西武(☆11対1★)ヤクルト =交流戦1回戦(2019.06.14)・メットライフドーム=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
ヤクルト
00010000011010
西武
30080000X111401
勝利投手:髙橋 光成(7勝4敗0S)
敗戦投手:ブキャナン(1勝4敗0S)

本塁打
【西武】中村 剛也(9号・4回裏満塁)

  DAZN
◆西武が完勝。西武は初回、山川、森、中村の3者連続適時打で3点を先制する。1点を返された直後の4回裏には、中村のグランドスラムなどで一挙8点を奪いリードを広げた。投げては、先発・高橋光が9回1失点の力投で今季7勝目。敗れたヤクルトは、先発・ブキャナンの乱調が響いた。

◆ヤクルトの河田雄祐外野守備走塁コーチが、メットライフドームで初めて"いじり"を受けた。 試合前の全体練習中、外野手へのノックを行っている最中に、ウグイス嬢を務める鈴木あずささんの「現在、河田コーチがノックを打っております。ご注意ください」とアナウンス。驚いた河田コーチは手を止め、思わず笑みがこぼれた。 日本ハム杉谷を"いじる"アナウンスが有名だが、今回は石井琢朗打撃コーチの提案で行われたという。河田コーチは「やられたー!という感じでした」と喜んだ。直接あいさつをしたところ、鈴木さんから「明日もやりますよ」と予告されたという。 15日のヤクルトの試合前練習にも注目だ。

◆ヤクルト広岡大志内野手に、待望の今季初安打が生まれた。 1-11で迎えた8回先頭、代打で打席に入った。西武先発高橋光の初球はファウル。2球目はフォークを空振りしたが、カウント0-2からの3球目、内角低めのフォークをとらえて左前に落とした。 開幕から42打席目にして、ようやく初安打をマーク。ヤクルトベンチでは、チームメートが拍手。青木も声を上げて祝福した。 試合前には、全体練習が始まる前に練習着でブルペンに向かい、素振りで汗を流していた。

◆西武6番中村剛也が4回、自身の持つプロ野球記録を更新する18本目の満塁弾を放った。 1ボールからヤクルト・ブキャナンの真ん中145キロ直球を左中間席へ。今季9号は、昨年6月9日の巨人戦以来となる交流戦通算73号で、2位巨人阿部を大きく引き離し、交流戦通算本塁打数1位を突っ走る。「打ったのはまっすぐです。打ててよかったです」と笑顔を見せた。

◆西武が初回に3点を先制。ヤクルト先発ブキャナンを攻め、1死後に2番源田から6番中村まで5連打で3点を奪った。 ヤクルトは4回、雄平の右前適時打で1点を返したが、西武はその裏、中村の満塁弾などで8点を奪い、一方的な展開とした。 西武はそのまま大勝し、高橋は自身5連勝で今季7勝目を挙げた。ヤクルトは11カード連続のカード初戦黒星となった。ヤクルトはブキャナンが4敗目。

◆ヤクルト先発ブキャナン投手が5回11失点の大誤算で、11カード連続で初戦を落とした。 初回に味方の拙守もあり5連打で3失点。さらに4回は3四死球に、満塁弾と集中力を欠いた。打線は西武高橋光から10安打を放ちながら、1点止まり。併殺が4つとチャンスで1本が出ず。小川監督は「点は取れなかったけど、チャンスは作っている。何か1つ出れば、と思う」と話した。

◆西武先発の高橋光成投手が自身5連勝で今季7勝目を挙げた。 終盤になっても球威が落ちず、125球で3年ぶり4度目の完投もマークした。昨年7月31日のイースタン・リーグで左翼へ特大の本塁打を打たれ、リベンジを誓っていたヤクルト村上も3打数無安打2三振、1四球と抑えた。 「ヒットは結構打たれた(10安打)んですけど、そこで何とか最少失点でという気持ちで丁寧に投げられた。そこが一番良かった」と振り返った。

◆西武の6番中村剛也(35)が自身が持つプロ野球記録を更新する18本目の満塁弾を放った。 7-1とリードした4回、1ボールからヤクルト・ブキャナンが投じた真ん中高めの145キロを捉えた。「真っすぐのタイミングで、しっかり甘い球を打ち返せたかなと思います」。左中間への完璧な1発に納得の表情を浮かべた。 "おかわり節"全開で笑わせた。満塁が得意な理由をたずねられると「ないですね。苦手なんで。いや本当に」とニヤリ。「点差が開いた場面ではなく緊迫した状況で回ってくると、打たなければいけないと変に意識してしまうのであまり好きではないんです」と満塁アーチ18発を誇る男とは思えない返事。打つポイントを確認するため試合前に行ったロングティーについても「意図としてはストレス発散ですね」と笑い飛ばした。 これで交流戦では通算73本塁打、194打点で歴代トップ。お立ち台で「交流戦男ですね?」と聞かれると「いや、そうでもないっすよ。僕、初年度からやってますので、時間が長いのでそれくらいの成績になりました」。最後まで関西人らしいノリで周囲を笑顔にさせていた。【千葉修宏】

◆ヤクルトの広岡が八回に代打で左前打を放ち、開幕からの連続打席無安打を41で止めた。前日13日に1969年に西鉄(現西武)の浜村が作った野手のプロ野球ワースト記録に並んでいた。「新記録にならないで良かった。ほっとした」と苦笑いした。  先頭打者として打席に入ると高橋光に対し、追い込まれてからの内角のフォークボールを詰まりながらも左前へ運んだ。「どうしても結果が欲しくて焦りが出てしまっていた」と苦しい日々を振り返った。

◆西武の高橋光が1失点で投げ抜き、3年ぶりの完投勝利を挙げた。四回まで毎回走者を背負いながらも、雄平の適時打による1点にとどめた。八回2死満塁ではこの日最速の153キロの直球でバレンティンを中飛に。志願して続投した九回も無死一、三塁のピンチを無失点で切り抜け「粘り強く投げられた」と白い歯を見せた。  5連勝で7勝目。開幕投手の多和田が2軍で調整している中、投手陣の柱といえる存在になっている。完投でまた成長ぶりを示し「中継ぎの方を少しでも休ませられたのは良かった」とうなずいた。

◆ヤクルトのブキャナンは5回を投げて、ともに来日3年目で自己ワーストとなる12安打11失点で4敗目を喫した。  一回1死走者なしから5連打を許して3点を失うと四回には満塁本塁打を浴びるなど散々な内容。単打ばかり5本を集中された立ち上がりの投球を振り返り「野手の間を打球が抜けて連打になってしまった。悔しい」とうなだれた。  11カード連続で連戦の初戦を落とした。小川監督は「ああいう失点の仕方をすると、試合にならなくなってしまう」と苦言を呈した。

◆ヤクルトのドラフト2位・中山(法大)が西武の主砲、山川の元へあいさつへ向かった。大学時代から面識があり、1軍の舞台では初めて対面。「すごく優しい方です。狙ってホームランを打てるのがすごい」と、同じ右打ちの長距離砲に尊敬のまなざしを向けた。打撃練習を終えると、山川から打撃について、身ぶり手ぶりを交えてアドバイスを受けていた。

◆高橋光が10安打を浴びながらも1失点完投で7勝目(4敗)。「ヒットを打たれても、最少失点で粘り強く投げられた」とうなずいた。3連敗後に5連勝とした5年目右腕に、辻監督は「中盤も力まずに投げられているし、後半も150キロ近い球を投げている。だいぶ"らしい"ピッチングになってきた」と目を細めた。

◆投打ともにふるわず、11カード連続で初戦を落とし、借金は13となった。先発のブキャナンは早打ちの西武打線に対し、一回1死から11球で5連打を許して3失点。四回は2つの押し出し四球や満塁弾などで8点を失った。打線も4併殺で1点しか奪えず、小川監督は「ああいう失点をしてしまうと試合にならない」とブキャナンに苦言を呈した。 ブキャナンについてヤクルト・田畑投手コーチ 「ビッグイニングを作られすぎ」

◆ヤクルト・広岡大志内野手(22)が八回に代打で出場し、今季42打席目で初安打を放った。追い込まれてから、フォークボールを詰まりながらも左前へ運び「結果がほしくなって焦りが出てしまっていた。新記録にならなくてよかった」と振り返った。  前日13日の楽天戦(楽天生命パーク)で九回に見逃し三振し、1969年に浜村健史(西鉄)が記録した野手の開幕からのプロ野球ワーストに並んでいたが、不名誉記録に終止符を打った。  九回の2打席目は見逃し三振に倒れたが、「1本出たので、これから続けていきたい」と気持ちを新たにしていた。 (横山尚杜)

◆ヤクルトの戦意をそぐ一発だった。西武・中村剛也内野手(35)が6点リードの四回、左中間席へ9号グランドスラムをかっ飛ばした。  「芯で打った。真っすぐのタイミングで、しっかりと甘い球を打ち返せました」  ブキャナンが投じた145キロの直球を力みなく振り切った。本塁打は5月17日のオリックス戦以来、約1カ月ぶり。本塁打王6度の実績を持つ大砲は久々の感触に「モヤモヤはありました。角度がついて、いい打撃ができた」と頬を緩めた。  一回の左前適時打を含め、4年ぶりの1試合5打点を記録。試合前の入念な準備が功を奏した。左翼席に向かって数十分間、ロングティーを繰り返し、ミートポイントを再確認。プロ18年目のベテランは「ストレス発散です」と笑ったが、「いいポイントで打てば打球は勝手に上がる」と結果につなげた。  試合後には意外な心理状態を明かした。この日の満塁弾は、自身のプロ野球記録を更新する通算18本目。球史に残る"満塁男"だが、「満塁は苦手。きょうみたいな押せ押せ(ムード)だと気にならないけれど、緊迫した場面だと『打たないといけない』と変な感じになる」と苦笑した。  かつての4番打者は今季の開幕を8番で迎え、5月上旬からは6番に座る。それでも「走者が出たら、かえすのがバッターの仕事」とさらり。交流戦の通算73本塁打、194打点はいずれも歴代最多だ。交流戦男でもある中村が美しいアーチを描く。 (花里雄太)

<交流戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(1↑)
日本ハム
721 0.778
(↑0.028)
-
(-)
840
(+5)
34
(+4)
7
(+1)
6
(+2)
0.270
(↑0.001)
2.790
(↓0.13)
2
(1↓)
ソフトバンク
631 0.667
(↓0.083)
1
(↓1)
840
(+4)
33
(+5)
18
(+3)
11
(+2)
0.235
(↓0.007)
3.130
(↓0.2)
3
(-)
巨人
640 0.600
(↓0.067)
1.5
(↓1)
848
(+4)
34
(+5)
14
(-)
9
(+1)
0.270
(↓0.002)
3.310
(↓0.23)
4
(1↑)
楽天
640 0.600
(↑0.044)
1.5
(-)
841
(+11)
41
(+2)
9
(+7)
2
(-)
0.266
(↑0.016)
3.940
(↑0.22)
5
(1↓)
DeNA
640 0.600
(↑0.044)
1.5
(-)
838
(+5)
37
(+4)
11
(+2)
3
(-)
0.262
(↓0.006)
3.720
(↓0.03)
6
(1↑)
ORIX
540 0.556
(↑0.056)
2
(-)
933
(+6)
35
(+4)
5
(+1)
8
(-)
0.235
(↓0.002)
3.830
(↑0.1)
7
(1↑)
西武
550 0.500
(↑0.056)
2.5
(-)
849
(+11)
48
(+1)
9
(+1)
10
(-)
0.277
(↑0.012
4.550
(↑0.39)
8
(2↓)
阪神
451 0.444
(↓0.056)
3
(↓1)
844
(+4)
40
(+6)
6
(-)
9
(-)
0.244
(↓0.002)
3.360
(↓0.32)
9
(1↑)
中日
460 0.400
(↑0.067)
3.5
(-)
843
(+4)
37
(+1)
5
(+1)
3
(+1)
0.250
(↓0.007)
3.630
(↑0.31)
10
(1↓)
ヤクルト
360 0.333
(↓0.042)
4
(↓1)
942
(+1)
43
(+11)
8
(-)
5
(-)
0.237
(↑0.008
4.400
(↓0.91)
11
(-)
ロッテ
370 0.300
(↓0.033)
4.5
(↓1)
835
(+1)
56
(+4)
7
(+1)
5
(-)
0.228
(↓0.004)
5.360
(↑0.27)
12
(-)
広島
271 0.222
(↓0.028)
5
(↓1)
832
(+2)
47
(+11)
7
(+1)
6
(+1)
0.198
(-)
4.150
(↓0.79)