ヤクルト(★0対13☆)広島 =リーグ戦11回戦(2019.05.30)・明治神宮=
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広島
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ヤクルト
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勝利投手:山口 翔(1勝0敗0S)
敗戦投手:小川 泰弘(1勝7敗0S)

本塁打
【広島】バティスタ(13号・1回表ソロ),田中 広輔(2号・6回表3ラン),バティスタ(14号・9回表2ラン)

  DAZN
◆広島は初回、バティスタのソロと磯村の適時二塁打で3点を先制する。その後も4回表に菊池涼の適時打が飛び出すなど、攻撃の手を緩めず、終わってみれば16安打で13得点を挙げた。投げては、先発・山口が7回無失点の好投でプロ初勝利。敗れたヤクルトは、投打ともに精彩を欠いた。

◆ヤクルトは連敗を止めることができるか。黒星を喫してしまうと17年以来、球団4度目の14連敗。また、本拠地神宮球場でも7日阪神戦から9連敗中で、09年以来の本拠地10連敗が目前に迫っている。

◆ヤクルトのマスコットキャラクターつば九郎が渦中のあの人をイジりまくった。試合前に行われる球場内トークに先日離婚を発表したタレントの磯野貴理子が登場。 6月から配信されるドラマ「つばめ刑事」での共演をしており、おなじみのフリップ芸で離婚問題に突っ込んだ。 「『つばめでか』をもりあげようと しせいかつをぎせいにしてくれた」 「はいしんまえからねっとがさわいでるそうで かんしゃです」 「まだ、そのそうどうのあとにきしゃかいけんしてないのに こんかいのおふぁーをうけるあたり」 「さすがつばくろうふぁんなだけあります たぶんいまのきりこさんなら」 「しきゅうしきでのまくんをのっくあうとできるでしょう」 といじった。 これを隣で見ていた磯野貴理子は「ちょっとー!」と笑いながらつば九郎に突っ込みを入れていた。 初めての始球式を終え「私の投げたボールを中村捕手が受けてくれ、笑顔で握手していただき、とても感動しました。始球式、楽しめました」とコメントした。

◆広島サビエル・バティスタ外野手(27)が1回に13号先制ソロを放った。 ヤクルト小川の初球、外角真っすぐをたたくとライナーで右翼席に突き刺さった。「いいポイントでコンパクトに打つことができました。先制点になって良かったです」。13連敗中のヤクルトに手痛い先制パンチを見舞った。

◆ホプキンス超えだ。広島西川龍馬内野手(24)が1回2死一塁から一二塁間を破る右前打を放ち、連続試合安打を22試合に伸ばした。 広島では76年ホプキンス、14年菊池涼(5月31日~7月2日)の21試合連続を抜き、97年ロペス、14年菊池涼(7月26~8月21日)の22試合に並ぶ球団4位の記録となった。 自らの記録を伸ばす一打でランエンドヒットを成功させてチャンスを広げると、6番磯村の2点二塁打でリードを広げた。磯村は「ひと振りでしっかり捉えることが出来ました」と振り返った。

◆広島田中広輔内野手(29)が5回1死一、三塁から右前適時打を放ち、ヤクルト先発小川をKOした。 田中広は「チャンスだったので、積極的に打ちにいきました」と振り返った。 広島は5回で早くもスタメン野手全員安打。さらに代打小窪の適時二塁打でチーム安打数は2桁10本となった。

◆ヤクルトが首位広島に敗れ、球団4度目となる14連敗を喫し、5位DeNAが勝ったため最下位転落となった。 年間96敗を喫した17年の7月に記録した14連敗に並んだ。球団ワーストは70年の16連敗。また本拠地神宮球場での連敗も09年以来の10となった。 勝った広島は月間19勝目。94年8月にマークした球団記録を塗り替えた。

◆ヤクルトが14日広島戦から14連敗。14連敗以上は17年ヤクルト以来15度目。引き分けを挟まない14連敗は70年ヤクルトの16連敗以来、49年ぶりだ。 ヤクルトの14連敗以上は国鉄時代から通算4度目となり、3度以上記録した唯一の球団となっている。神宮球場では7日阪神戦から1分けを挟み10連敗。神宮での10連敗は09年以来10年ぶり。

◆首位広島が13連敗中のヤクルトを下し、月間勝利と月間貯金の2つの球団記録を更新した。初回にバティスタの13号ソロでなど一挙3点を挙げ、先発20歳山口は7回2死まで無安打投球する好投だった。5月の勝敗を19勝4敗1分けとした。 月間19勝は、94年8月の「18」を上回る球団新記録。また月間最多貯金も「15」とし、過去4度あった「12」の球団記録を上回ることが確定した。 ▽広島山口の話(プロ初先発で7回無失点)「全力でやった結果が勝ちに結びついたのでうれしかったです。(ノーヒットノーランは)意識したらまた崩れるかなと思ったので絶対に意識しないように心掛けて投げました」

◆首位広島が13連敗中のヤクルトを下した。令和のスター候補、高卒2年目の広島山口翔投手(20)がプロ初先発。度胸満点のピッチングで7回2死まで無安打に抑える好投を見せ、初勝利を飾った。 山口は試合後「全力でやった結果が勝ちに結びついたのでうれしかったです。(ノーヒットノーランは)意識したらまた崩れるかなと思ったので絶対に意識しないように心掛けて投げました」とさわやかな笑顔を見せた。 チームは5月の勝敗を19勝4敗1分けとした。月間19勝は、94年8月の「18」を上回る球団新記録。また月間最多貯金も「15」とし、過去4度あった「12」の球団記録を上回ることが確定した。 ◆広島磯村(山口を好リード)「真っすぐがよかった。全球種でストライクが取れた。全ての球がカウント球にも勝負球にもなった」 ◆広島佐々岡コーチ(山口について)「すばらしい投球。ここまでやるとは思っていなかった。変化球でストライクを取れて、緩急をうまく使っていた。最初から飛ばしていたし、(中継ぎ時と)違う張りもあるだろうし、次も考えた中での(7回95球での)交代」

◆エースがまたもチームを救えなかった。ヤクルト小川が5回持たずに7失点で7敗目。2年ぶりの14連敗で単独最下位に転落した。 開幕投手が本来の姿を取り戻せない。初回2死から打ち込まれた。バティスタに144キロの外角直球を右翼席へ運ばれると、鈴木、西川、磯村に3連打を浴びた。鈴木には高めの142キロ直球、磯村にも初球142キロの外角高めのカットボールを引っ張られ、この回だけで3失点。力強く押し込むはずが簡単にはじき返された。「今日は球威もないし、コントロールも悪かった」とうなだれた。 重責に応えられなかった。連敗脱出を託され中5日で起用も、4回1/3で4四球。カウント有利の状況でも、甘く入った変化球を打ち込まれた。「絶対止めるとマウンドに上がったのに、ふがいない投球で申し訳ない。コントロールミスを逃してくれなかった」と絞り出した。これで14連敗中に3敗目。登板した3試合で先制点を許し、田畑投手コーチも「(先制点を与えて)野手の気持ちがなえてしまう。勝つ気があるのかと思われる」と切り捨てた。 14連敗中、先発陣が6回以上を投げたのは4試合のみ。打線も2安打に封じられ、試合後は全体ミーティングを開催。シーズンを通じて初めて小川監督が全選手の前で話し、奮起を求めた。【島根純】 ▽ヤクルト小川監督(14連敗。先発小川に)「ちょっと不用意に感じられた。残念ですね。今日は制球も甘かった。(打線は)結果的に2本しか打っていない。14連敗したことを受け止めて、反省したい」

◆広島打線の勢いが止まらない。1回からプロ初先発の高卒2年目山口を強力に援護。1発あり、機動力あり、連打ありの多彩な攻撃で、今季最多タイ16安打、同最多13得点を挙げた。猛攻でプロ初勝利をお膳立てし、球団新記録となる月間19勝目に花を添えた。 "つなぎの5番"が猛攻を呼んだ。1点を先制した1回、2死一塁から5番西川はたたきつけるような右前打でランエンドヒットを成功させた。一、三塁とし、磯村の二塁打で一塁から生還した。5回も無死一塁からランエンドヒットで打球を左前に落として一、三塁。ヤクルト先発小川を5回途中KОにつなげた。6回には二塁打で田中の3ランの呼び水となった。固定されつつある新クリーンアップが下位打線とかみ合い、大量得点につなげた。 3人で10出塁で7得点の中軸に、東出打撃コーチは「あれだけ出塁率の高い誠也の後が大事。西川はつなぎの役割」と上位打線と下位打線を連結させた西川の働きをたたえた。猛打賞で球団4位タイの22試合連続安打に伸ばしても「(5番では)いいプレッシャーで立てている。つなぐ意識しかない」と平常心を貫く。 "つなぎの5番"の存在で得点力も上がった。4月は24試合で6度しかなかった2桁安打が今月は同じ24試合で15度。1試合平均の得点は、4月は3・4点から5月は5・4点に跳ね上がった。開幕から安定する投手陣と調子を上げた打線ががっちりとかみ合い、広島は快進撃を続ける。【前原淳】

◆広島バティスタ外野手が先制弾とダメ押し弾の1試合2発を放った。1回2死からヤクルト先発小川の外角真っすぐをたたいて右翼席へ突き刺した。 「本当に完璧なスイングができた」。9回には右下手投げの山中から豪快に左翼へ。5月24日以来の1試合2発で5月は10本塁打の量産態勢。単独リーグ3位の14本塁打で本塁打王争いに顔を出した。

◆ヤクルトが14連敗で最下位に転落した。広島は1回にバティスタの13号ソロで先制。4、5、6回と3イニング連続得点で6回終了時に10点リード。ヤクルト先発小川は4回1/3を投げて9失点で降板した。 広島は今季最多得点で3連勝。球団新記録の月間19勝目を挙げた。先発山口は初勝利。小川は7敗目。

◆広島は1回にバティスタの13号ソロ、磯村の2点適時打で3点を挙げる。先発山口は3回までヤクルト打線を無安打に抑え込む。 広島は4、5、6回と3イニング連続得点で6回終了時に10点リード。ヤクルト先発小川は4回1/3を投げて7失点で降板した。 広島は今季最多得点で3連勝。球団新記録の月間19勝目を挙げた。先発山口は初勝利。ヤクルトは2年ぶりの14連敗で最下位転落。小川は7敗目。

◆ヤクルトが高卒2年目でプロ入り初先発の広島・山口に対し、7回でわずか1安打に抑え込まれた。連敗中でチーム状態が悪いとはいえ、目を覆いたくなるような"やられっぷり"。序盤から得点差もあり、出塁したのは3回の四球と7回の安打のみ。クイックモーションや投球術、フィールディング技術がどうなのかが分からず、総合的な判断はできない。しかし、直球の質がよく、将来が楽しみな投手なのは、初先発した内容だけでも判断できる。 どうして打てなかったかが、はっきりしている。140キロ台後半の直球にキレがある。7回で降板するまで打者23人に対し、直球で13個のアウトを奪った。さらに圧巻なのが、8奪三振のうち、直球で奪った三振が6個。しかもそのうちの5個が、ボールゾーンで空振りさせた三振だった(見逃し三振が1個)。 山口と初対戦する打者の心理を考えてみる。まずはどんな「持ち球」があって、球威や制球力がどうなのかを考える。当然、スコアラーからの報告もあるだろう。それでも変則モーションでもなく、極めてオーソドックスな本格派で、特別な対策はないだろう。打者の興味は「どんな直球なんだろう」に尽きるのではないか。 追い込まれたカウントで打者の多くは、とりあえず直球にバットが出るように備え、変化球に対応しようとする。データの少ない初対戦の投手となればなおさら、その傾向は強くなる。そんな構図の中、ボールゾーンへの直球で5個の空振り三振を奪っているのだから、キレのいい直球を投げる証拠だろう。 身長は181センチ。現代のプロ野球界ではそれほど長身の部類には属さないが、手足が長いオーバーハンドで、打者は角度を感じそう。95球で降板し、最後は球のキレも落ちていたが、初先発という状況を考慮すればスタミナも備えていそう。次回の登板が楽しみになった。【小島信行】

◆ヤクルト村上宗隆が意地の一打を放った。 広島山口翔投手の前に打線が7回2死まで無安打無得点。ノーヒットノーランもよぎる中、第3打席で内角高め143キロ直球をフルスイング。詰まりながらも左前に落とした。相手右腕とは同郷熊本で同学年。「特にないです」と意識はしなかったが「何とか1本出そうと思って、出てよかったです」と力でチーム初安打をもぎ取った。

◆ヤクルト衣笠球団社長兼オーナー代行は、14連敗を受けて「こういう時に、体制を動かしても失うものがある」と話し、小川監督はじめ首脳陣への信頼を強調した。 日中には所用でクラブハウスを訪れ、監督と直接話し激励していた。

◆広島の2年目右腕・山口翔投手(20)が、プロ初先発で初勝利を挙げた。ヤクルト打線を相手に7回2死までノーヒットを続けるなど、7回1安打8奪三振、無失点の好投。山口はヒーローインタビューで両親への感謝を口にした。ウイニングボールについて「もちろん、産んでくれたお父さん、お母さんにあげたいです」と宣言。 「産んでくれてありがとう。俺やったよ、と言います」と続けた。神宮に招待しようとしたが、実現しなかったという。「本当は自分で(ボールを)持ってたいんですけど、熊本に送ります」。自分用のボールは、次回先発で手にする。

◆5月の広島は19勝4敗1分け。月間19勝以上は11年9月の西武以来で、広島では94年8月の18勝を上回る球団新記録。また今月は残り1試合で、月間貯金は14以上で確定。広島の月間最多貯金は過去4度あった12で、こちらも球団記録更新となった。 ▼バティスタが3安打で、猛打賞は今月に入って7度目。猛打賞の月間最多記録は今月の高橋(中日)がマークした8度があるが、広島で7度は01年9月ロペス、18年8月鈴木に並ぶ球団タイ記録。

◆最強カープに、まだこんな投手がいたとは...。広島の2年目、山口翔投手(20)が、ヤクルト11回戦(神宮)で衝撃的な先発デビューを飾った。140キロ台後半の直球を中心に4球種を投げ分け、7回2死まで無安打無得点。同郷で同学年の村上に初安打を許したが、7回1安打無失点でプロ初勝利を挙げた。これで球団月間新記録の19勝目。好調投手陣に新たなローテーション投手が加わった。 山口が衝撃の先発デビューだ。ノーワインドアップから静かに体重移動し、しなやかに右腕を振り抜く。初回を伸びのある直球で3者凡退とし、リズムに乗った。3回1死から中村に四球を与えるまで完全投球。7回2死から村上に初安打を許すまでノーヒッター。スライダー、カーブ、フォークをちりばめ、7回を1安打無失点に抑えた。堂々のプロ初星だ。 「真っすぐが自分の武器。真っすぐで押すことができてよかった。野手のみなさんがたくさん打ってくれたんで、投げやすかった。たくさんの声援がめちゃくちゃ聞こえました。それが自分のパワーになりました」。球場の左半分を埋めた広島ファンの大声援に、バンザイした両手を何度も左右に振って応えた。 絶対に打たせたくない打者がいた。4番村上だ。同じ熊本出身の同学年。熊本工時代は九州学院の強打者として意識していたが、対戦機会はなかった。17年のドラフト指名後、そろって取材を受けた。プロで対戦したら? そんな質問に村上は「バックスクリーンに打ち込みます」と答えた。対抗心が湧いた。5月15日の初対戦は直球で空振り三振。村上がノーヒットを崩したのは皮肉だが、その他の打者を完璧に抑えれば文句はない。「村上は次、抑えます」と笑った。 この日の先発の選択肢は他にもあった。次カードで先発予定の床田を中5日で起用する手や、先発経験豊富な九里が中継ぎから回ることも可能だった。だが、指名されたのは先発未経験の山口。緒方監督は「大あっぱれ。秋のキャンプから期待していた投手の1人。ワンチャンスをものにした。2、3試合、任せてみようと思う」と先発ローテ入りを明言した。 5月は19勝4敗1分けとなり、1試合を残し月間勝ち星&月間貯金数のダブル新記録が確定した。投げてよし、打ってよし。首位を走る赤ヘルの勢いが止まらない。【村野森】

◆広島の2年目、山口翔投手(20)が、ヤクルト11回戦(神宮)で衝撃的な先発デビューを飾った。140キロ台後半の直球を中心に4球種を投げ分け、7回2死まで無安打無得点。同郷で同学年の村上に初安打を許したが、7回1安打無失点でプロ初勝利を挙げた。 ◆広島田村スカウト部課長(山口を担当)のコメント「ちょっと、できすぎですね。熊本工時代は、コントロールがないとか、体の線が細いとか言われてました。当時は65キロとか67キロだったはず。でも腕の振りが独特で、今までにないタイプでした。速く見えないけど速くて、四隅をピシャピシャ突くわけじゃないですが、躍動感と腕の振りで勝負する。ごはんを食べて、体をつくっていけば、明るい未来があるはずです」

◆ヤクルトが2年ぶりの14連敗で単独最下位に転落した。 ヤクルトが14日広島戦から14連敗。14連敗以上は17年ヤクルト以来15度目。引き分けを挟まない14連敗は70年ヤクルトの16連敗以来、49年ぶりだ。ヤクルトの14連敗以上は国鉄時代から通算4度目となり、3度以上記録した唯一の球団となっている。神宮球場では7日阪神戦から1分けを挟み10連敗。神宮での10連敗は09年以来10年ぶり。

◆広島の2年目、山口翔投手(20)が、ヤクルト11回戦(神宮)で衝撃的な先発デビューを飾った。140キロ台後半の直球を中心に4球種を投げ分け、7回2死まで無安打無得点。同郷で同学年の村上に初安打を許したが、7回1安打無失点でプロ初勝利を挙げた。

◆広島の2年目、山口翔投手(20)が衝撃的な先発デビュー。7回2死まで無安打無得点。同郷で同学年の村上に初安打を許したが、7回1安打無失点でプロ初勝利を挙げた。緒方孝市監督のコメント。 「大あっぱれ。秋のキャンプから期待していた投手の1人。ワンチャンスをものにした。2、3試合、任せてみようと思う」

◆ヤクルトは球団ワーストの96敗を喫した2017年7月の記録に並ぶ、泥沼の14連敗で最下位に転落した。先発の小川泰弘投手(29)は4回1/3を投げ7失点で7敗目(1勝)となった。  長いトンネルを抜ける日はやってくるのか。連敗を止めるべくマウンドに上がった小川だったが、一回、バティスタにソロ本塁打を浴びるなどいきなり3失点。四回は菊池涼に左前適時打を許し0-4に。五回も1死一、三塁のピンチを招くと、田中広に右前適時打を浴び降板。その後も投手陣が打ち込まれ、終わってみれば16安打13失点と大敗した。  打線はプロ初先発の広島・山口に7回2死まで無安打に抑えられるなど、零封負けとなった。

◆広島のバティスタが2本塁打を含む3安打3打点で大勝に貢献した。一回2死で小川が初球に投じた外角高めの直球を右越えへ運んで先制ソロとすると、九回は左越えへ14号2ランを運び「完璧なスイング。コンパクトに打てた」と喜んだ。  神宮球場は「狭いし、球が見やすい。大好き」と楽しみにしている。勢いづいた打線はともに今季最多の16安打、13得点と爆発した。

◆ツイッター「サンスポ×スワローズ」では30日、ヤクルトへのエールを募集。連敗脱出を願う燕党から、多くの激励メッセージが寄せられた。 酔いどれうさぎさん 「夜明け前が1番暗いんやで。もうすぐや、もうすぐ。これを乗り越えたら、もっと団結力が強まるで。まだまだ、これからや!!」 たけしさん 「絶対大丈夫です! 今年も奇跡を見せてください! どんなつらい時も応燕し続けます!」 ベルデンジャーさん 「底まで来たらあとは上昇するだけ。上昇気流を待つのではなく自力で飛び立とう!! 飛べ! 勝つんだ! スワローズ!!」 いてまえさん 「関西に住んでて、テレビで応燕することで、明日への活力にしています! どれだけ大差でも、応燕し続けます!」 小田原のやっさんさん 「ちょっと梅雨入りが早かっただけ! 選手たちは誰もあきらめてないし、ゲームセットの声がかかるまで僕らは応燕し続けます!」 ゆうさん 「今更嫌いになるとか今更応援しないとかもうそんな時期をとっくに過ぎました!笑 大好きだしどんなに連敗しても応援し続けます!」 はやゆみ 「すごく悔しい。でも明けない夜はない! まだ5月。連敗が今の時期でよかったよ。これから巻き返せるもん!」 iroquai_tokyo 「まだ5月、そして昨年も交流戦前は6位だったのに、交流戦で最高勝率になって勢いがついて2位に躍進したはず。まだチームが本調子じゃないだけです。山田は毎年夏に調子が上がるのがわかってるし、全然焦ってませんよ。頑張れスワローズ!」

◆山口が唯一のヒットを許した村上(九州学院高)は、同学年で同じ熊本出身のライバルだ。「アイツだけには打たれたくなかったです。火がついたので次は抑えたい」。高校時代は対戦がなかったが、17年秋のドラフト会議後に出演したテレビ番組で「バックスクリーンに打ち込んでやる」と宣戦布告されていたといい、「ずーっと、頭に残っている。先に活躍していて悔しい。僕も負けていられない」と闘志を燃やしていた。

◆中5日で先発した小川は今季最短の4回1/3で降板。9安打7失点と広島打線に打ち込まれ、リーグワーストの7敗目(1勝)を喫した。チームの連敗を止められなかった右腕は「制球しきれず、ボールの力もなかった。制球ミスは逃してくれない」と悔やんだ。

◆投打ともに振るわない...。九回2死、2試合連続で4番に入ったヤクルト・村上宗隆内野手(19)が空振り三振に倒れると、神宮にため息が充満した。小川淳司監督(61)は大敗を正面から受け止めた。  「結果として14連敗している。受け止めて反省しなければいけない。明日また試合がある。準備をして切り替えなければいけない」  シーズン96敗を喫した2017年の7月以来、2年ぶりの14連敗。連敗が始まった14日は2位だったチームが2週間で最下位に転落した。  中5日で先発した小川が一回2死からバティスタに初球を本塁打されるなど、3失点した時点で主導権を失った。打線は高卒2年目右腕、山口の前にわずか1安打と沈黙。七回に村上の左前打で無安打無得点試合を防ぐのがやっとだった。  1970年に記録した球団ワースト(セ・リーグ記録)の16連敗も目前にちらつく。5月は5勝19敗1分け。それでも、試合前にクラブハウスで指揮官を激励した衣笠球団社長兼オーナー代行は、試合後も「こういう時は体制を変えない方がいい。失うものの方が大きい」と変わらぬ信頼を口にした。  敗戦直後には緊急の全体ミーティングを開いた。小川監督は「勝敗の責任は俺にある。こういう状況は皆で打破していかないといけない」とナインに呼びかけた。応援してくれるファンのためにも、31日のDeNA戦(横浜)で負の連鎖を断ち切る。 (横山尚杜) 先発マスクをかぶったヤクルト・中村 「一回の3点がベンチの雰囲気を重苦しくしてしまった。反省していかないといけない」 3打数無安打のヤクルト・青木 「もちろん何とかしないといけない。みんな一生懸命やっている。進むべき方向は間違えていないと思う」

◆先発ローテーションの谷間で起用された20歳の若鯉が、ノーヒットノーランを期待させる快投を演じた。高卒2年目の右腕、広島・山口が球団記録を24年ぶりに更新する月間19勝の立役者となった。  「本当にうれしい。たくさんの声援が大きな力になりました。(無安打を)意識すると打たれると思ったので、打者1人1人に集中しました」  最速147キロの速球を軸に七回2死まで1四球だけの無安打投球。"あと7人"から、同学年の村上に左前打を浴びたが、7回1安打無失点。強力打線のヤクルトに二塁すら踏ませず、2017年の中村祐以来の初先発勝利を飾った。  熊本生まれだが、父の転勤で2歳から小6まで広島で過ごした。小4から軟式野球チームで野球を始め、体をめいっぱい使って力強い球を投げる前田健(現ドジャース)に憧れた。赤い帽子を被って旧市民球場に家族と応援に行くなど、熱烈な鯉党だ。  「マエケンさんに会ったことはないけど、サインはあります。東出さんや岩本さんのサインも持っています」  所属チームに畝投手コーチの息子がいた縁もあって実家は"赤グッズ"でいっぱい。小6で熊本に戻った後、熊本工高のエースとして注目を集め、"運命の赤い糸"で結ばれた広島にドラフト2位で指名された右腕の力投を、緒方監督も「ナイスピッチング! 大アッパレ!!」と絶賛した。  山口は勝利球を大事に握りしめて「両親にあげます」と笑顔。連勝が11で止まったあと3連勝で月間19勝&月間貯金15とし、球団記録をW更新。3ゲーム差で迎える31日からの2位・阪神との3連戦(マツダ)に向けて、若手がチームに勢いをつけた。 (柏村翔) 山口について、広島・佐々岡投手コーチ 「素晴らしいというか、ここまでやるとは。次もいってもらうよ」

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
31191 0.620
(↑0.008)
-
(-)
92221
(+13)
191
(-)
53
(+3)
34
(+1)
0.258
(↑0.003
3.080
(↑0.06)
2
(-)
阪神
28222 0.560
(↑0.009)
3
(-)
91206
(+5)
211
(+2)
40
(+1)
33
(+2)
0.248
(-)
3.530
(↑0.03)
3
(-)
巨人
25221 0.532
(↓0.011)
4.5
(↓1)
95239
(+2)
200
(+5)
66
(+1)
24
(-)
0.266
(↓0.002)
3.830
(↓0.03)
4
(-)
中日
22270 0.449
(↓0.009)
8.5
(↓1)
94180
(+1)
190
(+8)
33
(-)
29
(-)
0.260
(↓0.002)
3.750
(↓0.09)
5
(1↑)
DeNA
21280 0.429
(↑0.012)
9.5
(-)
94192
(+8)
209
(+1)
56
(+1)
14
(-)
0.244
(↑0.003)
3.900
(↑0.06)
6
(1↓)
ヤクルト
21302 0.412
(↓0.008)
10.5
(↓1)
90239
(-)
276
(+13)
62
(-)
21
(-)
0.240
(↓0.003)
4.710
(↓0.16)