1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ヤクルト | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 2 | 6 | 1 | 0 |
阪神 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 2 | 0 | X | 3 | 11 | 0 | 0 |
勝利投手:岩崎 優(3勝0敗0S) (セーブ:藤川 球児(4勝1敗13S)) 敗戦投手:ハフ(1勝5敗3S) |
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◆阪神が接戦を制した。阪神は0-0で迎えた4回裏、大山の適時打で先制に成功する。その後は逆転を許すも、7回に高山と大山の連続適時打で2点を挙げ、再びリードを奪った。投げては、3番手・岩崎が今季3勝目。敗れたヤクルトは、2番手・ハフが誤算だった。
◆阪神大山悠輔内野手(24)が先制打を放った。 先頭・糸原の四球と二盗で1死二塁の好機をつくり、大山が中前に適時打。二塁から糸原が先制のホームを踏んだ。「(カウント1-2と)追い込まれていたので、なんとかしたいと思っていました。先制点がほしかったので、打つことができてよかったです」と、5試合ぶりの打点を喜んだ。
◆序盤は両チームともに無得点。ヤクルトは3回2死満塁の好機で雄平が一ゴロに倒れ、阪神も3回1死一、二塁を生かせず。 阪神が4回1死二塁から大山の適時打で1点を先制。ヤクルトは6回に吉田、奥村の適時打で2点を挙げ、逆転した。 阪神が7回に逆転。先頭・近本の中前打から2死一、三塁とし、高山が同点打。なおも2死一、二塁で大山が決勝打を放った。 阪神岩崎が3勝目、藤川が13セーブ、ヤクルト・ハフが5敗目。
◆阪神ルーキー近本光司外野手が3安打を放ち、今季153安打。安打数の新人記録は56年佐々木(高橋)の180本だが、セ・リーグでは58年長嶋(巨人)がマークした153本の最多記録に61年ぶりに並んだ。 また猛打賞は13度目。新人の猛打賞回数は58年長嶋(巨人)の14度が最多で、阪神では48年別当、16年高山の13度に並ぶ最多タイ。なおこの日は盗塁も決め、34盗塁は新人歴代9位タイとなった。
◆ヤクルトのドラフト8位吉田大成内野手が、プロ初の猛打賞を記録した。 3安打目は8回、阪神ドリスの速球を二塁打に。一方で三塁守備では、7回に強襲した大山の打球をはじき勝ち越しを許した(記録は左前打)。「3本出たのはうれしいですが、あれを捕れていたら同点で終わっていた。チャンスをもらったら応えられるようにしたい」と反省。 この敗戦で最下位が決定した。
◆阪神大山悠輔内野手はトンネルを抜け、先制打&決勝打を含む3安打2打点と大暴れした。 7番三塁で先発。2回に12打席ぶり安打となる左中間二塁打を決めると、4回1死二塁ではしぶとく二遊間を破る先制打。同点とした直後の7回2死一、二塁では三塁強襲適時打で勝利に導いた。「(決勝打は)自分のスイングをしっかりしたつもり。振り切ったから(グラブを)はじいてくれた」と顔を上気させた。 シーズンは残り7試合。「気持ちというか、自分が打席でやりたいことを決めて、それができているので続けていきたい。やりたいことをやれるように、試合に向けて準備していきたい」。これでチームトップの打点は72に増えた。「チームの勝利に直結するのが打点。打点にこだわっていきたい」と力を込めた。
◆ミスターに並んだ! 猛打賞で決めた! 阪神近本光司外野手(24)がヤクルト戦で3安打し、58年長嶋茂雄のセ・リーグ新人最多153安打に並んだ。リーグ単独トップとなる34盗塁目にも成功し、チームの勝利に貢献した。19日の同カードで、一気にミスター超えだ。自慢の快足でミスターに並んだ。8回2死。近本が一塁にゴロを放った。ヤクルトの投手坂本がベースカバーに入る。虎のドラフト1位の足が勝った。ベースを踏みしめ、判定はセーフ。甲子園が沸きに沸いた。長嶋茂雄に並ぶセ・リーグ新人最多記録の153安打目。「(記録は)全然。自分でも思ってもないようなことが起こっている」。甲子園で虎党に快挙達成を誓い、いきなり3安打猛打賞でタイ記録とした。 ストイックな姿勢でセ・リーグの頂点にたどり着いた。打席に向かう際、バットを背にまわして肩甲骨をグイッと伸ばす。屈伸し、数秒間で頭の中を整理する。背番号5の変わらぬルーティンでこの日もヒットを量産した。7回には中前打で出塁すると、リーグ単独トップに躍り出る34盗塁目に成功。同点のホームを踏んだ。試合中はバットやグラブだけでなく「ペンとノート」も持参する。一本足に近い打撃フォームは「不変」だが、プロに入って「配球」を覚えた。予習と復習を欠かさないからヒットの確率も上がる。 中学時代から社会人、そして同期入団の木浪も「ストイック」と評する。近本はこう答えた。「ストイック...ですか? 自分のレベルを高めるために、スキルアップを目指すのは当然。目標や、やりたいことがどんどん出てくるタイプ。途中で違うことに目が行ったら、もし途中でもそれを消して、新しいことに向かっていく。そのとき自分が1番やりたいと思ったことに全力を注ぎたいんです」。 ドラフト指名時から「新人王と盗塁王」の獲得を公言してきた。球宴ではサイクル安打も達成した。今回のヤクルト戦の前には、「ファンの方に喜んでもらえることをしたい」と虎党のために記録を目指した。近本が次々と夢を現実にかなえる。この男に奇跡の逆転CSを託したい。さあ、19日にミスター超えだ! 【真柴健】 ▽阪神浜中打撃コーチ(近本の記録に)「半世紀、長嶋さん以来ですごい記録。明日、(並んだ記録を)抜けるように」
◆阪神の守護神藤川球児投手が13セーブ目を挙げた。1点リードの9回に登板。先頭荒木の右翼線二塁打から無死一、三塁のピンチを招くも、捕手梅野が一塁走者・山田哲の二盗を阻止。最後は代打バレンティンを直球で右飛に仕留めて試合を締めた。 藤川は「先頭を出してしまったけど、いい結果が出て良かった」と振り返った。
◆阪神ルーキー近本光司外野手が3安打を放ち、今季153安打。安打数の新人記録は56年佐々木(高橋)の180本だが、セ・リーグでは58年長嶋(巨人)がマークした153本の最多記録に61年ぶりに並んだ。阪神矢野燿大監督(50)が近本に本拠地での「ミスター超え」を期待した。 「長嶋茂雄さんっていう名前が出てくるだけですごい」と興奮気味。「明日、追い越してくれると思う。これから近本が目標とされる選手になっていく」とさらなるヒット量産を期待した。プロ1年目を間近で見てきた矢野監督は近本のすごさを「いい意味でマイペース。気負いだったり、焦りだったり、結果が出る中で気持ちが揺れたり、焦ったりというのがあるけど、あまりそれが表に出ない。もっと打ちたい、もっと盗塁したいという貪欲さもいいところ」と語った。
◆阪神木浪聖也内野手が、同期の近本の快挙を祝福した。切磋琢磨(せっさたくま)して打線を活性化させる1、2番コンビだが「本当にすごいと思います。(自分は)なかなか打てない」とプロ1年目の153安打に目を丸くした。 ただ木浪自身も通算92本目の安打を放ち、遊撃での好守で投手陣を助けた。「集中していました」と打って守って連勝に貢献した。
◆阪神の先発青柳晃洋投手は3戦連続での6回途中降板を反省した。5回までは要所を締めて無失点。1点リードの6回に2者連続適時打で逆転され、2死満塁の場面でマウンドを下りた。 7四死球2失点の内容に「いつ崩れてもおかしくなかった。あの状態では(交代は)仕方がない。今シーズンで一番悪かった。野手の皆さんに感謝です」と神妙な表情だった。
◆阪神島本浩也投手が山田哲斬りで、今季60試合目の登板を飾った。 6回、1-2と逆転され、なおも2死満塁で先発の青柳を救援。代打で登場した山田哲を4球で空振り三振に仕留め、大ピンチを脱した。「満塁だったので開き直って。絶対に空振りを取ろうと、全力で腕を振っていきました」。目標にしてきたキャリア初の60試合登板をクリア。ブルペンに欠かせない存在になったことを証明した。
◆阪神梅野隆太郎捕手は強肩で勝負どころを制した。1点リードの9回無死二塁で四球の際、この日2個目の捕逸で一、三塁にピンチを拡大させてしまう。 しかし、ここで一塁走者山田の二盗を刺し、一気に流れを取り戻してゼロ封締め。「ベンチがセカンドスローを出してくれたので。足の速い走者でしたけど、ミスを取り返せました」と安堵(あんど)の表情で汗をぬぐった。
◆ミスターに並んだ! 猛打賞で決めた! 阪神近本光司外野手(24)がヤクルト戦で3安打し、58年長嶋茂雄のセ・リーグ新人最多153安打に並んだ。近本の父恵照(よしてる)さんは、仕事中ながらに息子の試合を気にしていた。ネットで息子の153安打を知り「長嶋さん、王さんの時代は覚えている。そんな偉大な方と名前が同じように並ぶというのは、光栄すぎて言葉が出ません」と喜んだ。 シーズン最後までの健闘を祈り「残り試合を全力で。できる限りの力を出して、記録を更新していって欲しい」とさらなる活躍に期待した。
◆セ・リーグの新人最多安打に並んだ阪神近本光司外野手の東浦中時代の野球部監督で、3年生の時には担任を務めた巽史明先生(46)が日刊スポーツに手記を寄せた。当時から変わらぬ打撃フォームでの快挙達成を喜んだ。光司、セ・リーグ記録おめでとう! ドラフト1位で指名されて、プロの世界に入っても、全く打ち方が変わってないのは不思議でたまりません。今でも中学生の時のフォームで打席に立って、ヒットを打って。記録とかタイトルとかは考えてなかったけど、とにかく1シーズンを越えてほしいと思って見ていました。 8月22日DeNA戦(京セラドーム大阪)は、今の部員を連れて観戦に行きました。これはすごいなと再確認。そこで子どもに与えた影響はすごい。「体が小さくても、淡路島からでもプロでこんなに活躍できるんだ」と体現してくれました。 打てば遠くにも飛ぶのは昔から。当て逃げなんてさせたことはありません。それをしても技術が伸びるとは思わなかった。それに、僕は広角に打たせるのが好きだった。だから「ボールがやってくるのを待って、打つんだ」と教えました。もちろん、光司は打球を引っ張ることもできる。足を上げて、下げる時にボールを呼び込む。パーンと強く飛ばせるのは、昔から全く変わりません。 謙虚なのも変わらないです。年末に食事した時に「相変わらずやな」と言いました。小さい時から打席でリスト(手首)がうまく回らない。「先生に中学校の時から言われてるんですが、苦手なんですよ...。もう1回、教えてください」と言ってきて。ドラフト1位の、こんなにヒットを打てる打者に教えることなんて、もうないですよ! プロ1年目で活躍してくれて、本当にうれしい。センターを1年間、守り続けたのは本当にすごい。おめでとう。でも、まだまだここから。2年目も頑張れよ! 【東浦中時代の野球部監督・3年次の担任=巽史明】
◆阪神近本光司外野手(24)がヤクルト戦で3安打し、58年長嶋茂雄のセ・リーグ新人最多153安打に並んだ。リーグ単独トップとなる34盗塁目にも成功し、チームの勝利に貢献した。19日の同カードで、一気にミスター超えだ。近本は小学5年生の時に「プロの世界」を感じていた。「思い出の深い一日で、今でも覚えてます」。近鉄、阪神でプレーし、現在は天理高監督の中村良二氏から指導を受けたことがある。プロの雰囲気に接し、思いを強くした。「今度は自分が子どもたちに夢や希望を与えられるようになりたい」。 プロ1年目から夢を与える存在になった。小柄でも相手投手に向かっていく姿勢。淡路島の野球少年は、練習終わりに言った。「体が小さくても、プロの世界で活躍できる。テレビに出ている近本選手みたいになりたい」。近本は故郷淡路島で少年に野球を教えるプランを抱いていた。早ければ、このオフにも自らの夢が実現しそうだ。【阪神担当=真柴健】
◆今季限りでの退団を表明している阪神鳥谷敬内野手は好機でハーフスイングを取られた。 1点を追う6回1死二塁、フルカウントから内角高めカットボールにバットが止まらず空振り三振した。すでに現役続行を目指す意思を固めたとみられており、球団幹部は「近々話そうとは思っています」と話すにとどめた。
◆阪神のドラフト1位・近本光司外野手(24)=大阪ガス=が18日、中日戦(甲子園)に「2番・中堅」で先発出場。一回1死から左前打を放ち、巨人・長嶋茂雄終身名誉監督(83)が1958年に記録したセ・リーグ新人最多の153安打にあと2安打とした。
◆阪神・大山悠輔内野手(24)が18日の中日戦(甲子園)で先制の適時打を放った。 四回、1死二塁で打席に立つと、カウント1-2と追い込まれてからブキャナンの4球目を中前へ。二走・糸原が生還して先制のタイムリーとなった。適時打は5日のDeNA戦(横浜)以来11試合ぶり。二回1死からは左中間二塁打を放っており、この日は2打席連続で快音を響かせた。
◆阪神のドラフト1位・近本光司外野手(24)=大阪ガス=が18日の中日戦(甲子園)の七回、先頭でこの日2安打目となる中前打。今季152安打目で、巨人・長嶋茂雄終身名誉監督(83)が1958年に記録したセ・リーグ新人最多安打記録「153」に王手をかけた。さらに1死の後、二盗に成功。今季34盗塁目で、ヤクルト・山田哲人内野手(27)を超えてリーグ単独トップに立った。
◆阪神のルーキー近本光司外野手(24)が18日、甲子園球場で行われたヤクルト24回戦の八回にこの日3安打目となる一塁内野安打を放って今季153安打とし、長嶋茂雄(巨人)が1958年(シーズン130試合)に樹立した新人最多安打のセ・リーグ記録に並んだ。プロ野球記録は56年(同154試合)の佐々木信也(高橋)の180。 近本は地元兵庫の社高-関学大を経て、大阪ガスでは昨夏の都市対抗大会初優勝に貢献した。ドラフト1位で入団した阪神でも俊足巧打を発揮し、中堅のレギュラーに定着した。
◆逆転負けで連勝が2で止まり、6試合を残して最下位が確定した。守備では記録に残らないミスが目立ち、2番手のハフが1点リードの七回に2失点。小川監督は「球際の強さを身につけてほしい。打つ方はよかったが、守りは反省点を次につなげないといけない」と指摘した。
◆サイコ~や! 酒や、酒や! 優勝はできなかったけど、ある意味、それよりどえらい。ミスタープロ野球・長嶋茂雄のセ新人最多安打記録(153)に並んだ近本光司を祝ってのビールかけ&日本酒かけ&焼酎かけ&ワインかけかけかけのカケフ~! カケフ~! カケフ~!!ときたもんだァ!! 昼間のメッセンジャーの引退会見の涙もク~ッ! 泣けるじゃね~か!? よっしゃァ!! 勝利の美酒に酔った勢いで提案どぇ~す! 98勝のメッセを、先発投手が4回2/3で勝っていたら交代でマウンドに上げるとかして、残り7試合で2勝させて通算100勝にしたろ~やないかァ!! 話題は近本に戻っちまうんだけどさ~、リーグ単独盗塁1位となる34個目もよかった~!! しかも、近本を1差で追うヤクルト・山田哲の盗塁を梅ちゃんがドンピシャリで刺したシーンなんて...。クワ~ッ!! もう4位だ、Bクラスだなんて関係あるか~!! 見事に山田哲をピンチで三振に仕留めた島本、そして3安打2打点の大山!! この先の若虎ドラマをつまみにおかわりや~!!
◆--見事な逆転勝ち 矢野監督「最後は手に汗握りましたし。球児(藤川)とリュウ(梅野)を信じてね。頑張ってくれ、と」 --近本が3安打 「あした追い越してくれると思う。もっと貪欲に、誰にも追いつけないようなところを目指して頑張ってほしい。本当に素晴らしいですね」 --盗塁もセ・リーグ単独トップに 「あの場面で、あの状況で、あの投手から走れたところに成長を感じています」 --近本の凄さは 「いい意味ですごくマイペース。プロって日々気持ちが揺れたり焦ったりっていうのがあるけど、あまりそれが表に出ない。大したもん。体も疲れているとは思うけど、こちらにあまり伝わりにくい。盗塁に関しては赤星を見てるんで、比べると(盗塁は)まだまだかな、と思うけど」 --大山は 「こういう日を続けていってくれると頼もしい打者になると思う」 --島本は60試合登板 「本当に素晴らしい。去年一緒にファームでやっていた選手。きょうのターニングポイントでしっかり抑えてくれたのは大きいです」
◆阪神・近本と新人王を争うヤクルト・村上は2打数無安打2四死球。六回1死二塁で迎えた第3打席は申告敬遠で出塁し、奥村の左翼線適時二塁打で生還した。八回の一塁守備では近本が放った打球を好捕したが、アウトにできず内野安打に。投手にトスをするか、自身で一塁ベースを踏むかの判断を「迷ってしまった」と悔やんだ。
◆阪神のドラフト1位・近本光司外野手(24)=大阪ガス=が18日、ヤクルト戦(甲子園)で3安打を放ち、今季153安打をマーク。長嶋茂雄(巨人)が1958年に樹立した新人最多安打のセ・リーグ記録に並んだ。 東京都内でオーナー会議に出席していた阪神・藤原オーナー(電鉄本社会長)も、甲子園に駆けつけた。バックネット裏の貴賓席で近本の偉業を見届けると「一生に一回(のチャンス)をとらえるんですから、若い人は素晴らしいですな」と最大級の賛辞。また、引退会見をしたメッセンジャーについては「本当によくここまで力を発揮してもらった。大したものだと思います」とねぎらった。
◆近本と盗塁王争いを繰り広げている山田哲の二盗を、梅野が阻止した。1点リードの九回無死一、三塁。山崎の打席で自慢の強肩がさく裂。「ベンチ(の指示)もセカンドスローだったので。自分もしびれました。勇気がいるところでした」。二回にも吉田の二盗を阻止。三、九回と捕逸を犯していたが「連勝してよかった」と胸をなで下ろしていた。
◆阪神のピアース・ジョンソン投手(28)が18日のヤクルト戦(甲子園)でベンチから外れた。試合前練習には参加していた。試合後、矢野監督は「良かったり、良くなかったりという状態なんでね。あまり無理をさせられない。そこはどうなるかわからない」と説明。今季55試合で防御率1・46とセットアッパーとして抜群の成績を残してきたが、15日の巨人戦(東京ドーム)で逆転2ランを浴び、翌16日はベンチ入りしながら、登板しなかった。体調面の問題のようで、今後も状態を見ながらの起用となりそうだ。
◆今季限りで退団することが決まり、現役続行を強く希望している阪神・鳥谷敬内野手(38)に対して、球団が近日中に再度の話し合いの場を設けることが18日、わかった。 球団は8月29日に鳥谷と会談。来季の構想外であること、阪神でユニホームを脱いで欲しいということを伝えたが、本人が現役続行を望み、話し合いはまとまらなかった。今季最終戦は30日の中日戦(甲子園)。球団としてはセレモニーの実施なども検討はしているが「(本人が)どうしたいのか、まだ把握できていない」と関係者。改めて話し合いを行い、意思を確認するつもりだ。 この日のヤクルト戦(甲子園)では六回1死二塁で代打出場したが、空振り三振に倒れた。
◆先制打&決勝打で3安打2打点。2試合ぶりにスタメン復帰した17年のドラフト1位・大山が、試合を決めた。 「自分のスイングができたことが一番よかったかなと思います」 2-2と追いついた七回、なお2死一、二塁で左腕ハフの内角の138キロを一閃。三塁を強襲する、勝ち越し左前打だ。二回は左中間二塁打、四回は先制打と8月11日の広島戦(京セラ)以来、今季7度目の猛打賞。今月5日のDeNA戦(横浜)以来、11試合ぶりとなるタイムリーも一気に2本と、試合前まで11打席無安打だった男が聖地で悔しさを晴らした。 「チームの勝利に直結するのは打点なので、こだわっていきたい」 残り7試合、勝利へ導く一打を一つでも多く生み出す。 (織原祥平)
◆ミスターに並んだ! 阪神のドラフト1位・近本光司外野手(24)=大阪ガス=が18日、ヤクルト戦(甲子園)で3安打を放ち、今季153安打をマーク。長嶋茂雄(巨人)が1958年に樹立した新人最多安打のセ・リーグ記録に並んだ。チームも3-2で勝利し、2連勝で3位広島に3ゲーム差。歴史的なルーキーのバットで、奇跡を起こす!! 近本らしくトップスピードで黒土を駆けた。一塁塁審の両手が広がり、「H」のランプが灯る。甲子園は万雷の拍手だ。歴史に名を刻む153安打目。頂から見える景色にホッと頬が緩んだ。 「本当に僕らしいヒットやなと。(記録のすごさは)よく分からないです(笑)」 八回2死の第5打席、左腕・坂本の変化球を一、二塁間へ。ベースカバーの坂本を追い越し、内野安打を勝ち取った。3月29日の開幕ヤクルト戦(京セラ)での三塁打に始まり、積み上げた153度の快音。61年という時を経て、1958年に長嶋茂雄(巨人、当時はシーズン130試合)が作ったセ・リーグ記録に、ついに並んだ。 「正直、長嶋さんについてプレーも監督のときも(見たことがなくて)分からないんですが...。全然思ってもいなかったようなことが起こっているので。恐縮です」 一回はブキャナンから左前打。1点を追う七回先頭では中前に落とし、マルテの初球に二盗。並んでいた山田哲(ヤクルト)の目の前で34個目を決め、セ単独トップ。逆転を呼んだ。 13度目の猛打賞も、長嶋のリーグ新人記録14度に王手。矢野監督も「長嶋茂雄さん、っていう名前が出てくるだけでもすごいのに。これからは近本が目標とされるような選手になっていくと思う」と手を叩いた。 使い続けるバットは、プロでは珍しい「ヤナセ社」。相棒との出会いは関学大3年時だった。投手から野手に転向したとき、社会人野球をしている同級生から担当者の電話番号を手に入れ、いきなり電話をかけた。 「購入させていただきたいんです」。そこからはぞっこん。大阪ガスでも愛用し、迎えたドラフト後の昨年11月。柳瀬隆生社長(44)のモットーでもある「いいものをアマチュアに届けたい」を知っていても諦めることはできなかった。京セラドームで担当者も含めて3人で面談。熱く、思いを届けた。 「プロでも使わせてください。バットはこれでいきたいんです」 最後は社長が熱意に折れた。「大学のときから使っているから。他のも使ったことあるけど、ヤナセが一番いいかなって」。プロではオリックス・福田と2人だけ。他社のバットを打ってみることもあったが「"打感"が違うんですよね...」。全国区ではなかったアマチュア時代から貫いたこだわりが、ここまで連れてきてくれた。 「1日1本打とうと思っているので。驚きっていうんですかね、まだ実感が湧いていないです。自分のしたことに...」 24歳のルーキーは手のひらを見つめ、偉業を感じた。残り7戦、3位広島とは3ゲーム差。「全勝する」-。新記録とチームのCS進出へ、近本はこれからも走り続ける。 (竹村岳) 近本について阪神・浜中打撃コーチ 「追い込まれても何とか逆方向にという、良い形が出た。本当に長嶋さん以来というスゴい記録。きょうの3安打も彼も自信になると思うし、勝負強さを残り7試合でも出していってくれれば」
◆記録が近づくと意識してしまうものだが、近本は状態の良さが気持ちの充実につながっている。だからこそ、一気に3安打を放って長嶋さんに並べたのだろう。 一時期の不振の頃と比較して、打席でどっしり構えている。開幕以来、好不調の時期を経験して、自信を身につけたからだろう。強いスイングができているし、何より空振りしそうな感じがしない。ファウルで粘れる。ひと皮むけた、と表現してもいい。 3安打には3通りの近本の良さが散りばめられていた。一回の左前打は得意の流し打ち。逆らわない打撃は一級品だ。七回の中前打は、詰まりながら内角を押し込んでセンター返し。これができれば一気に打率はアップする。そして八回の3本目は、最大の持ち味の足を生かした。ベースカバーの投手を追い抜くスピードは圧巻だった。 近本が塁に出るとスタンドは盛り上がるし、ベンチも「行ける」という雰囲気になる。七回の逆転は、その典型例。盗塁王も現実味を帯びてきた。 (サンケイスポーツ専属評論家)
<セ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
巨人 |
73 | 60 | 2 | 0.549 (↓0.004) | M4 (-) |
8 | 631 (+1) | 539 (+3) | 170 (-) | 79 (+1) |
0.259 (-) | 3.730 (↑0.01) |
2 (-) |
DeNA |
69 | 64 | 3 | 0.519 (-) | 4 (↑0.5) |
7 | 568 (-) | 574 (-) | 156 (-) | 38 (-) |
0.246 (-) | 3.890 (-) |
3 (-) |
広島 |
69 | 67 | 3 | 0.507 (-) | 5.5 (↑0.5) |
4 | 576 (-) | 579 (-) | 136 (-) | 79 (-) |
0.254 (-) | 3.630 (-) |
4 (-) |
阪神 |
63 | 67 | 6 | 0.485 (↑0.004) | 8.5 (↑1) |
7 | 510 (+3) | 553 (+2) | 89 (-) | 94 (+2) |
0.251 (-) | 3.540 (↑0.02) |
5 (-) |
中日 |
64 | 69 | 2 | 0.481 (↑0.004) | 9 (↑1) |
8 | 524 (+3) | 520 (+1) | 83 (+1) | 63 (-) |
0.264 (↓0.001) | 3.770 (↑0.02) |
6 (-) |
ヤクルト |
56 | 79 | 2 | 0.415 (↓0.003) | 18 (-) |
6 | 629 (+2) | 700 (+3) | 161 (-) | 58 (-) |
0.245 (-) | 4.700 (↑0.01) |
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