1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
阪神 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 4 | 0 | 0 |
中日 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1X | 3 | 10 | 0 | 0 |
勝利投手:岡田 俊哉(2勝0敗0S) 敗戦投手:小野 泰己(0勝1敗0S) |
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◆中日が6連勝。中日は1点を先制された直後の1回裏、高橋の適時打などで2点を奪い、逆転に成功する。同点を許して迎えた9回には、1死満塁からアルモンテが押し出し四球を選び、サヨナラ勝利を収めた。投げては、5番手・岡田が今季2勝目。敗れた阪神は、4番手・小野が誤算だった。
◆中日松坂大輔投手(38)が阪神戦で今季初登板に臨む。昨季は同カードで4試合を投げて3勝1敗、防御率1・96。糸井を5打数0安打、大山を6打数1安打に抑えるなど、阪神戦で好成績を残している。
◆阪神が速攻で中日先発の松坂から先制点をもぎ取った。 1回。先頭近本が中前打で出塁すると、続く糸原の1球目に二盗を成功。糸原の右前打で一、三塁とチャンスを拡大すると糸井の中犠飛で1点を先制した。
◆中日高橋周平内野手が負傷交代した。 5番三塁で先発。同点に追いついた直後の1回裏1死一、三塁で左前に勝ち越し打を放った。 だが、なおも無死一、二塁から6番阿部の打席で一塁走者としてやや飛び出し、捕手梅野の一塁送球に間一髪でタッチアウト。一塁ベースにヘッドスライディングした際、右手を負傷した可能性が高い。 2回表の守備から三塁には堂上が入った。 高橋はここまでリーグトップの打率3割1分9厘。上位進出を狙うチームの中でも欠かせない戦力となっている。
◆中日松坂大輔投手(38)が1軍復帰登板を果たした。昨年9月13日の阪神戦(甲子園)以来、306日ぶりの1軍マウンドになる。2月のキャンプで右肩に炎症を起こし出遅れ、5月28日にウエスタン・リーグ、ソフトバンク戦(タマホームスタジアム筑後)で実戦復帰。4試合の2軍登板を経て、自身の今季開幕を約4カ月遅れで迎えた。 ▼1回表 1番近本=142キロの4球目直球をセンター前に運ばれる。2番糸原の初球で近本が二盗成功、カウント3-1から右前打を許し無死一、三塁。3番糸井の中犠飛で1失点。4番大山を中飛に打ち取り、5番陽川の初球で、糸原の二盗を木下拓が差した。初回は2安打1失点。 ▼2回表 1回裏に味方打線が2-1と逆転。5番陽川を一ゴロ、6番高山を中飛、7番梅野を二飛で3者凡退に抑えた。 ▼3回表 8番木浪を中飛、9番岩田を三直。近本にフルカウントから中前打を許し、糸原に四球。糸井に右翼線二塁打を打たれ同点に。2死二、三塁から大山に四球を許した。満塁のピンチを背負ったが、陽川を見逃しの三振に切って取った。 ▼4回表 高山、梅野をを連続で遊ゴロ、木浪を空振り三振で、この日2度目の3者凡退。 ▼5回表 先頭岩田を左飛。近本、糸原に連続死球を与え、1死一、二塁。糸井を一ゴロに打ち取り、二塁封殺、一塁に転送された球を松坂が捕球したが、ベースを踏めず2死一、三塁のピンチを残した。さらに糸井の盗塁で二、三塁とされたが、大山を中飛に打ち取り、無失点で切り抜けた。 ▼6回表 松坂に代わって2-2の同点のまま谷元がマウンドに。松坂の復帰登板は5回4安打2失点で勝敗はつかなかった。
◆中日松坂大輔投手(38)が1軍復帰登板を果たした。昨年9月13日の阪神戦(甲子園)以来、306日ぶりの1軍マウンドになる。2月のキャンプで右肩に炎症を起こし出遅れ、5月28日にウエスタン・リーグ、ソフトバンク戦(タマホームスタジアム筑後)で実戦復帰。4試合の2軍登板を経て、自身の今季開幕を約4カ月遅れで迎えた。 ▼1回表 1番近本=142キロの4球目直球をセンター前に運ばれる。2番糸原の初球で近本が二盗成功、カウント3-1から右前打を許し無死一、三塁。3番糸井の中犠飛で1失点。4番大山を中飛に打ち取り、5番陽川の初球で、糸原の二盗を木下拓が差した。初回は2安打1失点。 ▼2回表 1回裏に味方打線が2-1と逆転。5番陽川を一ゴロ、6番高山を中飛、7番梅野を二飛で3者凡退に抑えた。 ▼3回表 8番木浪を中飛、9番岩田を三直。近本にフルカウントから中前打を許し、糸原に四球。糸井に右翼線二塁打を打たれ同点に。2死二、三塁から大山に四球を許した。満塁のピンチを背負ったが、陽川を見逃しの三振に切って取った。 ▼4回表 高山、梅野をを連続で遊ゴロ、木浪を空振り三振で、この日2度目の3者凡退。 ▼5回表 先頭岩田を左飛。近本、糸原に連続死球を与え、1死一、二塁。糸井を一ゴロに打ち取り、二塁封殺、一塁に転送された球を松坂が捕球したが、ベースを踏めず2死一、三塁のピンチを残した。さらに糸井の盗塁で二、三塁とされたが、大山を中飛に打ち取り、無失点で切り抜けた。 ▼6回表 松坂に代わって2-2の同点のまま谷元がマウンドに。松坂の復帰登板は5回4安打2失点で勝敗はつかなかった。
◆中日今季初登板の松坂は5回2失点、勝ち負け付かずに降板した。チームは同点の9回にアルモンテが押し出し四球を選んでサヨナラ勝ちを収めた。
◆阪神は1回表、3番糸井が先制犠飛。中日は1回裏、同点とした後、5番高橋が勝ち越し打。阪神は3回、糸井が同点打。 今季初登板した中日先発松坂は5回2失点で降板し、勝ち負けはつかなかった。阪神の先発岩田も6回まで2失点と粘投。 中日は9回1死満塁からアルモンテが押し出し四球を選んででサヨナラ勝ち。6連勝を飾った。阪神は5連敗を喫した。
◆阪神岩田稔投手(35)が6回9安打2失点と踏ん張った。1点リードの1回に無死満塁のピンチからビシエドの併殺崩れ、続く高橋の左前適時打で2失点したが、その後は持ち味の低めの投球でゼロを並べた。 降板後、岩田は「序盤は相手打線を警戒しすぎて、有利なカウントを作れずに失点してしまいました。途中から大胆に攻めることを意識して、打たれたヒットもほとんどがゴロヒットでしたし、なんとか粘ることはできたかなと思います」とコメント。勝ち負けは付かなかった。
◆ナゴヤドーム入場者数に松坂効果が如実に表れた。この日の入場者数は3万2338人。先週までの前売り段階では約2万5000枚ほどだったが、「16日に松坂先発」が報道されてから売り上げが急増した。 今季の平日入場者での3万人突破は5日目。4月2日の本拠地開幕戦以外は、ファンクラブイベントやビールワンコイン(500円)デーで、この日はイベントなし。「イベントがない日にこれだけ入ってもらえるのはすごい」と球団営業担当者もホクホク顔だった。
◆中日松坂大輔投手が阪神と今季初対戦。5回2失点で降板した。松坂の阪神戦の登板は、西武時代を含めてこの日で9度目だが、勝敗がつかなかったのは初めてだ。 阪神打線は、西武時代の06年に2度対戦し、いずれも14三振を奪われ完封と完投勝利を許すなど通算防御率1・74と松坂を苦手としている。1試合で奪った最多得点は3で、中日移籍後の5度の対戦では2点が最多。"平成の怪物"攻略は、今後の課題のひとつだ。
◆阪神が中日に敗れ、巨人がヤクルトに勝ったため、阪神の自力優勝が消滅した。 巨人は阪神との直接対決12試合に全敗しても、それ以外の49試合に全勝すれば最終成績が99勝43敗1分けの勝率6割9分7厘。阪神が残り57試合を全勝しても、96勝43敗4分けの勝率6割9分1厘で上回れないため。今季チーム86試合目で、昨季の87試合目より1試合早い。
◆代役守護神を託された中日岡田俊哉投手が2勝目を挙げた。 この日、R・マルティネスがキューバ代表として国際大会に参加するため離日。同点の9回表に登板し、1回無失点でサヨナラ劇につなげた。13年に2セーブ、14年に1セーブを挙げているが、ここ4年間はセーブなし。15日の試合後、与田監督から守護神就任を伝えられたと言い「名前を挙げていただけたことに感謝です。結果で応えるしかない」。与田監督も「現時点では岡田に任す判断です」と期待を隠さなかった。
◆同点の9回に登板した阪神小野泰己投手が1死満塁から押し出し四球を与え、今季初黒星を喫した。「気持ちはいつも通りでした。結果は負けてしまったので...」。 1死から代打井領に四球を許すと、そこから崩れた。「ランナーを出してからは1球1球で勝負が決まってしまう。しっかり今日の経験を生かして、また明日から頑張っていきます」。タオルで汗を拭きながら、チームバスに乗り込んだ。
◆中日を今季2度目のサヨナラ劇に導いたのは1番平田良介外野手のパワー!? だ。 同点の9回1死一塁、右腕小野の148キロを強振で押し返し、右中間最深部に二塁打を運んだ。「個人的には(スタンド)上段にいったかな、と思ったのに、どちらかというと(中堅)近本くんのグラブに入りそうだった。力がなくなっているなと思いました」と自虐気味にニヤリ。1死二、三塁に好機を広げ、最後は1死満塁から3番アルモンテが押し出し四球を選んだ。 チームは6連勝で3位タイに浮上。1番平田はこの6試合すべてで1回に出塁し、5度の初回得点を呼び込んでいる。この日も1点を追う1回、左前打から2得点をお膳立て。存在感は際立つばかりだ。「2位から後ろがすごく大混戦になっているけど、自分たちの目標は優勝。優勝を目指してやらないといけない」。チームリーダーの雄たけびが竜ナインをさらに熱くさせそうだ。
◆阪神が押し出し四球によるサヨナラ負けで5連敗を喫し、自力優勝の可能性が消滅した。中日松坂大輔投手(38)から3回までに2点を挙げたが、4回以降はノーヒットと打線が沈黙。貧打に、拙守という今季を象徴する敗戦となった。まだAクラスは維持しているが、昨年最下位からのチーム再建の道のりは険しい。「惜敗」ばかりだからもどかしい。今季の苦戦を象徴する競り負けだった。5連敗。首位巨人が勝ったため、数字上は上回れず、自力優勝の可能性が消滅してしまった。それでも、矢野監督は「俺らじゃなくマスコミの皆さんが言うこと。そこ(巨人)を考えて毎日プレーするより俺らがどうすれば成長できるか考えてプレーする方がチームのためになる」と前を向いた。 土壇場の9回。小野のサヨナラ押し出し四球で敗れて中日戦6連敗となったがミスが重なった。1死一塁で平田の飛球は右中間最深部へ。中堅近本が落下点に入ったが、グラブをかすめて捕れない。二、三塁のピンチを招いてしまった。指揮官は「チカのも最後、安打になっているけど追いついている。簡単とは言わんけど、ああいうのを捕ってあげてほしい。俺はとれると思った」と嘆いた。痛恨のプレーになり、近本も、うつむいてバスに消えた。 負けるべくして負けた。直前の9回1死一塁。バントがうまい梅野に犠打のサインを出したが捕邪飛...。自ら勝機を逃して、流れを手放してしまった。指揮官は「競って負けている。本当に、あと1本とか。もちろんリュウ(梅野)の送るところを送れないとか。小さいことをミスをしたり(点を)取れるところで取れてないと、こういう展開になる」と厳しく断じた。 昨季1勝3敗と苦戦した中日松坂を打ちあぐねたのも敗因だ。塁上をにぎわしても決定打が出ない。今年何度も見た拙攻をまたも繰り返した。くしくも昨年と同じ展開だった。8月1日に敵地で松坂を打てずシーズン初めて自力優勝の可能性がなくなった。今年はさらに上回る7月16日のスピード消滅。3位タイに落ち、5位広島が0・5ゲーム差に迫る。巨人とは11・5差に開き、指揮官は危機感を募らせた。 「それを考える余裕はないわ、そんなん。自分らのチームをどうするか。そんな上のことをどうこう言っているアレじゃない」 12球団最強の投手陣を誇るだけに、貧打や最多72失策、走塁ミスが際立つ。接戦を拾うスタイルだ。殻を破らないと、上位は見えてこない。【酒井俊作】 ▼阪神が中日に敗れ、巨人がヤクルトに勝ったため、阪神の自力優勝が消滅した。巨人は阪神との直接対決12試合に全敗しても、それ以外の49試合に全勝すれば最終成績が99勝43敗1分けの勝率6割9分7厘。阪神が残り57試合を全勝しても、96勝43敗4分けの勝率6割9分1厘で上回れないため。今季チーム86試合目で、昨季の87試合目より1試合早い。
◆警戒されても、初球から決めた。阪神近本光司外野手(24)の勢いが止まらない。 初回に先頭で中前打を放つと、すかさずスタートを切った。果敢に滑り込み、セーフの判定。虎の新人では20盗塁到達は01年の赤星以来だ。 どんな相手が来ても、平常心で臨むのが近本流だ。人生で初めて「平成の怪物」と対決。試合前に「偉大なピッチャーなので、しっかり勝負を楽しみたいですね」と話していたが「試合に入れば野球に集中するだけなので...」と、偉大な投手が令和初登板しても、ドラフト1位ルーキーには関係なかった。そんな松坂から2打席連続でヒットを放ち、5回には死球を受けて3打席連続出塁。トップバッターとしての役割を、きっちりと果たした。 試合後には、理想の先制攻撃ができたか? という報道陣からの問いかけに「はい...」と、敗戦に言葉は少なかった。新人ながら、すでに虎にいなければならない存在となった近本。バットでも、足でも、チームに必要不可欠なのは間違いない。前だけを見て、思い切って走る近本が、虎を勢いづける。【真柴健】
◆中日松坂大輔投手(38)が306日ぶりの1軍登板でも、昨年と変わらない姿を見せた。3回2死一、二塁から糸井に適時二塁打を許し同点。2死満塁から陽川を迎えると右腕はギアをトップに入れた。カウント1-2からの4球目。コーナーに140キロのツーシームを決め、この日初の見逃しの三振を奪った。昨季満塁の場面では12打数無安打。満塁被打率0割の男が真骨頂を見せた。 5回91球、4安打2失点。勝敗はつかなかった。「満足できる投球ではなかったが、チームの連勝を止めずに済んだことは良かった。ファームより良かった。久しぶり試合で腕を振って投げられた」。リリーフ、打線が粘り、押し出し四球で今季2度目のサヨナラ勝利につながった。 春季キャンプでファンとの接触で右肩炎症を発症。出遅れながら、5月28日にウエスタン・リーグ、ソフトバンク戦で実戦復帰。2軍で4試合18回、4失点、防御率2・00の成績を残し、この日を勝ち取った。勝利の直後には、2軍生活で小麦色に焼けた笑顔でナインを迎えた。 反省も口をついた。「小さいミスがつながった」。5回には1死から連続でツーシームを引っかけ2死球。次打者糸井を一ゴロに打ち取り、二塁封殺。しかし、一塁に転送された球を捕球しながらベースを踏めず、2死一、三塁のピンチを残してしまった。後続を断ったものの、内容に満足はしなかった。 それでも与田監督は笑顔でベテランの復帰登板を振り返った。「(松坂の投球に)まだまだ満足していないけど、5回までしっかりゲームを作った。ピンチのときに次の失点をしない粘り強さも出してくれた。非常に気合も入っていた。リリーフも6回以降をヒットゼロ。いい流れを作ってくれた」。今季から背番号18に戻った「平成の怪物」が、令和時代に足跡をしるした。今季初勝利、日米通算171勝目を挙げる日は近い。【伊東大介】
◆中日高橋周平内野手(25)が16日の阪神13回戦で右手小指を負傷し、途中交代した。 同点の1回裏1死一、三塁で左前に勝ち越し打。1死一、二塁から6番阿部の打席で一塁走者として帰塁が遅れ、捕手梅野の送球にタッチアウト。一塁ベースにヘッドスライディングした際、右手小指を負傷。2回表の守備からベンチに下がり、名古屋市内の病院で診断を受けた。与田監督は「指をついたという報告です」と説明。加藤球団代表は「明日の朝、もう1回検査します」と話した。 再検査の結果を踏まえて、1軍再合流か出場選手登録抹消かが判断される見込み。最悪、骨折となれば長期離脱の可能性もある。リーグトップの打率3割1分9厘を誇る戦力だけに、状態が心配される。
◆8回から登板した阪神ジョンソン投手がリベンジした。 先頭堂上を154キロで見逃し三振に斬ると、阿部はカーブで空振り三振。最後は京田もカーブで投ゴロに仕留めた。15日は3連続長短打を浴びて来日初の2失点。敗戦投手になった。 ジョンソンは「やり返したい思いがあった。それが出来て良かった」。3者凡退と最高の結果を出した。
◆打撃好調の阪神糸井嘉男がレジェンド松坂大輔から初ヒットを放った。 初回に先制の中犠飛を放つと、3回2死一、二塁の場面で変化球を右翼線に運ぶ二塁打を放った。1学年上の松坂とは昨季初対戦だったが、5打数無安打だった。これで通算7打数1安打2打点となった。
◆阪神藤川球児投手が11試合連続の無失点ピッチングを見せた。 同点の7回から登板し、代打武田を空振り三振。2四球で2死一、二塁としたが、最後はビシエドを高め145キロで右飛に仕留めた。これで同僚ジョンソンに次ぐリーグ2位の25ホールドポイント。目標に掲げるNPBの通算防御率1点台まで残り2回2/3とした。 この日の中日先発は同学年の松坂だった。NPBの舞台で同一試合での登板は05年以来、実に14年ぶりだった。同じ高卒ドラフト1位指名でプロの世界に飛び込み、切磋琢磨(せっさたくま)してきた盟友。今でも大きな刺激を受ける存在だ。 「ずっと苦しいですけど、目の前の自分たちの出来ることをやるしかない。相手に勝ちに行くことを考えてやるしかない」。チームはサヨナラ負けを喫し、窮地に追い込まれた。藤川はチームを鼓舞するように前向きに話した。
◆また阪神が競り負けた。今季の苦戦を象徴する敗戦だった。5連敗。首位巨人が勝ったため、数字上は上回れず、自力優勝の可能性が消滅してしまった。 それでも、矢野燿大監督は「俺らじゃなくマスコミの皆さんが言うこと。そこ(巨人)を考えて毎日プレーするより、俺らがどうやったら成長できるか考えてプレーできる方がチームのためになる」と前を向いた。 その他の一問一答は以下の通り。 -松坂はもう1本2本出ていれば 同じような感じやね。チャンスはあるんだけどね。 -打開策は個々の状態上げることか まあなあ...。それは一番そう。今いるメンバーで、ちょっと考えていかないとダメかなとは思うけど。 -誰かが極度な不振ではない状況だ でも走者がいて決めるところで決められていないところが、結果こういう試合になっている。連敗でいうと、それが一番、チームとしての課題の部分。 -松坂は緩急の投球 ガンガン押す、昔みたいなスピードはない。それは始めから分かっていたこと。チャンスは作るけどってことしかないよね。 -まず連敗を止めたい 攻めていきながらウチとしてできていかないと。ホームランでドンと点を取るとかが長所のチームじゃない。ここまで来たなかで、走塁やエラー数はウチの課題として出ている。どうするか、このスタートする前も、そういう話はした。そこを改善しないとね。 -くよくよできない 圧倒的にやられたとか、そういう試合じゃない。ホント、紙一重の試合で連敗になっちゃっている。その紙一重が大きい部分ではある。ミスからみんなが成長していくように俺らもやっていかないとあかん。
◆阪神・糸井嘉男外野手(37)が16日、中日戦(ナゴヤドーム)に「3番・右翼」でスタメン出場し、中日先発・松坂から先制の犠飛を放った。 一回先頭でD1位・近本光司外野手(大阪ガス)が中前打、続く糸原の初球で今季20個目となる二盗に成功。糸原も右前打で続き、無死一、三塁で糸井が137キロを弾き返し、中堅への飛球で三走・近本が生還した。 4連敗で首位巨人と10・5ゲーム差で迎えた一戦で、幸先のいいスタートを切った。
◆右肩炎症から復活した中日・松坂大輔投手(38)が阪神戦に先発し、5回4安打2失点で降板した。 松坂は一回、先頭の近本、糸原に連打を許すと、糸井に中犠飛を打たれ先制された。二回は多彩な変化球を駆使し、3人で終わらせた。1-2で迎えた三回2死から安打と四球で一、二塁のピンチを招くと糸井に右翼線適時二塁打を浴び同点に追いつかれた。続く大山に四球を与え、満塁となったが、陽川を見逃し三振に斬った。四回は3人で終わらすと、五回は1死から連続死球で一、二塁にしたが、糸井を二ゴロ、大山を中飛に抑えこの回限りでマウンドを降りた。
◆阪神・岩田稔投手(35)は16日の中日戦(ナゴヤドーム)で先発し、6回2失点だった。9安打を浴びるも86球で要所を締め、中日・松坂大輔投手(38)と堂々に投げ合った。 「僕らのスーパースターなので。やばいです」 松坂との投げ合いに、そう話していた左腕。一回、いきなり連打と四球で無死満塁とされると、ビシエドの併殺崩れの間に同点。続く高橋には左前適時打を浴び、勝ち越しを許した。なお1死一、二塁のピンチだったがバッテリーを組んだ梅野が素早い一塁牽制(けんせい)で走者の高橋をアウトに。阿部を二ゴロに仕留め、ここを切り抜けた。 二回から五回まで毎回安打を許すも、六回は三者凡退。要所を締め、ベテランらしいしぶとさが光った。5日の広島戦(甲子園)に続く4勝目を手に入れることはできなかったが、試合を作り、ナインを鼓舞した。
◆阪神・藤川球児投手(38)が16日の中日戦(ナゴヤドーム)の2-2の七回に登板し、1回で2四球を与えるも無失点。好投でバトンをつないだ。 先頭の代打・武田を変化球で空振り三振。その後2四球などで2死一、二塁とされビシエドを迎えるが、最後は145キロ直球で右飛に仕留め、ピンチを切り抜けた。 中日の先発は右肩炎症から復帰登板となった松坂。藤川と松坂が同じ日に登板するのは、松坂が西武時代の2005年6月14日(インボイス)以来14年ぶり、5146日ぶり。このときは同じ八回のマウンドに立ち、松坂は8回3失点(自責2)で敗戦投手に、藤川は1回無失点でホールドを記録していた。時を越えてもなお、最前線で活躍する"松坂世代"が共演した。
◆中日の高橋が途中交代した。一回に適時打を放った直後だった。一塁走者として相手捕手からの送球にヘッドスライディングで帰塁してけん制死した際に右手小指を痛め、二回の守備から退いた。 試合中に病院へ向かったが、専門医の診察を受けられなかったため17日に検査を受ける。高橋は3割1分9厘で、セ・リーグの打率首位に立っている。
◆高鉾に 揺れつつ 笛を吹きやめず...(誓子) いよいよ祇園祭も宵山です。とにかく京都は暑い...もっともこれが海開きの関東あたりでは冷夏でお客ががらんがらんらしい。関西はすっかり盛り上がって...ガンガン。がらんがらんよりはガンガンなほうがいいけど、ナゴヤドームは松坂大輔がさすがの粘投をみせて盛り上がっていた。 令和元年球宴の阪神勢の活躍でソノ気になって友達と大いに盛り上がった私めは「きょうは俺にまかせとけ!」となりまして、ガンガンに飲んだらこれが二日酔いで頭もガンガン...女房に「幾つになったの」とガンガンいわれて、しかも財布の中身はすっかり空っぽになりまして...アハハ。 当番デスクの白石大地は、あちこちに電話をかけて実に気楽なことをいっていた。「まぁきょうは勝つでしょ。勝ちますョ...。勝てれば...勝つとき...」。あのなぁ白石よ。古文の4段活用じゃねぇんだ。そんなに都合よくいくかョ。と、そこにナゴヤドームからキャップ大石豊佳が「マルテも左膝の診察のため帰阪して欠席です。これでいよいよ...球宴組にガンガン打ってもらわないと...。あ、実は前日に矢野監督が自ら若い連中にノックをされてまして...それがきょうぐらいに効いてくるかも...」だと。それで無性に勝ってくれ! という願望がつよくなった。と、そこにキャップ大石が静かに...ポツリと静かに「...選手が」といった。 えッ、なんだって...「あの...どうやら福留選手が今日からスタメンらしくて...」。ナヌッ、それを早くいえよ。そうかぁ福留がいよいよ戻ってくるのか! 大石は「そうらしいですョ」と付け加えた。福留はグイグイ引っ張る選手だから、彼がベンチに戻るだけで頼もしい。そうか今夜は楽しみだ...とこっちは勝手にヒートアップ。と、そこに今度は甲子園で2軍を取材中の菊地峻太朗が電話をくれて「あの...午後6時からの広島戦にいよいよ福留選手がスタメンらしいんです」という。ナヌッ、おいチョット待て。確かさっきはナゴヤドームで大石が「福留選手が出る」と言ってたぞ。エッ、ホントですか? それじゃ甲子園の2軍戦にスタンバイしてる福留さんは誰ですか...と菊地。 これこそ真夏の怪談だぞ。ナゴヤドームと甲子園に2人の福留が存在してるなんて...。実は筆者の「こんな時は福留がいてくれたらなぁ...」という強い願望による単純な聞き間違いなのですが、大石も菊地も大先輩の早とちりにあえて抵抗せず、大いにソノ気にさせやがって...恥ずかしいぜョ。 それにしても松坂と岩田の対決は独特の涼風さえ漂っていた。怪物松坂が5回に死球を連続したのも近本の俊足が明らかに投影していた。が、そのピンチを松坂が顔で抑えれば、岩田も粘りの投球だ。実はこんなシリアスな戦いとドンピシャのタイミングで、サンスポ特別版『ガッツな矢野虎』(税込み800円)がこの7月16日に発売されました。いろんなことがあった前半戦をガッツガッツと明るく楽しく振り返ったサンスポ編集局の力作です。これでマカ不思議なタイガースの魅力を大いに味わってください。 それにしても、今宵もまたなんと思わせぶりなわが虎。福留はん、藤浪はん、早よ戻ってきて!
◆--打開策は個々の状態を上げていくしかない 矢野監督「まあなぁ...まぁまぁ、それは一番そうなんだけど。まぁまぁ、今いるメンバーで、ちょっと考えていかないとダメかなとは思うけど」 --誰かが極度な不振ではないとは思う 「でも...うーん。ランナーいて決めるところで決められてない。そういうところが、結果こういう試合になっている。ずっと負けのところでいうと、それが一番のチームとしての課題の部分やし」 --松坂は緩急のピッチング 「それしかもうできないでしょ。ガンガン押す、昔みたいなスピードはないからそれは初めからわかってることだし。まぁまぁチャンスは作るけど...ってことしかないよね」 --まず連敗を止めたい 「いやいや、そらそうやけど、それじゃあ寂しいしさ。チームとして成長していくってところをやっていかないと。だからこそそういう、ワンプレー、ワンプレーっていうのかな。いつも言うけど、ミスしたらアカンと思いながらプレーするわけじゃないんだけど、攻めていきながら、そういうことはウチとしてはできていかないと」
◆「ダンカンさん、痩せましたね。ダイエットでっか?」 「いや、その、ところてんとタコで...」 「えっ、ところてんとタコのダイエット!? 確かに両方ともカロリーが低そうですわ。いいコト、聞きました。まねさせてもらいますわ!!」 「いや、そーじゃなくて...。あら、どっかに行っちゃったよ」 阪神はサヨナラ負けで5連敗。その幕切れが小野の押し出し四球。野球では、押して出ることから「ところてん」というのよねェ...。 2点目をあげた三回を最後に、四回から九回まで、ついにヒットが出なかった。野球ではヒットが出ないのを「タコ」というんだよねェ...。"ダブル傷心"でゲッソリなのよ。ダイエットじゃねーよ(涙)。 しかし、ホントに打てない。四回以降もそうだけど、本日は1、2、3番以外は無安打...。さて、どうしましょう? (1)「我慢! 我慢!」で打線に火が付くまで耐える(2)大幅に打線を組み替える(3)新助っ人のソラーテに50本塁打の夢を託す。猛虎打線の復活を信じて(1)にしよう!!
◆慎重に、力強く投じた一球は、はかなくも捕手が構えたミットから大きくはずれた。4番手の小野が痛恨の押し出し四球を与えて、サヨナラ負け。今季初黒星を喫し、チームも球宴をはさんで5連敗となった。 「結果負けてしまった。ランナーを出してからの投球だったり、あの場面だったら一つの四球だったり、一球で勝負が決まってしまう(状況だった)ので。しっかりきょうの経験をいかしてまた明日から頑張りたい」 試合後、悔しさを押し殺すようにして声を絞り出した。七回から藤川、ジョンソンと無失点でつないできた2-2の九回のマウンドに上がると、1死から代打・井領に四球。続く平田に右中間へはじき返されて、二、三塁とピンチを広げた。 ここでベンチは、大島との勝負をさけ申告敬遠で満塁策。しかし、これが裏目に出た。この試合で2安打を放っているアルモンテを迎え、ボール先行に。カウント3-1からの5球目の直球は、投げた瞬間に外角に大きくそれた。小野は三塁走者がホームを踏むのをただ見つめるしかなかった。 右腕は今季、右肘痛で出遅れたが、6月に昇格すると、中継ぎとして安定した投球を披露。試合前の時点で登板12試合で5ホールド、防御率1・69と首脳陣からの信頼を徐々に得てきたなかで託された今回のマウンドだった。 矢野監督は「1点を取られたら負けなので。そういう経験から小野がどうしていくかっていうところだと思う」と奮起をうながした。この悔しさを糧にして、次こそ勝利を呼び込む投球をする。 (織原祥平)
◆九回。平田がかっ飛ばした右中間深くへの大飛球に、D1位・近本光司外野手(大阪ガス)が目いっぱい伸ばしたグラブは届かなかった。"平成の怪物撃ち"で、盗塁数も20に到達。それでも、勝利は遠かった。 「チカ(近本)のも(平田の右中間二塁打が)最後ヒットになってるけど、追いついてるからね、こっちから見たら。俺はとれると思ったから」 矢野監督は快足ルーキーの守備を祈るように見つめたが、願いは届かなかった。 四球狙いじゃなく、積極的に振っていく-。そう口にしてきた。「1番打者としての理想像を体現できたか?」という報道陣の問いかけに、近本は厳しい表情のままうなずいてチームバスへと乗り込んだ。 これまで敗戦後にも立ち止まり、自身の言葉で思いを伝えてきた男がみせた"激情"。それだけ悔しい1敗だった。一回先頭で初対戦の松坂の外角142キロを中前へ。さらに続く糸原の初球で二塁を陥れた。 6日の広島戦(甲子園)以来6試合ぶりの盗塁を決め、球団新人では3人目、2001年の赤星憲広以来、18年ぶりの大台到達だ。リーグトップ21盗塁の山田(ヤクルト)、大島(中日)に次ぐ堂々の韋駄天ぶりだ。続く糸原も右前打で続き、無死一、三塁で糸井の中飛でタッチアップし、悠々と先制のホームを踏んだ。 近本が一回に出塁し、得点した試合はここまで7勝1分け。不敗神話継続へ、三回は25度目のマルチ安打となる中前打を放ち、その後無死一、二塁で糸井の適時二塁打で再び生還。五回は死球で出塁し、足で揺さぶりをかけたが"神話"はついに途絶えてしまった。 「今は(近本は)打って走ってっていうところだけど、本当の信頼を得るってところで、うちはね、やっぱりやっていかないとこういう試合になっちゃう」 虎将の叱咤激励に燃えないわけがない。韋駄天ルーキーの反発力が、虎の連敗ストップには必要不可欠だ。 (新里公章)
◆またまた貧打に泣いた...。阪神は中日戦(ナゴヤドーム)に2-3でサヨナラ負けを喫し5連敗。86試合目で自力優勝の可能性が消滅した。四回以降は安打が出ず、開幕からの貧打はいまだ解消されず。課題克服に向けて、外国人枠を野手で2人使うなど、今後はチーム編成の抜本的な改革が求められていく。 望みをかけて小野が投じた最後の1球は、無情にも大きく外れた。押し出し四球でサヨナラ負け。踏ん張った投手陣にとってはあまりにも残酷な敗戦だが、今季の猛虎では繰り返されてきた悲劇。そして18分後には巨人が勝ち、自力Vが消滅した。 「同じような感じ(負け方)やね。チャンスはあるんだけどね。負けてる試合は競って負けているから。本当にあと1本とか」 矢野監督も深くため息をつくしかなった。点を取るべきところで取れない。「もちろん(九回の)リュウ(梅野)の送るところ(犠打失敗)送れないとか。小さいことをうちとしてはミスをしたり、とれるところで取れてないっていうのは、こういう展開になっちゃうので」。自力Vが残るか否かがかかったこの大一番でも、そうだった。 五回、1死から連続死球などで2死二、三塁。打席には4番・大山で、申し分のない松坂KOチャンスだった。しかし、フルカウントからの6球目、内角の140キロの直球に力負け。フラフラと上がった飛球は、虎党のため息とともに中堅・大島のグラブに収まった。 四回以降は無安打。五回に"タダ"でもらったチャンスも生かせなかったら勝てるわけがない。 開幕前から貧打が解消されないままだ。前日もこの日も、中日打線との差は一目瞭然。助っ人だ。アルモンテ&ビシエドの2試合連続マルチに対し、虎はマルテが前日に左ひざ負傷のアクシデントで不在。純国産打線は4安打と不発だった。 もともと貴重な外国人4枠を投手3人が占めるチーム編成で、守りを中心とした野球で矢野虎は始動した。3人の助っ投は奮闘しているが、課題が投打のどちらにあるのかは明らか。ここに来て浮上してきたDeNAも、ソト(26本塁打)とロペス(19本塁打)の助っ人野手コンビが活躍。来季は外国人枠を野手2人で使うことが貧打解消につながるはずだ。 打線に助っ人ひとりだけの場合、そのひとりが不振になればたちまち打線が機能しなくなる。2014年はゴメスが打点王、マートンが首位打者を獲得。両雄が並び立ったことで、チームはリーグ2位もCSを勝ち抜き日本シリーズに進出できた。そんな頼れる助っ人が2人いれば、今季開幕から4番を務める大山の成長もうながされるだろう。この日、ナゴヤドームで観戦した揚塩社長は自力V消滅について「ノーコメントです」と話したが、チーム編成を見直す時期に来ている。 「(巨人の独走)それを考える余裕はないわ。自分らのチームをどうするかだけやし。上のことをどうやって言ってるあれじゃないから」 巨人と11・5ゲーム差も矢野監督は首を振って前を向いた。5連敗で借金4に増えて3位転落。86試合目で迎えた一つの山場を乗り越えることはできなかった。メジャー通算75発のソラーテを緊急獲得し、戦いはこれからだが、抜本的な改革が必要だ。 (大石豊佳) ★阪神・最近の外国人野手2人が活躍したシーズン ◆2010年・ブラゼル、マートン ブラゼルが打率・296、47本塁打、117打点でベストナインを獲得。マートンは打率・349、17本塁打、91打点で最多安打を獲得した。チームは首位中日に1ゲーム差で惜しくも2位だった。 ◆14年・ゴメス、マートン ゴメスは打率・283、26本塁打、109打点の成績で打点王を獲得。マートンは打率・338、14本塁打、84打点で首位打者を獲得した。リーグ順位は2位だったが、CSを突破し日本シリーズに進出した。
◆もうけがはしたくない-。勝利のハイタッチは左手だった。右肩炎症から復活した中日・松坂が今季初登板先発で5回91球を投げ、4安打2失点。チームを今季2度目のサヨナラ勝ち&最長の6連勝へ導く粘投で、3位タイへ押し上げた。 「(初登板で)力んだのかなと。長いイニングを投げることができず、中継ぎ陣に負担をかけて申し訳ない」 笑顔はなかった。昨年9月13日の阪神戦(甲子園)以来の1軍マウンドで、背番号が「18」に変更されてからは初めて。その緊張からか、自身が描いていた投球とは、ほど遠い内容だった。 一回、先頭のD1位・近本に中前打。すかさず二盗されて「足の速い走者が出ると、めんどくさいですね」と頭をかいた。無死一、三塁から糸井に中犠飛。あっさり先制されたが、そこから踏ん張った。三回は、糸井の適時二塁打で同点とされたが、2死満塁で陽川をツーシームで見逃し三振に。変化球中心の配球で、五回2死二、三塁も無失点にしのいだ。 春季キャンプでファンと接触して古傷の右肩を痛めてから5カ月。「正直、これだけ長くかかるとは思っていなかった。でも昨年よりも(右)肩の状態がいいんです」。 励みになったのは、同じ38歳の"松坂世代"の2人。6月23日の巨人戦(東京ドーム)で約2年ぶりの勝利投手となった和田(ソフトバンク)と、7年ぶりの球宴出場で存在感を示した藤川(阪神)だ。 「刺激を受けています。僕らの世代は少なくなってきた。彼らが頑張っている。僕も負けたくない」 "平成の怪物"の令和初勝利は次回にお預けに。「次はもっと長いイニングを投げてゲームを作りたい」と力強く前を向いた。 (三木建次) 松坂について中日・与田監督 「まだまだ満足していないが、ピンチで粘り強さをみせてくれた。(次回登板は)明日以降、しっかりと(右肩を)チェックして決めたい」 ★平日でも3万超 松坂の今季初登板を見るため、ナゴヤドームには平日にもかかわらず3万2338人が詰めかけた。祝日(海の日)だった前日15日の3万2055人を上回り、松坂は「僕は多ければ多いほど(うれしい)ね。ピンチになったときにファンの方の応援の後押しが大きかったと思う」と感謝した。
◆4番大山以下が無安打での4安打負け。打線が機能しなかった典型的な試合だ。しかも、1番近本と2番糸原で3四死球を得たことも考えると、あまりにも寂しすぎる。 大山を主軸から外さないという矢野監督の考えに沿えばポイントは5番になる。この日は松坂に相性がよかった陽川を起用したが、三回2死満塁の勝ち越し機で見逃し三振...。もっと積極的な姿勢を見せてほしかった。 また、相手バッテリーからすれば大山、陽川と似たタイプが並ぶことで攻めにくさはなかったはず。今後、福留やマルテの復帰を待ちながらになるが、私は5番に高山を起用することを薦めたい。 高山はこの日、ヒットこそ出なかったが、九回に四球を選ぶなど、状態は悪くない。新人王を獲得した2016年には長いシーズンを経験しており、投手の左右も苦労しない。しかも、4打席で結果を出すタイプ。5番に高山、6番に原口か陽川を置くことでジグザグ打線にもなる。相手にとっていかに嫌らしい打線を組むか、だ。 先発投手が2失点以下に抑えながらも点がとれないため、閉塞感がある。この状況を打破するには打線の組み替えしかない。カギは高山だ。 (サンケイスポーツ専属評論家)
<セ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
巨人 |
50 | 31 | 1 | 0.617 (↑0.004) | - (-) |
61 | 402 (+6) | 317 (+3) | 111 (+2) | 49 (-) |
0.264 (-) | 3.550 (↑0.01) |
2 (-) |
DeNA |
40 | 42 | 2 | 0.488 (↑0.007) | 10.5 (-) |
59 | 347 (+8) | 343 (+5) | 103 (+2) | 26 (+1) |
0.246 (-) | 3.730 (-) |
3 (2↑) |
中日 |
39 | 43 | 0 | 0.476 (↑0.007) | 11.5 (-) |
61 | 313 (+3) | 314 (+2) | 47 (-) | 43 (-) |
0.262 (↑0.001) | 3.710 (↑0.02) |
3 (1↓) |
阪神 |
39 | 43 | 4 | 0.476 (↓0.005) | 11.5 (↓1) |
57 | 317 (+2) | 345 (+3) | 56 (-) | 61 (+2) |
0.247 (↓0.001) | 3.410 (-) |
5 (1↓) |
広島 |
39 | 44 | 3 | 0.470 (↓0.006) | 12 (↓1) |
57 | 330 (+5) | 354 (+8) | 75 (+2) | 51 (-) |
0.244 (-) | 3.530 (↓0.06) |
6 (-) |
ヤクルト |
34 | 50 | 2 | 0.405 (↓0.005) | 17.5 (↓1) |
57 | 375 (+3) | 438 (+6) | 92 (-) | 34 (-) |
0.239 (-) | 4.620 (↓0.02) |
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