甘く入った変化球を左中間席へ豪快にほうり込んだ。古巣の西武との対戦はこれで3戦連発。球団別で最多の11本目を見舞い"レオキラー"ぶりを発揮した。  昨季は打点王(127打点)に輝き、西武のリーグ優勝に貢献。優勝請負人としてフリーエージェント(FA)で楽天に加入した。ブラッシュに並ぶチームトップの本塁打をマークし、打点は同2位の92。移籍初年度から堂々たる活躍を見せ、チームの2年ぶりとなるクライマックスシリーズ(CS)進出に大きく貢献した。  新天地では若手選手を食事に誘う機会が増えた。「自分は言葉で引っ張るタイプではない。ついてきてくれる後輩がいるなら背中で引っ張りたい」。沖縄・久米島の春季キャンプから初志貫徹。兄貴分としてチームを引っ張った。  それでも、浅村は「納得はしていない。もっとやれると思ってシーズンに入った。悔しい気持ちが強い」と振り返る。夏場に調子を落とすとチームも低空飛行。プレッシャーのもとで一切の弱音を吐かず、4年連続で全試合出場を達成したが、リーグ優勝に届かなかった責任を背負った。  ソフトバンクとのCSファーストステージを勝ち抜けば、日本シリーズ進出を懸けたファイナルステージでは西武が待ち受ける。古巣との相性のよさを示す主砲の存在は頼もしい限りだ。  「CSに出て終わりじゃない。とにかく攻めて暴れたい。仙台に戻って日本一になりたい」と浅村。レギュラーシーズンは終わっても、壮大な夢への戦いはまだ続く。 (広岡浩二)

DAZN

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
西武
80621 0.563
(↓0.004)
優勝
(-)
0756
(+1)
695
(+7)
174
(+1)
134
(-)
0.265
(↓0.001)
4.350
(↓0.02)
2
(-)
ソフトバンク
76614 0.555
(-)
1.5
(↑0.5)
2578
(-)
556
(-)
182
(-)
113
(-)
0.252
(-)
3.630
(-)
3
(-)
楽天
71684 0.511
(↑0.004)
7.5
(↑1)
0614
(+7)
578
(+1)
141
(+2)
48
(+2)
0.251
(-)
3.740
(↑0.01)
4
(-)
ロッテ
69704 0.496
(-)
9.5
(↑0.5)
0642
(-)
611
(-)
158
(-)
75
(-)
0.249
(-)
3.900
(-)
5
(-)
日本ハム
65725 0.474
(↑0.003)
12.5
(↑1)
1559
(+4)
581
(+1)
93
(+1)
48
(-)
0.251
(-)
3.760
(↑0.03)
6
(-)
ORIX
59756 0.440
(↓0.004)
17
(-)
3531
(+1)
632
(+4)
100
(-)
120
(-)
0.243
(↓0.001)
4.110
(-)