楽天(☆7対4★)ヤクルト =交流戦2回戦(2019.06.12)・楽天生命パーク宮城=
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ヤクルト
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楽天
10200310X7900
勝利投手:久保 裕也(1勝0敗0S)
(セーブ:松井 裕樹(1勝2敗21S))
敗戦投手:館山 昌平(0勝1敗0S)

本塁打
【ヤクルト】村上 宗隆(17号・4回表2ラン)

  DAZN
◆楽天が4連勝。楽天は初回、浅村の犠飛で先制に成功する。その後は、3回裏にウィーラーの2点適時打で加点すると、6回には茂木と島内の連続適時打などで3点を奪い、相手を引き離した。投げては、2番手・久保が今季初勝利。敗れたヤクルトは、投手陣が振るわなかった。

◆ヤクルト館山昌平投手(38)が今季初先発。館山の勝利は16年7月22日中日戦が最後で、同31日巨人戦から7連敗中。交流戦では12年6月3日ソフトバンク戦を最後に白星がない。 同投手は07~08年に9連敗を喫しており、今日の楽天戦に負ければ自身2度目の8連敗となってしまう。交流戦で7年ぶりの白星を挙げ、連敗を7で止められるか。

◆移籍後初登板初先発となった楽天熊原健人投手(25)が、3回1/3を4安打3四球2失点でマウンドを降りた。 1回に2四球などでいきなり背負った2死満塁のピンチを切り抜け、3回まで無失点も、4回に乱れた。ヤクルト村上に2ランを浴びて1点差に迫られると、無死一塁からバントの構えをする藤井にストライクが入らずストレートの四球。1死二、三塁となったところで久保の救援を仰いだ。 「3回までは低めに集めることができていましたが、ホームランの後ですね。四球が余計でした。今日出た課題をしっかりと修正して今後に生かしていきたいです」と汗をぬぐった。

◆楽天は1回に浅村の犠飛で先制。3回はウィーラーの適時打で2点を追加。先発熊原は1回2死満塁を切り抜け、3回まで無失点。 ヤクルトは4回に村上の17号2ランで反撃。楽天は6回に茂木と島内の連続適時打、ブラッシュの犠飛で3点を加えて突き放した。 楽天が小刻みな継投で逃げ切り、4連勝で貯金を8に伸ばした。ヤクルトは借金13。先発館山が粘れなかった。 楽天久保が1勝、松井が21セーブ、ヤクルト館山が1敗。

◆楽天ゼラス・ウィーラー内野手(32)が約1カ月ぶりのタイムリーを放った。 3回2死満塁から左前へ追加点となる2点適時打。試合前の時点で交流戦の打率1割3分と苦しみ、打順も今季初の7番でスタメン。1回も2死満塁のチャンスで左飛に倒れていたが、外角スライダーに食らいついた。「さっきの打席は満塁で凡退していたからね。この打席もみんなが満塁で回してくれたから何とかしたかったんだ。久々にいいヒットが打てて良かったよ」とホッとした様子で話した。 これが6月初打点。本塁打と犠飛を除けば、5月17日のロッテ戦以来となる適時打だった。

◆ヤクルト高卒2年目の村上宗隆内野手が、セ・リーグ最速の50打点に到達した。3点を追う4回無死一塁、楽天熊原のカーブをすくい上げ、右翼席へ。17号2ランで反撃ののろしを上げたが「今は数字を気にしていない。打席に集中して、結果は最後に残るもの」と話した。高卒2年目での17号は、60年王(巨人)15年森(西武)の記録と並んだ。王はテレビの中のスター選手。「日本記録で、レジェンド」という偉大な先輩の記録に並んだが、チームは連敗で9カード連続で勝ち越しなしとなった。

◆楽天のドラフト1位ルーキー辰己涼介外野手(22)が、スーパープレーでベテランの今季初勝利をアシストした。 1点リードの5回、先頭のヤクルト山田哲が放った右中間への打球をダイビングキャッチ。「走りながら、タイミング的に飛び込んでギリギリかなと思った。風で押し戻されるような感じだったので、あれは正解なプレーだったと思います」とうなずいた。 今季初登板でイニングをまたいでいたマウンドの久保が「辰己がよく捕ってくれた」と感謝し、平石監督も「あれは大きい。ビッグプレーです。辰己は打つだけじゃなく、守備がある」と絶賛した好守。本人は「バットで援護できていない分、守備で援護できてよかった」と冷静に言った。

◆楽天ドラフト7位ルーキーの小郷裕哉外野手(22)が初めてお立ち台に上がった。 4回2死満塁のピンチでヤクルト青木が放った右翼後方への痛烈な打球を好捕。6回は1死から四球を選んで追加点の呼び水となり、7回も1死一塁から左中間へはじき返してチャンスを拡大。再び追加点につなげた。 今季初勝利の久保裕也投手から「1人で来るのが嫌だったので『ダブルゆうや』で」と呼ばれて上がったお立ち台では「辰己と(渡辺)佳明に先を越されていたので、うれしいです」と初々しく笑った。 10万楽天ポイントをゲットし「弟が全国大会で頑張っているので、優勝したら何か買ってあげたい」。全日本大学野球選手権で8強入りした東海大3年の弟賢人へのご褒美プランを披露。福岡への移動日だった5月30日には百貨店で財布を購入して地元岡山で暮らす祖父母へプレゼントするなど家族思いのルーキー。首位を走るチームで居場所を確立しようと奮闘している。

◆楽天が4連勝で貯金を今季最多8に増やした。 DeNAからトレード移籍後初登板初先発となった熊原は4回途中降板も、4回1死二、三塁から39歳の久保裕也投手が見事な火消しで無失点。イニングをまたいだ5回も3者凡退に仕留め、今季初勝利を挙げた。「今年は松坂世代で同学年の平石監督の初年度。何としても監督を胴上げしたいという明確な目標があるから、野球を楽しむだけじゃなく、必死です」。 シーズン初登板で重圧のかかる場面を任せた平石監督も「経験のある投手。迷わずでした。ファームでも前向きにいい状態を保ってくれていた」とねぎらった。

◆元気なおっちゃん、帰ってきました! 楽天久保裕也投手(39)が「日本生命セ・パ交流戦」のヤクルト2回戦(楽天生命パーク)で今季初登板。 ピンチで見事な火消しを見せ、今季初勝利を飾った。同じ松坂世代の平石監督を胴上げするため、頼れるベテランが必死に腕を振る。チームは4連勝で貯金を今季最多の8とした。初めてお立ち台に上がったドラフト7位ルーキー小郷の隣で、久保が声を張った。「元気なおっちゃん、帰ってきました!」。心から楽しそうに顔をくしゃくしゃにする39歳が、みんなを笑顔にした。 シーズン初登板は1点リードの4回1死二、三塁としびれる場面。「まあ、力みますよね」と苦笑したが、やるべきことは体が覚えている。「力でねじ伏せることは難しくなってきている。(肝は)制球とタイミングをずらすこと。ベテランならでは、という投球」。丹念にコースを突き、最後は難敵青木を打ち取って無失点。イニングをまたいだ5回は山田哲、バレンティン、村上のクリーンアップを3者凡退。バレンティンには低めの変化球を振らせ、村上は外角144キロで見逃し三振に仕留めた。 キャンプから2軍で牙を研ぐ時間が続いた。「楽天に入って、野球がやれる場所を与えてもらって、野球がやれる喜びを感じている。名前をコールされるたび、ファンから大きな声援をいただいている。それがある限り、1日でも1年でも長く」。途切れることのないモチベーションに、決意が加わったシーズンでもある。「松坂世代、同学年で初めて監督になった平石監督の初年度。初年度は1回しかない。何としても胴上げしたい。明確な目標があるから、楽しむだけじゃなく必死です」と力を込める。 シーズン初勝利の余韻に浸ることなく、ウエートトレーニングをして引き揚げる頃には日付が変わっていた。試合後の日課としているのは、年齢とともに変化する体との付き合い方を考えてのこと。「僕にとって指先は生命線。試合前に走って下半身が張るのはいいけど、上半身には(登板前に)負荷をかけないようにしている」。繊細なこだわりを貫きながら、同い年の指揮官のために魂を込めて右腕を振る。【亀山泰宏】

◆ヤクルト・村上宗隆内野手(19)が12日、楽天2回戦(楽天生命)で17号2ランを放った。  3点を追う四回無死一塁。カウント1-0から、熊原の内角低めのカーブを豪快に拾い上げた。高々と舞い上がった白球は、右翼席に飛び込んだ。  「崩されることなく、しっかりと自分のポイントで打つことができました」と2年目の村上。高卒2年目以内での17本塁打は1960年の王貞治(巨人、2年目)、2015年の森友哉(西武、同)に並ぶ本塁打数となった。

◆ヤクルトの館山は先発して今季初めて1軍で登板したが、3回3失点で2016年7月以来の白星に届かなかった。2軍で先発として調整を続け、巡ってきたチャンスを生かせず「任された仕事ができなかった」と悔しさをにじませた。  一回、先頭打者の茂木に初球を当てると、盗塁に捕手の悪送球が絡んで1死三塁とされ、犠飛で先取点を献上。三回2死満塁ではウィーラーに3球続けたスライダーを痛打されて2点適時打を浴びた。

◆今季初先発した館山は制球に苦しみ、3回5安打3失点。一回に中村の二塁への悪送球が絡んで先制を許し、三回は2死一、二塁から辰巳の打球をグラブに当てながら弾いて内野安打にし、ウィーラーに2点打を浴びた。「チームの力になれなかった」。小川監督は「ボールを操れていなかった。ストライク、ボールがはっきりしているように見えた」と話した。

◆39歳の久保が今季初登板で勝利を挙げた。四回1死、二、三塁のピンチに登板し、1回2/3を無失点。味方野手の好守にも助けられ「野手の皆さんのおかげです」と感謝した。今季は育成スタートで5月5日に支配下登録され、今月8日に昇格。ヒーローインタビューでは「元気なおじさんが帰ってきました」とスタンドのファンを沸かせた。

◆ヤクルトの2年目、村上宗隆内野手(19)が0-3の四回無死一塁から熊原の内角低めのカーブを振り抜き、右翼席へ17号2ランを放った。  「角度があったし、いい形で押し込めた。来た球に反応して打てた」  高卒2年目以内での17本塁打は1960年の王貞治(巨人)、2015年の森友哉(西武、いずれも2年目)に並ぶ本数。リーグトップの打点は50としたが、空砲に終わり、「(数字は)結果として残るもの。一打席一打席に集中したい」と喜びはなかった。  若武者の一発をきっかけに一気に逆転したかったが、続く1死二、三塁の好機に奥村の一ゴロで三走が本塁で憤死。連敗に小川監督は「投打のかみ合わせが良くない状況の中、ああいう所で点を取れるようにならないといけない」と険しい表情だった。 (長崎右) 自身の2年目に並ぶ17号を放った村上にソフトバンク・王球団会長 「(試合後に映像で)ちょっとスイングをみたけど、すごいね」

<交流戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(1↑)
日本ハム
620 0.750
(↑0.036)
-
(↓0.5)
1033
(+2)
28
(+1)
6
(+1)
4
(-)
0.283
(↓0.002)
2.970
(↑0.28)
2
(1↓)
ソフトバンク
521 0.714
(↓0.119)
0.5
(↑0.5)
1033
(+2)
28
(+8)
14
(+1)
8
(-)
0.249
(↓0.015)
3.280
(↓0.65)
3
(-)
巨人
530 0.625
(↑0.054)
1
(↑0.5)
1036
(+9)
27
(+4)
12
(+1)
6
(+1)
0.265
(↑0.003)
3.340
(↓0.09)
4
(1↑)
DeNA
530 0.625
(↑0.054)
1
(↑0.5)
1032
(+6)
30
(+5)
8
(+2)
3
(+1)
0.281
(↑0.003)
3.730
(↓0.19)
5
(1↑)
楽天
530 0.625
(↑0.054)
1
(↑0.5)
1027
(+7)
28
(+4)
2
(-)
2
(+1)
0.241
(↑0.006
3.300
(↓0.11)
6
(1↑)
阪神
431 0.571
(↑0.071)
1.5
(↑0.5)
1040
(+8)
31
(+2)
6
(+2)
9
(-)
0.263
(↑0.013)
3.000
(↑0.27)
7
(3↓)
西武
440 0.500
(↓0.071)
2
(↓0.5)
1036
(+4)
39
(+9)
7
(-)
9
(-)
0.278
(↓0.004)
4.680
(↓0.46)
8
(-)
ORIX
340 0.429
(↓0.071)
2.5
(↓0.5)
1121
(+2)
26
(+6)
3
(-)
4
(+1)
0.235
(↓0.012)
3.770
(↓0.37)
9
(1↑)
中日
350 0.375
(↑0.089)
3
(↑0.5)
1034
(+6)
30
(+2)
4
(-)
2
(-)
0.251
(↑0.017)
3.650
(↑0.25)
10
(1↓)
ヤクルト
250 0.286
(↓0.047)
3.5
(↓0.5)
1130
(+4)
29
(+7)
7
(+1)
3
(-)
0.212
(↓0.004)
3.560
(↓0.14)
11
(-)
広島
260 0.250
(↓0.036)
4
(↓0.5)
1028
(+1)
34
(+2)
6
(-)
3
(-)
0.207
(↓0.006)
3.680
(↑0.18)
12
(-)
ロッテ
260 0.250
(↓0.036)
4
(↓0.5)
1031
(+5)
51
(+6)
6
(+2)
5
(-)
0.239
(↑0.008)
6.210
(↑0.03)