中日(☆2対1★)広島 =リーグ戦14回戦(2019.07.10)・ナゴヤドーム=
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広島
0000010001400
中日
00000002X2600
勝利投手:祖父江 大輔(2勝2敗0S)
(セーブ:R.マルティネス(0勝3敗6S))
敗戦投手:レグナルト(4勝1敗0S)
  DAZN
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◆接戦を制した中日が4連勝。中日は1点ビハインドで迎えた8回裏、2死満塁の好機から藤井と京田が連続押し出し四球を選び、逆転に成功した。投げては、2番手・祖父江が今季2勝目。敗れた広島は、先発・ジョンソンが7回無失点と好投するも、打線が援護できなかった。

◆先発は中日がロメロ、広島がジョンソン。ロメロは3回まで6三振のパーフェクト投球を見せた。ジョンソンも3回2安打無失点。 広島は6回、1死三塁からジョンソンの一ゴロ野選で1点を先制。ジョンソンは7回4安打無失点と好投した。 中日は8回2死満塁から2四球を選び逆転し、4連勝。祖父江が2勝目、R・マルティネスは6セーブ目。広島は11連敗。レグナルトが今季初黒星。

◆今季2度目の4連勝にベンチがわいた。先発したロメロは7回1失点。勝ち星こそつかなかったが、8回に2死満塁のチャンスで打線が粘った。 2番手レグナルドから、代打藤井が同点の押し出し四球、京田は決勝四球を選んで逆転した。 与田監督も試合後のベンチで大喜び。手放しで選手たちを褒めちぎった。「ロメロは、見ていても安心できる投球だった。緊張感のある中で球を見極めた。みんなの執念で勝てた」。4位広島に0・5差と肉薄した。

◆後半戦反攻への準備が整った。先発ロメロ投手が粘り、8回2死満塁から藤井淳志外野手、京田陽太内野手が四球を選び、押し出しで今季2度目の4連勝。4位広島へ0・5差に肉薄だ。 松坂大輔投手(38)も16日阪神戦(ナゴヤドーム)での復帰が濃厚。ドラフト1位根尾昂内野手の1軍昇格も見えてきた。残り63試合。竜から目が離せなくなった。松坂の今季初、1軍復帰登板は、16日の阪神戦(ナゴヤドーム)になることが濃厚になった。10日、広島戦(同)前に、与田剛監督が「後半戦に向けて(12日に)合流してもらう。(登板は)後半戦すぐにでも」と、明かした。 松坂は2月のキャンプ中、右肩に炎症を発症。キャンプを途中離脱し、リハビリ調整を続けた。5月28日のウエスタン・リーグ、ソフトバンク戦(タマスタ筑後)で実戦復帰してから4試合に先発し、18回4失点、防御率2・00。指揮官は「体調に問題ないことが一番の安心材料。その辺りがクリアになり安心している。勝つために松坂の力を借りたい」と言い、後半戦への起爆剤として、絶大な期待を寄せる。 松坂は、昨年6勝を挙げカムバック賞を受賞したが、うち3勝が阪神戦。後半戦開幕カードの阪神3連戦は15、16日がナゴヤドーム、17日が豊橋だ。初戦はエース大野雄が最有力。球団関係者も「そこ(16日)しかないでしょう」と話す。16日復帰なら、昨年9月13日の阪神戦(甲子園)での日米通算170勝目以来、306日ぶりの1軍マウンドとなる。「平成の怪物」が令和1軍初登板へ、カウントダウンに入った。【伊東大介】

◆移籍後初出場初先発の広島三好匠内野手の移籍後初安打も勝利には結びつかなかった。6回の第2打席に中日ロメロに、追い込まれながら外角球に食らいついた。 「必死に打ちにいきました。チェンジアップを意識していた」。右翼の頭上を襲う二塁打がチーム初安打となった。代走が送られ途中交代も、初出場で広島三好としての存在感を示した。

◆遠い白星。広島は緒方孝市監督(50)の積極采配も実らず、終盤8回に連続押し出し四球で逆転負けを喫した。リーグ戦再開後は勝利がなく、99年以来20年ぶり11連敗。借金5を抱えてペナントレースを折り返すことになった。敗戦の中で光るプレーを見せた新加入の三好に加え、2軍調整中の選手たちも球宴期間中に合流見込み。戦力を整えて、巻き返しを図る。広島緒方監督の積極采配も、連敗阻止にはつながらなかった。三好を移籍初出場となる「7番遊撃」で先発初起用した。さらに両軍無得点の6回無死二塁では右越え二塁打を放った三好から田中広、1点を追う9回無死一塁では菊池涼から曽根へと代走を送った。その6回は代走田中広が足と技で捕手のタッチをかいくぐり、内野ゴロで得点につなげた。しかし、1点リードで迎えた8回に2番手レグナルトが2者連続押し出しで逆転を許した。99年以来、20年ぶり11連敗。白星が遠い。 「勝ってオールスター休みに入りたかったけどね。1回また体、そして気分的にもリフレッシュして。(後半戦に)気持ちを切り替えて臨みたい」 広島は5月に月間20勝を挙げて一時は貯金14でリーグ首位に立つも、6月に急失速した。交流戦は最下位に終わり、リーグ首位からも陥落。7月はいまだ勝利がない。浮き沈みの激しい戦いにも、緒方監督は「本当の意味での勝負は夏場。今こうして連敗はしていますが、最後の最後まで自分たちの野球をやる。しっかり目標を持って定めて戦っていきたい」と後半戦を見据える。 開幕から入れ替えながら臨んだ打線の答えはまだ見つかっていない。それでも指揮官の頭には「この先は固定していく中で修正していこうと考えています」とプランがある。球宴明けには再登録が可能となるバティスタや小園らが1軍に合流する見込み。追い上げ態勢を描いていく。 前半戦最後に、攻守にキラリと光るプレーを見せた三好は好材料。指揮官は「よく打ってくれた。(チームが)ずっとヒットが出ていない中、しっかりとした打球を飛ばしてくれた。守りでも面白いプレーをしてくれた」と賛辞を送った。主力選手に再合流する実力者、そこに新たな戦力を加え、逆襲のプランを練る。【前原淳】 ◆広島99年の11連敗 6月25、27日の巨人戦連敗から始まった。同30日の富山での横浜戦に20失点で大敗すると、7月2日からの甲子園3連戦で阪神に3タテ、広島に戻って横浜にも3タテを食らった。同9日の東京ドームでの巨人戦に敗れついに2桁連敗。同10日の同戦は先発ミンチーがマルティネスに満塁弾を浴びるなど4回7失点で3-12で完敗。11連敗中、98失点と投手陣が崩壊した。達川監督は「ファンの方に申し訳ない。その一言です」。だが、翌日の巨人戦、さらに同13日の中日戦にも敗れて連敗は13まで伸びた。

◆広島は1点リードの8回に2番手レグナルトが連続押し出し四球を与えて逆転負けを喫した。 99年以来、20年ぶりの11連敗となり、借金5を抱えて前半戦を折り返すことになった。広島緒方孝市監督(50)の談話は以下の通り。 -勝利まであと1歩だった 緒方監督 勝ってオールスター休みに入りたかったけどね。1回また体、そして気分的にもリフレッシュして、気持ち切り替えて臨みたい。 -移籍後初起用の三好の初安打から得点 緒方監督 よく打ってくれたよ。ずっとヒットが出ていなくて、しっかりとした打球を飛ばしてくれた。守りでも面白いプレーをしてくれた。

◆楽天からトレードで加入した広島の三好が、先発で移籍後初出場して初安打を放った。六回は先頭打者として打席に立ち、2ストライクと追い込まれてから甘く入ったチェンジアップを狙い打ちし「うまく打てた」と右中間への二塁打とした。  五回までパーフェクトだったロメロからチーム初出塁。代走を出されて退いたが、この回奪った先制点の契機となった。遊撃の守備も無難にこなし「緊張したけど、早い回に打球が飛んできて処理したのが良かったのかな」と上々の顔見せとなった。 ジョンソン(7回無失点) 「(連敗を)止めようと思って球場に来た。うまくかみ合わない日が続いているけど、踏ん張るしかない」 広島・佐々岡投手コーチ(押し出し四球のレグナルトに) 「勝負にいったんだろうけど...。ああいう展開で投げてもらわないと困る」

◆セ・リーグを3連覇した王者が泥沼の11連敗を喫した。広島は六回1死三塁からジョンソンが一ゴロも捕球した中日・ビシエドが本塁に送球(記録は野選)。三走・田中広がヘッドスライディングで生還し、先制点を奪った。先発のジョンソンも7回4安打無失点と好投したが、2番手・レグナルトが八回に2死満塁のピンチに陥り、そこからまさかの2者連続押し出し四球で逆転された。九回も反撃はかなわず、1-2で中日に逆転負けを喫した。  6月28日のDeNA戦(横浜)から続く連敗は1分けを挟み11まで伸びた。11連敗は球団記録の13連敗(1950年と1999年)以来20年ぶり。

◆中日が逆転勝ちで4連勝とした。0-1の八回2死満塁から藤井、京田の押し出し四球で2点を奪った。広島は救援のレグナルトが自滅して来日初黒星を喫し、1分けを挟んで20年ぶりの11連敗となった。  元広島投手の北別府学氏(61)は試合中にブログを更新。「今日の試合結果に拘らず、何としても一点を取りに行こうとする姿勢がこの試合見られた事は後半戦に繋がっていきますよ」と評価したが、終盤にまさかの逆転負けを喫した。  追記として「試合結果がどうであろうとと先ほど書いてアップしましたが、2者連続の押し出しはいけない。追加点を取りに行こうという姿勢は見せたからよしよしと書きましたが、追加点が取れなかった事が大きかった!」と嘆いた。

◆中日のロメロは白星こそつかなかったが、7回3安打1失点と好投した。五回までは走者を許さない完璧な内容。八回に味方が逆転すると、ベンチをたたいて大喜びした。ブルペンから良かったという変化球で広島の打者を追い込み「捕手のリードを信じて投げた」と話した。  七回1死一、三塁のピンチでは落ち着いて深呼吸し「頑張れ、おまえならできる」と自らを鼓舞した。「そのおかげで零点に抑えて帰ってこられた」と緊張をコントロールした結果が実を結んだ。

◆0-1の八回に2死満塁から代打・藤井、京田が続けて押し出し四球を選び、逆転。与田監督は大はしゃぎで「選手が本当によく頑張ってくれた。それだけ」と、試合後もなお興奮気味に語った。同一カード3連戦3連勝で、今季2度目の4連勝。前半戦を終えて2位に2ゲーム差に迫った。指揮官は「一つでも上の順位を目指すのに変わりない」と、さらなる巻き返しを誓った。

◆楽天とのトレードで加入した三好が、不振の田中広に代わって「7番・遊撃」で移籍後初出場。六回にロメロから移籍後初安打となる右中間二塁打を放ち、先制点をおぜん立てした。「必死に打ちました。チェンジアップを狙っていました」。直後に代走・田中広が送られ、お役ご免。迎打撃コーチは「1本出たので良かった。(次回スタメンの可能性は)結果が出たので当然ある」と期待を込めた。

◆まさに泥沼。悪夢のような逆転負けだ。交流戦最下位に沈んだ広島は、リーグ戦再開後も1つも勝てず前半戦を終えた。1分けを挟み、球団ワーストの13連敗を喫した1999年以来、20年ぶりの11連敗...。緒方監督は「勝ってオールスター休みに入りたかった」と悔しさを噛みしめた。  「5月(月間20勝)は良い戦いができたが、交流戦に入って勝てなくなって、7月も連敗が続いている。しっかり修正して、勝負の夏に向けた戦いをしないといけない」  連敗ストップまで、あと少しだった。楽天から移籍後初スタメンの三好が六回先頭で右中間二塁打。26歳のチーム初安打をきっかけに1点を先制すると、先発のジョンソンも7回4安打無失点と好投を見せたが...。  八回に大暗転。防御率0点台の中継ぎエース、レグナルトが連打と申告敬遠で1死満塁のピンチを招くと、2死後、代打・藤井に押し出し四球。気落ちしたように京田にも押し出し四球を与え、逆転を許した。  1950年に続く球団ワースト13連敗を喫した99年は、達川監督の1年目。緒方監督はプロ入り10年目のシーズンで、打率・305を残したが、チームは5位に沈んだ。今季も借金5で、首位巨人とのゲーム差は、早くも「11」に広がった。  オフに2年連続セ・リーグMVPの丸が巨人へFA移籍し、精神的支柱だった新井貴浩氏も引退。弱体化した打線について、指揮官は「田中広の状態がなかなか上がらない(打率・195)。その兼ね合いで、主軸が固定できない」と苦しい胸中を吐露した。  「本当の意味での勝負は夏場。一つ流れが変わればまたいい方向に行けると思う。(後半戦のキーマンは)野村、岡田、薮田の実績のある投手。後半戦に戻ってくることを期待している」  まずは守り勝つ野球を再構築する。セ・リーグ3連覇中の王者。このままでは終われない。 (柏村翔) 2/3回を2安打3四球2失点で来日初黒星の広島・レグナルト 「チームの連敗は頭に入っていた。全力を尽くしたが、結果が出なかった」 7回無失点の好投も報われなかった広島・ジョンソン 「うまく噛み合わないことはある。今は踏ん張るしかない」 4安打1得点の打線について広島・高ヘッドコーチ 「ロメロなので(簡単には)点は取れない。(先制後に)追加点が取れなかったのが痛い」 ★1999年の広島VTR  達川晃豊(現光男)監督の1年目。5月終了時には3位につけていたが、6月25日の巨人戦から7月13日の中日戦にかけて、球団ワーストタイの13連敗を喫し、一時最下位に。最終的には57勝78敗で、優勝した中日に24ゲーム差の5位だった。球宴出場は佐々岡真司、江藤智、緒方孝市。ベストナインの受賞者はおらず、緒方が外野手部門のゴールデングラブ賞に輝いた。

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
48311 0.608
(↑0.005)
-
(-)
63389
(+4)
310
(+1)
107
(+1)
49
(-)
0.262
(-)
3.560
(↑0.03)
2
(-)
DeNA
39412 0.488
(↓0.006)
9.5
(↓1)
61334
(+2)
330
(+7)
100
(-)
25
(-)
0.246
(-)
3.670
(↓0.01)
2
(-)
阪神
39414 0.488
(↓0.006)
9.5
(↓1)
59313
(+1)
338
(+4)
55
(-)
59
(+1)
0.249
(-)
3.400
(↓0.01)
4
(-)
広島
38433 0.469
(↓0.006)
11
(↓1)
59317
(+1)
341
(+2)
73
(-)
51
(-)
0.243
(↓0.001)
3.450
(↑0.02)
5
(-)
中日
37430 0.463
(↑0.007)
11.5
(-)
63306
(+2)
310
(+1)
46
(-)
43
(+2)
0.260
(↓0.001)
3.750
(↑0.04)
6
(-)
ヤクルト
34482 0.415
(↑0.008)
15.5
(-)
59368
(+7)
425
(+2)
92
(-)
33
(+2)
0.238
(-)
4.610
(↑0.03)