広島(☆4対1★)DeNA =リーグ戦18回戦(2019.08.08)・MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島=
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DeNA
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広島
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勝利投手:野村 祐輔(6勝3敗0S)
敗戦投手:京山 将弥(0勝5敗0S)

本塁打
【広島】バティスタ(26号・5回裏3ラン)

  DAZN
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◆広島が6カード連続の勝ち越しを決めた。広島は4回裏、1死一三塁から重盗で1点を先制する。続く5回には、バティスタの3ランが飛び出し、リードを広げた。投げては、先発・野村が8回無失点の快投で今季6勝目。敗れたDeNAは、打線が散発の2安打1得点と沈黙した。

◆広島がお家芸の機動力で先制した。両軍無得点の4回。1死一、三塁から一塁走者鈴木誠也外野手(24)と三塁走者菊池涼介内野手(29)が重盗を成功させた。 DeNA先発京山の前に3回まで無安打に抑えられていたが、この回は先頭菊池涼がチーム初安打となる中越え二塁打で出塁。捕逸と四球で得た好機で足を絡めて得点に結びつけた。

◆序盤は両先発の投手戦。広島野村は3回まで1安打投球で滑り出し、DeNA京山は3回まで無安打投球の立ち上がり。 広島が4回1死一、三塁から重盗で先制。DeNAは5回から継投も、2番手桜井がバティスタに26号3ランを浴びた。 広島が逃げ切り、9連戦最初のカードを勝ち越し、再び2位DeNAに0・5ゲーム差。8回無失点の野村が自身3連勝で6勝目。 DeNA京山が5敗目。

◆広島が6カード連続で3連戦に勝ち越した。4回に重盗で1点を先制。5回にバティスタの3ランで加点した。野村は制球が良く四球を与えず8回1安打無失点で自身3連勝として6勝目。DeNAは今季最少の2安打に抑え込まれた。

◆DeNA宮崎敏郎内野手(30)が8日、出場選手登録を抹消された。横浜市内の病院で診察を受けた結果、左有鉤(ゆうこう)骨骨折と診断された。9日に患部の摘出術を行う。 7日の広島17回戦(マツダスタジアム)の6回の打席で、3球目にファウルを打った際に顔をゆがめ、6球目に再びファウルしたところで代打を送られていた。報告を聞いたラミレス監督は「残念ながら、そういうこと。どれくらいかかるか分からない」。今季中の復帰は絶望とみられる。 主に2番として多くのチャンスメークをしてきた宮崎は今季、ここまで103試合出場で打率は2割7分9厘、13本塁打、44打点。打線の主軸を担ってきただけに手痛い離脱となった。代わってドラフト2位ルーキー伊藤裕が1軍初昇格を果たしたが、抜けた穴は大きい。宮崎以外では、正捕手の伊藤光が左薬指の剥離骨折、パットンは右手小指を骨折。シーズンが佳境に入る中、主力の故障者が続出している。首位猛追へ、チーム一体となってカバーしていくしかない。

◆DeNAは散発2安打1得点で敗れた。6カード連続勝ち越し中だったが、数字を伸ばすことは出来なかった。 広島先発野村の前に、打線がつながらなかった。得点も内野ゴロによるもの。ラミレス監督は「野村は特にマツダスタジアムでタフなピッチングをする。今日は今季ベストピッチングに近かったと思う。ただ、まだ2位。我々には勢いがある」と決して悲観することなく、9日からの本拠地・横浜スタジアムでの中日3連戦を見据えた。

◆鯉がまたセ界頂点返り咲きへ、歩を進めた。広島野村祐輔投手(30)が強力DeNA打線に対し、攻撃的な投球でほぼ完璧な投球をみせた。1安打無四球で自身3連勝。2位DeNAとの3連戦を勝ち越しに導いた。DeNAとは0・5ゲー0差、首位巨人とは1・5ゲーム差だ。前半戦苦しんだ右腕が、チームの反攻の旗手となる。まだ気温は30度を計測していた。大粒の汗を飛ばしながら投げた104球で、野村は復活を印象づけた。最速は144キロも、押した。強打者のそろうDeNA打線にも攻めの投球で無四球。8回まで1安打に抑え、9連戦最初のカードを勝ち越しでスタートさせた。 左足を上げ、軸足となる左股関節に重心を置くようにひねる。そこから全部の力を指先に集中する。力の伝わり方、放たれた白球のうなり、そして打者の反応に、野村は手応えを得た。140キロ超は22球しかなかった。それでも「真っすぐが良かった。差し込むこともできたと思う」。チェンジアップ、カーブで緩急を使い、スライダーでバットを振らせた。ゴロを打たせて取るタイプながら、9つのフライアウトを重ねた。 2軍での日々が生きた。6月12日に出場選手登録を抹消され、約1カ月半、自分自身を見つめ直した。キャッチボールやトレーニングの中で体の使い方の変化を感じ取った。「常日ごろから意識しているので気づくことができる」。常にキャッチボールのときには下半身主導を意識するため左手の反動は使わないなど、日々の積み重ねが調子を取り戻させた。 この日も広島は暑かった。だが右腕は「涼しかったです。風があったんですよ」と笑った。中5日が見込まれる次回登板を考慮してか、9回のマウンドには上がらなかったが、それでも自身3連勝。真夏の苦しい時期に、反攻するチームの歯車となっている。 緒方監督も後半戦のキーマンに挙げた右腕の力投を大絶賛した。「祐輔の投球に尽きるでしょう。先発の仕事として100点満点の仕事をしてくれた」。2位DeNAに0・5ゲーム差。チームとともに復調した右腕だが、足元を見つめる。「まだ取り返さないといけないと思っている。1つも落とせないと思ってやっていきたい」。野村も、チームもまだ何も手にしていない。視線はその先を見据えている。【前原淳】

◆広島が先発野村の好投で9連戦最初のカードを勝ち越した。4回に重盗で先制すると、5回にはバティスタが26号3ランで突き放した。6カード連続勝ち越しで、2位DeNAに0・5ゲーム差に迫った。広島緒方孝市監督(50)の談話は以下の通り。 -先発野村が好投 緒方監督 祐輔の投球に尽きるでしょう。先発の仕事として100点満点の仕事をしてくれた。 -攻めの投球だった 緒方監督 今日は良かったね。立ち上がりから投げ急ぐこともなく、しっかりとバランスのいい切れのある球をしっかり投げ込んでいた。ピンチらしいピンチもなかったしね。 -夏場に状態を上げた 緒方監督 先発投手が長い回を投げてくれると助かる。まだ6連戦があるので、中継ぎをできるだけ休ませた中で戦っていきたい。 -4回は重盗で先制 緒方監督 選手がよく動いてくれた。先制できたのは良かったし、その後のバティスタの3ランも非常に大きかった。あれで一気に流れをこっちに持ってきてくれた。祐輔も楽になったと思う。今日は本当にいいゲームができたと思う。

◆DeNAのドラフト2位ルーキー伊藤裕が初昇格し、0-1の五回2死三塁で代打として出場し、左飛に倒れた。安打にはならなかったが、野村の初球の速球を思い切り良くフルスイングし「第1ストライクから自分のスイングをしようと決めていた。いつも通り緊張することなく、打席に入ることができた」と振り返った。  宮崎が左手首付近を骨折して出場選手登録を外れたため、2軍の遠征先だった仙台から駆け付けた。立正大を昨秋の明治神宮大会優勝に導き、イースタン・リーグで11本塁打をマークして1軍デビューを飾った。

◆DeNAは今季最少の2安打に抑え込まれた。宮崎が前日7日の試合で右手を骨折して戦列を離れた。ラミレス監督は9戦ぶりに筒香を2番で起用するなどオーダーを工夫したが、九回に筒香の内野ゴロで1点を挙げるのがやっとだった。  今季初対戦だった野村の緩急を操った投球術に翻弄されて八回まで無得点に封じられた。ラミレス監督は「特にマツダスタジアムではタフな投手。今季ベストの投球だったのでは」とお手上げ。左手薬指骨折の伊藤光に続いて宮崎も長期離脱が決まり、7月の快進撃で浮上してきたチームに暗雲が漂い始めた。

◆広島のバティスタが、来日4年目で自己最多となる26号3ランを放ち勝利に貢献した。1-0の五回1死一、二塁で、1ボールから桜井の高めの速球を左中間スタンドへ運び「前の打者が四球を選んだので甘い球を狙った。完璧」と満足そうに笑った。  本塁打王争いに加わる勢いだが「意識していない」と無関心で、チームの勝利を求める。首位巨人に1・5ゲーム差、2位DeNAに0・5ゲーム差に迫り「トップを目指す」と大胆不敵に言った。 緒方監督(8回1安打無失点で6勝目を挙げた野村に) 「百点満点の投球をしてくれた。投げ急ぐことなく、切れのある球を投げていた」

◆野村が8回を1安打無失点に抑え込んで6勝目を挙げた。「最高です。ボール自体も行っていたし、バックに助けてもらった」。6月に不振で2軍落ちし、復帰後に3連勝。投球回を過去2試合の6回から8回に伸ばした。激しい優勝争いの中、勝負の夏に調子を上げ「これからどんどん勝っていけるように頑張る」と力強く話した。 野村に広島・緒方監督 「100点満点の投球をしてくれた。投げ急ぐことなく、切れのある球を投げていた」

◆鈴木は8日、DeNA18回戦(マツダ)に「4番・右翼」で出場し、四回1死三塁から四球を選んだ後に二盗を決めた。しかも三走・菊池涼が本盗を成功させ、これが先制点となった。今季16盗塁目で2016、17年のシーズン自己最多に並んだ鈴木は「走っただけ。(ただ)しっかり走りたいなとは思っている」。五回に左前打を放ち、3打数1安打、1四球1盗塁を記録した。

◆骨折で離脱した宮崎に代わって、D2位・伊藤裕(立正大)がプロ初の1軍昇格。0-1の五回2死三塁に代打で初打席を迎え、左飛に終わった。「力みすぎず、打席に入ることができました。ファーストストライクから自分のスイングをしようと心がけていました」。次の出場機会で初安打を狙う。

◆セ・リーグ2位のDeNAは今季ワーストの2安打で3位・広島に完敗。再び0・5ゲーム差に迫られた。  「今年一番というくらいの投球をされた」  ラミレス監督は広島先発の野村に脱帽。広島3連戦は1勝2敗で終わり、連続のカード勝ち越しは6で止まった。  敗戦以上にショッキングなニュースが駆け巡った。前日7日の試合中に負傷交代した宮崎がこの日受けた検査の結果、「左有鉤骨骨折」と発表された。2017年のセ首位打者で今季も中軸として打線を支えてきた30歳の好打者は、9日に横浜市内で摘出手術を受けることになった。  全治は不明だが、3月に右有鉤骨の骨折で手術を受けた日本ハム・清宮は復帰まで3カ月近くかかっており、宮崎の今季中の復帰は極めて厳しい状況となった。  正捕手・伊藤光やセットアッパーのパットンも骨折で離脱しており、中心選手が相次いで離脱する緊急事態となった。 (湯浅大) 4回1失点で5敗目を喫したDeNA・京山 「(3四球の)四回は投げ急いでしまい、上体が少し前に流れてしまいましたが、何とか最少失点に抑えることができました」

◆セ・リーグ3位の広島は8日、DeNA18回戦(マツダ)で4-1の快勝。1点リードの五回にサビエル・バティスタ外野手(27)が26号3ランを放つなど、投打がかみ合い、6カード連続で3連戦の勝ち越しを決めた。3連覇中のリーグ王者が、中日戦で引き分けた首位・巨人に1・5ゲーム差まで接近した。  大歓声とともに白球が広島の夜空に舞い上がった。1点リードの五回1死一、二塁。バティスタがDeNAの2番手、桜井が投じた144キロの直球を振り抜いた打球は、左中間席上段に突き刺さった。  「完璧だった。チャンスだったのでコンパクトにスイングすることを心がけたよ」  来日4年目。昨季の25本塁打を更新する自己最多でチームトップの26号3ランにドミニカンは「良かったよ」と笑顔が満開だ。2位・DeNAとの直接対決を2勝1敗で勝ち越し、6カード連続の勝ち越しも決定。首位・巨人には1・5ゲーム差まで迫った。  前夜は相手先発、浜口を攻略できずに4安打で零敗。雪辱を期した一戦は、広島らしい機動力野球で相手を崩した。四回の先制点は1死一、三塁で鈴木が二盗を仕掛け、捕手・嶺井が二塁へ送球する間に三走の菊池涼が生還。リーグ3連覇を達成した緻密な野球と破壊力のある攻撃で圧倒した。緒方監督も「選手たちがよく動いてくれた」と満足そうだ。  7月の11連敗から見事なV字回復で貯金6。試合前には主砲の鈴木が元新体操日本代表の畠山愛理(24)と真剣交際を明かすなど、セ・リーグの風は広島に吹き始めた。巨人へFA移籍した丸に代わって、3番に定着したバティスタは「トップを目指す」と首位奪還を宣言。大混戦を抜け出し、令和のメークドラマを起こす。 (柏村翔)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
54452 0.545
(-)
-
(-)
42479
(+3)
410
(+3)
127
(+1)
59
(-)
0.263
(↓0.001)
3.780
(↑0.02)
2
(-)
DeNA
54473 0.535
(↓0.005)
1
(↓0.5)
39430
(+1)
405
(+4)
114
(-)
30
(-)
0.247
(↓0.001)
3.560
(-)
3
(-)
広島
54483 0.529
(↑0.004)
1.5
(↑0.5)
38436
(+4)
415
(+1)
106
(+1)
62
(+4)
0.252
(-)
3.370
(↑0.02)
4
(-)
阪神
47525 0.475
(↑0.006)
7
(↑0.5)
39379
(+5)
438
(+3)
71
(+1)
70
(-)
0.249
(-)
3.600
(-)
5
(-)
中日
46551 0.455
(-)
9
(-)
41388
(+3)
407
(+3)
64
(-)
51
(-)
0.260
(-)
3.910
(↑0.02)
6
(-)
ヤクルト
41612 0.402
(↓0.004)
14.5
(↓0.5)
39460
(+3)
524
(+5)
117
(+2)
40
(-)
0.240
(-)
4.590
(-)