広島(☆8対4★)DeNA =リーグ戦16回戦(2019.08.06)・MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島=
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DeNA
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広島
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勝利投手:アドゥワ 誠(3勝4敗0S)
敗戦投手:上茶谷 大河(6勝4敗0S)

本塁打
【広島】西川 龍馬(11号・4回裏2ラン),菊池 涼介(9号・6回裏ソロ)

  DAZN
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◆広島が逆転勝利。広島は1点ビハインドで迎えた4回裏、西川が2ランを放ち逆転に成功する。続く5回には、會澤と小園の適時打で2点を追加し、リードを広げた。投げては、先発・アドゥワが7回3失点で今季3勝目。敗れたDeNAは、先発・上茶谷が6失点と乱調だった。

◆DeNAのルーキー上茶谷大河投手(22)は本拠地の横浜で5勝1敗、防御率2・32も、敵地では1勝2敗、防御率4・29。ビジターでは初勝利を挙げた5月18日ヤクルト戦(神宮)から白星がないが、自身7連勝となる勝利を飾れるか。

◆6日の広島-DeNA戦は12年目を迎える「ピースナイター」として開催された。74年前の原爆死没者を慰霊し、核兵器廃絶を訴える意味が込められている。 球場に半旗が掲げられ、試合前には両チームの選手、監督らが平和へのメッセージを記入したとうろうをボランティアに託す「委任式」が行われた。原爆にさらされた「被爆ピアノ」で君が代が演奏され、そのピアノをモチーフにした映画「おかあさんの被爆ピアノ」(20年夏公開予定)に主演するAKB48武藤十夢が始球式を務めた。5回裏終了後には客席に緑の「ピースナイター新聞」が掲げられ、原爆ドームと同じ高さ25メートルにある客席のみ赤いポスターが掲げられ「ピースライン」が表現された。選手、審判らは袖に特製ワッペンをつけて試合に臨んだ。

◆DeNAが2回1死一、二塁から左翼松山の適時失策などで3点を先制。広島は2、3回にそれぞれ1点を返した。 広島が4回にリクエストでアウト判定が覆った直後に西川が逆転2ラン。5回2得点で上茶谷をKO。6回は菊池涼のソロで加点。 広島が逃げ切って連勝、首位巨人に1ゲーム差と迫った。アドゥワは7回3失点で3勝目。DeNAは打線の反発が弱く連勝が3でストップした。上茶谷は4敗目。

◆広島小園海斗内野手(19)が5回にこの日2本目の適時打を放ち、貴重な追加点をたたき出した。 3点を先制された直後の2回に反撃ののろしとなる適時打を放った19歳は、2点リードとなった5回。1死満塁からDeNA2番手笠井の直球をセンターにはじき返した。「チャンスだったので、積極的に打ちにいく中でうまく対応することが出来ました。いい打球が飛んでくれて良かったです」。7月28日ヤクルト戦以来の1試合複数打点をマークした。

◆リクエスト成功からの逆転弾! 広島西川龍馬内野手(24)が4回に11号逆転2ランを放った。 4回2死走者なしからアドゥワの三塁への当たりがアウトと判定されるも、広島ベンチからのリクエストの結果、セーフに覆った。3アウトチェンジから一転し、2死一塁で再開。西川が上茶谷の137キロを捉えて左翼席に運んだ。「コースに逆らわず上手く押し込むことが出来ました。逆転につながるホームランになって良かったです」。自己最多のシーズン本塁打数をさらに更新した。

◆広島が2回に左翼を守る松山竜平外野手(33)の適時失策から3失点を喫した。 2回1死一、二塁で石川の当たりはゴロで三遊間を抜けた。二塁走者ロペスは三塁ベース付近でスピードを緩めるも、左翼松山は打球を後逸。ロペスだけでなく、一塁走者戸柱まで本塁を駆け抜け、打者走者も三塁に到達した。続く投手上茶谷には広島先発アドゥワが前進守備の二遊間を抜く中前適時打を打たれ、さらに1点を追加された。 1・5ゲーム差で追う2位DeNAとの直接対決で痛恨のミスから失点を招いた。

◆広島は2-3の4回に西川の2ランで逆転し、5回に会沢と小園の適時打、6回に菊池涼のソロで加点した。アドゥワは7回3失点で踏ん張り3勝目。DeNAは連勝が3でストップ。上茶谷は5回途中6失点で連勝が6で止まった。広島は首位巨人に1ゲーム差の3位。

◆広島が2位DeNAに逆転勝ちして0・5ゲーム差に迫り、この日敗れた首位巨人との差も1ゲーム差に縮めた。 原爆投下からちょうど74年のこの日は「ピースナイター2019」として開催された。緒方孝市監督(50)の談話は以下の通り。 -打線が効果的に加点 緒方監督 9連戦の頭の試合だし、ましてや今日は広島にとって特別な日なんで、こうやって勝ちゲームで締められて...ナイスゲームです。アドゥワも、エラーで失点もあったけど、久しぶりというか、1回飛ばしただけか...しっかり投げてくれたし...。何よりキク(菊池涼)でしょう、今日は。ここずっとマツダでビッグ・プレー、毎試合何かやってくれる。つながれたらどうなるかわからない展開だったからね。キクの1プレーで勝ちきった。ホームランも打ってくれたし、投打に大活躍でした。 -小園が2安打 緒方監督 3点取られた後で1点返せたのが大きかった。反撃ムードにつながった。次の回も四球からしっかり1点取れたからね。どんどん積極的にいって、いいものもこうやって数多く見せてくれる。 -大量得点、逆転勝ちが増えてきた 緒方監督 紙一重だけどね。試合内容からいえば、どっちに転んでもおかしくないような。ただ、ああいうところでああいう(菊池涼の)1プレーができるのがうちの強み。とはいえ、エラーも続くね。多いね。そこをしっかり締めて、また明日の試合に向け全員で...。

◆原爆が投下されてちょうど74年の8月6日、広島が「ピースナイター2019」として開催したDeNA戦を逆転で制した。 勝利を引き寄せたのは、小園海斗内野手(19)。2回に左前適時打で反撃の口火を切り、5回に中前適時打で貴重な追加点を挙げた。これで2位DeNAに0・5ゲーム差、首位巨人に1ゲーム差。三つどもえの混戦の行方が、いよいよ分からなくなってきた。際どいコースの外角直球に、小園は迷わずバットを合わせた。3点を追う2回2死二塁。DeNA先発上茶谷にカウント1-2と追い込まれた4球目。打球が三遊間を破り、二塁走者がかえるのが見えた。本拠地初タイムリーで6試合ぶりの打点をたたき出し「使っていただいて、結果を出せてよかった」と話した。緒方監督からは「3点取られた後で1点返せたのは大きかった」とたたえられた。 危機感いっぱいだった。7月16日からスタメン抜てきに応えてきたが、ここにきて安打が出なくなった。8月4日阪神戦で17打席ぶりに安打を放ったが、安心などできない。打たなければ落とされる。早出で東出打撃コーチに指導を仰ぎ、長所である思い切りのよさを保ちつつ、必死にフォームを調整した。2戦連続安打は、ひたむきに打撃に向き合った結果だった。 どうしても打ちたい日でもあった。広島に原爆が投下されてから74回目の8月6日。兵庫・宝塚で育った小園にも、特別な思いがあった。小学6年の修学旅行で広島を訪れ、原爆資料館を見学した。被爆してさびだらけになった3輪車を見て衝撃を受けた。被爆体験者の話を聞き言葉を失った。「幸せに野球をできていると改めて思いました」。この日は特に、勝ってファンに喜んでほしかった。 1つ1つのプレーに必死に取り組むと決めている。5回には中前適時打で6点目をたたき出した。7回には中堅野間からの返球を捕り損ねる(記録は野間の失策)場面もあった。8回の打席では4球目をファウルしたときに手袋が破れ、あわててベンチ裏に下がった。よくても悪くても、前を向いた。試合後は「練習がありますから」とクラブハウスに消えた。 小園が火をつけた打線は13安打8点で圧倒した。ついに2位DeNAも首位巨人も1ゲーム差以内。大事な日に勝利を収め、広島が首位を射程圏に捉えた。【村野森】

◆広島先発アドゥワ誠投手が5月19日阪神戦以来の3勝目を手にした。2回に1死一、二塁から左翼松山の後逸で2失点し、さらに1点を失った。 それでも丁寧に低めを突き、強気に内角を攻め、その後は7回で降板するまで無失点。「序盤球数が増えたけど、先を見ずに1イニング1イニングのつもりで投げた結果7回まで行った」。9連戦初戦に7回を投げ、チームを好発進させた。

◆不敗神話が崩れ、首位奪還とはならなかった。2位DeNAが、3位広島との直接対決第1ラウンドを落とした。自身6連勝中だったドラフト1位ルーキー上茶谷大河投手(22)が、プロワーストタイの6失点を喫した。毎回走者を背負う苦しい展開で、4回1/3を9安打。「調子は良かった。でも、ピンチの場面で逆球やコースが甘くなってしまい、粘ることができませんでした。9連戦の頭を任されたにもかかわらず、短いイニングで降板することになり中継ぎの方に申し訳ないです」と反省の言葉を口にした。 与えた3個の四球のうち、2つが得点に絡んだ。コントロールに定評があるルーキーだが、この日は直球、カットボールなどの変化球が甘く入り、広島打線に狙われた。ラミレス監督は「数字を見れば、6失点だが、そこまで悪くはないと思う」とカバーしたが、本来のパフォーマンスではなかった。 9連戦の初戦を落としたが、首位巨人が敗れたため、ゲーム差は「0・5」のままで変わらず。首位奪還のチャンスは、目前にある。ラミレス監督は「また明日」と切り替えを強調した。8月に首位に立てば、リーグ優勝&日本一となった98年以来、21年ぶり。チーム一丸となって、戦っていく。【栗田尚樹】

◆セ・リーグ2位・DeNAは6日から同3位の広島との3連戦(マツダ)に臨む。  3-5日の首位・巨人との3連戦に3連勝し、0・5差まで肉薄しているが、3位・広島も1・5差にいるだけに、順位転落は避けなくてはいけない。初戦にドラフト1位・上茶谷大河投手=東洋大=が先発する。  「1位浮上がかかっている。ここまでずっと先発投手が試合を作っているので連勝できていると思う。きのう(4日)の今永さんのような、ピンチでもしっかり粘り強く投げられるようにしたい」。5日の練習後に意気込みを語った。  広島打線については「最近のDeNAと同じようにずっと勝っている。全員がこわい打者です。1球も気が抜けない。(広島)ファンの声援に負けないように頑張りたい」と引き締めた。勝てば球団の新人記録となる6連勝中でさらなる更新が期待される。

◆DeNAの上茶谷はともに自己ワーストタイの9安打6失点で五回途中にKOされ、5月11日以来の4敗目を喫した。球団新人記録を更新した連勝は6でストップ。広島のリクエストにより判定が2度覆ったが「それでリズムが変わったとかはない。野手の皆さんに申し訳ない」と言い訳はしなかった。  0・5ゲーム差で追う巨人が敗れ、勝っていれば8月以降ではリーグ優勝し日本一となった1998年以来の首位だった。逆に3位広島に0・5差に迫られたラミレス監督は「まだ2試合ある」と3連戦での勝ち越しを誓った。

◆広島のアドゥワが7回3失点で踏ん張り、5月19日の阪神戦以来の3勝目を挙げた。「自分の勝ちよりチームが勝つことが一番」とほっと息をついた。  今季初めて会沢と先発バッテリーを組み、二回に4連打に失策が絡んで3点を先制されたが、三回以降は「変化球を待っている」と速球で内角を突き、打たせて取った。バットでは2-3の四回2死で、全力疾走して三塁内野安打で出塁し逆転につなげた。「打撃練習はやっている。努力がたまたま出た」と白い歯を見せた。 緒方監督 「9連戦の頭で、特別な日に勝って試合を締められた。ナイスゲーム」 小園(2安打2打点) 「チャンスだったので、積極的に打ちにいく中でうまく対応することができた」

◆昨夏の甲子園大会を沸かせた高卒ルーキーが存在感を示した。D1位・小園(報徳学園高)が2本の適時打を含む2安打2打点。7月28日のヤクルト戦以来となる1試合複数打点で勝利に貢献した。3点を追う二回2死二塁で反撃の口火を切る左前適時打を放ち「食らいついていきました」。五回にも1死満塁から中前適時打で追加点をもたらし「積極的に打ちにいく中で、うまく対応できた」と息を弾ませた。

◆勝てば8月以降では日本一となった1998年以来の首位浮上の可能性があったDeNAだが、連勝が3でストップ。上茶谷は五回途中6失点で4敗目(6勝)を喫し、球団の新人記録だった自身の連勝も6で止まった。  「調子自体は悪くなかったけど、ピンチで粘れなかった」  二回に自らの適時打などで得た3点のリードを守れなかった。四、五回にはリプレー検証で判定が覆り、内野ゴロが内野安打になると、いずれも失点につながった。待ち時間によるリズムの変化には「そんなことを言い訳にしていたら...」と語気を強めた。  首位・巨人との0・5ゲーム差は変わらないが、3位・広島に肉薄された。「中継ぎ陣、先制してもらった野手に申し訳ないです」と新人右腕は唇をかんだ。 (湯浅大) 逆転負けにDeNA・ラミレス監督 「二回に3点取って流れをつかんだと思ったが、その後に(アドゥワに)いい投球をされてしまった」

◆12回目を迎えた「ピースナイター」で鮮やかな逆転勝ちを決めた。11号逆転2ランを放ってヒーローになった広島・西川が後半戦3度目のお立ち台に上がった。  「(お立ち台が)ちょっと多いっすね。広島にとって特別な日。そういう日にチーム一丸となって勝つことができて良かったです」  1点を追う四回2死でアドゥワが三塁へのゴロで一塁へ全力疾走。いったんアウトと判定されたが、緒方監督がリクエストを要求。リプレー検証の結果、セーフに覆り、押せ押せムードで西川が打席に入った。  6連勝中だった相手先発・上茶谷の外角137キロの直球を流し打って、左翼席上段へ運んだ。逆方向への豪快弾に「たまたまです。当たりが良かったので本塁打になっただけです」と謙遜したが、7月15日に1番定着後、月間4本の先頭打者弾で球団新を更新するなどパンチ力を発揮している。  これでチームは7月19日の巨人戦(マツダ)から毎試合本塁打を重ね、球団歴代2位タイの16試合連続本塁打となった。二回に左翼・松山の後逸が絡み3点のビハインドを背負ったが、いつも以上に燃えていたナインが奮起して勝利を飾った。緒方監督も「特別な日を勝ちで締めることができた」とうなずいた。  この日は原爆ドーム前の元安川など各地で原爆犠牲者の鎮魂と平和への願いを込めた「とうろう流し」が開催された。カープのメンバーも全員が参加し、西川は「平和に野球ができる幸せ」とメッセージを記した。  「DeNAに勝ったのはデカイですね。感謝の気持ちを持ってプレーしたい」  最大12あった首位巨人とのゲーム差をわずか19日で1まで縮めた。2位・DeNAとも0・5差に接近。広島が独走した1996年、最大11・5ゲーム差をつけていた巨人に逆転優勝を許し、当時の長嶋監督が使った造語「メークドラマ」が流行語大賞にまでなったが、今季は広島がその逆をやってのける。 (柏村翔)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
53451 0.541
(↓0.005)
-
(-)
44467
(-)
404
(+6)
124
(-)
59
(-)
0.264
(↓0.001)
3.810
(↓0.02)
2
(-)
DeNA
53463 0.535
(↓0.006)
0.5
(-)
41425
(+4)
401
(+8)
113
(-)
30
(-)
0.249
(-)
3.600
(↓0.05)
3
(-)
広島
53473 0.530
(↑0.005)
1
(↑1)
40432
(+8)
410
(+4)
105
(+2)
58
(+1)
0.253
(↑0.001
3.390
(↑0.03)
4
(-)
阪神
46515 0.474
(↓0.005)
6.5
(-)
41372
(+3)
424
(+4)
69
(+1)
68
(+1)
0.250
(-)
3.530
(-)
5
(-)
中日
46540 0.460
(↑0.005)
8
(↑1)
43382
(+6)
395
(-)
64
(+3)
51
(-)
0.261
(-)
3.880
(↑0.04)
6
(-)
ヤクルト
40602 0.400
(↑0.006)
14
(↑1)
41446
(+4)
517
(+3)
112
(+1)
40
(-)
0.239
(-)
4.620
(↑0.03)