ソフトバンク(☆8対7★)西武 =リーグ戦12回戦(2019.07.08)・東京ドーム=
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西武
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ソフトバンク
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勝利投手:椎野 新(3勝1敗0S)
敗戦投手:佐野 泰雄(0勝2敗0S)

本塁打
【西武】山川 穂高(28号・6回表ソロ),森 友哉(8号・9回表2ラン)
【ソフトバンク】デスパイネ(20号・2回裏ソロ),松田 宣浩(20号・4回裏ソロ),上林 誠知(7号・5回裏2ラン),上林 誠知(8号・9回裏ソロ)

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◆ソフトバンクは、1点ビハインドで迎えた9回裏、上林のソロで同点とする。そのまま迎えた延長12回には、代打・栗原が犠飛を放ち試合を決めた。投げては、8番手・椎野が今季3勝目。敗れた西武は、打線が5点ビハインドから一時逆転するも、粘りきれなかった。

◆「鷹の祭典」恒例の始球式に女優吉岡里帆(26)が登場した。選手と同じ青ユニホームを着用し、ワンバウンドながら見事な投球を披露。 「想像していたより緊張しました。夢みたいに短い時間でした」と感無量の様子。試合前に練習に付き合った甲斐野がベンチ脇で見守る中、大役を務めた。また、君が代を独唱した大原櫻子(23)は「東京ドームで歌うのは初めて。無事に終わったので、自分としては100点」と笑顔を見せた。

◆ソフトバンクのアルフレド・デスパイネ外野手(33)が2回に先制の20号ソロを放った。西武先発高橋光の150キロ直球を右翼スタンドへ運んだ。 「1球でしっかり仕留められた。チームに勢いつくような1発になってくれればいい」。この日が毎年恒例の入場者全員(ビジター席除く)に配布する「鷹の祭典」の初戦。今年は水色の「チャンピオン奪Sh!(ダッシュ)ブルー2019」。デスパイネは本塁打後、ベンチ前でブルーのヘルメットを取り、あげた左足とぶつけるポーズで盛り上げた。 今季来日6年目で4年連続の20号到達。17年にソフトバンクに移籍してきて3年連続とチームに貢献している。

◆ソフトバンクの先発アリエル・ミランダ投手は好投も白星に恵まれなかった。 6月11日阪神戦以来、約1カ月ぶりのマウンド。5回2死では秋山のピッチャー返しに利き手の左手を出し、治療のためベンチに下がった(記録は中前打)。だが、その後も続投して6回途中までソロ本塁打の1失点で踏ん張った。 味方が追いつかれ勝ち星は逃したが「自分の投球には満足しています。打者としっかり勝負できた」と納得の内容だった。

◆ソフトバンクは2回にデスパイネの20号ソロで先制。3回には福田の内野ゴロの間に1点を追加した。西武は無得点。 ソフトバンクは4回に松田宣の20号ソロ、5回に上林の7号2ランで追加点。西武は6回、山川の28号ソロで1点を返した。 西武は1点を勝ち越されて迎えた9回、森の左越え2ランで逆転。ソフトバンクはその裏、上林のソロで同点。延長戦になった。 ソフトバンクは延長12回1死満塁、栗原の中犠飛でサヨナラ勝ち。シーソーゲームにケリをつけ、救援の椎野が3勝目を挙げた。西武5番手佐野が2敗目。

◆西武が最後の最後で力尽きた。延長12回サヨナラ負けで、今季最長タイの5時間21分の激闘に終止符が打たれた。 序盤は5点を追う劣勢から一時は同点に追いつき、勝ち越しもした。シーソーゲームを繰り広げたが1歩及ばず。辻発彦監督は「残念。面白くないよ、負けたら。勝ちたかった。相手の力が一枚上手だった」と惜敗に悔しさをにじませた。

◆ソフトバンク椎野新投手が激戦の勝利投手になった。 延長12回に8番手で登板し、1死二塁とピンチを背負いながらも無失点でしのいだ。その裏に栗原のサヨナラ犠飛が飛び出し、3勝目が舞い込んだ。「勝ち星は付きましたけど、何より12回まで戦ってチームが勝てたことがうれしかった」と笑顔を見せた。 前日7日オリックス戦では同点の8回2死一塁で登板し、マレーロに決勝の3点二塁打を浴びたばかりだった。「まだ経験したことのないポジションだった。今日は絶対に(経験が)生きていると思う。あそこで負けたらいけない。7、8回と変わらない感じで、絶対に勝つんだという思いで行きました」。自己最速タイの152キロもマークするなど、3連投でリベンジを果たしつかんだ勝利だった。

◆ソフトバンクが今年の「鷹の祭典」初戦を延長12回、劇的なサヨナラ勝ちで制した。東京ドームで開催された西武戦は、両軍合わせて6本塁打、23安打の激戦。9回に上林誠知外野手(23)が起死回生のソロを放って追い付くと、12回に代打栗原陵矢捕手(23)がサヨナラ犠飛で勝負を決めた。専用ユニホームを着用する恒例のイベントは壮絶な戦いで幕を開けた。5時間21分の熱戦を決めたのは、代打栗原だった。延長12回1死満塁。西武5番手佐野の初球を中堅へサヨナラ犠飛。ナインにもみくちゃにされ、工藤監督とは笑顔で抱き合った。栗原は「気持ちいい。みんなが迫って来て、水などかけられて...。アクエリアスの味がしっかりユニホームについてます」と初のサヨナラ体験を振り返った。 「自分が決めるつもりで打席に入った。ゴロを打ったら負け、フライを打つイメージだった」と冷静に外野へ犠飛を狙った。ホーム試合でお立ち台に立つのはプロ5年目で初めて。「本当に遅くまでありがとうございました」と最後まで残ったファンに感謝した。ヒーローになる7時間前、ブルペンで始球式の練習をしていた女優吉岡里帆(26)の姿を他のナインと見に行き、幸せの笑みで対面できたことを喜んでいた。第3捕手で出番は限られているが「代打は初球から振っていかないと」と自慢の打力と積極性で、ファンと仲間を笑顔にした。 もう1人のヒーローは9回に同点ソロを放った上林だ。6-7の9回1死、西武の抑え増田の151キロを捉えて右翼ポール際へライナーでたたき込んだ。「弾道が低かったが伸びて入ってくれてよかった」。その直前。勝利まであと1球から、新守護神甲斐野が森に逆転2ランを許していた。6月20日のヤクルト戦で初セーブを挙げて以降、セーブ機会での失敗は初めて。そんなドラフト1位ルーキーを救った。この日の上林は今季初の2発、プロ初の4安打で3打点と大暴れだった。 打率はまだ1割台。6月29日にランニング本塁打を含む3安打を放った翌30日からここ7試合は23打数1安打と不振を極めていた。「1人だけずっと打てなくて周囲に心配をかけてしまって」と悩みは深かった。「ここから上がっていくしかない。前を見て頑張っていきたい」と、この4安打を脱出へのきっかけにする。 この日は毎年恒例の「鷹の祭典」初日。東京ドームにはソフトバンク球団史上最多となる4万6824人のファンを集め「チャンピオン奪Sh!(ダッシュ)ブルー」一色に染まる中、同イベント史上初のサヨナラ開幕となった。9日は東京から本拠地ヤフオクドームへ移動しての試合となる。工藤監督は「今日の試合はみんなで勝ち取った勝利。みんながよく粘った。ナイスゲーム」。長時間試合の翌日で、選手たちには厳しい状況だが、劇的勝利の勢いに乗り前半戦残り2試合をしっかりと戦い抜く。【石橋隆雄】

◆西武4番山川穂高内野手が13試合ぶりのアーチを描いた。 5点を追う6回に28号ソロ。27打席連続無安打のスランプを脱出すると7回にも適時打をマークした。4番のバットに5番森も呼応。1点を追う9回、一時逆転となる8号2ランを放った。しかし延長サヨナラ負けで、いずれも空砲となり山川は「久々にうれしかった。勝たなきゃ本当に喜べない」と悔しさをにじませた。

◆ソフトバンク工藤公康監督が今季NPB最長タイの5時間21分の死闘を制した選手たちをたたえた。 最大5点のリードがありながら9回に6-7と逆転された。その裏に上林が同点ソロ本塁打を放って延長に入り、12回に代打栗原が犠飛で試合を決めた。 工藤監督は疲れた様子も見せず「今日は本当に、選手たちが、追いつかれても追い越されても、点を取られても取って。最後はすばらしい形で勝つことができて、選手たちのおかげ。今日の試合はみんなで勝ち取った勝利。こういうゲームはなかなかあるものではない。みんなが良く粘ってくれた。ナイスゲーム」と熱い口調で振り返った。

◆ソフトバンク甲斐野央投手が逆転サヨナラ勝ちに胸をなで下ろした。 1点リードの9回に森に2ランを浴び、6月20日に初セーブを挙げてから初めてセーブ機会に失敗した。「ボール球で良かったところ。自分の技術不足でした」。だがその裏に上林が同点ソロを放ち黒星が消えた。さらに延長12回に同学年の栗原が代打サヨナラ犠飛を打った。 甲斐野は「(上林)誠知さんのホームランで同点にしていただいて、流れがこっちにきていた。松田(遼馬)さんも椎野さんもいいピッチングをされて、応援するしかできなかったけど、勝てて良かったです。栗原が決めてくれると思っていました」とホッとした表情で球場を後にした。

◆西武・山川穂高内野手(27)が8日、ソフトバンク12回戦(東京ドーム)の六回に28打席ぶりの安打となる28号ソロを放った。ミランダのチェンジアップを左翼席に運び、「打ててよかったです!」とコメント。4点差に迫る追撃のソロは6月20日の中日戦(ナゴヤドーム)以来、13試合ぶりの一発。山川はベンチ前でホッとしたように「どすこいポーズ」を決めた。

◆ソフトバンクの上林が6-7の九回、1死から起死回生の同点ソロを放った。直前に抑えの甲斐野が逆転2ランを浴び、重苦しい雰囲気が漂う中で打席へ。フルカウントから増田の低めの速球を振り抜き、弾丸のような打球を右翼スタンドへ突き刺した。  過去7試合で1安打と苦しみ、この日は打順を9番まで下げた。これに発奮するように、五回にも左中間へ2ランを放つなど、九回までに今季初の1試合4安打をマーク。打撃フォームの試行錯誤を続ける23歳のホープが、光明を見いだし始めている。

◆西武は5時間を超える熱戦で手痛いサヨナラ負けを喫した。5-6の九回2死三塁で森が逆転2ランを放ったが、その裏に抑えの増田が上林に同点ソロを許し、延長戦に。十二回までもつれ、最後は佐野がサヨナラ犠飛を許した。  辻監督は「森は見事な本塁打だった。そのまま逃げ切れれば良かったけど」と悔やんだ。勝てる試合を落とし「負けたら面白くない。勝ちたかった」と本音をこぼした。

◆最大5点差を追いつき、九回に一度は逆転したが、延長戦で力尽きた。不振にあえぐ山川が、28打席ぶりの安打となる28号ソロを含む2安打2打点。「ホームランは不思議なもので、その後の打席はどっしりと立てた」と振り返った。しかし、勝利にはつながらず、「負けたので喜べない。明日(9日)につながってくれればいい」と表情を引き締めた。

◆「鷹の祭典」で水色のユニホームを着用した試合は、23歳の2人が勝利をたぐり寄せた。6-7の九回1死から上林の8号ソロで同点。延長十二回1死満塁から代打・栗原が中犠飛を放ち、今季両リーグ最長に並ぶ5時間21分の試合に決着を付けた。栗原は4日に誕生日を迎えたばかり。お立ち台で「23歳の抱負として、ヒーローインタビューを受けたいと言っていた。かなって幸せ」と胸を張った。 前日までの7試合で1安打。この日は2本塁打を含む4安打のソフトバンク・上林 「ずっと一人蚊帳の外。申し訳なく思っていた。もう上がっていくしかない」 延長戦を制したソフトバンク・工藤監督 「みんなで勝ち取った勝利。(九回の上林の同点ソロは)すごい。あそこで打てるというのは彼の潜在能力」

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
47314 0.603
(↑0.006)
-
(-)
61353
(+8)
309
(+7)
114
(+4)
72
(-)
0.257
(↑0.001
3.420
(↓0.03)
2
(-)
日本ハム
41374 0.526
(↑0.007)
6
(-)
61353
(+5)
336
(+3)
57
(+3)
35
(-)
0.259
(-)
3.800
(↑0.01)
3
(-)
西武
40391 0.506
(↓0.007)
7.5
(↓1)
63414
(+7)
398
(+8)
90
(+2)
86
(+2)
0.259
(-)
4.410
(↓0.02)
4
(-)
楽天
39392 0.500
(↓0.006)
8
(↓1)
63355
(-)
350
(+2)
83
(-)
27
(-)
0.249
(↓0.002)
4.210
(↑0.03)
5
(-)
ロッテ
37402 0.481
(↓0.006)
9.5
(↓1)
64357
(+3)
350
(+5)
98
(+3)
51
(-)
0.246
(↓0.001)
4.000
(↓0.01)
6
(-)
ORIX
35415 0.461
(↑0.008)
11
(-)
62285
(+2)
347
(-)
54
(-)
71
(+1)
0.234
(-)
3.810
(↑0.05)