阪神(★4対9☆)楽天 =交流戦2回戦(2019.06.19)・阪神甲子園球場=
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楽天
010120000591301
阪神
31000000004901
勝利投手:森原 康平(1勝0敗0S)
敗戦投手:守屋 功輝(2勝2敗0S)

本塁打
【楽天】ブラッシュ(19号・2回表ソロ)
【阪神】大山 悠輔(10号・1回裏3ラン)

  DAZN
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◆楽天が延長戦を制した。楽天は2点ビハインドで迎えた5回表、島内とブラッシュの適時打で同点とする。そのまま迎えた延長10回には、辰己、茂木、島内の適時打で5点を奪い、勝ち越しに成功した。投げては、7番手・森原が今季初勝利。敗れた阪神は、6番手・守屋が誤算だった。

◆「台湾デー」のイベントが19日に開催された。試合開始前、台湾の人気ロックバンド「宇宙人」メンバーによる始球式が実施された。台湾プロ野球チームのチアガールも来場し、甲子園球場外周のミズノスクエアにフォトスポットが設けられた。 台湾の魅力を伝えることを目的に16年から開催しているイベントで、台湾観光協会特別ミッションチームリーダー「■熊(Oh! Bear)」、タイガーエア台湾の「タイガー・フーちゃん」とコラボの仲間「クロロ」によるグリーティングを試合開始前と試合中に実施。「関空-台北」、または「関空-高雄」の無料航空券が当たる番号記載のうちわが来場者に配布されるなど、甲子園が台湾ムードに包まれた。同イベントは20日も行われる。 ※■は口ヘンに屋

◆3連勝中だった楽天先発の美馬学投手が期待を裏切った。初回1死から四球と糸井の右前打で一、二塁のピンチを招き、4番大山にレフトポール際へ先制の3ランを献上した。2回にも高山、木浪の連打などで1失点。3回は3人で抑えたが、4回の打席で代打山下を送られて交代した。 結局わずか3回51球しかもたずに4安打4失点、1三振2四球。ベンチに退くと「調子は悪くなかったです。投げる球の選択を間違えましたね」と険しい表情で話した。美馬はここ3戦連続で6回を投げ、失点もいずれも2点以下と好投を続けていた。だが阪神ファンで埋まる敵地甲子園の異様な雰囲気にのみ込まれ、本来の力を発揮する前にマウンドを降りることになってしまった。 それでも今の楽天は打線に勢いがある。阪神先発の変則右腕青柳に襲いかかった。金森打撃コーチの「低めにコースをついてくるから、ゴロになりやすいね。目線を下げて、ライナーで返していくイメージでいくこと」というアドバイス通りに安打を積み重ねた。 2回に4番ブラッシュが反撃の19号ソロを放つと、4回には代打のルーキー渡辺佳が右前適時打。5回にも先頭の茂木から4連打で2点を挙げ、青柳をKO。試合を4-4の振り出しに戻した。右前適時打を放った島内は「いいところで打つことができて良かった」と汗をぬぐいながら話した。

◆阪神大山悠輔内野手(24)が2年連続のシーズン10本塁打に乗せた。 初回1死一、二塁で美馬の抜けたスライダーを左翼ポール際に運んだ。「先制点のほしい場面で狙い球をしっかりとしとめることができた。切れなくてよかったです」と先制の3ランに手応え十分。 3年目の大山は1年目に7本塁打。2年目の昨季は11本塁打を放っている。これが17試合ぶりの1発だったが自己記録更新目前だ。

◆阪神が初回、大山の10号3ランで先制。楽天は2回にブラッシュの19号ソロで1点を返すも、阪神はその裏に4点目を奪った。 楽天が中盤に追いついた。4回に代打渡辺佳の適時打で1点を返し、5回に島内、ブラッシュの適時打で同点とした。 楽天は7回2死二、三塁と勝ち越し機をつくるも、ウィーラーが三塁ゴロ。阪神も楽天の継投に無得点に封じられ、延長に入った。 楽天は延長10回に辰己、茂木、島内の適時打で5点を挙げ2連勝。首位を守った。阪神は引き分けを挟んで5連敗。 楽天森原は今季初勝利。阪神守屋は2敗目

◆阪神糸井嘉男外野手が今季初の1試合4安打を記録した。初回1死一塁では右前打でチャンス拡大。直後の大山の先制3ランを呼び込んだ。 同点の8回には守備でも魅了した。楽天辰己が右翼に放った大飛球をフェンス際でジャンピングキャッチ。両手で大事に捕球して、勝利への執念を見せた。

◆阪神大山悠輔が1回に10号3ラン。チーム69試合目での2桁到達。昨季11本塁打したときの同123試合目より54試合も早い。 近年の生え抜きの右打者では、17年の中谷が同85試合目(7月23日)で10本打ち、最終的に20本塁打をマーク。また、06年の浜中は同19試合目の4月25日に2発打って2桁に乗せる量産態勢だったが、その後はペースが落ちシーズン20本塁打にとどまった。 大山は最終的に20~21発の好ペース。どこまで本数を伸ばせるか。

◆1軍に昇格した阪神岩崎優投手は無失点で救援した。5回に青柳が1死も取れずに降板すると、無死一、二塁でマウンドへ。銀次を一ゴロ、ウィーラーを捕ゴロで併殺に仕留め、ピンチを切り抜けた。 6回も1四球を出したものの無失点。「出たところでしっかりやれたので、また明日頑張ります」。5月上旬にインフルエンザを発症し、出場選手登録を抹消されて以来の登板。この日は28歳の誕生日。しっかり結果を残した。

◆地元兵庫出身の楽天ドラフト1位辰己涼介外野手が、延長10回無死満塁で能見から決勝の中前適時打を放った。4回には投手への強烈なライナーを捕球され、8回は右翼へ特大の当たりを放ったが、浜風に戻されてまさかの右飛。それでも最後にヒーローとなり「打撃の状態も内容も良かったので自信を持って打席に入りました。地元のテレビで見ていた能見さんから打てたのは、これからのプロ野球人生で財産になる」と喜んだ。

◆今季初の5連敗に阪神藤原崇起オーナー(67=阪神電鉄会長)は「我慢の時」を強調した。 「もう一息でなかなか(点が)取れんというか...。でもこれを糧にしてやらなあかん。一番は我慢。我慢して我慢して次のチャンスを待つ。そういう時期だと思います。濁っている水も、(しばらくすると汚れが)沈んできれいになりますから」。 その上で慌てることが禁物とし、「まだ(シーズン)半分もいってないんですから」とナインを鼓舞していた。

◆阪神大山悠輔内野手は厳しい表情を崩さずロッカー室に下がった。 「負けたら意味がないです」と一言。鮮烈な先制3ランの余韻など、とっくに吹き飛んでいた。 同点の9回1死一、三塁のサヨナラ機で遊ゴロに倒れた。マルテも倒れて最大の勝機を逸した。直後にショッキングな5失点だ。 それでも9回の打席でこの日一番の歓声を浴びたのは、初回の弾道を目撃していた虎党の期待の表れ。初回1死一、二塁から楽天美馬の抜けたスライダーを左翼ポール際に放り込んだ。「先制点がほしい場面で狙い球をしっかりと仕留められた。切れなくてよかったです」と試合中に球団広報を通じて振り返っていた。 5月30日巨人戦(甲子園)以来、19試合ぶりの1発。2年連続の2ケタ本塁打にも到達した。今季、全69試合で4番を任されてきた24歳は毎日、勝敗の責任を負っている。【柏原誠】

◆阪神がBクラス転落の危機を迎えた。「日本生命セ・パ交流戦」の楽天戦で、延長10回に中継ぎ陣が踏ん張れずに5失点。福留孝介外野手(42)がコンディションに不安を抱え、3戦連続で先発から外れた。 主軸を欠いた打線は3回以降、チャンスをモノにできなかった。今季ワーストの5連敗を喫し、交流戦の勝ち越しが消滅。4位DeNAに2ゲーム差に迫られた。最後はサンドバッグ状態だった。延長10回に登板した6番手守屋が先頭ブラッシュへの四球などで無死満塁とすると、続いてマウンドに上がった能見が打ち込まれて一挙5失点。緊迫の試合は、糸の切れたたこのような展開になった。 8戦連続無失点と奮闘していた守屋がこれで2試合連続の負け投手。矢野監督は「四球がもったいない。気持ちの中で向かって行ったんならいいんだけど」と、渋い表情で振り返った。ジョンソン不在の状況で、リリーフ陣が苦しんでいる。 攻撃面もストレスのたまる展開だった。初回に大山の先制3ランでスタートを切った。押せ押せのはずが、続く2回無死満塁のチャンスでは消化不良の1点止まり。5回、9回と三塁まで走者を進めたが、走者が本塁を踏むことはなかった。9回のサヨナラ機も大山、マルテが凡退。取れそうで取れないもどかしさ。攻撃陣が陥った負のスパイラルが逆転負けにつながった。 今後への不安材料を残した。ベテラン福留が3試合連続で先発を外れた。11日に右ふくらはぎ筋挫傷から1軍復帰。16日オリックス戦では引き分けに持ち込む2点打を放った頼れる男が、この日は代打起用もなく、最後まで打席に立つことはなかった。矢野監督は「まあ、足の状態もあるから。(不安が)なかったら使うけどね」と説明。先発右投手を相手にスタメンから外れたことがその深刻さを表している。 チームは今季最長のトンネルに入ってしまった。これで引き分けを挟んで今季ワーストの5連敗。最大6あった貯金は、まさかの黒星地獄で一気に1まで減ってしまった。上位の巨人、広島がそろって黒星を喫した日に「お付き合い」してしまった。振り返れば、4位DeNAも2ゲーム差で迫っている。ジョンソン不在の中継ぎにかかる負担と、屈指の勝負強さを誇る福留の状態...。矢野阪神が大きな悩みを抱え、交流戦の勝ち越しが消滅した。【桝井聡】

◆楽天ドラフト1位の辰己涼介外野手(22)が「日本生命セ・パ交流戦」阪神戦(甲子園)の延長10回に値千金の決勝打を放った。 無死満塁から能見の142キロ直球を中前へはじき返した。8回には右翼へ大きな飛球を放ち、本塁打だと確信して走らなかったが、浜風に押し戻されてまさかの右飛。ベンチでコーチにカツを入れられる"失態"を犯したが、最後は見事にヒーローに。並みの新人じゃないところを見せつけた。辰己が汚名を返上した。同点の延長10回無死満塁。地元兵庫で子供のころからテレビで見ていた能見と対戦した。気後れすることなく、カウント1-1から低め直球をフルスイング。中前へ抜ける決勝の適時打を放った。試合後は「能見さんから打てたのは、これからのプロ野球人生で財産になる」と喜んだ。 それまで不運や自らのミスが続いていた。4回には強烈なライナーを投手に好捕され、8回には豪快なフルスイングからあわや勝ち越し本塁打という右翼への大飛球。「確実にいった」と思い、走らず打球の行方を追ったが、浜風に押し戻されてまさかの右飛に。ベンチでコーチからカミナリを落とされる失態を犯してしまった。 辰己は「柳田さんや糸井さんみたいに、格好良く決めたかったんですけど。あれだけテレビで見ていたのに浜風が頭に入ってなくて、打球が思い切り戻ってきた。あんな恥ずかしいことは2度とないようにしたい」と苦笑い。ただ、怒られた次の打席ですぐさま決勝打を放つところが並みのルーキーじゃない。 プロ入り後、初めてプレーした甲子園。「今までで1番アウェー感があった試合だった。さすが関西人。ヤジだったり、応援だったり、その熱量というのは、同じ関西人として自慢できる。敵ですけど、ええ球団やなと思いました」。だがその上で「そんな中で楽天ファンの方も、僕の打席まで聞こえるような大きい応援をしてくれた。選手とファンが一丸となって勝てた試合だったと思う」。劇的勝利の主人公は、これからもファンとともに前へ進み続ける。【千葉修宏】

◆セ、パ両リーグは19日、最も印象に残るサヨナラ打を放った打者を表彰する「スカパー!サヨナラ賞」の5月の受賞者に楽天のドラフト1位ルーキー辰己と阪神の高山を選んだと発表した。新人の選出は2014年6月の嶺井(DeNA)以来2人目で、パ・リーグでは初受賞となった。  辰己は5月8日のソフトバンク戦で6-7の九回1死満塁で中越えに2点二塁打を放った。球団史上最大となる7点差の逆転勝利に貢献した。高山は5月29日に行われた巨人戦の延長十二回1死満塁で代打本塁打をマークした。

◆阪神は19日、甲子園での楽天戦に延長十回、4-9で敗れた。一回に大山が左越えに10号3ランを放って先制したが、先発の青柳が4回0/3を4失点と踏ん張れず。打線も九回1死一、三塁など、何度も訪れた好機を生かせなかった。  これで1分けを挟んで、今季ワーストの5連敗。「青柳の状態も良くないなっていうのは、見ていて感じていたけど。何とか粘ってくれたらというところで、ちょっと粘りきれなかったかな」と矢野監督。4-4の延長十回に登板し、1安打2四球で1アウトも奪えずに降板(3失点)した守屋については「気持ちの中で向かって行ったんなら、もちろんいいんだけど。何かこう、大事にいく気持ちも、もちろん分かるし。大事に行く場面だしね。まあでも結果的に振り返ると、投げっぷりのいい投手。持ち味やし、そこは(思い切って)いってほしかったなというのはあるけど、受け止めるしかない」と話した。

◆楽天のドラフト1位新人の辰己が、4-4の延長十回に勝ち越し打を放った。無死満塁で代わったばかりの能見に対し、中前にはじき返して三塁走者を迎え入れた。この試合の初安打が貴重な得点を生み、後続もつながってこの回だけで計5点。大量点を呼び込む一打を「先輩方に回していただいたので、打つことができてよかった」と喜んだ。  中堅手として持ち味の俊足を生かした守備とともに、打撃でも存在感を示している。兵庫・社高-立命大出身。なじみのある甲子園で活躍し「阪神ファンの方に楽天を応援してくれとは言わないが、辰己くらいはちょっとだけ応援してほしいと思う」とおどけた。

◆阪神の大山が一回に、先制の10号3ランを放ち、2年連続の2桁本塁打をマークした。美馬の変化球を捉えると、ライナー性の打球が左翼スタンドに突き刺さった。「先制点の欲しい場面で、狙い球をしっかりと仕留めることができた。切れなくて良かった」と振り返った。  5月30日以来のアーチ。試合前までの打率は2割6分5厘とやや物足りない数字ながら、3年目の今季は開幕から先発起用が続く。4番打者が、久々に長打力で存在感を見せた。ただ、九回のサヨナラ機では凡退。チームが敗れ「負けたので意味ないです」と試合後は言葉が少なかった。 矢野監督(守屋に) 「四球がもったいない。投げっぷりがいいのが持ち味。(勝負に)いってほしかった」 梅野 「粘り勝てないのがずっと続いている。悔しい」 阪神・清水ヘッドコーチ(出場のなかった福留に) 「先発に出せないというところ。体の状態」

◆試合前なのにトラ番キャップ大石豊佳はもう5試合ぐらい取材したぐらいの汗ビッショリ。  「それが...サンケイスポーツ後援『阪神タイガース激励シリーズ』の表彰が試合前にありまして、梅野選手が受賞。畑恵一郎編集局長と大澤謙一郎運動部長が甲子園で球団サイドにご挨拶...協賛の丹波田中畜産株式会社の田中克一代表取締役社長もこられて...」と生真面目な大石らしい報告。  それにわざわざ電話口で「今夜はきっと梅野選手が活躍してくれると思います。練習から声もよくでていて、元気いっぱいでしたから...」と売り込んできた。  そこに大澤部長も加わって「副賞の丹波田中畜産株式会社の丹波篠山牛のお肉はとても選手に人気があります。わざわざ1軍マネジャーの東辰弥課長が僕の顔をみて『あのお肉はホントに美味しいんです。それで...大澤さんも...ウフフ』と声をかけてきたぐらいです」という。とにかく選手から裏方さんにおすそわけがあるらしい。それほど美味なのだそうだ。  そしてプレーボール。いきなり大山の3ランが飛び出る。もうこんな"おいしい展開"はない。大澤部長が表彰式後、大急ぎで関係各所にご挨拶をしていたらワーッという歓声。それであわてて記者席からのぞいたら...大山のホームランだ。それに二回は木浪の二塁打などで4点目がスイッと入っているではないか。思わず大澤は「このまま大急ぎで家に帰ってテレビの前で見たいヮ」と図々しいことを言っていた。  しかし...どうもゲームがキャピキャピしていた。先発・青柳も落ち着かないのであります。それでせっかくの試合がドタバタしてきた。  実は...「虎ソナ」担当としては難波の編集局に出社してから早々と資料室にとびこんだ。するとこの6月19日は44年前に阪神・田淵幸一選手がプロ200号を中日戦で記録している。  なんでそんな前の数字にこだわったのか...と言えば、この1975年は田淵が王貞治(巨人)の本塁打王の座に肉迫し、最後にタイトルを奪取した。あの世界の王さんがひそかに"禁煙"をしてまでホームラン王の座を死守しにかかった。当時、王さんはキッとなって禁煙の理由をこういった。  「健康の為だよ。僕が禁煙したって田淵が本塁打を打てなくなることはないんだもの...」  それほど絶対的なキングの王さんを若い田淵が追い詰めたシーズン。その象徴がこの6月19日の200号だった。  ついでだから書くが、この75年の阪神は中村勝広、テーラー、藤田平、アルトマン、掛布雅之...この日の試合のスタメン平均年齢が29・2歳だった。ついでに言えば、この年は長嶋さんが巨人監督1年目で最下位。阪神は吉田監督で3位。優勝したのは古葉監督が猛練習で育てた赤ヘル軍団で、山本浩二、衣笠祥雄らががんばり炎の「赤ヘル」軍団はチーム創立26年目に悲願の初優勝。  10月15日、後楽園で古葉監督は「本当に...本当に...優勝したんですね」と号泣している。すべては猛練習と「1球への集中」を選手に徹底した結果だった。  そんなことを思い出しつつ...44年後の我が阪神を振り返る時に微妙な心境にもなってくる。  たしかに首位楽天を相手に"善戦"した。だがそれは歴史と伝統を振り返る時、次々と猛虎を踏みしだいて超えていく新興チームの靴音の象徴でもある。なんとなくこれでいいのだろうか...なぜこうなるのか...という苦い後味...。

◆う~ん、虎は弱し...の5連敗...。だけど大丈夫!! 今季のヤクルトの16連敗まではまだ11あるしさ~!! と、作り笑いを浮かべつつ、内心は脂汗タラ~なのだ。  負け方が典型的な連敗ドロ沼パターンだもん...。一回に4番・大山の3ランで先制したら、普通は勝ちパターンでしょう? 九回1死一、三塁で4番・大山、5番・マルテとなったらもうサヨナラ勝ちなんて、国民年金の未来より保障されているっていうもんじゃないの~!! なのに無得点で、本拠地・甲子園なのに気付いたら延長で大敗って...。こりゃ連敗がなかなか止まらないよ...。  最大の原因は、福留さまがいらっしゃらないことなのだ。逆に言えば、『困ったときの神(福留)頼み』で、今まで何十回頼みまくってきたのさ? こーいうときこそ、福留神に頼らず勝つことで、猛虎の強さを身につけるってことじゃないの!? 政府がいくら『100年安心』と言ったって、福留さまは70歳くらいでプレーしてくれないからね!!  チャンスで三塁に走者がいたら、大山以外すべてスクイズをするぐらいの、勝利へのもがきを見せてくれー!!

◆--いい形で先制も  矢野監督「うん。青柳の状態も良くないなっていうのは見ていて感じていたけど。何とか粘ってくれたらというところで、ちょっと粘りきれなかったかな」  --九回までは中継ぎ陣も踏ん張った  「本当にゲームをつくってくれたし。(十回は)守屋も四球がもったいない。ブラッシュはあれだけホームランを打ってる打者。大事にいく気持ちも、もちろん分かるし、でも投げっぷりのいい投手。持ち味やし、そこは(思い切って)いってほしかったなというのはあるけど、受け止めるしかない」  --疲労だけではない  「投げれば怖さも分かってくるし、失うものないというところから、今度は自分の立場を守らなあかんし。逆に言うと打たれた怖さとか味わってくる。今はその途中にいると思う。これをどう乗り越えるかっていうのが、またあいつの立場を確立するというか。ここからどういう姿を見せてくれるか見ていきたい」

◆D1位・近本光司外野手(大阪ガス)は六回2死二塁で二塁内野安打。6号ソロで23打席ぶりに「H」ランプを灯した前日18日に続き、2試合連続安打とした。この日は同じ社高のOBでもある楽天のD1位・辰己涼介外野手(立命大)と2人を応援しようと、同高OBを中心とした74人の応援団がバスツアーとして駆けつけ、三塁アルプス席から声援を送っていた。

◆守屋は前日に続き、2日連続の黒星となった。4-4の延長十回から登板すると、先頭のブラッシュに四球。銀次に左前打、ウィーラーに四球を許し、無死満塁としたところで1死も奪えず降板した。代わった能見も打たれ、3失点で2敗目。「やり返すという気持ちと丁寧にいくという気持ちでいったが、丁寧にいきすぎて四球を出してしまった」とうつむいた。

◆楽天は延長十回に5点を奪い、阪神に連勝。今季両リーグトップの19度目の逆転勝ちで首位を守り、2位・ソフトバンクとのゲーム差を1・5に広げた。ドラフト1位・辰己涼介外野手(22)=立命大=が勝ち越し打を放った。  「先輩方に回していただいたので、打つことができてよかった」  無死満塁で代わったばかりの能見に対し、中前にはじき返して三塁走者を迎え入れた。後続もつながってこの回だけで計5点。球団の延長イニング5得点以上は、2005年6月26日の西武戦(十回に7得点、○16-9)以来、14年ぶりだ。  中堅手として持ち味の俊足を生かした守備とともに、打撃でも存在感を示している辰己は、兵庫・社高-立命大出身。なじみのある甲子園で活躍し「阪神ファンの方に楽天を応援してくれとは言わないが、辰己くらいはちょっとだけ応援してほしいと思う」とおどけた。 延長戦を制し、楽天・平石監督 「みんな良くやってくれた。諦めることなく食らいついてくれた」

◆甲子園で観戦した阪神・藤原崇起オーナー(電鉄本社会長)は「今は我慢の時期でしょうなあ。我々も含めて我慢してチャンスを待つ。水も我慢していたら(泥も沈んで)きれいになります」と、川や池の水の流れに例えて辛抱の時期と強調。「まだ(ペナントレースは)半分以上あります。これだけ、(ファンの皆さんに)応援していただいているわけですから」と巻き返しに期待していた。

◆ヒーローになれなかった。一回1死一、二塁から美馬のスライダーをとらえ、17試合ぶりの一発となる先制10号3ランを左翼ポール際へ放った大山は「先制点のほしい場面で、狙い球をしっかりと仕留めることができました」と広報を通じてコメントしたが...。  五回2死一塁では左脇腹付近へ死球を受け、悶絶。4-4の九回には1死一、三塁と絶好のサヨナラ機で打席に立ったが、遊ゴロに倒れて三走・近本が憤死した。  「(本塁打は)負けたので意味がないです」  声を絞り出し、厳しい表情でクラブハウスへと引き揚げた。阪神の生え抜き選手が6月までに10本塁打するのは、2007年の林威助(11本、同年は15本塁打)以来12年ぶりだったが、悔しさだけが残る夜になった。

◆試練の交流戦だ。1分けを挟んで今季ワーストの5連敗。4試合を残して2年ぶりの交流戦の勝ち越しもなくなった。  「ゲームをつくってくれたし、決められるチャンスもあったと思う。そういうのは中継ぎがつくってくれたと思うけど」  矢野監督が悔しさを押し殺した。右ふくらはぎ筋挫傷から11日に復帰した福留を「足の状態もあるから。なかったら使うけどね」と3試合連続ベンチスタートに。同点の六回1死二塁では「(選択に)全然、迷いはなかった」と代打・鳥谷をコールしたが、一飛に倒れた。自慢のブルペン陣をつぎ込んでしのいだが、打線は三回以降、好機を生かせずゼロ行進。最後は守屋が無死満塁を招き、致命傷となった。  最大6あった貯金は1に減り、交流戦11位に転落。首位巨人、2位広島も敗れたのは救いだが、残り4戦での踏ん張りがシーズンを左右することになる。 (大石豊佳)

◆虎3年目だからこそ、押し戻されると信じていた。浜風とはもう"友達"だ。4-4の八回先頭、右翼頭上を襲った白球を糸井がジャンプ一番、好捕。高々と聖地の夜空にグラブを掲げた。5連敗とチームが沈む中、攻守で鼓舞したのが超人だった。  「...」  試合後、言葉を残すことはなかったが、プレーは雄弁だった。楽天のD1位・辰己涼介外野手(立命大)のフルスイングから放たれた白球に、素早くフェンスに張り付いて、ギリギリでもぎとった。マウンド上の藤川は「風は計算していたんだけどね。タイガースファンの応援が押し戻してくれたのかな」-。あわや勝ち越し弾かという打球だっただけに、何度も手をたたいて、超人に感謝した。  バットでも、一回1死一塁で放った右前打が大山の先制3ランを呼び込み、目を覚ました。五回2死、七回無死にも中前打で好機を作ると、九回1死二塁ではサイド左腕・高梨から一、二塁間を破る右前打。後続は倒れたものの、サヨナラの大チャンスを演出し、聖地に見せ場を作った。  今季初の4安打は昨年の8月14日の広島戦(京セラ)以来、阪神では3度目。打率・287となり、さらなる上昇気流を描くには十分すぎるきっかけとなった。7月に38歳になる超人が攻守で、苦しむ虎を引っ張っていく。 (竹村岳) 糸井の好捕について阪神・筒井外野守備走塁コーチ 「浜風だからね。最後まであきらめずによく捕ってくれたと思う」

◆阪神は延長十回、楽天に4-9で敗戦。1分けを挟んで今季ワーストの5連敗となり、交流戦の勝ち越しも消滅した。序盤でリードを奪いながらも流れをつかめない、もどかしい試合内容。西武、中日でコーチを務めた通算465本塁打の土井正博氏(75)=サンケイスポーツ専属評論家=は、六回1死二塁での代打・鳥谷の起用に疑問を呈し、現状の打破へ、矢野監督に「積極的な仕掛け」を期待した。  ポイントは同点で迎えた六回の攻撃だ。1死二塁から、矢野監督は代打・鳥谷を選択したが、私なら福留、または原口だ。鳥谷が好調なら異論はないが(打率・132、打点0)、現状、阪神のベンチにいるメンバーで切り札は、どう考えても福留、原口のどちらか。まだ六回、という考え方もあるが、あの場面は勝負をかけるべきだった。  大事なのは勝ち越すことだ。阪神の救援陣は、12球団でもトップクラス。リードすることで、どれだけ相手はプレッシャーを受けることか。勝負どころを逸した形となり、結局、切り札2人を使うことなくゲームセットを迎えてしまった。実にもったいない。  私は西武、中日で両リーグの戦いを経験して感じるのだが、概してパ・リーグは仕掛けが早く、セ・リーグは遅い。どちらが正解というわけではないが、見極めて、実行するのは監督であり、監督しかできない。  この日の試合でいえば、楽天・平石監督は先発・美馬を早々と見切り、四回に代打攻勢で反撃ムードを作った。延長十回無死一塁では、銀次にバントと見せかけてヒッティング。阪神バッテリーはバントと決めつけていたように映ったが、その裏をかく仕掛けが成功した。勝負所を見逃さないさい配だった。  対する阪神。九回無死から近本が四球で出塁。相手は送りバントを確信していた。一塁手がバントシフトで前に出てくるのも早かったから、打者空振り→近本盗塁も面白かった。仕掛けどころだったと思う。  阪神打線は全体的に下降線。だからこそ、好機は絶対にものにする必要がある。一回1死一塁から糸井の右前打では一走・糸原は三塁を奪わなければいけない。六回2死一、三塁で、糸原がカウント2-0から真っすぐを見送ったのも首を傾げる。相手投手の投球内容を考えれば、真っすぐ系を狙わなければいけないケース。随所に残念なシーンがあった。  チーム状態はよくない。これを救えるのは監督の手腕。矢野監督の積極的な仕掛けを期待したい。 (サンケイスポーツ専属評論家) ベンチ入りも、出場しなかった福留について阪神・清水ヘッドコーチ 「(報道陣に)言えないこともあるので。(理由は)バッティングではなく体調的にです」

<交流戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
842 0.667
(↓0.06)
-
(-)
454
(+2)
45
(+3)
25
(-)
14
(+1)
0.228
(↓0.003)
2.910
(↓0.03)
2
(-)
巨人
950 0.643
(↓0.049)
0
(-)
470
(+3)
49
(+4)
20
(+2)
13
(+1)
0.265
(↓0.008)
3.220
(↓0.06)
3
(1↑)
楽天
850 0.615
(↑0.032)
0.5
(↓1)
557
(+9)
52
(+4)
11
(+1)
4
(-)
0.261
(↑0.006
3.850
(↑0.02)
4
(1↓)
DeNA
851 0.615
(↑0.032)
0.5
(↓1)
453
(+7)
49
(+6)
18
(+3)
3
(-)
0.247
(↑0.002)
3.460
(↓0.2)
5
(1↑)
ORIX
751 0.583
(↑0.038)
1
(↑1)
548
(+4)
49
(+3)
5
(-)
14
(+2)
0.253
(↑0.004)
3.660
(↑0.06)
6
(1↑)
西武
860 0.571
(↑0.033)
1
(↑1)
485
(+5)
64
(+2)
15
(+1)
11
(-)
0.278
(↓0.007)
4.320
(↑0.18)
7
(2↓)
日本ハム
761 0.538
(↓0.045)
1.5
(-)
454
(+6)
59
(+7)
8
(-)
8
(-)
0.257
(↑0.006)
3.800
(↓0.27)
8
(1↑)
ロッテ
680 0.429
(↑0.044)
3
(↑1)
459
(+6)
73
(+3)
15
(+4)
11
(-)
0.243
(↑0.001)
4.750
(↑0.13)
9
(2↑)
ヤクルト
580 0.385
(↑0.052)
3.5
(↑1)
561
(+3)
66
(+2)
13
(+1)
5
(-)
0.244
(↓0.001)
4.550
(↑0.31)
10
(2↓)
中日
590 0.357
(↓0.028)
4
(-)
459
(+2)
70
(+5)
5
(-)
6
(+1)
0.250
(↓0.003)
5.000
(-)
11
(1↓)
阪神
482 0.333
(↓0.031)
4
(-)
458
(+4)
62
(+9)
8
(+1)
12
(-)
0.230
(↑0.001
3.440
(↓0.38)
12
(-)
広島
391 0.250
(↓0.023)
5
(-)
541
(+3)
61
(+6)
8
(-)
10
(-)
0.206
(↓0.004)
4.050
(-)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
36281 0.563
(↓0.008)
-
(-)
78321
(+3)
262
(+4)
91
(+2)
39
(+1)
0.264
(↓0.002)
3.680
(↓0.01)
2
(-)
広島
36292 0.554
(↓0.009)
0.5
(-)
76276
(+3)
262
(+6)
63
(-)
47
(-)
0.249
(↓0.002)
3.270
(↓0.01)
3
(-)
阪神
33324 0.508
(↓0.008)
3.5
(-)
74274
(+4)
287
(+9)
50
(+1)
47
(-)
0.246
(-)
3.480
(↓0.07)
4
(-)
DeNA
31341 0.477
(↑0.008)
5.5
(↑1)
77257
(+7)
265
(+6)
76
(+3)
19
(-)
0.245
(-)
3.680
(↓0.03)
5
(-)
中日
28380 0.424
(↓0.007)
9
(-)
77252
(+2)
272
(+5)
42
(-)
37
(+1)
0.256
(↓0.001)
4.030
(↓0.01)
6
(-)
ヤクルト
27402 0.403
(↑0.009)
10.5
(↑1)
74307
(+3)
354
(+2)
76
(+1)
26
(-)
0.238
(-)
4.660
(↑0.06)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
楽天
37281 0.569
(↑0.006)
-
(-)
77317
(+9)
292
(+4)
74
(+1)
23
(-)
0.258
(↑0.001
4.230
(↑0.01)
2
(-)
ソフトバンク
35294 0.547
(↓0.009)
1.5
(↓1)
75276
(+2)
252
(+3)
92
(-)
63
(+1)
0.250
(↓0.001)
3.320
(-)
3
(-)
日本ハム
34304 0.531
(↓0.009)
2.5
(↓1)
75294
(+6)
278
(+7)
45
(-)
30
(-)
0.259
(↑0.002)
3.740
(↓0.05)
4
(-)
西武
34311 0.523
(↑0.007)
3
(-)
77354
(+5)
340
(+2)
79
(+1)
75
(-)
0.261
(↓0.001)
4.550
(↑0.04)
5
(-)
ロッテ
31341 0.477
(↑0.008)
6
(-)
77287
(+6)
293
(+3)
81
(+4)
49
(-)
0.242
(-)
4.000
(↑0.02)
6
(-)
ORIX
26355 0.426
(↑0.009)
9
(-)
77223
(+4)
281
(+3)
45
(-)
59
(+2)
0.227
(↑0.001)
3.780
(↑0.01)